JPH03161434A - 伸縮性貼付剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用　野 本発明はパップ剤、プラスター剤などとして用いられる
貼付剤に関する。

災来夏挟生 従来から、皮膚に適用される貼付剤として、パップ剤，
プラスター剤が繁用されている。特にパップ剤は近年研
究が進み、粘着カの大きな含水ゲル膏体が開発され、粘
着テープ等で皮膚に固定する必要がなくなった（特開昭
５９−１１０６１７号公報、同５９−１３７１８号公報
）。

しかし、従来のパップ剤に支持体として使用されている
リント布や不織布は、それ自体ほとんど伸縮性をもたな
いため、貼付した場合に人体の皮膚の動きに追随できず
、皮膚より剥離してしまうことが応々にしてあった。そ
こでこの問題を解決するために、伸縮性の不織布や伸縮
性のメリヤス布を使ったパップ剤が開発されている（特
開昭６３−１２２６２１号公報、特開平１−１２１２１
４号公報、同１−１９７４３４号公報，同ｌ一２２ｇ９
１１号公報）。

しかしながら、これらの伸縮性支持体は、伸縮性が未だ
十分とは言えず、特に伸びた後の戻りが悪いため、関節
の曲げ伸ばしなど皮膚の大きな動きには必ずしも十分に
追随できなかった。

そのため、関節等を曲げ延ばした後に皮膚がら浮き上が
り，皮膚との密着性が悪くなり，剥離の原因となるとと
もに有効性の面でも問題があった。

が解決しようとする課題 本発明は、皮膚の伸びに追随して小さな力で伸び、また
，皮膚が伸びた後に戻った場合にもこれに追随して戻る
、追随性にすぐれた貼付剤を提供するものである。

発３Ｂ榎毀域， 本発明では、伸縮性に優れた支持体を用いることにより
上記課題を解決した。

すなわち、本発明の貼付剤は、支持体部と膏体部を有す
る貼付剤において、加熱処理により三次元クリンプを発
現する熱収縮性繊維を７０重量％以上と、この熱収縮性
繊維よりも融点の低い低融点繊維とを交絡一体化せした
めた後、熱収縮性繊維の融点以下、かつ、低融点繊維の
融点以上の温度で加熱処理し、三次元クリンブを形威し
た熱収縮性繊維を低融点繊維で結合せしめた伸縮性不織
布を，支持体部に用いたことを特徴とする。

以下、本発明についてさらに詳細に説明する。

本発明で支持体として用いられる不織布は、その構或繊
維で見た場合に、少なくとも２つの繊維戊分、即ち、加
熱により三次元クリンプを発現する熱収縮性繊維と、こ
の熱収縮性繊維よりも融点が低い低融点繊維とを含む。

加熱により三次元クリンプを発現する熱収縮性繊維とし
ては、熱収縮率の異なる２種の繊維を貼り合わせた複合
体でバイメタル構造を有する繊維が挙げられる。熱収縮
性繊維の収縮率は得られる不織布の伸縮性に影響を与え
、収縮率が１０％以上のものが好ましく、さらに好まし
くは２５％以上である。収縮率が小さすぎると満足のい
く伸縮性不織布が得られない。また、三次元クリンプを
発現しない単なる熱収縮性繊維では、十分な伸縮性は得
られない。

熱収縮性繊維を構威する２種の繊維としては、ポリエス
テル繊維、ポリエチレン繊維，ポリプロピレン繊維、ポ
リアミド繊維、ポリ塩化ビ二ルｌｉｉ！維，ポリビニル
アルコール繊維などの熱可塑性の合或繊維が用いられ、
これらのうちから熱収縮率の異なる２種を組み合わせる
。熱収縮率が異なれば、同種の繊維を貼り合わせても，
異種の繊維を貼り合わせてもよい。

三次元クリンプを発現する熱収縮性繊維は、不織布の７
０％以上を占める量（混率７０％）以上、好ましくは　
％以上で用いられる。混率が７０％未満では、十分な伸
縮性能が得られない。

低融点繊維は、加熱処理により溶融して、三次元クリン
プを発現した繊維同志を結合させるものであり，上記の
熱収縮性繊維よりも融点（軟化点）が低いことが必要で
あり、融点差が大きい方が望ましい。低融点繊維として
は、融点が低いことを条件として、上記の熱可塑性の合
或繊維などが用いられる。また，低融点繊維の不織布中
への配合量は、０．５〜３．０重量％が適当であり、よ
り好ましくは１〜１０重量％である。

本発明の不織布中には、上記の繊維の他に他の繊維或分
を混紡してもよく、この具体例としては，上記の如き熱
可塑性合ｒ＆繊維の他に、レーヨン，キュポラ、麻、絹
などの非熱可塑性繊維が挙げられる。

