JPH02221412A - 改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法 - Google Patents

改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法

Info

Publication number
JPH02221412A
JPH02221412A JP3507689A JP3507689A JPH02221412A JP H02221412 A JPH02221412 A JP H02221412A JP 3507689 A JP3507689 A JP 3507689A JP 3507689 A JP3507689 A JP 3507689A JP H02221412 A JPH02221412 A JP H02221412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
heat
fiber
rubber
polyester fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3507689A
Other languages
English (en)
Inventor
Futoshi Sasamoto
太 笹本
Toyohiko Masuda
豊彦 増田
Takehiko Okada
武彦 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP3507689A priority Critical patent/JPH02221412A/ja
Publication of JPH02221412A publication Critical patent/JPH02221412A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱接着性の改善されたゴム補強用ポリエス
テル繊維、特に大型タイヤの補強用として有用なゴム補
強用ポリエステル繊維およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ポリエステル繊維は、その優れた機械的性質、耐熱性、
寸法安定性などにより、衣料用途のみならず、産業資材
用として広く用いられている。
特にタイヤコードを中心とするゴム資材補強用途では、
ポリエステル繊維の高モジュラス、寸法安定性などの特
徴によって、近年の使用量の増加には著しいものがある
このようなゴム補強用ポリエステル繊維に要求される特
性としては、高強度・高弾性率・高タフネスなどの機械
的性質、耐疲労性、寸法安定性およびゴムとの接着性等
の数多くの性質がある。これらの多くの特性の中でも、
ポリエステル繊維はナイロンに比較してゴムに対する接
着性が低く、その改良が強く求められている。
従来のポリエステル繊維の接着性の改良方法の主流は、
接着剤および接着剤処理工程の改善である。このような
接着剤からのアプローチによってポリエステル繊維とゴ
ムとの接着性が向上したことが、今日、ポリエステル繊
維を乗用車用タイヤのカーカス材に適用可能にした大き
な理由の1つであるといえる。
しかしながら、このようなポリエステル繊維も、走行中
のタイヤの発熱が格段に大きい大型タイヤ補強用として
は、発熱による高温下でのゴムとポリエステル繊維との
接着性の低下が著しく、タイヤコードの寿命が低下する
という問題がある。したがって、耐熱接着力の低下の大
きい、従来のポリエステル繊維は、トラック、バス用の
大型タイヤ補強用としては、十分に満足される性能を有
するものとはいえず、実用に供されていないのが現状で
ある。
かかる現状において、前述した接着剤処方および接着剤
処理法についても、いくつかの改善処方や処理法が提案
されているが、その改善効果が十分でなく、かつコスト
アップが大きいため、採用されていないという状況にあ
る。また、たとえば特公昭49−37731号公報に提
案されているように、接着剤処決以外の接着性の改善技
