JP7793403B2 - 木鋼複合部材及び木鋼複合部材の製造方法 - Google Patents

木鋼複合部材及び木鋼複合部材の製造方法

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Description

本発明は、建築物等に使用する構造用の部材であって、木質の部材と鋼からなる部材とを組み合わせ、双方の部材によって主に軸線方向の荷重を支持する木鋼複合部材に関するものである。
森林資源の有効な活用を図るために、中規模・大規模の建築物、又は中層・高層の建築物の木造化が試みられている。しかし、中層・高層の建築物では柱等に大きな軸線方向の力が作用し、木質部材によって大きな軸線方向の力を支持しようとすると断面が過大になりやすい。このため、例えば特許文献1及び特許文献2には、木質部材を鋼部材と組み合わせ、複合部材として用いることが提案されている。
特許文献1には、角型の鋼管の周囲を木質材で囲った複合柱が提案されている。この複合柱では、鋼管の形状に合わせて木質材を複数に分割して加工し、これらの木質材を鋼管の周囲を囲むように接着接合するものである。そして、鋼管の端部には鋼からなる木口プレートを設ける点が記載されている。
また、特許文献2には、矩形の木質材からなる心材の周囲に鋼支持部材を沿わせた複合柱が開示されている。この複合柱では、木質の心材と鋼支持部材とを一体に組み合わせ、端面に鋼からなる仕口部を当接するものとなっている。
特開2017-89329号公報 特開2020-122323号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている複合柱は、両端部に設けられた木口プレートの間で分割した木質材を組み合わせ、接着するものであり、木質材の加工精度によって木口プレートと木質材の端面との間に隙間が生じやすい。このような隙間が生じていると複合柱に軸線方向の力が作用する初期に力が木質材に負担されず、鋼管のみに作用する。そして、その後に大きな軸線方向の力が作用したときに、木質材の負担する軸線方向の力が小さくなってしまう。このため、木質材は構造部材として有効に機能していないことになる。
また、特許文献2に記載されている複合柱でも、木質の芯材と鋼支持部材とを組み合わせたときに、木質材の加工が正確になされていないと同様に鋼支持部材の負荷が大きくなる。
さらに、鋼部材と木質の部材とを組み合わせて軸線方向の力を負担しようとすると、鋼と木質材とでは弾性係数が大きく異なっており、軸線方向の力は鋼部材と木質の部材との軸方向の剛性比によって負担され、鋼部材に大きな圧縮応力度が生じる。このため、木質材は軸線方向の圧縮力に対して耐荷力が有効に利用されないことがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、軸線方向の力が鋼部材と木質部材とに適切に負荷される木鋼複合部材を提供すること、及び軸線方向の力が鋼部材と木質部材とに適切に負荷される木鋼複合部材の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 軸線方向の力を支持する鋼部材と、 前記鋼部材の軸線方向に沿って組み合わされ、該鋼部材とともに軸線方向の力を支持する木質部材と、 前記鋼部材及び前記木質部材の両端部に取り付けられ、前記鋼部材と前記木質部材との双方に軸線方向の力を伝達することが可能に取り付けられた材端部材と、を有し、 前記材端部材は、前記木質部材の端面に向けて押し付けられ、該木質部材には軸線方向に圧縮力が導入され、 前記鋼部材には、引張力が導入されており、 前記鋼部材と前記材端部材とは、溶接又はボルトで接合され、前記材端部材に作用する圧縮方向の力により、前記鋼部材に作用する引張力の低減及び引張力の消滅後に圧縮力の導入が可能に接合されている木鋼複合部材を提供する。
