JPH01148830A

JPH01148830A - 二重織物

Info

Publication number: JPH01148830A
Application number: JP62306175A
Authority: JP
Inventors: Akira Urushido; 漆戸　昭; Isamu Nakamura; 勇中村
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1987-12-02
Filing date: 1987-12-02
Publication date: 1989-06-12
Anticipated expiration: 2009-06-01
Also published as: JPH0641657B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、ブルゾン、コート、ウィンドブレーカ−など
の衣料用に適した二重織物に関する。

従来技術従来から、２種の繊維からなる混紡糸を使用した織物や
交織物を衣料用に使用することは、よく知られている。

しかし、それらはいずれも、２種の繊維を共に同色に染
色しないと、全体の統一された色調に仕上げることはで
きず、また、撥水性の付与などの後加工においても、一
方の繊維だけに適用できる方法では満足した結果を得る
ことは困難であった。

発明が解決しようとする問題本発明は、表裏−面の染色だけでも、全体に統一された
均一な外観を得ることのできる衣料用に適した織物を提
供することを主目的とする。

更に、本発明は、ブルゾン、コート、ウィンドブレーカ
−などの衣料用素材としては、表面はｔａ水性を有する
が裏面は吸湿性を有するというように、表裏異質の物性
を有する、衣料用に適した織物を提供することをも二次
的な目的とする。

問題を解決するための手段本発明では、経糸及び／又は緯糸を二重に使用した二重
織物において、表面層を構成する糸に扁平率１／２の透
明なマルチフィラメントを使用することによって、上記
目的を達成した。

作用即ち、本発明においては、扁平で透明なマルチフィラメ
ントを表面に使用するため、軽やかで、風合のよい、表
面に透明感ある光沢に富んだ織物を得ることができ、し
かも、裏面に使用する短繊維糸は不透明であるため、表
裏いずれを染色しても、全体に均質な外観を存する、美
しい製品を得ることができる。また、表裏異色に染色す
ることも可能となる。

更に、本発明では、表面を構成する糸にマルチフィラメ
ントを使用するため、このマルチフィラメントのみに撥
水性を付与すれば、容易に表面全体に撥水性を有する製
品となすことができ、織物の裏面は親水性ある短繊維の
使用で、肌触り良く、かつ吸湿性を有する状態に保たれ
る。

ここにおいて透明なマルチフィラメントの扁平率とは、
マルチフィラメントの厚さｌｌ／幅ｌ。

を表すものであり、本発明では、扁平率１７３〜１／８
であるのが好ましく、特に扁平率１／４のあるのが、マ
ルチフィラメントの生産性、透明性及び製織性を適度に
兼ね備えて好適である。

また、マルチフィラメントは、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフィン又はアクリルなど通常の合成繊維フ
ィラメントのいずれからなるものであってもよいが、熱
安定性があり、透明性に富んだポリエステルからなるも
のが特に扱い易い。

なお、マルチフィラメントの透明性を保持するには、加
熱はできるだけ避けるべきであるが、適当な製織性を保
持するためには、２５０Ｔ／Ｍ以下、特に１５０Ｔ／Ｍ
以下の撚度を選ぶのがよい。

通常、経糸には適度の撚度を有するものを使用し、緯糸
には１５０Ｔ／Ｍ以下の撚度を有するマルチフィラメン
ト、特に無撚のマルチフィラメントを使用するのが好ま
しい。

マルチフィラメントは、製品の風合、透明感及び光沢な
どの点から、単糸デニール２ｄ〜１０ｄ１総デニール３
０ｄ〜１００ｄのものを使用するのが好ましい。

裏面層を構成する糸は、綿、麻、羊毛などの天然繊維、
又はレーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ナイロン
、アクリル、ポリエステルなどの合成繊維いずれからな
るものであってもよいが、その少なくとも一部が親水性
を有する短繊維糸、特に天然繊維からなるのが好ましく
、親水性に乏しい合成繊維からなる場合は、適当な吸水
（又は吸汗）加工を施すのがよい。なお、この吸水加工
としては、公知の方法がいずれも適用でき、織物形成後
に加工が施されてもよい。一般に、綿糸の使用が特に好
適である。

