JPH0123249Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインで脱穀、選別された籾を
一時的に収容する籾タンクからの籾の取出口の改
良に係り、特に籾袋の着脱に邪魔にならない籾取
出口の構造に関するものである。

第１図に示したのは、従来のコンバインの一例
を示す概略斜視図であり、かかるコンバインにお
いては、脱穀されワラ、塵と選別された籾は機台
上部の籾タンク１に一時的に収容され、適時籾タ
ンク下部の籾取出口２，２から取出される。籾を
取出す時には第２図に示す如く籾取出口２の左右
に水平に設けた籾袋受けバー３，３に籾袋４上部
の保持孔５，５を突き差して籾袋４を保持し、籾
袋４の上部口６を開いて籾取出口２の下端に設け
たゴムブーツ７を挿入した後、籾取出口２内の通
路を開閉するシヤツター８の引手９を持つて図示
のように矢印１０の方向へ引き、シヤツター８の
開口部と籾取出口２内の通路とを合致させて通路
を開き、籾タンク１内の籾を上記通路及びゴムブ
ーツ７を経て籾袋４内へ落下させる。そして一定
量の籾が取出されるとシヤツター８の引手９を矢
印１１の方向へ押込んで通路を閉じ、満杯の籾袋
を籾袋受けバー３から矢印１２で示すように取り
出す。ところが従来の籾取出口の構造では、図示
のようにシヤツターの直下に籾袋があり、籾袋４
を矢印１２の方向へ持ち上げる時、シヤツターと
人手が干渉し、作業性が悪いばかりか、無理に持
上げようとしてシヤツターを損傷する等の危険性
がある。

本考案はこのような籾取出時の作業性を改善せ
んとするもので、籾取出口に水平方向に摺動自在
のシヤツターを設け、該シヤツターを摺動させて
籾取出口の開閉を行うコンバインの籾取出口開閉
装置において、上記籾取出口に垂直軸まわりに回
動自在のシヤツター受けを取付け、該シヤツター
受けの側壁部に設けたシヤツター挿入孔に上記シ
ヤツターを摺動自在に装着したことを特徴とする
コンバインの籾取出口開閉装置を提供するもので
ある。

次いで第３図以下の添付図面を参照して、本考
案を具体化した実施例につき詳しく説明する。こ
こに第３図は本考案の一実施例に係る開閉装置の
正断面図、第４図は第３図に示したシヤツターを
90度回転させた状態を示す正断面図、第５図は同
開閉装置の斜視図である。これらの図において
１′は籾タンクで、下部に籾取出口２′を有する。
この籾取出口２′は、円筒部１３とその下端に設
けたフランジ状の突出板１４とよりなり、該円筒
部１３には円筒状のシヤツター受け１５が垂直軸
まわりに回動自在に嵌入され、その上部の円環状
突出縁１６と上記フランジ状の突出板１４との係
合によつてシヤツター受け１５は上記円筒部１４
から脱落しない。シヤツター受け１５の側壁部１
７には、水平方向のシヤツター挿入孔１８，１８
が穿設され、該シヤツター挿入孔１８内に貫通状
に装着されたシヤツター１９は、水平方向に摺動
自在で、略長方形板状の片半分の部分に開口２０
を有すると共に、その端部に引手２１を有してい
る。２２はシヤツター１９の抜け止め係合突起で
ある。また２３はシヤツター受け１５の下端に嵌
着されたゴムブーツであり、３，３は籾袋受けバ
ーである。

従つて第３図に示した状態では取出口２′がシ
ヤツター１９によつて閉じられており、籾は籾タ
ンク１′内に蓄積される。籾を取出すには、シヤ
ツター１９を矢印２４の方向へ摺動させ開口２０
の位置を籾取出口２′に合わせる。籾の取出しが
終了するとシヤツターを再度閉めて籾の流出を止
める。その後籾袋を籾袋受けバー３から外して持
ち上げるのであるが、第３図の状態ではシヤツタ
ーと手が干渉するので、第５図に二点鎖線で示し
たシヤツター１９の位置を変えるためにシヤツタ
ー受け１５を矢印２５で示す方向に回動させ、シ
ヤツターを実線で示す１９′の位置に置く。これ
により籾袋を持ち上げる手とシヤツターとの干渉
は防止される。籾袋の取出しが終ると、この状態
のシヤツターは他の作業の邪魔になるから、オペ
レータはシヤツターを再度１９の位置へ戻してお
く。

本考案は以上詳述した如く、籾取出口に水平方
向に摺動自在のシヤツターを設け、該シヤツター
を摺動させて籾取出口の開閉を行うコンバインの
籾取出口開閉装置において、上記籾取出口に垂直
軸まわりに回動自在のシヤツター受けを取付け、
該シヤツター受けの側壁部に設けたシヤツター挿
入孔に上記シヤツターを摺動自在に装着したこと
を特徴とするコンバインの籾取出口開閉装置であ
るから、シヤツターの向きを自由に変えることが
でき、籾袋の取出し時に、オペレータの手がシヤ
ツターと干渉するのを未然に防止することができ
るので、籾取出し時の作業性が著るしく向上する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンバインの概略斜視図、第２
図は従来の籾取出口部の斜視図、第３図は本考案
の一実施例に係る開閉装置の正断面図、第４図は
第３図に示したシヤツターを90度回転させた状態
を示す正断面図、第５図は同開閉装置の斜視図で
ある。 符号の説明、１′……籾タンク、２′……籾取出
口、３……籾袋受けバー、１５……シヤツター受
け、１７……側壁、１８……シヤツター挿入孔、
１９……シヤツター、２０……開口、２１……引
手、２３……ブーツ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 籾取出口に水平方向に摺動自在のシヤツターを
   設け、該シヤツターを摺動させて籾取出口の開閉
   を行うコンバインの籾取出口開閉装置において、
   上記籾取出口に垂直軸まわりに回動自在のシヤツ
   ター受けを取付け、該シヤツター受けの側壁部に
   設けたシヤツター挿入孔に、上記シヤツターを摺
   動自在に装着したことを特徴とするコンバインの
   籾取出口開閉装置。