JPH022262Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ブロー成形による魔法ビン等のポ
ツト胴に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

ポツト胴部をプラスチツクにより製作する場
合、比較的単純な円筒形状の場合は、ブロー成形
によつて製作されることがある。ブロー成形によ
る場合、ポツト胴部の厚みが全周にわたつてほゝ
均等である場合は、成形後の冷却時に歪みを生じ
ることがない。しかし、厚みが不均等である場
合、例えば第５図に示すようにポツト胴部１の一
側にハンドル２を一体に設けた場合は、ポツト胴
部１の前面部と後面部の冷却速度に差が生じるた
め、図中に二点鎖線で示すように、ハンドル２側
へ曲がる傾向がある。このような変形はポツト口
部が傾くだけでなく、胴内部に収納される中びん
と胴との間のシールが不完全になる等の原因にな
る。

そこで、この考案は、ハンドル付きポツト胴を
ブロー成形した場合でも、上記のごとき歪みの生
じない構造のポツト胴を提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決する手段として、この考案
はハンドルを設けた胴後面と対向する胴前面に、
多数の凹凸条を形成した構成としたものである。

〔実施例〕

第１図から第３図に示すように、この考案のポ
ツト胴は、その外観形状が一定の中心線ａを基準
としてハンドル２を含む胴後面Ａと、胴後面Ａと
対向する側の胴前面Ｂとに大きく分かれている。

胴前面Ｂには、ハンドル２の下端から上端にわ
たる高さとほゞ等しい範囲にわたり、胴周方向に
長い多数の凹凸条３を上下に一定間隔をおいて形
成してある。

上記の凹凸条３は、胴前面Ｂの樹脂重量を胴後
面Ａの樹脂重量とのバランスを図るために形成さ
れるものであるから、その形状は任意であり、ま
たデザイン上或いは強度上の要請から、例えば符
号４，５で示す部分のように凹凸条３が部分的に
省略される場合がある。また、第４図に示す実施
例のように、縦方向に長い凹凸条３を周方向に一
定間隔をおいて形成してもよい。この場合は、縦
方向の圧縮応力に対する強度が増す利点もある。

上記のごとき凹凸条３を胴前面Ｂに形成する
と、成形後の冷却時間が、胴前面Ｂと胴後面Ａと
ほぼ等しくなるので、従来のように胴部の曲がり
を生じることはない。

なお、図中６は胴部底面に結合した底体、７は
キヤツプを示す。

〔効果〕

以上述べたように、この考案はブロー成形製ポ
ツト胴において、ハンドルを一体に設けた胴後面
と対向する胴前面に多数の凹凸条を形成したこと
により、胴後面と胴前面の樹脂重量がバランス
し、冷却時間がほゞ等しくなる。その結果ブロー
成形後の冷却時に胴が一方へ曲がる等の歪みの発
生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の斜視図、第２図は同上の縦断
側面図、第３図は同上の縦断平面図、第４図は他
の実施例の断面図、第５図は従来例の側面図であ
る。 １……ポツト胴部、２……ハンドル、３……凹
凸条、Ａ……胴後面、Ｂ……胴前面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 胴後面にハンドルを一体に設けたブロー成形
   製ポツト胴において、上記胴後面と対向する胴
   前面に多数の凹凸条を形成したことを特徴とす
   るブロー成形製ポツト胴。 (2) 上記の凹凸条を胴周方向に長く、かつ上下に
   一定間隔をおいて形成したことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載のブロー成
   形製ポツト胴。 (3) 上記の凹凸条を胴の縦方向に長く、かつ周方
   向に一定間隔をおいて形成したことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載のブロ
   ー成形製ポツト胴。