JPH027207B2 - - Google Patents
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- JPH027207B2 JPH027207B2 JP7894180A JP7894180A JPH027207B2 JP H027207 B2 JPH027207 B2 JP H027207B2 JP 7894180 A JP7894180 A JP 7894180A JP 7894180 A JP7894180 A JP 7894180A JP H027207 B2 JPH027207 B2 JP H027207B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/25—Constructional features of resonators using surface acoustic waves
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Description
本発明は小形にして共振尖鋭度が大きく共振抵
抗の低い表面弾性波共振器に関する。 表面弾性波共振器(以下SAW共振器と略記す
る)の構成は、一般に、第1図に示すように、伝
搬媒質1の表面上に多数の反射グレーテイング電
極により形成された2個の反射器2,3を設け、
それらの間に多数の電極対により形成された交差
指電極形トランスジユーサ4を配置し、表面弾性
波が反射器2,3の間を往復することにより得ら
れる共振を電気端子5,5′を通して電気回路と
接続する、いわゆるキヤビテイ形共振器が多く用
いられている。このようなキヤビテイ共SAW共
振器では、共振器の重要な特性の一つである共振
尖鋭度Qならびに共振抵抗R1は反射係数の最大
値|Γ|naxおよびトランスジユーサの放射コン
ダクタンスGaに大きく依存し、 Q∝1/(1−|Γ|2 nax) (1) R1=(1−|Γ|nax)/2|Γ|naxGa (2) の関係のあることが知られている。そのため、共
振抵抗が低く、実用的に十分大きなQを得るため
には、反射係数|Γ|naxを1に近づけ、また放
射コンダクタンスGaを大きくしなければならな
い。そのため実際のSAW共振器では、反射器、
トランスジユーサともにきわめて多くの電極を必
要とし、伝搬媒質に水晶を用いる場合、500〜
1000本程度の反射電極を設けるのがふつうで、共
振器の小形化にとつて一つの問題となつている。
これに対し最近では反射電極数を減らすために、
第2図に示すように媒質に周期的な溝を設けて反
射係数を向上させる方法が提案されている。 上述のようなキヤビテイ形SAW共振器におい
て、トランスジユーサと反射器の間隔は重要な設
計要因である。第1図のように反射器2とトラン
スジユーサ4の間隔をlr1、反射器3とトランス
ジユーサ4の間隔をlr2とすると、最適間隔は、 lr1+lr2=(n/2+1/4)λ (3) n:整数 λ:共振周波数における表面波長 であることが知られている。 反射係数|Γ|および放射コンダクタンスGa
は共振器の特性を決定する基本的な量であるが、
これらは互いに異なる周波数特性をもつている。
第3図は反射係数および放射コンダクタンスの周
波数依存性の一例を示し、横軸は規格化周波数
/0、縦軸は反射係数|Γ|および放射コンダ
クタンスの規格化値Ga/GNである。ただし0は
電極周期と表面波速度で決まる固有周波数であ
り、またGNは基板材料および電極対数で決まる
定数である。反射係数が最大となる周波数をR、
放射コンダクタンスが最大となる周波数をTとす
ると、第3図から分るようにT<Rの関係があ
る。従来のSAW共振器では周波数Rにおいて共
振を得るよう、反射器とトランスジユーサの間隔
を式(3)により決定していた。第3図から分るよう
に周波数Rにおいてはトランスジユーサの放射コ
ンダクタンスはその最大値に比べてかなり低下し
ており、トランスジユーサの特性が十分に活かさ
れていない。そのため、共振抵抗が低くQの高い
共振器を得るためには電極数をあまり減少できず
小形化のための制約となつていた。 本発明は、トランスジユーサの放射コンダクタ
ンスの周波数特性をも活用することにより、小形
にしてQ値が高く、共振抵抗および容量比の小さ
