JPH0126636Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案は、主として林野火災の終局における
消火の際に必要な消火用水を供給するための携行
自在の二重構造の簡易水槽に関するものである。

（従来の技術） 林野火災においては一般に消火用水量が少く消
火に困難することが多い、特に消火の末期におい
ては各所に燻つている残火を消し止めるため多量
の水を必要とするが、この際まとまつた水量を供
給するための装置を必要とし、従来のホースから
の送水では数個所に及ぶ残火を消し止めることは
甚だ困難な問題点が発生している状況である。

（考案が解決しようとする問題点） そこでこの考案は、上記のような場合に使用す
るための携帯用背負型簡易水槽で現地で組立て、
係止紐で立木に水槽を係止し、水槽上面のホース
連結具に給水ホースを繋いて給水して貯水し、下
部の蛇口からバケツ等へ注水し各所の残火を消火
するための簡易水槽を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 以下本考案の一実施例を図面にもとづき説明す
ると、防水シート製のほぼ直方体の水槽内袋１を
設け、この上面中央部にはホース連結具２を具設
するとともに側壁下端部に蛇口３の連結具４を取
付け、又別にこの水槽内袋１を隙間なく収容する
防水シート製のほぼ直方体の上面に開放した外袋
５を設け、この外袋５の上部外周には補強用のベ
ルトを周設し、長手方向の各上端部にはそれぞれ
２個の係止紐６を取付けてこの先端に環７を固定
し、さらにこの長手方向の底面の両端に５組の尾
錠及び締具８をそれぞれ取付け、又側面端に小袋
９を取付けるとともに、水槽内袋１の蛇口連結具
４の取出し口１０を開孔し、なお底面の中央部に
背負紐１１を取付けて成るものである。

（作用） 以上のように構成した本考案の傾斜地用簡易水
槽は、第２図及び第３図に示す携行の状態から尾
錠及び締具８を開放して第１図に示す状態に水槽
内袋１を外袋５へ収納し、第４図に示すように係
止紐６の環へロープを通して通常傾斜地の立木Ｔ
を利用して係止し、蛇口３を下側にして上面のホ
ース連結具２へ給水ホースを連結して水槽内袋１
へ給水して貯水し、蛇口３を開いてバケツ等の容
器へ水を汲み取つて使用するものである。なお外
袋５に設けた小袋９は携行時に邪魔になる蛇口３
の収納袋である。

（考案の効果） このように本考案は、折り畳んで山野へ簡便に
携行可能の二重構造の丈夫な簡易水槽で、現地で
容易に組立て立木などを利用して山の斜面に据
え、素早く貯水して多量の水を林野火災の消火に
役立たせるもので、通常は長さ1.5ｍ、幅1.0ｍ、
高さ0.5ｍ位の大きさとし、優に0.75tonの容量を
有し林野火災等の消火作業に大きな効果を発揮す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は組立
て状態の斜視図、第２図は折り畳み携行時の正面
図、第３図は第２図の背面図、第４図は使用状態
を示す側面図である。 １……水槽内袋、２……ホース連結具、３……
蛇口、４……蛇口連結具、５……外袋、６……係
止紐、７……環、８……尾錠及び締具、９……小
袋、１０……取出し口、１１……背負紐、Ｔ……
立木。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 防水シート製のほぼ直方体の水槽内袋１を設
   け、この上面中央部にはホース連結具２を具設す
   るとともに側壁下端部に蛇口３の連結具４を取付
   け、又別に上記水槽内袋１を隙間なく収容する防
   水シート製のほぼ直方体の上面を開放した外袋５
   を設け、該外袋５の長手方向の各上端部にはそれ
   ぞれ１個ないし複数個の係止紐６を取付けてこの
   先端に環７を固定し、さらにこの長手方向の底面
   の両端に複数組の尾錠及び締具８をそれぞれ取付
   け、又適宜箇所に小袋９を取付けるとともに上記
   水槽内袋１の蛇口連結具４の取出し口１０を開孔
   し、なお底面の中央部に背負紐１１を取付けて成
   る傾斜地用簡易水槽。