JP802H - アミノフェニルテトラゾール誘導体及びその塩 - Google Patents

アミノフェニルテトラゾール誘導体及びその塩

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【発明の詳細な説明】 本発明は、一般式(I) (但し、式中Rは低級アルキル基を示し、R及びR
は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又は
ハロゲン原子を示す。)で示されるアミノフェニルテト
ラゾール誘導体及びその薬学上適当なカチオンとの塩に
関する。 但し、上記一般式(I)の化合物中、5−(2−アルキ
ルオキサリルアミノフェニル)テトラゾール、即ちアル
キルオキサリルアミノ基(R1O-CO-CO-NH-)がフェニル
環上、テトラゾール環との結合位置に対して2−位置に
結合しており、R及びRが共に水素原子である化合
物及びその薬学上適当なカチオンとの塩は、特願昭54
−115181号(特開昭56−40673号、特公昭
59−1704号)に開示されており、本発明から除か
れる。 本発明に係る一般式(I)で示される化合物はいずれも
優れた抗アレルギー作用を有し、且つ低毒性であること
から医薬品として有用である。 この化合物(I)を医薬品として製剤化する場合使用目
的により、又は溶解性を調節するため薬学上適当なカチ
オンとの塩にすることが出来る。 この場合、カチオンはテトラゾール環のHが離脱した
アニオンに付加した形の塩を形成する。 本発明で利用する薬学上適当なカチオンは、通常利用さ
れているNa、K等のアルカリ金属、Ca、Mg等のア
ルカリ土類金属、Al等その他適当な金属あるいは、ア
ンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等のカチオンを適
宜選択することが出来る。 本発明の化合物は下記の反応式で示される方法により製
造することが出来る。(但し、式中R、R及びRは前記と同じ意義を示
し、Aはハロゲン原子又は低級アルコキシ基を示す。) 即ち、一般式(II)で示されるアミノフェニルテトラゾ
ール系化合物と一般式(III)で示されるオキサリル誘
導体とを適当な溶媒中で、必要に応じ塩基の共存下、反
応させることにより一般式(I)の目的化合物を製造す
ることが出来る。 本発明に於て使用する溶媒は特に限定されるものでな
く、通常の有機合成反応に使用される不活性有機溶媒例
えば、クロロホルム、メチレンクロライド、ベンゼン、
トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、アセト
ン、テトラヒドロフラン、ピリジン、ジメチルホルムア
ミド等が使用出来る。 一般式(III)の化合物のAがハロゲンの場合は、通常
塩基の共存下、化合物(II)に対し1.2〜2倍モルの割
合で滴下撹拌すれば室温で容易に反応し、目的化合物
(I)を得ることが出来る。 塩基としては、有機塩基のみならず炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等の無機塩基を使用することが出来る。 反応混合物中の目的化合物(I)は、反応終了後、溶媒
を留去し、残留物をアルカリで溶解し、酸を加えて結晶
を析出させて分離することが出来る。 一般式(III)の化合物のAがアルコキシ基の場合は、
この出発原料を有機溶媒で使用せずそのまま、(II)の
化合物に対して5〜10倍量使用して反応させることが
出来る。この場合反応は100〜180℃に加熱して行
なうのが好ましい。反応終了後、反応混合物を冷却すれ
ば目的化合物は結晶として析出するので濾過により分離
し、これを再結晶して高純度品を得ることが出来る。 本発明の目的化合物(I)を製造するために使用する式
(II)のアミノフェニルテトラゾール類化合物は、反応
するニトロフェニルテトラゾールを塩酸と錫、あるいは
塩酸と塩化錫で還元するか、又は対応するアミノベンゾ
ニトリルをナトリウムアジド、アンモニウムアジド等と
ジメチルスルホキサイド等の溶媒中で加熱下に反応させ
て製造することが出来る。 これらの化合物のうち文献未記載のものとしては5−
(4−メチル−2−アミノフェニル)テトラゾール(融
点163.5〜165.5℃)、5−(4−メトキシ−2−アミノ
フェニル)テトラゾール(融点188.5〜189.3℃)、5−
(4−クロロ−2−アミノフェニル)テトラゾール(融
点206〜207℃)、5−(5−クロロ−2−アミノ
フェニル)テトラゾール(融点205〜206℃)、5
−(4,5−ジクロロ−2−アミノフェニル)テトラゾ
ール(融点251〜252℃)等を挙げることが出来
る。 ニトロフェニルテトラゾール類化合物は対応するニトロ
