JPH01503083A - 交互に固定の棒と往復動自在の棒とを配してなる火格子を有し、調整の融通性を増強した、特に都市ごみ用に使用するための炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 交互に固定の棒と往復動自在の棒とを配してなる火格子を有し、調整の融通性を 増強した、特に都市ごみ用に使用するための炉 本発明は、特に都市ごみ等の固形物断片の燃焼椀体を支持するように形成された 火格子を備えた炉であり、上流側端部の供給域から下流側端部の灰受けまで下り 勾配をなし、がっ横方向に延長する一連の棒からなる少なくとも１つのベッドと 、棒に配設された通気孔を介して燃焼用空気を椀体に供給する通気手段を備え、 かつ火格子の下方に配設された少なくとも１つの通気室と、排煙筒に連結され、 かつ火格子の上方を供給域からアルタ−壁と呼称される垂直壁まで長手方向に延 長する炉室と、アルタ−壁から灰受けまで延長する曲りた天盤とを有し、棒は、 椀体を支持する背面部と、直ぐ上流側の棒の背面部上を摺動する下端縁を有する 前面部とを有し、棒の下流側端部は交互に炉の固定フレームと、制御手段により 長手方向に往復動自在の可動フレームとに取付けられてなる炉に関する。

燃焼中の断片現体の押圧力を受ける構成要素の面が上流側を向くことにより、急 速に落下してくる固形焼却物に対抗し、かつ椀体を攪拌するようになっている上 述のような炉に用いられるタイプの火格子は、１９３８年出願の米国特許第２． ２５０．０８７号公報以後、多くの文献に開示されている。火格子の下に配設さ れる通気室から燃焼中の椀体に燃焼用空気を供給するために枠要素を貫通して設 けられる通気孔の構成には、特に種々の改良が行われた。

少なくとも一部の枠要素にその背面部と前面部が結合する箇所に突起部を設ける ことにより攪拌作用を改良する構成や、燃焼用空気を利用して棒の冷却を改良す る構成が開示されている。

仏画特許公開第２，５７４，１６０号公報に開示される炉の枠要素は、前面部と 前面部の結合箇所で前面部上に配設される面付き横断突起部を有し、この突起部 の後面には通気孔が下流側向きに配設され、火格子の下からの空気噴流を水平面 上約１５度の方向に可燃固形物の椀体内に案内している。

この公報は更に、隣接する枠要素同志を整列させる手段を開示している。

燃焼サイクルの調整に係る問題は、都市ごみ等のように種々の性質の固形物断片 からなり、時にはクリンカーや灰を形成する不燃性成分を比較的高濃度に含むこ ともある可燃物を処理することから起こる。

また、大部分の固体可燃物は連続した２つの燃焼相を示すが、その内の最初のも のである炭化相では揮発成分が解放され燃焼して長い火炎を生じ、次のブレージ ャ相では実質的には火炎を生じないで、可燃物の固体成分の燃焼が継続する（「 赤くおこった炭」の状！り。

最適燃焼状態は燃焼相により違ってくる。炭化相では可燃物層を比較的に厚くす れば、この層を介しての燃焼用空気のヘッドロスは中程度に止まり、可燃物断片 間の通路は比較的に大きな断面であり、火炎の生成は燃焼用空気の通気を助長す る。しかしながら、ブレージャ相では灰やクリンカーにより燃焼用空気の相当量 のヘッドロスが生じるので、可燃物層はより薄い方が有利である。また、熱は、 主に輻射により、また幾分かは煙霧の対流により点火した部分から未点火の可燃 物部分に伝達されるが、この伝達は灰やクリンカーの存在により低減する。

通常行われているように、燃焼状態を調整して炭化相燃焼の最適化とブレージャ 相燃焼の最適化を折衷すると、燃焼潜在エネルギーの主要部分を使用する炭化相 の最適状態に近付き、クリンカー内の未燃焼部分の含有量が高くなる。

