JPH0221855B2 - - Google Patents
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- JPH0221855B2 JPH0221855B2 JP55099331A JP9933180A JPH0221855B2 JP H0221855 B2 JPH0221855 B2 JP H0221855B2 JP 55099331 A JP55099331 A JP 55099331A JP 9933180 A JP9933180 A JP 9933180A JP H0221855 B2 JPH0221855 B2 JP H0221855B2
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A20/00—Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
- Y02A20/124—Water desalination
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
Description
本発明は新規な電気透析装置に係わる。電極の
間に陰、陽イオン交換膜を室枠を介して配列した
形態の電気透析装置は公知である。このような型
の電気透析装置の多くは、電極間に形成される濃
縮室及び脱塩室に各々電解質液を供給し、脱塩及
び濃縮を行うため、例えば液の供給口近辺では濃
縮室内液と脱塩室内液との濃度差をそれ程持たな
い場合であつても、脱塩及び濃縮が進行するにつ
れて、液の排出口近辺では濃縮室内液と脱塩室内
液とに相当の濃度差を生じ、イオン交換膜を通し
ての塩の拡散による損失が増大するため電流効率
の低下をきたす。 そこで、塩の拡散の少ないイオン交換膜を使用
することが考えられるが、一般に拡散の少ないイ
オン交換膜(即ち、拡散定数の小さいイオン交換
膜)は電気抵抗が大きい。例えば徳山曹達株式会
社から市販されているイオン交換膜、商品名ネオ
セプタの種々のグレードについて、塩の拡散定数
(cm2/sec)と電気抵抗(Ω/cm2)との関係を第1
図に示す。本図より拡散定数が小さくなると急激
に電気抵抗が増大することがわかる。 一方、塩がイオン交換膜を通して拡散する場合
のドライビングフオースは、イオン交換膜の両側
に存在する溶液中の塩の濃度差である。即ち、電
気透析装置の濃縮室と脱塩室に共に海水を供給し
た場合であつても、濃縮室と脱塩室への液の供給
量が等しいとすると、塩濃度が1/2に脱塩された
時点では濃縮室液は1.5倍の濃度になる。したが
つて、両液の濃度差は極めて大きい。更に脱塩が
進むにつれてこの濃度差は益々急速に増大するこ
とになる。したがつて、塩の拡散のドライビング
フオースは、溶液の排出口に近い部分、特に濃縮
室及び脱塩室が長い流路となつている場合その出
口側より約1/3程度の流路長の部分で拡散損失が
大きくなる。このような場合、流路出口近辺のみ
に多少の電気抵抗による電力の損失はあつても、
低い拡散定数を有するイオン交換膜を配置し、他
の部分はより電気抵抗の低いイオン交換膜を配置
するのが極めて有利となる。 そこで、本発明は電極間に陽イオン交換膜と陰
イオン交換膜とを室枠を介して交互に配列し、こ
れらの両イオン交換膜と室枠とによつて、濃縮室
流路及び脱塩室流路を交互に形成された電気透析
装置において、該室枠が複数区画に分割されてい
ることにより濃縮室流路及び脱塩室流路は夫々複
数区画に分割されており、且つ該室枠の少なくと
も一方の面は異なるイオン交換膜を適合させてお
り、また各流路の各区画間は、通電面以外で連通
されていることを特徴とする電気透析装置であ
る。 斯様な本発明にあつては、特に海水等の塩水溶
液を脱塩し、飲料水等の真水(例えば等分
500ppm以下)を製造するのに適している。この
場合電気透析装置に配置する陰、陽両イオン交換
膜は、共に各濃縮室及び脱塩室の液供給口側に低
い電気抵抗の膜、例えば架橋度の比較的小さい膜
を用い、排出口側で拡散定数の小さい膜、例えば
比較的架橋度の高い膜が使用される。 また、有機化合物イオンと無機化合物の塩との
混合溶液の脱塩の場合等では、まず無機化合物の
