JPH0288285A - 感圧転写シールの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、被写体への転写接着が強固である感圧転写シ
ールの製造法に関する。

（従来の技術） 従来の転写マークは、離型紙の上に粘着剤を介して貼着
した紙やプラスチックシートに所定の図柄を印刷し、そ
の後に印刷シート部分だけを半抜き加工して抜きかすを
除去することにより、所定の平面形状の図柄印刷マーク
部を離型紙上に形成する。また、水溶性樹脂を塗布した
転写シートを用い、該樹脂の上に図柄印刷を施してから
ニス塗りをして印刷部を設ける転写方法などもあり、該
樹脂を水で溶解して印刷部だけを残し、該印刷部を被写
体に転写している。これらの転写方法は、余分の半抜き
加工あるいは水溶性樹脂を塗布した転写シートなどが必
要となってコスト高になりやすく、イタリック文字など
の複雑なパターンの打ち抜き加工が技術的に困難であっ
たり、耐水性に乏しい被写体に適用できないなどの欠陥
が存在する。これらの欠陥を解消するために、種々の転
写シールの改良製造法が提案され、これらの製造法では
離型紙の上に所定パターンの接着剤層を設けてから、該
接着剤層と実質的に同一パターンのインク層及びオーバ
ーコート層を設けている。

（発明が解決しようとする課題） 前記の製造法では、粘着剤層の塗布・乾燥後にインク層
及び保護層を硬化・乾燥するために、この時に後加熱さ
れる粘着剤層にインク層の溶剤が浸透することがある。

このため、印刷済みの粘着剤が後加熱で変性したり、そ
の乾燥が必要以上に進んで接着性が低下しやすく、自己
粘着性フィルムから被写体への転写が困難になることが
ある。

本発明は、前記の問題点を改善するために提案されたも
のであり、シール製造時に粘着剤層の接着性が低下しな
いので、被写体への転写接着が強固な感圧転写シールの
製造法を提供することを目的としている。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明に係る感圧転写シー
ルの製造法は、第１図に示すように、支持シート１の上
にまず所定のパターン形状の保護層２を印刷して加熱処
理又は紫外線照射などで硬化・乾燥する。支持シート１
は、該シートを通して印刷ネーム部３を見ることができ
るように透明又は半透明であることを要し、剥離性を有
するうえに熱変形しないポリエステルフィルムやポリカ
ーボネートフィルムなどであると好ましい。保護層２は
、オーバーコート層又はクリアートップ層とも称し、印
刷ネーム部３の色彩が見えるように透明又は半透明であ
ることを要する。次に保護層２の範囲内において、イン
ク層４を印刷して加熱処理又は紫外線照射などで硬化・
乾燥し、該インク層は単一であっても下地層を含む複数
層であってもよい。最後に、保護層２とほぼ一致する平
面形状の粘着剤層５を形成してから、該粘着剤層を保護
層２及び印刷層４の硬化温度よりも一般に低い温度で乾
燥する。

保護層２及び印刷層４の硬化・乾燥は、加熱処理の場合
、熱風、遠赤外線、バッチ炉などの加熱装置を用い、紫
外線照射で高速処理する場合、紫外線発生装置としては
水銀アーク燈が例示でき、そのほかに電子線照射装置と
して電子ビームを発生する加速器なども使用できる。紫
外線又は電子照射による硬化は、保護層２又は印刷層４
がフリーラジカル重合する樹脂であれば適用可能である
が、照射時間を短縮して樹脂の劣化を防ぐために紫外線
増感剤を加えて重合を促進すると好ましく、電子線照射
も紫外線硬化樹脂とほぼ同様な樹脂配合である。

（作用） 本発明方法では、保護層２及びインク層４を印刷して硬
化・乾燥させた後に粘着剤層５を形成することにより、
保護層２及びインク層４の硬化・乾燥のための加熱処理
や紫外線照射などで粘着剤層５の乾燥が必要以上に進む
ことがない。また、保護層２及びインク層４の硬化・乾
燥の際に比較的高い温度で加熱処理されても、この後で
形成される粘着剤層５には何らの影響も与えず、インク
層４の溶剤は空気中に放出されてしまう。

転写後に被写体表面に位置する保護層２は、支持シート
１の上に直接印刷して硬化させるため、該支持シートに
塗布又は含浸する離型剤を適宜選択すれば、保護層２の
表面態様を所望に応じて変更できる。例えば、光沢、半
光沢又は艶消し表面の印刷ネーム部３となる感圧転写シ
ールを、任意に製造することが可能である。

