JPH0144338B2 - - Google Patents

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JPH0144338B2
JPH0144338B2 JP60074421A JP7442185A JPH0144338B2 JP H0144338 B2 JPH0144338 B2 JP H0144338B2 JP 60074421 A JP60074421 A JP 60074421A JP 7442185 A JP7442185 A JP 7442185A JP H0144338 B2 JPH0144338 B2 JP H0144338B2
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JP
Japan
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stopper
ethylene
copolymer
propylene
weight
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JP60074421A
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Hiroshi Kobayashi
Jinichi Yazaki
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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  • Closures For Containers (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明はリンゲル、ブドウ糖液等の輸液を収容
する輸液用容器の栓に関する。 (従来技術) 従来、輸液用容器としてガラス瓶が多く使用さ
れており、その封栓工程は、洗浄されたガラス瓶
に内容液を充填し、ガラス瓶に予め滅菌されたゴ
ム栓を打栓してから、このゴム栓をアルミ製の口
金によりクリンチシールし、その後ガラス瓶を滅
菌して、最後にプラスチツク製のカバーキヤツプ
を被せ収縮塩ビのキヤツプシールをするものが一
般的あつた。しかしながらこの従来技術による
と、ゴム栓が内容液と接触するので、ゴム栓のブ
リード物が内容液中に混入する欠点があるばかり
か、その構成部品が多いために封栓作業が厄介な
ものとなる。 また一部ではガラス瓶に代えてプラスチツクボ
トルを使用する例もあるが、この場合も、その封
栓工程は、洗浄されたプラスチツクボトルに内容
液を充填した後にプラスチツク製の栓体をヒート
シールして滅菌し、次いでゴム栓を嵌着してか
ら、さらにプラスチツク製のカバーキヤツプを被
着し、さらにまた収縮塩ビをキヤツプシールして
いる。しかしこの従来技術の構成によつても、直
接血管内に薬液を注入するための針を刺入する部
位であるゴム栓が、特に清潔さを要求されるにも
拘わらず、殺菌工程に入つていないことが大きな
欠点で、従つて使用に先立つてアルコール綿等で
ゴム栓の使用面を清掃しなければならない。また
前記の場合と同様に、構成部品が多くその封栓工
程も滅菌工程の前後にわたり複雑なものとなつて
いる。 さらに前者の場合においては、高温加熱殺菌を
行なうときに、容器の内外圧の差により汚染され
た外液がアルミ製の口金、ゴム栓を通じて容器内
へ流入する欠点がある。 後者の場合も、プラスチツク栓体とゴム栓間は
単に嵌め合せされているにすぎないことから、高
温高圧殺菌時に、その接触面を通つて外液が容器
内部に流入したり、あるいはプラスチツク栓体の
形状如何によつてはプラスチツク栓体とゴム栓の
間に外液が溜まりゴム栓を腐食させる欠点を生じ
る。さらにまた数種の構成部品から成る栓体の各
構成部品を別工程で個別的に成形し、しかも個別
的に組立てるのでは量産に適しない等種々の欠点
を有していた。 本発明者はこのような欠点を改良する目的で、
プラスチツク栓体内にゴム栓を完全に封入し、ま
た該ゴム栓を密封収容する栓体の針挿入予定部に
開口容易な環状スコアー線を形成してその周縁形
状内にブルリング付きの支柱部を突設することに