本発明の目的は、上記の型の炉において炭化相とブレージャ相の燃焼状態に特定 の調整を行うことにより燃焼率を高めることである。

従って、本発明は、特に都市ごみ等の固形物断片の燃焼椀体を支持するように形 成された火格子を備えた炉であり、上流側端部の供給域から下流側端部の灰受け まで下り勾配をなし、かつ横方向に延長する一連の棒からなる少なくとも１つの ベッドと、棒に配設された通気孔を介して燃焼用空気を椀体に供給する通気手段 を備え、かつ火格子の下方に配設された少なくとも１つの通気室と、排煙筒に連 結され、かつ火格子の上方を供給域からアルタ−璧と呼称される垂直壁まで長手 方向に延長する炉室と、アルタ−壁から灰受けまで延長する曲りた天盤とを有し 、棒は、椀体を支持する背面部と、直ぐ上流側の棒の背面部上を摺動する下端縁 を有する前面部とを有し、棒の下流側端部は交互に炉の固定フレームと、制御手 段により長手方向に往復動自在の可動フレームとに取付けられてなる炉において 、火格子は、その全長内に連続した２つのベッドを有し、はぼ同等の勾配を有す るこれら２つのベッドはアルタ−壁とほぼ垂直方向に整列する箇所で互いに絡合 され、各ベッドは独立した制御手段を有する可動フレームと独立した通気手段を 有する通気室を有することを特徴とする炉を提供することにある。

２つの火格子ベッドの夫々が、通気および可燃物断片の移送状態の両方に対する 調整手段を備えているので、上流側ベッドは炭化相燃焼を最適化するように調整 し、下流側ベッドはブレージャ相燃焼を最適化するように調整することが可能で ある。

また、炉をアルタ−壁で結合する２つの部分（炉室と曲った天盤）に分割するこ とにより、相違する燃焼状態、即ち、炉室における長い火炎を発達させ易い状態 と、下流側の曲った天盤がなすドームにおける「赤くおこった炭」の燃焼に適し た状態とを作り出す効果が得られる。火格子を２つのベッドに分割し、かつ炉を ２つの部分に分割して、その両方の２つの部分の結合部を同じ垂直線上に整列さ せることにより、２つの燃焼相を夫々独立して最適化することが可能になった。

好ましくは、仏画特許公開第２．５７４．１６０号公報に開示されるような枠要 素が、火格子ベッドに装備される。

火格子は灰受けの上方に平板の延長部を有することが好ましく、この平板は、火 格子端部に近接して配設された水平軸を中心に回転してその向きを調整すること ができる。この平板の向きを変えることにより、灰やクリンカーを灰受けに落と し入れる速度、従つ”で、下流側ベッド上の「赤くおこった炭」の層の厚さを調 整できる。

本発明のその他の特徴および利点は、添付の図面を参照に以下の好適な実施例の 説明により明らかとなろう。

第１図は本発明に係る炉の概略断面図；第２図は第１図の炉に装備される火格子 の側面図：第３図は第２図の■−■線に沿った断面図：第４図は２つの火格子ヘ ッドの結合部を示す第２図の■部分の拡大図： 第５図は火格子ヘッドの横方向の固定状態を示す図である。

第１図に示す本発明の好適な実施例において、全体としての炉１は、上流側端部 の供給ホッパ２と下流側端部の灰受け３との間に延長し、かつ上流側ベッド４１ と下流側ベッド４２とからなる火格子４を有し、これらの火格子ベッドは、固定 のものと、制御手段４５．４６により長手方向に往復動自在のものとを交互に配 した複数の棒から構成される。夫々のベッド４１．４２の下方には通気室４３． ４４が配設される。

上記の構成は全て第２図乃至第４図を参照にして下記に詳細に説明する。

ベッド４１の上方には炉室５が配設され、煙はこの内部を通り曲折した隔壁に案 内されて排煙筒８に至る。

炉室５は火格子４の下流側端部の上方で、一般にアルタ−壁と呼称する煉瓦壁７ で閉塞される。炉は、火格子ベッドの結合部とほぼ垂直方向に整列したアルタ− 壁７の先で、長手方向に下流側に延長する曲った天盤６を有し、この天盤は灰受 け３まで延長している。

第２図乃至第４図に示すように、火格子４は２つのベッド４１．４２からなり、 これらのベッドは、固定のもの（５５゜５６）と長手方向に往復動自在のもの（ ５５−，５６”）とを交互に配した複数の枠要素からなる。棒は、背面部５５ａ 。

５５−ａ、５６ａ、５６−ａと、上流側を向いた前面部５５ｂ、５５−ｂ、５６ ｂ、５６−ｂと、背面部が前面部と結合する背面部上の部位に形成される突起部 ５５ｃ、５５−　Ｃ。

５６ｃ、５６”ｃとから構成される（第４図参照）。

各棒５５．５５−．５６．５６−の前面部５５ｂ、５５−ｂ、５６ｂ、５６−ｂ の下端縁は直ぐ上流側の棒の背面部上を摺動するようになっている。固定棒５５ ，５６の後端部は炉枠５０に固定された横材に取付けられるのに対して、可動棒 ５５”、５６−の後端縁は夫々、長手方向に可動のフレーム４５ｄ、４６ｄに取 付けられる。そのため、フレーム４５ｄ、４６ｄは、棒に平行で炉枠５０に固定 されたレール５１゜５２上を回転するローラ５３．５４を備えている。

