JPH0274254A

JPH0274254A - 吸収性物品用吸収体およびその製造方法

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Publication number: JPH0274254A
Application number: JP63225059A
Authority: JP
Inventors: Takamitsu Igaue; 伊賀上　隆光; Hironori Nomura; 野村　裕範; Taiji Shimakawa; 泰治島川; Junji Shinohara; 篠原　淳二; Toru Sasaki; 徹佐々木
Original assignee: Unicharm Corp
Current assignee: Unicharm Corp
Priority date: 1988-09-08
Filing date: 1988-09-08
Publication date: 1990-03-14
Anticipated expiration: 2009-05-25
Also published as: JPH0638814B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、吸収性物品用吸収体に関し、さらに詳しくは
、使い捨てオムツ、生理用ナプキンなどの吸水復元性を
有する吸収体およびその製造方法に関する。

〔従来の技術と課題〕

従来、この種の吸収体であって圧縮し、吸水復元するも
のは枚挙にいとまがない、しかし、一般に、いずれの吸
収体も、吸水能、保形性１強度性、吸水復元性、復元弾
性といった性能とコストの両面で満足すべきものではな
い。

これら公知の吸収体は、不織布、綿状パルプ、熱溶融性
繊維の単独または組み合せを主材とし、場合により、こ
れに高吸水性ポリマー粒子を混合して圧縮成形したもの
である。しかし、構成繊維（不織布のそれを含む）とし
て、吸収体の充分な骨格構造を構成するとともに圧縮復
元性を有するものが用いられていないため、とくに吸水
湿潤下での保形性１強度性、圧縮復元弾性が低い。

本発明の目的は、綿状パルプ、高吸水性ポリマー粒子の
ほかに、捲縮し、かつ、立体的網状構造を構成すること
ができるとともに、吸収体の充分な骨格構造を付与した
熱溶融繊維、とくに融点の異なる少なくとも二成分から
なる複合繊維を用いることにより１体液の吸収前では小
嵩でありながら、その吸収後では復元して嵩、弾性およ
び吸収容量を増大させることができる吸収体およびその
製造方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、本発明にががる吸収体は、Ｍ
状パルプ、吸水性ポリマー粒子のほかに。

所要の繊度・重量％の熱溶融捲縮繊維を用い、この繊維
を互いに部分的融着して立体的網状構造を構成し１体液
の吸収後に所要密度に復元可能な程度に圧縮してえられ
るものである。

ここに、立体的網状構造とは、−次元、二次元方向ばか
りでなく三次元方向にも繊維が延びて複雑に交絡すると
ともに、その繊維の交点の少なくとも一部で融着してい
る状態をいう。

この立体的網状構造を構成する前記熱溶融捲縮繊維とし
ては、融点の異なる少なくとも二成分からなる複合繊維
であり、前記融着はその低融点繊維を介してなされ、少
なくともその高融点繊維が骨格を構成していることが好
ましい。

さらに１本発明にかかる吸収体の製造方法においては、
所要の前記構成材料、圧縮密度などのほかに、圧縮時に
特定量の水またはバインダー水溶液を吸収体に含浸させ
る。

〔作用〕

前記構成を有し、かつ、前記方法でえられる吸収体は、
体液を吸収すると圧縮が解かれて復元する、換言すると
、密度が低下して嵩（厚さ）が増大する。その結果、弾
性（クツション性）および吸液容量が増大する。