より極めて衛生的で密封性に優れ、且つ針挿入部
を容易確実に開口露出できる輸液用容器の栓を提
供すること、及び上記輸液用容器の栓体を合成樹
脂の溶融結合により簡易に同時成形することを提
案した。(日本特開昭58−22069) 開封用タブを指で撮んで引張ることにより前記
スコア線を破断するためには、用いるプラスチツ
ク材料は比較的柔軟で切れ易いものでなければな
らず、かかる見地から従来は専ら、低密度ポリエ
チレン(LDPE)が使用されている。 この材料を用いた公知のプラスチツク製の易開
封性中栓は、開封性の点では満足し得るとして
も、耐熱性に乏しいのが欠点であり、例えば内容
物充填し、密封後のビン詰を100乃至130℃のよう
な高温でレトルト殺菌する用途や、容器内に90乃
至100℃程度の高温の内容物を熱間充填し、直ち
に密封を行う用途に供することは到底困難であ
る。 勿論、アイソタクテイツク・ポリプロピレン等
の耐熱性樹脂を中栓の構成素材として使用すれ
ば、耐熱性の点では満足し得るとしても、ポリプ
ロピレン(PP)は強靭性のある樹脂であり、例
えばポリプロピレンの薄肉化された部分をヒンジ
として使用することからも明らかな通り、スコア
線の部分で破断して開封を行うことは到底困難で
ある。 (この発明が解決しようとする問題点) この発明は、中栓の構成素材を選択すると共
に、中栓の構造を改良することによつて、製造が
容易でしかも上記の欠点を持たないプラスチツク
製密封蓋を得ようとするものである。 発明の構成 (問題点を解決するための手段) ゴム栓を内部に封入した合成樹脂製の上側栓と
下側栓を溶融結合させてなる栓体において、 栓体の基部にボトル開口部に接合するためのフ
ランジを設け、また前記ゴム栓を収容する栓内側
の一対の仕切壁のうち栓体先端の仕切壁内面に環
状のスコアを形成し、当該仕切壁の外面であつて
上記スコアの周縁形状内に支柱部を介してプルリ
ングを設けると共に、他の仕切壁の対応部を0.1
〜0.5mmの薄膜部とし、このようなプラスチツク
製上側栓を構成するベース樹脂として、エチレン
含有量が一定の範囲にあるプロピレン−エチレン
共重合体を選択し、このベース樹脂に対して、無
機充填剤及びエチレンとエチレン系不飽和を有す
るカルボン酸エステル単量体との共重合体を一定
の量比で配合したものを用いると、スコアでの破
断を手により容易に行い得ると共に、レトルト殺
菌や熱間充填に耐える耐熱性が得られることを見
出した。 即ち、本発明によれば、 該上側栓は、0.5乃至10重量%のエチレンを含
有するプロピレン−エチレン共重合体、該プロピ
レン−エチレン共重合体当り5乃至70重量%の無
機充填剤及び該プロピレン−エチレン共重合体当
り5乃至60重量%のエチレンとエチレン系不飽和
を有するカルボン酸エステル単量体との共重合体
から成るブレンド物で形成されていることを特徴
とする耐熱性に優れた易開封性プラスチツク製密
封蓋が提供される。 (作用) 本発明に係る輸液用容器の栓は以上のように、
プラスチツク栓体内にゴム栓を完全に封入して外
部と遮断したので、使用時にアルコール綿等でゴ
ム栓の針挿入部を殺菌する必要もなく、またゴム
栓のブリード物が内容液中に混入することもない
利点がある。またプルリング及びスコアをゴム栓
上面の仕切壁に設けた上側栓を、ポリプロピレン
を基材としてエチレン、プロピレンコーポリマー
と炭酸カルシウム等の無機質材及びエチレンとエ
チレン系不飽和を有するカルボン酸エステル単量
体との共重合体を一定の量比で配合した複合合成
樹脂にて形成した場合にあつては、約120℃前後
の輸液の滅菌温度にも耐え得る耐熱性を満足する
と共に、スコア沿いに容易に開口し得てゴム栓の
針挿入部を簡単に外部露出させることができ、開
封操作が簡単且つ確実となる利点もある。さらに
プラスチツクボトルと栓体、栓体のうちの上側栓
と下側栓を完全に溶着したので、密封性能が一段
と向上して、殺菌時の外液流入及び保存時の液洩
れを防止できる利点もある。さらにまたプラスチ
ツクボトルの開口部に栓体を外方へ突出する態様
で起立させて接合することにより、ボトル内部の
輸液を無駄なく使用し得る。また下側栓の仕切壁
は薄肉に形成されているが栓体基部より比較的遠
