JPH023102B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、同一フアンケース内に複数個のフ
アンを有した空気調和機の送風制御方法に関す
る。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

床置き形のヒーポンプ式空気調和機の室内ユニ
ツトは、従来第５図に示すように構成されてい
る。すなわち、１は本体で、この本体１の前面中
央部には吸込みグリル２、前面上部には上部吹出
しグリル３、下部には下部吹出しグリル４が設け
られている。そして、吸込みグリル２に対向して
熱交換器５が設けられ、この熱交換器５の背面に
おける前記本体１内にはフアンケース６が設けら
れている。このフアンケース６内の上部には上フ
アン７、下部には下フアン８が設置されており、
室内の空気を前記吸込みグリル２から吸い込み、
熱交換器して吹出しグリル３，４から吹出すよう
に構成されている。

すなわち、従来の空気調和機は冷房運転、暖房
運転にかかわらず、上フアン７、下フアン８を同
時運転していた。しかしながら、同時運転した場
合に２つのフアン７，８から発生する騒音は、片
側運転と比較して３〜5dB Ａ悪化した。また、
冷房運転時にも同時運転するため下方の吹出しグ
リル８からも冷風が出て足元が冷えるという問題
があつた。

また、フアンを単独運転できるようにして単独
運転から同時運転に切換える際や交互運転に切換
える際、風の流れが急激に変化するために過渡的
に異常音（ピー音）が発生するためユーザーに不
快感を与えていた。

〔発明の目的〕

この発明は、前記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、複数個のフアンの
単独運転から交互または同時運転に切換える際に
異常音が発生することはなく、快適な冷暖房等の
運転ができる空気調和機の送風制御方法を提供す
ることにある。

〔発明の概要〕

この発明は、前記目的を達成するために、フア
ンの単独運転から同時運転または交互運転の切換
えの際に、運転中のフアンを停止もしくは低速運
転にしたのち停止中のフアンを起動することにあ
る。

〔発明の実施例〕 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図および第２図は、この発明の空気調和機
の室内ユニツトを示すものであるが、基本的構成
は第５図に示した従来のものと同一であり、同一
番号を付して説明を省略する。第１図は上フアン
７の単独運転であり、第２図は下フアン８の単独
運転状態を示すものである。

第３図は速風制御方法のタイムチヤートであ
り、Ａ，Ｂはフアンの単独運転から同時運転に切
換える際を示す。Ａは上フアン７がON、下フア
ン８がOFFであり、この状態から上フアン７を
OFFにすると、減速したのち停止する。上フア
ン７の停止後、上フアン７、下フアン８を同時に
ONすると同時に加速して同時運転状態になる。
Ｂは、上フアン７がONして高速運転、下フアン
８がOFFであり、この状態から上フアン７を低
速運転としたのち下フアン８をONして低速運転
し、ついで両者を高速運転すると同時運転状態に
なる。このように、同時運転することにより単独
運転と比較して風量が約1.5〜２倍程度となるた
め、冷暖房能力は大きくなるという効果がある。

Ｃ，Ｄは、フアンの単独運転を交互運転に切換
える際を示す。Ｃは上フアン７がON、下フアン
８がOFFの状態を示し、この状態から上フアン
７をOFFにすると、減速したのち停止する。上
フアン７の停止後、下フアン８をONすると、加
速したのち通常運転状態になり、上フアン７から
下フアン８に切替わる。Ｄは上フアン７がONし
て高速運転、下フアン８がOFFの状態にあり、
この状態から上フアン７を低速運転域を経て
OFFにすると停止する。前記上フアン７が低速
運転域に入つたとき下フアン８をONして低速域
を経て高速運転になり、上フアン７から下フアン
８に切替わる。

したがつて、冷房、暖房、ドライの運転モード
や室内温度と設定温度の差や、熱交換器の温度な
どにより選択的にフアン７，８の同時運転、単独
運転および交互運転を行なうことができ、この切
換えの際に風の急激な変化を押えて異常音の発生
を防止することができる。

第４図は前記空気調和機のフアンを制御するマ
イコンのブロツク図であり、中央処理装置には、
運転モードおよび室内設定信号が設定入力回路を
介して入力される。さらに、この中央処理装置に
は室内温度、熱交換器温度信号が比較器を介して
入力される。そして、前記中央処理装置はリレー
ドライバを介して前記上フアン７および下フアン
８を制御するようになつている。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、フア
の単独運転からの同時運転または交互運転の切換
えの際に、運転中のフアンを停止もしくは低速運
転にしたのち停止中のフアンを起動することによ
り、フアンケース内で風の流れが急激に変化する
ことはなく、フアン切換え時に異常音の発生を防
止でき、快適な空気調和運転ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図はこの発明の一実施例を示す
もので、第１図および第２図は室内ユニツトの縦
断側面図、第３図Ａ〜Ｄはフアン運転制御のタイ
ムチヤート図、第４図は制御回路のブロツク図、
第５図は従来の室内ユニツトの縦断側面図であ
る。 ５……熱交換器、６……フアンケース、７……
上フアン、８……下フアン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 熱交換器の背面にフアンケースを有し、この
   フアンケース内に複数個のフアンを配置した空気
   調和機の送風制御方法において、前記フアンの単
   独運転から同時運転または交互運転の切換えの際
   に、運転中のフアンを停止もしくは低速運転にし
   たのち停止中のフアンを起動することを特徴とす
   る空気調和機の送風制御方法。