JPH022078A - 染料転写体 - Google Patents

染料転写体

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JPH022078A
JPH022078A JP63144243A JP14424388A JPH022078A JP H022078 A JPH022078 A JP H022078A JP 63144243 A JP63144243 A JP 63144243A JP 14424388 A JP14424388 A JP 14424388A JP H022078 A JPH022078 A JP H022078A
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哲司 川上
Hiromu Matsuda
宏夢 松田
Keiichi Yubagami
弓場上 惠一
Akihiro Imai
章博 今井
Nobuyoshi Taguchi
田口 信義
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、染料転写体上の色素を受像体上の染着層へ転
写し画像を形成する染料・転写型感熱記録において、染
料転写体の同一カ所を複数回使用する多数回記録、特に
相対速度記録による多数回記録のための染料転写体に関
する。
従来の技術 昇華性の高い色素を用いた染料転写型感熱記録は記録ド
ツト毎の濃度階調記録が可能なフルカラー記録方式であ
るが、転写体コストが高い欠点があり転写体の多数回利
用に対する試みが行われている。多数回記録の報告とし
て、 (1)「昇華転写型感熱記録体の1倍モード記録特性」
 (昭和60年第2回ノンインパクトプリンティング技
術シンポジウム論文集、PIOI〜104)及び(2)
「多数回記録用昇華型フィルムの検討」 (画像電子学
会昭和61年度全国大会予稿集)がある。
(+)(2)は共に相対速度記録方式による多数回記録
特性に関する。多数回記録には同一部分をN回繰り返し
使用する単純繰り返し方式と、受像体に対し染料転写体
の供給速度を1/nにし実質的にn回の多数回記録を行
うn倍モード相対速度記録方式の2つがある。相対速度
記録方式は、染料転写体・受像体間の滑性化のための工
夫が必要だが、常に転写体の未記録部分が供給されるた
め実質的な繰り返し数は単純繰り返し方式に比べ大きく
とることができる。
(1)では転写体・受像体間に球形スペーサ粒子を介し
、繰り返し数n=12で記録゛濃度的1.8を実現して
いる。(2)では転写体と受像体を密着走行させn=1
0で記録濃度的1.0を実現している。
発明が解決しようとする課題 通常記録(1回記録)と同等のフルカラー画像記録を実
現するには、通常記録時の飽和記録濃度と同等の飽和記
録濃度(約1.5〜1.8)を確保することと、記録履
歴の影響がでないよう同一記録エネルギーに対し繰り返
し回数による記録濃度変化が小さいことが条件となる。
従来例(1)では、多数回記録に必要な色素量を充分に
確保すれば、記録特性的には前記条件を満足している。
しかし染料転写体・受像体間に相対速度走行を可能にす
る滑性を与えると同時に、転写量を昇華過程により律速
させるためのスペースを設けるため、使用可能な色素が
昇華性の高い色素に限られる。従来例(2)では密着拡
散転写により昇華性の低い高耐候性色素を使用すること
が可能であるが、多数回記録に必要な色素量を十分確保
しても、同一記録エネルギーに対する繰り返し回数増加
による記録濃度低下が大きく、またその結果多数回記録
時に得られる飽和記録濃度が実用レベルに達していない
これに対して、少なくとも昇華性の高い色素と結着剤を
含み、層表面側における前記色素の重量濃度がツバ体側
より低いよう構成された色材層を基体上に有する染料転
写体を用い°ることにより、密着拡散転写において染料
転写体の同一カ所を多数回使用することが可能になる。
しかしながら、球形スペーサ粒子などを用いていないた
め受像体染着層と融着を起こし易く、相対速度記録が困
