JPH0232862A - 熱転写記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクリボンを構成する熱溶融性インクを加
熱して、被転写紙に溶融転写した後、定着させることに
より記録する熱転写記録装置に関するものである。

（従来の技術〕 熱転写記録装置は、熱転写記録装置本体に、熱熔融性イ
ンク層が形成されたインクリボンを備えるインクリボン
カセットが装填されてなっている。そして、上記インク
リボンが発熱体を備えたサーマルヘッドによって被転写
紙に押し当てられるとともに、上記発熱体の加熱によっ
て溶融した熱溶融性インクが被転写紙に転写され、被転
写紙上の熱溶融性インクが冷却されて被転写紙上に定着
した後、熱溶融性インクの定着部分から上記インクリボ
ンが引き離されるようになっている。

ここで、上記の熱熔融性インクを良好な印字品位で定着
させるために要する定着時間は、熱溶融性インクの有す
る色調により決まっており、上記定着時間が長過ぎても
短過ぎても良好な印字品位を得ることはできない。

例えば、ラフ紙用である黒色の熱溶融性インクで形成さ
れたインクリボン３２で印刷を行う場合には、第４図（
ａ）に示すように、サーマルヘッド２１における印刷方
向の下流側に、印刷方向である矢印Ｃ方向と垂直に発熱
体２１ａが設けられており、このサーマルヘッド２１が
インクリボン３２を被転写紙３４に押し付けることによ
って、発熱体２１ａが熱溶融性インクを加熱溶融させて
被転写紙３４に転写を行うようになっている。そして、
黒色の熱溶融性インクの場合は、印刷方向の下流側に発
熱体２１ａが設けられているために、加熱溶融させて被
転写紙３４に転写を行った後、すぐに、インクリボン３
２が被転写紙３４上の熱溶融性インクを転写した部分か
ら引き離されることになり、良好な印字品位を得ること
ができる。

一方、黒色以外の熱溶融性インクで形成されたインクリ
ボン３２′で印刷を行う場合には、第４図（ｂ）に示す
ように、サーマルヘッド２１′には、印刷方向である矢
印り方向と垂直に発熱体２１’　　ａが設けられている
とともに、印刷方向における発熱体２１′ａの下流側に
は放熱板２１′ｂが設けられており、このサーマルヘッ
ド２１′がインクリボン３２′を被転写紙３４′に押し
付けることによって、発熱体２１′　ａが熱溶融性イン
クを加熱溶融させて被転写紙３４′に転写を行い、転写
後のインクリボン３２′上を放熱板２１′ｂが通り過ぎ
た後、インクリボン３２′が被転写紙３４′上の熱溶融
性インクを転写した部分から引き離されることになり、
良好な印字品位を得ることができる。つまり、黒色以外
の熱溶融性インクでは、転写後のインクリボン３２′を
放熱板２１’　　ｂ等により被転写紙３４′上に当接さ
せたまま転写部分の冷却を行って定着させることが必要
となる。

しかしながら、従来の熱転写記録装置では、一つの定着
時間だけしか設定することができないために、予め設定
された定着時間に対応する熱溶融性インクのインクリボ
ンのみを使用するものや、複数の色調のインクリボンを
使用するために、それぞれの熱溶融性インクが有する定
着時間の略中間となるように設定され、黒色を除いた複
数の色調の熱溶融性インクに対応させたもの等がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、上記従来の熱転写記録装置では、定着時間が
一つしか設定できないために、黒色の熱溶融性インクで
形成されたインクリボンで印刷を行う場合と、黒色以外
の熱溶融性インクで形成されたインクリボンで印刷を行
う場合とでは、別個の熱転写記録装置を用いるか、もし
くは熱転写記録装置に予め設定された定着時間を変更し
なければ、良好な印字品位を得ることができないという
不都合を有していた。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る熱転写記録装置は、上記の課題を解決する
ために、熱溶融性インク層の形成されたインクリボンが
インクリボンカセットに備えられ、このインクリボンカ
セットが熱転写記録装置本体に装填された熱転写記録装
置において、上記インクリボンカセットに、インクリボ
ンに形成された上記熱溶融性インク層の定着特性を示す
識別部が設けられる一方、熱転写記録装置本体に、上記
識別部により示されるインクの定着特性を検出する検出
手段と、この検出手段からの出力に基づいてインクの定
着時間を制御する定着時間制御手段とが備えられている
ことを特徴としている。