術として、4π(S/1)(sは断面積、lは断面周長
を示す)が2ノ3〜1/4の範囲内で、単糸デニールが
4〜8dの単糸を60%以上含有する、少なくとも2種
類以上の非円形断面形状のポリエステル繊維を使用する
ことにより、接着性を向上させる方法がある。
すなわち、この特公昭49−37731号公報に記載の
方法は、ポリエステル繊維タイヤコードとゴムとの接着
性を向上させるため、繊維の断面形状を非円形断面とし
、単糸の比表面積(接着面積)を大きくするという考え
方に基づくものである。しかしながら、本発明者らの検
討によれば、このような断面形状が種々相違する単糸が
混在する繊維は、高紡速化によって単糸切れやクルミな
どが著しくなり、高速化が不可能で生産性に劣ること、
また、初期接着力は上昇傾向を示すものの耐熱接着力が
改善されないことが判明した。加えて、特公昭49−3
7’?31号公報の場合は、異形度や太さの異なる単糸
を混在させるため、接着力の最も弱い部分によって全体
の性能が左右されてしまうことになり、初期接着力は若
干向上するものの、よりシビアな耐熱接着力の向上効果
は得られない、したがって、耐熱接着力を高めるために
は、繊維の異形度や太さはほぼ均一にする必要があるが
、タイヤコード用のような高重合度のポリエステルから
従来の製糸条件の下で異形度(ローバル度)を大きい異
形断面糸を製造しようとすると、紡糸口金孔部での流動
状態が不安定になり、ウスター斑に長周期の変動が生じ
、均一性が悪化し、強伸度の低下も著しくなることが判
明した。
本発明者らは、ポリエステル繊維の耐熱接着力を向上さ
せるために、繊維の断面形状を非円形断面とした場合の
非円形度の範囲を明らかにすると共に、かかる非円形度
を有し、均一性の良好な、高強伸度のポリエステル繊維
を高い生産性で得るための製糸条件について鋭意検討し
本発明をなすに至ったものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、耐熱接着力が高(、しかも良好な均一
性と高い強伸度特性を有するゴム補強用、特に大型タイ
ヤ補強用に好適なポリエステル繊維を提供をすることで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
前記した本発明の目的は、0.82〜1.0の固有粘度
〔η〕を有するポリエステルからなり、5〜8葉のマル
チローバルの断面形状を有する、異形度が10〜30%
で、繊度変動率が7%以下である改善された耐熱接着性
を有するゴム補強用ポリエステル繊維および0.9〜1
.2の固有粘度〔η〕を有するポリエステルを、紡糸口
金孔から吐出される際の見掛は粘度(η8)が1.2×
104ポイズ以下になるように加熱融解し、下式Iおよ
びIIで示される条件下に、断面形状が5〜8葉のマル
チローバルである紡糸口金孔を通して吐出し、冷却固化
した後、紡糸速度500〜3.500 m1分で引取り
、引き続き延伸するかまたは一旦巻取った後延伸し、2
20℃以上の温度で熱固定することにより達成すること
ができる。
単孔周長当たりの吐出量Qy(cmff/co+−5e
c)≧0.93η×10−’+0.01・・・・・・・
■ズリ応カテ(dyne/cj) ≦63.9×104 +42.6×104Q・・・・・
・■C但し、Qは単孔当たりの吐出量(g/win−h
ole)、ηはポリマ粘度(ボイズ)である。〕 本発明のポリエステル繊維を形成するポリエステルとは
、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とする
ポリエステルであるが、10重量%以下の範囲で少量の
第3成分を添加、共重合したものであっても良い。
本発明のポリエステル繊維の固有粘度〔η〕は、0.8
2〜1.0であることが必要である。固有粘度〔η〕が
0.82未満ではゴム補強用繊維としての耐疲労性が低
下する。また固有粘度〔η〕が1.0を超えると、高粘
性のため安定に製糸できず、毛羽、糸切れが多発する。
かかる観点から、固有粘度〔η〕はより好ましくは0.