難であった。また、相対速度記録を可能にするために色
材層内部に滑剤を含有させると、色素が色材層表面で再
結晶を起こし易くなるなど染料転写体の保存安定性が不
十分であった。
本発明は、前記問題点を解決し、相対速度記録が可能で
、実用性の高い高耐候性低昇華性の色素が使用可能で、
同一記録エネルギーに対する記録回数増に伴う記録濃度
低下が小さく、より多数回まで高い飽和記録濃度を保持
することができ、より低いランニングコストで通常の1
回記録と同等のフルカラー記録を可能とする多数回記録
用染料転写体を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 少なくとも昇華性染料と結青樹脂を含み、ツバ体側より
層表面側の染料型ffi濃度の低い色材層を基体上に有
する染料転写体において、色材層表面に炭素数12以上
の直鎖状炭化水素基を有する構成とする。
作用 染料転写体、受像体間にスペースを設けない場合、色素
の転写は色材層・染着居間の色素の拡散現象に支配され
る。従って、多数回記録の色素消費過程における色材層
表面の色素濃度変化に着目すると、通常の形成法による
色材層では初期状態において色材層内部に色素の濃度勾
配が無いため、初回の記録時には表面付近の色素が消費
され、色材層表面の色素1度は色材層内部の濃度の半分
近くに低下する。2回目以降は色材層内部の濃度勾配に
より内部からも色素が供給されるため色材層表面の色素
濃度低下速度は非常に小さくなる。従って同一記録エネ
ルギーを加えたときの多数回記録時の記録濃度変化は、
初回から2回目にかけて大きく低下し、以降の記録濃度
低下は小さい。そこで、初期状態において色材層基体側
よりも層表面側の色素重量濃度を低くし色材層内部に濃
度勾配を持たせることで、初回から色材層内部からの色
素供給がなされることになり、この結果、色材層表面の
色素濃度の急激な低下に伴う、初期の記録濃度の急激な
低下が大きく改善される。そして色材層表面近傍有素重
量濃度が低いので色素と結着樹脂というマトリックス全
体での加熱変形温度は充分高く確保でき、通常保存条件
下での色素のマイグレーションを抑えることができるの
で、染料転写体としての保存安定性を確保できる。
通常、外部滑剤による表面の滑性は、表面に塗布されて
いた、もしくはプラスチック内部から表面に移行した滑
剤が表面分子層を形成することでプラスチックの表面自
由エネルギーを低下させ、これにより滑性を与えると考
えられている。また、このような表面分子層は結晶化度
が高いほど高い滑性を与えるとも考えられている。しか
しながら、染料転写型感熱記録のように、色材層が高温
に加熱される場合には容易に表面分子層の結晶部位が破
壊されると考えられる。さらに、色材層内部に滑剤を含
有していると色材層とい°うマトリックス内部での色素
のマイグレーションは起こり易くなり、更に滑剤の局在
化が起こると色素はその部位を介して表面で再結晶した
りする。そこで、色材層を構成する結着樹脂に直接炭素
数12以上の直鎖状炭化水素基を化学反応により導入す
ることにより、色材層内部での色素のマイグレーシコン
に影響を与えず、かつ表面分子層の破壊が起こりにくい
滑性を有する色材層表面を与えることができ、相対速度
記録が可能になる。
実施例 本発明について具体的に説明する。
「少なくとも色素と結着剤を含み、層基体側より層表面
側の色素重量濃度の低い色材層を基体上に有する染料転
写体」において、具体的に前記色素濃度分布を実現する
ための色材層形成方法としては、 (1)相異なる色素重量濃度を有する複数の層を、濃度
の高い方から基体上に順次積層することにより色材層を
形成する方法と、 (2)基体上に少なくとも色素と結着剤とからなる色材
層を設けた後、色材層表面近傍の色素を除去することに
より色材層を形成する方法、とがある。
(2)については具体的には、a)色材層表面に樹脂薄
膜を密着し、加熱による転写後樹脂層を取り除く方法と
、b)色素が可溶で結着剤が難溶の溶媒により色材層表
面の色素を溶解除去する方法とがある。
第1図に構成例を示す。転写体1は、転写基体2上に層
