JPH01227992A - 燃料集合体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は沸騰水型原子炉の炉心部に装荷される燃料集合
体に関する。

（従来の技術） 沸騰水型原子炉で用いられる従来の燃料集合体を第５図
により説明する。多数の燃料棒２１が正方格子状に配列
され、これらの上端および下端はそれぞれ、上部タイプ
レート２２および下部タイプレート２３により支持され
ている。上部タイプレート２２および下部タイプレート
２３には上下方向に冷却材が流れるような流路が設けら
れている。正方格子状に配列した燃料棒全体は角筒状の
チャンネルボックス２４で覆われている。上部タイプレ
ート２２と下部タイプレート２３の間には複数個の格子
状燃料スペーサ２５があって、燃料棒２１相互問および
燃料棒２１とチャンネルボックス２４内 ち、かつチャンネルボックス２４内の上下方向の流路を
確保するようになっている。

この燃料集合体を沸騰水型原子炉（図示せず）に装荷し
て運転している状態において、冷却材は液単相で下部タ
イプレート２３の下部の開口部より流入し、下部タイプ
レート２３を通過してチャンネルボックス２４内に流入
する。ここで燃料棒２１の熱が冷却材に伝えられ、冷却
材は温度上背して、さらに沸騰する。この燃料棒２１か
ら冷却材への伝熱によって燃料棒２１の過熱が防止され
、燃料棒２１の健全性が保たれている。

温度上背し、沸騰して気液二相流となった冷却材は上部
タイプレート２２を通過してチャンネルボックス２４外
へ流出する。沸騰水型原子炉はこうして得られた高温の
気液二相流のうちの蒸気を分離し、利用するものである
。

（発明が解決しようとする課題） 燃料棒２１を過熱させないで、なるべく多くの熱を冷却
材に伝えるには、燃料チャンネル２４内に供給された冷
却材を核燃料棒２１に有効に接触させて冷却効率を高め
、ｓｍ遷移が生じ、冷却効率が悪化するときの燃料集合
体出力である限界出力を高める必要がある。

ところで、チャンネルボックス２４内に流入した冷却材
の分布状態はチＶンネルボック２４の中央部より周辺部
近傍に集中する傾向にある。これは、中央部が燃料棒２
１の核反応により高温であるのに対し周辺部分は低温で
あるため、冷却材は流動抵抗の小さな低温周辺部に流れ
るからである。したがって、チャンネルボックス２４内
において、冷却材はチャンネルボックス２４の内周面に
沿って多く流れ、各燃料棒間を流れる冷却材量が少なく
なる。

各燃料棒２１の冷却効率を向上させるためには、チャン
ネルボックス２４の内周面に沿う冷却材流量を押え、燃
料棒２１の配列内に多量の冷却材を案内できるようにす
ればよい。

しかしながら、従来のチャンネルボックス２４は内周面
がなめらかな平面で形成されているので、チャンネルボ
ックス２４の内周面に沿う冷却材はそのままスムースに
上昇し、燃料棒２１間に案内することはできなかった。

したがって、各燃料棒２１の冷却に冷却材を有効かつ積
極的に利用することができず、このため燃料棒２１の冷
却効率は必ずしも高いものではなかった。

これに対し、チャンネルボックス２４に沿う冷却材を燃
料棒２１間に案内するようなガイド部材をチャンネルボ
ックス２４内に設けることが考えられる。

しかしこの場合、この燃料集合体組立時において、燃料
棒２１、上部タイプレート２２、下部タイプレート２３
、燃料スペーサ２５等が組み立った状態にチャンネルボ
ックス２４をかぶせる工程で、このガイド部材と燃料ス
ペーサ２５の外側がぶつかるのを避けるためには極めて
小さなガイド部材しか設けることができなかった。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、チャンネ
ルボックスの内面に沿って上昇してくる冷却材を各燃料
棒間に積極的に案内し、これによって各燃料棒の冷却効
率を高めて限界出力特性を向上させ、しかも燃料集合体
組立時の不具合が生じないようにすることを目的とする
。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は、多数の燃料棒と、これらの燃料棒の上部およ
び下部をそれぞれ結合し、上方向の流路を有する上部タ
イプレートおよび下部タイプレートと、上記燃料棒全体
の側面を覆う筒状のチャンネルボックスと、上記燃料棒
相互間および燃料棒とチャンネルボックスの間の間隔を
保つための格子状の複数の燃料スペーサとを具備する燃
料集合体において、チャンネルボックスの内壁面に複数
個の切欠き部を設け、この切欠き部の中に熱膨張率の高
い冷却材ガイド部材をくの字型に装着してなり、前記冷
却材ガイド部材は通常運転温度では熱膨張によりその中
央部分が流路中央に向って突出するような形状変化をす
ることを特徴とする燃料集合体に関する。