去けられているので、栓体基部とボトル開口部を
ヒートシールする際に当該薄肉の仕切壁が加熱の
影響によつて破断され、その結果未使用時にゴム
栓が内容液と直接触れるという不都合を生じるこ
ともない。 また、本発明に用いるベース樹脂は0.5乃至10
重量%、特に3乃至7重量%のエチレンを含有す
るプロピレン−エチレン共重合体であることが、
中栓の耐熱性及び易開封性の点で極めて重要であ
る。即ち、本発明によれば、プロピレン−エチレ
ン共重合体をベースとしたブレンド樹脂を上側栓
の構成素材とすることにより、高温でのレトルト
殺菌に耐えるものとすることができる。ベース樹
脂として通常のホモポリプロピレンを用いる場合
には耐熱性の点では満足し得るものであるとして
も、その強靭性のために、薄肉化されたスコアを
破断することは不可能に近い。これに対して、本
発明によれば、プロピレン成分の多いプロピレン
−エチレン共重合体をベース樹脂として使用する
ことにより、耐熱性を満足すべきレベルに維持し
ながら、強靭性を弱め、柔軟なものとすることが
できる。 本発明において使用するプロピレン−エチレン
共重合体は0.5乃至10重量%のエチレンを含有す
ることも重要であり、このエチレン含有量が上記
範囲よりも低い場合には、樹脂の強靭性が大きす
ぎて、開封性が悪くなり、一方エチレン含有量が
上記範囲よりも多くなると、耐熱性の点で不満足
なものとなると共に、ゴム的性質が大となつてや
はり開封性の点でも不満足なものとなる。 本発明に用いるプロピレン−エチレン共重合体
は、所謂ランダム共重合体であることが好ましい
が、ブロツク共重合体、ブロツク−ランダム共重
合体、或いはこれらのポリマーブレンドも使用し
得る。用いる共重合体の分子量は通常の成形用樹
脂の分子量範囲にあればよく、メルトインデツク
ス(M.I.)で表わして一般に1乃至40g/10min
の範囲にあるものが好適に使用される。 本発明によれば、上述したプロピレン−エチレ
ン共重合体に、該共重合体当り5乃至70重量%、
特に20乃至50重量%の無機充填剤と、5乃至60重
量%、特に10乃至40重量%のエチレンとエチレン
系不飽和を有するカルボン酸エステルとの共重合
体を配合する。 プロピレン−エチレン共重合体中に配合した無
機充填剤は、高温殺菌時における密封蓋の熱収縮
を小さいレベルに抑制し、寸法安定性を高め、こ
れにより耐熱密封性を向上させるという顕著な作
用を行うと共に、樹脂組成物から成る密封蓋に、
弱化線の破断が容易に行われるように、その力学
的性質を調節する(伸びを抑制し、硬度を上昇さ
せる)作用を行なう。 一方、プロピレン−エチレン共重合体に配合さ
れるエチレン−カルボン酸エステル共重合体は、
ベース樹脂中への無機充填剤の分散性を向上さ
せ、最終樹脂組成物の流動性、成形性を向上させ
ると共に、成形される容器蓋の弱化線部に柔軟性
と易破断性とを与える。しかも、これらの特性
は、容器蓋の耐熱性を殆んど低下させることなく
達成される。 無機充填剤の量が上記範囲よりも少ないときに
は、耐熱性、寸法安定性、殺菌後の密封性が不満
足なものとなる傾向があり、一方上記範囲よりも
多いときには、容器蓋が機械的に脆くなり、機械
的性質の点で不満足なものとなる。 また、エチレン−カルボン酸エステル共重合体
の量が上記範囲よりも少ないときには、無機充填
剤の分散性が低下する結果として、成形性や蓋の
機械的強度等が低下すると共に、蓋の開封部に必
要な柔軟性、易開封性等が失われる傾向がある。
一方エチレン−カルボン酸エステル共重合体の量
が上記範囲よりも多いときには、蓋の耐熱性が低
下すると共に、開封部の易破断性も低下する傾向
がある。 (実施例) 以下に本発明を図示の実施例について説明する
と、第1図には開口部を封栓したプラスチツクボ
トルと栓体の1例が、第2図乃至第4図にはその
栓体のみが示されており、Aはプラスチツクボト
ル、Bは栓体で、いずれも高温加熱殺菌に耐え得
る耐熱性のある合成樹脂にて成形される。この実
施例においては単一の栓体Bは内側栓1、外側栓
2及び当該内側栓内に封入されるゴム栓3の三部
材より成る。栓体Bの構成を詳述すると、内側栓
1は更に他の実施例では上側栓である上位内栓4
と下側栓である下位内栓5の二部材を栓体開口部