86〜0.95がよい。
本発明のポリエステル繊維は5〜8葉のマルチローバル
断面形状を有していることが必要である。断面形状が4
葉以下および9葉以上では、通常の丸断面形状を有する
繊維に比べた場合に十分な耐熱接着力の向上が認められ
ず、効果が不十分である。
また、本発明のポリエステル繊維の異形度(ローバル度
)は10〜30%であることが必要である。異形度が1
0%未満では丸断面形状の繊維の耐熱接着力と実質的に
変わらない。また異形度が30%を超えると製糸性が著
しく不安定になり、毛羽、糸切れが多発する。より好ま
しくは異形度は15〜25%であるのがよい。
さらに本発明のポリエステル繊維は、繊度変動率が7%
以下であることが必要である。より好ましくは5%以下
、さらに好ましくは3%以下であるのがよい。この繊度
変動率が7%を超えると耐熱接着力が低下し、ゴム補強
用としての繊維特性が満足されなくなるからである。他
方、繊度変動率の下限は、繊維の製造のし易さの面から
0.5%以上であることが好ましい。
このような要件を満足する本発明のポリエステル繊維は
、優れた耐疲労性および耐熱接着力を有しており、ゴム
補強用資材、特に大型タイヤ用補強材として優れた性能
を有する。
かかる用途への適用に際して、本発明のポリエステル繊
維の耐熱接着力保持率は55%以上であることが好まし
い。
ここで耐熱接着力保持率(%)とは、後述するように1
70℃175分、50Kg/cm’の加硫条件で加硫し
たゴムとコードとからなるブロック状ゴムからコードを
引き抜くときの引抜き力(耐熱接着力)の初期接着力に
対する保持率(%)をいう。
さらに本発明のポリエステル繊維の強度が8g/d以上
、(強度×江)で示されるタフネス係数が26.0以上
、さらに好ましくは28.0以上、中間伸度と乾熱収縮
率との和が10.0以下であるときは、ゴム補強用とし
ての耐久性、寸法安定性が良好であり、高性能のタイヤ
が得られるので好ましい。
本発明のポリエステル繊維の製造法としては、紡糸、延
伸工程におけるポリエステルの固有粘度(η〕の低下を
考慮し、固有粘度〔η〕が0.9〜1.2のポリエステ
ルが使用される。、特に紡糸口金孔内の流動を厳密に制
御する必要がある6通常の紡糸条件下で紡糸すると、高
粘性ポリマを使用しているために紡糸口金孔部での流動
が不安定となり、長周期の大細斑が生じ、7%以下の繊
度変動率を有し、耐熱接着力の良好な繊維を得ることが
できない、また異形度を高めるべく通常の条件を設定す
ると、メルトワラクチャ−様の吐出流となり、ポリエス
テル繊維のタフネスが低下する。
本発明は、制御すべき紡糸パラメータとして、紡糸口金
孔内での見掛は粘度(ηa)、単孔周長当たりの吐出量
(Qy)、ズリ応力(r)を特定した点に特徴がある。
すなわち本発明のポリエステル繊維を得るためには、固
有粘度が(η〕0.9〜1.2のポリエステルを5−8
葉の紡糸口金を使用し、見掛は粘度(ηa)が1.2×
104ポイズ以下、単孔周長あたりの吐出量Q1が次式
lを満足し、ズリ応力τが次式■を満足する条件下に吐
出する必要がある。
Q7≧0.9377  Xl0−’+  0.01(C
1lコ/c+5−sec)”弓f≦63.9+42.6
Q) XIO’ (dyne/cj)−−−−II見掛
は粘度(ηa)が1.2×104ボイズを超えると吐出
流が不安定となり、いかなる条件を採用しても長周期の
大細斑が生じ、繊度変動率を7%以下とすることができ
ない。また単孔局長当たりの吐出量Q7が1式を満足し
ないと、同様に紡糸口金からの吐出流が不安定となり、
繊度変動率が悪化し、繊度変動率を7%以下とすること
ができない、ズリ応力fが■式の範囲から外れると、得
られるポリエステル繊維の強伸度などの物性が低下し、
毛羽、糸切れが増加する等の問題が生じて安定に繊維を
製造することができなくなる。
上記条件を満足するように紡糸口金スペック、紡糸温度
吐出量などを選定することによって初めて、均一性の良
好な高強度の本発明になる異形断面ポリエステル繊維を
安定して得ることができる0本発明では上記条件で吐出
したポリエステルを500〜3.500m/分で引取り
