JPH0197328A - 発泡ふっ素樹脂絶縁被覆の形成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、絶縁電線あるいは同軸ケーブル等への適用が
可能である発泡ふっ素樹脂絶縁被覆の形成方法に関する
ものである。

［従来の技術］ コンピュータ及びその周辺機器をはじめとする電子機器
の発展に伴い、機器に使用する信号電送用の電線・ケー
ブルに対しても、高性能化、高信頼化が強く要求される
ようになってきている。その中でも特に、絶縁被覆が薄
く、信号電送速度が速く、雑音や漏話がなく、難燃性で
あるといった事項についての要求が強い。

これらの要求を満足させるには、本質的に難燃性でしか
も電気的特性が良好であるふっ素樹脂が好適であり、さ
らにこれを発泡させることが比誘電率等の電気的特性の
向上につながる。

従来、発泡ふっ素樹脂絶縁被覆を形成するための種々の
方法が提案されており、例えば、特開昭５９−１１３４
０号公報においては、発泡剤としてフロンガスを、又、
発泡助剤として特定の窒化硼素を使用しふっ素樹脂に含
浸させる方法が示されている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、特開昭５９−１　’１３４０号公報のよ
うに発泡剤をふっ素樹脂に含浸させる方法では発泡度が
６０％を越えるような高発泡体を得ることは困難であっ
た。

又、ふっ素樹脂の発泡方法においては、各種要因が互い
に影響し合い、発泡剤や発泡助剤の選定のみでは優れた
発泡体を得ることは困難である。

特に、絶縁被覆が１　ｍｍ以下で発泡度が６０％以上の
ものを得る場合には、多数の微細気泡が均一に分布して
いることが必要であるが、従来技術では実現できない状
況にあった。

本発明は、上記問題点の解決のためになされたものであ
り、多数の微細気泡を均一に分布させることにより薄肉
で高発泡の絶縁被覆を実現できる発泡ふっ素樹脂絶縁被
覆の形成方法の提供を目的とするものである。

［問題点を解決するための手段及び作用］本３発明の上
記目的は、熱溶融押出可能なふっ素樹脂と発泡剤とを押
出機に導入し、溶融ふっ素樹脂中に発泡剤を均一に分散
させた後導体外周に押出被覆して発泡ふっ素樹脂絶縁被
覆を形成する方法において、該発泡剤としてふっ素原子
の数３個以上含むフロロカーボンを用い、これを押出機
途中で注入し、その注入圧力が１０ＫＥｉ／ｃｒｉＧＬ
）Ｊ上であることを特徴とする発泡ふっ素樹脂絶縁被覆
の形成方法によって達成される。

本発明におりる、熱溶融押出可能なふっ素樹脂としては
テ１〜ラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン
共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共単合体、エヂレンーテｌ−ラフル
オロエチレン共重合体、■ヂレンークロロトリフルオロ
エチレン共重合体、ごニリデンフルオライド重合体等が
あげられる。

本発明において使用する発泡剤がふっ素原子の数３個以
上含むフロロカーボンとは、訓点が一５０℃以下、常態
で蒸気圧が１０に９／ｃＭＧ以上のクロロカーボンであ
り、具体的にはプロモトリフルオロメタン、ヘキサフル
オロエタン、トリフルオロメタン、クロロトリフルオロ
メタン、テトラフルオロメタン等があげられる。

本発明において発泡剤は、押出機途中で溶融したふっ素
樹脂中に注入される方法が採用され、これによって高発
泡化が可能となる。

発泡剤の蒸気圧を１０に９／ｃｒＡＧ以上としたのは、
溶融したふっ素樹脂に対する発泡剤の溶解量を充分多（
するためである。このため、高発泡化が可能となる。ヘ
ンリ〜の法則に従えば、蒸気圧が高いほど、溶解量が多
い。従来、ふっ素樹脂の発泡剤として推奨されてきた、
クロロジフルオロメタン（分子式〇　ｌ−Ｉ　ＣβＦ２
）及びジクロロジフルオロメタン（分子式ＣＣ９２Ｆ２
）は蒸気圧が夫々およそ１０に９／ｃｒＡＧ、５　Ｆ９
　／　ｃｒＡ　Ｇであるので溶解量が少なく、高発泡化
が不可能であった。蒸気圧については、１０〜５０　Ｋ
ｇ／　ｃｍ　Ｇが好ましく、さらには１５〜４０　Ｋｇ
　／　ｃｉ　Ｇが好適である。５０に９／　ｃｍ　Ｇを
越えると、成形機の構造や成形条件により、場合によっ
ては、発泡剤が噴出してしまう等の支障が生ずることが
ある。テトラフルオロメタン等のように蒸気圧が高いフ
ロンを使用すると、減圧して押出機に注入することによ
り、発泡剤の溶解量を広い範囲でコントロールできるの
で、発泡度も広い範囲でコントロールできる。