基体側より層表面側の色素重量濃度の低い色材層3を形
成したものである。また、受像体4は、受像基体5上に
染MBBを設けたものである。
(1)においては、数層を重ね色材届内部全体に濃度勾
配をつけることが好ましいが、製造の最も容易な2層構
成即ち、少なくとも色素を含む色素高濃度層と、層中の
色素重量濃度が前記高濃度層より低い色素透過性低濃度
層とを、基体上に順次積層して色材層とした染料転写体
においても、多数回記録時の初期記録濃度変化を大きく
改善することが十分可能である。2層構成において、初
期の記録濃度変化を抑えるには、色素透過性低濃度層の
色素重量濃度を色素高濃度層の色素重量濃度の1/2以
下とすることがより好ましく効果が大きい。色素透過性
低濃度層の厚みは、色素透過性低濃度層の色素濃度の色
素高濃度層の色素濃度に対する比率により最も効果の高
い厚みに調整することが出来る。比率が高い場合は厚く
、低い場合には薄くすることで調整可能であり、色素透
過性低ン農度層の色素濃度が零に近い場合は1μm以下
にすることが好ましい。また、2層構成においては、色
素透過性低濃度層に長期保存時の色素高濃度層の保護機
能を持たせることが出来るため、従来保存性の、観点で
問題のあった色素高濃度層の色素含有率を50重量%以
上にすることが可能であり、これにより多量の色素を効
率よく染料転写体上に保持することができ、また高濃度
で色素を保持するため、より多数回の記録まで色材層内
部の色素濃度を高く保てるため、より多数回の記録まで
記録濃度変化の少ない高濃度記録が出来る。また、2層
構成において色素透過性低濃度層を色素高濃度層との干
渉少なく形成するために、水溶性あるいは水分散性樹脂
を使用し、形成することができる。
第2図に構成例を示す。転写体1は、転写基体2上に色
素高濃度層9、色素透過性低濃度層10を順次積層し色
材層3としたものである。
次に相対速度方式の原理を第3図に示す。
転写体1と受像体4は色材層染着層が密着するようにプ
ラテン7によりサーマルヘッド8に抑圧される。受像体
4のサーマルヘッド8に対する速度Vに対し、転写体1
はv/n(n=1.2、・・)で走行する。転写体の走
行方向は、受像体の走行方向に対し同方向でも逆方向で
も構わない。しかしながら、転写体がサーマルヘッドに
よって加熱されているので転写体色材層と受像体染着層
の融資が起こり易く、少なくとも色材層もしくは染着層
の一方に十分な滑性が必要である。
そこで、 「色材層表面に炭素数12以上の直鎖状炭化
水素基を有する染料転写体」の形成方法について説明す
る。
このような表面状態を形成する方法としては、(1)前
記(1)の様な方法で色素濃度分布が形成された色材層
表面に炭素数12以上の直鎖状炭化水素基を化学反応に
より導入する方法と、(2)基体上に少なくとも色素と
結着剤とからなる色材層を設けた後、色材層表面に炭素
数12以上の直鎖状炭化水素基を化学反応により導入し
、さらに色材層表面近傍の色素を除去することにより色
材層を形成する、 方法とがある。
(1)の方法の場合、色素濃度分布を形成する方法とし
て、色素高濃度層と色素透過性低濃度層を順次積層する
方法をとると、少なくとも色素透過性低濃度層に反応性
官能基を含有する樹脂を含むことにより、前記反応性官
能基と反応する官能基を有する炭素数12以上の直鎖状
炭化水素誘導体と化学反応させてこれを表面に導入する
という方法がある。
第4図に構成例を示す。転写体1は、転写基体2上に表
面に炭素数12以上の直鎖状炭化水素基11を有する色
材層3が構成されたものである。
以下本発明に用いる具体的材料について説明を加える。
色素としては分散色素、塩基性染料及び塩基性染料のダ
イフォーマなどがある。
転写に必要な加熱源は、サーマルヘッド、通電方式、レ
ーザによるヒートモード加熱等特に限定されず、従って
染料転写体、受像体に使用する基体も用途により種々の
ものが使用可能である。例えばサーマルヘッドに対する
染料転写体の基体としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート等の