塩が選択的に脱塩され、有機化合物イオンの占め
る割合が高くなつて初めてこれが脱塩される現象
が認められる。このような場合は流路の前半にお
いて無機化合物の透過に適したイオン交換膜を、
また後半においては有機化合物イオンの透過に適
したイオン交換膜を用いるとよい。同様に共存イ
オン相互の選択透過性に大きな差異がある場合、
例えばリン酸イオンと塩素イオンの共存溶液の脱
塩の場合には、一般に塩素イオンが選択的に脱塩
され、塩素イオンガス部分が除去された後、リン
酸イオンが除去される。この場合にも陰イオン交
換膜として塩素イオンあるいはリン酸イオンが選
択的に除去される部分には該当するイオンの透過
に適したイオン交換膜を使用するのがよい。 本発明においては、各濃縮室及び希釈室の流路
を通過する溶液を各々複数枚のイオン交換膜によ
つて順次処理されるものであるから流路は長い程
便利である。そこで一般に各室は電流が流れる方
向に直交する平面内を屈折して流すのが有効であ
る。そのために室枠を例えば第2図に示す如く工
夫する。即ち第2図は本発明に使用する室枠の一
例であり、室枠1を構成する材料及び大部分の機
能については従来公知の室枠と何等変わらない。
被処理液は連通口2より、スペーサー等の存在す
る入口3を通り流路となる室枠孔部4に供給され
る。流路は室枠を構成する突起5によつて屈曲し
た孔部を形成し、これが流路長を増大させてい
る。 本図においては、入口3より供給された被処理
液はまず流路aに入り、矢印で示す方向に流れ、
順次6,cに至る。この間イオン交換膜11を介
して相隣る室内の液との間に脱塩、濃縮が各々行
われる。ここで、a〜cに至る流路を構成する区
画において最も適するイオン交換膜が適合されて
いるのである。例えば海水の脱塩による飲料水の
製造にあつては、電気抵抗の小さい(したがつ
て、一般に拡散定数の比較的大きい)イオン交換
膜を用いる。即ちこの区画では脱塩室と濃縮室と
の濃度の差がまだ少ないため塩の拡散による電流
の損失より、電気抵抗を小さくすることによる電
気量のセービングの方が大きいのである。被処理
液は次いで次の区画に属する流路dに連通する連
通路6を通つて出口側の流路d,e及びfを順次
通り、出口7より連通孔8に至る。この間は被処
理液が相隣る室との間で相当な濃度差となるた
め、出口側流路に適合されるイオン交換膜12
は、入口側のそれに比して一段と拡散定数の小さ
いもの(したがつて、比較的高い電気抵抗のも
の)を適合させる。なお、9及び10は相隣る室
枠に液の給排を行うための連通孔である。第2図
にあつては2区画の例を示したが、これに限定さ
れず、3区画以上とすることもできる。更に連絡
路6の構造は、第2図の如く、各室枠内の通電部
分以外を通して連通させる他、一たん室枠外に導
き再度次の区画に供給する方法或いは被処理液の
給排用連通孔と同様各濃縮室枠又は各脱塩室枠を
夫々連通させる構造とすることも任意にできる。 第3図及び第4図は、第2図に示す室枠を一層
明確にするための補足図で、第3図はA−A側か
ら見た図であり、13は次の室枠の位置関係を示
す。本図より連通孔6、各連通孔の関係がわか
る。同様に第4図はB−B断面から見た図であ
り、同じく連通孔6及び各連通孔の関係を明確に
している。 以上説明した如く、本発明は、特に室枠として
屈曲した孔部を有し、該孔物が濃縮室又は脱塩室
に長い流路を形成する如く構成することが好まし
く、斯様にすることにより、一過式(即ち、脱塩
液を電気透析装置に1回だけ通過することによつ
て、目的の濃度まで脱塩する方式)により脱塩す
る場合に適している。またこの場合には、室枠の
各区画ごとに適合されるイオン交換膜は、流路の
入口に近い側を形成するものと、出口に近い側を
形成するものとの対比において、出口側に近い程
拡散定数の小さいもの或いは電気抵抗の高いもの
を用いるのが好ましい。したがつて、本発明にあ
つては、使用するイオン交換膜が、電気の流れる
方向と直交する平面内で異種のものを用いること
が特徴の一つであり、一般にイオン交換膜は高い
架橋度を有するもの程度拡散定数が小さく、且つ
電気抵抗が増大するので、この性質を利用し、本
発明に適合する陽イオン交換膜或いは陰イオン交