、ひき続いて延伸または一旦巻取った後延伸し、220
℃以上ρ温度で熱固定し、ゴム補強用としての好適な物
性を有する繊維とするものである。この際、紡速を2,
000〜3,00011/分とすることにより中間伸度
と乾熱収縮率との和が10%以下の寸法安定性良好な繊
維を得ることができるので好ましい。
以上述べたように、紡糸口金孔内での流動条件を厳密に
制御して製糸することにより始めて、固有粘度〔η〕の
高いポリエステルからなり、均−性並びに糸物性の良好
な、ゴム補強用としての耐熱接着力に優れた異形断面(
マルチローバル)フィラメントを製造することができる
のである。
なお、本発明のポリエステル繊維に適用されるゴムとの
接着剤としては、特に限定されるものではなく、公知の
接着剤および接着剤処理処方を適用することができる0
例えば、レゾルシン・ホルマリン初期縮合物とゴムラテ
ックスとの混合熟成液(以下、RFLという)とポリレ
ゾルシン・ポリスルフィドとの混合接着剤処方、pニク
ロルフェノール・レゾルシン・ホルマリン縮合物とRF
Lとの混合接着剤処方、ポリエポキシド化合物、ブロッ
クトポリイソシアネート化合物、ゴムラテックス、RF
L等を組み合せた・−浴または二浴接着剤処方等が挙げ
られる。
接着剤のポリエステル繊維への付与方法としては、スプ
レー、浸漬等の任意の方法で行なうことができる。また
、接着剤付与後の乾燥は省略することもできるが、通常
は50℃〜180℃で30秒〜10分間、乾燥後の熱処
理はポリエステル繊維の軟化点以下の200〜260℃
の温度範囲内で、30秒〜5分間行なえばよい、また、
これら接着剤の付着量は、ポリエステル繊維に対し固形
分で1〜15重量%付与すればよい、また、ポリエステ
ル繊維に上記の接着剤処理を施す前の、紡糸、延伸、撚
糸工程等でポリエポキシド化合物、イソシアネート化合
物等の接着性向上薬剤を付与することもできる。
以下実施例により本発明をより詳細に説明する。なお実
施例中の物性は以下の方法により測定した。
1、         : 0.1gの試料を10a+ffiのオルソクロロフェノ
ール(OCP)に溶解し、温度25℃においてオストワ
ルド粘度計を用いて測定した。
2、 7  ローバル庁 LOB  :マルチローバル
断面糸の断面写真から図1に示すlおよびhを求め、次
式にしたがって算出した。
LOB=(h#り X100(%) 3、措濾3JI引工肚: デニアコンピュータを用いて、試製25−1荷重0.1
g、周波数1880±200Hzの条件下で、無作為に
選んだ20本の単糸について、それぞれ繊度を測定し、
それらの測定値の変動率CV%をもって繊度変動率(%
)とした。
4、五俺度−生皿連産 オリエンチック社製テンシロン引張り試験機tlTM−
3型を用いて試製200m、伸長速度100閣/分でS
−3曲線を求め強伸度を算出した。
また、強度4.5g/dに対応する伸度をもって中間伸
度とした。
5、監m到工狂: 試料を検尺機で10回巻きのカセ状にし、そのカセに0
.1g/dの初荷重をかけて原長し、を一定する0次に
無荷重で150’Cのオーブン中に投入し15分処理す
る。しかる後に0.1g/dの荷重をかけ、処理後の長
さL2を測定し、次式により乾熱収縮率ΔSdを求めた
ΔSd(χ)−(L+   Lx )/L+ X100
6、笈1方: (1)評価に使用したゴムの配合組成(重量部)天然ゴ
ム            80スチレンブタジ工ン共
重合ゴム  20カーボンブラツク        4
0ステアリン酸           2石油系軟化剤
          10バインタール       
    4亜鉛華              5N−
フェニル−β−ナフチルアミン 1.52−ベンゾチア
ゾリルジスルフィド 0.75ジフエニルグアニジン 
     0.75硫黄      2.5 (2)接着剤処理 1%水酸化ナトリウム水溶液13重量部、レゾルシン1
6.6重量部、37%ホルマリン15重量部、水205
重量部を混合し25℃で4時間熟成し、次いでビラテッ
クス(住人ノーガタツタ社製、41%スチレン−ブタジ
ェン−ビニルピリジン共重合ラテックス)100重量部
