JPH0229975Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、複数個の四角形板状部材を一列に
並べ、それらの接触側辺を接続装置で接続して形
成するスポーツ用ピステに関し、特に、フエンシ
ング及びこれに類するスポーツ用のピステに係
る。

フエンシング競技に使用される公知のピステ
は、通常、長さが約13メートルから約18メート
ル、幅が約1.80メートルであり、しばしば、体育
館ないしは競技場に２又は３個並行して設けられ
ている。このようなピステは、体育館ないしは競
技場を他の目的に使用する場合又はピステの設備
がない他の場所で競技を行なう場合には、取り外
ずすことができるようになつていなければならな
い。

今迄使用されてきたピステを取り外したり、組
み立てたりするには、色々な接続用のボルトを上
手に用いなければならないことから、長時間かか
りかつ厄介な操作を必要としていた。更に、ピス
テがヒツト・モニタ装置（hit−monitoring
apparatus）に電気的に導通するようにピステの
構成部分（parts）にほどこされた金属コーテイ
ングを電気的に係脱するには注意が必要である。

長期間使用していると、公知のピステをくりか
えし組み付けたり分解したりするために、ピステ
の構成部分に損傷が生じ、その結果それらの定期
的保守及び修繕を必要とする。

この考案の目的は、上記の公知のものの不具合
点を克服した構造と機能を有するピステを提供す
ることにある。

この目的を達成するために、この考案に基づく
ピステは、一列に配列される複数の四角形の構成
部分同志の接触側辺にこれらに沿つて延び互いに
緊締係合し得る結合要素を設けて構成される。

以下、図面を参照してこの考案の一実施例につ
いて説明する。

第１図において、１はピステで、一列に整合配
列された複数個の四角形構成部分から成り、両端
の２つのものが３で示されるほかはすべて２で示
されている。

構成部分２，３の各々は、四辺形の平板８を有
する。各平板８は、ピステ１の幅と等しい長さ
（例えば、1.80メートル）の長辺４，５と、ピス
テ１の全長の何分の１かに等しい長さ（例えば、
１メートル）の短辺６，７とを有する。

各構成部分２は、摩擦止め（friction−grip）
をほどこした上面（摩擦面）と平滑な下面とを有
するアルミニウム又はアルミニウム合金の板製で
ある。

摩擦面（friction−grip surface）は、従来の
構造を有し、複数個の長細の突起かアーモンド状
突起（almonds）を５個横並びにしたものを一組
として、それらの組を交互に90゜ずらして斜め格
子状に配列したものであり、ピステ１の踏面を構
成している。

各構成部分２は平板８の下面に固定されこの平
板８を捕強するアルミニウム箱型部を具備する。

更に詳述すれば、平板８は、短辺６，７のそれ
ぞれに沿つて延びる２個の四角形の箱型部９，１
０と、長辺４，５のそれぞれに沿つて延びる２個
の大略四角形の箱型部１１，１２と、長辺４，５
それぞれに平行に延び箱型部１１，，１２間に等
間隔で配設される２個の四角形の箱型部１３，１
４によつて補強されている。

上記の種々の箱型部は、第２図に示すとおり、
公知のリベツト１５によつて平板８に固定され
る。

箱型部９，１０，１１，１２，１３及び１４
は、平板８に対して平らになるように固定されて
おり、更には、高さが、例えば25ミリメートルの
ように等しい高さになつており、一体となつて床
に載る平面を形成する。

構成部分２，３は長辺で接触し合つて一列に整
合しており、長辺に沿つて設けられた接続装置１
６によつて互いに接続される。

この接続装置１６は、隣接する構成部分２，３
の箱型部１１及び１２に形成された関節継手
（articulated joint）１７と、同じく箱型部１１
及び１２に形成され緊締係合
（snapinterengagement）をする接続部１８とを
具備して成る。

第３図を参照して、関節継手１７は、対応の平
板８に隣接する箱型部１２の一縁２０に沿つて延
びる雄型継手部１９と、対応の平板８に隣接する
箱型部１１の一縁２２に沿つて形成された雌型継
手部２１とを具備する。

雄型継手部１９は、前記縁２０に沿つて延びか
つ横断面が円弧状の自由縁ないしは爪部２４を有
する張出部ないしはフイレツト２３から成る。他
方、雌型継手部２１は縁２２に沿つて延びかつ爪
部２４の円弧部分に一致する（すなわち相補的形
状を有する）横断面円弧状の底面２６を有する溝
２５を有している。