換膜を製造することができる。 以下実施例を示す。 実施例 第2図に示すような、被処理液の流路を屈曲さ
せた構造の室枠、即ち厚さ0.75mm、巾1000mm、長
さ2200mmで枠中に巾210mmで長さが400mmの屈曲し
た流路を2個形成させる切欠部を設けた室枠を介
して、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に
配列し、締付けることによつて脱塩室300室、濃
縮室301室からなる電気透析装置を組立てた。該
電気透析装置において、陽イオン交換膜および陰
イオン交換膜は流路の前半部分と後半部分に分割
されており、異なつた性質をもつている。すなわ
ち、流路の前半部分では陽イオン交換膜として商
品名“ネオセプタ−C66−5T”および陰イオン交
換膜として商品名“ネオセプタ−AFN“を、また
後半部分では陽イオン交換膜として商品名”ネオ
セプタ−CL−25T”、陰イオン交換膜として商品
名”ネオセプタ−ACH−45T”(いずれも徳山曹
達社製)を使用した。第1表にこれらのイオン交
換膜の電気抵抗とNaClの拡散定数を示した。こ
れよりC66−5TおよびAFNは、拡散定数は大き
いが電気抵抗は低く、逆にCL−25TおよびACH
−45Tは、拡散定数が小さく電気抵抗が高いこと
がわかる。 この装置の脱塩室に全塩分34000ppmの塩分を
含む海水を室内の流速が6cm/secで、また濃縮
室には同じ海水を5.0cm/secで供給し、電流
594Aで電気透析を行つたところ脱塩室からは全
塩分380ppmの脱塩液が1時間当り8.9m3得られ
た。一方濃縮室からは全塩分68000ppmの濃縮液
が排出された。この時の電圧は240Vで、電流効
率は90%であつた。
間に陰、陽イオン交換膜を室枠を介して配列した
形態の電気透析装置は公知である。このような型
の電気透析装置の多くは、電極間に形成される濃
縮室及び脱塩室に各々電解質液を供給し、脱塩及
び濃縮を行うため、例えば液の供給口近辺では濃
縮室内液と脱塩室内液との濃度差をそれ程持たな
い場合であつても、脱塩及び濃縮が進行するにつ
れて、液の排出口近辺では濃縮室内液と脱塩室内
液とに相当の濃度差を生じ、イオン交換膜を通し
ての塩の拡散による損失が増大するため電流効率
の低下をきたす。 そこで、塩の拡散の少ないイオン交換膜を使用
することが考えられるが、一般に拡散の少ないイ
オン交換膜(即ち、拡散定数の小さいイオン交換
膜)は電気抵抗が大きい。例えば徳山曹達株式会
社から市販されているイオン交換膜、商品名ネオ
セプタの種々のグレードについて、塩の拡散定数
(cm2/sec)と電気抵抗(Ω/cm2)との関係を第1
図に示す。本図より拡散定数が小さくなると急激
に電気抵抗が増大することがわかる。 一方、塩がイオン交換膜を通して拡散する場合
のドライビングフオースは、イオン交換膜の両側
に存在する溶液中の塩の濃度差である。即ち、電
気透析装置の濃縮室と脱塩室に共に海水を供給し
た場合であつても、濃縮室と脱塩室への液の供給
量が等しいとすると、塩濃度が1/2に脱塩された
時点では濃縮室液は1.5倍の濃度になる。したが
つて、両液の濃度差は極めて大きい。更に脱塩が
進むにつれてこの濃度差は益々急速に増大するこ
とになる。したがつて、塩の拡散のドライビング
フオースは、溶液の排出口に近い部分、特に濃縮
室及び脱塩室が長い流路となつている場合その出
口側より約1/3程度の流路長の部分で拡散損失が
大きくなる。このような場合、流路出口近辺のみ
に多少の電気抵抗による電力の損失はあつても、
低い拡散定数を有するイオン交換膜を配置し、他
の部分はより電気抵抗の低いイオン交換膜を配置
するのが極めて有利となる。 そこで、本発明は電極間に陽イオン交換膜と陰
イオン交換膜とを室枠を介して交互に配列し、こ
れらの両イオン交換膜と室枠とによつて、濃縮室
流路及び脱塩室流路を交互に形成された電気透析
装置において、該室枠が複数区画に分割されてい
ることにより濃縮室流路及び脱塩室流路は夫々複
数区画に分割されており、且つ該室枠の少なくと
も一方の面は異なるイオン交換膜を適合させてお
り、また各流路の各区画間は、通電面以外で連通