〔作　用〕

上記の構成により、識別部と検出手段とによって、イン
クリボンを構成する熱溶融性インクの定着特性が検出さ
れる。そこで定着時間制御手段は、検出手段からの出力
に基づいて、その熱溶融性インクの定着特性に応じて定
着時間を選定して制御する。

したがって、１台の熱転写記録装置で印字品位をあまり
落とさずに、黒色を含む複数の色調の熱溶融性インクを
用いた印刷に対応することができる。

しかも、使用するインクリボンカセットを交換するごと
に、定着時間が自動的に設定されるために、煩わしい操
作を必要としたり、定着時間の設定を誤ったりすること
もない。

〔実施例〕

本発明の一実施例として、サーマルヘッドけられた発熱
体によって熱溶融性インクを加ｅする熱転写記録装置の
例について、第１図ないし第３図に基づいて説明すれば
、以下の通りである。

熱転写記録装置には、第１図（ａ）に示すように、被転
写紙１４と対向してインクリボン１２を備えたインクリ
ボンカセット１１が装填されている。このインクリボン
１２を定着特性によって大別すると、転写後にほとんど
定着時間を要さないラフ紙用である黒色の熱溶融性イン
クで形成されたものと、転写後にインクリボン１２を当
接させた状態で冷却するための定着時間を必要とする黒
色以外の熱溶融性インクで形成されたものとに分けられ
る。

また、装填さたインクリボンカセット１１には、インク
リボン１２が張架されて露出するような凹部１１ａが形
成されており、このインクリボン１２は、被転写紙１４
とともに矢印Ａ方向に送られるようになっている。また
、この凹部１１ａの側方に位置するインクリボンカセッ
ト１１の下部には、挿入穴の有無によって上記インクリ
ボン１２を形成する熱溶融性インクが黒色であるか、ま
たは黒色以外であるかを示すための識別部１３が形成さ
れている。

一方、インクリボンカセット１１が装填された状態では
、凹部１１ａ内におけるインクリボン１２の内側には、
サーマルヘッド１が位置することになり、このサーマル
ヘッド１におけるインクリボン１２との対向面である正
面側には、インクリボン１２および被転写紙１４の送り
方向である矢印六方向と垂直な方向に、インクリボン１
２の幅に応じて複数の発熱体１ａ・・・が設けられてお
り、サーマルヘッド１における背面側には、熱溶融性イ
ンクの定着特性に応じて、転写後にインクリボン１２を
被転写紙１４上に当接させた状態で一定時間の冷却を行
うための定着時間制御手段である押圧部材１ｂと、この
押圧部材１ｂに、後述の検出手段をなす検出部材２によ
って押圧力を付与するための押圧力付与バネ１ｃとが設
けられている。上記の押圧部材１ｂは、少なくとも上記
複数の発熱体１ａ・・・と同等以上の幅を有して横断簡
略り字形をなした板状の部材であり、この横断簡略り字
形の一端側はサーマルヘッド１の背面側で回動自在に軸
支されている一方、横断簡略り字形の他端側では必要に
応じてインクリボン１２上を押圧しなから摺動できるよ
うになっている。そして、第１図（ｂ）に示すように、
押圧力付与バネ１ｃは、その一端が押圧部材１ｂに取り
着けられており、他端は押圧部材１ｂの側方に伸びて、
上記の検出部材２まで達している。

そして、上記の検出部材２は識別部１３下側に設けられ
ており、識別部１３における挿入穴の有無を検出して転
写後に必要な熱溶融性インクの定着時間を選定するよう
になっている。そして、この検出部材２には、常に矢印
Ｂ方向への押圧力がかかっており、上方の識別部１３が
挿入穴を有する場合には、挿入穴が無い場合に比べると
検出部材２全体が上方に位置することになる。