エステル系高分子、ナイロン等のアミド系高分子、アセ
チルセルロース、セロハン等のセルロース誘導体、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のイ
ミド系高分子等があり、基体の熱記録ヘッドに直接接す
る面には必要に応じて耐熱層或は滑性層を設ける。また
通電記録、誘導加熱記録を行うためには、上記材料等に
導電性を付与したフィルムが使用される。
色材層を形成する結着樹脂は特に限定するものではない
が、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ナイロン樹脂
、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリエ
チレン、塩素−化ポリプロピレン、 (メタ)アクリル
樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ポリスルホン樹脂
、ポリフェニレンオキシド、セルロース誘導体、等を挙
げることができ、必要な特性に応じて選択、組み合わさ
て用いられる。色材層を色素高濃度層と色素透過性低濃
度層を積層することによって構成する場合には、色素高
ぬ変周の結着樹脂として、または色素高濃度層の結着樹
脂の一部として用いられることになる。
色材層を形成するためのインク調製にしようする溶剤と
しては、メタノール、エタノール、プロパツール、ブタ
メールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブなどのセロソルブ類、ベンゼン、トルエン、
キシレンナトの芳香族類、酢酸ブチルなどのエステル類
、アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノンなどのケ
トン類、N、  N−ジメチルホルムアミドなどの窒素
化合物類、ジクロルメタン、クロルベンゼン、クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素などが使用できる。
更に、インクを基材上に塗布する方法としては、リバー
スロールコータ−グラビアコーター ロッドコーター 
エアドクタコーターなどを使用して実施することができ
る(原崎勇次著、槙書店1979年発行「コーティング
方式」)。塗液の塗布方法としては、色素高濃度層、色
素透過性低濃度層の積層の場合についても同様である。
色素高濃度層、色素透過性低濃度層の積層により色材層
を構成する場合、色素高濃度層の厚みは、色素高濃度層
中の色素濃度、目標とする記録回数または相対速度比そ
して必要な最高記録濃度を得るために受像体上に必要な
色素量に依存するが、最低限下記の式で与えられる乾9
q工重毒は確保することが好ましい。
最低乾燥塗工重量(g/m2)= (目標記録回数)×
(必要色素量g/m2) / (色素重量濃度)色素透
過性低濃度層に用いる結着樹脂は、前記色材層に用いる
ことができる樹脂の池水溶性樹脂及び水分散性樹脂を用
いることができ、これらの例としては、ポリビニルアル
コール、ポリ(メタ)アクリル酸(金属塩も可)、ポリ
アクリルアミド、水性ウレタン樹脂、水性アクリル樹脂
、水性ポリエステル樹脂などを挙げることができる(「
水溶性高分子 水分散性樹脂の最近加工・改質技術と用
途開発 総合技術資料集」 経営開発センター出版 1
981年 参照)。
以上のような水溶性樹脂または水分散性樹脂で色素透過
性低濃度層を形成する場合のインク調製に使用する溶剤
としては、水辺外にアルコール類、ケトン類、セロソル
ブ類などを添加しても良い。
滑剤の乳化にあたって、適当な乳化剤を添加することや
、塗液の表面張力を低下させるためにかくし界面活性剤
を添加することは差し支えないのはいうまでもない。
色素透過性低濃度層の厚みは、用いる樹脂の色素拡散速
度や色素濃度あるいは目標とする記録に必要なエネルギ
ー 記録回数または相対速度記録での相対速度比nなど
に応じて調製することができるが、記録回数またはnが
