JPH0250124B2 - - Google Patents

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JPH0250124B2
JPH0250124B2 JP585285A JP585285A JPH0250124B2 JP H0250124 B2 JPH0250124 B2 JP H0250124B2 JP 585285 A JP585285 A JP 585285A JP 585285 A JP585285 A JP 585285A JP H0250124 B2 JPH0250124 B2 JP H0250124B2
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ethylene copolymer
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vinyl
polymer
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Masashi Kinoshita
Akira Urabe
Muneo Koyama
Shuichi Maeda
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はビニルエステル・エチレン系共重合体
の製造法に関するものであり、より詳しくは乳化
重合で得られたビニルエステル・エチレン共重合
体ラテツクスの存在下でビニル単量体を重合さ
せ、懸濁系にて重合を完結させる改善された特性
を有するビニルエステル・エチレン系共重合体の
製造法に関する。 〔従来技術及びその問題点〕 ビニルエステルとエチレンとの共重合体は弾性
に富み、耐久性に優れ、他種ポリマーとの相溶性
も良好であり、単独で或いは他種ポリマーとの併
用にてゴム部品、電線被覆材、防水シート等とし
て使われている。ビニルエステル・エチレン共重
合体では塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法及
び乳化重合法で製造可能であるが成形材料用とし
ては懸濁重合法及び乳化重合法が工業的規模で行
われている。 懸濁重合法は反応後のポリマーの回収、洗浄及
び乾燥が容易なことから広く用いられている。一
方、乳化重合法は懸濁重合法に比べて同じエチレ
ン飽和圧であつても乳化剤によるエチレン溶解量
が多いので生成物中のエチレン含量を高くでき
る。又、反応速度が早く生産性がよい、更には分
子量の大きい共重合体が得られる等の特徴がある
ため機械的強度がフイラー充填能力が重要視され
るゴム用途や高充填配合ポリ塩化ビニル(PVC)
組成物などの用途に適している。 しかしながら、乳化重合法ではラテツクスから
ポリマーを回収する工程が必要となる。一般に無
機塩、酸等の凝固剤をラテツクスに添加して塩析
し、続いて凝固剤・乳化剤等の不純物を除くため
洗浄を行う。ところが粘着性の強いゴム状のビニ
ルエステル・エチレン共重合体をラテツクスから
析出、洗浄、脱水及び乾燥を行うのはその粘着性
のため非常に困難であつた。そして、乳化剤、凝
固剤等の不純物がポリマーに残留しやすくなりビ
ニルエステル・エチレン共重合体の吸水性が大き
くなつたり、電気絶縁性が悪くなつたりした。こ
れらのことから乳化重合法の特徴を活かしなが
ら、ポリマー中の不純物の悪影響を少なくできる
方法が求められていた。 ゴム用途やPVCブレンド用途として適してい
るビニルエステル含量が90〜40%のビニルエステ
ル・エチレン共重合体は室温以上で著しく粘着性
であり、ビニルエステル・エチレン共重合体ラテ
ツクスを50℃以上の凝集温度で公知の方法により
凝固剤を用いて凝集させるとポリマー粒子が互い
に合着した塊状物として得られる。又、50℃以下
の温度で凝固剤を添加してもポリマーが完全に析
出せず廃液が白濁したままであるか、完全にポリ
マーを析出させるためには通常の何倍量もの凝固
剤を必要とする。その改善策として特公昭47−
36010号、特公昭44−23623号、特開昭56−201515
号にはビニルエステル・エチレン共重合体ラテツ
クスに無機化合物を添加して析出するポリマーの
粘着を防止する方法が記載されている。又、特公