さらに、前記水またはバインダー水溶液の含浸による構
成材料の結合で、吸収体の圧縮状態の保持をはかる一方
、体液の吸収でその結合を解き。

前記復元を容易ならしめる。

〔実施例〕

図面を参照して１本発明の詳細な説明すると、以下のと
おりである。

９ＵＪＬ：吸収体１は、ｊ％溶融捲縮繊維２と、綿状パルプ３と、
吸水性ポリマー粒子４との混合からマット状体に構成し
である。

熱溶融捲縮繊維は、融点の異なる少なくとも二成分から
なるもの、たとえば、ポリエチレン−ポリプロピレンの
複合フィルム、ポリエチレンーボリプロピレンーポリエ
チレンの複合フィルムを周面に多数の力計を有するロー
ラで処理して短繊維化したもの、ポリエチレン−ポリプ
ロピレンのサイドバイサイド型または鞘−芯型の複合繊
維などである。こうした繊維は、三次元方向に延びて絡
み、低融点成分、たとえばポリエチレン成分を介して部
分的に融着し、かつ、高融点成分、たとえばポリプロピ
レン成分が主として骨格として機能する立体的網状構造
を構成している。したがって、この網状構造は圧縮復元
性に優れており、吸収体の後記吸水復元作用に大いに寄
与する。この寄与のためには、繊維は、捲縮し、かつ１
部分的に融着して立体的網状構造を構成しているほかに
、使用量および繊度が不可欠要素となる。使用量は１０
〜７０重量％、好ましくは３０〜４０重量％である。

圧縮復元性だけを考慮すれば、使用量が大きいほどよい
が、吸収体中の吸水保持機能を果す綿状パルプおよびポ
リマー粒子の所要量をも確保しなければならないから、
最高使用量は７０重量％を限度とする必要がある。繊度
は１０〜１００ｄ、好ましくは２０〜５０ｄである。さ
らに繊維の捲縮について言及すると、物理的に捲縮を発
現させたもの、すなわち、複合繊維のそれぞれの融点の
差異を利用して熱処理することで捲縮を発現させたもの
と１機械的に捲縮を付与したもの、すなわち、繊維を局
面に多数の凹凸条を有する加熱ロール間に通して捲縮を
付与したものとのいずれでもよいが、後者が吸収体の製
造過程における後記熱処理との関係で寸法安定性に優れ
ている。前者および後者のいずれにしても、捲縮数は１
インチ当り３〜４０個であることが好ましい、繊維長は
とくに制限されないが、一般に短繊維といわれているも
の、すなわち。

５〜１００ｆｆｌｌ、好ましくは３０〜６０ｍである。

綿状パルプは、バルブシートをガーネットなどにより粉
砕してえられる繊維長５ＩＩＩｌ以下のものである。こ
の使用量は、１０〜７０重量％、好ましくは２０〜５５
重量％である。

ポリマー粒子は、一般に使い捨てオムツ、生理用ナプキ
ンなどの吸収材として用いられている、水不溶にして自
重の数１０倍の吸水保持能を有するものである。たとえ
ば、架橋されたポリアクリル酸塩およびアクリル酸−ア
クリル酸エステル共重合体、自己架橋型ポリアクリル酸
塩、デンプンアクリロニトリルグラフト共重合体の加水
分解物などである。この使用量は、５〜５０重量％、好
ましくは１０〜４０重量％である。

なお、ポリマー粒子は、立体的網状構造を構成する捲縮
繊維を球状ないし楕円球状に間欠的に被覆するように、
換言すれば、該繊維が該球状ないし楕円球状のポリマー
粒子を貫通するように、該捲縮繊維に一体的に結合して
いてもよい、こうした結合は、たとえば、繊維集合体に
モノマー溶液を噴霧付着させたのち、該モノマーを重合
処理することによりうろことができる。

こうした混合材料から構成した吸収体は１坪量１００〜
７００　ｇ　／　ｒｄ　を有することが使い捨てオムツ
、生理用ナプキンなどの吸収体として必要である。

また、この吸収体は、後述するように、混合材料をマッ
ト状体に集合した状態で、必要に応じて少量の水または
バインダー水溶液の介在下に、厚さ方向に圧縮し、その
密度を０．０３３〜０．７　ｇ　／ｃｄとなしである。

