JPH02148613A - 電気ケーブル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気ケーブルに関し、特にその防蟻性を向上
せしめたものである。

〔従来の技術〕

従来より白蟻などによる電気ケーブルの食害を防止する
ために、種々の防蟻性電気ケーブルが用いられている。

これらの防蟻性電気ケーブルとしては、例えばケーブル
絶縁線心上に金属ノースあるいは金属テープを形成した
ものや、ケーブルシースの上にナイロンジャケットを形
成したもの、あるいはケーブル絶縁線心上に高密度ポリ
エチレン等の硬質プラスチック製のノースを設けたもの
などがある。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、上述の金属シースや金属テープを形成したケ
ーブルは、ケーブル自体が硬くて曲げに（く、布設工事
の際、取り扱い作業性か悪く、ケーブルの価格が上昇す
る。また、この種の電気ケーブルでは、金属シースある
いは金属テープ自体は白蟻によって食害されないが、金
属シースあるいは金属テープの外被層として設けられた
ゴム、プラスデック製の防食層か食害された場合に、上
記金属シースあるいは金属テープら腐食作用によって侵
されてしまうという欠点もある。

また一方、ナイロンジャケットを形成した電気ケーブル
では、やはりケーブル自体が硬くて曲げにくく取り扱い
作業性が悪いうえに、ナイロンジャケットを形成するた
めに特別の技術および設備が必要であり、価格が高くな
るという欠点もある。

さらにまた、上述の硬質プラスチック製シースを設けた
電気ケーブルでも、やはりケーブル自体が硬くて取り扱
いが不便であり、硬質プラスチック製シースを形成する
ために大型の押出機を用いて高温で押出被覆せねばなら
ず、実用上棟々の制約を受けるなどの欠点かある。

そこで、本発明では、取り扱い作業性が良好で、かつ防
蟻性の高い電気ケーブルを提供することを目的としてい
る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、オバクノンあるいは／およびリモニンを含有
せしめた組成物からなる防蟻層を設けたことをその解決
手段とした。

〔作用〕

したがって、本発明の電気ケーブルでは、防蟻性が向上
し、白蟻などによる食害を防止できる。

また、上記化合物を含有せしめた防蟻層を設けたことに
よって電気ケーブルの電気的特性や取り扱い作業性が低
下することらなく、しからこのように簡便な手段によっ
て高い防蟻効果を得ることができるという利点もある。

以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。

第１図は、本発明の電気ケーブルの一例を示すものであ
る。この電気ケーブルｌは、概ね、銅やアルミニウム等
の金属からなる導体２と、導体２の外周」二に形成され
た絶縁層３と、さらにこの絶縁層３の外周上に設けられ
たシースとから構成されており、このソースが防蟻性を
育する防蟻層４となっている。

ここで、防ｖ＆ＦＪ４となる上記のシースには、オバク
ノンあるいは／およびリモニンを含有せしめてなる防蟻
性組成物が用いられている。このオバクノンおよびリモ
ニンは、それぞれ、分子式がＣ！６　Ｈ３ｏ　Ｏ７、Ｃ
ｔａＨ３００ａで表される化合物であり、両者とも約２
７０〜２９０℃の熱分解温度を有している。そして両者
とも、カンキツ類ミカン属に属する植物から採取するこ
とができろ。

そして、これらの化合物を含有せしめるコンパウンドと
しては、オバクノンおよびリモニンの熱分解温度以下の
温度で成形可能なゴム組成物あるいは合成樹脂組成物が
用いられる。これは、この防蟻性組成物を用いてシース
を形成する際に、オバクノンあるいは／およびリモニン
が加熱分解して防蟻性を失うことを防止するためてあり
、確実に高い防蟻性を確保するためには、特に成形温度
が２６０°Ｃ以下であるゴム組成物あるいは合成樹脂組
成物を用いろことが好ましい。具体的には例えば、クロ
ロブレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレンなどが好適に使用されろ。

また、シースを形成している防蟻性組成物中における上
記オバクノンあるいは／およびリモニンの配合量は、０
．２〜３０重量％程度が好ましい。

これは、０．２重量％未満であると十分な防蟻効果を得
ることが難しく、３０重量％を越えると、このシースの
機械的、電気的特性が低下してしまう不都合があるため
である。

次に、このような電気ケーブルＩの製造方法について説
明する。

まず、銅、アルミニウム等の金属からなる導体２の外周
面上に、通常の押出被覆法によって、ポリエチレン、エ
チレン−プロピレン共重合ゴム、ポリ塩化ビニルなどを
押出して、厚さ０．３〜３０ｍｍ程度の絶縁層３を形成
する。