ベンゾニトリルをナトリウムアジド、アンモニウムアジ
ド等とジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド
等の溶媒中で加熱下に反応させて製造することが出来
る。 これらの化合物のうち文献未記載のものとしては、5−
(4−メチル−2−ニトロフェニル)テトラゾール(融
点182〜183℃)、5−(4−メトキシ−2−ニト
ロフェニル)テトラゾール(融点172〜175℃)、
5−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)テトラゾール
(融点165〜167℃)等を挙げることが出来る。 出発原料であるアミノベンゾニトリル類化合物は、次に
反応式をもって示す方法により製造することが出来る。これらの化合物としては、4,5−ジクロロ−2−アミ
ノベンゾニトリル(融点166℃)、4−クロロ−2−
アミノベンゾニトリル等を挙げることが出来る。 以下本発明を実施例により説明する。 実施例1 5−(3−アミノフェニル)テトラゾール1g、ピリジ
ン15mlの混合物に氷冷、撹拌下にエチルオキサリルク
ロライド1.27gを30分間で滴下する。滴下終了後、徐
々に温度を上げ、室温で2時間反応させる。反応混合物
を減圧下に濃縮し、残留物に炭酸ナトリウム溶液を加え
て溶解後、希塩酸で弱酸性として析出する沈殿を濾過
し、5−(3−エチルオキサリルアミノフェニル)テト
ラゾールを得る。 収量0.70g、メタノールより再結晶を行なったものの融
点193〜195℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.43ppm(t、3H)、4.50ppm(q、2H)、7.57〜8.
97ppm(m、4H)、11.15ppm(s、1H)、14.87ppm
(ブロードs、1H) 実施例2 5−(3−アミノフェニル)テトラゾール1.65gにエチ
ルオキサレート15mlを加え浴温150℃で撹拌しなが
ら3時間反応する。冷却後析出した結晶を濾過し、メタ
ノールより再結晶して5−(3−エチルオキサリルアミ
ノフェニル)テトラゾールを得る。 収量1.75g実施例1で得たものと混融しても融点降下を
示さず。 実施例3 5−(3−アミノフェニル)テトラゾール1.7gにn−
ブチルオキサレート12mlを加え浴温165〜175℃
で撹拌しながら11/2時間反応する。冷却後析出した結
晶を濾過し、5−(3−n−ブチルオキサリルアミノフ
ェニル)テトラゾールを得る。 収量2.3g、アセトン−n−ヘキサンより再結晶したも
のの融点157〜158℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.03ppm(m、3H)、1.23〜2.17ppm(m、4H)、4.
40ppm(t、2H)、7.57〜8.77ppm(m、4H)、11.2
0ppm(s、1H)、11.90ppm(ブロードs、1H) 実施例4 5−(4−アミノフェニル)テトラゾール1.8gにエチ
ルオキサレート18mlを加え浴温150℃で撹拌しなが
ら3時間反応する。冷却後析出した結晶を濾過し、5−
(4−エチルオキサリルアミノフェニル)テトラゾール
を得る。 収量2.69gメタノールより再結晶したものの融点228.5
〜230.5℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.43ppm(t、3H)、4.48ppm(q、2H)、8.19ppm
(s、4H)、11.15ppm(s、1H)、14.37ppm(ブロ
ードs、1H) 実施例5 5−(4−メチル−2−アミノフェニル)テトラゾール
2.1gにエチルオキサレート20mlを加え浴温150℃
で撹拌しながら2時間反応する。冷却後析出した結晶を
濾過し、5−(4−メチル−2−エチルオキサリルアミ
ノフェニル)テトラゾールを得る。 収量1.7g、アセトン−n−ヘキサンより再結晶したも
のの融点222.〜223.5℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.45ppm(t、3H)、2.43ppm(s、3H)、4.46ppm
(q、2H)、7.08〜8.06ppm(m、3H)、12.42ppm
(s、1H)、13.67ppm(ブロードs、1H) 実施例6 5−(4−メトキシ−2−アミノフェニル)テトラゾー
ル1.18gにエチルオキサレート10mlを加え浴温150
℃で撹拌しながら2時間反応する。冷却後析出した結晶
を濾過し、5−(4−メトキシ−2−エチルオキサリル
アミノフェニル)テトラゾールを得る。 収量1.52g、メタノールより再結晶したものの融点22