い表面弾性波共振器を提供するもので、以下にそ
の原理、構成、効果について詳述する。 本発明の基本原理は次の2点にある。すなわち
第4図に示すように反射器の反射係数が最大と
なる周波数R(以下反射器中心周波数という)と
トランスジユーサの放射コンダクタンスが最大と
なる周波数T(以下変換器中心周波数という)を
一致させ、=R(=T)の周波数において共
振条件を満足するよう変換器と反射器の間隔を設
定することである。以下、これら2条件を満足せ
しめるための共振器の構成について具体的に説明
する。 第5図は、本発明による一端子対形共振器の一
実施例である。反射器2,3およびトランスジユ
ーサ4の構成は、いずれも斜線を施した厚さhn
の電極に加えて、リアクテイブスパツタエツチン
グなどの方法により設けた深さhgの溝を有する、
金属−溝構造を用いる。ただし電極を十分厚くす
ることにより、溝をなくすことも可能である。ト
ランスジユーサ4の電極周期LTは、反射器2,
3の電極周期LRに比べてわずかに小さくするが、
その関係は次のようにして決められる。反射器中
心周波数Rは表面弾性波の伝搬速度をvsとする
と、 R=(1−C2R)vs/LR (4) で与えられることが知られている。ここでC2Rは
周期摂動効果によるものであり、電極材、電極厚
さhnおよび溝の深さhgにより決まる。例えばST
カツトX伝搬水晶基板にアルミ電極を設けた場合
には、 C2R=4.33×10-4+4.23 ×10-2(hn/LR)+7.90(hn/LR) (5) で与えられ、また基板に溝を設ける効果は、 C2R10.8(hg/LR)2 (6) となり、第5図のような金属−溝構造において
は、式(5)の電極効果と式(6)の溝効果が重畳された
ものとして与えられる。一方、変換器中心周波数
Tは、電極厚さhn、溝の深さhgの他にトランスジ
ユーサの電極対数Nに関係するが、計算の結果を
近似的に、T {1−C2T−C1T−C1T /(0.7qT 2+0.56qT+0.43)}vs/LT (7) で与えられることがわかつた。ここでC2Tは周期
摂動項で式(5)、式(6)と同様に与えられる。また
C1Tはトランスジユーサの電極ストリツプと自由
表面の間の弾性的な不整合をあらわす項として知
られており、STカツト水晶上にアルミ電極を設
けた場合には、 C1T=6.25×10-4+0.12(hn/LT) (8) で与えられ、また溝の効果は、 C1T=0.172(hg/LT) (9) となり、金属−溝構造では両者の効果が重畳され
る。またqTはトランスジユーサの電極対数をNと
すると、 qT=πC1TN (10) で与えられるパラメータである。 式(4)および(7)により、反射器とトランスジユー
サの中心周波数一致の条件として LT/LR(1−C2R)=1−C2T−C1T−C1T−C1T /(0.7qT 2+0.56qT+0.43) (11) が得られる。C1T、C2T、C2R、qTは電極材、電極
厚さ、溝の深さおよびトランスジユーサの電極対
数で決まるから、式(11)により電極周期比LT/LR
が決定できる。C1T、C2T、C2Rは通常1に比べて
きわめて小さい(10-3のオーダー)値であるか
ら、LT/LRは1よりもわずかに小さい値となる。 次に反射器とトランスジユーサの間隔の決定法
について説明する。第5図のような1端子対キヤ
ビテイ形共振器の共振条件は一般に、 2π/λ(lT+lr1+lr2)−φR−φT=mπ (12) m:整数、λ:共振周波数における波長 で与えられる。ただしlTは変換器の長さであり、
電極対数をNとするとlTNλの関係がある。ま
たφRは反射における位相シフト量であり、反射
中心周波数RではφR=π/2であることが知られ
ている。φTはトランスジユーサを弾性波が透過
する際に受ける位相シフト量であり、計算の結果
変換器中心周波数Tにおいては近似的に、 φT=(0.3+0.55qT)π (13) で与えられることがわかつた。これから周波数R
=Tにおいて共振条件を満足するためには、反射
器とトランスジユーサの間隔を、 lr1+lr2(5n+4/10+0.28qT)λ (14) とすればよい。ここでnは整数であり偶数の場合
は反対称モード、奇数の場合は対数モードの共振
に相当する。n=1、2、3、4について式
(14)を示すと表1のようになる。また表1の下
