JPH0244749Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は洗眼容器に関するものであり、特に使
い捨てに適して携帯するのに便利な洗眼容器に関
するものである。

「従来の技術」 従来洗眼剤は薬液ボトルに入れられ、洗眼する
場合には、上端開口部の周縁に眼の周囲の皮膚に
密接する状態の洗眼部を有する洗眼容器を用意
し、この洗眼容器にその都度ボトルから洗眼剤を
所定量取り出して洗眼していた。

「考案が解決しようとする問題点」 したがつて、従来旅行や出張の際には洗眼剤の
入つた薬液ボトルと洗眼容器とを携行しなければ
ならず、また、洗眼容器は同じ物を繰り返し使用
され、複数人で共用する場合もあるので、細菌汚
染その他により不衛生になる欠点があつた。

本考案の目的は、これらの問題点を解消するこ
とができる洗眼容器を提供することにある。

「問題点を解決するための手段」 上端周縁に眼の周囲の皮膚に密接される状態の
接眼部を有する本体部分と、開封線部を介して前
記本体部分と連続する蓋部分とからなる合成樹脂
製の密閉容器を設け、前記蓋部分へ開封用の把手
片を設けるとともに、前記容器へ洗眼剤を封入し
たことである。

「作用」 蓋部分を開く方向へ把手片を引つ張ると、開封
線部に沿い蓋部分が開かれて本体部分から分離
し、洗眼できる状態になる。

「実施例」 第１図及び第２図は本考案に係る洗眼容器の一
例を示すもので、弾性を有する合成樹脂製の密閉
容器ａは、上端周縁にまぶたの周縁部分に密接で
きる状態の接眼部２を有する楕円カツプ状の本体
部分１と、開封線部４を介して本体部分１と連続
する蓋部分３とから構成され、例えばブロー成形
などにより一体に成形されている。蓋部分３には
使用時に該蓋部分３を第１図矢印イの方向へ引つ
張つて開放するための把手片５が成形されてお
り、密閉容器ａ内には一回の洗眼に必要十分な量
（10〜15ml）の洗眼剤６が封入されている。

接眼部２は、使用時にまぶたの周縁部分に密接
できるように中央部がやや下方へ湾曲しており、
皮膚へ柔軟に接するように断面円弧状でかつ中空
状に形成されている。

本体部分１と蓋部分３との境界である開封線部
４は、該開封線部４に沿つて蓋部分３が分離し易
いようにその近傍の部分よりも肉薄に形成され、
本体部分１の内側において接眼部２に沿う状態に
形成されている。

本体部分１の底部には充填孔７が設けられ、洗
眼剤６はこの充填孔７より充填された後、該孔７
を接着又は熱溶着その他の手段によつてシール部
材８でふさぐことにより容器ａへ封入される。

本体部分１の底部周縁には、補強と静置安定性
を図るためスカート部９を一体に形成している。

前記実施例の洗眼容器は使い捨てであつて、図
示されていない包装袋などに密封包装されてお
り、使用時には該袋から取り出し、把手片５を第
１図矢印イの方向に引つ張ることにより、第２図
のように開封線部４に沿い蓋部分３を本体部分１
から分離して使用する。

したがつて、一回限りの使用であつて極めて衛
生的であり、また、携帯するのに便利である。

第３図には他の実施例が示されており、前記実
施例におけると同様な開封線部４を本体部分１の
外側において接眼部２に沿つて形成したものであ
るが、このように構成すると、接眼部２が蓋部分
３によつてカバーされるのでより衛生的な洗眼容
器が得られる。この実施例における他の構成及び
効果は第１図の例のものと同様である。

前記各実施例においては、開封線部４を接眼部
２に近接して形成しているが、この開封線部４は
本体部分１の内側又は外側において、第４図のよ
うに接眼部２から離れた位置に形成しても実施す
ることができるし、また開封線部４は必ずしも接
眼部２に沿つて（接眼部２と平行するように）形
成される必要はない。

密閉容器ａの本体部分１と蓋部分３との境界で
ある開封線部４は、第５図で例示するように、本
体部分１側と蓋部分３側との一方に形成した凸条
４２と、他方に形成した凹条４１とをはめ合わせ
ることにより形成し、この開封線部４を介して本
体部分１と蓋部分３とが連続するように構成して
も実施することができる。このように、本体部分
１と蓋部分３とを別体に形成する場合には、蓋部
分３の周縁部分を本体部分１の内側又は外側の周
壁に接着し、この接着部分の際を開封線部として
も実施することができる。

充填孔７を塞ぐシール部材８は、第６図で例示
するように充填孔７にねじ込まれるようにしたね
じ状のシール部材８に代えても実施することがで
きる。また、充填孔７は必ずしも本体部分１の底
部に形成することを要せず、本体部分１の側壁や
蓋部分３に形成しても実施することができる。

「考案の効果」 本考案に係る洗眼容器は、接眼部を有する密閉
容器に洗眼剤を封入し、使用時に蓋部分を開封線
部に沿つて本体部分から分離できるので、旅行な
どの際の形態に便利であるとともに、一回限りの
使用により極めて衛生的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る洗眼容器の断面図、第２
図は第１図の洗眼容器の蓋部分を一部開いた状態
の斜面図、第３図は他の実施例を示す半裁断面
図、第４図、第５図及び第６図はそれぞれ別の実
施例を示す一部断面図である。 図中主要符号の説明、ａは合成樹脂製の密閉容
器、１はその本体部分、２は接眼部、３は蓋部
分、４は開封線部、５は把手片、６は洗眼剤であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上端周縁に眼の周囲の皮膚に密接される状態
   の接眼部を有する本体部分と、開封線部を介し
   て前記本体部分と連続する蓋部分とからなる合
   成樹脂製の密閉容器を設け、前記蓋部分へ開封
   用の把手片を設けるとともに、前記容器へ洗眼
   剤を封入したことを特徴とする洗眼容器。 (2) 本体部分と蓋部分が一体に形成され、本体部
   分と蓋部分との境界線の部分を肉薄に形成する
   ことにより開封線部が形成されている、実用新
   案登録請求の範囲第１項に記載の洗眼容器。 (3) 開封線部が本体部分側と蓋部分側との一方に
   形成された凸条と、他方に形成され凹条とのは
   め合せにより形成されている、実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の洗眼容器。 (4) 接眼部が断面円弧状に形成されている、実用
   新案登録請求の範囲第１項又は第２項若しくは
   第３項に記載の洗眼容器。