この木鋼複合部材では、木質部材が材端部材に圧接されていることにより、軸線方向の外力の作用初期から木質部材と鋼部材とに適切に負荷され、鋼部材に集中して軸線方向の力が負荷されるのが回避される。また、あらかじめ木質部材に圧縮力が導入され、鋼部材に引張力が導入されていることにより、木質部材の耐荷力を有効に利用して耐荷力の大きい木鋼複合部材とすることが可能となる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の木鋼複合部材において、 前記木質部材は、単一の中実断面を有するものであり、 前記鋼部材は、前記木質部材の外周部に複数に分散して組み合わされているものとする。
この木鋼複合部材では、木質部材としてあらかじめ一体として加工した製材、集成材、単板積層材(LVL:Laminated Veneer Lumber)等を用いることができ、鋼部材と組み合わせるときに木質部材を貼り合わせる加工等が不要となる。したがって効率よく鋼部材と組み合わせることができる。また、鋼部材が木質部材の外周部で複数に分散され、それぞれが軽量となって作業性が良好となる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の木鋼複合部材において、 前記木質部材は、前記鋼部材の周囲を囲むものとする。
この木鋼複合部材では、鋼部材を複合部材の中心に集中することができ、木質部材に導入される圧縮力と鋼部材の引張力とがつり合った状態で木質部材の断面には均等に近い状態で圧縮力を導入することが容易となる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の木鋼複合部材において、 前記木質部材と前記材端部材との間には、該木質部材と該材端部材との間で硬化した圧力均等化層が介挿されているものとする。
この木鋼複合部材では、木質部材に圧縮力を導入するときの初期から確実に材端部材から力が伝達され、木質部材の端面に均等に近い状態で所定の圧縮力を正確に導入することが可能となる。
なお、圧力均等化層には、柔軟な状態で木質部材の端面に塗り付けることができ、後に硬化する材料を用いることができる。例えば合成樹脂等による接着剤、セメントペースト、モルタル、石膏、樹脂モルタル等を用いることができる。
請求項5に係る発明は、 木質部材と鋼部材とを、双方の軸線をほぼ平行に組み合わせる工程と、 前記木質部材の両端面に材端部材を当接し、該材端部材に力を作用させ、該材端部材を介して該木質部材に軸線方向の圧縮力を導入する工程と、 前記木質部材に圧縮力が導入され、前記鋼部材には軸線方向の力が作用していない状態で、前記材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、 前記材端部材に作用させて前記木質部材に圧縮力を導入した力を除去する工程と、を含む木鋼複合部材の製造方法を提供するものである。
この方法では、木質部材と鋼部材とを組み合わせ、木質部材には圧縮力が、鋼部材には引張力が導入された状態で材端部材が接合され、材端部材から木質部材と鋼部材との双方に軸線方向の力が適切に伝達される複合部材とすることが可能となる。
請求項6に係る発明は、 木質部材と鋼部材とを、双方の軸線をほぼ平行に組み合わせる工程と、 前記木質部材の両端面に材端部材を当接し、該材端部材を介して該木質部材に軸線方向の圧縮力を導入する工程と、 前記木質部材に圧縮力が導入されている状態で、前記材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、を含み、 前記木質部材に軸線方向の圧縮力を導入する工程は、前記材端部材を介して前記木質部材に反力を負荷し、前記鋼部材を引張するものであり、 前記材端部材と前記鋼部材とを接合する工程は、該鋼部材に引張力が導入された状態で該材端部材と接合するものである木鋼複合部材の製造方法を提供する。
この方法では、簡単な設備で木質部材に圧縮力を導入し、この状態で鋼部材を材端部材と接合することが可能となる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の木鋼複合部材の製造方法において、 前記鋼部材を引張する工程は、前記材端部材が有する鋼板を貫通するボルトを前記鋼部材にナットを介して係止するか又は前記ボルトを前記鋼部材に設けられたネジ穴にねじ込み、該ボルトをねじ込む力によって前記鋼部材を軸線方向に引き寄せるものとする。