数10程度では厚みは0. 1〜1μm程度が適当であ
る。
色材層表面に、炭素数12以上の直鎖炭化水素基を有せ
しめる方法としては、色材層が、少なくとも反応性官能
基を含何する樹脂を含み、前記反応性官能基と反応する
官能基を有する炭素数12以上の直鎖状炭化水素誘導体
と反応させる方法がある。このような反応は特に限定さ
れるものではないが、無触媒で常温で進行する反応が好
ましく、1)水酸基と酸クロライドの反応、2)水酸基
とシランカップリング剤の反応、3)グリシジル基とア
ミンの反応などを挙げることができる。
次に色材層が含む反応性官能基を含何する樹脂について
述べる。未反応で残存した場合に、酸クロライド、シラ
ン、アミンなどは問題になるので、水酸基、グリシジル
基を有する樹脂が好ましい。
このような樹脂としては、単量体単位がビニルアルコー
ルやグリシジル(メタ)アクリレートである重合体や末
端に水酸基を有するポリエステル樹脂などを挙げること
ができる。しかし反応性官能基の数がある程度以上存在
しないと、導入できる炭素数12以上の直鎖炭化水素基
の表面での密度が小さく、十分に滑性の効果が発揮され
ない。このような樹脂以外に色材層表面に存在する樹脂
の割合にも依存するが、単量体単位がビニルアルコール
やグリシジル(メタ)アクリレートである重合体で、該
単量体が30モル%以、上含まれる樹脂が好ましい。色
材層中に存在させるには、色材層を構成するためのイン
クに他の結若樹脂と同様溶解させておき、塗布すれば良
い。
続いて、前記反応性官能基と反応する官能基を有する炭
素数12以上の直鎖状炭化水素誘導体について説明する
。このような化合物としては、炭素数12以上の直鎖状
炭化水素基と酸クロライド、クロロシラン、アルコキシ
シラン、またはアミノ基を有していれば良いが、好まし
くは、ラウリル酸クロライド、ステアリル酸クロライド
、エルカ酸クロライド、オレイン酸クロライド、ラウリ
ルトリクロルシラン、ステアリル トリクロルシラン、
ラウリルアミン、ステアリルアミンまたはオレイルアミ
ンなど炭素数12以上の直鎖状炭化水素基と酸クロライ
ド、クロロシラン、アルコキシシラン、またはアミノ基
のみから構成される直鎖状炭化水素誘導体である。
さらに、以上のような材料を用いる場合の具体的な色材
層表面への導入方法について述べる。さきに反応性官能
基を含有する樹脂を含む色材層を構成した後、前記直鎖
状炭化水素誘導体を溶解した溶液を、スプレー法、グラ
ビアコーティング法などで色材層表面に塗布し乾燥すれ
ば良い。溶剤としては、色材層を溶解しないもの(例え
ば、ヘキサン、オクタンなど)が良い。またLB法によ
って、単分子膜を表面に構成して、も良い。これらの方
法によって色材層表面に塗布された直鎖状炭化水素誘導
体は、適当な時間放置しておくだけで、色材層表面に存
在する反応性官能基と反応し、固定化される。必要に応
じて表面に残る未反応物、副生成物を除去するために、
色材層を溶解しない溶剤で色材層表面を洗浄しても良い
受像体は9通常受像基体と染着層から構成され受像基体
としては、通常透明なものとしてはポリエステル等の各
皿フィルム、白色のものとしてはポリエステル、ポリプ
ロピレン等を主とした合成紙あるいはコート紙、普通紙
等が目的の応じて用いられる。
染着層に用いる染着性物質としてはポリエステル、ポリ
アミド、アクリル樹脂、アセテート樹脂、各種セルロー
ス誘導体、デンプン、ポリビニルアルコール等があり、
更に硬化樹脂としては、アクリル酸、アクリル酸エステ
ル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、アセテ
ート等の熱、光、電子線等による硬化物があり、必要に
応じて選択、組み合わせて用いられる。
以下具体的実施例により本発明の詳細な説明する。
染料転写体の基体としては芳香族ポリアミドフィルム(
6μm厚)に耐熱滑性層を設けたものを共通に用いた。
受像体の基体とし・ではPET製白色合成紙を使用し、
この上に紫外線硬化樹脂(昭和高分子(株)SP500
3)10g、 増感剤(日本チバガイギー(株)イルガ