（実施例） 本発明を図面に基づいて説明すると、第１図は本発明方
法で製造した感圧転写シール６を示す。

本発明における感圧転写シール６の製造には、剥離性を
有するポリエステルフィルム（厚さ５０〜１００μｍ）
である透明の支持シート１を用い、該シートの表面は平
滑であって通常の離型紙に比べて熱変形しない。所定の
パターン形状の保護層２は、例えば透明又は半透明のウ
レタン系樹脂であり、透明の支持シート１の上にスクリ
ーン印刷する。印刷した保護層２は、紫外線照射によっ
て硬化・乾燥する。保護層２の上には、該保護層と同一
の大きさにインク層４をスクリーン印刷する。

インク層４は、例えば種々の色彩を有する２液のウレタ
ン系樹脂であり、印刷後に熱風加熱によって硬化・乾燥
する。粘着剤層５は、インク層４の上に形成し、保護層
２と同一の大きさにスクリーン印刷する。粘着剤層５と
して、例えばアクリル系の感圧接着剤をスクリーン印刷
し、このスクリーン印刷の使用板は前記とほぼ同様であ
って、印刷後に熱風加熱によって乾燥する。

得た感圧転写シール６を第３図に例示し、透明の支持シ
ート１を通して印刷ネーム部３を見ることができる。ま
た、インクＷ１４のスクリーン印刷の際に、インク層４
に用いるインクで支持シート１の四隅に例えばＬ字形の
直線部７を印刷してもよい。直線部７は、感圧転写シー
ル６を被写体く図示しない）の上で位置決めする際に利
用し、粘着剤層を直線部７の上に設けていないので、該
直線部の上を押圧しても被写体に転写されることはない
。第１図に示すように、　　ｑ２に各感圧転写シール６
の上には離型紙１０を載置し、この状態で保管したり積
み重ねればよく、該離型紙は少なくとも印刷ネーム部３
を被う大きさであって、比較的薄くて安価なものでよい
。

インク層は、第３図に示すように複数層であってもよく
、例えば抜き文字の場合には、保護層２の上にまず枠イ
ンク層８を該保護層の周囲に沿ってスクリーン印刷し、
印刷後に熱風加熱によって硬化・乾燥する。次に、下地
インク層９を保護層２よりも少し小さくスクリーン印刷
し、印刷後に同様に熱風加熱で硬化・乾燥する。最後に
粘着剤層５を形成するけれども、該粘着剤層では図示の
ように枠インク層８の存在しない部分が凹んでいる。こ
の凹みが大きいと、被写体への印刷ネーム部３の接着性
が悪くなるので、枠インク層８の厚みは前記のインク層
４に比べて薄くする方が望ましい。所望に応じて、枠イ
ンク層８のような図柄インク層を複数層形成することも
可能である。

本発明方法では、最後に粘着剤Ｍ５を形成することによ
り、保護層２及びインク層４又は８．９の硬化・乾燥の
ための加熱処理や紫外線照射などに粘着剤層５は影響さ
れず、転写シール６を裏側から押圧するだけで印刷ネー
ム部３を被写体に容易に転写できる。支持シート１が屈
曲性を有することにより、転写シール６を任意の表面形
状の被写体例えばヘルメット、文房具、各種の電気製品
などに適用でき、印刷ネーム部３の転写性が良好なこと
により、カレンダー、ノートなどの紙製品のような比較
的薄い被写体にも適用できる。

（発明の効果） 本発明方法では、保護層及びインク層の硬化・乾燥後に
粘着剤層を形成することにより、保護層及びインク層の
硬化・乾燥の際にインク層の溶剤が粘着剤層に浸透した
り、該粘着剤層を必要以上に乾燥することがない。この
ため、本発明方法で製造した感圧転写シールは、粘着剤
層の接着性が低下していることがなく、被写体への転写
作業が容易に実施でき、複雑なパターンの印刷ネーム部
であっても転写作業時に損傷することが殆どない。

本発明方法は、乾燥後の印刷ネーム部を自己粘着性フィ
ルムに転移することを要せず、比較的高価な自己粘着性
フィルムが必要ないので、感圧転写シールを迅速且つ安
価に製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法で製造した感圧転写シールを示す概
略断面図、第２図は感圧転写シールの変形例を示す概略
断面図、第３図は本発明方法で製造した感圧転写シール
の裏面を示す斜視図である。 １・・・支持シート、２・・・保護層、３・・・印刷ネ
ーム部、４・・・インク層、５・・・粘着剤層、６・・
・感圧転写シール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、剥離性を有する透明又は半透明の支持シートの上に
   、所定のパターン形状である透明又は半透明の保護層を
   印刷して加熱処理又は紫外線照射などで硬化・乾燥し、
   次に保護層の範囲内で単一又は複数のインク層を印刷し
   て加熱処理又は紫外線照射などで順次に硬化・乾燥し、
   最後に保護層とほぼ一致する平面形状の粘着剤層を形成
   する感圧転写シールの製造法。