JPH0211486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は積込運搬機械の改良に関するものであ
る。

従来の積込運搬機械（第１，２図参照）は、積
込み、運搬を目的とした専用機で、他の目的に利
用するのには限界があつた。また荷台（ベツセ
ル）を傾斜させて土石を放出するための傾動駆動
装置が荷台の底部に装着されているので、荷台の
地上高が高くなつたり、傾動駆動装置を荷台の巾
内に納めるために積荷の偏荷重に対する安定性を
欠く等の欠点があつた。

本案は前記の問題点に対処するもので、カツテ
イグエツジ２ｂを荷台２の前縁部に取付け、荷台
２の前下部に固定したブラケツト３ａをピン４に
より車体フレーム１の前下部に枢支して、荷台２
を車体フレーム１の前方で前傾状態に傾斜して上
記カツテイグエツジ２ｂが接地する掘削位置と車
体フレーム１上に水平状態に支持される載荷位置
との間に移動可能に支持し、伸縮方向に作動して
荷台２を上記掘削位置と上記載荷位置との間に移
動させる左右一対の油圧シリンダ５の前端部をピ
ン６により荷台２底部の左右両側略中央部に枢支
するとともに、同各油圧シリンダ５の後端部を車
体フレーム１後上部の左右両側に取付けたピン７
により枢支したことを特徴とする積込運搬機械に
係り、その目的とする処は、荷台により掘削作業
を行うことができる。荷台に生じる歪や変形を防
止できる。油圧シリンダが地上の凹凸部等に衝接
して、破損する惧れがない。さらに荷台の傾動支
持機構を簡略化できる積込運搬機械を供する点に
ある。

次に本案の積込運搬機械を第３，４，５図に示
す一実施例により説明すると、１は車両本体の車
体フレーム、２は荷台（ベツセル）で、前面板２
ａが曲面になつている。２ｂは荷台２の前縁部に
設けたカツテイングエツジ、３は荷台枠で、これ
に固着したブラケツト３ａと車体フレーム１とが
ピン４で回動自在に連結されている。荷台枠３の
回転中心は車体フレーム１の前下方に設けられて
いる。５は左右２本の油圧シリンダで、一端は荷
台枠３の側面に固着したブラケツト３ｂにピン６
を介して、他端は車体フレーム１に固着したブラ
ケツト１ａにピン７を介して回動自在に連結され
ている。８は掘削作業時に衝撃力をシリンダ５に
伝えなくするためのストツパである。

次に前記積込運搬機械の作用を説明する。

第４図に示すようにシリンダ５を伸長すると、
荷台枠３との連結ピン６が押し出され、荷台２が
車体フレーム１に設けた支点４を中心に回転して
前傾する。この支点４は荷台２が前傾したとき、
その前縁が地上に接しうる低位置に設けられてい
る。一方、荷台２は前縁部にカツテイングエツジ
２ｂが設けられているので、掘削作業が可能にな
る。また荷台２の前面部２ａは適度な曲率をもつ
ているので、荷台２内へのすくい込み効率がよ
い。油圧シリンダ５は複動形なので、掘削後の土
石等を自己の荷台２へ積み込むことができる。

本案の積込運搬機械は前記のように構成されて
おり、次の効果を達成できる。即ち、 (i) 左右一対の油圧シリンダ５を伸長方向に作動
し、荷台２を車体フレーム１の前下部のピン４
を中心として車体フレーム１の前方へ前傾状態
に傾動させて、荷台２の前縁部に取付けたカツ
テイグエツジ２ｂを接地させるので、荷台２に
より掘削作業を行うことができる。

(ii) また荷台２の前下部に固定したブラケツト３
ａをピン４により車体フレーム１の前下部に枢
支し、左右一対の油圧シリンダ５の前端部をピ
ン６により荷台２底部の左右両側略中央部に枢
支するとともに、同各油圧シリンダ５の後端部
を車体フレーム１後上部の左右両側に取付けた
ピン７により枢支しており、荷台２を積荷の不
均等分布による偏荷重に対し安定的に支持でき
て、荷台２に生じる歪や変形を防止できる。ま
た荷台２をピン４を中心として車体フレーム１
の前方へ前傾状態に傾動させて、土砂を掬い込
むとき、荷台２前縁部のカツテイグエツジ２ｂ
に掛かる荷重をリンク等を介さずに車体フレー
ム１に直接伝えるので、この点からも荷台２に
生じる歪や変形を防止できる。

(iii) また荷台２底部の左右両側略中央部と車体フ
レーム１後上部の左右両側とを各油圧シリンダ
５により連結して、同各油圧シリンダ５を高位
置に保持しており、同各油圧シリンダ５が地上
の凹凸部等に衝接して、破損する惧れがない効
果がある。

(iv) また車体フレーム１の前下部にピン４を設け
て、同ピン４により荷台２を傾動可能に支持し
ており、荷台２を傾動可能に支持する荷台２の
傾動支持機構を簡略化できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は従来の積込運搬機械を示す側面
図、第３図は本案に係る積込運搬機械の一実施例
を示す側面図、第４図は荷台の傾動状態を示す側
面図、第５図は傾動駆動装置の縦断正面図であ
る。 １……車両本体の車体フレーム、２……荷台、
２ａ……荷台２の前面板、２ｂ……カツテイング
エツジ、４……傾動支点、５……傾動駆動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カツテイグエツジ２ｂを荷台２の前縁部に取付
   け、荷台２の前下部に固定したブラケツト３_aを
   ピン４により車体フレーム１の前下部に枢支し
   て、荷台２を車体フレーム１の前方で前傾状態に
   傾斜して上記カツテイグエツジ２ｂが接地する掘
   削位置と車体フレーム１上に水平状態に支持され
   る載荷位置との間に移動可能に支持し、伸縮方向
   に作動して荷台２を上記掘削位置と上記載荷位置
   との間に移動させる左右一対の油圧シリンダ５の
   前端部をピン６により荷台２底部の左右両側略中
   央部に枢支するとともに、同各油圧シリンダ５の
   後端部を車体フレーム１後上部の左右両側に取付
   けたピン７により枢支したことを特徴とする積込
   運搬機械。