（作　用） 本発明の燃料集合体は、チャンネルボックス内壁面に複
数個の切欠き部を設け、その中に温度によって形状変化
する冷却材ガイド部材を装着しているので、原子炉運転
により高温（約３００℃）になると上記冷却材ガイド部
材が突出して、チャンネルボックス内表面に沿って上昇
してきた冷却材を燃料集合体中心方向に向けさせ、燃料
棒の冷却効果を向上させる。特に燃料棒表面の液膜剥離
しやすい部位では、この冷却材流れ変化によって液膜剥
離が防止でき、限界出力向上に寄与する。

上記冷却材ガイド部材は、常温時にはチャンネルボック
ス内壁表面から突出していないので、燃料集合体の組立
て時または分解時に障害となるおそれはない。

（実施例） 本発明に係る燃料集合体の実施例を第１図ないし第４図
により説明する。

第１図は本発明の一実施例である燃料集合体の断面図で
ある。この燃料集合体は従来と同様に多数の燃料棒１が
正方格子状に配列され、これらの上端および下端はそれ
ぞれ上部タイプレート２および下部タイプレート３によ
り支持され、上部タイプレート２および下部タイプレー
ト３には上下方向に冷却材が流れるような流路が設けら
れ、燃料棒仝体は角筒状のチャンネルボックス４で覆わ
れている。上部タイプレート２と下部タイプレート３の
間には複数個の格子状燃料スペーサ５があって燃料棒１
相互間および燃料棒１とチャンネルボックス４内面との
間隔を保ち、かつチャンネルボックス４内の上下方向の
流路を確保するようになっている。

以上の構成は従来の燃料集合体と同じであるが、本実施
例では第２図に示すようにチャンネルボックス４の内壁
面に？！数の切欠き部６が設けられ、その内部に冷却材
ガイド部材７が装着されている。

なお第２図（ａ）（ｂ）は第１図のＡ部の拡大図であっ
て、（ａ）は常温時、（ｂ）は高温時の状態を示す図で
ある。

切欠き部６は燃料スペーサ５．５間の位置に設けるのが
適当である。例えば燃料スペーサ５，５間を３等分した
場合の上方から１／３の位置に配設される。また冷却材
ガイド部材７は第２図（ａ）に示すようにそれぞれの上
下部がチャンネルポック４に溶接されて「り」の字形に
とりつけられている。この冷却材ガイド部材７は、イン
コネル。

ステンレス鋼、あるいはアルミニウム合金からなる鋼材
であり、チャンネルボックスを構成しているジルカロイ
とは熱膨張率が大きく異なっている。

これらの常温での熱膨張率は、ジルカロイに比べ、イン
コネルでは約２．５倍、ステンレス鋼では約２．５倍、
アルミニウム合金では約４倍となっている。したがって
チャンネルボックスの内壁の切欠き部６に装石された冷
却材ガイド部材７は、常温においては第２図（ａ）に示
すようにチャンネルポック５内面の切欠き部６の内部に
収まっており、原子炉運転時の高温（約３００℃）に達
すると熱膨張して第２図（ｂ）に示すようにその中央部
がチャンネルボックス４内の流路に向かって突出する。

燃料スペーサ５は第３図に示すように、板状部材８を格
子状に組み立てたもので、各格子孔９内に燃料棒１が収
容され、燃料棒１はガイド部材１０゜１１、１２により
所定位置に保持される。板状部材８の外周辺外側には複
数の突起１３があって、板状部材８とチャンネルボック
ス４の間隔を保つようになっている。冷却材ガイド部材
７は、チャンネルボックスを上下に動かした場合に突起
１３に当らないような位置にあり、常温におけるガイド
部材７の突起は突起１３の高さよりも小さい。なお、第
３図は第１図のＩ−Ｉ線断面図であって燃料棒１゜１・
・・の一部は省略しである。