昭46−13626号にはラテツクスを凝集させた後硬
質樹脂を添加してポリマーの粘着を防止する方法
が記載されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の提案によりポリマーの粘着は防止できう
るが、これら粘着防止剤の添加はビニルエステ
ル・エチレン共重合体の透明性や熱安定性を低下
させるという問題点があり、又電解質である凝固
剤を添加することは変わらないのでポリマー中の
不純物は減らずビニルエステル・エチレン共重合
体の電気特性や耐水性は改善されない。 これらのことから乳化重合したビニルエステ
ル・エチレン共重合体が持つ機械的強度やフイラ
ー充填能力の大きいという特徴を保ちながら、そ
の欠点である乳化剤や凝固剤の残渣による物性へ
の悪影響の改善ポリマー析出、洗浄及び乾燥工程
の簡略化が求められている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは種々検討の結果、ビニルエステ
ル・エチレン共重合体ラテツクスの存在下極性の
ビニル単量体を添加して重合させ、反応系を凝固
剤を用いることなく乳化系から懸濁系へ転相し、
懸濁系にて重合を完結させることによつてポリマ
ー中の不純物の低減化及びポリマー析出、洗浄及
び乾燥が容易になることを見出し、本発明に到達
した。 即ち、本発明はビニルエステルとエチレンとが
重量比で4:6〜9:1であつて、乳化重合法で
得られるビニルエステル・エチレン共重合体ラテ
ツクスに溶解度係数が8.5以上であるビニル単量
体を添加し、次いでグラフト重合条件下にて重合
し、懸濁系にて重合を完結することを特徴とする
ビニルエステル・エチレン系共重合体の製造法を
提供するものである。 該ビニルエステル・エチレン系共重合体ラテツ
クスはビニルエステルとエチレンとの重量比げが
4:6〜9:1であり、より好ましくは5:5〜
8:2で、かつムーニー粘度が5〜60である共重
合体のラテツクスである。 かかるビニルエステル・エチレン系共重合体ラ
テツクスは通常、乳化剤を含む水中でビニルエス
テルとエチレンと水溶性ラジカル開始剤を用いて
共重合して得られる粒子径10μm以下のものであ
る。用いられるビニルエステルの例としてはギ酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ピバ
リン酸ビニル、バーサチツク酸ビニルが挙げられ
るが、これらのうち酢酸ビニルが最も好ましい。
又、本発明の意義を妨げない範囲でビニルエステ
ルの半分以下を他のビニル単量体で置換してもよ
いし、更に他のポリマー及びポリマーラテツクス
をビニルエステル・エチレン系共重合体ラテツク
スと併用してもよい。 上記共重合体中のビニルエステル含量は40〜90
重量%、好ましくは50〜80重量%である。ビニル
エステル含量が40重量%より少ないと改質ビニル
エステル・エチレン系共重合体のフイラー充填性
が劣つたり、他種ポリマー、特にPVCとの相溶
性が劣り、90重量%を越えると弾性が少なくなつ
たり、耐寒性が劣る。 使用する乳化剤としてはオレイン酸カリ、ラウ
リル硫酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソ
ーダ、アルキルジフエニルエーテルジスルホン酸
ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸ソーダ等のアニオン乳化剤;ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレ
ンブロツクポリマー等のノニオン乳化剤;ラウリ
ルアミンアセテート等のカチオン乳化剤が挙げら
れる。又、乳化剤以外に分散剤としてメチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン等の保護コロイドを併用してもよい。乳化
剤の添加量は反応系に於いて臨界ミセル濃度以下
となるような量であり、通常反応後のラテツクス
100gに対して0.001〜0.05モル%が好ましい。か
かる添加量が0.001モル%より少ないとビニルエ
ステル・エチレン共重合体ラテツクスが反応時不
安定になり重合が進まず、又、0.05モル%より多
いとラテツクスが安定化しすぎて乳化系から懸濁
