JPH03111553A - 高耐食薄膜の形成方法 - Google Patents

高耐食薄膜の形成方法

Info

Publication number
JPH03111553A
JPH03111553A JP24794789A JP24794789A JPH03111553A JP H03111553 A JPH03111553 A JP H03111553A JP 24794789 A JP24794789 A JP 24794789A JP 24794789 A JP24794789 A JP 24794789A JP H03111553 A JPH03111553 A JP H03111553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
metal material
highly corrosion
organic compound
resistant thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24794789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0621343B2 (ja
Inventor
Emiko Minowa
箕輪 恵美子
Shiro Kobayashi
史朗 小林
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Masakiyo Izumitani
泉谷 雅清
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP24794789A priority Critical patent/JPH0621343B2/ja
Publication of JPH03111553A publication Critical patent/JPH03111553A/ja
Publication of JPH0621343B2 publication Critical patent/JPH0621343B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高耐食薄膜の形成方法に係り、特に耐湿信頼
性の向」二に好適な高耐食−、!7. ++qの形成方
法に関する。
〔従来の技術〕
従来、金属Nj膜の形J&方法としては、スパッタリン
グ法、蒸着法及びCVD法等多々あるが、いずれも金属
をターゲットとして用い、純金属あるいは合金の薄膜を
形成する。
これらの薄膜は光ディスクや磁気ディスク等に用いられ
、耐湿信頼性向」二法として薄膜の表面を保護層で覆っ
たり、パッジベージジン膜を被せたりしている。また、
磁気ヘッドの鉄−ニッケルスパッタIINにおいては、
むき出しの状態で使われているのが現状であり、耐食性
向上に関しての配慮が十分にはなされていなか−1た。
。 また、ターゲットの金属?、4’ f−1と反応ガスを
反応さける反応スパッタリング法に関しては、1!i開
昭60−187671号公報に記載のように、金属チタ
ンターゲットとArと【)2とN2の存71ごトにおい
て反応スパッタリングを行なわしめて、基体上に酸化チ
タン層あるいは窒化チタン層を形成する方法が知られて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、高耐食性金属薄膜の形成方法としては
、配慮されていなかった。すなわち、薄膜上に物理的に
被覆する保護層やパッシベーション膜では、金属と保護
層の密着性が完全ではなく、外界からの水分の侵入によ
り、薄膜金属材料が腐食を生じ、不良品が発生する場合
がある。また、磁気ヘッドに用いられている鉄−ニッケ
ル薄膜は、むき出しの状態で使用されているため、大気
放置中に薄膜表面が酸化され磁気特性が劣化する問題が
懸念されている。
また、チタンと后、0□及びN、の存在下で行なう反応
スパッタリング法は、酸化チタン層と窒化チタン層との
積層被膜を連続的に、かつ低コストで形成することを目
的としたもので、金属の酸化物の形成は容易にできるが
、高耐食性の薄膜形成法としては、適当でない。
本発明の目的は、高耐食薄膜の形成方法において、特に
薄膜自体の信頼性を向上させる薄膜の形成方法を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明では、放電空間中の
