JPH01156424A - 低温靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法 - Google Patents
低温靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法Info
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- JPH01156424A JPH01156424A JP31552087A JP31552087A JPH01156424A JP H01156424 A JPH01156424 A JP H01156424A JP 31552087 A JP31552087 A JP 31552087A JP 31552087 A JP31552087 A JP 31552087A JP H01156424 A JPH01156424 A JP H01156424A
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は低温靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法
に係り、特に板厚が25間以上のドロップ・ウェイト・
テイヤー・テスト(D rop W eightT e
ar T est、以下DWTTと称する)の85%延
性破面遷移温度が一20℃以下の非調質高張力鋼板の製
造方法に関する。
に係り、特に板厚が25間以上のドロップ・ウェイト・
テイヤー・テスト(D rop W eightT e
ar T est、以下DWTTと称する)の85%延
性破面遷移温度が一20℃以下の非調質高張力鋼板の製
造方法に関する。
近年、北方や北極圏の寒冷地において、大規模な油田、
ガス田が開発され、これに伴いガス、原油を効率的かつ
経済的に消費地まで輸送するために、大径厚内の高張カ
ラインパイプの需要が急増している。
ガス田が開発され、これに伴いガス、原油を効率的かつ
経済的に消費地まで輸送するために、大径厚内の高張カ
ラインパイプの需要が急増している。
上記の如き気象条件で使用されるラインパイプ素材とな
る鋼板に対しては当然のことながら高強度と共に優れた
低温靭性、特にDWTT特性が要求されろ。これらの厳
しい材質特性を満足させるためにラインパイプ用鋼板は
特開昭52−82624、特開昭54−71715ある
いは特開昭54−157720に見られるようにNb、
V、Tiwlを制御圧延法により製造されている。
る鋼板に対しては当然のことながら高強度と共に優れた
低温靭性、特にDWTT特性が要求されろ。これらの厳
しい材質特性を満足させるためにラインパイプ用鋼板は
特開昭52−82624、特開昭54−71715ある
いは特開昭54−157720に見られるようにNb、
V、Tiwlを制御圧延法により製造されている。
また、最近非調質高張力鋼板の製造方法として、制御圧
延後加速冷却を行う技術が進歩し、上記の制御圧延によ
るよりも更に高張力化し、しかも靭性が劣化しない特徴
が多く利用されている。従って、Ti含有鋼にもこの技
術を適用する例が特開昭52−111413に見られろ
。また、この例に明示されている如く圧延後の加速冷却
において01%未満のT1では微細なTi(C,N)の
析出が不十分となり、鋼の強度を上昇させる目的が達成
できないとされている。しかしながら01%を越えるT
1の添加では高強度化はできるが、DWTT特性が劣化
するという欠点がある。
延後加速冷却を行う技術が進歩し、上記の制御圧延によ
るよりも更に高張力化し、しかも靭性が劣化しない特徴
が多く利用されている。従って、Ti含有鋼にもこの技
術を適用する例が特開昭52−111413に見られろ
。また、この例に明示されている如く圧延後の加速冷却
において01%未満のT1では微細なTi(C,N)の
析出が不十分となり、鋼の強度を上昇させる目的が達成
できないとされている。しかしながら01%を越えるT
1の添加では高強度化はできるが、DWTT特性が劣化
するという欠点がある。
以上の観点からTi含有量を制限し、鋼の高強度化とD
WTT特性の改善が同時に達成できる技術の開発が要望
されている。
WTT特性の改善が同時に達成できる技術の開発が要望
されている。
本発明の目的は、上記従来技術に対する要望に応え、T
iを0.1%以下に限定した鋼において微量のNbを有
効に利用し、DWTT特性に優れた非調質高張力鋼板の
効果的な製造方法を提供するにある。
iを0.1%以下に限定した鋼において微量のNbを有
効に利用し、DWTT特性に優れた非調質高張力鋼板の
効果的な製造方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明の上
記の目的は次の2発明によって達成される。第1発明の
要旨とするところは次の如くである。すなわち、 重量比で C: 0.03〜012%、 Si: 0.1〜
05%M n: 1 、0〜2.5%、可溶性AI?
