JPH0226665Y2

JPH0226665Y2 -

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Publication number: JPH0226665Y2
Application number: JP1984003906U
Authority: JP
Priority date: 1984-01-14
Filing date: 1984-01-14
Publication date: 1990-07-19
Also published as: JPS60117127U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は製凾機械に応用できる打抜装置に関す
るものである。

従来の段ボール製凾機械の概略を第１図に示
す。図においてａは給紙部、ｂ，ｃは印刷部であ
る。ｄは排紙部であるが、この排紙部ｄに必要に
応じて設置する手穴加工装置（空気穴加工装置は
手穴加工装置と同方式の為説明は省略する）の従
来例を第２図〜第４図に示す。第２図は斜視図、
第３図は側面図、第４図は第３図のＡ〜Ａ矢視図
であり、また第５図は段ボール製凾機械により加
工された段ボールシートの平面図を示す。

さて第５図中ｅの溝加工は、第１図ｄのｊ軸、
ｆの手穴加工は同じく第１図ｄのｊ軸、ｇの折り
目（罫線）加工は、第１図ｄのｋ、ｌ軸を通過時
加工されるものである。またｋは前工程で他機種
にて加工された折り目（罫線）である。第１図に
おいて給紙部ａより給紙された段ボールシートｍ
は印刷部ｂ，ｃ（印刷については詳細説明を省略）
を通り、排紙部ｄのｋおよびｌ軸上を通過時、第
５図で示すｇの罫入れ加工を行なう。

更にｊ軸上を通過時、第５図で示すｅの溝加工
を行なうと同時に、同軸上に設置された本考案の
対象である第２〜３図に示す手穴ダイカツト装置
ｐにより、第５図で示すｆの手穴が加工される。
通常ｅの溝の加工装置（図示せず）は、製凾寸法
毎に各溝加工装置が各々電動式で押釦操作により
設定されるが、手穴ダイカツト装置ｐは、第３
図、第４図の如く各加工穴毎の装置を人手により
ｊ軸上へ取付け、取外しおよび位置の設定迄行な
う必要がある。

その作業を簡単に記述すると、ｊ軸はシートｍ
が通過するタイミングに合わせて回転する機構と
なつており、ナイフ取付台ｑに取付けられたナイ
フｒと、アンビル取付台ｓに取付けられたアンビ
ルｔを、それぞれ軸ｕ，ｖにボルトｗの締付力に
て固定し、アンビルｔとナイフｒ間を通過するシ
ートｍが、あらかじめ所定寸法に成形されたナイ
フｒの形状および寸法に打抜かれるものである。
そこでこの打抜き方式（通常打抜きナイフの取付
け位置が上側か、下側かによつて上抜き又は下抜
き方式と言つている）が、印刷障害および打抜き
部の切れ味の良し悪しに大いに関係し、機械メー
カ側の選択した方式によつてどちらかが犠性にな
つているのが通例である。即ち、切れ味はシート
のアンビル側面がきれいで、逆に印刷障害はアン
ビル側面が起こり易い。

前記段ボールシート製凾機械の手穴ダイカツト
装置では、この打抜き方式、つまり上抜き方式、
下抜き方式の何れかに変えようとした場合、ナイ
フ取付台ｑおよびアンビル取付台ｓを含んだ装置
一式を取付け替える必要がある。このように装置
一式を取付け替えする場合には、取付台等の重量
が重い為作業性が悪かつた。また同軸上に電動セ
ツト式又は自動セツト式溝加工装置があり、手動
式（打抜き装置を取付ける場合と、取付けない場
合があるが）打抜装置を取付ける場合は、溝加工
装置の自動セツト操作が不可能となり、セツトに
時間を要す為生産性が悪化する欠点があつた。更
には時として機械内部において衝突事故による破
損（打抜装置を取付けたまま自動セツトしようと
する為）の原因となつていた。

本考案は前記従来の欠点を解消するために提案
されたもので、製品品質の重要度（印刷、切れ
味）に合わせて容易に取替え出来、セツト時間を
少なくして生産性の向上に寄与し、かつ自動化出
来る構造とし、機械の破損を無くし、運転停止時
間を少なくすることで生産性の向上に寄与するこ
とができる打抜装置を提供することを目的とする
ものである。

この目的を達成するために本考案は、一対の回
転軸の一方にアンビル、他方にナイフを取付け、
同アンビルとナイフ間を通過するシートを打抜く
打抜装置において、前記一対の回転軸の夫々に、
アンビル又はナイフを取付けたナイフ台のどちら
でも選択的に固定手段を用いて固定可能な、同一
形状及び同一寸法の共通取付台を少なくとも一対
以上固着してなる構成であり、ナイフとアンビル
の取付台を共通化し、取替部品を少なくして簡単
に取替えできると共に軽量化を図り、かつ別ユニ
ツトとし、自動セツト可能で、セツト時間を短縮
して生産性を向上させることが可能な打抜装置を
提供せんとするものである。