を加え、25゛Cで30時間熟成し、RFL水性液を得
た。
このRFL水性液にバルカボンドE(バルナックス社製
品、20%P−クロルフェノール・レゾルシン・ホルマ
リン縮合物のアンモニア水溶液)110重量部を加えて
接着剤液を作成した。この接着剤液にコードを5秒間浸
漬し、100℃で3分間乾燥後240℃で1分間熱処理
を行なった。
(3)初期接着力 接着剤処理されたコードを上記配合組成のゴム組成物中
に埋め込み、140″C140°分間、50kg/cd
で加硫後、ゴムとコードからなるブロックをモールドか
ら取り出し放冷した後、ゴムからコードを引抜き、この
時の引き抜き力を測定し初期接着力とした。
(4)  耐熱接着力 上記の初期接着力測定時の加硫条件を170℃175分
間、50)cg/cdに変更した以外は初期接着力の測
定と同様に行なったものを耐熱接着力とした。
(5)耐熱接着力保持率 前記のようにして測定した耐熱接着力と初期接着力の値
から、次式にしたがって算出した。
(耐熱接着力/初期接着力)X100(χ)7、GY疲
豆指歓: 通常の丸断面(実施例のNa1)のポリエステル繊維の
GV疲労性を100とした時の各試料の指数で示した。
GY疲労試験はASTM−0885に準じて行なった。
8、紡五!些り辷二久: (1)  見掛は粘度(ηa):次式により算出した。
上式中、ΔP:ロ金背金工面圧g/aJ)・n:ローバ
ル数(5〜8)、 p;ポリマ密度(1,18g/d)、 a、b:口金デイメンシラン(3)、 L:孔深度 (cm)、 Q:総吐出量(g/分)、 h:ホール数(ケ)である。
鰺) 単孔間長当たりの吐出量(Qt)  :次式にし
たがって算出した。
(31ズリ応力(f) 二次式にしたがって算出した。
実施例 固有粘度〔η〕1.0〜1.25のポリエチレンテレフ
タレートを常法により溶融し、紡糸温度295〜305
℃で表に示す種々形状を有する紡糸口金孔から吐出し、
長さ250m、温度300℃の加熱筒を通して徐冷した
後、冷却風を吹きあて冷却固化し、紡糸速度1000m
/分にて引取った。
しかる後にIHR85℃、2HR230℃で限界倍率(
切断が起こる延伸倍率)の0.95倍まで延伸し、1.
5%リラックスしつつ巻取り、表に示す物性の1 、0
00デニール、180フイラメントの延伸糸を得た。
得られた延伸糸を撚り数39T/10cmで下撚した後
2本合糸し、更に上撚数39T/10cmで撚糸して生
コードを得た。この生コードを接着剤処理液中でデイツ
プ処理した後、初期接着力、耐熱接着力を評価した。結
果を表に示す。
表から明らかなように、嵐1の通常の丸断面の原糸に対
し5〜8葉断面で本発明で規定する物性を満たす嵐3.
4が良好な耐燃接着力および疲労性を有することが判る
Na2は断面が三葉(3角)のため耐熱接着力、疲労性
とも低く、ゴム補強用として満足すべきポリエステル繊
維が得られなかった。
また、l1lkL5は六角断面ではあるもののローバル
度が9%と10%未満で、耐熱接着力がll&L1と大
差ないから、本発明の目的が達成できない。
嵐6は紡糸パラメータの中でズリ応力fおよびQ?が本
発明の範囲から外れ、そのため繊度変動率、強伸度積と
もに低下し、耐熱接着力、疲労性とも低く、ゴム補強用
として満足すべきポリエステル繊維が得られない。
さらにぬ7は、(W)が0.8未満であるため疲労性が
著しく劣り、−8は〔η〕が1.0を、超えるため安定
に製糸できず、測定試料を得ることができなかった。
すなわち、本発明に規定する固有粘度〔η〕が0.82
〜1.0で、5〜8葉断面の異形度lO〜30%、繊度
変動率7%以下の胤3と!lh4以外のポリエステル繊
維は、ゴム補強用としての満足すべき繊維特性を有して
いない。
次に、紡糸条件を種々変更し、パラメータを変化させた
−9〜11を加え、嵐1〜6、Na9〜11について、
単孔光たりの吐出量Qとズリ応力fの関係に対してタフ
ネス係数〔rx、7”i〕がどう変わるかを図2に示し
た。また、見掛は粘度V、と単孔間長当たりの吐出量Q
tの関係に対し繊度変動率がどう変わるかを図3に示し
た。
図2.3から本発明で規定する f≦(63,9+42.6xQ) xlO’およびQ!