この方法では、ボルトをねじ込むときにボルトの軸線方向に生じる力によって鋼部材に引張力を導入するとともに、木質部材には圧縮力を導入し、さらに当該ボルトによって材端部材と鋼部材を接合することができ、効率のよい作業が可能となる。
請求項8に係る発明は、 木質部材と鋼部材とを、双方の軸線をほぼ平行にして組み合わせる工程と、 前記木質部材の両端面に対向して材端部材を配置し、該材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、 前記木質部材の端面と前記材端部材との間にくさびを押し込み、前記木質部材に圧縮力を、前記鋼部材に引張力を導入する工程と、を含む木鋼複合部材の製造方法を提供するものである。
この方法では、材端部材と鋼部材とを接合した後に、木質部材に圧縮力を導入し、鋼部材に引張力を導入することができる。したがって、鋼部材と木質部材とを組み合わせ、木質部材に圧縮力を導入した状態では、鋼部材と材端部材を接合するための溶接又はボルト締めが難しい条件でも、あらかじめ木質部材に圧縮力が導入し、鋼部材に引張力を導入した複合部材とすることが可能となる。
請求項9に係る発明は、 材端部材を木質部材の両端面に当接するように配置する工程と、 前記木質部材と平行に加熱した鋼部材を配置し、該材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、 前記鋼部材の温度を降下させ、該鋼部材の収縮によって前記材端部材を前記木質部材の端面に圧接させる工程と、を含む木鋼複合部材の製造方法を提供するものである。
この方法では、加熱した鋼部材の温度が降下することにより、木質部材には圧縮力が導入され、鋼部材に上記圧縮力に対応する引張力が導入される。したがって、力の付与によって木質部材に圧縮力を導入することが難しい条件であっても、あらかじめ木質部材に圧縮力が導入され、鋼部材に引張力が導入された複合部材とすることが可能となる。
以上説明したように、本発明の木鋼複合部材では、軸線方向の力の作用初期から鋼部材と木質部材とに適切に負荷されるとともに、木質部材の耐荷力を有効に利用して耐荷力の大きな木鋼複合部材とすることができる。また、本発明の木鋼複合部材の製造方法では、木質部材の耐荷力を有効に利用して大きな耐荷力を有する木鋼複合部材を得ることができる。
本発明の第1の実施形態である木鋼複合部材の側面図、拡大した平面図及び拡大した断面図である。 図1に示す木鋼複合柱の端部の構造を示す拡大した側面図である。 図1に示す木鋼複合柱の組み立て図である。 木質部材に圧縮力が導入され、鋼部材に引張力が導入された木鋼複合柱の軸線方向の耐荷力を説明する図である。 本発明の第2の実施形態である木鋼複合柱の側面図、拡大した平面図及び拡大した断面図である。 図5に示す木鋼複合柱の端部の構造を示す拡大した側面図である。 図5に示す木鋼複合柱の組み立て図である。 図5に示す木鋼複合柱の木質部材に圧縮力を導入した状態で鋼部材を材端部材と接合する方法を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態及び第4の実施形態である木鋼複合柱の端部の構造を示す側面図である。 本発明の木鋼複合柱で採用することができる他の断面構成の例を示す概略断面図である。 本発明の第5の実施形態である木鋼複合柱の端部の側面図及び断面図である。 図11に示す木鋼複合柱の木質部材に圧縮力を導入し、鋼部材に引張力を導入する状態を示す端部の側面図及び断面図である。 本発明の第6の実施形態である木鋼複合柱の側面図、拡大した平面図及び拡大した断面図である。 図13に示す木鋼複合柱の組み立て図である。 図13に示す木鋼複合柱の木質部材に圧縮力を導入した状態で鋼部材を材端部材と接合する方法を示す概略図である。 本発明の第7の実施形態である木鋼複合柱の平面図及び端部の側面図である。 本発明の第8の実施形態である木鋼複合柱の端部の側面図及び断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態である木鋼複合部材であって、柱として使用されるものの側面図、拡大した平面図及び拡大した断面図である。また、図2はこの木鋼複合柱の端部を拡大して示す側面図であり、(a)図は木質部材、鋼部材及び材端部材である材端プレートの接合が完了した状態、(b)図は材端プレートを鋼部材と接合する状態を示すものである。図3は同じ木鋼複合柱の木質部材、鋼部材及び材端プレートを接合する要領を示す概略斜視図である。