0.005〜0.06%Ti: 0.04〜01%
、 Nb: 0.005〜0.02%を含有し残部
がFeおよび不可避的不純物より成るスラブを1050
〜1250℃の温度範囲に加熱する段階と、前記加熱後
(A「3変態点+150℃)以下の未再結晶γ域におい
て圧下率が60〜90%の圧延を行う段階と、前記圧延
後〔(Ar、変態点−20℃)〜(Ar変態点−120
℃)〕の(γ+α)2相域において圧下率が20〜60
%の圧延を行う段階と、前記圧延後直ちに2〜b 650℃以下400℃を越九ろ温度範囲まで冷却し以後
放冷する段階と、を有して成ることを特徴とする低温靭
性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法である。
記の目的は次の2発明によって達成される。第1発明の
要旨とするところは次の如くである。すなわち、 重量比で C: 0.03〜012%、 Si: 0.1〜
05%M n: 1 、0〜2.5%、可溶性AI?
0.005〜0.06%Ti: 0.04〜01%
、 Nb: 0.005〜0.02%を含有し残部
がFeおよび不可避的不純物より成るスラブを1050
〜1250℃の温度範囲に加熱する段階と、前記加熱後
(A「3変態点+150℃)以下の未再結晶γ域におい
て圧下率が60〜90%の圧延を行う段階と、前記圧延
後〔(Ar、変態点−20℃)〜(Ar変態点−120
℃)〕の(γ+α)2相域において圧下率が20〜60
%の圧延を行う段階と、前記圧延後直ちに2〜b 650℃以下400℃を越九ろ温度範囲まで冷却し以後
放冷する段階と、を有して成ることを特徴とする低温靭
性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法である。
第2発明の要旨とするところは次の如くである。
すなわち、第1発明と同一基本成分の他に更にNi:
05%以下、Cu:0.5%以下、Mo:0.5%以下
、v二〇 1%以下、Cr:0.5%す下、Ca: 0
01%以下、希土類金属二 001%以下のうちから選
ばれた何れか1種または2種以上を含有し残部がFeお
よび不可避的不純物より成るスラブを第1発明と同一の
方法で加熱、圧延、冷却を行う低温靭性の優れた非調質
高張力鋼板の製造方法である。
05%以下、Cu:0.5%以下、Mo:0.5%以下
、v二〇 1%以下、Cr:0.5%す下、Ca: 0
01%以下、希土類金属二 001%以下のうちから選
ばれた何れか1種または2種以上を含有し残部がFeお
よび不可避的不純物より成るスラブを第1発明と同一の
方法で加熱、圧延、冷却を行う低温靭性の優れた非調質
高張力鋼板の製造方法である。
本発明の基礎となった実験について説明する。
0.07%C−0,25%5i−1,6%Mn−0,0
3%Al−0,015%Nb系を基本としTi含有量を
変えた鋼を用い、1150℃に加熱後(Ar3変態点+
150℃)以下の未再結晶γ域で65%の圧下を与え、
続いて(Ar3変態点−20℃)から(Ar3変態点−
120℃)の(γ十〇)2相域で40%の制御圧延を行
い、その後10℃/Sの冷却速度で500℃まで加速冷
却した場合の引張強さ(TS)とDWTTの延性破面遷
移温度(85%FATT)の関係を調査し結果を第1図
に示した。第1図には比較鋼として上記と全く同一の処
理をした0 07%G−0.25%5i−16%M n
−0、03%Al系のNbを含有しないmのTi含有
量の影響も併せて示した。
3%Al−0,015%Nb系を基本としTi含有量を
変えた鋼を用い、1150℃に加熱後(Ar3変態点+
150℃)以下の未再結晶γ域で65%の圧下を与え、
続いて(Ar3変態点−20℃)から(Ar3変態点−
120℃)の(γ十〇)2相域で40%の制御圧延を行
い、その後10℃/Sの冷却速度で500℃まで加速冷
却した場合の引張強さ(TS)とDWTTの延性破面遷
移温度(85%FATT)の関係を調査し結果を第1図
に示した。第1図には比較鋼として上記と全く同一の処
理をした0 07%G−0.25%5i−16%M n
−0、03%Al系のNbを含有しないmのTi含有
量の影響も併せて示した。
TSについてみると、Nbを含有する本発明鋼、Nbを
含有しない比較鋼ともにTi量の増加とともにTSは上
昇する。しかしDWTT特性についてみると、本発明鋼