また、本発明の織物は、表面にのみＩθ水加工を施すこ
とも可能であり、この場合、泡加工機によって弗素系Ｉ
ｎ水剤を適用するのが好ましい。

更に、本発明では、通常、裏面層を構成する糸と表面層
を構成する糸では染着性が異なるため、表裏の一方を染
色することも、両方を染色することも可能であり、後者
の場合、表裏同色に染色しても、異色に染色してもよい
０表面のマルチフィラメントは透明で扁平な糸からなる
ため、裏面のみ染色しても、この糸を表面から透視でき
、全体に同色に染色したと同様の効果を得ることもでき
る。また、表捲水、裏吸汗という表裏異質の物性を付与
することもできる。

本発明の織物は、表面が扁平なマルチフィラメントによ
って形成されるため、皺加工を施すことによって、非常
に妙味ある外観に形成することも可能である。

実施例第１表の如き条件で、経糸及び緯糸を使用して、表に透
明なポリエステルマルチフィラメント（扁平率１／４）
が露出し、裏に綿糸・カチオン可染糸が露出する二重織
物を、通常の条件でサイジング及び製織し、毛焼、精練
、綿晒、皺加工を施した。

この織物に、１３０℃の高温染色（分散染料）でポリエ
ステルフィラメントのみの染色、５０℃の反応染料又は
９８℃の直接染料による綿糸のみの染色、又は上記染色
法の併用によるポリエステルフィラメント糸と綿糸の両
面の染色を施し、乾燥後、泡加工機を使用して、弗素系
塙水液を表面のポリエステルフィラメントにのみに付与
し、洗浄後、１６０℃で仕上げセットした。製品はいず
れも、自然な雛形状を有する、穏やかな光沢及び色相に
仕上がり、表面は１ａ水性を有し、裏面は吸水性を有す
る肌触りの良い製品となった。

これらの製品の性状を通常の製品（比較例）の性状と比
較して第２表に示す。

第２表＊）Ｎｏ、３は比較例発明の効果本発明の織物は、表面が扁平で透明なマルチフィラメン
トからなるため、透明感あるマイルドな光沢を有する製
品となり、表裏の一方のみを染色しても、全体に均一な
色相を有する美しい外観を得ることができ、しかも、表
面にのみ撥水性を付与することもできる。また、裏面を
構成する糸に吸湿性ある繊維を使用することによって、
表面は疎水性を有するが裏面は吸湿性を存する衣料用に
適した、通気性に富む製品を得ることができる。

更に、裏面を構成する糸に木綿など天然繊維を使用する
ことにより、表面は透明感あるクールな感触を有しなが
ら、肌触りのよい製品を得ることができ、裏地を付けな
くても、そのままブルゾン、コート、ウィンドブレーカ
−などに適用できるものとなる。

【図面の簡単な説明】第１図〜第３図はそれぞれ本発明の織物の異なる実施例
を示す組織図である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）経糸及び／又は緯糸を二重に使用した織物であっ
て、表面層を構成する糸に扁平率１／２以下の透明なマ
ルチフィラメントを使用したことを特徴とする二重織物
。
（２）マルチフィラメントが、単糸デニール２ｄ〜１０
ｄのモノフィラメントからなる、総デニール３０ｄ〜１
００ｄのフィラメントである特許請求の範囲第１項記載
の二重織物。
（３）マルチフィラメントがポリエステルからなる特許
請求の範囲第１項又は第２項記載の二重織物。
（４）裏面層を構成する糸が表面層を構成する糸と異質
の繊維からなる特許請求の範囲第１項〜第３項いずれか
１項記載の二重織物。
（５）裏面層を構成する糸の少なくとも一部が親水〜第
４項いずれか１項記載の二重織物。
（６）短繊維糸が天然繊維からなる特許請求の範囲第５
項記載の二重織物。
（７）裏面層を構成する糸が合成繊維のフィラメント糸
又は短繊維糸からなるものであり、吸水加工が施されて
いる特許請求の範囲第１項〜第４項いずれか１項記載の
二重織物。
（８）表面に撥水加工が施されている特許請求の範囲第
１項〜第７項いずれか１項記載の二重織物。
（９）裏面層を構成する糸のみが染色されている特許請
求の範囲第１項〜第８項いずれか１項記載の二重織物。
（１０）表裏異色に染色されている特許請求の範囲第１
項〜第９項いずれか１項記載の二重織物。