の中心線0の方向へ接合してなり、そのうち上位
内栓4は円筒体の内周面に仕切壁6を有してお
り、この仕切壁6によつて円筒内部には上方室7
と下方室8が形成される。而して前記仕切壁6の
下面にトラツク形状を描くスコアー9が形成され
ており、このスコアー9によつて囲まれる個所が
針挿入予定部となる。一方仕切壁6の上面であつ
てスコアー9の周縁内方適所にはリブ10を介し
て支柱部11が立設せしめられており、この支柱
部11には指掛用の環状プルリング12が一体的
に連設されている。従つてプルリング12に指を
引掛けて引起こせばスコアー9沿いに針挿入予定
部を容易に開口形成し得る。さらに上位内栓4は
円筒体の外周面に段部13を有しており、当該段
部13と下位内栓5の環状上端部が突き合せ接合
されるものである。 前記上位内栓4と一体的に接合される下位内栓
5は円筒体の内局に薄肉の仕切壁14を有してお
り、この仕切壁14によつて円筒内部は上方室1
5と下方室16とに区分されている。しかも上記
上方室15は上位内栓側の下方室8と相俟つてゴ
ム栓収納室を形成している。また、下位内栓の仕
切壁14は円筒体内周の中央より上側に設けられ
ることによつて、円筒体の下端から仕切壁14ま
での距離が相当長くなるようになされている。さ
らに下位内栓5は円筒体の下端外周に水平状に延
びる環状の外向フランジ17を有しており、この
外向フランジ17の底面とプラスチツクボトルA
の開口部上縁とがヒートシールされ、ボトル開口
部の密閉が行われる。 一体結合された上位内栓4及び下位内栓5の各
外周面と完全溶着される外側栓2は内部を貫通し
た円筒体の上端に水平状に延びる環状内向フラン
ジ18を、また円筒体の下端には外方へ水平状に
延びた後下方へ屈曲させられた環状の外向フラン
ジ19を一体的に備えている。而して上端の内向
フランジ18は内側栓1のうち上位内栓4が上方
へ離脱するのを防止するのに対して、下端の外向
フランジ19はその先端屈曲部20によつて下位
内栓側の外向フランジ17を内方へ挾着保持する
作用をなす。 ゴム栓3は上位内栓側の下方室8と下位内栓側
の上方室16の両者によつ形成される収納室内に
完全に封入され、外部と完全気密な状態に保持さ
れている。 第5図には本発明に係る輸液用容器栓の使用状
態が示されており、プルリング12に指を引掛け
て引起こすことによりスコアー9沿いに仕切壁の
針挿入予定部を開口してから、外部露出のゴム栓
3及び薄肉の仕切壁14を貫通させて針28の先
端をプラスチツクボトルAの内部に挿入させ、上
記針28を通じて逆倒させたボトル内部の輸液を
外方にて適宜使用するものである。斯かる場合に
おいて、挿入針8の支持部材29がゴム栓30に
当接するまで針28を差込んだ際、仕切壁14か
ら突出する針28の先端までの長さlは一定であ
り、しかも前記仕切壁14は栓体の基部すなわち
フランジ17,19より遠く隔てられているの
で、挿入た針28の先端はボトル胴部に比して体
積の小さいボトル首部までしか届かず、従つて針
先端より低位置の内容液が残留していたとして
も、この残留液は体積の小さいボトル首部及び栓
体下方室16から、内容液をほとんど全部使用す
ることができる。 この発明においては、前述のように、上位内栓
4の材料として無機充填剤及びエチレンとエチレ
ン系不飽和を有するカルボン酸エステル単量体と
の共重合体を配合したプロピレン−エチレン共重
合体を用いて耐熱性と易開封性とを両立させてい
るが、これに用いられる無機充填剤としては、炭
酸カルシウムが好適に使用されるが、他にタル
ク、気相法乃至酸法シリカ、ケイ酸塩、アルミノ
ケイ酸塩、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、各種クレ
イ、ケイソウ土等が使用される。 エチレン−カルボン酸エステル共重合体として
は、エチレンと任意のエチレン系不飽和を有する
カルボン酸エステルとの共重合体が使用され、こ
こでエチレン系不飽和を有するカルボン酸エステ
ルとしては、ビニルエステル類、特に下記一般式 式中、Rは水素原子またはアルキル基である、 で表わされるビニルエステル類、例えばギ酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ル等、或いはエチレン系不飽和カルボン酸エステ