のDWTT特性は比較鋼に比べて低温側に移行し、更に
本発明鋼は0,1%TiまではDWTT特性が劣化しな
い乙とがわかる。
含有しない比較鋼ともにTi量の増加とともにTSは上
昇する。しかしDWTT特性についてみると、本発明鋼
のDWTT特性は比較鋼に比べて低温側に移行し、更に
本発明鋼は0,1%TiまではDWTT特性が劣化しな
い乙とがわかる。
また、第1図には上記のNbを含有する本発明鋼と同一
成分の鋼を用いて未再結晶γ域では65%の圧下を与え
、(γ+α)2相域での圧下率を0%とした場合の比較
鋼の材質特性も示した。この比較から(γ十〇)2相域
で40%の圧延を行うことによりDWTT特性が低温側
に移行することがわかる。
成分の鋼を用いて未再結晶γ域では65%の圧下を与え
、(γ+α)2相域での圧下率を0%とした場合の比較
鋼の材質特性も示した。この比較から(γ十〇)2相域
で40%の圧延を行うことによりDWTT特性が低温側
に移行することがわかる。
以上の結果から本発明鋼はDWTT特性を劣化すること
なく高強度化が図れることが判明した。
なく高強度化が図れることが判明した。
この理由は明らかでないが、01%以下の11M4の未
再結晶γ域ばAr、変態点〜(Ar3変態点+100℃
)の範囲であるが、002%以下のNb添加により未再
結晶γ域がA r3変態点〜(A r、変態点+150
℃)の範囲に拡大される。乙の未再結晶γ域が拡大さハ
ることにより、γ域(ま容易に伸長化し、更に粒内に変
形帯が多数導入されγ粒が微細化される。
再結晶γ域ばAr、変態点〜(Ar3変態点+100℃
)の範囲であるが、002%以下のNb添加により未再
結晶γ域がA r3変態点〜(A r、変態点+150
℃)の範囲に拡大される。乙の未再結晶γ域が拡大さハ
ることにより、γ域(ま容易に伸長化し、更に粒内に変
形帯が多数導入されγ粒が微細化される。
このように微細化したγ粒を(A r3変態点−20℃
)以下の(γ十〇)2相域で圧延すると、圧延されるフ
ェライト粒が微細なため靭性はほとんど劣化しない。ま
た、(γ十〇)2相域での圧下率を20%以上とするこ
とにより板厚中心部においてもセパレーションが発生す
る。これらの重量効果によりDWTT特性が向上するも
のと考えられる。
)以下の(γ十〇)2相域で圧延すると、圧延されるフ
ェライト粒が微細なため靭性はほとんど劣化しない。ま
た、(γ十〇)2相域での圧下率を20%以上とするこ
とにより板厚中心部においてもセパレーションが発生す
る。これらの重量効果によりDWTT特性が向上するも
のと考えられる。
次に本発明における材料の成分組成を限定した理由を説
明する。
明する。
C:
Cは003%未満の場合には高強度が得られず、一方、
0.12%を越えろと前記の加速冷却においてTi添加
の効果が失われる。また、溶接部の靭性や溶接低温割れ
性の面からもCが低いほうが好ましいので0.03〜0
12%に限定した。
0.12%を越えろと前記の加速冷却においてTi添加
の効果が失われる。また、溶接部の靭性や溶接低温割れ
性の面からもCが低いほうが好ましいので0.03〜0
12%に限定した。
S 1 :
Siは鋼の脱酸を促進し、また強度を上昇させるので少
なくとも01%以上添加する。しかしあまり多いと靭性
や溶接性が著しく損なわれるため上限を05%とし、0
1〜05%に限定した。
なくとも01%以上添加する。しかしあまり多いと靭性
や溶接性が著しく損なわれるため上限を05%とし、0
1〜05%に限定した。
Mn :
Mnは10%未満では鋼板の強度および靭性が低下し、
溶接熱影響部(息下HAZと称する)の較化が大きくな
るため下限を10%とする。一方、Mnが多すぎるとH
AZの靭性が劣化するので上限を25%とし、10〜2
5%に限定した。
溶接熱影響部(息下HAZと称する)の較化が大きくな
るため下限を10%とする。一方、Mnが多すぎるとH
AZの靭性が劣化するので上限を25%とし、10〜2
5%に限定した。
可溶性Al :
AIは鋼の脱酸上最低0005%の添加が必要であり、
一方可溶性Alが0.06%を越えるとHAZの靭性の
みならず溶接金属の靭性も著しく劣化するので、可溶性
Ajは0005〜0.06%の範囲にした。
一方可溶性Alが0.06%を越えるとHAZの靭性の
みならず溶接金属の靭性も著しく劣化するので、可溶性