段には従来の共振器で用いられている間隔を示す
が、本発明では、トランスジユーサの特性に応じ
て最適に設定するため、従来の設計に比べて間隔
を大きくとる。
抗の低い表面弾性波共振器に関する。 表面弾性波共振器(以下SAW共振器と略記す
る)の構成は、一般に、第1図に示すように、伝
搬媒質1の表面上に多数の反射グレーテイング電
極により形成された2個の反射器2,3を設け、
それらの間に多数の電極対により形成された交差
指電極形トランスジユーサ4を配置し、表面弾性
波が反射器2,3の間を往復することにより得ら
れる共振を電気端子5,5′を通して電気回路と
接続する、いわゆるキヤビテイ形共振器が多く用
いられている。このようなキヤビテイ共SAW共
振器では、共振器の重要な特性の一つである共振
尖鋭度Qならびに共振抵抗R1は反射係数の最大
値|Γ|naxおよびトランスジユーサの放射コン
ダクタンスGaに大きく依存し、 Q∝1/(1−|Γ|2 nax) (1) R1=(1−|Γ|nax)/2|Γ|naxGa (2) の関係のあることが知られている。そのため、共
振抵抗が低く、実用的に十分大きなQを得るため
には、反射係数|Γ|naxを1に近づけ、また放
射コンダクタンスGaを大きくしなければならな
い。そのため実際のSAW共振器では、反射器、
トランスジユーサともにきわめて多くの電極を必
要とし、伝搬媒質に水晶を用いる場合、500〜
1000本程度の反射電極を設けるのがふつうで、共
振器の小形化にとつて一つの問題となつている。
これに対し最近では反射電極数を減らすために、
第2図に示すように媒質に周期的な溝を設けて反
射係数を向上させる方法が提案されている。 上述のようなキヤビテイ形SAW共振器におい
て、トランスジユーサと反射器の間隔は重要な設
計要因である。第1図のように反射器2とトラン
スジユーサ4の間隔をlr1、反射器3とトランス
ジユーサ4の間隔をlr2とすると、最適間隔は、 lr1+lr2=(n/2+1/4)λ (3) n:整数 λ:共振周波数における表面波長 であることが知られている。 反射係数|Γ|および放射コンダクタンスGa
は共振器の特性を決定する基本的な量であるが、
これらは互いに異なる周波数特性をもつている。
第3図は反射係数および放射コンダクタンスの周
波数依存性の一例を示し、横軸は規格化周波数
/0、縦軸は反射係数|Γ|および放射コンダ
クタンスの規格化値Ga/GNである。ただし0は
電極周期と表面波速度で決まる固有周波数であ
り、またGNは基板材料および電極対数で決まる
定数である。反射係数が最大となる周波数をR、
放射コンダクタンスが最大となる周波数をTとす
ると、第3図から分るようにT<Rの関係があ
る。従来のSAW共振器では周波数Rにおいて共
振を得るよう、反射器とトランスジユーサの間隔
を式(3)により決定していた。第3図から分るよう
に周波数Rにおいてはトランスジユーサの放射コ
ンダクタンスはその最大値に比べてかなり低下し
ており、トランスジユーサの特性が十分に活かさ
れていない。そのため、共振抵抗が低くQの高い
共振器を得るためには電極数をあまり減少できず
小形化のための制約となつていた。 本発明は、トランスジユーサの放射コンダクタ
ンスの周波数特性をも活用することにより、小形
にしてQ値が高く、共振抵抗および容量比の小さ
い表面弾性波共振器を提供するもので、以下にそ
の原理、構成、効果について詳述する。 本発明の基本原理は次の2点にある。すなわち
第4図に示すように反射器の反射係数が最大と
なる周波数R(以下反射器中心周波数という)と
トランスジユーサの放射コンダクタンスが最大と
なる周波数T(以下変換器中心周波数という)を
一致させ、=R(=T)の周波数において共
振条件を満足するよう変換器と反射器の間隔を設
定することである。以下、これら2条件を満足せ
しめるための共振器の構成について具体的に説明
する。 第5図は、本発明による一端子対形共振器の一
実施例である。反射器2,3およびトランスジユ
ーサ4の構成は、いずれも斜線を施した厚さhn
の電極に加えて、リアクテイブスパツタエツチン
グなどの方法により設けた深さhgの溝を有する、
金属−溝構造を用いる。ただし電極を十分厚くす
ることにより、溝をなくすことも可能である。ト