されていることを特徴とする電気透析装置であ
る。 斯様な本発明にあつては、特に海水等の塩水溶
液を脱塩し、飲料水等の真水(例えば等分
500ppm以下)を製造するのに適している。この
場合電気透析装置に配置する陰、陽両イオン交換
膜は、共に各濃縮室及び脱塩室の液供給口側に低
い電気抵抗の膜、例えば架橋度の比較的小さい膜
を用い、排出口側で拡散定数の小さい膜、例えば
比較的架橋度の高い膜が使用される。 また、有機化合物イオンと無機化合物の塩との
混合溶液の脱塩の場合等では、まず無機化合物の
塩が選択的に脱塩され、有機化合物イオンの占め
る割合が高くなつて初めてこれが脱塩される現象
が認められる。このような場合は流路の前半にお
いて無機化合物の透過に適したイオン交換膜を、
また後半においては有機化合物イオンの透過に適
したイオン交換膜を用いるとよい。同様に共存イ
オン相互の選択透過性に大きな差異がある場合、
例えばリン酸イオンと塩素イオンの共存溶液の脱
塩の場合には、一般に塩素イオンが選択的に脱塩
され、塩素イオンガス部分が除去された後、リン
酸イオンが除去される。この場合にも陰イオン交
換膜として塩素イオンあるいはリン酸イオンが選
択的に除去される部分には該当するイオンの透過
に適したイオン交換膜を使用するのがよい。 本発明においては、各濃縮室及び希釈室の流路
を通過する溶液を各々複数枚のイオン交換膜によ
つて順次処理されるものであるから流路は長い程
便利である。そこで一般に各室は電流が流れる方
向に直交する平面内を屈折して流すのが有効であ
る。そのために室枠を例えば第2図に示す如く工
夫する。即ち第2図は本発明に使用する室枠の一
例であり、室枠1を構成する材料及び大部分の機
能については従来公知の室枠と何等変わらない。
被処理液は連通口2より、スペーサー等の存在す
る入口3を通り流路となる室枠孔部4に供給され
る。流路は室枠を構成する突起5によつて屈曲し
た孔部を形成し、これが流路長を増大させてい
る。 本図においては、入口3より供給された被処理
液はまず流路aに入り、矢印で示す方向に流れ、
順次6,cに至る。この間イオン交換膜11を介
して相隣る室内の液との間に脱塩、濃縮が各々行
われる。ここで、a〜cに至る流路を構成する区
画において最も適するイオン交換膜が適合されて
いるのである。例えば海水の脱塩による飲料水の
製造にあつては、電気抵抗の小さい(したがつ
て、一般に拡散定数の比較的大きい)イオン交換
膜を用いる。即ちこの区画では脱塩室と濃縮室と
の濃度の差がまだ少ないため塩の拡散による電流
の損失より、電気抵抗を小さくすることによる電
気量のセービングの方が大きいのである。被処理
液は次いで次の区画に属する流路dに連通する連
通路6を通つて出口側の流路d,e及びfを順次
通り、出口7より連通孔8に至る。この間は被処
理液が相隣る室との間で相当な濃度差となるた
め、出口側流路に適合されるイオン交換膜12
は、入口側のそれに比して一段と拡散定数の小さ
いもの(したがつて、比較的高い電気抵抗のも
の)を適合させる。なお、9及び10は相隣る室
枠に液の給排を行うための連通孔である。第2図
にあつては2区画の例を示したが、これに限定さ
れず、3区画以上とすることもできる。更に連絡
路6の構造は、第2図の如く、各室枠内の通電部
分以外を通して連通させる他、一たん室枠外に導
き再度次の区画に供給する方法或いは被処理液の
給排用連通孔と同様各濃縮室枠又は各脱塩室枠を
夫々連通させる構造とすることも任意にできる。 第3図及び第4図は、第2図に示す室枠を一層
明確にするための補足図で、第3図はA−A側か
ら見た図であり、13は次の室枠の位置関係を示
す。本図より連通孔6、各連通孔の関係がわか
る。同様に第4図はB−B断面から見た図であ
り、同じく連通孔6及び各連通孔の関係を明確に
している。 以上説明した如く、本発明は、特に室枠として
屈曲した孔部を有し、該孔物が濃縮室又は脱塩室
に長い流路を形成する如く構成することが好まし
く、斯様にすることにより、一過式(即ち、脱塩
液を電気透析装置に1回だけ通過することによつ
て、目的の濃度まで脱塩する方式)により脱塩す
る場合に適している。またこの場合には、室枠の
各区画ごとに適合されるイオン交換膜は、流路の