更に、フレーム４５ｄの上流側端部はリンク４５ｂを介して方向変換レバー４５ ａに結合され、このレバーは更に複動水圧ラム４５に結合されている。同様に、 フレーム４６ｄの前端部は引張り棒４６ｃに固定され、この引張り棒は、ベッド ４１の下方に配設され、かつリンク４６ｂを介して方向変換レバー４６ａに結合 され、更にこのレバーは複動水圧ラム４６に結合されている。

注目すべきことは、ベッド４１と４２の結合部に配設される棒５８の前面部５８ ｂの下端縁は、上流側ベッド４１の最も下流側の可動棒５５′の背面部上に載設 されると共に、この棒５８の背面部５８ａは下流側ベッド４２の最も上流側の可 動棒５６゛の前面部５６゛ｂを支持することである。棒５８の後端部は固定の炉 枠５０に取付けられた横材に取付けられる。

第４図に詳細に示すように、棒の突起部５５Ｃ，５５″Ｃ０５６ｃ、５６＝ｃ、 ５８ｃは、後向きの面に通気孔５５ｄ。

５５−ｄ、５６ｄ、５６−ｄ、５８ｄを有し、これらの通気孔の軸は下流側を向 き、垂直線より水平線に近い、図示の例では約１５度の傾斜度を有している。こ のように構成することにより、煙に混ざる飛散灰の量を減じることができる。

ベッド４１．４２の下方にはホッパー形をした通気室４３゜４４が夫々配設され 、これらの通気室は調整弁４３ａ、４４ａを介して通気管４８に連結される。通 気室内への通気の様子は第１図に概略的に示されている。通気室４３．４４への 弁４３　ａ　＊　４４　ｇの出口が通気室の高さの中程に位置しているので、ベ ッド４１．４２からの堆積した細かい灰は通気の妨げとならない。

平板４７は、火格子４の下流側端部に近接して配設された水平シャフト４７ａを 中心に回転して、灰受け３の上方のフードを成す。パネル４７ｂはベッド４２の 最も下流側の（可動）棒と平板４７間の隙間を覆う。

運転中、都市ごみはホッパー２から火格子４の上流側端器上に押出される。ラム ４５が制御された速度、振幅で往復動じ、レバ４５　ａ　％　リンク４５ｂを介 してフレーム４５ｄを駆動するので、棒５５゛は、両側の棒５５に対してラム４ ５と同速度、対応する振幅で往復動する。ホッパー２から送出されたごみの現体 は、断片状を維持し、ラム４５の運転状態で決まってくる速度で火格子の成す勾 配を下降するが、このとき、ごみの厚みはこの速度およびごみがホッパー２から 送出される速度に左右される。通気量を弁４３ａにより調節して、大きな火炎の 適正な燃焼（留出物の燃焼および不揮発性部分の炭化）を生じさせる。

ごみは、棒５８に到達するまでに、その大部分がタール、炭素、多少ともガラス 化した灰等の固体成分となって、ベッド４２上に送出され、このベッドの可動棒 ５６′は、ベッド４１と同等の機構を介してラム４６により駆動されて往復動す るが、その速度と振幅は制御手段により独立して調整される。このようにして可 燃物層の厚さはブレージャ相燃焼状態に適するように調整され得るとともに、燃 焼用空気の通気量は、可燃物層の成分と、降下速度に対するこの層の厚さとに適 するように弁４４ａにより調整され得ることが理解されよう。注目すべきことは 、ベッド４２の可動棒５６′の往復動の調整と合せて平板４７の傾きの調整によ り、可燃物層の厚さが制御されることである。

注目すべきことは、”可燃物層がブレージャ相燃焼を開始するためにベッド４２ 上に移動する時点と、アルタ−壁７を過ぎて曲った天盤６の下方に移動してくる 時点が一致することである。曲った天盤はドームを形成し、「赤くおこった炭」 の燃焼・を持続し易くする。

上記の全ての構成が、都市ごみの燃焼熱をより良く利用して、灰やクリンカー内 の未燃焼成分の量を減じるように作用する。

火格子棒は、重量、変形、設置および交換等の明白な理由から、炉の幅方向には 不連続である。火格子棒はほぼ矩形の要素を横方向に結合したものである。しか しながら、棒を複数の要素に分割してその要素単位の重量を軽減すると、取扱い は容易になるけれども、異物が棒間の間隙に入った場合、要素は上流側の棒上に 支持された状態からより簡単に持上がってしまうという欠点がある。