ランスジユーサ4の電極周期LTは、反射器2,
3の電極周期LRに比べてわずかに小さくするが、
その関係は次のようにして決められる。反射器中
心周波数Rは表面弾性波の伝搬速度をvsとする
と、 R=(1−C2R)vs/LR (4) で与えられることが知られている。ここでC2Rは
周期摂動効果によるものであり、電極材、電極厚
さhnおよび溝の深さhgにより決まる。例えばST
カツトX伝搬水晶基板にアルミ電極を設けた場合
には、 C2R=4.33×10-4+4.23 ×10-2(hn/LR)+7.90(hn/LR) (5) で与えられ、また基板に溝を設ける効果は、 C2R10.8(hg/LR)2 (6) となり、第5図のような金属−溝構造において
は、式(5)の電極効果と式(6)の溝効果が重畳された
ものとして与えられる。一方、変換器中心周波数
Tは、電極厚さhn、溝の深さhgの他にトランスジ
ユーサの電極対数Nに関係するが、計算の結果を
近似的に、T {1−C2T−C1T−C1T /(0.7qT 2+0.56qT+0.43)}vs/LT (7) で与えられることがわかつた。ここでC2Tは周期
摂動項で式(5)、式(6)と同様に与えられる。また
C1Tはトランスジユーサの電極ストリツプと自由
表面の間の弾性的な不整合をあらわす項として知
られており、STカツト水晶上にアルミ電極を設
けた場合には、 C1T=6.25×10-4+0.12(hn/LT) (8) で与えられ、また溝の効果は、 C1T=0.172(hg/LT) (9) となり、金属−溝構造では両者の効果が重畳され
る。またqTはトランスジユーサの電極対数をNと
すると、 qT=πC1TN (10) で与えられるパラメータである。 式(4)および(7)により、反射器とトランスジユー
サの中心周波数一致の条件として LT/LR(1−C2R)=1−C2T−C1T−C1T−C1T /(0.7qT 2+0.56qT+0.43) (11) が得られる。C1T、C2T、C2R、qTは電極材、電極
厚さ、溝の深さおよびトランスジユーサの電極対
数で決まるから、式(11)により電極周期比LT/LR
が決定できる。C1T、C2T、C2Rは通常1に比べて
きわめて小さい(10-3のオーダー)値であるか
ら、LT/LRは1よりもわずかに小さい値となる。 次に反射器とトランスジユーサの間隔の決定法
について説明する。第5図のような1端子対キヤ
ビテイ形共振器の共振条件は一般に、 2π/λ(lT+lr1+lr2)−φR−φT=mπ (12) m:整数、λ:共振周波数における波長 で与えられる。ただしlTは変換器の長さであり、
電極対数をNとするとlTNλの関係がある。ま
たφRは反射における位相シフト量であり、反射
中心周波数RではφR=π/2であることが知られ
ている。φTはトランスジユーサを弾性波が透過
する際に受ける位相シフト量であり、計算の結果
変換器中心周波数Tにおいては近似的に、 φT=(0.3+0.55qT)π (13) で与えられることがわかつた。これから周波数R
=Tにおいて共振条件を満足するためには、反射
器とトランスジユーサの間隔を、 lr1+lr2(5n+4/10+0.28qT)λ (14) とすればよい。ここでnは整数であり偶数の場合
は反対称モード、奇数の場合は対数モードの共振
に相当する。n=1、2、3、4について式
(14)を示すと表1のようになる。また表1の下
段には従来の共振器で用いられている間隔を示す
が、本発明では、トランスジユーサの特性に応じ
て最適に設定するため、従来の設計に比べて間隔
を大きくとる。
【表】
実際の共振器の製作にあたつては、反射器とト
ランスジユーサの間隔を式(14)に厳密に合わせ
る必要はなく、特に右辺第2項0.28qTは数値計算
の結果0〜0.3におきかえても、共振器の特性上
大した差異はないことが明らかになつた。また共
振波長λはLTにほぼ等しいから、反射器とトラ
ンスジユーサの間隔は式(14)の代りに 5n+4/10LTlr1+lr2(5n+4/10+0.3)LT(15
) の範囲で設定すればよい。即ち、間隔の和lは (0.5n+0.4)LTl (0.5n+0.7)LT (15)′ の範囲で設定すればよい。 第6図は、本発明による表面弾性波共振器の別
の実施例である。この実施例では、反射器とトラ
ンスジユーサの電極周期を等しくとり、それぞれ