系への転相がスムーズに進まない。 ビニルエステル・エチレン共重合体ラテツクス
を合成する際の重合開始剤としては公知の水溶性
ラジカル開始剤が用いられる。かかる開始剤とし
ては例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム、過酸化水素等の酸化剤単独又は亜流酸ナトリ
ウム、次亜硫酸ナトリウム、硫酸第1鉄、硝酸第
1鉄、ロンガリツト、チオ尿素等の水溶性還元剤
と組み合わせて用いられる。 尚、ビニルエステル・エチレン共重合体ラテツ
クスの合成は公知の一般的手法で行われるが、例
えば特公昭47−3732号明細書に記載された方法が
適当である。 上述のビニルエステル・エチレン共重合体に添
加されるビニル単量体は溶解度係数が8.5以上で
あり、好ましくは重合して得られる改質ビニルエ
ステル・エチレン系共重合体の溶解度係数8.5〜
9.5となるものである。該ビニル単量体の添加量
は通常改質ビニルエステル・エチレン系共重合体
の5〜50重量%、好ましくは15〜30重量%であ
る。 該ビニル単量体の溶解度係数が8.5より低いと
ビニルエステル・エチレン共重合体ラテツクスに
添加した場合、乳化系から懸濁系への転相がスム
ーズに行われなかつたり、ポリマーの透明性、耐
油性及びPVCとの相溶性が低下する。これらの
ビニル単量体の例としてはアクリル酸、メタクリ
ル酸、メチルアクリレート、エテルアクリレー
ト、メチルメタクリレート等のアクリル酸、メタ
クリル酸及びその低級アルキルエステル類;スチ
レン、α−メチルスチレン等と芳香族ビニル類;
塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル
等のビニルエステル類;アクリロニトリル等のシ
アン化ビニル類等があり、これらを一種又は二種
以上が用いられる。 尚、上記単量体の溶解度係数はEncyclopedia
of Polymer Science and Technology(Wiley−
Inter−Science社発行)の記載に基づくものであ
る。又、多成分系ポリマーの溶解度係数は加成性
を仮定して算出した。 本発明での各質ビニルエステル・エチレン系共
重合体は前記ビニルエステル・エチレン共重合体
ラテツクスに前記単量体及びラジカル開始剤を添
加して一種のグラフト重合により得られるが、例
えば次のような手段により合成される。ビニルエ
ステル・エチレン共重合体ラテツクスに懸濁重合
用分散剤、例えばポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、メチルセルロースなどの有機分
散剤;リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化
マグネシウムなどの無機分散剤を添加した後、ビ
ニル単量体を添加し、更に10時間の半減期を得る
ための分解温度が50〜130℃である油溶性ラジカ
ル開始剤をビニル単量体100重量部あたり0.1〜5
重量部添加して重合することにより行われる。
又、重合度の調節のためドデシルメルカプタン、
四塩化炭素等の連鎖移動剤を併用してもよい。 このようなラジカル開始剤としてはベンゾイル
パーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチル
パーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、ジ−
イソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート、t−ブチルラウリレ
パーオキサイドなどが挙げられる。 乳化系から懸濁系への転相はビニル単量体の添
加によつて行われるが重合の進行と共に転相して
もよく、又極性の高い有機溶剤や無機塩を少量併
用して行つてもよい。グラフト重合温度は60〜
130℃が一般的である。生成した改質ビニルエス
テル・エチレン系共重合体は単に撹拌を停止する
ことにより分離し、水などで十分洗浄後乾燥する
がその際粘着防止剤を用いてもよい。例えばワツ
クス、ポリエチレンパウダー、シリコンオイル、
シリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウムなどの脂肪酸塩、など有
