JPH0111891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は塗装用のテントハウスに関し、特に一
様に換気できる塗装用のテントハウスに関する。

従来の塗装装置としては、たとえば実公昭34−
5069号公報のように乾燥空気吹き出し装置と排気
装置を備え、乾燥時間の短縮と衛生面の向上をは
かつた塗装室が提案されている。しかし、乾燥空
気等の送風にあつては、塗装室に収容する被塗装
体の大小にかかわらず、塗装室の内容積に応じた
送風量が必要で不経済であるとともに、塗料等で
汚損しやすい塗装室の内周面の洗浄や取り換えは
困難なものであつた。

また、近年簡易なテントハウスを利用した塗装
装置も知られているが、内周面の乾燥空気を吹き
出すシートが汚れやすく、また目詰まりを生じや
すいものである。

本願は上記のような点に鑑みたもので、乾燥空
気供給装置で周面から乾燥空気を吹き出して後面
から塗装の霧化塗料や塵埃を排気装置を介して排
気するようにしたテントハウスをその長手方向に
アコーデイオン状に伸縮自在に形成し、このテン
トハウスの周面を被覆の被覆シート部を外側シー
トと内側シートとの二重構造に形成し、外側シー
トにジツパーの係脱手段を周設するとともにテン
トハウス内を均一状に乾燥空気を吹き出す多数の
微小な開孔を配設の内側シートを脱着自在に取着
したことを特徴とする塗装用のテントハウスを提
供するにある。

以下、本考案を実施例にもとずいて説明する。

第１図〜第４図は本考案の伸縮自在に設置でき
るテントハウス１に実施した一実施例である。テ
ントハウス１は、第１図、第２図のようにパイプ
材等の主材２，３や蛇腹材４等の骨組と外装の被
覆シート５等で形成していて、主材２，３の下部
に車輪６を取着し、レール（図示せず）上を長手
方向にアコーデイオンのように伸縮できるように
なつている。そして、前面部に折りたたみ式等の
開閉戸（図示せず）を開閉自在に配設してテント
ハウス１に自動車７等を搬入出できるようになつ
ている。被覆シート５は、防水、防炎、ターポ加
工等の適宜の処理を施したポリエステル帆布等の
外側の外側シート８と内側シート９とで図のよう
に二重構造とし、内側シート９には第３図のよう
に乾燥空気等が通気自在の微小な開孔１０を多数
配設しているとともに、第４図のように外側シー
ト８にジツパーの係脱手段１７で脱着可能に取着
している。この被覆シート５の側面下部には第２
図のように圧送ダクト１１を連通し、隣接する乾
燥熱風発生炉１２で発生する乾燥空気等を圧送フ
アン１３で被覆シート５に供給して、上記二重構
造とした内側シート９の開孔１０からテントハウ
ス１の内部へ適宜の流量を吹き出すようにしてい
る。１４は排気装置で、テントハウス１の後部に
配設したクラフトフイルタ等のフイルタ１５を介
してテントハウス１に供給した乾燥空気等を外部
へ排気できるようにし、テントハウス１を側周面
から給気して後面から吸気する、いわゆるプツシ
ユプル式に換気できるようにしている。

しかして、自動車７の塗装作業にあつては、乾
燥熱風発生炉１２、圧送フアン１３、排気装置１
４を駆動し、所定の温度に温めたり、除湿した乾
燥空気を圧送ダクト１１を介して圧送フアン１２
で被覆シート５に供給する。被覆シート５は、第
１図、第２図のように乾燥空気で膨張するととも
に第３図に示した内側シート９の多数の開孔１０
から第２図のようにテントハウス１の屋根面や側
面から内部に吹き出してテントハウス１に吹き出
し気流を生じ、排気装置１４で生じる吸い込み気
流にそつてテントハウス１の外部へ排気するもの
である。したがつて、給気装置の設置が困難な伸
縮自在の簡易なテントハウスであるにもかかわら
ず、乾燥空気をプツシユプル式に流通できて、テ
ントハウス内の換気を十分に行なえ、自動車の塗
装作業を衛生よく行なうことができるものであ
る。また、上記のような構造のため、テントハウ
スの外形を特に変形することもないものである。

また、塗装した自動車を乾燥するにあつては、
所定の温度の乾燥空気をテントハウスに供給でき
るため、従来のように自然乾燥で長時間かかるこ
となく短時間で乾燥できてテントハウスを効率よ
く利用できるものである。

なお、上記のテントハウスを縮小するにあつて
は、二重構造とした被覆シートに適宜に開閉栓
（図示せず）を配設しておき、開閉栓を開けるこ
とによつて膨張した被覆シートの乾燥空気を排出
して、テントハウスを円滑に縮小できるものであ
る。そして、内側シートが汚損したり、目詰まり
した場合には、係脱手段１７を介して内側シート
９を交換したり、取りはずして清掃したりするも
のである。

第５図は本考案の他の実施例で、テントハウス
１をピツトのような吸い込み開口１６を設けた設
置面に配置し、テントハウス１の屋根面から乾燥
空気を供給するとともにテントハウス１の下部の
吸い込み開口１６へ排気するようにしたものであ
る。

本実施例では、テントハウス内をプツシユプル
型一様流換気方式とすることができ、近年の塗装
ブース等の法規制にも十分に対処できるものであ
る。

以上の実施例では、内側シートに乾燥空気の吹
き出しのために微小な開孔を設けたが、内側シー
トを所要の通気性のある不織布のような通気性シ
ート材で形成することもできるものである。

なお、テントハウスには、公知のもののように
螢光灯等の照明具、その他を同様に配設してもよ
いのはもちろんである。

以上のように本考案にあつては、テントハウス
内に収容して塗装する被塗装体の大きさに対応し
てテントハウスを伸縮できるので、必要範囲にわ
たつて乾燥空気を吹き出せて効率よく換気や塗装
体の乾燥が行えるとともに、テントハウスの内側
のシートを外側のシートからジツパーの係脱手段
を介して取り外し容易なので、内側シートが目詰
まりしたり汚損しても、内側シートの交換や清掃
を簡単に行うこきができる。また、内側シートに
多数の微小の開孔を配設し、乾燥空気供給装置と
排気装置とによつて吹き込み、吹き出しのいわゆ
るプツシユプル方式によつて、テントハウス内を
均一状に乾燥空気を吹き込んで換気でき、被塗装
体を短時間に均一状に乾燥できるとともに、衛生
環境良く塗装作業が行えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部省略した側面
図、第２図は同上の一部省略した作用説明用の側
断面図、第３図は同上の被覆シート部の拡大断面
図、第４図は同上の被覆シート部の部分平面図、
第５図は同上の他の実施例の一部省略した正面透
視図である。 １……テントハウス、５……被覆シート、８…
…外側シート、９……内側シート、１０……開
孔、１４……換気装置、１７……係脱手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥空気供給装置で周面から乾燥空気を吹き出
   して後面から塗装の霧化塗料や塵埃を排気装置を
   介して排気するようにしたテントハウスをその長
   手方向にアコーデイオン状に伸縮自在に形成し、
   このテントハウスの周面を被覆の被覆シート部を
   外側シートと内側シートとの二重構造に形成し、
   外側シートにジツパーの係脱手段を周設するとと
   もにテントハウス内を均一状に乾燥空気を吹き出
   す多数の微小な開孔を配設の内側シートを脱着自
   在に取着したことを特徴とする塗装用のテントハ
   ウス。