JPH0154047B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、飯器の下方に間隔を置いてヒータを
配置して、飯器を加熱するいわゆる間接炊き電気
炊飯器の改良に関する。

（従来の技術） 従来、この種の電気炊飯器として例えば、実開
昭57−169222号公報に開示のものが知られてい
る。

ところが上記の間接炊き電気炊飯器は、内ケー
スと飯器との間には、その底部間にしか空間が形
成されておらず、しかもその底部の空間に設けら
れているヒータと組合された送風装置は底部の加
熱空気を一方から他方に向け繰返し循環させてい
るだけである。

（発明が解決しようとする問題点） このため上記従来のものでは、加熱された空気
を飯器まわりにうまく循環させることができない
ため、飯器を均一に加熱することはできない。

そこで本発明は、加熱空気を飯器の底部から側
周部にかけてうまく循環できるようにして飯器の
全体を均一に加熱することを可能にした間接炊き
電気炊飯器を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この考案は前記目的を達成するために、内ケー
スと飯器の底部および側周の外まわりとの間に密
閉空間を形成し、この密閉空間の少なくとも底部
にその密閉空間を飯器側と内ケース側に仕切るガ
イド壁を設け、飯器側はヒータおよび送風フアン
を設けて加熱室とすると共にこの加熱室から飯器
胴部まわりへフアンによる気流をガイドする気流
往路とし、内ケース側を飯器胴部まわりで密閉空
間上部に達して内ケースに沿つて折返してくる気
流を加熱室に戻すようガイドする気流復路とした
ことを特徴とする。

（作用） 本発明は上記構成上、飯器の底部および側周の
外まわりに内ケースとの密閉空間が形成され、こ
の密閉空間を仕切るガイド壁によつて、飯器側で
は加熱室内でヒータにより加熱され送風フアンに
より送出される加熱気流は、気流往路でガイドさ
れ飯器を加熱しつつ上昇する。その加熱気流は内
ケース側で密閉空間上部に達して内ケースに沿つ
て折返し、気流復路でガイドされて加熱室に戻
り、再び送風フアンにより気流往路でガイドされ
上方に送られる。このように加熱気流は飯器を包
み込むように飯器の底部から側周の外まわりに沿
いながら外まわり全域に及んで、飯器の全体を十
分にしかもほぼ均一に加熱することができる。

（実施例） 以下本発明を図面に示す実施例に基き具体的に
説明する。第１図に示す本発明の第１実施例は、
外ケース８、内ケース１、内外ケース１，７間に
充填される断熱材８及び飯器２を有する炊飯器本
体９と、この炊飯器本体９の上部に載置され、下
面に内蓋１０を弾支して成る蓋体１１とから主構
成される電気炊飯器に係るものである。

前記飯器２の外周辺部１２は内ケース１の上端
フランジ１３上に密接状態に載置されて、飯器２
と内ケース１との間に形成される密閉空間３を形
成する。

炊飯器本体９の中央下部にはモータ１４を設置
し、このモータ１４により駆動される送風フアン
５を前記密閉空間３内に配し、且つこの送風フア
ン５の周囲を上端が開口する碗状部材１５で囲ん
でいる。又内ケース１と飯器２との中間には碗状
に形成したガイド壁１６を飯器２の底面及び側周
面の大部分を囲むようにして設置してあり、この
ガイド壁１６により前記密閉空間３飯器２側と内
ケース１側に仕切つている。このガイド壁１６の
底面中央には碗状部材１５の開口部１７に一致す
る孔１８を設けると共に、その側方に温度感知装
置６を支持する孔２０を設けている。

前記送風フアン５の上方には、ガイド壁１６の
底部上面１９に設置され且つ発熱量を制御できる
ハニカムヒータ４を配してあり、これらフアンン
５とヒータ４が配される飯器２側空間を加熱室３
ｃとし、この加熱室３ｃで送風フアン５から空気
を送り出してヒータ４でそれを加熱している。こ
うして送風フアン５によつて送り出される加熱気
流は、加熱室３ｃから飯器２胴部まわりへガイド
壁１６の内方に形成される気流往路３ａにてガイ
ドされ、飯器２を加熱しつつ上昇し、ガイド壁１
６の上端開放部つまり密閉空間３上部において、
内ケース１に沿つてガイド壁１６の外方に形成さ
れる気流復路３ｂにてガイドされ、前記碗状部材
１５の側周壁に設けた通孔２１より碗状部材１５
内に入つて加熱室３ｃに戻り、再び送風フアン５
により上方に送られる。