の中心周波数を一致させるため反射器の溝をトラ
ンスジユーサの溝に比べて深くしている。また第
7図はさらに別の実施例であるが、この場合も反
射器とトランスジユーサの電極周期を一致させ、
周波数条件を満たすため反射器の電極をトランス
ジユーサに比べて厚くしている。第6図、第7図
はいずれの実施例においても、反射器とトランス
ジユーサの間隔は式(15)を満たすようにしてお
く。 第8図は本発明による2端子対形表面弾性波共
振器の実施例である。反射器2,3の反射中心周
波数とトランスジユーサ4,6の変換器周波数
は、1端子対形共振器におけると同じ方法で一致
させておく。反射器、トランスジユーサ間隔は、
反射器2とトランスジユーサ4の間隔をlr1、反
射器3とトランスジユーサ6の間隔をlr2、トラ
ンスジユーサ4と6の間隔をliとすると、 10n+11/20LTlr1+lr2+li (10n+11/20+0.6)LT (16) を満たせばよい。即ち、間隔の総和lは (0.5n+0.55)LTl(0.5n+1.15)LT
(16)′ を満たせばよい。 STカツト水晶板を用いた場合の、本発明によ
る1端子対形共振器の設計例を、従来の共振器の
設計例として比較して表2に示す。
ランスジユーサの間隔を式(14)に厳密に合わせ
る必要はなく、特に右辺第2項0.28qTは数値計算
の結果0〜0.3におきかえても、共振器の特性上
大した差異はないことが明らかになつた。また共
振波長λはLTにほぼ等しいから、反射器とトラ
ンスジユーサの間隔は式(14)の代りに 5n+4/10LTlr1+lr2(5n+4/10+0.3)LT(15
) の範囲で設定すればよい。即ち、間隔の和lは (0.5n+0.4)LTl (0.5n+0.7)LT (15)′ の範囲で設定すればよい。 第6図は、本発明による表面弾性波共振器の別
の実施例である。この実施例では、反射器とトラ
ンスジユーサの電極周期を等しくとり、それぞれ
の中心周波数を一致させるため反射器の溝をトラ
ンスジユーサの溝に比べて深くしている。また第
7図はさらに別の実施例であるが、この場合も反
射器とトランスジユーサの電極周期を一致させ、
周波数条件を満たすため反射器の電極をトランス
ジユーサに比べて厚くしている。第6図、第7図
はいずれの実施例においても、反射器とトランス
ジユーサの間隔は式(15)を満たすようにしてお
く。 第8図は本発明による2端子対形表面弾性波共
振器の実施例である。反射器2,3の反射中心周
波数とトランスジユーサ4,6の変換器周波数
は、1端子対形共振器におけると同じ方法で一致
させておく。反射器、トランスジユーサ間隔は、
反射器2とトランスジユーサ4の間隔をlr1、反
射器3とトランスジユーサ6の間隔をlr2、トラ
ンスジユーサ4と6の間隔をliとすると、 10n+11/20LTlr1+lr2+li (10n+11/20+0.6)LT (16) を満たせばよい。即ち、間隔の総和lは (0.5n+0.55)LTl(0.5n+1.15)LT
(16)′ を満たせばよい。 STカツト水晶板を用いた場合の、本発明によ
る1端子対形共振器の設計例を、従来の共振器の
設計例として比較して表2に示す。
【表】
表2の共振器は第5図の構成によるものであ
り、本発明の場合トランスジユーサの中心周波数
と反射器の中心周波数を一致させるため、電極周
期比LT/LRは1よりも小さくしている。また反
射器とトランスジユーサの間隔lr1+lr2は式(15)
においてn=3に相当している。表に示すよう
に、反射電極数が小ないもかかわらずQ値は実用
的に十分な値が得られ、容量比も比較的小さい。
一方、従来の共振器では、電極周期比LT/LRは
1であり、反射器、トランスジユーサ間隔はn=
3の場合1.75LTとしている。この場合Q値はきわ
めて低く、容量比は逆にかなり大きくなつてい
る。共振器の共振抵抗R1は共振角周波数をω0、
並列容量をC0、容量比をγとすると、R1=γ/
ω0・Q・C0で与えられるから、共振抵抗の小さ
い共振器を得るためにはQ値が大きく、容量比が
低いことが必要である。本発明による表面波共振
器では表2に示すようにごく少数の反射電極数に
より、Q値が高く低容量比となるから、共振抵抗
の低い良好な共振器が実現でき、VHF帯から
UHF帯において発振器に広く適用可能で、その