本発明では、上述の各繊維を二−ドリング等により交絡
一体化せしめた後、熱収縮性繊維の融点以下、かつ、低
融点繊維の融点以上の温度で加熱処理し、三次元クリン
プを発現させるとともに、低融点繊維を溶融させて、三
次元クリンプを形成した繊維間を網目状に結合し、高い
伸縮性を具えた不織布とする。この加熱は、三次元クリ
ンプの形成と低融点繊維の溶融を同時に行なう一段の加
熱処理によって行なってもよく、また，まず加熱により
三次元クリンプを発生せしめ，ついで、さらに加熱して
低融点繊維により？Ｓ融結合させる等の多段加熱処理に
よってもよい。

本発明で支持体として用いる不織布は、人体の皮膚と同
しように伸び縮みすることを狙ったものである。

人体でも肘、膝、首などの皮膚は、特に伸縮性が高く、
これらの部位の伸縮率は最大１．４〜１．５倍に達する
。したがって、これらの部位に貼付される貼付剤の支持
体は、元の長さの最大１．５倍までの伸長率が要求され
る。また、この最大伸びである１．５倍（５０％の伸び
）の長さに引き伸ばすための荷重（５０％モジュラス）
の値は、膏体そのものの粘着力によっても異なるが、支
持体の強度を損なわない範囲で，できるだけ小さい方が
望ましい。本発明者らの検討によれば，５０％モジュラ
スは０．１−２，Ｏｋｇ／　５ＣＩＩ＋が好適であり、
より好ましくは０．１〜０．８ｋｇ／　５　ｃｍである
。

また、関節部等の曲げに追随して支持体が伸長しても、
この曲げを元に戻したときに支持体の伸びの戻り（５０
％伸長時伸長回復率）が悪いと、皮膚から膏体が浮き上
がり、有効成分の吸収効果が低下したり、貼付剤の剥離
の原因となる。そこで、支持体としては、伸長時伸長回
復率が大きいほど好ましい。本発明者らの検討によれば
、伸縮性貼付剤の支持体は、上記モジュラス値に加え、
５０％伸長時伸長回復率が４０％以上であることが好適
であり，好ましくは５５％以上である。

本発明の貼付剤の膏体としては、従来使用されている膏
体、例えば薬効成分，水溶性高分子、鉱物性粉末、硬化
剤および水を十分に練り合わせたものが利用できる。

薬効成分としては特に限定されないが、例えば，サリチ
ル酸メチル、サリチル酸グリコール、インドメタシン、
ケトプロフェン，フルルビプロフェン、イブプロフェン
，ジクロフエナソクナトリウム、メフェナム酸とその誘
導体、フルフエナム酸とその誘導体、ブフェキサマック
、イブフェナノク、アルクロフェナソク、プレドニゾロ
ン、酢酸ヒドロコルチゾン、デキタメゾン、Ｑ−メント
ール、ｄＱ一カンフル、クロタミトン，塩酸ジフェンヒ
トラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、酢酸トコフ
ェロール、ノニル酸ワニリルアミド、ナプロキセン，ピ
ロキシカム、カプサイシン、オオバクなどの生薬末、ト
ウガラシエキスなどの生薬軟エキス、オオバク乾燥エキ
スなどの生薬乾燥エキス，センブリ流エキスなどの生薬
流エキス、アルニカチンキなどの生薬チンキ、ハッカ油
、ケイ皮油などの精油などがある。

水溶性高分子としては、ゼラチン、ペクチン、ポリアク
リル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコ
ール，ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン・
ビニルアセテート共重合体、ポリエチレンオキサイト，
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプ
口ピルセルロース、メチルセルロース，アルギン酸ナト
リウム、キサンタンガム、アルビアガム、トラガントガ
ム、カラヤガム、メチルビニルエーテル、無水マレイン
酸共重合体などが挙げられる。

鉱物性粉末としては、例えば、カオリン、ベントナイト
，モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケイ
酸などが挙げられる。

硬化剤としては、硫酸アルミニウムカリウム，ケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ア
ルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、合或ヒドロタルサイト、ジヒドロキシアルミニウム
アミノアセテートなどが挙げられる。

この他、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコ
ール等の保湿剤、ポリソルベート８０、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル等の界面
活性剤を配合することができる。

また、本発明の貼付剤は、支持体が伸縮性である利点を
十二分生かすために、膏体の粘着力が十分強いことが望
ましく、ポールタック粘着力でＮａ　４以上、好ましく
はＮｏ１０以上であることが望ましい。

本発明の貼付剤は、前述の支持体に公知の方法により膏
体を塗工することにより製造することができる。

発明の効果 本発明の貼付剤によれば、加熱処理により三次元クリン
プを発現する熱収縮性繊維と、加熱処理により溶融して
これらを結合する低融点繊維とを用いた伸縮性不織布を
使用することにより、優れた伸縮性と皮膚への高い追随
性を得ることができる。この結果、以下のような作用効
果が得られる。