第５図に示すように、要素１０１，１０２は、通気孔１０４ａが穿設された突起 部１０３．１０４の下方で前面部１０１ａ、１０２ａを介して結合される。

結合は、横材で連結された二股部分を有するＣ字形クリップ１０５を介して行わ れ、この二股部分が前面部１０１ａ。

１０２ａに形成された相補形孔に嵌合するようになっている。

クリップ１０５は全体が前面部内に挿入され、前面部１０１ｍ、１０２ａにスポ ットアーク溶接されたプレート１０７゜１０８により所定位置に保持される。

以上、本発明をその好適な実施例を参照にして記載したが、本発明はそれに限ら れることなく種々の変更が可能である。

例えば、上述のようなローラー５３．５４とレール５１．５２による案内は、傾 斜した平坦面上を回転するローラー手段による可動フレームの案内に置き換える ことも有利に実施できる。

国＠謹審磐失 ＳＡ　２２１９９

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. １．特に都市こみ等の固形物断片の燃焼塊体を支持するように形成された火格子 を備えた炉であり、上流側端部の供給域（２）から下流側端部の灰受け（３）ま で下り勾配をなし、かつ横方向に延長する一連の棒（５５，５５′）からなる少 なくとも１つのベッドと、該棒に配設された通気孔を介して燃焼用空気を該塊体 に供給する通気手段を備え、かつ該火格子の下方に配設された少なくとも１つの 通気室（４３，４４）と、排煙筒（８）に連結され、かつ該火格子の上方を該供 給域からアルター壁と呼称される垂直壁（７）まで長手方向に延長する炉室（５ ）と、該アルター壁から該灰受けまで延長する曲った天盤とを有し、該棒は、該 塊体を支持する背面部（５５ａ等）と、直ぐ上流側の棒の該背面部上を摺動ずる 下端縁を有する前面部（５５ｂ等）とを有し、該棒は下流側端部で交互に炉の固 定フレームと、制御手段により長手方向に往復動自在の可動フレームとに取付け られてなる炉において、該火格子は、その全長内に連続した２つのベッド（４１ ，４２）を有し、ほぼ同等の勾配を有する該２つのベッドは、該アルター壁（７ ）とほぼ垂直方向に整列する箇所で互いに結合され、各ベッドは独立した制御手 段（４５，４６）を有する可動フレーム（４５ｄ，４６ｄ）と独立した通気手段 を有する通気室（４３，４４）とを有することを特徴とする炉。
2. ２．前記火格子（５５，５６）は平面図においてほぼ矩形の要素（１０１，１０ ２）をそのほぼ垂直の側面部で結合して一列にしてなることを特徴とする請求項 １記載の炉。
3. ３．前記棒要素（１０１，１０２）は、前記前面部と前記背面部の結合部分で該 背面部の上方に形成された縦断面が台形の少なくとも１つの突起部（１０３，１ ０４）を有し、該突起部は、該前面部に始まる前面と、該背面部に終る後面と、 該前面と該後面との間に形成される上面とを有することを特徴とする請求項２記 載の炉。
4. ４．前記通気孔（１０４ａ）は、前記後面にこれと直角に形成されることを特徴 とする請求項３記載の炉。
5. ５．前記通気孔の軸は、下流側を向き、垂直線より水平線に近い方向に上方に傾 斜していることを特徴とする請求項４記載の炉。
6. ６．前記通気孔の上り勾配は、水平線と約１５度の角度をなすことを特徴とする 請求項５記載の炉。
7. ７．前記棒要素は互いに前記前面部を介して結合されて列をなすことを特徴とす る請求項２記載の炉。
8. ８．前記２つのべッド（４１，４２）は、炉の前記固定フレームに取付けられた 棒（５８）を介して結合し、該棒の前面部の下端縁は上流側ベッドの最も下流側 の棒の背面部上に載設されるとともに、その背面部は下流側ベッドの最も上流側 の棒の前面部の下端縁を支持することを特徴とする請求項１記載の炉。
9. ９．前記２つのベッド（４１，４２）のそれぞれ一部をなす前記制御手段（４５ ，４６）は、相互に独立して調整可能な振幅と速度で対応するフレームを往復動 させ、該ベッドの前記通気室に装備される前記通気手段の流量は相互に独立して 調整され得ることを特徴とする請求項１記載の炉。
10. １０．前記火格子が前記灰受け（３）の上方に配設される平板（４７）からなる 延長部を有し、該平板は、該火格子の下流側端部に近接の水平軸を中心に回転し て向きを調整可能であることを特徴とする請求項１記載の炉。