反応室内において、基体上に金属材料と該金属材料と難
溶性化合物を形成する有機化合物とを被着することによ
り、高耐食性の薄膜を形成することを特徴とする高耐食
薄膜の形成方法としたものである。
次に、本発明の詳細な説明する。
本発明では、ターゲットの金属材料を不活性ガスでスパ
ッタリングし、同時に、該金属と難溶性化合物を形成す
る有機化合物をガス化し、放電空間中で活性化した有機
化合物と金属イオンが反応しあいながら薄膜を形成する
。上記方法により、耐食性に優れた薄膜を形成すること
ができる。
本発明で用いる金属材料は、鉄、コバルト、ニッケル、
アルミニウム、ジルコニウム、タンタルの少なくとも1
種の元素を含むこLを’t、’j (!iとする11例
えば、光ディスク等の反射鏡に用いる薄膜はターゲット
金属材料にアルミニラl、を使用する。また、磁気ディ
スクに用いる薄膜はターゲット金属材料にコバルト−ニ
ラゲル合金等、磁気ヘッドに用いる薄膜は、鉄−ニッケ
ル合金等を使用する。
また、本発明で使用する有機化合物は、フェリシアン化
物、フェリシアン化物、ジメチルグリ第4・シム、クロ
ペン、0−フエナント丁1リン、2.2′−ジピリジル
、チオシアン酸塩、8−ヒドロキシキノリン、N−ニト
ロリフェルヒト【」キシ゛rミンアンモニウム、m−ア
ミノフェノールのようなアミノフェノール類、α−オ二
トシ醋酸のようなオキシカルボン酸類、アリザリンスル
ホン酸のようなアリザリン誘導体、α〜ルアミノキラソ
ウのようなα−アミノ酸類、ばナフチルアミンのような
ナフタリンk ’44体、ジ−β−ナフチルケトンのよ
うなβ−ジケトン類からなる化合物群から選択した少な
くとも1和j類の化合物を含むことを特徴とする。ずな
わら、金属との溶解度積に若眼し、溶解度積の小さい有
機化合物と金属を反応させることにより、難溶性の安定
な金属化合物を形1aすることができる。このようにし
て形成した金属薄膜は、たとえ水分が侵入してきたとし
ても、薄膜自身の耐食性が殴れているため容易には腐食
されない、。
しかし、ターゲット金属をスパッタリングしただけでは
、有機化合物とは反応せずtloいに結合しあわない。
そこで、金属と有機化合物を放電空間中に存在させるこ
とにより、金IGe(及び有機化合物を活性化させ、反
応を起こりやすくする。例えばターゲット金属材料にア
ルミニウドを用い、有機化合物として8−ヒトUキシ=
1−ノリンを使用する。8−ヒドロキシキノリンは14
0℃付近で昇華するので、放電空間中の反応室内を15
0℃に制御して、昇華させて、反応室内に導入する。こ
の環境下で、不?1!;性ガスである°rルゴンのスパ
ッタリングにより、アルミニウム原子は電子を放出し、
アルミ−ウドイオンになる。アルミニウムイオンと活性
化された有機化合物が互いに反応しあいながら薄11Q
を形成する。放電空間中で活性化されたアルミニラl、
と有機化合物は、塩及びキレートイオンの状態で基板に
被着するが、互いの相互作用により安定な薄膜を形成し
得る。このようにして形成した高耐食薄膜は、耐湿信頼
性に浸れ、また金属の性質を損なわない。例えば、アル
ミニウム薄膜の光反射率等を損なうことはない1゜また
、本発明は、次のような製造装置・iを使うことにより
、作業効率の向上が図れ、薄膜形成条件を常に一定に保
つことが可能どなる9、ずなわら、放電空間中の反応室
内において、活性化された有機化合物が常に一定濃度/
l在するように濃度センサ及び有機物注入口を設けるこ
とを特徴とする。濃度センサについては、真空度を、測
定することにより知ることができる。真空条件を一定に
してターゲット金属材料をスパッタリングすると、有機
化合物は不純物、として真空度を低下させる方向に働く
。その真空度を基鵡として、基準値より真空度が高くな
るようであれば、有機化合物を注入するようにする3、
本製造装置により、薄膜形成条件を常に一定に保つこと
ができる。
更に、本発明は、基板」二に有機化合物を被着させて、
その後、アルミニウムをスパッタリングし、金属薄膜を
形成すれば、耐食性に崗れたNJ膜を得ることができる
。上記方法は、光記録ディスクの光記録媒体の形成に非
常に自効である。現在使用されている光ディスクは、プ
ラスチック基板上にアルミニウム薄11Nを形成(1、
アルミニウム同志を接着剤で接合するいわゆるザンドイ
