JPH01282223A - 高吸水性樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水分保持性に優れた高吸水性樹脂成形品及び
その製造方法に関するものである。更に詳しくは、吸水
による体積１１張が小さく、しかも、水分保持力の高い
多孔質の高吸水性樹脂成形品及びその製造方法に関する
ものである。

〔従来の技術〕

吸水性樹脂成形品の代表的なものとして、エラストマー
の連続気泡の発泡体が広く知られている。しかし、これ
らの１ラストマ一発泡体は吸収した水分の保持力が弱い
為、重力によって、あるいは僅かに加圧することによっ
て、脱水が生じる。

エラストマー発泡体は、水分保持能力が弱い為、吸収し
た水分は自然に放置してお（と速やかに蒸発して使用で
きない。

最近、ａ吸水性樹脂が開発され、おむつ、生理用品等に
広く採用されている。高吸水性樹脂は澱粉−ポリアクリ
ル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール
等の架橋物であり、水を吸収することによって含水ゲル
を形成し、高い水分保持能力を有する。しかし、高吸水
性樹脂は、高い吸水速度を維持する為、広い表面積を必
要とし、その為、微粒子の集合体である粉末の形で使用
される。おむつ等の衛生用品で使用される場合、高吸水
性樹脂の粉末をパルプ、繊維等の中に分散した構造が採
用されている。高吸水性樹脂は、架橋構造を持つ微粒子
の集合体である為、それ自体で押出成形、射出成形等に
よって成形品を製造することは出来ない。

高吸水性樹脂の粉末をマトリックスの熱可塑性樹脂に分
散させてフィルムシート状に押出成形することも試みら
れているが、吸水性樹脂粒子がマトリックス樹脂の内部
に閉じ込められてしまう為、吸水速度が遅（なる、吸水
率が低くなる等の欠点がある。吸水性樹脂粒子をマトリ
ックス樹脂の発泡体にフィルム成形工程で分散させる試
みも行われているが、必ずしも発泡体の空孔の内部に吸
水性樹脂粒子が局在するとは限らず、発泡体の空孔と吸
水性粒子との位置関係が制御できていない為、吸水率も
不十分であり、吸水性樹脂粒子が吸水プロセスにおいて
、マトリックス樹脂から脱離しやすい。

吸水性樹脂粒子が吸水のプロセスにおいてマトリックス
樹脂から脱離しに＜＜、吸水の前後で体積変化が小さく
、しかも水分保持能力の大きい高岐水性のスポンジ状の
エラストマー発泡体は、また、開発されていない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、従来技術で達成することの出来ななった、多
孔質エラストマーの空孔の内部に高吸水性樹脂粒子が局
在している微細構造の制御された高吸水性樹脂成形品を
得んとして研究した結果、高吸水性樹脂中の水分と一液
反応性ポリウレタンとの反応を利用することによって多
孔質の空孔の内部に高吸水性樹脂粒子を局在させること
が可能であることを見出し、更にこの知見に基き、種々
研究を進めて本発明を完成させるに至ったものである。

高吸水性樹脂粒子を多孔質エラストマーの多数の空孔の
内部にそれぞれ分散されることにより、吸水した場合、
吸水性樹脂粒子は多孔質の空孔の内部で膨潤することが
可能となる。その為、多孔質エラストマー成形品は、体
積膨張を殆ど伴わずに水分保持能力の高い吸水が出来る
。

本発明は、吸水率が高く、吸水時における吸水性樹脂粒
子の脱離が少なく、水分保持能力が高く、理用品等の衛
生用品、老人用あるいは幼児衣料品、保冷あるいは保温
用具、肉、魚などの鮮度保持材、湿布、その他の医用材
料、植物栽培の培地材、衝撃吸収材、建築用、光フィア
バケーブル用等の水分シール材等に幅広く応用すること
を目的としている。