Ajは0005〜0.06%の範囲にした。
T1:
Tiは本発明の重要元素であるが、0,1%を越えると
本発明の目的であるDWTT特性が著しく劣化するので
上限を0.1%とした。また、004%未満では本発明
のもう一つの目的である高強度が図れないため下限を0
04%とし、004〜01%に限定した。
本発明の目的であるDWTT特性が著しく劣化するので
上限を0.1%とした。また、004%未満では本発明
のもう一つの目的である高強度が図れないため下限を0
04%とし、004〜01%に限定した。
Nb :
Nbは本発明の目的であろDWTT特性を向上させるた
め必須元素であるが、002%を越えて添加してもDW
TT特性の向上は大きく望めないため、上限を002%
とした。また、0005%未満ではNbによる未再結晶
γ域の拡大効果が生じないため下限を0005%とし、
0005〜0.02%の範囲に限定した。
め必須元素であるが、002%を越えて添加してもDW
TT特性の向上は大きく望めないため、上限を002%
とした。また、0005%未満ではNbによる未再結晶
γ域の拡大効果が生じないため下限を0005%とし、
0005〜0.02%の範囲に限定した。
以上が本発明におけろ高張力鋼の基本成分であるが、更
に高張力化あるいはその他の目的のためにNi、CuX
Mo、V、Cr、Ca、希土類金属のうちから選ばれた
少なくとも1種以上を添加させることができる。これら
の元素を添加しても本発明の特徴は何も失われることな
く、上記諸元前の添加により高張力化あるいは下記の諸
効果が達成されろ。上記成分の添加の目的と添加量を限
定する理由を説明する。
に高張力化あるいはその他の目的のためにNi、CuX
Mo、V、Cr、Ca、希土類金属のうちから選ばれた
少なくとも1種以上を添加させることができる。これら
の元素を添加しても本発明の特徴は何も失われることな
く、上記諸元前の添加により高張力化あるいは下記の諸
効果が達成されろ。上記成分の添加の目的と添加量を限
定する理由を説明する。
N I =
NiはHAZの硬化性および靭性に悪い影響を与えるこ
となく母材の強度と靭性を向上させるので添加するが、
高価であるので上限を05%とした。
となく母材の強度と靭性を向上させるので添加するが、
高価であるので上限を05%とした。
Cu :
Cui、fNiとほぼ同様の効果があるだけでなく、耐
食性も向上させるが、05%を越えると熱間脆性を生じ
やす<、鋼板の表面性状も劣化するので、05%を上限
とした。
食性も向上させるが、05%を越えると熱間脆性を生じ
やす<、鋼板の表面性状も劣化するので、05%を上限
とした。
MO=
Moは圧延時のオーステナイト粒を微細かっ整粒化し、
なおかつ微細なベイナイトとマルテンサイ1−を生成す
るので強度と靭性を向上するが、高価であるので上限を
05%とした。
なおかつ微細なベイナイトとマルテンサイ1−を生成す
るので強度と靭性を向上するが、高価であるので上限を
05%とした。
V :
V 1.を強度と靭性向上のため、および溶接継手強度
確保のため添加するが、01%を越えて添加すると母材
とHAZの靭性を著しく劣化するので01%を上限とし
た。
確保のため添加するが、01%を越えて添加すると母材
とHAZの靭性を著しく劣化するので01%を上限とし
た。
C「:
Crは微細なベイナイトやマルテンサイトを生成し強度
と靭性を向上させるが05%を越す添加は溶接性を害す
るので上限を05%とした。
と靭性を向上させるが05%を越す添加は溶接性を害す
るので上限を05%とした。
Ca、希土類金属(以下REMと称する):CaとRE
MはM n Sの形態制卸をしC方向の靭性向上に効果
があるが、それぞれ001%を越えるCaおよびREM
の添加は鋼の清浄度を悪くし内部欠陥の原因となるので
、それぞれ上限を001%とした。
MはM n Sの形態制卸をしC方向の靭性向上に効果
があるが、それぞれ001%を越えるCaおよびREM
の添加は鋼の清浄度を悪くし内部欠陥の原因となるので
、それぞれ上限を001%とした。
次に本発明の第2の構成要件である加熱−圧延−冷却条
件の限定条件について説明する。まず、スラブ加熱温度
の下限は本発明がTiの析出強化を利用することから、
加熱時にTiCを溶解させる必要がある。そのため最低
の加熱温度はC量によるが、本発明の成分範囲では10
