JPH0249539B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えばIC等の電子部品に対して検
査等の処理作業を行うために、この電子部品を作
業部に搬送する電子部品の搬送装置に関するもの
である。

［従来の技術］ 電子部品を工業的に生産する場合において、こ
の電子部品に対して各種の処理作業が行われる
が、この処理作業を自動化するために、該電子部
品を順次搬送経路に沿つて搬送させるようにな
し、この搬送経路の途中に検査等を行う作業ステ
ーシヨンを設けて、この作業ステーシヨンに電子
部品を送り込んで所定の処理作業を行うようにし
たものは従来から用いられている。

そこで、第４図に従来技術による電子部品の搬
送装置として、電子部品の検査を行う検査装置と
して構成したものを示す。

同図に示したように、搬入路１と搬出路２は平
行に設けられており、この搬入路１及び搬出路２
には検査ステーシヨン３に臨んでいる。この検査
ステーシヨン３には、馬蹄型に湾曲した形状を有
する案内レール４が装着されており、図中に矢印
Ａで示したように、搬入路１に沿つて搬送される
電子部品５は検査ステーシヨン３に搬入されて、
矢印Ｂで示した方向に搬送される間に検査機構６
によつて所定の検査が行われて、搬出路２に送り
出され、矢印Ｃ方向に搬出されるようになつてい
る。

ここで、電子部品５の搬送は、例えば搬入路１
及び搬出路２では、これら搬入路１、搬出路２を
傾斜させることによつて、電子部品５の自重によ
る滑降を行わせることができるが、検査ステーシ
ヨン３における案内レール４においては、自重滑
降を行わせることができないので、強制搬送手段
を設けるようにしている。この強制搬送手段とし
ては、例えば、電子部品５に向けて、矢印ｂ，
b′，b″に示した方向から圧縮空気を吹き付けるよ
うにしたものが用いられる。

［発明が解決しようとする問題点］ ところで、検査ステーシヨン３における案内レ
ール４を湾曲させると、前述した如く、圧縮空気
を供給する等の強制搬送手段を設けなければなら
ず、このために装置の全体構成が複雑となり、塵
埃その他の舞い上り等を生じる不都合があるだけ
でなく、湾曲した部分に配設される検査機構６の
位置において電子部品５の移動を円滑にする行わ
せるためには、該案内レール４にある程度のがた
をもたせる必要があり、このために、検査機構６
における電子部品５の位置決め精度が悪くなると
いう問題点がある。

また、電子部品は搬送経路においてはその走行
方向における向きが一定の状態に保持されること
になり、搬入路１においては、第４図に５で示し
たように、その一側端部が検査ステーシヨン３側
に向き、搬出路２においては５′で示したように、
他側端部が検査ステーシヨン３側に向く姿勢を取
ることになる。従つて、例えば電子部品５をマガ
ジンから取り出して、所定の処理作業を行つた後
にマガジンに再収納させるようにした場合には、
そのままでは電子部品の搬入側、即ちローダ側の
マガジンと、搬出側、即ちアンローダ側のマガジ
ンとでは、その内部に収納される電子部品の方向
が逆になつてしまうことになる。従つて、これを
避けるためには、処理作業後の電子部品をマガジ
ンに収納する前に該電子部品を反転させなければ
ならないという欠点もある。

本発明は叙上の点に鑑みてなされたものであつ
て、その目的とするところは、簡単な構成によつ
て電子部品を円滑に搬送し、かつ搬入部と搬出部
とでは電子部品の走行方向における前後の向きが
反転するように搬送することができるようにした
電子部品の搬送装置を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 前述した目的を達成するために、本発明は、搬
入路の終点位置及び搬出路の始点位置に対向させ
て、それぞれ反対方向または同じ方向に同一角度
ずつ間欠回転する第１、第２の回転テーブルを設
置し、第１の回転テーブルの搬入路への接続部か
ら所定角度位相をずらせた位置に電子部品の移行
部を設けると共に、第２の回転テーブルには搬出
路への接続部から前記第１の回転テーブルと同一
方向に同一角度位相をずらせた位置に電子部品の
移行部を設け、これら両回転テーブルの移行部間
に搬送レーンを架設する構成としたことをその特
徴とするものである。

