JPH01142352A - 原子力発電所の喚気空調系制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は原子力発電所の原子炉建屋の換気空調を行なう
原子力発電所の換気空調系制御装置に関する。

（従来の技術） 従来原子力発電所の原子炉建屋に設けられている換気空
調設備は、原子炉建屋外から取入れた外気を給気ファン
によって原子炉室に給気すると同時に、原子炉室から排
気ファンによって原子炉建屋外に設けられた排気筒に導
き、放射性物質を除去したのち外気に放出している。ま
た原子炉室内の空気は放射性物質を包含しているため、
原子炉室内の圧力は外気より負圧に保持する必要があり
、このため原子炉室からの排気量は給気量より少し多く
なるように制御されている。この換気空調設備に設けら
れている上記した給気ファンおよび排気ファンは、いづ
れか一方が故障等によって停止した場合、給排気量のバ
ランスが崩れるため他方も強制的に停止させるようにさ
れている。

また原子炉室で何等かの事故が発生した場合、たとえば
原子炉の水位が低下して、沸騰水型原子炉でいえばいわ
ゆる（Ｌ−３）のレベル以下になったとき等には、原子
炉室内の空気を浄化するために排気ファンと並列に設け
られている非常用ガス処理系ファンを起動して、原子炉
室内の空気を排気筒に導いている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら上述したように給気ファンおよび排気ファ
ンが共に停止した場合、原子炉室内の気圧は無制御状態
になり、外気圧の変動如何によっては原子炉室内の気圧
が外気より正圧になる場合も発生し、もしこのような状
態が発生すると、原子炉室に僅かでも空隙があると室内
の放射能を帯びた空気が屋外へ漏洩するおそれがあった
。

また給気ファンおよび排気ファンが共に停止した場合、
原子炉室内には依然稼働している多数の機器が設置され
ており、これらの発生する熱によって原子炉室内の特定
の場所、たとえば主蒸気トンネル室等の温度が上昇して
しまう、このような場合、通常温度上昇点の付近に設置
しであるローカルクーラが自動的に起動して冷却しよう
とするが、このローカルクーラは、給気ファンおよび排
気ファンが共に稼働しているとき、それらと同時使用に
おいて有効な程度の容量しか備えていないので、温度上
昇点の冷却が十分に行なわれず、これが原因となって、
やがて原子炉スクラムの発生に至るという問題があった
。

本発明の目的は、上述した問題点を解決するべく給気フ
ァンおよび排気ファンが停止した場合においても、放射
性物質の室外漏洩を防止し、原子炉の安定した運転を継
続することができる原子力発電所の換気空調系制御装置
を提供することにある。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明においては、原子炉建屋外から取入れた空気を原
子炉室内に送入する給気ファンと、原子炉室内の空気を
原子炉建屋外に送出する排気ファンと、この排気ファン
と並列に接続され原子炉室内の空気の放射能濃度が上昇
したときに運転される非常用ガス処理系ファンと、給気
ファンと排気ファンのいづれか一方が作動不可能となっ
たとき。

他方の運転を停止する手段を備えた制御装置とを有する
原子力発電所の換気空調系制御装置において、給気ファ
ン、排気ファンおよび非常用ガス処理系ファンにそれぞ
れ接続され、給気ファンと排気ファンの作動信号がとも
′に入力されている期間は給気ファンと排気ファンの運
転指令信号を出力し、給気ファンと排気ファンの作動信
号のいづれか一方が失われたときは運転指令信号の出力
を停止するとともに、非常用ガス処理系ファンに運転指
令信号を出力する制御装置を設けた。

（作用） 給気ファンと排気ファンがともに正常に運転されている
間は、排気量を給気量より多めに設定することによって
、原子炉室内の圧力は外部より負に保たれ原子炉室内の
空気が外部に漏洩しないようにされている。

ここで何等かの原因により、給気ファンあるいは排気フ
ァンのいづれか一方が作動不能となった場合には、残る
他方のファンも停止されるが、同時に非常用ガス処理系
ファンが運転を開始するので、原子炉室内の空気は吸引
される結果原子炉室内は依然負圧に保たれ、原子炉室内
の放射能を持つ空気が外部に漏洩する危険性は回避する
することができる。また原子炉室内の空調作用が全く失
われることもない。

（実施例） 以下本発明の一実施例を第１図および第２図を参照して
説明する。

第１図において、原子炉建屋１には、原子炉室６が収納
されるとともに給気ファン４．排気ファン８および非常
用ガス処理系ファン１２がそれぞれ設置されている。給
気ファン４の吸入側には原子炉建屋１外°に開口された
入口ダクト３が接続されるとともに、吐出側には原子炉
室６に連なる出口ダクト５が接続されている。排気ファ
ン８の吸入側は入口ダクト７によって原子炉室６に接続
されるとともに、吐出側は原子炉建屋１外に設置された
排気筒ｌＯに原子炉建屋１を貫通して連なる出口ダクト
９が接続されている。また非常用ガス処理系ファン１ｚ
の吸入側は入口ダクト１１によって原子炉室６に接続さ
れるとともに、吐出側は出口ダクト９に合流する出口ダ
クト１３が接続されている。

さらに原子炉建屋１外には、給気ファン４、排気ファン
８、および非常用ガス処理系ファン１２をそれぞれ制御
する制御装置１４が設置されている。

制御装置１４には、給気ファン４から給気ファンの作動
信号Ｓ１を入力する信号線２１と、排気ファン８から排
気ファンの作動信号Ｓ２を入力する信号線２２がそれぞ
れ電気的に接続されている。また制御装置１４には、給
気ファン４および排気ファン８に運転指令信号Ｓ３を出
力する信号線２３、ならびに非常用ガス処理系ファン１
２に運転指令信号Ｓ４を出力する信号線２４が電気的に
接続されている。