50℃息上とする必要がある。一方、上限を1250℃
としたのは、1250℃を越すと加熱時のオーステナイ
ト粒が粗大となり、圧延によっても、冷却後の組織に粗
大なベイナイトやマルテンサイトが混入して靭性を劣化
するからである。以上の理由からスラブの加熱温度は1
050〜1250℃の範囲とした。
件の限定条件について説明する。まず、スラブ加熱温度
の下限は本発明がTiの析出強化を利用することから、
加熱時にTiCを溶解させる必要がある。そのため最低
の加熱温度はC量によるが、本発明の成分範囲では10
50℃息上とする必要がある。一方、上限を1250℃
としたのは、1250℃を越すと加熱時のオーステナイ
ト粒が粗大となり、圧延によっても、冷却後の組織に粗
大なベイナイトやマルテンサイトが混入して靭性を劣化
するからである。以上の理由からスラブの加熱温度は1
050〜1250℃の範囲とした。
上記条件で加熱されたスラブを(Ar、変態煮干150
℃)以下の未再結晶γ域で圧延を実施する。
℃)以下の未再結晶γ域で圧延を実施する。
この圧延はγ粒の伸長化やγ粒内に変形帯を導入するた
めに行うが、(A「3変態点+150℃)を越える温度
域では、前記目的が達成されない。次にこの温度域での
圧下率を60〜90%の範囲に限定したが、圧下率が6
0%未満ではγ粒の微細化が不十分となり、この後に続
く(γ十〇)2相域圧延時のフェライトが粗大化するた
め靭性が著しく劣化するので圧下率の下限を60%とし
た。また、90%を越える圧下率で圧延するとγ粒の微
細化効果が飽和し、フェライト粒の微細化効果が少ない
ため90%を上限とした。
めに行うが、(A「3変態点+150℃)を越える温度
域では、前記目的が達成されない。次にこの温度域での
圧下率を60〜90%の範囲に限定したが、圧下率が6
0%未満ではγ粒の微細化が不十分となり、この後に続
く(γ十〇)2相域圧延時のフェライトが粗大化するた
め靭性が著しく劣化するので圧下率の下限を60%とし
た。また、90%を越える圧下率で圧延するとγ粒の微
細化効果が飽和し、フェライト粒の微細化効果が少ない
ため90%を上限とした。
続いて(Ar3変態点−20℃)から(Ar3変態点−
120℃)の(γ+(7)2相域で圧延を行うが、圧延
温度が(A r3変態点−20℃)を越えて圧延を行う
と、板厚20關以上では本発明の目的とする板厚中心部
が(γ十〇)2相域とならない。また、圧延温度が(A
r、変態点−120℃)未満になると加工硬化したフェ
ライトが多くなり靭性が著しく劣化する。従って(A
r3変態点−20℃)から(Ar、変態点−120℃)
の範囲に限定した。
120℃)の(γ+(7)2相域で圧延を行うが、圧延
温度が(A r3変態点−20℃)を越えて圧延を行う
と、板厚20關以上では本発明の目的とする板厚中心部
が(γ十〇)2相域とならない。また、圧延温度が(A
r、変態点−120℃)未満になると加工硬化したフェ
ライトが多くなり靭性が著しく劣化する。従って(A
r3変態点−20℃)から(Ar、変態点−120℃)
の範囲に限定した。
次に、(Ar3変態点−20℃)以下の(7+α)2相
域での圧下率を20〜60%の範囲に限定したが、圧下
率が20%未満では板厚20關以上の場合、板厚中心部
にセパレーションの発生が少ないためDWTT特性が向
上しない。また、60%を越える圧下率で圧延すると、
セパレーションは多発するが吸収エネルギーが著しく低
下する。従って圧下率を20〜60%の範囲に限定した
。
域での圧下率を20〜60%の範囲に限定したが、圧下
率が20%未満では板厚20關以上の場合、板厚中心部
にセパレーションの発生が少ないためDWTT特性が向
上しない。また、60%を越える圧下率で圧延すると、
セパレーションは多発するが吸収エネルギーが著しく低
下する。従って圧下率を20〜60%の範囲に限定した
。
上記圧延後加速冷却を行うが、冷却速度は2℃/Sに満
たないと加速冷却の効果がなく、一方、15℃/Sを越
えろと焼入組織となり焼戻し工程が必要となるので、冷
却速度を2〜b 定した。
たないと加速冷却の効果がなく、一方、15℃/Sを越
えろと焼入組織となり焼戻し工程が必要となるので、冷
却速度を2〜b 定した。
前記加速冷却は650℃息下400℃を越えろ温度まで
続は以後空冷とするが、650℃を越えろ温度で加速冷