［作用］ このような構成を採用することによつて、電子
部品を搬入路から第１の回転テーブルに搬入する
と、該第１の回転テーブルが回転する間に所定の
処理作業が行われて、移行部にまで搬送される。
そして、この第１の回転テーブルにおける移行部
に到達すると、搬送レーンにより第２の回転テー
ブルに移行する。このようにして第２の回転テー
ブルに移行した電子部品は、該第２の回転テーブ
ルの回転中において、所定の処理作業が行われ
て、搬出路に対面する位置に至ると、該搬出路か
ら搬出されることになる。

而して、第１の回転テーブルから第２の回転テ
ーブルに電子部品が移行するときに、該電子部品
は、第１の回転テーブルの中心側に向く方向と第
２の回転テーブルの中心に向く方向が同じ状態に
保持されることになる。従つて、相互に平行に設
けられている搬入路と搬出路とにおける電子部品
の向きが同一、即ち電子部品の走行方向から見れ
ば、その向きが反対になる。

また、第１、第２の回転テーブルを並設してい
るので、これら各回転テーブルにより、電子部品
に対して複数の処理作業を行うことができるよう
になる。例えば、第１の回転テーブルにおいて電
子部品に対してある種の検査を行い、この検査結
果に基づいて不良品であると判定されたものを途
中で排出し、良品とされたもののみを第２の回転
テーブルに送り込み、該第２の回転テーブルにお
いて他の種類の検査を行い、この検査結果に応じ
て不良品を途中で排出して、両方の検査において
良品とされるものだけを搬出路から搬出するよう
に構成することができる。また、処理作業とし
て、前述した検査だけでなく、電子部品にマーキ
ングを施す作業等を行うこともできる。

ここで、第１の回転テーブルと第２の回転テー
ブルとは同一方向に回転させてもよいが、相互に
反対方向に回転させるようになし、第１の回転テ
ーブルにおいては270゜回転した位置に移行部を設
けるようにすれば、第２の回転テーブルに移行し
た後に、電子部品は該第２の回転テーブルにおい
て270゜回転する間に処理作業が行われて、搬出路
から搬出されることになり、多数の作業工程を設
けることができるようになる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

本実施例においては、電子部品に対して２種類
の検査を行つて、両方の検査結果に基づいて良品
と判定されたものだけを取り出すように構成した
ものを示すが、本発明による電子部品の搬送装置
は図示の構成のものに限定されるものではないこ
とはいうまでもない。

而して、第１図から明らかなように、電子部品
１０の搬入及び搬出を行うために、搬入路１及び
搬出路２が相互に平行に設けられているが、これ
らは従来技術のもの（第４図参照）と格別差異は
ない。然るに、搬入路１の終点に対向させて、第
１の回転テーブル７が設置されており、また搬出
路２の始点に対向するように第２の回転テーブル
８が設置されている。そして、これら第１、第２
の回転テーブル７，８は回転駆動手段（図示せ
ず）によつて相互に反対方向、即ち第１の回転テ
ーブル７は第１図の矢印Ｒ方向、第２の回転テー
ブル８は同図の矢印Ｌ方向に回転せしめられるよ
うになつている。ここで、一対から回転テーブル
７，８を反対方向に回転させるようにすると、双
方の回転軸にそれぞれ歯車を装着し、この歯車を
直接噛合させることによつて回転力の伝達を行わ
せることができるようになるので、回転駆動手段
の構成の簡略化を図ることができるようになる。

前述した第１、第２の回転テーブル７，８に
は、それぞれ円周を４等分して、電子部品を載置
するための座９が形成されている。第１の回転テ
ーブル７に設けた各座９のうち、搬入路１への接
続位置Ｓにある座９の部分を拡大して第２図に示
す。同図から明らかなように、電子部品１０は送
り爪１１によつて搬入路１から該第１の回転テー
ブル７に移行せしめられるようになつている。