4〜225℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.43ppm(t、3H)、3.88ppm(s、3H)、4.44ppm
(q、2H)、6.95ppm(dd、J=4.5、1Hz、1H)、
7.98ppm(d、J=4.5Hz、1H)、8.28ppm(d、J=
1Hz、1H)、13.92ppm(s) 実施例7 5−(4−クロロ−2−アミノフェニル)テトラゾール
0.7gにエチルオキサレート7mlを加え浴温150℃で
撹拌しながら21/2時間反応する。冷却後析出した結晶
を濾過し、5−(4−クロロ−2−エチルオキサリルア
ミノフェニル)テトラゾールを得る。 収量0.69g、メタノールより再結晶したものの融点21
5℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.45ppm(t、3H)、4.43ppm(q、2H)、7.42ppm
(dd、J=4.5、1Hz、1H)、8.07ppm(d、J=4.5H
z、1H)、8.62ppm(d、J=1Hz、1H)、12.53ppm
(s、1H)、13.88ppm(ブロードs、1H) 実施例8 5−(5−クロロ−2−アミノフェニル)テトラゾール
0.70gにエチルオキサレート7mlを加え浴温150℃で
撹拌しながら21/2時間反応する。冷却後析出した結晶
を濾別し、5−(5−クロロ−2−エチルオキサリルア
ミノフェニル)テトラゾールを得る。 収量0.81g、アセトン−n−ヘキサンより再結晶したも
のの融点208.5〜209.5℃ 実施例9 5−(4,5−ジクロロ−2−アミノフェニル)テトラ
ゾール0.66gにエチルオキサレート0.7mlを加え浴温1
50〜160℃で撹拌しながら31/2時間反応する。冷
却後析出した結晶を濾過し、5−(4,5−ジクロロ−
2−エチルオキサリルアミノフェニル)テトラゾールを
得る。 収量0.70g、メタノールより再結晶したものの融点204.
5〜205.5℃ 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d、60MHz) 1.47ppm(t、3H)、4.35ppm(q、2H)、8.30ppm
(s、1H)、8.87ppm(s、1H)、13.57ppm(ブロ
ードs、2H) 参考例 ラット受身皮膚アナフイラキシー検定(PCA)を次の
ように行なった。 ウイスター系雄性ラットの背部皮内に希釈した抗血清
(青色斑の面積が100mm2前後となる様適宜希釈、0.1
ml/site)を注射して受身的に感作し、48時間経過後
に抗原DNP−AS(ブタ回虫より精製した蛋白質との
結合物)2mgを含む1.0%エバンスブルー0.5mlを静脈内
に注入する。抗原及びエバンスブルー注射30分後に放
血致死、青色斑の径を測定する。被験薬はNa塩水溶液
を使用し、抗原投与前に経口投与または静脈内投与を行
なった 5−(3−エチルオキサリルアミノフェニル)テトラゾ
ールの50%抑制投与量は 経口投与では39.1mg/kg 静脈投与では0.54mg/kgである。 なお、この化合物の急性毒性試験はddy系マウス4週
令、群10匹のマウスを使用し、Litchfield-Wilcoxon
法により行なった。 腹腔内注射の場合LD50(iP)=1600mg/kg。

Claims (1)

  1. 【訂正明細書】 【特許請求の範囲】 【請求項1】一般式(I) (但し、式中Rは低級アルキル基を示し、R及びR
    は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又は
    ハロゲン原子を示す。)で示されるアミノフェニルテト
    ラゾール誘導体及びその薬学上適当なカチオンとの塩
    (但し、一般式(I)の化合物中、5−(2−アルキル
    オキサリルアミノフェニル)テトラゾールであるものを
    除く。)。 【請求項2】一般式(II) (但し、式中R及びRは水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)で示
    される化合物と、 一般式(III) (但し、式中Aはハロゲン原子又は低級アルコキシ基を
    示し、Rは低級アルキル基を示す。)で示される化合
    物とを反応させ、所望により、薬学上適当なカチオンと
    造塩させることを特徴とする、一般式(I)(式中、R、R及びRは前記と同じ意味を有する
    が、一般式(I)の化合物中、5−(2−アルキルオキ
    サリルアミノフェニル)テトラゾールであるものを除
    く。)で示されるアミノフェニルテトラゾール誘導体及
    びその薬学上適当なカチオンとの塩の製造法。

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