以下本考案の実施例を図面について説明する
と、第６図は本考案の実施例装置の正面図、第７
図は第６図のＢ〜Ｂ断面図、第８図は本考案の実
施例装置を配設した場合の段ボール製凾機械の概
略構成を示す。第６図および第７図において、
上、下ダイカツト駆動軸１，２上をスライド可能
な隙間を持つた上取付台３と下取付台４があり、
その上、下取付台３，４に回転力を伝達するキー
５，６が、上，下ダイカツト駆動軸１，２に固定
されている。上，下取付台３，４は全く同一の形
状寸法となつており、この取付台３，４に取付け
る部品は、上，下どちらの取付台３，４にも取付
け可能な構造となつている。しかしここでは下側
にナイフを取付ける下抜き方式について記述す
る。

上取付台３には二分割構造のアンビル７を止板
８にて取付ける。アンビル７は上取付台３に取付
け後、機械的に適当な隙間が出来る構造となつて
おり、運転中はシート切断時の分力で自動的に僅
かずつ自転する。又下取付台４には外周上にねじ
穴を有するナイフ台９が、止板１０とキー１１に
より固定されている。なお、止板８，１０は、同
形状寸法で出来ており、共通使用可能な部品であ
る。更にナイフ台９の外周に、あらかじめ所定寸
法に成形され取付ベース（通常湾曲ベニヤ板）と
一体化された打抜ナイフ１２が取付けられてい
る。

この打抜装置は同軸上に上，下一対以上が配設
され、巾方向位置決めは、ヨークプレート１３，
１４に接続された連動装置（公知の方法で差支え
ないため図示説明は省略する）により設定出来
る。また上，下のアンビル７とナイフ１２刃先の
隙間調整は、別設の隙間調整装置（公知の装置で
充分なため図示説明は省略する）によつて適正値
に調整出来る。第８図は本考案の実施例の打抜装
置を有するダイカツト部１５を、従来方式で示し
た第１図の段ボール製凾機械に追加配設したもの
である。ダイカツト部１５の軸配列は給紙部側か
ら送り軸１６、ダイカツト軸１７の順序に配設さ
れていることを示す。

次に作用を説明すると、第８図に示すようにシ
ートｍは従来機同様給紙部Ａより給紙され、印刷
部Ｂ，Ｃおよび排紙部Ｄを通り、最終加工部で本
考案のダイカツト装置が配設されているダイカツ
ト軸１７部を通過し、第５図で示すようなシート
に加工されるものである。通常ダイカツト装置は
打抜き屑の処理等を考えた場合、排紙部Ｄより後
方部に配設するのが望ましい。

第５図のｆ部手穴加工時、一般的にはシート表
面の切り口がきれいなことが好まれる為、第６
図、第７図の如くシート表面側（上軸）にアンビ
ル７、シート裏面側（下軸）にナイフ１２を配設
する。しかしアンビル７はフリーホイール方式と
なつており、運転中自動的に回転をするため、シ
ート表面に印刷された印刷面のインキが未乾燥の
場合、アンビル７表面にインキが転位し、その転
位したインキが次のシート表面に再転位する。こ
の為所定印刷以外にインキが付着し、汚れが生じ
る。

従つて切り口が多少悪くても、シート表面側
（上軸）にナイフ１２を配設したい時がある。そ
こで必要に応じ止板８を外すことでアンビル７を
取り外し、更に止板１０を外し、取付台９とキー
１１を取り外し、上，下取付位置を変更し、上側
にナイフ１２、下側にアンビル７の配列も可能で
ある。このようにシートの表裏に関係なく打抜き
方向をその都度必要に応じ短時間で変更出来る。
更にダイカツト部１５を別途配設し、ヨークプレ
ート１３，１４の連動装置に接続可能としたこと
で、排紙部Ｄのセツトに関係なく単独に任意位置
へセツト可能となり、短時間でセツト可能であ
る。

以上詳細に説明した如く本考案は構成されてお
り、従来のように装置一式を組替える場合は作業
性が悪いため、上下の取付台は組付けたままでナ
イフ台及びアンビルのみの組替えで、打抜き方向
を任意に選択出来、常に最良の製品品質が得られ
る。また短時間で容易に打抜き方向の変更が可能
で、生産性の向上を図ることができ、かつ別ユニ
ツトとして配設可能としたことで自動セツト可能
となり、省人化および生産性を向上させることが
できる等の極めて優れた効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の段ボール製凾機械の概略を示す
側面図、第２図は従来の手穴加工装置の斜視図、
第３図は同側面図、第４図は第３図のＡ〜Ａ矢視
図、第５図は加工された段ボールシートの平面
図、第６図は本考案の実施例を示す打抜装置の正
面図、第７図は同側面図、第８図は本考案の実施
例を示す打抜装置を装着した段ボール製凾機械の
概略の側面図である。図の主要部分の説明、１，２……上下ダイカツ
ト駆動軸、３……上取付台、４……下取付台、７
……アンビル、８，１０……止板、９……ナイフ
台、１２……ナイフ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

一対の回転軸の一方にアンビル、他方にナイフ
を取付け、同アンビルとナイフ間を通過するシー
トを打抜く打抜装置において、前記一対の回転軸
の夫々に、アンビル又はナイフを取付けたナイフ
台のどちらでも選択的に固定手段を用いて固定可
能な、同一形状及び同一寸法の共通取付台を少な
くとも一対以上固着してなることを特徴とする打
抜装置。