JPH02241916A - エンジンバルブのリフト調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基端部がロッカーシャフトに枢支されたロッ
カーアームの中間部に当接するカムの回転により、ロッ
カーアームの先端部に当接するエンジンバルブを駆動し
て、シリンダの弁口を開閉するようにした内燃機関（以
下エンジンという）の動弁機構におけるエンジンバルブ
のリフト調節装置に関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種の動弁機構においては、エンジンバルブの
揚程すなわちリフトは、カムの外形寸法、ロッカーアー
ムの腕の長さ等により、常に一定に定められており、ま
た吸気弁と排気弁とのリフト曲線は、エンジン回転数の
大小と無関係に、例えば第５図に示すように、常に一定
に定められている。

第５図において、（Ａ）は排気弁のリフト曲線、（Ｂ）
は吸気弁のリフト曲線、（Ｃ）は排気弁と吸気弁とがと
もに開いているオーバーラツプ領域である。

【発明が解決しようとする課題〕

エンジンの低速回転時においては、混合気の吸入効率よ
りも、渦流すなわちスワール流の形成が重視されるため
、吸気弁のリフトを小とし、かつオーバーラツプ領域（
Ｃ）を狭くすることが望ましい、またエンジンの高速回
転時においては、スワール流の形成よりも、吸入効率が
重視されるため、吸気弁のリフトを大とし、かつオーバ
ーラツプ領域（Ｃ）を広くすることが望ましい。

しかし、上述のような従来の動弁機構においては、エン
ジンの作動中に、バルブのリフト量や弁開閉時期等を途
中で変更することはできない。そのため、エンジンの低
速回転時に要求される条件と、高速回転時に要求される
条件とを妥協させて、第５図に示すようなリフト曲線を
描くように、カム外形やロッカーアームの寸法を定めて
いるのが実情である。

したがって、エンジンの低速回転時及び高速回転時にお
いて、必ずしも最適状態でエンジンが作動している訳で
はなく、いずれも、最適状態から若干外れた状態で作動
しており、燃費や高速性能において、なお−層の改善が
望まれている。

本発明は、上述のような従来の技術が有する問題点に鑑
み、エンジン回転数の大小等に応じて、エンジンバルブ
のリフト量や弁開閉時期等を容易に変更しつるようにし
た。簡単な構造のエンジンバルブのリフト調節装置を提
供することを目的としている。

【課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、請求項（１）記載のエンジン
バルブのリフト調節装置は、基端部がロッカーシャフト
に枢支され、かつ先端部下面がエンジンバルブに当接す
るロッカーアームの中間部上面にカムを当接し、該カム
の回転による前記ロッカーアームの往復回動により、エ
ンジンバルブを往復移動させて、弁口を開閉させるよう
にした内燃機関の勘弁機構におけるエンジンバルブのリ
フト調節装置であって、 前記ロッカーシャフトに偏心軸部を設け、該偏心軸部に
、ロッカーアームの基端部に設けた軸孔を枢嵌し、かつ
前記ロッカーシャフトを回転手段に連係したことを特徴
としている。

Ｍ求項Ｃ２）記載のエンジンバルブのリフト調節装置は
、上記の構成に付加して、ロッカーシャフトの回転によ
るロッカーアームの回動中心の変位により、ロッカーア
ームの当接面に当接するカム外周の接触点の回転周期を
ずらすようにしたことを特徴としている。

〔作　用〕

回転手段により、ロッカーシャフトを所要角度回転させ
ると、その偏心軸部が回転し、それによって、ロッカー
アームの回転中心が偏倚する。

すると、ロッカーアームの回動中心からカム当接部まで
の実効長が変化し、それにより、エンジンバルブに当接
するロッカーアームの先端部の回動範囲及びエンジンバ
ルブのリフトが変化する。

したがって、エンジン回転数の大小に応じて。

回転手段を自動的に制御するようにしておけば、リフト
量を常に所望の値に維持することができる。

なお、ロッカーシャフトの偏心軸部の位置は、複数段に
切換えるようにしても、又は無段階に切換えるようにし
てもよい。

請求項（２）記載の発明のように、ロッカーシャフトの
回転によるロッカーアームの回動中心の変位により、ロ
ッカーアームの当接面に当接するカム外周の接触点の回
転周期をずらすようにすると。

エンジバルブの弁開閉時期をずらすことができ、それに
よって、排気弁と吸気弁とのリフト曲線におけるオーバ
ーラツプ領域を、広くしたり、狭くしたりすることがで
きる。