入口に近い側を形成するものと、出口に近い側を
形成するものとの対比において、出口側に近い程
拡散定数の小さいもの或いは電気抵抗の高いもの
を用いるのが好ましい。したがつて、本発明にあ
つては、使用するイオン交換膜が、電気の流れる
方向と直交する平面内で異種のものを用いること
が特徴の一つであり、一般にイオン交換膜は高い
架橋度を有するもの程度拡散定数が小さく、且つ
電気抵抗が増大するので、この性質を利用し、本
発明に適合する陽イオン交換膜或いは陰イオン交
換膜を製造することができる。 以下実施例を示す。 実施例 第2図に示すような、被処理液の流路を屈曲さ
せた構造の室枠、即ち厚さ0.75mm、巾1000mm、長
さ2200mmで枠中に巾210mmで長さが400mmの屈曲し
た流路を2個形成させる切欠部を設けた室枠を介
して、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に
配列し、締付けることによつて脱塩室300室、濃
縮室301室からなる電気透析装置を組立てた。該
電気透析装置において、陽イオン交換膜および陰
イオン交換膜は流路の前半部分と後半部分に分割
されており、異なつた性質をもつている。すなわ
ち、流路の前半部分では陽イオン交換膜として商
品名“ネオセプタ−C66−5T”および陰イオン交
換膜として商品名“ネオセプタ−AFN“を、また
後半部分では陽イオン交換膜として商品名”ネオ
セプタ−CL−25T”、陰イオン交換膜として商品
名”ネオセプタ−ACH−45T”(いずれも徳山曹
達社製)を使用した。第1表にこれらのイオン交
換膜の電気抵抗とNaClの拡散定数を示した。こ
れよりC66−5TおよびAFNは、拡散定数は大き
いが電気抵抗は低く、逆にCL−25TおよびACH
−45Tは、拡散定数が小さく電気抵抗が高いこと
がわかる。 この装置の脱塩室に全塩分34000ppmの塩分を
含む海水を室内の流速が6cm/secで、また濃縮
室には同じ海水を5.0cm/secで供給し、電流
594Aで電気透析を行つたところ脱塩室からは全
塩分380ppmの脱塩液が1時間当り8.9m3得られ
た。一方濃縮室からは全塩分68000ppmの濃縮液
が排出された。この時の電圧は240Vで、電流効
率は90%であつた。
【表】
比較例
実施例と同じ処理を行うが、流路の前半部分と
後半部分で異種の陽イオン交換膜および陰イオン
交換膜を使用することなく、同一種類を使用し
た。すなわち陽イオン交換膜にはC66−5Tを、ま
た陰イオン交換膜にはAFNを使用した。電流
605Aの時、電圧は255Vで、脱塩室からは全塩分
420ppmの脱塩液が1時間当り8.8m3得られた。一
方濃縮室からは全塩分68000ppmの濃縮液が排出
された。この時の電流効率は88%であつた。実施
例と比較して、電流効率が低くなつたため、脱塩
液の濃度を同程度にするには電流を多くしなけれ
ばならなかつた。 また、陽イオン交換膜にCL−25Tを、陽イオ
ン交換膜にACH−45Tをそれぞれ1種類使用し
て同様に電気透析装置を組立て海水の電気透析を
行つた。電流592Aの時電圧は260Vで、脱塩室か
らは全塩分380ppmの脱塩液が1時間当り8.9m3得
られた。一方濃縮室からは全塩分68000ppmの濃
縮液が排出された。この時の電流効率は90%であ
つた。実施例と比較して電圧が高くなつた。
後半部分で異種の陽イオン交換膜および陰イオン
交換膜を使用することなく、同一種類を使用し
た。すなわち陽イオン交換膜にはC66−5Tを、ま
た陰イオン交換膜にはAFNを使用した。電流
605Aの時、電圧は255Vで、脱塩室からは全塩分
420ppmの脱塩液が1時間当り8.8m3得られた。一
方濃縮室からは全塩分68000ppmの濃縮液が排出
された。この時の電流効率は88%であつた。実施
例と比較して、電流効率が低くなつたため、脱塩
液の濃度を同程度にするには電流を多くしなけれ
ばならなかつた。 また、陽イオン交換膜にCL−25Tを、陽イオ
ン交換膜にACH−45Tをそれぞれ1種類使用し
て同様に電気透析装置を組立て海水の電気透析を
行つた。電流592Aの時電圧は260Vで、脱塩室か
らは全塩分380ppmの脱塩液が1時間当り8.9m3得