緊締係合し得る接続部１８は、縁２０に隣接す
る箱型部１２の縁２８に沿つて延びる突出ラツチ
２７と、縁２２に隣接する箱型部１１の縁３０に
沿つて形成されたソケツト２９とを具備する。

ラツチ２７は、縁２８からこれに沿つて延びか
つくちばし状ないしは大略直角三角形の爪部３２
を有する弾性変形可能な張出部ないしはフイレツ
ト３１から成る。他方、ソケツト２９は、爪部３
２に一致する底面３４を有する溝３３が形成され
ている。３５は溝３３から上方に延びる傾斜面
で、爪部３２が接触することができるようになつ
ている。

端の構成部分３は、ピステ１の自由端にも成る
自由端側の長辺が箱型部１３，１４と同じ四角形
箱型部３６，３７になつていることを除いて、中
間の構成部分２と同じである。

単一化を図るために、箱型部１１及び１２は、
雄型継手部１９、ラツチ２７、雌型継手部２１及
びソケツト２９一つずつを備えたものである。尤
も、各々は、雄型継手部１９とラツチ２７の組み
合わせ又は雌型継手部１９とソケツト２９の組み
合わせしか用いられない。

発泡ポリスチレンのようなプラスチツク材料の
充填材を平板８と箱型部９，１０，１１，１２の
間に充填すれば、局部的な振動を減殺し、騒音を
消去する利点がある。

この考案に基づくピステは、すでに床上に設置
されている構成部分に対して他の構成部分を傾け
て係合するように持つて来、雄型継手部１９を雌
型継手部２１に係合させ、次いで前記の他の構成
部分を関節継手１７のまわりに回転し、これがす
でに床上に設置されている構成部分の延長部にな
つて床上に置かれるようにすることによつて組み
立てられる。

前記の他の構成部分の回転の最後の部分で、ラ
ツチ２７は、傾斜面３５に案内されてソケツト２
９にしつかりと係合する。

このようにして、２個の構成部分はしつかりと
結合されて床上に載置されるが、この操作は非常
に容易かつ迅速に行なわれるものである。

この結合は極めて強いものであるから、隣接す
る構成部分を横方向に更に結合することは不必要
である。更に、このピステの組立及び撤去に当つ
ては構成部分間の電気的な接続及び電気的遮断を
行なう必要が全くない。何故ならば、構成部分を
結合すると、上述のとおり、構成部分の電気的接
続が完全に行なわれるからである。

なお、この考案は、上述の具体例に限定される
ものではなく、実用新案登録請求の範囲内のもの
が包含されることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案のピステの一実施例を示し、
第１図は、その分解斜視図、第２図はその主要部
の拡大縦断面図、第３図はその主要部を更に拡大
して詳細に示した斜視図である。 １……ピステ、２……構成部分、３……構成部
分、４，５……長辺、６，７……短辺、８……平
板、９，１０，１１，１２，１３，１４……箱型
部、１５……リベツト、１６……接続装置、１７
……関節継手、１８……接続部、１９……雄型継
手部、２０……縁、２１……雌型継手部、２２…
…縁、２３……張出部、２４……爪部、２５……
溝、２６……底面、２７……突出ラツチ、２８…
…縁、２９……ソケツト、３０……縁、３１……
張出部（フイレツト）、３２……爪部、３３……
溝、３４……底面、３５……傾斜面、３６，３７
……箱型部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複数個の所定の高さを有する四角形構成部分
   を一列に整合させて並べ、それらの接触側辺に
   沿つて設けられた接続装置によつて結合して成
   るピステにおいて、前記接続装置の各々は関節
   継手と、隣接する前記の構成部分の接触側辺に
   沿つてそれぞれが延びスナツプ作用を利用する
   係合部分とにより形成された緊締係合可能の結
   合手段を具備すること、を特徴とするスポーツ
   用ピステ。 (2) 前記関節継手は、前記係合部分の一方の、他
   方の係合部分側の縁から突出すると共にこの縁
   に沿つて延びる雄型継手部と、前記他方の係合
   部分の、前記一方の係合部分側の縁に沿つて延
   び前記雄型継手部を受けるためこれと相補的形
   状を有する雄型継手部とを具備して成ること、
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載のスポーツ用ピステ。 (3) 前記結合手段は、前記係合部分の一方の、他
   方の係合部分側の縁から突出すと共にこの縁に
   沿つて延びるラツチと、前記他方の係合部分側
   の縁に沿つて延び前記ラツチを受けるためのソ
   ケツトとを具備すること、を特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第２項に記載のスポーツ用ピ
   ステ。