ル、特に下記一般式 式中、R1は水素原子またはメチル基であり、
R2はアルキル基である、 で表わされるエステル類:例えばメタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ヘキシル、アク
リル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。 本発明の目的に最も好適なエチレン−カルボン
酸エステル共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共
重合体であり、他にエチレン−アクリル酸エチル
共重合体も好適なものである。 エチレン−カルボン酸エステル共重合体におけ
るカルボン酸エステルの含有量は、一般的に言つ
て、3乃至30重量%、特に10乃至20重量の範囲内
にあることが望ましい。即ち、カルボン酸エステ
ル含有量が上記範囲よりも少ない場合には、無機
充填剤の分散性向上効果等が期待できず、一方上
記範囲よりも多い場合には耐熱性の上でも不満足
なものとなり、また内容物のフレーバー(香味)
保持の点でも不満足なものとなる。 本発明に用いる樹脂組成物には、上述した必須
成分に加えて、それ自体公知の任意の配合剤を公
知の処方に従つて配合できる。かかる配合剤とし
ては、有機または無機の着色剤、酸化防止剤、滑
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等が挙げられる。 上述した樹脂組成物は、ペレタイザー、バンバ
リーミキサー、ロール等で混練し、この混練組成
物を、射出成形機に供給して、密封蓋の形に成形
する。 本発明の密封蓋において、スコアは金型の突起
に対応する溝として射出成形により同時に形成さ
れる。このスコア形成部における樹脂の厚みは、
0.05乃至0.5mm、特に0.1乃至0.3mmの範囲にあり、
またスコアの巾は、0.05乃至0.3mm、特に0.07乃至
0.12mmの範囲にあるのが望ましい。また溝の角度
は、45乃至75度とするのが好ましい。 本発明の樹脂組成物は、スコアの樹脂の厚みを
薄くしても、この部分にピンホールの発生がな
く、この部分からのリークやガス透過が少ないこ
とも顕著な特徴である。 更に、開封部の破壊強度は、1乃至5Kg、特に
2乃至4Kgの範囲とすることが密封信頼性と易開
封性との組合せ性質の上で望ましい。 実施例 1 エチレン含有量5重量%のポリプロピレン−ラ
ンダムコポリマー(AI=4.8)に、フイラーとし
て炭酸カルシウムを40重量%混入し、更に酢酸ビ
ニール含量15w%のエチレン−酢酸ビニール共重
合体(MI=3)を30重量%を均一に混合した材
料を8オンスのインジエクシヨンにて射出し、
0.2m/m厚、0.1m/m巾のスコアを持つたタブ
付の中栓を成形した。 この中栓を用いて500ccのポリプロピレン製容
器を密封し、120℃30分のレトルト殺菌を行つた。 殺菌后の中栓(特にスコア部)の収縮等もな
く、又、使用時の開口も容易に行えた。他の実施
例と実施例の耐熱温度及びスコアの引きちぎれ力
を表1に示す。
〔他の実施例〕
第6図は外側栓2′が外向フランジ19を持た
ない例である。第7図は下側栓5′の外周が上側
栓4の外周にまでのび、その上周縁で射出成形部
2″によつて熔着された例である。第8図は上記
の熔着部2″が、栓1の肩部から下に向つてのび、
上側栓4と下側栓5′を覆つている。第9図は熔
着部2″は栓の肩部には及ばず、その接合部のみ
を覆うように円筒状に形成される。第10図の実
施例では、上側栓4′が下側栓5″の外周にわたつ
てのび、ボトルAとの熔接フランジ部に溶着部2
が形成される。第11図は溶着部2が下側栓
5″の内側に迄のびている例である。 上記の例は、ゴム栓3が上側栓に設けられた下
方室8内に嵌入されている例であるが、この嵌入
室は下側栓の上方部に設けることができる。 第12図は第6図の実施例に相当し、ただゴム
栓3が下側栓5″の上に設けられた上方室8′に嵌
入れている。第13図は第7図に対応し、ゴム栓
3の嵌入室8′が下側栓5″に設けられた例であ
る。第14図は第9図の実施例に対応し、第15