本発明においては、気泡径の調整及び均一な気−ち　　
　　− 泡の形成を容易にするために発泡該剤を使用することも
可能であり、この代表的なものとして窒化硼素があげら
れる。

［実　施　例１ 本発明の実施例について述べる。

熱溶融押出可能なふっ素樹脂としてテトラフルオーロエ
チレンーヘキザフルオロプロピレン共重合体（以下ｒＦ
ＥＰＪとする）ダイキンエ業■製商品名：ネオフロンＦ
ＥＰ、Ｎｌ”３０、を用い、このふっ素樹脂１００重量
部に対して発泡該剤として窒化硼素を０．５重量部配合
し、これを押出機のホッパーから供給し、発泡剤として
クロロトリフルオロメタン（常態での蒸気圧が約４０Ｋ
ｙ／ｃＩ７ｉＧ”）を減圧弁を使って、注入圧力２０　
Ｋｇ　／　ｃｉ　Ｇ及び、３０　／＜’Ｉ　／　ｃｉ　
Ｇとして押出機の中間部で注入した。尚比較例として注
入圧力５　Ｆ９　／　ｃｒｉ　Ｇ、８　Ｋｇ／　ｃｉ　
Ｇを用いた。該溶融ふっ素樹脂に上記発泡剤を均一に分
散させてから、外径０．２ｍｍφの導体外周上に押出被
覆し、厚さ０．３ｍｍの発泡絶縁被覆を形成した。

尚、押出条件は、２０ｍｍ押出機を用い、Ｌ／Ｄ＝２５
、圧縮比＝２．５、供給部の溝深さ−２，５＃、計量部
の溝深さ−１，０ｍｍ、スクリコウ回転数−４ｒｐｍ、
シリンダ各部の設定温度−４００℃、クロスヘツド設定
温度−３７０℃、ダイス設定温度−３２０℃であった。

かくして作製した発泡ふっ素樹脂絶縁被覆電線について
、発泡度、発泡状態、について比較評価した。

尚発泡度は次のようにして求めた。まず発泡体の比重を
測定し、次に次式により、気泡部の体積分率をパーセン
トで表した。

（発泡度）　−（１−□　）　Ｘ　１００　　［％］Ｏ ここで　　Ｐ：発泡体の比重 Ｐｏ：非発泡体の比重 発泡状態は電線を輪切りにした断面を顕微鏡で観察して
評価した。

結果を第１表に示す。

第　　　　１　　　　表 第１表から明らかな通り、フロンの注入圧力が本発明の
範囲にある１０に９／ｃＭＧ以上の実施例１゜２では発
泡度が７０％以上の高発泡体が得られ、しかも発泡状態
も良好である。

これに対し、注入圧力が本発明の範囲を外れる１０に９
／ｃｒａＧ未満の比較例１．２では発泡度が低く、又気
泡径が大きい。

［発明の効果］ 本発明は熱溶融押出可能なふっ素樹脂と発泡剤とを押出
機に導入し、溶融ふっ素樹脂中に発泡剤を均一に分散さ
せた後導体外周に押出被覆して発泡ふっ素樹脂絶縁被覆
を形成する方法において、該発泡剤としてふっ素原子の
数３個以上含むフロロカーボンを用い、これを押出機途
中で注入し、その注入圧力が１０Ｋｇ／ｃｉＧ以上であ
ることを特徴とする発泡ふっ素樹脂絶縁被覆の形成方法
により、多数の微細気泡を均一に分布させることができ
、薄肉で高発泡の絶縁被覆を実現できるようになり、優
れた信号電送用の電線・ケーブルを提供することが出来
た。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱溶融押出可能なふっ素樹脂と発泡剤とを押出機
   に導入し、溶融ふっ素樹脂中に発泡剤を均一に分散させ
   た後導体外周に押出被覆して発泡ふっ素樹脂絶縁被覆を
   形成する方法において、該発泡剤としてふっ素原子の数
   ３個以上含むフロロカーボンを用い、これを押出機途中
   で注入し、その注入圧力が１０Ｋｇ／ｃｍ＾２Ｇ以上で
   あることを特徴とする発泡ふつ素樹脂絶縁被覆の形成方
   法。