吸収体の圧縮密度は、前記数値範囲であれば、全域にわ
たって均一である必要がなく、たとえば、吸収体の中央
域を高密度に、その周辺域を低密度に、または中央域を
低密度に、その周辺域を高密度に、さらには、中央域か
ら周辺域へまたは周辺域から中央域へ漸次低密度になる
ようになしてもよい。こうした密度変化は、各域ごとに
圧縮のための加工圧力を異ならせるほか、各域における
混合材料の分配（厚さ）を異ならせることにより与える
ことができる。吸収体の厚さは、１〜３■である。

こうした構成を有する吸収体は、乾燥状態での引張強度
１００　、　／２５■以上、好ましくは２００　ｇ　／
２５−以上である。また、はぼ吸水飽和状態での圧縮復
元率が３０％以上、好ましくは５０％以上である。

大凧生立ｌ産１蒸：機械的に捲縮を付与した前記熱溶融複合繊維と。

前記綿状パルプと、前記吸水性ポリマー粒子とを。

所定量の割合でほぼ均一に混合して密度０．００３〜０
．０２３　ｇ　／ｃｄのマット状体に集積する。このマ
ット状体をローラなどによりその厚さ方向に軽く加圧し
て密度ｏ、ｏｏｓ〜０．０３５　ｇ　／ｃｄに仮圧縮す
る。　この仮圧縮は、単に前記材料を集積しただけでは
あまりにも嵩が大きくて次処理工程での処理に支障を来
したり、該工程への移送中における型崩れ防止のために
なすものである。この仮圧縮マット状体は、これに対し
て水またはバインダー水溶液、たとえば、ＣＭＣ水溶液
やＰＶＡ水溶液０．５〜ＩＯ重量％をほぼ均一に噴霧し
て含浸させたのち、ローラなどによりその厚さ方向に圧
縮して厚さ１〜３ｍ、密度０．０３３〜０．７　ｇ　／
ｄ　に圧縮して固化することにより、吸収体の製造を完
了する。

この製造方法の場合、前記熱溶融複合繊維には予め、機
械的捲縮を与えであるから、これに加えて前記熱処理で
前記複合繊維が捲縮を発現してマット状体が任意形態に
変形することが少ない、換言すれば、前記熱処理時での
形態安定性が良好である。

本発明では、もう一つの製造方法を採ること力蒐できる
。

この方法では、前記複合繊維に予め機械的捲縮を与えず
、前記熱処理で前記複合繊維に捲縮を発現させるもので
、その他の工程は前記製造方法と同じである。

この方法では、前記熱処理で前記複合繊維に捲縮を発現
させるから、前記熱処理時でのマット状体の形態安定性
に欠けるうらみがある。しかし、予めマット状体の変形
を考慮して設計することなどで対応することもできるの
で、前記製造方法の次善の策として採ることができる。

前記いずれの製造方法においても、既述したように、吸
収体の圧縮密度は、前記数値範囲、すなわち、０．０３
３〜０．７　ｇ　／ａｄであれば、全域にわたって均一
である必要がない。

前記いず九の製造方法においても、圧縮成形したマット
状体である吸収体は、成る量の水分を吸収するのでなけ
れば、復元せずその状態を保持するが、この保持は、圧
縮時に含浸させた水またはバインダー水溶液のバインダ
ー機能、水素結合、摩擦係合、−時的歪みが相俟フてな
されるものと考えられる。その圧縮復元は、吸収体が吸
水飽和状態であるとき最高に達するが、そのときの密度
は０．０１〜０．０３５ｇ／ｍ２に復元する。吸収体を
既述の重量の材料から構成する場合、その最終圧縮密度
が０．０３３〜０．７　ｇ　／ｃｄよりも高くなるよう
に圧縮したり、前記水またはバインダー水溶液を１０重
量％を超えて含浸させたりすると、所期の吸水復元を期
待することができない。

〔発明の効果〕

本発明にかかる吸収体によれば、吸収体の構成素材とし
て、所定量の綿状バルブおよび吸水性ポリマー粒子のほ
かに、所定の繊度・所定量の熱溶着捲縮繊維を用いると
ともに、該捲縮繊維で部分的に融着した立体的網状構造
を構成しであるから。