図は第8図に対応する実施例である。 これらはいずれも第1実施例と同様の射出成形
法によつて製造しうる。 発明の効果 このような構造の栓体は、単一の部品として連
続的に一体成形することができ、封栓作業が単純
化されるばかりでなく、簡単な方法により製品の
大量生産が可能となる利点もある。また上位内栓
の下方室内或いは下位内栓の上方室内にゴム栓を
収納しておき、他方の内栓を嵌合することによつ
て上位内栓と下位内栓を嵌め合せ接合し、その後
一体化した上位内栓と下位内栓の外周に外側栓を
溶融結合させてなるものであるから、ゴム栓封入
時に溶融材料の射出圧がゴム栓に直接加えられる
ことはない。従つて栓体の成形過程中において、
ゴム栓に加えられる射出圧によつて直上位置にあ
る一方の仕切壁がスコアー沿いに破断されること
もないし、また射出圧によつて強制的に収縮させ
られたゴム栓が圧力解放時に膨張復元することに
よつて直下位置にある他方の薄肉仕切壁を破断す
ることもない。さらにまた、ゴム栓が射出圧によ
つて収縮することがなければ、ゴム栓の収縮幅に
応じて薄肉仕切壁の肉厚が大きくなる欠点を生じ
ることもなく、常に均一な肉厚の薄肉仕切壁を形
成できるので、針挿入の容易性を完全に保障しう
る等、種々の効果を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は
開口部を封栓したプラスチツクボトルと栓体を示
す縦断面図、第2図は上位内栓を示す中央縦断面
図、第3図は同平面図、第4図は同底面図、第5
図は栓体の使用状態を示す断面図、第6図ないし
第15図は栓体の種々の変形例を示す断面図であ
り、第6図ないし第11図は上側栓にゴム栓を収
納したもの、第12図ないし第15図は下側栓に
ゴム栓を収納したものを示す。 1:内側栓、2:外側栓、:ゴム栓、4:上位
内栓、5:下位内栓、6:仕切壁、9:スコア、
11:支柱、12:プルリング、14:仕切壁、
17、18、19:フランジ、28:挿入針、2
9:針支持部材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 樹脂成形されブルリングとスコアによるイー
    ジーオープン性をもつた上側栓と、高温加圧殺菌
    に必要な耐熱性を有するポリプロピレン等の合成
    樹脂で成形された下側栓と、上記何れかの栓に嵌
    合され、両方の栓の接合部を二次成形することに
    よつて溶融結合してその内側に密封されるゴム栓
    よりなる輸液用容器の密封栓において イージーオープン性を有する上側栓が0.5乃至
    10重量%のエチレンを含有するプロピレン−エチ
    レン共重合体、該プロピレン−エチレン共重合体
    当り10乃至50重量%の無機充填材及び該プロピレ
    ン−エチレン共重合体当り5〜60重量%のエチレ
    ンとエチレン系不飽和を有するカルボン酸エステ
    ル単量体との共重合体からなるブレンド物を用い
    ると共に、上側栓のスコアに対応する下側栓のゴ
    ム密封壁の厚さを針刺のために0.1〜0.5mmの薄膜
    部としたことを特徴とするプラスチツク製輸液用
    容器の栓
JP60074421A 1984-04-10 1985-04-10 耐熱性に優れた易開封性プラスチツク製輸液用容器の栓 Granted JPS61232851A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60074421A JPS61232851A (ja) 1985-04-10 1985-04-10 耐熱性に優れた易開封性プラスチツク製輸液用容器の栓
CN198585104018A CN85104018A (zh) 1984-04-10 1985-05-25 耐热性优越又容易开封的塑料制造的输液用容器的塞子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60074421A JPS61232851A (ja) 1985-04-10 1985-04-10 耐熱性に優れた易開封性プラスチツク製輸液用容器の栓

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