≧0.93XlO−’η十0.01の条件が満足される
必要があることが判る。
すなわち、図2から F ≦(63,9+42.6Q) X 10’を満たさ
ないとプロットの肩に示したタフネス係数〔TxJi−
〕がが著しく低下し、また、図3から Qt a:o、93xlG−’l+0.01が満足され
ないとプロットの肩に示した繊度変動率が悪化すること
が判る。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の断面形状がマルチローバル(大葉断面)
のポリエステル繊維の1例を示す断面図、図2は紡糸口
金の単孔光たりの吐出量Qとズリ応力fの関係に対する
タフネス係数の変化示す図、図3は見掛は粘度η1と紡
糸口金の単孔周長当たりの吐出量QTの関係に対する繊
度変動率の変化を示す図である。 a・・・葉の巾、b・・・葉の中心から先端までの長さ
、β・・・葉間の間隔、h・・・葉の高さ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)0.82〜1.0の固有粘度〔η〕を有するポリ
    エステルからなり、5〜8葉のマルチローバルの断面形
    状を有する、異形度が10〜30%で、繊度変動率が7
    %以下である改善された耐熱接着性を有するゴム補強用
    ポリエステル繊維。
  2. (2)耐熱接着力保持率が55%以上である請求項1に
    記載の改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエ
    ステル繊維。
  3. (3)0.9〜1.2の固有粘度〔η〕を有するポリエ
    ステルを紡糸口金孔から吐出される際の見掛け粘度(η
    _a)が1.2×10^4ポイズ以下になるように加熱
    融解し、下式 I およびIIで示される条件下に、断面形
    状が5〜8葉のマルチローバルである紡糸口金孔から吐
    出し、冷却固化した後、紡速500〜3,500m/分
    で引取り、引き続き延伸するかまたは一旦巻取った後延
    伸し、220℃以上の温度で熱固定することを特徴とす
    る改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステ
    ル繊維の製造方法。 単孔周長当たりの吐出量Q_T(cm^3/cm・se
    c)≧0.93η×10^−^5+0.01・・・・・
    ・・ I ズリ応力@τ@(dyne/cm^2) ≦63.9×10^5+42.6×10^5Q・・・・
    ・・II但し、上式中、ηはポリマの粘度、Qは単孔当た
    りの吐出量(g/min・hole)である。
JP3507689A 1989-02-16 1989-02-16 改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法 Pending JPH02221412A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3507689A JPH02221412A (ja) 1989-02-16 1989-02-16 改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3507689A JPH02221412A (ja) 1989-02-16 1989-02-16 改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02221412A true JPH02221412A (ja) 1990-09-04

Family

ID=12431905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3507689A Pending JPH02221412A (ja) 1989-02-16 1989-02-16 改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02221412A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1037032A (ja) * 1996-07-18 1998-02-10 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
EP0985748A3 (en) * 1998-09-10 2000-08-09 Celanese Acetate, LLC. Process for making high denier filaments of thermotropic liquid crystalline polymers and composition thereof
JP2010520384A (ja) * 2007-03-05 2010-06-10 コーロン インダストリーズ,インコーポレイテッド ポリエステル原糸及びこれを含む織物
JP2011074539A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Toray Ind Inc 異形断面ポリアミドマルチフィラメント
JP2012502194A (ja) * 2008-09-05 2012-01-26 コーロン インダストリーズ インク エアバッグ用織物及びその製造方法
CN103282561A (zh) * 2010-12-29 2013-09-04 可隆工业株式会社 拉伸聚对苯二甲酸乙二醇酯纤维、轮胎帘线以及它们的制备方法
JP2017203234A (ja) * 2016-05-12 2017-11-16 帝人フロンティア株式会社 紡績糸および布帛および繊維製品