吸収体の充８分な骨格構造を有し、吸水湿潤下での保形
性１強度性、圧縮復元弾性に優れる。しかも。

吸収体は体液の吸収前では小嵩であるから、この吸収体
を用いた使い捨てオムツや生理用ナプキンなどの形態も
小嵩となり、これらの包装、搬送。

店頭陳列などに便利であり、かつ、使用による体液の吸
収後では嵩が増大して吸収容量が増大するとともに股間
部にフィツトして体液の漏れ防止に役立つ。

また、本発明にかかる吸収体の製造方法によれば、遅く
とも圧縮処理を施すまでの間に熱溶融繊維に捲縮を付与
しまたは発現させるから、こうした繊維でないものに比
較して、その圧縮による交絡、摩擦係合が多くなって、
その圧縮状態の保持に寄与する。さらに、その圧縮時に
は水またはバインダー水溶液を含浸させるから、その保
持が一層良好である一方、その保持が比較的多量の体液
の吸収で解かれる。

また、本発明にかかる吸収体およびその製造方法によれ
ば、前記熱溶着繊維として融点の異なる少なくとも二成
分からなるものを用いているから、その融点の低い成分
を介して融着させ、その融点の高い成分を骨格として利
用することにより、前記性能を有する立体的網状構造を
構成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる吸収体の部分概略斜視図、第２
図は同上の部分拡大図である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）繊度１０〜１００ｄ・１０〜７０重量％の熱溶融
捲縮繊維と、１０〜７０重量％の綿状パルプと、５〜５
０重量％の吸水性ポリマー粒子との混合からなり、前記
捲縮繊維が互いに部分的に融着して立体的網状構造を構
成している坪量１００〜７００ｇ／ｍ＾２のマット状体
であって、該マット状体が圧縮密度０．０３３〜０．７
ｇ／ｃｍ＾３にその厚さ方向に圧縮されており、吸水復
元性を有することを特徴とする吸収性物品用吸収体。
（２）前記捲縮繊維が融点の異なる少なくとも二つの成
分からなり、その低融点繊維を介して前記融着がなされ
ている請求項１記載の吸収体。
（３）繊度１０〜１００ｄ・１０〜７０重量％の機械的
に捲縮を与えた熱溶融繊維と、１０〜７０重量％の綿状
パルプと、５〜５０重量％の吸水性ポリマー粒子とを混
合して坪量１００〜７００ｇ／ｍ＾２のマット状体に形
成する工程と、前記マット状体を熱処理して前記捲縮繊維を部分的に融
着させる工程と、前記熱処理したマット状体に対して０．５〜１０重量％
の水またはバインダー水溶液を含浸させる工程と、前記含浸させたマット状体をその厚さ方向に圧縮密度０
．０３３〜０．７ｇ／ｃｍ＾３になるように圧縮する工
程と、を含み、吸水復元性を有する吸収性物品用吸収体の製造
方法。
（４）前記捲縮繊維として融点の異なる少なくとも二つ
の成分からなるものを用い、その低融点繊維を介して前
記融着をなす請求項３記載の吸収体。
（５）融点の異なる少なくとも二つの成分からなる繊度
１０〜１００ｄ・１０〜７０重量％の熱溶融複合繊維と
、１０〜７０重量％の綿状パルプと、５〜５０重量％の
吸水性ポリマー粒子とを混合して坪量１００〜７００ｇ
／ｍ＾２のマット状体に形成する工程と、前記複合繊維のうち低融点繊維の融点付近の温度で前記
マット状体を熱処理して該複合繊維に捲縮を発現させる
とともに該低融点繊維を介して該複合繊維を融着させる
工程と、前記熱処理したマット状体に対して０．５〜１０重量％
の水またはバインダー水溶液を含浸させる工程と、前記含浸させたマット状体をその厚さ方向に圧縮密度０
．０３３〜０．７ｇ／ｃｍ＾３になるように圧縮する工
程と、を含み、吸水復元性を有する吸収性物品用吸収体の製造
方法。