ッチ樹造をとっている。ここで問題になるのが、プラス
チック基板から水分が侵入し、アルミニウム薄膜が腐食
され、ゆがみが生じ光反射率が低下するためにノイズが
発生ずるという点である。これは、プラスチック基板と
゛rルミニウム薄1摸の接着性にも問題があり、水分が
侵入しやすくなっている。本方法により、f、’j膜を
形成すれば、上記従来技術の問題は解決され、耐湿信頼
性に優れた光記録ディスクを提供することができる。す
なわら、プラスチックノ、(板とアルミニウム薄膜の間
に有機化合物皮膜が形成されることにより、外界からの
水分の侵入を阻止することができる。これは、放電空間
中でスパッタリングを行なうため、活性化されて被着し
た有機化合物の上にアルミニウムがイオンとなって被着
するからである。そして、これら二各が化学反応を起こ
しながら薄膜を形成するため、プラスチック基板とアル
ミニラl−薄膜の間には、強固で安定な有機化合物皮膜
が得られる。
さらに、プラスチック基板と、有機化合物はともに有機
物であり、接着性も向上し、側面からの水分の侵入も防
止することができる11本方法で形1あした光記録媒体
は、光反射率を低ドさせることも考えられるが、有機化
合物を選択することにより、高光反射率を保持した光記
録媒体を提供することができる。例えば有機化合物に、
8−ヒトIJキシキノリンを使用すれば光反射率を低1
ζさせることはない。
さらに、放電空間中の反応室内に′J、iいて、11(
体上に、すでに形成されている金1′ii! 、:l−
レート化合物を被着することを特徴とする金属薄膜の形
成方法とすることもできる。従来、品分〕−に磁性材料
がないと思われていたが、トリメチン構造を持つ金属キ
レート高分子は強磁性を有することがわかった。このよ
うな品分千手レート化合物あるいは金属キレート化合物
をスパッタリングすることにより、目的に応じた薄膜を
形成することが可能となる。
本発明は、次のような製品に適用できる16例えば、光
記録ディスクに用いるアルミニラi−A!F膜に本発明
の薄膜形成方法を適用できる。、プラスチック基板上に
アルミニウムと有機化合物が反応した膜を形成せしめる
ことにより、従来のアルミニウム金屑のみの膜に比べ、
プラスチック基板との密着性も向上する。これにより、
外界からの水分の侵入を抑制することができる、。
従来、使用されている光記録ディスクの接4“)剤は、
劣化防止のため硫黄が使用されている。外界から極微量
の水分が侵入すると透過の過程において、接着剤から硫
黄が溶出し、腐食性の強い水となって、アルミニウム蒸
着部の腐食が著しく加速される。本発明の薄膜形成方法
は、これらの問題を解決し、耐湿信頼性を著しく向」二
さIた光記録ディスクを提供する。
また、磁気ディスクに用いるコバルト−ニッケルスパッ
タj摸に、本発明の薄膜形JA法を適用できる。従来、
磁気ディスクの薄膜は二コバルトニッケル合金のスパッ
タn々で形成されて41す、外界からの水分の侵入ある
いは摺動耐久性の対策としてコバルト−ニッケル膜の」
二に潤滑及び機械的強度層をスパッタリングし、さらに
カーボンを数十nmスパッタリングしている。本発明の
薄膜形成方法を用いると、磁性薄膜自身が耐食性に優れ
ているため、最外層のカーボンのスパッタリングを省く
ことが可能になる。、シたがって、製造プロセスを省略
し、コストの低減を図ることができる。
さらに、磁気ヘッドに用いる鉄−ニッケル合金のスパッ
タ膜についても、本発明を適用することができる。従来
、磁気ヘッドの磁性薄膜は磁気特性を劣化させないため
に、ヘッドの部分をむき出しの状態で使用している。し
かし、長期使用に伴い、あるいは、腐食性J二項のIf
i(シい状況に置かれた場合、鉄−ニッケル薄膜表面は
酸化され、磁気特性が劣化する問題が懸念されている。
本発明の薄膜形成方法を用いれば、−1−記問題が解決
され、耐湿借りイ1性に溌れた磁気ヘッドを提供するこ
とができる。ずなわら、紋ニッケル合金と、それと難溶
性化合物を形成する有機化合物が存在する放電空間中で
、不2.!j性ガスによりスパッタリングすれば、耐食
性に母れた磁性薄膜を形成することができる3、シかし
、金属以外の元素が関与することにより、磁束飽和密度
が減少し磁気特性が劣化すると、!:が比えられる。こ
れは、次のような方法で解決される。
鉄−ニッケル合金はニッケルは非常に耐食性のよい金属
なので、鉄の酸化を防止すれば、耐湿信頼性に殴れた鉄