上記の構成において、先ず、ラフ紙用である黒色の熱溶
融性インクで形成されたインクリボン１２′を用いる場
合は、第２図（ｂ）に示すように、インクリボンカセッ
ト１１′が装填されることになる。そして、インクリボ
ンカセット１１′の識別部１３′には挿入穴が形成され
ていないために、検出部材２が識別部１３′に当接した
状態で固定される。次に、第２図（ａ）に示すように、
サーマルヘッド１が被転写紙１４の配された方向へ移動
し、インクリボン１２′とともに被転写紙１４上に当接
することになる。ここで、検出部材２は、識別部１３′
に当接した状態であるために、押圧力付与バネＩＣより
も下方に位置することになる。ゆえに、サーマルヘッド
１が被転写紙１４上に当接しても、押圧部材１ｂに押圧
力が与えられることはなく、この押圧部材１ｂがインク
リボン１２′を被転写紙１４上に当接させることもない
。

そして、印刷が開始されると、被転写紙１４とインクリ
ボン１２’　とが矢印六方向に移動しながら、発熱体１
ａ・・・に電圧が印加される。電圧の印加により発熱体
１ａ・・・が発熱すると、それぞれの発熱体１ａ・・・
に対応する位置におけるインクリボン１２′の熱溶融性
インクが溶融し、被転写紙１４に付着することによって
転写が行われる。そして、黒色の熱溶融性インクの場合
は、転写直後に被転写紙１４上の熱溶融性インクを転写
した部分からインクリボン１２′が引き離されることに
より、良好な印字品位を得ることができる。

次に、ラフ紙用ではない黒色以外の熱溶融性インクで形
成されたインクリボン１２＃を用いる場合には、第３図
（ｂ）に示すように、インクリボンカセット１１“が装
填される。そして、インクリボンカセット１１＃の識別
部１３“に挿入穴１３“ａが形成されており、検出部材
２が挿入穴１３＃ａに挿入された状態で固定される。次
に、第３図（ａ）に示すように、サーマルヘッド１が被
転写紙１４の配された方向へ移動し、インクリボン１２
“とともに被転写紙１４上に当接することになる。ここ
で、検出部材２は挿入穴１３＃ａに挿入された状態であ
るために、押圧力付与バネＩＣと同じ高さに位置するこ
とになる。ゆえにサーマルヘッド１が被転写紙１４の方
向に移動する際に、検出部材２に押圧力付与バネ１ｃの
先側が係止され、押圧部材１ｂを回動させてインクリボ
ン１２＃を被転写紙１４上に当接させるための押圧力が
付与される。そして、印刷が開始されると、被転写紙１
４とインクリボン１２″とが矢印Ａ方向に移動しながら
、発熱体１ａ・・・に電圧が印加される。電圧の印加に
より発熱体１ａ・・・が発熱すると、それぞれの発熱体
１ａ・・・に対応する位置におけるインクリボン１２″
の熱溶融性インクが溶融し、被転写紙１４に付着するこ
とによって転写が行われ、黒色以外の熱溶融性インクの
場合は、転写された部分が矢印六方向に送られて押圧部
材１ｂを通過するまでの間、被転写紙１４上にインクリ
ボン１２＃を当接させた状態で冷却して定着させた後、
被転写紙１４上の熱溶融性インクが転写された部分から
インクリボン１２＃を引き離すことにより、良好な印字
品位を得ることができる。

なお、本実施例における識別部１３″の挿入穴１３＃ａ
は、黒色の熱溶融性インクの場合は形成されず、黒色以
外の熱溶融性インクの場合には形成されたものとなって
いるが、これは、黒色の熱溶融性インクの場合に形成し
て、黒色以外の熱溶融性インクの場合には形成しないも
のとし、識別部に挿入穴が形成されていない場合に押圧
力付与バネ１ｃが検出部材２に接触して係止されるよう
にしたものでも良いものである。

上記のように、識別部１３・１３′　・１３＃と検出部
材２とによって、インクリボン１２・１２′・１２＃を
構成する熱溶融性インクの定着特性が検出され、この検
出部材２の位置に基づいて、押圧力付与バネ１ｃが押圧
部材１ｂを回動させ、熱溶融性インクの定着特性に応じ
て定着時間を選定し制御する。

