JPH0218085Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、踏切構造に関するものである。

〔従来の技術〕

バラスト道床に踏切を設けるには、レールの側
面形状に適合するようささえ体を成型して、レー
ルの側面頭部と底部との間に上記ささえ体を嵌め
込み、そしてささえ体の外側面に設けてある段部
に舗板の端縁を嵌め込み受架させている。

また、ささえ体は、枕木間に設置され、かつレ
ールベースに取付けられていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

レールにささえ体を固定していないので、通過
時の車輌によつて発生する振動によりささえ体が
移動する。

その結果、踏切の施工時に舗板の端縁両角部に
正確にささえ体を配置しても移動により舗板の支
持が不安定になる問題があつた。

また、舗板を取り除いただけでは、バラスト道
床機械（マルチプルタイタンパ）を用いての補修
作業ができず、受架材を取はずさなければ作業が
できない問題もあつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記問題点を解決するために、踏
切施工範囲内のレールを挾む両側に配置して枕木
上に載置した受架材と、この受架材にレールの締
結金具が嵌り込み、かつ上方から上記締結金具を
補修できるよう設けた貫窓と、レールの下を横切
つて枕木の上面両側を配置すると共に、受架材に
ボルトとナツトとから成る締付具を介し端をそれ
ぞれ固定した連結板と、線路間の中央線上に敷設
した根太材と、この根太材の上面両側に設けたＬ
字状の段部と、レール間にあつては、受架材に両
端を、かつ線路間にあつては受架材と段部とに両
端を載置する舗板と、上記根太材に舗板の端を固
定するボルトと、レールの側面頭部下側に嵌め込
んで舗板の端面とレールとの間隔を定める詰材と
で構成したものである。

〔作用〕

レールを挾むようにして枕木上に受架材を載置
したのち、レールの下を通過させた連結板の端を
締付具を介し受架材の下面に固定する。

また、線路間の中央線上に根太材を敷設する。

さらに、レールの両側頭部の下側に詰材を嵌め
込んでおく。

その後に、レール間にあつては、受架材に敷設
した舗板の両端を受架させ、線路間にあつては、
受架材と根太材の段部とで敷設した舗板の両端を
受架し、根太材に舗板の端をボルト止めする。

〔実施例〕

図示のように、砕石上のPC枕木１にレール２
を敷設した線路Ａの所望位置に踏切を施工するに
は、まず、レール２を挾む両側に配置して枕木１
上に硬質ゴム或は樹脂より成る受架枕３を載置す
る。

この受架枕３には、レール２の側面と接触する
面及び上下面とが開放する貫窓４が設けられてい
て、レール２の締結金具５に貫窓４を嵌め込ん
で、上記貫窓４から締結金具５を補修するように
なつている。

その後にレール２の下を横切るよう差し込んで
枕木１の上面両側に二枚の連結板６を配置したの
ち、受架材３の透孔７に挿通したボルト８の先端
を連結板６の端の孔９に貫通させ、上記ボルト８
の先端にナツト１０をねじ込んでレール２の両側
に受架材３を据え付ける。

また、線路Ａ間の中央線上に根太材１１を敷設
すると共に、この根太材１１の上面受架枕３側の
縁には、Ｌ字状の段部１２が設けられていて、段
部１２の底に受架板１８を載置する。

上記の根太材１１は、受架材３と同様に硬質ゴ
ム或は樹脂により形成され、また、図示の場合二
本の根太材１１を並べて、この根太材１１間にア
スフアルト１３を充填したが、一本の根太材であ
つてもよい。

また、レール２の両側頭部の下側には、詰材１
４が嵌め込まれている。

上記の詰材１４は、硬質ゴムや樹脂等で形成さ
れている。

しかるのち、レール２間にあつては、受架材３
により両端部が受架されるようにして舗板１５を
落し込み、線路Ａ間にあつては、受架材３と根太
材１１の段部１２とで落し込んだ舗板１５の両端
を支承する。

このとき、舗板１５の端面は、詰材１４に当接
してレール２に対し所定の間隔を維持するように
なつている。

また、舗板１５に挿通したボルト１６を根太材
１１にねじ込んで上記舗板１５の端を固定する。

なお、線路Ａと道路側との間は、線路間と同様
に根太材１１と受架材３とで舗板１５の端を支承
する。

１７はレール２間の舗板１５の下面を支える支
承材である。

〔効果〕

以上のように、この考案に係る踏切構造によれ
ば、レールの両側に位置して枕木上に据え付けた
受架材により、また受架材と根太材とで落し込ん
だ舗板の端を受架するようにしてあるので、PC
枕木と砕石の軌道構造の上に人力で簡単かつ容易
に踏切を施工することができる。

また、舗板を取り除くと、受架材の貫窓に嵌り
込んでいる締結金具が露出するので、補修作業が
容易であり、かつ枕木上に受架材が位置したまま
バラスト道床の機械（マルチプルタイタンパ）を
用いた補修作業ができる。

さらに、レールの下を横切る連結板によつてレ
ールを挾む両側の受架材を連結してあるので、振
動による受架材の移動や浮き上がりを阻止して、
安定よく舗板を支持することができる。

また、詰材によつて舗板とレールとの間隔を一
定に保つこともできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る踏切構造の一部切欠平
面図、第２図は受架材と連結板との斜視図、第３
図は根太材に舗板を固定した縦断正面図、第４図
は舗板を嵌め込んだ一部切欠拡大正面図、第５図
は同上の一部切欠平面図である。 Ａ……線路、１……枕木、２……レール、３…
…受架材、４……貫窓、５……締結金具、６……
連結板、７……透孔、８……ボルト、９……孔、
１０……ナツト、１１……根太材、１２……段
部、１３……アスフアルト、１４……詰材、１５
……舗板、１６……ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 踏切施工範囲内のレールを挾む両側に配置して
   枕木上に載置した受架材と、この受架材にレール
   の締結金具が嵌り込み、かつ上方から上記締結金
   具を補修できるよう設けた貫窓と、レールの下を
   横切つて枕木の上面両側に配置すると共に、受架
   材にボルトとナツトとから成る締付具を介し端を
   それぞれ固定した連結板と、線路間の中央線上に
   敷設した根太材と、この根太材の上面両側に設け
   たＬ字状の段部と、レール間にあつては、受架材
   に両端を、かつ線路間にあつては受架材と段部と
   に両端を載置する舗板と、上記根太材に舗板の端
   を固定するボルトと、レールの側面頭部下側に嵌
   め込んで舗板の端面とレールとの間隔を定める詰
   材とから成る踏切構造。