−ニッケル合金がIfられるはずである。そこで、鉄と
難溶性化合物4形成Aる有機物に注目し、例えば、チオ
シアン酸塩、0−フェナントロリンあるいはジメチルダ
リオキシムを使用する。さらに放電空間中の有機化合物
の濃度を低くし、鉄と反応させる有機化合物を最小限に
抑える。鉄と有機化合物の反応生成物、鉄反びニッケル
により磁性薄膜を)(2成し、薄膜の最外層に近い部分
は、欽及びニッケルを主体とした薄膜を形成する。これ
により、磁気特性を落とさず、耐食性に優れた磁性薄膜
を(1、)ることができる。
さらに、今後の展開として、高記録密度化に伴い、ジル
コニウム、タンタル等の磁性金属を含む合金材料が開発
されているが、ターゲット金属材料を変えるだけで、本
発明を適用することができる。
また、光磁気ディスクは、鉄−テルビウド合金あるいは
、鉄−テルビウム−コバルト合金等の磁性薄膜を用いて
いる。光磁気ディスクの劣化の原因として、光磁気記録
媒体の劣化の主要因は、腐食(孔食、表面酸化、選択酸
化)であることをつきとめている。この対策として、従
来、チタン、アルミニウム、白金等の酸化防止剤を導入
したり、酸素(水)が浸入しないようにSi3N、 、
 SiO、5in2.八IN  等の保護膜を設けるこ
とを考えている。また、基板をガラスにしたり、樹脂系
基板の改良等、様々な方法がとられているが、いずれも
、外界からの水分の侵入を完全に遮断することはできな
い。水分の侵入を遮断することが不可能ならば、水分が
侵入したときの対策を考えることが必要である。よって
、薄膜自身の耐食性を向上させることが(ri。
要となる。数十nmの薄膜の表面改質をするのは、非常
に困難であるため、薄膜の製造過程に↓iいて耐食性に
優れた薄膜を形成する方法が有効ではないかと考えたの
が本発明である11本発明により、数十nmの薄膜に高
耐食性が付加できれば、たとえ、外界から水分が侵入し
たとしでも長寿命の光磁気ディスクを得ることができる
。。
その他、本発明が適用できる製品として、Δ蒸着膜を用
いる電解コンデンサがある。薄膜の形成方法としては蒸
着法を使うが、蒸着室内に゛fアルミニウム不溶性化合
物を形成する有機化合物を存在させれば、アルミニウム
と有機化合物の相互作用により、耐湿信頼性に浸れた電
解−」ンデンサを得ることができる。
〔作用〕
本発明をMi説すれば、本発明は金属の薄膜形成方法に
関する兇明であって、放電空間中の反応室内において、
金属材料と該金屑と難溶性化合物を形成する有機化合物
とを同時に被着することにより、基体上に高耐食薄膜を
形成することを特徴とする。
高周波スパッタリング装置が考え出されて以来、5iO
z 、  Al2O3+  513N4 g T!口3
.ガラスなどの蒸気圧の低い絶縁体の薄膜が、比較的容
易に作製できるようになった。ターゲットに金属を用い
、積極的に放電空間中に活性なガスを混合し、スパッタ
リングを行うことにより、酸化物の他に窒化物、硫化物
、炭化物あるいは水素化物などの薄膜もでき、その組成
や性質が制御できる。このような方法を反応性スパッタ
リングと呼んでいるが、この特徴として、ターゲット物
質と活性ガスとの間に化学反応が起こり、化合物の性質
によっては、化学スパッタリングが起こることである。
この特徴を生かして、従来では酸素や窒素等の比較的活
性なガスを流していたのに変えて、金属と難溶性化合物
を形成する有機化合物を適用したのが、本発明である。
すなわち、スパッタ装置の放電空間中でスパッタ原子は
イオン化される。イオン化の頻度はイオン化衝突の断面
積、スパッタ原子の空間における密度及びイオン化衝突
に関与する頻度の積に比例する。一方、有機化合物は放
電空間中で活性化され、金属イオンと反応しあいながら
基板上に被着する。例えば、ターゲット金属にアルミニ
ウム、有機化合物に8−ヒドロキシキノリンを用いると
、8−ヒドロキシキノリンは次式■のように分解し、ア
ルミニウムイオンと■、■、■式のように結合する。
■、■、■式で生成した金属キレートが基板上に被着し
、耐食性に優れた金属薄膜を得ることができる。
以上のことから、本発明による薄膜形成法は耐湿信頼性
に優れた、好適な形成方法である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により、更に具体的に説明するが