却を停止すると加速冷却による強度上昇効果がほとんど
なく、また400℃息下で冷却を停止すると鋼板の歪を
生じやすくなるので、加速冷却の停止温度は650℃息
下400℃を越える温度範囲とする。
続は以後空冷とするが、650℃を越えろ温度で加速冷
却を停止すると加速冷却による強度上昇効果がほとんど
なく、また400℃息下で冷却を停止すると鋼板の歪を
生じやすくなるので、加速冷却の停止温度は650℃息
下400℃を越える温度範囲とする。
第1表に成分組成を示した供試鋼について、第2表に示
す加熱−圧延−冷却条件により処理して、その鋼板の機
械的性質、脆性破面遷移(vTrs)、DWTTおよび
セパレーションの有無等を調査し1その結果を同じく第
2表に示した。
す加熱−圧延−冷却条件により処理して、その鋼板の機
械的性質、脆性破面遷移(vTrs)、DWTTおよび
セパレーションの有無等を調査し1その結果を同じく第
2表に示した。
第2表において、試験No、 1〜6は本発明で限定し
た成分組成範囲の第1表のA1n4のスラブに種々の加
熱−圧延−冷却条件を施し、いずれも板厚22鴎の製品
としたものである。まず、試験Na2はスラブ加熱温度
が1000℃(1050℃未満)と低いためTSが低い
。試験&3は(A r 3変態点+150℃)以下での
圧下量が30%(60%未満)と低いため、また、試験
No、 4は圧延仕上げ温度が790℃〔(人「3変態
点−20℃)を越える〕と高く、(Ar3変態点−20
℃)以下での2相域圧延を行っていないため両者ともD
WTT特性が悪い。試験No、 5は制御圧延後加速冷
却をしていないため、更に、試験No、 6は冷却停止
温度が700℃と650℃を越丸で高いため、いずれも
TSが低い。
た成分組成範囲の第1表のA1n4のスラブに種々の加
熱−圧延−冷却条件を施し、いずれも板厚22鴎の製品
としたものである。まず、試験Na2はスラブ加熱温度
が1000℃(1050℃未満)と低いためTSが低い
。試験&3は(A r 3変態点+150℃)以下での
圧下量が30%(60%未満)と低いため、また、試験
No、 4は圧延仕上げ温度が790℃〔(人「3変態
点−20℃)を越える〕と高く、(Ar3変態点−20
℃)以下での2相域圧延を行っていないため両者ともD
WTT特性が悪い。試験No、 5は制御圧延後加速冷
却をしていないため、更に、試験No、 6は冷却停止
温度が700℃と650℃を越丸で高いため、いずれも
TSが低い。
これらに対し、試験No、 1は本発明の構成要件に従
い製造したため、高い強度と十分なりWTT特性を有し
ている。
い製造したため、高い強度と十分なりWTT特性を有し
ている。
試験No、 7は製造条件において本発明の限定条件を
満足しているが、もう一つの重要な構゛成条件である成
分組成のNbを含有していないため、DWTT特性が悪
い。
満足しているが、もう一つの重要な構゛成条件である成
分組成のNbを含有していないため、DWTT特性が悪
い。
試験No、 8〜10は本発明の成分組成を満足するA
2〜A4tf4を、本発明の製造条件によって製造した
板厚25〜301W+の鋼材であり、いずれも高い強度
と十分なりWTT特性を有している。
2〜A4tf4を、本発明の製造条件によって製造した
板厚25〜301W+の鋼材であり、いずれも高い強度
と十分なりWTT特性を有している。
本発明は上記実施例からも明らかな如く、成分組成を限
定し、特に01%以下に限定したTi鋼に微量のNbを
有効に添加し、加熱、圧延および冷却条件を限定するこ
とによって強度とDWTT特性に優れた鋼板を製造する
ことができた。
定し、特に01%以下に限定したTi鋼に微量のNbを
有効に添加し、加熱、圧延および冷却条件を限定するこ
とによって強度とDWTT特性に優れた鋼板を製造する
ことができた。
第1図は本発明の基礎となった実験における鋼板のT1
含有量と引張強さおよび破面遷移温度との関係を示す線
図である。
含有量と引張強さおよび破面遷移温度との関係を示す線
図である。
Claims (2)
- (1)重量比で C:0.03〜0.12%、Si:0.1〜0.5%M
n:1.0〜2.5%、可溶性Al:0.005〜0.
06%Ti:0.04〜0.1%、Nb:0.005〜
0.02%を含有し残部がFeおよび不可避的不純物よ