次に、防蟻性組成物を作成する。二の組成物は前述のオ
バクノンあるいは／およびリモニンと、上述のゴム組成
物あるいは合成樹脂組成物を所定量配合し混合すること
によって、作成する。

こうして作成された防蟻性組成物を、りロスヘッドダイ
を具備した押出機に供給し、押出被覆法によって、上記
絶縁層３の外周面上に、防蟻性を何する厚さ０．２〜５
＋ｎｍ程度のシースを形成し、防蟻層４とする。この際
の押出被覆は、クロスへラドダイを８０〜２３０°Ｃ程
度に加熱して行う。

このようにして製造された電気ケーブル！にあっては、
シースにオバクノンあるいは／およびリモニンを含有す
る防蟻性組成物を用いているため、これが防蟻層４とな
り、持続性のある優れた防蟻効果を発揮し、白蟻などの
昆虫類などによる食害を防止できる。また、上述のよう
に、オバクノンあるいは／およびリモニンを配合せしめ
るだけの簡便な手法によればよいので、特別の製造技術
や設備を必要としないほか、この化合物を配合せしめた
ことによって電気的特性や取り扱い作業性などを低下さ
せることもない。

尚ここでは、−本の絶縁線心を有する電気ケーブルにつ
いて述べたが、例えば第２図に示すように３本の絶縁線
心を、上記防蟻性組成物からなるソースで外被して防蟻
層４とした電気ケーブルｌとすることもできるし、また
第３図に示すように、３本の絶縁線心を金属テープなど
の金属被覆層５で被ったのち、さらにその外周上に上記
防蟻性組成物からなるシースを設けて防蟻層４とした構
造の電気ケーブルｌとすることらできる。

また以上説明したようにシースを防蟻性組成物からなる
防蟻層とした電気ケーブルの他にも、例えば通常のゴム
組成物、合成樹脂組成物などからなるシースの外周上に
上記防蟻性組成物からなる防蟻層を設けてなる電気ケー
ブルとすることもできる。

〔実施例〕

第１表に示す配合量に従って配合した樹脂組成物を用い
て、シース厚１．５ｍｍのヒニルシースケーブル（６０
０Ｖ、　ＣＶ、　３　Ｘ　５．５ＩＩ＋ｆｆｉ’）を作
成した。ソースの作成は、通常の押出被覆法により１７
０℃の温度にて実施した。

このようなシースを用いて、それぞれの防蟻性の評価を
行った。防蟻性の評価は、両端末を封＋ｈした約１０ｃ
ｍの試料ケーブルを松材と共に金属容器内に収容し、こ
の金属容器に家白蟻の巣を入れて３ケ月間放置し、試料
ケーブルの家白蟻による食害状況を観察することによっ
て行った。結果をまとめて第２表に示した。第２表には
、試料ケーブルのシースに食害が認められなかったもの
には、「○」、認められたしのには「×」を記した。

第　　２　　表 第２表より、実施例の電気ケーブルにあっては、いずれ
ら食害が認められず、防蟻効果があることが判明した。

またさらに実施例２〜６の電気ケーブルについては試験
期間を１年まで延長したが、１年放置後にも食害は認め
られず、この防蟻効果が持続性のあるものであることが
わかった。これに比べ、比較例の電気ケーブルにあって
は、シース中にオバクノンおよびリモニンが含有されて
いないので、防蟻効果がなく、家白蟻によって食害を受
けた。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明の電気ケーブルは、オバク
ノンあるいは／およびリモニンを含有せしめてなる防蟻
層を有しているので、防蟻作用が長期間持続し、白蟻な
どによる食害を受けることがない。またこの防蟻層を構
成する防蟻性組成物は、上記コンパウンド中に上記化合
物を含有さＵ゛ただけのものであるので、電気ケーブル
の取り扱い作業性や電気特性などを損なうことがない。

さらに特別の製造設備や製造技術などを必要と仕す、製
造コストの上昇がわずかですむなどの効果ら有している
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の電気ケーブルの一例を示す概略断面
図であり、 第２図および第３図は、それぞれ第１図の電気ケーブル
とは異なる２例を示す概略断面図である。 ｌ・・・電気ケーブル、 ４・・・防蟻層。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. オバクノンあるいは／およびリモニンを含有せしめた組
   成物からなる防蟻層を設けたことを特徴とする電気ケー
   ブル。