られた。一方濃縮室からは全塩分68000ppmの濃
縮液が排出された。この時の電流効率は90%であ
つた。実施例と比較して電圧が高くなつた。
第1図は電気抵抗と拡散定数の関係を示す一例
である。第2図、第3図及び第4図は本発明に用
いる室枠の平面図、側面図及び一断面図である。 図中、1は枠体、2,8,9及び10は連通
孔、4は流路、6は連絡路、3及び7は入口及び
出口、11及び12はイオン交換膜である。
である。第2図、第3図及び第4図は本発明に用
いる室枠の平面図、側面図及び一断面図である。 図中、1は枠体、2,8,9及び10は連通
孔、4は流路、6は連絡路、3及び7は入口及び
出口、11及び12はイオン交換膜である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電極間に陽イオン交換膜と陰イオン交換膜と
を室枠を介して交互に配列し、これらの両イオン
交換膜と室枠とによつて、濃縮室流路及び脱塩室
流路を交互に形成させた電気透析装置において、
該室枠が複数区画に分割されていることにより濃
縮室流路及び脱塩室流路は夫々複数区画に分割さ
れており、且つ該室枠の少なくとも一方の面は複
数枚の異なるイオン交換膜が配置されており、ま
た各流路の各区画間は直列に液が流れる如く構成
されていることを特徴とする電気透析装置。 2 室枠は屈曲した孔を有し、該孔部が濃縮室又
は脱塩室に長い流路を形成する如く構成した特許
請求の範囲第1項記載の電気透析装置。 3 各区画ごとに配置されるイオン交換膜は流路
の入口に近い側を形成するものと出口に近い側を
形成するものとの対比で、出口側に近い程拡散定
数の小さいものあるいは電気抵抗の高いものを用
いる特許請求の範囲第1項記載の電気透析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9933180A JPS5724604A (en) | 1980-07-22 | 1980-07-22 | Electric dialyzer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9933180A JPS5724604A (en) | 1980-07-22 | 1980-07-22 | Electric dialyzer |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5724604A JPS5724604A (en) | 1982-02-09 |
JPH0221855B2 true JPH0221855B2 (ja) | 1990-05-16 |
Family
ID=14244646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9933180A Granted JPS5724604A (en) | 1980-07-22 | 1980-07-22 | Electric dialyzer |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5724604A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0733552Y2 (ja) * | 1988-03-30 | 1995-07-31 | 日立電線株式会社 | スパイラルロッド |
JP4599669B2 (ja) * | 2000-06-30 | 2010-12-15 | 栗田工業株式会社 | 電気的脱イオン装置 |
CN101817576B (zh) * | 2010-06-03 | 2013-06-12 | 哈尔滨工业大学(威海) | 海水电滤脱盐方法及装置 |
-
1980
- 1980-07-22 JP JP9933180A patent/JPS5724604A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5724604A (en) | 1982-02-09 |
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