したがって、１台の熱転写記録装置で印字品位をあまり
落とさずに、黒色を含む複数の色調の熱溶融性インクを
用いた印刷に対応することができるとともに、使用する
インクリボンカセット１１・１１′　・１１“を交換す
るごとに、定着時間が自動的に設定されるために、煩わ
しい操作を必要としたり、定着時間の設定を誤ったりす
ることもない。

なお、本実施例においては、識別部１３″に形成された
挿入穴１３＃ａの有無によって、インクリボン１５を構
成する熱溶融性インクの種類を示すようにしたが、これ
に限らず、例えば、凸部の有無や、切り欠きの有無等に
よって示すようにしてもよい。

また、熱溶融性インクの加熱は、記録ヘッドに設けられ
た発熱体によるものに限らない。例えば、記録ヘッドに
複数の記録電極を設け、インクリボンに形成された抵抗
層に通電することにより加熱する通電転写型の熱転写記
録装置等においても同様の効果を得ることができる。

〔発明の効果〕

本発明に係る熱転写記録装置は、以上のように、熱溶融
性インク層の形成されたインクリボンがインクリボンカ
セットに備えられ、このインクリボンカセットが熱転写
記録装置本体に装填された熱転写記録装置において、上
記インクリボンヵセットに、インクリボンに形成された
上記熱溶融性インク層の定着特性を示す識別部が設けら
れる一方、熱転写記録装置本体に、上記識別部により示
されるインクの定着特性を検出する検出手段と、この検
出手段からの出力に基づいてインクの定着時間を制御す
る定着時間制御手段とが備えられている構成である。

これにより、使用するインクリボンカセットを交換する
ごとに、定着時間制御手段によって、インクリボンを構
成する熱溶融性インクに適した定着時間になるように自
動的に設定される。それゆえ、１台の熱転写記録装置で
、使用目的に応じて複数種類の熱溶融特性インクを使い
分けて用いることができるという効果を奏する。

しかも、使用するインクリボンカセットを交換するごと
に、煩わしい操作を必要としたり、定着時間の設定を誤
ったりすることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の一実施例を示すものであ
って、第１図（ａ）は熱転写記録装置の要部を示す平面
図、同図（ｂ）は同背面図、第２図（ａ）は黒色の熱溶
融性インクで形成されたインクリボンカセットを用いた
場合の熱転写記録装置の要部を示す平面図、同図（ｂ）
は同背面図、第３図（ａ）は黒色以外の熱溶融性インク
で形成されたインクリボンカセットを用いた場合の熱転
写記録装置の要部を示す平面図、同図（ｂ）は同背面図
である。 第４図は従来例を示すものであって、第４図（ａ）は黒
色の熱溶融性インクで形成されたインクリボンカセット
を用いた場合の熱転写記録装置の要部を示す平面図、同
図（ｂ）は黒色以外の熱溶融性インクで形成されたイン
クリボンカセットを用いた場合の熱転写記録装置の要部
を示す平面図である。 １はサーマルヘッド、１ａは発熱体、１ｂは押圧部材（
定着時間制御手段）、２は検出部材（検出手段）、１ｃ
は押圧力付与バネ、１１・１１′・エビはインクリボン
カセット、ｌｌａ・１１′ａ・１１＃ａは凹部、１２・
１２′　・１２＃はインクリボン、１３・１３′　・１
３＃は識別部、３’ａは挿入穴、１４は被転写紙である
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、熱溶融性インク層の形成されたインクリボンがイン
   クリボンカセットに備えられ、このインクリボンカセッ
   トが熱転写記録装置本体に装填された熱転写記録装置に
   おいて、 上記インクリボンカセットに、インクリボンに形成され
   た上記熱溶融性インク層の定着特性を示す識別部が設け
   られる一方、熱転写記録装置本体に、上記識別部により
   示されるインクの定着特性を検出する検出手段と、この
   検出手段からの出力に基づいてインクの定着時間を制御
   する定着時間制御手段とが備えられていることを特徴と
   する熱転写記録装置。