ここで、送り爪１１は図示しない駆動手段によ
つて矢印イ，ロ，ハ，ニの順に変位するようにな
つており、矢印イで示した方向に変位するとき
に、電子部品１０は第１の回転テーブル７におけ
る座９に送り込まれ、矢印ロで示した方向の変位
することによつて、送り爪１１の電子部品１０に
対する係合が解除されて、矢印ハで示した方向に
変位することによつて、送り爪１１が回転テーブ
ル７から離れ、さらに矢印ニで示した方向に変位
すると、次の電子部品１０と係合する。この動作
を繰り返すことによつて電子部品１０を順次搬入
路１から第１の回転テーブル７に移行させること
ができるようになる。

而して、従来技術で示した圧縮空気を用いて電
子部品を強制送りを行うものと比較して、電子部
品の位置決め精度が極めて良好となる。また、座
９の位置に電子部品１０を吸着する磁石を設ける
ようにしておけば、第１の回転テーブル７におけ
る電子部品１０の姿勢をさらに安定させることが
できる。

一方、第２の回転テーブル８における搬出路２
との接続位置E′にも前述の送り爪１１と同様の部
材が装着されて、処理作業の完了した電子部品１
０を該第２の回転テーブル８から搬出路２に送り
出すことができるようになつている。

また、第１の回転テーブル７には、搬入路１と
の接続位置Ｓから矢印Ｒ方向に90゜回転したR90
の位置Ｔには所定の検査機構１２が対向配設され
ており、またこの位置Ｔから45゜回転したR45の
位置Ｏには不良品搬出路１３が接続されている。
さらに、この位置Ｏから135゜回転したR135の位
置に移行部Ｅが設けられている。そして、この移
行部Ｅには、搬送レーン１４が接続されており、
該搬送レーン１４の他端は第２の回転テーブル８
における搬出路２への接続位置E′から矢印Ｌ方向
に90゜回転したL90の位置に設けた移行部S′に臨ん
でいる。また、この移行部S′から90゜回転したL90
の位置T′には第１の回転テーブル７の検査機構
１２とは異なる検査を行う検査機構１２′が対向
配設されている。さらに、この位置T′から45゜回
転したL45の位置O′には、不良品搬出路１３′が
接続されている。そして、搬出路２への接続位置
E′はこの位置O′から135゜回転したL135の位置とな
つている。

さらに、図示はしないが、第１の回転テーブル
７の移行部Ｅと第２の回転テーブル８における移
行部S′には送り爪が設けられており、第１の回転
テーブル７において、移行部Ｅに電子部品１０が
位置したときには、第３図に示したように、この
送り爪によつて該電子部品１０は搬送レーン１４
に移行し、該搬送レーン１４によつて矢印Ｄ方向
い自重滑降して、第２の回転テーブル８の移行部
S′に対面する位置にまで移行し、この位置に設け
た送り爪の作用によつて該第２の回転テーブル８
における座９に送り込まれるようになつている。
また、第１の回転テーブル７における位置Ｏ及び
第２の回転テーブル８の位置O′にも送り爪が配
設されており、検査機構１２，１２′によつて不
良品であると判定されたときには、この送り爪を
作動させて、不良品を回転テーブル７，８から排
出するようにしている。

本実施例は前述のように構成されるもので、次
にその作用について説明する。

第１、第２の回転テーブル７，８を45゜ずつ間
欠回転させるようにしておき、電子部品１０を順
次搬入路１に送り込んで、該搬入路１から第１の
回転テーブル７の座９に移行させる。このように
して第１の回転テーブル７に移行した電子部品１
０は、位置Ｓから90゜回転して位置Ｔに到達する
と、検査機構１２によつて、例えばマーキング状
態の良否の検査が行われる。さらに、この位置Ｔ
から45゜回転した位置Ｏに到達したときに、検査
機構１２の検査結果により不良品と判定されたも
のは、不良品搬出路１３により第１の回転テーブ
ル７から排出されることになる。