〔実施例〕

第１図乃至第３図は、本発明の一実施例を示す。

（１）は、吸気弁としたエンジンバルブで、上下方向を
向く軸部（１ａ）の中間部は、バルブガイド（２）によ
り上下動可能に案内されている。

軸部（１ａ）の上端部にフッタ（図示略）を介して係止
されたリテーナ（３）と、シリンダヘッド（４）との間
には、バルブスプリング（５）が縮設されておリ、この
バルブスプリング（５）により、エンジンバルブ（１）
は、その軸部（ｌａ）の下端における傘部（１ｂ）が、
バルブシート（６）からなる弁口を閉じるように、常時
上向きに付勢されている。

細部（１ａ）の上端には、軸部（１ａ）と直角方向を向
くロッカーアーム（７）の先端部下面に形成した弧状の
抑圧面（７ａ）が圧接されている。

ロッカーアーム（７）の基端部に穿設された大径の軸孔
（８）には、ロッカーシャフト（９）の要所に設けられ
た偏心軸部（９ａ）が回動自在に嵌合されている。

ロッカーシャフト（９）は、それに固嵌されたウオーム
ホイール（１０）と、ウオームホイール（１０）に噛合
するウオーム（１１）と、ウオーム（１１）を回転させ
る公知のモータ駆動式又は油圧駆動式等のアクチュエー
タ（１２）とからなる回転手段（１３）により、偏心軸
部（９ａ）の中心がエンジンバルブ（１）寄りの点（０
□）に位置する高速位置と、同じくエンジンバルブ（１
）から離れ、かつロッカーシャフト（９）の回転中心（
０，）を中心として点（０□）と１８００の関係をなす
点（０□）に位置する低速位置とに、正逆回転させられ
るようになってい。

ロッカーアーム（７）の中間部上面には、曲率中心がロ
ッカーアーム（７）の下方に位置する弧状の当接面（７
ｂ）が形成されており、この当接面（７ｂ）には、エン
ジンのクランク軸（図示略）と同期して回転するカムシ
ャフト（１４）に設けたカム（１５）の外周面が、第３
図に示すような関係で当接している。

すなわち、第３図に実線で示すように、ロッカーアーム
（７）が高速位置に位置しているときは、カム（１５）
のボトム面（１５ａ）が、当接面（７ｂ）の頂点（７Ｐ
）の左側において接点（Ｐｌ）で接触し、また第３図に
想像線で示すように、ロッカーアーム（７）が低速位置
に位置しているときは、カム（Ｉ５）のボトム面（１５
ａ）が、当接面（７ｂ）の頂点（７Ｐ）の右側において
、接点（Ｐ２）で接触するようにしである。

したがって、カム（１５）が第３図の矢印方向に回転す
る際、エンジンバルブ（１）を最初に開かせる開弁始点
（Ｐｏ）が当接面（７ｂ）に最初に当接するタイミング
が、ロッカーアーム（７）が高速位置にあるときに比し
て、それが低速位置にあるときの方が、カム（１５）の
回転中心（０３）と各点（Ｐ、　）　（ｐｇ　）とをそ
れぞれ結ぶ直線がなす挟角（α）分だけ遅くなる。

また、ロッカーアーム（７）が高速位置のときは。

ロッカーアーム（７）の回動中心である点（０□）から
、カム（１５）との接点（Ｐ工）までの実効長が短いの
で。

ロッカーアーム（７）の先端部の上下方向の振幅、及び
その抑圧面（７）により押し下げられるエンジンバルブ
（１）のリフトは大である。

ロッカーアーム（７）が低速位置に切換えられると、ロ
ッカーアーム（７）の回動中心は点（０２）に移動し１
点（０□）からカム（１５）との接点（Ｐ２）までの実
効長が長くなるので、ロッカーアーム（７）の先端部の
振幅、及びエンジンバルブ（１）のリフトは小となる。

その結果、排気弁と吸気弁とのリフト曲線を、例えば第
４図に示すように描かせることができる。

第４図において、（Ｄ）は、排気弁のリフト曲線で、第
５図に示すリフト曲線（Ａ）と同一のものとしである。

（Ｅ）は、ロッカーアーム（７）を高速位置としたとき
の吸気弁のリフト曲線、（Ｆ）は、ロッカーアーム（７
）を低速位置としたときの吸気弁のリフト曲線、（Ｇ１
）は、ロッカーアーム（７）を高速位置としたときのオ
ーバーラツプ領域、（Ｇ２）は、ロッカーアーム（７）
を低速位置としたときのオーバーラツプ領域である。

