JPH0244673Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は田植機における苗載台の改良に関する
ものである。田植機における苗載台は一般に底面
が側壁により複数条に区画されて前傾又は後傾状
に架設されており、植付作業時苗を補給する際は
補給苗をスクレーパで持上げた状態で苗載台の傾
斜上端側から各条毎に流落させて苗載台上に苗を
移載させるようになつている。

しかし従来の苗載台はその傾斜上端部に苗補給
のための特別な工夫がなされておらず、側壁と底
面とは同じ長さのものが多かつた。このため苗補
給時スクレーパが横ずれしたり底面に引掛つたり
して苗補給がスムーズにできないことが多々あつ
た。

そこで本考案は、苗載台の側壁を苗載台底面の
傾斜上端縁よりもその延長方向に若干突出せしめ
たことにより、この側壁の突出部分が苗補給時の
ガイド機能を果してスクレーパの横ずれを防止
し、苗載台上に容易且つ確実に苗を補給できる田
植機における苗載台を提供しようとするものであ
る。

本考案の構成を図面に示された一実施例につい
て説明すれば、１は前輪２及び後輪３を有する機
体フレーム４の前部にエンジン５を塔載し、後部
に座席６を設けてなる走行部であつて、座席６の
左右両側にはマツト状の補給苗ａを載置する補助
苗載台７が設けられている。８は植付杆９、フロ
ート１０及び苗載台１１等からなる植付部で、平
行リンク機構１２を介して走行部１の後方に上下
動自在に連結されており、これら走行部１と植付
部８により乗用田植機Ａが構成されている。

上記苗載台１１はリブ状に立設した側壁１１
ａ，１１ａ，…により各植付杆９に対応して複数
条の底面１１ｂ，１１ｂ，…に区画されていて、
前高後低（後傾）状に且つ左右往復動自在に架設
されている。

ところで苗載台１１の側壁１１ａは苗載台底面
１１ｂの傾斜上端縁１１′ｂよりもその延長方向
に寸法だけ若干突出せしめた構造となつてい
る。そしてこの側壁突出部１１′ａの基端寄り側
には苗載台１１の全巾にわたつてシヤフト１２が
貫装されており、このシヤフト１２にはローラ１
３，１３，…が遊転自在に軸架されている。上記
シヤフト１２の両端部は雄ネジとなつており、ナ
ツト１４を介して苗載台１１に着脱自在に固定さ
れている。

叙上の如き構成において、植付作業中、苗載台
１１上の残苗が少なくなると機体を停止して苗補
給をする必要があるが、苗補給の際には補助苗載
台７上にある補給苗ａをスクレーパ１５で持上
げ、そのままスクレーパ１５ごとローラ１３上に
載せて苗を供給する。この苗補給時、左右の側壁
突出部１１′ａ，１１′ａが第２図及び第３図に示
す如く、スクレーパ１５及び補給苗ａの両側を保
持するガイド作用を果すのでスクレーパ１５や補
給苗ａが横ずれして他条にまたがつたりするのが
確実に防止され苗ａの補給作業を片手で円滑且つ
確実に行なうことができる。

また側壁突出部１１′ａにはローラ１３が遊転
自在に軸支されているので、スクレーパ１５の先
端をローラ１３上に支架させそのままスクレーパ
１５を後方下方に押せばスクレーパ１５の滑りが
極めて良好となり、補給苗ａも自重でスクレーパ
１５から苗載台底面１１ｂにそのまま滑落移載せ
しめられるのでスクレーパ１５で苗載台１１に損
傷を与えたりするのを極力少なくすることができ
ると共に片手で簡単に苗の補給作業ができる。

上記したように本考案は、側壁により複数条の
底面に区画してなる苗載台を前傾又は後傾状に架
設し、該苗載台の傾斜上端側から補給苗をスクレ
ーパを介して補給し得るようにした田植機におい
て、上記苗載台の側壁を苗載台底面の傾斜上端縁
よりもその延長方向に若干突出せしめたから、側
壁の突出部分が苗補給時のガイド機能を果し得て
スクレーパや補給苗の横ずれを防止でき、苗載台
上に容易且つ確実に苗を補給することができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を装備した乗用田植機の全体側
面図、第２図は苗載台の平面図、第３図は要部の
一部切欠側面図である。 図中、１１は苗載台、１１ａ，１１ａ，は側
壁、１１ｂ，１１ｂ，は底面、１５はスクレー
パ、ａは補給苗。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側壁により複数条の底面に区画してなる苗載台
   を前傾又は後傾状に架設し、該苗載台の傾斜上端
   側から補給苗をスクレーパを介して補給し得るよ
   うにした田植機において、上記苗載台の側壁を苗
   載台底面の傾斜上端縁よりもその延長方向に若干
   突出せしめたことを特徴とする田植機における苗
   載台。