効果は大きい。
り、本発明の場合トランスジユーサの中心周波数
と反射器の中心周波数を一致させるため、電極周
期比LT/LRは1よりも小さくしている。また反
射器とトランスジユーサの間隔lr1+lr2は式(15)
においてn=3に相当している。表に示すよう
に、反射電極数が小ないもかかわらずQ値は実用
的に十分な値が得られ、容量比も比較的小さい。
一方、従来の共振器では、電極周期比LT/LRは
1であり、反射器、トランスジユーサ間隔はn=
3の場合1.75LTとしている。この場合Q値はきわ
めて低く、容量比は逆にかなり大きくなつてい
る。共振器の共振抵抗R1は共振角周波数をω0、
並列容量をC0、容量比をγとすると、R1=γ/
ω0・Q・C0で与えられるから、共振抵抗の小さ
い共振器を得るためにはQ値が大きく、容量比が
低いことが必要である。本発明による表面波共振
器では表2に示すようにごく少数の反射電極数に
より、Q値が高く低容量比となるから、共振抵抗
の低い良好な共振器が実現でき、VHF帯から
UHF帯において発振器に広く適用可能で、その
効果は大きい。
第1図は、キヤビテイ形表面弾性波共振器の構
成図、第2図は溝形反射器、第3図は従来の表面
弾性波共振器の反射係数|Γ|と放孔コンダクタ
ンスGaの周波数関係をあらわす図、第4図は本
発明による表面弾性波共振器の反射係数|Γ|と
放射コンダクタンスGaの周波数関係をあらわす
図、第5図は本発明による1端子対形表面弾性共
振器の一実施例の断面図、第6図は別の実施例の
断面図、第7図はさらに別の実施例の断面図、第
8図は、2端子対形表面弾性波共振器の一実施例
の断面図である。 1……圧電基板、2……反射器、3……反射
器、4,6……トランスジユーサ、5,5′,7,
7′……電気端子。
成図、第2図は溝形反射器、第3図は従来の表面
弾性波共振器の反射係数|Γ|と放孔コンダクタ
ンスGaの周波数関係をあらわす図、第4図は本
発明による表面弾性波共振器の反射係数|Γ|と
放射コンダクタンスGaの周波数関係をあらわす
図、第5図は本発明による1端子対形表面弾性共
振器の一実施例の断面図、第6図は別の実施例の
断面図、第7図はさらに別の実施例の断面図、第
8図は、2端子対形表面弾性波共振器の一実施例
の断面図である。 1……圧電基板、2……反射器、3……反射
器、4,6……トランスジユーサ、5,5′,7,
7′……電気端子。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1枚の圧電基板上に、多数の反射グレーテイ
ングよりなる2個の表面波反射器を間隔をおいて
形成し、両表面波反射器の間に多数の交差指電極
よりなる1個の表面波トランスジユーサを設け、
表面波反射器の反射係数が最大となる周波数と表
面波トランスジユーサの放射コンダクタンスが最
大となる周波数とを一致せしめると共に、表面波
トランスジユーサと各表面波反射器の間隔の和l
を、表面波トランスジユーサの電極周期をLT、
nを正の整数として、 (0.5n+0.4)LTl(0.5n+0.7)LT の範囲に設定したことを特徴とするキヤビテイ形
表面弾性波共振器。 2 1枚の圧電基板上に、多数の反射グレーテイ
ングよりなる2個の表面波反射器を間隔をおいて
形成し、両表面波反射器の間に多数の交差指電極
よりなる2個の表面波トランスジユーサを間隔を
おいて設け、表面波反射器の反射係数が最大とな
る周波数と、表面波トランスジユーサの放射コン
ダクタンスが最大となる周波数とを一致せしめる
と共に、両表面波トランスジユーサ間の間隔およ
び相隣りあう表面波反射器と表面波トランスジユ
ーサの間隔の総和lを、表面波トランスジユーサ
の電極周期をLT、nを整数として、 (0.5n+0.55)LTl(0.5n+1.15)LT の範囲に設定したことを特徴とするキヤビテイ形
表面弾性波共振器。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7894180A JPS575418A (en) | 1980-06-13 | 1980-06-13 | Cavity type surface elastic wave resonator |