次に、本実施例の作用を説明する。前述したように、燃
料集合体を沸騰水型原子炉に装荷して運転すると、冷却
材は液甲相で下部タイプレート３下品の開口部より流入
し、下部タイプレート３を通過してチャンネルボックス
４内に流入する。ここで燃料棒１，１・・・の熱が冷却
材に伝えられ、冷却材は温度上背してざらに８１騰し、
気液二相流となって上部タイプレート２を通過してチャ
ンネルボックス４外へ流出する。

このとき原子炉内は３００℃程度の高温状態にあるので
、冷却材ガイド部材７は熱膨張により第２図（ｂ）のよ
うにチャンネルボックス４の流路中心に向かって突出し
た形状となる。

チャンネルボックス４内の冷却材は、周辺部分が低温で
あるために周辺部すなわちチャンネルボックス４の内面
に沿って多く流れる傾向にあるが、第４図に示すように
、チャンネルボックス４の内面に沿って上昇する冷却材
１４は、冷却材ガイド部材７の位置に達すると、冷却材
ガイド部材７に案内されて燃料集合体の中心方向に向け
られ、冷却材は各燃料棒１，１間を上昇する冷却材主流
と合流せしめられる。この合流によって燃料棒１の周囲
を流れる冷却材流量が増大し、燃料棒１の冷却効果が増
大する。また合流に伴なって、冷却材１４の主流に乱れ
が生じ、燃料棒１の表面に発熱によって生じた蒸気泡と
冷却材１４の混合が促進され、燃料棒１表面が蒸気相で
覆われるのが防止される。

なお、冷却材ガイド部材７のない従来の燃料集合体では
、燃料棒上端から１１目の燃料スペーサの少し上流側位
置において燃料棒表面の冷却材液膜が切れやすい傾向が
あるので、こうした位置に冷却材ガイド部材１０を配設
すると特に効果的である。

この燃料集合体の組立て時または分解時は常温であるの
で、冷却材ガイド部材７は第２図（ａ）のようにチャン
ネルボックス４内面の切欠き部６内からあまり突出して
いない。このため、第３図かられかるように燃料スペー
サ５と冷却材ガイド部材７が衝突することなくチャンネ
ルボックス４をかぶせ、またとりはずすことができる。

［発明の効果］ 本発明に係る燃料集合体においては、原子炉運転時、チ
ャンネルボックス内周面沿いに上昇する冷却材を燃料集
合体の内部方向に案内し、冷却材の燃料棒表面への接触
を向上させるので、燃Ｆｌ棒の冷却効率を高め、限界出
力を向上させることができる。しかも冷却材ガイド部材
は常温時にはチャンネルボックス内壁表面よりあまり突
出していないので、燃料集合体の組立て２分解時に何ら
悪影響を及ぼすことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る燃料集合体の実施例の一部切欠縦
断面図、第２図（ａ）、　（ｂ）は第１図のＡ部拡大図
であって（ａ）は常温時、（ｂ）は高温時の状態を示す
図、第３図は第１図のＩ−Ｉ線断面図、第４図は原子炉
運転時における本発明の冷却材ガイド部材の作用効果を
説明する図、第５図は従来の燃料集合体の一部切欠縦断
面図である。 １・・・燃料棒 ２・・・上部タイプレート ３・・・下部タイプレート ４・・・チャンネルボックス ５・・・燃料スペーサ ６・・・切欠き部 ７・・・冷却材ガイド部材 （８７３３）代理人　弁理士　猪　股　祥　晃（ばか　
１名） 第１図 第３図 第４魯 沫　Ｃ：、７ ４７　−７　　２Ｎ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）多数の燃料棒と、これらの燃料棒の上部および下
   部をそれぞれ結合し、上方向の流路を有する上部タイプ
   レートおよび下部タイプレートと、上記燃料棒全体の側
   面を覆う筒状のチャンネルボックスと、上記燃料棒相互
   間および燃料棒とチャンネルボックスの間の間隔を保つ
   ための格子状の複数の燃料スペーサとを具備する燃料集
   合体において、チャンネルボックスの内壁面に複数個の
   切欠き部を設け、この切欠き部の中に熱膨張率の高い冷
   却材ガイド部材をくの字型に装着してなり、前記冷却材
   ガイド部材は通常運転温度では熱膨張によりその中央部
   分が流路中央に向つて突出するような形状変化をするこ
   とを特徴とする燃料集合体。