〔課題を解決するためのｆ段〕

本発明は多孔質樹脂中に多数の吸水性樹脂粒子が分散し
た構造を持、つ吸水性成形品であって、該吸水性樹脂粒
子が実質的に該多孔質樹脂の空孔の内部に存在し、該吸
水性樹脂粒子の平均直径（ｄ）に比べて、該空孔の平均
内径（Ｄ）が太き（、Ｄ／ｄ＞２であることを特徴とす
る、吸水性樹脂成形品であり、又吸水性樹脂粉末に水と
残存イソシアネート基を有する液状ポリウレタン樹脂と
を添加して撹拌混合した後、該混合物を成形部へ導入し
、加熱あるいは非加熱状態で該ポリウレタン樹脂の水に
よる架橋反応を進行させ、発泡させることによって多孔
質構造を形成させると共に、成形し、次いで乾燥、脱水
することを特徴とする高吸水性樹脂成形品の製造方法で
ある。

本発明において、高吸水性樹脂成形品を構成するマトリ
ックスの多孔性樹脂は柔軟性のあるポリウレタン樹脂等
のエラストマーが好ましい、吸水性樹脂は澱粉系、ポリ
アクリル酸系、ポリビニルアルコ、−ル系等であり、特
に限定しないが、ポリアクリル酸系が好ましい、吸水性
樹脂の粒子の直径は特に限定しないが、５μ鋤乃至２０
０　ｇｗｈの範回内の粒子が好ましい、吸水性樹脂の平
均粒子径（ｄ）と多孔質樹脂の平均空孔径（Ｄ）との比
は、Ｄ／ｄ＞２であり、特に５＞Ｄ／ｄ＜ＩＱＱの範囲
内にあるのが好ましい０個々の吸水性樹脂の粒子は吸水
率１０００倍で体積が約１０００倍に膨張する。その際
粒子径は約１０倍に膨張する０粒子が局在する空孔の直
径（Ｄ）は粒子径（ｄ）の１０倍以上あれば、吸水率ｔ
ｏｏｏ倍まで膨潤できる。しかし、水分が成形品の内部
まで速やかに浸透する為には、多孔質樹脂の空孔が大き
く、空気泡構造が乱れると、粒子が脱離しやすくなる。

本発明の高吸水性樹脂成形品は、ブロック状、シート状
等であり、用途に応じて必要な形状に賦形することがで
きる０本発明の成形品の製造方法において、吸水性樹脂
粉末と水と液状ポリウレタン樹脂との混合方法としては
、まず、水を吸水性樹脂？５１末と混ぜて吸水性樹脂を
水で膨潤させておき、次いで液状ポリウレタンを混合す
るのが好ましい。

吸水して膨潤した吸水性樹脂粒子と液状ポリウレタン樹
脂を混合すると、吸水性樹脂粒子の表面の水分とポリウ
レタン樹脂のイソシアネート基が反応し、架橋反応の進
行につれて、反応生成物のガスによってポリウレタン樹
脂に気泡が発生する。

イソシアネート基の反応の相手の水分は殆ど吸水性樹脂
粒子に含まれていた水分であるから、反応は主として該
粒子の表面附近で開始され、吸水性樹脂粒子がその中に
存在する形で、空孔が生じると推定される。

混合物を１００℃以上の高温に加熱すると、吸水性樹脂
内部からの水分の蒸発も盛んになり、イソシアネート基
と水との反応が速やかに進行し、大きな空孔構造を持つ
柔軟な発泡体が形成される。

吸水性樹脂粉末１００重量部に対して、水の添加量は２
００重量部乃至４０００重量部が好ましく、液状ポリウ
レタン樹脂の添加量は５０重量部乃至１０００重量部が
好ましい、吸水性樹脂粉末に対する水及び液状ポリウレ
タン樹脂の混合比率を変えることによって、ポリウレタ
ンの発泡倍率が変化し、吸水率、水分の保持能力、柔軟
性等が変化する。

液状ポリウレタン樹脂は残存イソシアネート基を有し、
水の添加によって、水架橋反応を生し、固化する。多量
の水と接触すると、反応が速やかに進行し、発生ガスに
よって発泡構造体を形成する性質を持っている。このポ
リウレタン樹脂の反応の相手である水を予め吸水性樹脂
に含ませておくことによって、本発明の目的である吸水
性樹脂止ぜしめることによって、所望の形状の成形品を
作ることが出来る。成形品はシート状、ブロック状等自
由に賦形することが出来る。用途に応じてブロックから
切り出して賦形してもよい。