前記飯器２の底面２ａの適所には、温度感知装
置６を接触させ、この装置６からの電気的信号に
基いて前記ヒータ４の通電を制御しうるようにし
ている。本実施例の温度感知装置は、外筐２２上
にスプリング２３を介して内筐２４を浮遊状態に
支承せしめ、この内筐２４の内部に正特性サーミ
スタからなる温度センサ２５を配している。この
温度センサ２５は内筐２４の接触板２６を介して
飯器２の底面２ａに接触し、炊飯終了時における
飯器２の高温度を電気的信号として検知する。こ
の信号はリード線２７を介して、炊飯制御回路を
内蔵する制御ボツクス２８に伝送され、ここでヒ
ータ４への通電を制御するスイツチを作動せしめ
ている。

尚、本実施例では、内ケース１の外側面及び蓋
体１１中央部の夫々にも、保温用補助ヒータ２
９，３０を配設しており、これらも前記炊飯制御
回路により制御される。

第２図に示す本発明の第２実施例は、第１実施
例とほぼ同様に構成される（第２図は第１実施例
に対応する部品に第１実施例と同一の符号を付し
ている。）が、ハニカムヒータ４に代えて、シー
ズヒータ４′を採用し、これをガイド壁１６の底
部上面１９に固着している点で第１実施例と異な
つている。

第３図に示す本発明の第２実施例も、第１実施
例と略同様に構成される（第３図は第１実施例に
対応する部品に第１実施例と同一の符号を付して
いる。）が、ガイド壁１６の立上がり部１６ａを
短寸に構成している点に第１実施例と異なる特徴
を有している。ガイド壁１６の立上がり部１６ａ
が短寸であつても、加熱室３ｃから飯器２胴部ま
わりへ吹き出される加熱空気は、立上がり部１６
ａの飯器２側を気流往路３ａとして通過し、その
ときの勢いで密閉空間３の上部まで達することが
でき、内ケース１に沿つて折返してくる。したが
つて炊飯上の作用効果としては前記実施例と変わ
りはない。

本発明の電気炊飯器は上記実施例に示す外、
種々の態様に構成することができる。例えば、ヒ
ータ４としては、ハニカムヒータ４、シーズヒー
タ４′の外、他の種類のヒータ、例えば面ヒータ
を採用することができ、その設置位置は前記密閉
空間３の底部である限り自由に選定できる。又温
度感知装置６は上記実施例に示すものに代えて、
感温磁性体とマグネツトとを組合せて成るものを
使用することができ、この場合にはマグネツトに
連動するスイツチレバーの上下動による機械的信
号によりヒータ４，４′の通電制御を行うことが
できる。尚、温度感知装置６の飯器２への接触位
置は、その外面のいずれの箇所であつてもよい。
又上記実施例における飯器２は、普通一般のもの
と同一であるが、この飯器２の外面に多数のフイ
ンを突設して、加熱空気との熱交換率を向上さ
せ、消費電力の節約を図ることも可能である。

（発明の効果） 本発明は上記構成、作用を有するので、飯器の
底部および側周の外まわりに内ケースとの密閉空
間が形成され、この密閉空間を仕切るガイド壁に
よつて、飯器側では加熱室内でヒータにより加熱
され送風フアンにより送出される加熱気流は、気
流往路でガイドされ飯器を加熱しつつ上昇する。
その加熱気流は内ケース側で密閉空間上部に達し
て内ケースに沿つて折返し、気流復路でガイドさ
れて加熱室に戻り、再び送風フアンにより気流往
路でガイドされ上方に送られる。このように加熱
気流は飯器を包み込むように飯器の底部から側周
の外まわりに沿いながら外まわり全域に及んで、
飯器の全体を十分にしかもほぼ均一に加熱するこ
とができ、昔のかまど炊飯に匹敵する炊飯状態で
ご飯をおいしく炊上げることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は第１実
施例の一部切欠正面図、第２図は第２実施例の要
部の一部切欠正面図、第３図は第３実施例の要部
の一部切欠正面図である。 １……内ケース、２……飯器、｛３ａ……気流
往路、３ｂ……気流復路、３ｃ……加熱室｝３…
…密閉空間、４，４′……ヒータ、５……送風フ
アン、１６……ガイド壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内ケースと飯器の底部および側周の外まわり
   との間に密閉空間を形成し、この密閉空間の少な
   くとも底部にその密閉空間を飯器側と内ケース側
   に仕切るガイド壁を設け、飯器側はヒータおよび
   送風フアンを設けて加熱室とすると共にこの加熱
   室から飯器胴部まわりへフアンによる気流をガイ
   ドする気流往路とし、内ケース側を飯器胴部まわ
   りで密閉空間上部に達して内ケースに沿つて折返
   してくる気流を加熱室に戻すようガイドする気流
   復路としたことを特徴とする電気炊飯器。