機・無機化合物がある。更に必要に応じて酸化防
止剤や紫外線吸収剤等の添加剤を加えてもよい。 本発明での改質ビニルエステル・エチレン系共
重合体は通常ビニル単量体がグラフトしているた
めビニルエステル・エチレン共重合体とビニル単
量体のポリマーとの単なるブレンド物では見られ
ない特性が見られる。 〔発明の効果〕 本発明の製造法で製造される改質ビニルエステ
ル・エチレン系共重合体は反応開始時の乳化系か
ら最終的には懸濁系に転相して得られるため形状
は通常、粒径0.1〜3mmのビーズ状であり、ポリ
マーの析出、洗浄、脱水及び乾燥が容易である。
乾燥された改質ビニルエステル・エチレン系共重
合体は従来の乳化重合のものに比べて灰分が少な
く、吸水率も低く、更に貯蔵時の粘着性も少なく
なつた。そして該改質ビニルエステル・エチレン
系共重合体を配合したPVC組成物は従来の乳化
重合ビニルエステル・エチレン共重合体が持つて
いた機械的強度、フイラー充填性、可塑剤の非移
行性等を有した上に耐水性や電気絶縁性及びシー
トの非粘着性の点が改善される。 これらの特性を活かしてゴム部品、電力ケーブ
ルの半導電層、又PVC等とブレンドして食品用
ホース、フレキシブルコンテナー、レザー、引
布、電線被覆材、防水シート等種々の用途に使用
することができる。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明す
る。なお、部、%は全て重量部、重量%である。 実施例 1 ラウリル硫酸ソーダ1.5%、メチルセルロース
0.3%を含む乳化系で重合して得られた酢酸ビニ
ル・エチレン共重合体(エチレン含量41%)200
部のラテツクスにリン酸カルシウム4部及び蒸留
水を添加して固形分が20%の水性分散体とし、こ
れにベンゾイルパーオキサイド1.0部を溶解させ
たメチルメタクリレート(溶解度係数9.4)50部
を室温で添加し、撹拌をしながら1時間保ちビニ
ル単量体をラテツクス粒子に吸収させた。続いて
75℃に昇温して4時間反応させ、更に90℃に昇温
して2時間保つた。温度を下げて撹拌を停止した
ところ粒子径0.2〜0.5mmのビーズ状の沈殿物が得
られ、水洗乾燥したところ238部の改質酢酸ビニ
ル・エチレン系共重合体が得られた。このポリマ
ーの分析値及び評価結果を表1に示す。 実施例 2 実施例1においてメチルメタクリレート50部の
代わりにベンゾイルパーオキサイド0.8部を溶解
させたエチルアクリレート(溶解度係数9.2)30
部及びアクリロニトリル(溶解度係数15.5)10部
とした以外は実施例1と同様にして粒子径0.1〜
0.3mmのビーズ状沈殿物を得、次いで水洗・乾燥
して225部の改質酢酸ビニル・エチレン系共重合
体を得た。このポリマーの分析値及び評価結果を
表1に示す。 実施例 3 実施例1において酢酸ビニル・エチレン共重合
体の代わりにバーサチツク酸ビニル・エチレン共
重合体(エチレン含量22%)を使用し、又メチル
メタアクリレートの代わりにメチルアクリレート
(溶解度係数9.7)を使用した以外は実施例1と同
様にして、241部の改質バーサチツク酸ビニル・
エチレン系共重合体を得た。このポリマーの分析
値及び評価結果を表1に示す。 比較例 1 実施例1の酢酸ビニル・エチレン共重合体ラテ
ツクス200部(固形分)を70℃に保つた塩化カル
シウム20%水溶液に少しづつ添加させてポリマー
を凝集、分離した。得られたポリマーを水洗、乾
燥して195部の酢酸ビニル・エチレン共重合体を
得た。このポリマーの分析値及び評価結果を表1
に示す。 比較例 2 実施例1の酢酸ビニル・エチレン共重合体ラテ
ツクス200部(固形分)にラウリル硫酸ソーダ1.9
部、メチルセルロース0.4部を添加した水溶液75
部で乳化したメチルメタクリレート50部を添加
し、更に重亜硫酸ナトリウム0.5部を添加して75
℃に昇温し、過硫酸カリウムの5%水溶液30部を
4時間かかつて滴下した。得られた改質酢酸ビニ
ル・エテレン系共重合体ラテツクスを比較例1と
同様の方法でポリマーを凝集、水洗、乾燥した。
215部の改質酢酸ビニル・エチレン系共重合体を
得た。このポリマーの分析値及び評価結果を表1
に示す。 比較例 3 内容積2の電磁撹拌式オートクレーブ中に酢
酸ビニル160部、蒸留水800部、アゾビスイソブチ