り成るスラブを1050〜1250℃の温度範囲に加熱
する段階と、前記加熱後(Ar_3変態点+150℃)
以下の未再結晶γ域において圧下率が60〜90%の圧
延を行う段階と、前記圧延後〔(Ar_3変態点−20
℃)〜(Ar_3変態点−120℃)〕の(γ+α)2
相域において圧下率が20〜60%の圧延を行う段階と
、前記圧延後直ちに2〜15℃/sの冷却速度で650
℃以下400℃を越える温度範囲まで冷却し以後放冷す
る段階と、を有して成ることを特徴とする低温靭性の優
れた非調質高張力鋼板の製造方法。 - (2)重量比で C:0.03〜0.12%、Si:0.1〜0.5%M
n:1.0〜2.5%、可溶性Al:0.005〜0.
06%Ti:0.04〜0.1%、Nb:0.005〜
0.02%を含有し、更にNi:0.5%以下、Cu:
0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下
、Cr:0.5%以下、Ca:0.01%以下、希土類
金属:0.01%以下のうちから選ばれた何れか1種ま
たは2種以上を含有し残部がFeおよび不可避的不純物
より成るスラブを1050〜1250℃の温度範囲に加
熱する段階と、前記加熱後(Ar_3変態点+150℃
)以下の未再結晶γ域において圧下率が60〜90%の
圧延を行う段階と、前記圧延後〔(Ar_3変態点−2
0℃)〜(Ar_3変態点−120℃)〕の(γ+α)
2相域において圧下率が20〜60%の圧延を行う段階
と、前記圧延後直ちに2〜15℃/sの冷却速度で65
0℃以下400℃を越える温度範囲まで冷却し以後放冷
する段階と、を有して成ることを特徴とする低温靭性の
優れた非調質高張力鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31552087A JPH01156424A (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 低温靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31552087A JPH01156424A (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 低温靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01156424A true JPH01156424A (ja) | 1989-06-20 |
Family
ID=18066330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31552087A Pending JPH01156424A (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 低温靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01156424A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02129318A (ja) * | 1988-11-08 | 1990-05-17 | Nippon Steel Corp | アレスト特性の優れた鋼材の製造方法 |
JPH04136120A (ja) * | 1990-09-26 | 1992-05-11 | Nippon Steel Corp | 高ヤング率構造用鋼板の製造方法 |
-
1987
- 1987-12-14 JP JP31552087A patent/JPH01156424A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02129318A (ja) * | 1988-11-08 | 1990-05-17 | Nippon Steel Corp | アレスト特性の優れた鋼材の製造方法 |
JPH04136120A (ja) * | 1990-09-26 | 1992-05-11 | Nippon Steel Corp | 高ヤング率構造用鋼板の製造方法 |
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