CN112593296A (zh) * 2020-12-03 2021-04-02 青岛科技大学 一种静电雾化纺丝混合橡胶湿法混炼方法及设备

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1037032A (ja) * 1996-07-18 1998-02-10 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
EP0985748A3 (en) * 1998-09-10 2000-08-09 Celanese Acetate, LLC. Process for making high denier filaments of thermotropic liquid crystalline polymers and composition thereof
JP2010520384A (ja) * 2007-03-05 2010-06-10 コーロン インダストリーズ,インコーポレイテッド ポリエステル原糸及びこれを含む織物
JP2012502194A (ja) * 2008-09-05 2012-01-26 コーロン インダストリーズ インク エアバッグ用織物及びその製造方法
JP2011074539A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Toray Ind Inc 異形断面ポリアミドマルチフィラメント
CN103282561A (zh) * 2010-12-29 2013-09-04 可隆工业株式会社 拉伸聚对苯二甲酸乙二醇酯纤维、轮胎帘线以及它们的制备方法
JP2014504338A (ja) * 2010-12-29 2014-02-20 コーロン インダストリーズ インク ポリエチレンテレフタレート延伸糸、タイヤコードおよびこれらの製造方法
JP2017203234A (ja) * 2016-05-12 2017-11-16 帝人フロンティア株式会社 紡績糸および布帛および繊維製品
CN112593296A (zh) * 2020-12-03 2021-04-02 青岛科技大学 一种静电雾化纺丝混合橡胶湿法混炼方法及设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5092381A (en) Polyester industrial yarn and elastomeric objects reinforced with said yarn
US6967058B2 (en) Polyester multifilament yarn for rubber reinforcement and method of producing the same
EP1849896A1 (en) Lyocell dipped cord for rubber reinforcement
KR101812237B1 (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 연신사의 제조방법, 폴리에틸렌테레프탈레이트 연신사 및 타이어 코오드
DE69127118T2 (de) Polyesterfaser und Verfahren zu seiner Herstellung
CN1727539B (zh) 用于轮胎帘布的聚酯多纤维纱线
KR102127495B1 (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 원사, 그 제조방법, 및 그것을 이용하여 제조된 타이어 코드
JPH02221412A (ja) 改善された耐熱接着性を有するゴム補強用ポリエステル繊維およびその製造方法
US5856004A (en) Cellulose yarn and cord for industrial application
KR20120076324A (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 연신사, 타이어 코오드 및 이들의 제조 방법
KR101338505B1 (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 연신사의 제조방법, 연신사, 타이어 코오드의 제조방법, 및 타이어 코오드
EP3492635B1 (en) Polyolefin fiber and method for producing same
EP0295147B1 (en) High strength polyester yarn
KR100585248B1 (ko) 고무 보강용 폴리에스테르 섬유 및 딥 코드
US7263820B2 (en) High-DPF yarns with improved fatigue
WO2012134229A2 (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 연신사의 제조방법, 폴리에틸렌테레프탈레이트 연신사 및 타이어 코오드
US6696151B2 (en) High-DPF yarns with improved fatigue
KR100230664B1 (ko) 고무보강용 폴리에스테르 섬유 및 그 제조방법
JPH0274612A (ja) 高強度複合繊維
JPS5837419B2 (ja) ゴム製品補強材
KR910004458B1 (ko) 고강도 복합섬유 및 이의 제조방법
JPH0536526B2 (ja)
JP2005068635A (ja) ゴム補強用ポリエステル繊維およびディップコード
JPS59187640A (ja) ポリアミドタイヤコ−ドの製造方法
JPS62215072A (ja) タイヤ補強用デイツプコ−ドの製造法