キュア184)0゜1 L  アミド変性シリコーンオ
イル(信越化学(株)KF3935)0.05gをトル
エン10gに溶解した塗液をワイヤーバーにて塗布した
後、熱風乾燥し、さらに1kW高圧水銀灯で1分間紫外
線を照射して硬化させ、染着層を形成して受像体とした
。使用した染料は下記の構造式のものである。
記録手段としてはサーマルヘラ 録条件としては 記録周期     16.7 記録パルス幅  MAX 4. 0 解像度       6 記録エネルギー   6 ドを使用し、 ms/1 S 1/mm J/cm2 記 転写体走行速度   1. 0  mm/s受像体走行
速度  10. 0  mm/sを基本とした。
〈実施例1〉 基体上に上記の構造式の染料2gと結着樹脂としてブチ
ラール樹脂(漬水化学(株)エスレ・ツクBX−1)2
gをトルエン21g、MEK9gの混合溶゛媒に溶かし
たインクをワイヤーバーで乾燥塗工重量が3g/m2に
なるように塗布し乾燥し、色素高濃度層を設けた。部分
鹸化ポリビニルアルコール((株)タラレ ポバール4
20)1gを水20gに溶解した塗液をワイヤーバーで
乾燥塗工重量が0.15g/m2になるように塗布し乾
燥して色素透過性低濃度層を設け、色材層とした。
さらにステアリン酸クロライド1gを石油ベンジンに溶
解した溶液をハンドスプレーで色材層表面が十分に濡れ
るまで塗布し、乾燥した。1分間放置後、石油ベンジン
を含浸させた不織布で表面を拭き取り、副生成物などを
除去した。これを染料転写体とした。
〈実施例2〉 実施例1と同様にして色素高濃度層を設けた後、45%
鹸化ポリビニルアルコールIgt−水7. 5g1  
エタノール7.5gの混合溶媒に溶解した塗液を乾燥塗
工重量が0.2g/m2になるようにして塗布し乾燥し
て色素透過性低濃度層を設けて色材層とした。さらにラ
ウリルトリクロルシラン1gをオクタン100gに溶解
した溶液をハンドスプレーで色材層表面が十分に儒れる
まで塗布し、乾燥した。1時間放置後、石油ベンジンを
含浸させた不織布で表面を拭き取り、副生成物などを除
去した。これを染料転写体とした。
〈実施例3〉 実施例1と同様にして色素高濃度層と設けた後、アクリ
ル酸メチルとグリシジルメタクリレートの共重合体(共
重合モル比 L: 4)Lgをトルエン20gに溶解し
た塗液を乾燥塗工重量が0.8gになるようにすばやく
塗布し乾燥して色素透過性低濃度層とした。さらにオレ
イルアミン1gをエタノール100gに溶解した溶液を
ハンドスプレーで色材層表面が十分に濡れるまで塗布し
、乾燥した。2日間放置後、エタノールを含浸させた不
織布で表面を拭き取り、未反応物などを除去した。これ
を染料転写体とした。
く比較例1〉 実施例1と同様にして色素高濃度層、色素透過性低濃度
層を設けて染料転写体とした。
く比較例2〉 実施例1と同様にして色素高1度層を設けた後、水溶性
ポリエステル樹脂(日本合成化学(株)エポスターWR
901)1g1 フッソ系界面活性剤(大日本インキ(
株)メガファックF812)0゜05gを20gの水に
溶解した塗液を乾燥塗工重量が0.2g/m2になるよ
うに塗布し乾燥して色素透過性低濃度層とした。融点5
0″Cのパラフィンワックス1gをトルエン50gに溶
解した塗液を塗工乾燥重量が0.05g/m2になるよ
うに塗布し乾燥して染料転写体とした。
以上のような染料転写体を前記条件で記録に供し、相対
速度記録の可否を調べた。結果は第1表及び第5図のよ
うになった。
第5図においては、単純繰り返し方式多数回記録におけ
る同一記録エネルギーでの記録濃度変化=N回目の記録
濃度/1回目の記録濃度(%)を測定した。
く第1表〉 但し、記録エネルギーは、記録濃度が約1.8になるエ
ネルギーを示す。単位はJ/cm2※受像体表面にパラ
フィンワックスが転移し、著しく画質が悪かった。
発明の効果 本発明によれば、相対速度記録が可能で、多数回記録に
おける、繰り返し回数の増加に伴う色材層表面の色素濃
度の急激な低下が抑えられ、記録濃度の低下が大きく改
善される。
その結果、実用性の高い高耐候性低昇華性の色素が使用