制御装置１４は、作動信号Ｓ１と作動信号Ｓ２の入力が
ともに存在するときには運転指令信号Ｓ３を出力すると
ともに運転指令信号Ｓ４の出力を抑止し、あるいは作動
信号Ｓ１と作動信号Ｓ２の入力のうち少なくとも１つが
欠如したときには、運転指令信号Ｓ３の出力を抑止する
とともに運転指令信号Ｓ４を出力するようになされてい
る。

制御装置１４の詳細は、たとえば第２図に示すように、
作動信号Ｓ１と作動信号Ｓ２がそれぞれ入力されるＡＮ
Ｄ回路３１と、同じ＜ＮＯＴ回路３２を通して作動信号
Ｓ１と作動信号Ｓ２がそれぞれ入力されるＯＲ回路３３
が設けられている。次いでＡＮＤ回路３１の出力を１人
力とし、自己出力を他の入力として自己保持作用を行な
うＯＲ回路３４が設′けられ、このＯＲ回路３４の出力
とＯＲ回路３３の出力がＡＮＤ回路３５に接続されてい
る。ＡＮＤ回路３５の出力は自己保持作用を行なうよう
にされたＯＲ回路３６の１人力に接続され、このＯＲ回
路３６の出力は運転指令信号Ｓ４として出力されるとと
もに、ＯＲ回路３４の出力である運転指令信号Ｓ３の伝
達路中に介挿したＷＯ（ＷＩＰＥ　　０ＵＴ）回路３７
を作動させるように接続されている。

次にこれの作用について述べる。

原子炉室６は、給気ファン４および排気ファン８を運転
すれば、原子炉建屋１外の空気が取入れられて換気空調
され、排気は排気筒１０に導かれて排気中に含まれる放
射性物質が濾過される。排気ファン８による排気量を給
気ファン４の給気量より多くすることによって、原子炉
室６内は負圧に保たれる。

この通常運転中の状態では給気ファン４と排気ファン８
が共に運転されているので、作動信号Ｓ１と作動信号Ｓ
２が制御装置１４に与えられ、ＡＮＤ回路３１の出力が
ＯＲ回路３４を自己保持させ運転指令信号Ｓ３を出し続
けるので、給気ファン４と排気ファン８は共に支障なく
運転を継続する。このときＯＲ回路３３の出力は生ぜず
、したがってＡＮＤ回路３５およびＯＲ回路３６も作動
することなく運転指令信号Ｓ４は発生しないので、非常
用ガス処理系ファン１２は、別個に非常起動信号（図示
省略）等が与えられた場合を除き停止している。

ここでもし駆動モータの故障等信等かの原因によって、
給気ファン４あるいは排気ファン８のうち少なくとも一
方が停止した場合は、作動信号Ｓ１あるいは作動信号Ｓ
２のいづれかが出力されなくなるので、ＯＲ回路３３の
出力が生じ、ＯＲ回路３４の出力は依然化じているから
ＡＮＤ回路３５が出力し、ＯＲ回路３６を駆動して自己
保持させるので運転指令信号Ｓ４が発生し、非常用ガス
処理系ファン１２が起動する。同時にＯＲ回路３６の出
力はＷＯ回路３７を作動させ運転指令信号Ｓ３を消滅さ
せ、給気ファン４あるいは排気ファン８のうち残る一つ
も停止させる。

したがって原子炉室６は非常用ガス処理系ファン１２に
よってのみ排気作用が行なわれる結果、給気ファン４お
よび排気ファン８がともに停止したにもかかわらず、室
内は継続して負圧に維持され、また排気筒１０を経由し
た排気処理が行なえ、さらに限定的ながら空調作用も期
待できる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、原子炉室の換気空調機能がやむなく停
止した場合においても、原子炉室を負圧に維持して万一
の放射性物質の漏洩を未然に防止し、またその温度上昇
を抑制して不測の原子炉停止動作の誘発を防止し原子炉
運転の信頼性と稼働率を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック系統図、第２
図は第１図の制御装置の一例を示す回路図である。 １・・・原子炉建屋　　　４・・・給気ファン６・・・
原子炉室　　　　８・・・排気ファン１２・・・非常用
ガス処理系ファン　１４・・・制御装置ＳＬ、Ｓ２・・
・作動信号 Ｓ３．Ｓ４・・・運転指令信号 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　第子丸　健 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、原子炉建屋外から取入れた空気を原子炉室内に送入
   する給気ファンと、前記原子炉室内の空気を前記原子炉
   建屋外に送出する排気ファンと、この排気ファンと並列
   に接続され前記原子炉室内の空気の放射能濃度が上昇し
   たときに運転される非常用ガス処理系ファンと、前記給
   気ファンと前記排気ファンのいづれか一方が作動不可能
   となったとき他方の運転を停止する手段を備えた制御装
   置とを有する原子力発電所の換気空調系制御装置におい
   て、前記給気ファン、前記排気ファンおよび前記非常用
   ガス処理系ファンにそれぞれ接続され前記給気ファンと
   前記排気ファンの作動信号がともに入力されている期間
   は前記給気ファンと前記排気ファンの運転指令信号を出
   力し前記給気ファンと前記排気ファンの作動信号のいづ
   れか一方が失われたときは前記運転指令信号の出力を停
   止するとともに前記非常用ガス処理系ファンに運転指令
   信号を出力する制御装置を設けたことを特徴とする原子
   力発電所の換気空調系制御装置。