そして、良品の電子部品１０はさらに135゜回転
して移行部Ｅに到達したときに、搬送レーン１４
を介して第２の回転テーブル８における移行部
S′に移行する。このようにして移行部S′において
第２の回転テーブル８に移行した電子部品１０は
その位置から矢印Ｌ方向に90゜回転して位置T′に
到達すると、検査機構１２′によつて例えばリー
ド曲がりの有無等の検査が行われ、さらにこの位
置T′から45゜回転して位置O′に移つたときに、検
査結果により不良品として判定されたものは、不
良品搬出路１３′から排出されることになる。そ
して、良品の電子部品１０はさらに135゜回転して
位置E′となつたときに、搬出路２から搬出される
ことになる。

このようにして、電子部品１０は順次搬入路１
から第１の回転テーブル７、搬送レーン１４及び
第２の回転テーブル８を介して搬出路８に至る搬
送経路に沿つて搬送される間に２種類の検査が行
われることになる。

ここで、前述した搬送経路における電子部品の
方向について説明すると、まず搬入路１において
電子部品１０が第１図のＹ−Y′方向に向いてい
たとすると、該電子部品１０が第１の回転テーブ
ル７における移行部Ｅに位置したときには、Ｘ−
X′方向を向くようになる。そして、搬送レーン
１４を介して第２の回転テーブル８に移行したと
きには、電子部品１０の方向は第１の回転テーブ
ル７におけると同様Ｘ−X′方向を向いている。
然るに、移行部Ｅ及びS′は、第１の回転テーブル
７における位置Ｓ及び第２の回転テーブル８にお
ける位置E′から同一方向に90゜位相を変えた位置
となつているので、第１及び第２の回転テーブル
７，８の中心から見た場合において、共に同じ
X′−Ｘ方向に向くことになる。従つて、位置
E′に到達したときには、第１の回転テーブル７に
おける位置Ｓにおける向きと同様Ｙ−Y′方向を
向くことになる。即ち、搬入路１における走行方
向Ａと、搬出路２における走行方向Ｂとは反対方
向であるから、走行方向から見れば、反対方向を
向くことになる。従つて、搬入路１の基端部にお
けるローダ部と搬出路２の先端部におけるアンロ
ーダ部とでは電子部品１０の向きが同じ方向とな
るので、例えばマガジンから電子部品１０を取り
出して、この電子部品１０に所定の処理作業を行
つた後に再びマガジンに収納する場合等におい
て、両マガジン内に同一方向に電子部品１０を収
納させることができることになる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、処理作
業を行う回転テーブルへの搬入及び搬出時におい
て電子部品の姿勢が反対となり、作業ステーシヨ
ンにおける電子部品の位置決めを正確に行うこと
ができ、また装置全体を小型化、コンパクト化す
ることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示すも
ので、第１図は電子部品の検査装置の平面図、第
２図は第１図の位置Ｓの部分の構成説明図、第３
図は第１図の−断面図、第４図は従来技術に
よる電子部品の検査装置の一例を示す平面図であ
る。 １：搬入路、２：搬出路、７：第１の回転テー
ブル、８：第２の回転テーブル、９：座、１１：
送り爪、１２，１２′：検査機構、１３，１３′：
不良品排出路、１４：搬送レーン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 互いに平行な搬入路と搬出路とを備え、この
   搬入路から搬出路に至る搬送経路の途中に電子部
   品に対する所定の処理作業を行う作業部を設けた
   ものにおいて、前記搬入路の終点位置及び搬出路
   の始点位置に対向させて、それぞれ反対方向また
   は同じ方向に同一角度ずつ間欠回転する第１、第
   ２の回転テーブルを設置し、第１の回転テーブル
   の搬入路への接続部から所定角度位相をずらせた
   位置に電子部品の移行部を設けると共に、第２の
   回転テーブルには搬出路への接続部から前記第１
   の回転テーブルと同一方向に同一角度位相をずら
   せた位置に電子部品の移行部を設け、これら両回
   転テーブルの移行部間に搬送レーンを架設する構
   成としたことを特徴とする電子部品の搬送装置。