、本発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1 第1図は、本発明により形成した高耐食薄膜の断面図で
ある。
基板1にポリエチレンのプラスチック、金属ターゲット
としてCo−Ni 、有機化合物としてジメチルグリオ
キシムを取付けた陰極で、基板を100℃に上げ、到達
真空度をI X 10−3Paとしてマグネトロンスパ
ッタ法により、膜を形成した。基板1上にイオン化され
たCO及びNi2と活性化されたジメチルグリオキシム
3が反応し合い、高耐食薄膜を形成する。
使用する金属材料及び有機化合物は、対象製品により使
い分ける。例えば、光ディスクに用いるなら、金属材料
はアルミニウム、有機化合物は8−ヒドロキシキノリン
等が望ましい。また、磁気ディスクに用いるならば、金
属材料はコバルト−ニッケル合金、有機化合物はチオシ
アン酸塩、0−7エナントロリンあるいはジメチルグリ
オキシム等が有効である。これにより、高耐食性金属薄
膜を形成することができる。
実施例2 本発明の応用例を第2図により説明する。第2図は、本
発明により形成した光ディスクの断面図である。
ホトエツチング及びニッケルメッキによって構成したス
タンバにプラスチック4を形成し、その表面に、8−ヒ
ドロキシキノリン1.5gをターゲットに取り付はスパ
ッタリングする。その後アルミニウムをターゲットに取
り付けた陰極でマグネトロンスパッタを行う。その際の
基板温度を100℃、真空度6 X 10 ’ Tor
rにし、厚さ0.2μmのアルミニウム膜を形成した。
これにより、8−ヒドロキシキノリンとアルミニウムイ
オンが反応し合い、有機化合物層5とアルミニウム蒸着
膜7の界面に有機−金属化合物層6が形成される。以上
の方法で形成したものを接着剤8により、サンドイッチ
ディスクに組み立てる。これにより外界からの水分の侵
入を防止し光反射率を低下することなく、耐湿信頼性の
優れた光ディスクを提供することができる。
実施例3 実施例1により形成した金属薄膜の腐食抑制効果を第1
表により説明する。
ターゲット金属材料としてアルミニウム、有機化合物と
して8−ヒドロキシキノリン、不活性ガスとしてアルゴ
ンを用い、放電空間中でスパッタリングを行い、プラス
チック基板上にアルミニウムキレート化合物の薄膜を形
成する。
(試料1) 比較として、有機化合物である8−ヒドロキシキノリン
を加えないアルミニウムのみでスパツタリングした薄膜
(試料2)についても検討する。これらの試料を80℃
の3%食塩水に浸漬し、200時間腐食試験し、あわせ
てノイズ発生率も測定した。その結果を第1表に示す。
第1表より明らかなように、本発明による薄膜の形成方
法でスパッタリングした薄膜(試料1は、従来例(試料
2)に比べ、200時間後の腐食量が格段に小さく、ま
たノイズ発生率もさほど上昇していないことがわかった
第1表 実施例4 本発明の製造装置を第3図により説明する。
不活性ガス導入口12から放出されるArイオンの衝突
により、ターゲット金属材料15と有機物注入口17か
らの有機化合物が活性化され) 活性ガスイオンの加速グリッド13を通ることにより加
速された状態で基板11に被着する。
これにより、有機物の特性を生かした金属薄膜が形成さ
れる。また、濃度センサ14より、放電空間中の有機化
合物の濃度が低くなると、有機物注入口より有機化合物
が補充され、常に有機化合物の濃度を一定に保ら、すな
わち膜形成条件を同じにすることにより同質の薄膜を形
成することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、金属薄膜の耐食性を著しく向上させ、
信頼性向上を目的とした金屑薄膜の形成方法を提供する
ことができ、金属薄膜を用いる電子部品の耐湿信頼性を
著しく向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により形成した金属薄膜の断面図、第2
図は本発明の応用として、本方法で形成した光ディスク
の断面図、第3図は本発明の製造装置を示す概略図であ
る。 1 ・・基板、2・・・金属原子、3・有機化合物分子
、4・・・プラスチック基板、5 ・・有機化合物、6
・・・有機−金属化合物、7  ・へl蒸着膜、8・・
・接着剤、11・基板、12・・・不活性ガス導入口、
13・・・加速グリッド、14・・・濃度センサ、15
・ ・ターゲット金属、16・ ・磁石、17・ ・有