反応は常温でも進行するが、必要に応じて加熱状態で反
応を生ぜしめてもよい、１００℃以上に加熱することに
よって速やかに反応が生じる。

次いで、常温に長時間放置するか、加熱することによっ
て、内部の水分が蒸発し、脱水される。十分、乾燥した
後では、吸水性樹脂粒子は当初のサイズにまで縮小し、
粒子は空孔の内部に局在した形で存在する。膨潤した状
態にある９水性樹脂粒子が乾燥・脱水によって縮小する
ことによりて吸水性樹脂粒子の周囲に空孔が形成される
が、それだけでは空孔の直径が小さく、高い吸水率を有
する成形品を造ることが難しい。

本発明の方法では、吸水の前後における吸水性樹脂粒子
の寸法変化に加えて、ポリウレタン樹脂いる。さらに加
熱することによって、水分の蒸発を積極的に利用して、
空孔の直径を拡大することが出来る。

本発明の成形品の断面を顕微鏡で観察すると多くの発泡
セル（空孔）の内部に１個乃至複数の唆水性、樹脂粒子
が分散した微細構造を形成していることが確認できる。

〔実施例〕

高吸水樹脂粉末（製鉄化学玉業株式会社製アクアキープ
４Ｓ）１００重量部に対して水２０００重量部を添加し
て、高吸水性樹脂の粒子を吸水膨潤させ、これに残存イ
ソシアネート基を有する一液反応性液状ポリウレタン樹
脂（日信化学工業株式会社製ウレタン接着剤ＮＬＩ−０
０７）７００重量部を添加して、撹拌混合した後、６Ｃ
１１φ×λ５Ｃ１１大の丸い成形型内へ移して、１２０
℃に加熱し乍ら反応させて多孔質の発泡成形品を形成さ
せた０次いで、この成形品を冷却後に成形型内からだ。

この成形品から２Ｘ２Ｘ２Ｃ１１角のサイロ口型のスポ
ンジ状多孔質体を切出し、水道水の中に浸漬して吸水さ
せ、一定時間後、取出して、重量を測った。吸水率は１
５秒の浸漬で９倍、６０秒の浸漬で１２倍であり、６０
秒以上の浸漬でも吸水率は１２倍であ。た、内、吸水の
前後で体積は変化しなかった。

吸水した多孔質体を水中から取出して、吊り下げても、
重力による脱水は殆どなく、加圧による脱水も殆ど生じ
なかった。この多孔質体の断面を光学顕微鏡で観察した
結果、巨大な空孔の内部に１個乃至複数個の小さな吸水
性樹脂粒子が分散して存在していることが確認できた。

〔発明の効果〕

本発明の方法に従うと、多孔質発泡体の空孔のスペース
を吸水性樹脂の粒子の膨潤の為のスペースとして有効に
生かした高吸水性樹脂成形品を得ることができる。

本発明の成形品は、吸水率が１０倍を越え、吸水性樹脂
の脱離が少なく、水分の保持能力が高く、吸水による体
積の膨張が殆どなく、柔軟でかつ強靭である０本発明の
成形品は、おむつ、生理用品等老人用衣料品、保温用、
自負の鮮度保持用、湿布用、植物栽培の培地用、光フア
イバーケーブル用の、シール材、建築用シール材等に広
く応用することが出来る。

特許出願人　　住友ベークライト株式会社手続補正書（
自船 昭和６３年　９月　５日

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）、多孔質樹脂中に多数の吸水性樹脂粒子が分散し
   た構造を持つ吸水性樹脂成形品であって、該吸水性樹脂
   粒子が実質的に該多孔質樹脂の空孔の内部に存在し、該
   吸水性樹脂粒子の平均直径（ｄ）に比べて、該空孔の平
   均内径（Ｄ）が大きく、Ｄ／ｄ＞２であることを特徴と
   する高吸水性樹脂成形品。
2. （２）、吸水性樹脂粉末に水と残存イソシアネート基を
   有する液状ポリウレタン樹脂とを混合した後、該混合物
   を成形部へ導入し、加熱あるいは非加熱状態で該ポリウ
   レタン樹脂の水による架橋反応を進行させ、発泡させる
   ことによって多孔質構造を形成させると共に、成形し、
   次いで乾燥、脱水することを特徴とする高吸水性樹脂成
   形品の製造方法。