ロニトリル(ラジカル開始剤)1.6部、ポリビニ
ルアルコール(分散剤)1.6部およびポリアクリ
ル酸ソーダ(分散剤)0.8部を仕込み、ついでオ
ートクレーブ中の空気を窒素およびエチレンで置
換した後、内温を65℃に昇温し、エチレンを75
Kg/cm2まで圧入して8時間懸濁重合を行つた。温
度を下げて撹拌を停止したところ粒子径0.5〜1
mmのビーズ状の沈殿物が得られ、水洗、乾燥した
ところ165部の酢酸ビニル・エチレン共重合体が
得られた。分析したところエチレン含量35%でム
ーニー粘度は3であつた。このポリマーの評価結
果を表1に示す。 比較例 4 実施例1においてメチルメタクリレートの代わ
りにブチルメタアクリレート(溶解度係数8.3)
50部とした以外は実施例1と同様にして重合させ
た。乳化系から懸濁系へ転相が十分行われなかつ
たので比較例1と同様の方法でポリマーを凝集、
水洗、乾燥した。221部の改質酢酸ビニル・エチ
レン系共重合体を得た。このポリマーの分析値及
び評価結果を表1に示す。 実施例中の分析及び評価は以下の方法によつ
た。 ◇灰分 磁器製ルツボに乾燥したポリマーを約10gを精
秤して採取し、電気炉中で500℃で1時間燃焼さ
せた後重量を測定して残留量から灰分を計算し
た。灰分は少ない方が凝固剤、乳化剤等の残留量
が少ないといえる。 ◇吸水率 ポリマーからムーニー粘度測定用試片(JIS K
−6300)を採取し、23℃の水道水に7日間浸漬し
その重量変化から吸水率を計算した。吸水率は少
ない方が耐水性、電気絶縁性等の性質が良くな
る。 ◇グラフト率 溶媒として幹ポリマーのみを溶かす四塩化炭素
を用い、ソツクスレー抽出器により不溶解分を求
め不溶解部分の増加量からグラフト率を算出し
た。但し、溶解分はビニルエステル・エチレン共
重合体のみであり、グラフト化したビニルエステ
ル・エチレン共重合体は全て不溶解であると仮定
した。 ◇PVC配合物性 平均重合度700のPVC 60部、Ca−Zn系複合安
定剤2部、エポキシ化大豆油5部及び実施例の改
質ビニルエステル・エチレン系共重合体40部の配
合比の混合物を2本混練ロールにてロール温度
170℃で10分間混練した。混練物をプレス温度175
℃で5分間プレス成形し、1mm厚のシートを得
た。このシートを用いて以下の要領で物性を評価
する。 耐水性 シートから5×5cm2の試片を採取し、50℃の
水に120時間浸漬し重量変化から吸水率を測定
した。吸水率が2%以下なら飲料タンク等に用
いても問題なく合格する。 電気絶縁性 同じシートを用いてJIS K−6723に準じて体
積固有抵抗を測定した。固有抵抗が3.5×1014
Ω・cm以上であれば電線被覆材に用いても問題
なく合格する。 機械的物性 同じシートを用いてJIS K−6723に準じて機
械的物性を測定した。抗張力120Kg/cm2以上、
伸び250%以上なら電線被覆材に用いても問題
なく合格する。 透明性 同じシートを用いてJIS K−6723に準じて光
透過率を測定した。透過率70%以上なら包装用
フイルムとして問題なく合格する。 粘着性 シートから2cm巾の短冊状試片を採取し、2
枚貼合わせて1Kg/cm2の荷重をかけて40℃の乾
燥機中に24時間放置した。その後23℃に2時間
放置した後、引張試験機を用いて引張速度20
mm/分で180度剥離試験を行つた。剥離強度100
g/2cm巾以下ならフレキシブルコンテナー等
に用いても問題なく合格する。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ビニルエステルとエチレンとが重量比で4:
    6〜9:1であつて、乳化重合法で得られるビニ
    ルエステル・エチレン共重合体ラテツクスに溶解
    度係数が8.5以上であるビニル単量体を添加し、
    次いでグラフト重合条件下にて重合し、懸濁系に
    て重合を完結することを特徴とする改質ビニルエ
    ステル・エチレン系共重合体の製造法。
JP585285A 1985-01-18 1985-01-18 改質ビニルエステル・エチレン系共重合体の製造法 Granted JPS61166811A (ja)

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