機物注入口

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基体上に、金属材料と該金属材料と難溶性化合物を
    形成する有機化合物とを、減圧下で放電させ被着するこ
    とを特徴とする高耐食薄膜の形成方法。 2、請求項1において、金属材料は、鉄、コバルト、ニ
    ッケル、アルミニウム、ジルコニウム、タンタルから選
    ばれた元素の純金属又は合金であることを特徴とする高
    耐食薄膜の形成方法。 3、請求項1において、有機化合物は、フェロシアン化
    物、フェリシアン化物、ジメチルグリオキシム、O−フ
    ェナントロリン、2、2′−ジピリジン、チオシアン酸
    塩、8−ヒドロキシキノリン、N−ニトロリフェルヒド
    ロキシアミンアンモニウム、アミノフェノール類、オキ
    シカルボン酸類、アリザリン誘導体、α−アミノ酸類、
    β−ジケトン類、ナフタリン及びその誘導体からなる化
    合物群から選ばれた1種類以上の化合物であることを特
    徴とする高耐食薄膜の形成方法。 4、請求項1において、反応室内の放電をマグネトロン
    スパッタ法を用いて行うことを特徴とする高耐食薄膜の
    形成方法。 5、基体上に、金属材料と該金属材料と難溶性化合物を
    形成する有機化合物とを、減圧下で放電させて被着する
    際、前記放電によって活性化された有機化合物を一定濃
    度に制御できる手段を設けることを特徴とする高耐食薄
    膜の形成方法。 6、基体上に、金属キレート化合物を減圧下で放電させ
    て被着することを特徴とする高耐食薄膜の形成方法。 7、基体上に、コバルト−ニッケルからなる金属材料と
    、該金属材料と難溶性化合物を形成する有機化合物とを
    被着させて得た高耐食薄膜を用いて構成したことを特徴
    とする磁気ディスク。 8、基体上に、鉄−ニッケルからなる金属材料と、該金
    属材料と難溶性化合物を形成する有機化合物とを被着さ
    せて得た高耐食薄膜を用いて構成したことを特徴とする
    磁気ヘッド。 9、基体上に、テルビウム−鉄−コバルトからなる金属
    材料と、該金属材料と難溶性化合物を形成する有機化合
    物とを被着させて得た高耐食薄膜を用いて構成したこと
    を特徴とする光磁気ディスク。 10、基体上に、アルミニウムからなる金属材料と、該
    金属材料と難溶性化合物を形成する有機化合物とを被着
    させて得た高耐食薄膜を用いて構成したことを特徴とす
    る光ディスク。 11、基体上に、アルミニウムからなる金属材料と、該
    金属材料と難溶性化合物を形成する有機化合物とを、被
    着させて得た高耐食薄膜を用いて構成したことを特徴と
    する電解コンデンサ。
JP24794789A 1989-09-26 1989-09-26 高耐食薄膜の形成方法 Expired - Lifetime JPH0621343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24794789A JPH0621343B2 (ja) 1989-09-26 1989-09-26 高耐食薄膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24794789A JPH0621343B2 (ja) 1989-09-26 1989-09-26 高耐食薄膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03111553A true JPH03111553A (ja) 1991-05-13
JPH0621343B2 JPH0621343B2 (ja) 1994-03-23

Family

ID=17170915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24794789A Expired - Lifetime JPH0621343B2 (ja) 1989-09-26 1989-09-26 高耐食薄膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0621343B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007095181A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Hitachi Maxell Ltd 磁気テープの耐食性評価方法