可能で、同一記録エネルギーに対する記録回数増に伴う
記録濃度低下が小さく、より多数回まで高い飽和記録濃
度を保持することができ、より低いランニングコストで
通常の1回記録と同等のフルカラー記録を可能とする多
数回記録用染料転写体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、および第4図は本発明の実施例におけ
る染料転写体の断面図、第3図は相対速度記録方式多数
回記録の原理図、゛第5図は本発明の具体的実施例にお
ける多数回記録濃度特性を示す図である。 1・・・・転写体、3・・・・色材層、4・・・・受像
体、6・・・・染着層、9・・・・色素高濃度層、10
・・・・色素透過性低膿度届、11・・・・炭素数12
以上の直鎖状炭化水素基。 代理人の氏名 弁理士 中尾敏男 ばか1名1転写体 第5図 第3図 1転写体 8サーマルヘッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも昇華性染料と結着樹脂を含み、層基体
    側より層表面側の染料重量濃度の低い色材層を基体上に
    有する染料転写体において、前記色材層が、少なくとも
    反応性官能基を含有する樹脂を含み、前記反応性官能基
    がそれと反応する官能基を有する炭素数12以上の直鎖
    状炭化水素誘導体と反応することによって、色材層表面
    に炭素数12以上の直鎖状炭化水素基を有する染料転写
    体。
  2. (2)少なくとも色素を含む色素高濃度層と、層中の色
    素濃度が前記高濃度層より低い色素透過性低濃度層とを
    、基体上に順次積層して色材層とした染料転写体におい
    て、少なくとも色素透過性低濃度層が、反応性官能基を
    含有する樹脂を含み、前記反応性官能基がそれと反応す
    る官能基を有する炭素数12以上の直鎖状炭化水素誘導
    体と反応することによって、色材層表面に炭素数12以
    上の直鎖状炭化水素基を有する特許請求の範囲第1項記
    載の染料転写体。
  3. (3)色材層が、反応性官能基として水酸基あるいはグ
    リシジル基を有する樹脂を含み、前記反応性官能基と反
    応する官能基を有する炭素数12以上の直鎖状炭化水素
    誘導体が、炭素数12以上の直鎖状炭化水素基を有する
    酸クロライドまたは(トリまたはジ)クロル(またはア
    ルコキシ)シランあるいはアミンである特許請求の範囲
    第1項記載の染料転写体。
  4. (4)反応性官能基を含有する樹脂として、単量体単位
    としてビニルアルコールまたはグリシジル(メタ)アク
    リレートを30モル%以上含有する樹脂を含む特許請求
    の範囲第1項記載の染料転写体。
  5. (5)反応性官能基と反応する官能基を有する炭素数1
    2以上の直鎖状炭化水素誘導体が、ラウリリル酸クロラ
    イド、ステアリル酸クロライド、エルカ酸クロライド、
    オレイン酸クロライド、ラウリルトリクロルシラン、ス
    テアリルトリクロルシラン、ラウリルアミン、ステアリ
    ルアミンまたはオレイルアミンである特許請求の範囲第
    1項記載の染料転写体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0211388A (ja) * 1988-06-30 1990-01-16 Ricoh Co Ltd 昇華型熱転写記録方法
JPH0225389A (ja) * 1988-07-15 1990-01-26 Ricoh Co Ltd 昇華型熱転写記録媒体
JPH0226790A (ja) * 1988-07-18 1990-01-29 Ricoh Co Ltd 昇華型熱転写媒体
JPH0239994A (ja) * 1988-07-29 1990-02-08 Ricoh Co Ltd 昇華型熱転写媒体

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