GB8116284A GB2078042B (en) | 1980-06-13 | 1981-05-28 | Surface acoustic wave resonator |
US06/267,680 US4387355A (en) | 1980-06-13 | 1981-05-28 | Surface acoustic wave resonator |
FR8111388A FR2484735A1 (fr) | 1980-06-13 | 1981-06-10 | Resonateur a ondes acoustiques de surface |
NLAANVRAGE8102818,A NL187091C (nl) | 1980-06-13 | 1981-06-11 | Akoestische oppervlaktegolfresonator. |
DE19813123410 DE3123410A1 (de) | 1980-06-13 | 1981-06-12 | Akustischer oberflaechenwellen-resonator |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7894180A JPS575418A (en) | 1980-06-13 | 1980-06-13 | Cavity type surface elastic wave resonator |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS575418A JPS575418A (en) | 1982-01-12 |
JPH027207B2 true JPH027207B2 (ja) | 1990-02-16 |
Family
ID=13675902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7894180A Granted JPS575418A (en) | 1980-06-13 | 1980-06-13 | Cavity type surface elastic wave resonator |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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JP3487772B2 (ja) * | 1998-03-11 | 2004-01-19 | 富士通株式会社 | 弾性表面波フィルタ |
KR20110133037A (ko) * | 2009-02-27 | 2011-12-09 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 탄성 표면파 공진자, 탄성 표면파 발진기, 및 전자 기기 |
JP4645923B2 (ja) | 2009-02-27 | 2011-03-09 | セイコーエプソン株式会社 | 弾性表面波共振子、および弾性表面波発振器 |
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JP2012049818A (ja) | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Seiko Epson Corp | 弾性表面波共振子、弾性表面波発振器、電子機器 |
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JP2012060421A (ja) | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Seiko Epson Corp | 弾性表面波デバイス、電子機器及びセンサー装置 |
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-
1980
- 1980-06-13 JP JP7894180A patent/JPS575418A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS575418A (en) | 1982-01-12 |
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