JP2015082379A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 株式会社デンソー 電極材料の製造方法,電極材料,非水電解質二次電池用電極及び非水電解質二次電池
CN111326425A (zh) * 2018-12-14 2020-06-23 天津环鑫科技发展有限公司 一种提高高压二极管耐湿性的工艺方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007095181A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Hitachi Maxell Ltd 磁気テープの耐食性評価方法
JP2015082379A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 株式会社デンソー 電極材料の製造方法,電極材料,非水電解質二次電池用電極及び非水電解質二次電池
CN111326425A (zh) * 2018-12-14 2020-06-23 天津环鑫科技发展有限公司 一种提高高压二极管耐湿性的工艺方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0621343B2 (ja) 1994-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6180527A (ja) 磁気記録媒体用耐摩耗・耐腐蝕性膜の作成方法
US5439500A (en) Magneto-optical alloy sputter targets
JPH03111553A (ja) 高耐食薄膜の形成方法
JPS6049971B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2000212738A (ja) マグネトロンスパッタ法および磁気記録媒体の製造方法
US7214436B2 (en) Magnetic recording medium and process for producing same
US5242728A (en) Magnetic recording medium
CA2357933C (en) Laminate structure and production method therefor
JPH0426757A (ja) Al合金薄膜及び溶製Al合金スパッタリングターゲット
JPS62200552A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPS61115257A (ja) 光磁気記録用媒体
JPH0383224A (ja) 磁気ディスク
JPH03286438A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPH01139761A (ja) スパツタリング用のターゲット
EP0417951A2 (en) Fe-Si-Al alloy magnetic thin film and method of manufacturing the same
JPS60145532A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
KR890001948B1 (ko) 자기기록매체의 제조방법
JPH0695403B2 (ja) 光学的情報記録媒体
JPH04137237A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPH04219619A (ja) 薄層透明な腐食防止膜およびその製造法
JPH01119937A (ja) 光情報記録媒体の製造方法
JPH079864B2 (ja) Co系アモルフアス磁性膜の製造方法
JPS61189610A (ja) 磁気記録媒体用磁性材料
JPH03292705A (ja) 強磁性膜及びこれを用いた磁気ヘッド
JPH04111220A (ja) 磁気記録媒体およびその製造法