■　伸縮性、追随性が大きく密着性に優れているので，
膏体の浮き上がりにより有効成分の皮膚移行が低下する
などして有効性が劣化することが防止される。

■　伸縮性、追随性が大きいので、貼付剤の皮膚からの
剥離が防止される。

失一適一班 実施例１ 加熱処理により三次元クリンプを発現するポリエステル
繊維９８％と、融点約１５０℃の低融点ポリエステル繊
維２％よりなる混紡ウェブを、針密度５０ｐ／ａＪでニ
ードルパンチ加工を施した後，１８０℃で３分間熱処理
をして目付１００ｇ／ｒｒｆの縦横２軸伸縮性の貼付剤
用不織布支持体（本発明品１）を得た， 実施例２ 加熱処理により三次元クリンプを発現するポリエステル
繊維８０％と、通常のポリエステル繊維１２％、融点約
１５０℃の低融点ポリエステル繊維５％、レーヨン繊維
３％よりなる混紡ウェブを、針密度５０ｐ／一でニード
ルパンチ加工を施した後、１８０℃で３分間熱処理とし
て目付１０５ｇ／ｍの縦横２軸伸縮性の貼付剤用不織布
支持体（本発明品２）を得た。

比較例ｌ 加熱処理により三次元クリンプを発現するポリエステル
繊維１００％からなるウェブを、針密，ＩＩ　５０Ｐ／
　ｃＪでニードルパンチ加工を施した後、１８０℃で３
分間熱処理として目付１００ｇ／　ｒｒ？の縦横２軸伸
縮性の貼付剤用不織布支持体を得た。

比較例２ 加熱処理により三次元クリンプを発現するポリエステル
繊維８０％と、通常のポリエステル繊維ｌ７％、レーヨ
ン繊維３％よりなる混紡ウェブを、針密度５０Ｐ／一で
ニードルパンチ加工を施した後，１８０℃で３分間熱処
理として目付１ｏｓｇｙ　ｍの縦横２軸伸縮性の貼付剤
用不織布支持体を得た。

以上のようにして得た各不織布支持体について、５０％
モジュラスおよび５０％伸長時伸長回復率を以下のよう
にして測定した。

実施例ｌ，２，比較例１，２につき、不織布支持体を５
０ｉｍ　Ｘ　３００ｔｒｎｒｒの試片として縦方向３枚
（■，■，■）とり、これらを抗張力試験機を用いて、
試長２００ｌＩＩ！ｌ．引張速度２００ｎ＋ｍ／ｍｉｎ
で１００ｍｍまで引き伸ばし、この強度（ｋｇ）を測定
し５０％モジュラスとした。さらに同速度で元の位置ま
で戻し、再度同速度で引き伸ばす。この時の初期の長さ
Ａ（１００＋ａ＋ｍ）、残留伸びＢ　（ｍｍ）をチャー
ト紙より読み取り、次式より５０％伸長時伸長回復率を
算出した。

５０％伸長時伸長回復率（％）＝　−”−”−　ｘｔｏ
ｏＡ この結果を表−１に示した本発明品は伸び（５０％モジ
ュラス〉、伸びた後の戻り（伸長時伸長回復率）とも、
比較例に比べて優れていることが判る， （以下余白） （以下余白） 実施例３ ％Ｉ／ｗ％ サリチル酸グリコール α−メントール グリセリン プロピレングリコール カオリン ポリソルベート８０ ２０．０ １０．０ ６．０ １．０ １００．０ ※ｌ） 固形分として４．０％ 実施例１（本発明品１）、実施例２（本発明品２）、比
較例工，比較例２の支持体に上記組成の膏体をｌ枚（１
４０　Ｘ　１００ｍｍ）当たり１６ｇとなるように塗工
、裁断した。

この試料を健常男子１０名の左肘に各々貼付し、腕立て
伏せを２０回した後、通常の生活をさせ、３時間後に剥
し、膏体中に残留するサリチル酸グリコールの含量を測
定し、吸収量を算出した。

この結果を表−２に示した。

表−２から明らかなように、本発明品１，２は比較例１
，２に比べ、伸び、伸びた後の戻りが優れているため、
皮膚への密着性に優れ、薬効成分であるサリチル酸グリ
コールの吸収が良かった。

表−２：

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、支持体部と膏体部を有する貼付剤において、加熱処
   理により三次元クリンプを発現する熱収縮性繊維を７０
   重量％以上と、この熱収縮性繊維よりも融点の低い低融
   点繊維とを交絡一体化せしためた後、熱収縮性繊維の融
   点以下、かつ、低融点繊維の融点以上の温度で加熱処理
   し、三次元クリンプを形成した熱収縮性繊維を低融点繊
   維で結合せしめた伸縮性不織布を、支持体部に用いたこ
   とを特徴とする伸縮性貼付剤。