この図から明らかなように、ロッカーアーム（７）を高
速位置としたときは、リフトを大とし。

かつオーバーラツプ領域（Ｇ□）を広くすることができ
、またロッカーアーム（７）を低速位置としたときは、
リフトを小とし、かつオーバーラツプ領域（Ｇ２）を狭
くすることができる。

回転手段（１３）の制御は、例えばエンジン回転数が３
０００ｒｐ１未満のときは、ロッカーアーム（７）を低
速位置に維持し、エンジン回転数が３００Ｏｒｐｍ＋以
上になったときは、ロッカーアーム（７）を高速位置に
切換えるように、自動的に制御するのがよい。

なお１本発明においては、例えば次のような変形した態
様で実施することもできる。

（１）ロッカーアーム（７）の抑圧面（７ａ）及び当接
面（フｂ）を、ともに水平な直線状のものとし、ロッカ
ーアーム（７）を高速位置と低速位置とのいずれかに切
換えても、ロッカーアーム（７）の当接面（７ｂ）に当
接するカム（１５）外周の接触点の回転周期が変化しな
いようにする。

（２）ロッカーアーム（７）を、高速位置と低速位置の
２位置だけでなく、３以上の位置に切換え可能とするか
、又は無段階に切換え可能とする。

この場合、ロッカーアーム（７）の回動中心は、左右方
向だけでなく、上下方向にも変位するので、その上下方
向の変位を、閉弁時におけるロッカーアーム（７）の抑
圧面（７ａ）とエンジンバルブ（１）との間のクリアラ
ンス（この場合、ロッカーアーム（７）を、適宜のばね
（図示時）をもって、第１図における反時計方向に付勢
しておく、）の調節に用いるのがよい。

このようにすると、ロッカーシャフト（９）を所要角度
回転させること番こより、エンジンバルブ（１）のリフ
トと、弁開閉時期と、上記クリアランスとの３つの要素
を有機的に調節することができる。

（３）本発明のエンジンバルブのリフト調節装置を。

吸気弁だけでなく、排気弁と吸気弁との両方又は排気弁
のみに適用し、排気弁のリフト曲線をも、エンジン回転
数又はその他の要素に基づいて、所望どおりに変更させ
るようにしてもよい。

〔発明の効果〕

請求項（１）（２）のいずれかに記載の発明においても
、簡単な構造で、エンジンバルブのリフト量を容易に変
更することができるので、エンジン回転数の大小に応じ
て、エンジンバルブのリフトを常に最適状態に維持して
、エンジンの低速回転時における燃費の向上及び高速回
転時における高速性能の向上を図ることができる。

請求項（２）記載の発明によると、エンジンバルブのリ
フト量の調節だけでなく、弁開閉時期の調節まで行なう
ことができるので、排気弁と吸気弁とのリフト曲線にお
けるオーバーラツプ領域を、所望どおりに変更すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明装置の正面図、 第２図は、第１図のＸ−Ｘ線断面図、 第３図は、第１図の要部の拡大正面図、第４図は１本発
明を適用したエンジンバルブのリフト曲線を示す図、 第５図は、従来のエンジンバルブのリフト曲線を示す図
である。 １１図 （１）エンジンバルブ （１ｂ）傘部 （３）リテーナ （５）バルブスプリング （７）ロッカーアーム （７ｂ）当接面 （９）ロッカーシャフト （ｌＯ）ウオームホイール （１２）アクチュエータ （１４）カムシャフト （１５）ボトム面 （１ａ）軸部 （２）バルブガイド （４）シリンダヘッド （６）バルブシート （７ａ）抑圧面 （８）軸孔 （９ａ）偏心軸部 （１１）ウオーム （１３）回転手段 （１５）カム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）基端部がロッカーシャフトに枢支され、かつ先端
   部下面がエンジンバルブに当接するロッカーアームの中
   間部上面にカムを当接し、該カムの回転による前記ロッ
   カーアームの往復回動により、エンジンバルブを往復移
   動させて、弁口を開閉させるようにした内燃機関の動弁
   機構におけるエンジンバルブのリフト調節装置であって
   、 前記ロッカーシャフトに偏心軸部を設け、該偏心軸部に
   、ロッカーアームの基端部に設けた軸孔を枢嵌し、かつ
   前記ロッカーシャフトを回転手段に連係したことを特徴
   とするエンジンバルブのリフト調節装置。
2. （２）ロッカーシャフトの回転によるロッカーアームの
   回動中心の変位により、ロッカーアームの当接面に当接
   するカム外周の接触点の回転周期をずらすようにしたこ
   とを特徴とする請求項（１）記載のエンジンバルブのリ
   フト調節装置。