この木鋼複合柱は、断面がほぼ正方形で中実の木質部材1と、木質部材1の側面に形成された軸線方向の溝11に嵌め入れられた複数の鋼部材2と、木質部材1及び鋼部材2の両端部に接合され、木質部材1と鋼部材2との双方に軸線方向の力を伝達することが可能となった材端プレート3と、で主要部が構成されている。
木質部材1は、複数の小断面の木材を貼り合わせた集成材が用いられており、構造物の一部として軸線方向の力を負担することができるものである。また、原木から切り出された製材を用いるものであってもよい。
この木質部材1の4つの側面のほぼ中央部には、それぞれ軸線方向の溝11が全長にわたって形成されている。この溝11は、鋼部材2の断面形状に対応するものであり、鋼部材2がぴったりと嵌め入れることができるように形成されている。
鋼部材2は、構造用鋼を用いることができ、鋼板から帯状に切り出したものである。この鋼部材2は、幅の狭い周面つまり鋼板の厚さ方向の面が木質部材1の側面と平行となり、幅の広い面が木質部材1に形成された溝11の深さ方向となるように、木質部材1に形成された4つの溝内にそれぞれ嵌め入れられている。そして、鋼部材2の幅の狭い面は木質部材1の側面とほぼ同一面上となっている。
鋼部材2の端面には軸線方向にボルト穴21が設けられており、内周面には雌ねじが切削されている。
材端プレート3は、木質部材1の端面に当接される第1の鋼板31と、該第1の鋼板31と間隔をあけて平行に配置された第2の鋼板32と、第1の鋼板31と第2の鋼板32とを一体に結合する連結部材33と、を有するものである。
第1の鋼板31は、木質部材1の断面寸法とほぼ対応する矩形の板材からなり、図2(b)に示すように木質部材1の溝11に嵌め入れられた鋼部材2と対応する位置にはボルトを挿通する貫通孔34が形成されている。この貫通孔34に挿通したボルト35を鋼部材2の端面に形成したボルト穴21にねじ込み、図2(a)に示すように締め付けることによって材端プレート3と鋼部材2を接合するものである。
第2の鋼板32は、第1の鋼板31より大きい矩形となっており、他の構造部材と接合するためのボルトを挿通する複数の貫通孔36が設けられている。
連結部材33は、鋼からなる矩形断面の管状部材であり、第1の鋼板31と第2の鋼板32との間で双方を平行にして連結するものである。第1の鋼板31との接合及び第2の鋼板32との接合は溶接によるものである。
上記木質部材1、鋼部材2及び材端プレート3は、図3に示すように組み立てることができる。
図3(a)に示すように4つの側面のそれぞれに形成された溝11に鋼部材2を嵌め入れる。このときの鋼部材2は木質部材1より短くなっており、木質部材1の端面より鋼部材2の端面が所定長だけ後退している。そして、図3(b)に示すように材端プレート3を木質部材1の端面に当接する。このとき鋼部材2の端面と材端プレート3との間には、図2(b)に示すように所定の大きさの間隙37が生じている。そして、材端プレート3が有する第1の鋼板の貫通孔34に挿通したボルト35を鋼部材2の端面に形成したボルト穴21にねじ込み、鋼部材2を材端プレート3に引き寄せて、図2(a)に示すように鋼部材2の端面が材端プレート3に当接されるまで締め込む。これにより、鋼部材2には引張力が導入されるとともに、木質部材1には材端プレート3から圧縮力が導入される。
なお、木質部材1の端面と第1の鋼板31との間には、木質部材の端面の凹凸等によって隙間が生じないように、後に硬化する樹脂等を塗布しておくことができる。
このように接合されることにより、木鋼複合柱に軸線方向の力が作用するとき、初期状態から鋼部材2と木質部材1との双方に軸線方向の力が負荷され、複合部材として適切に荷重を支持するものとなる。つまり荷重の作用する初期状態で鋼部材2のみが荷重を負担して木質部材1の支持する荷重が低減するのが回避される。
上記にように木質部材1には圧縮力が導入され、鋼部材2には引張力が導入された状態で材端プレート3が接合されている木鋼複合柱では、軸線方向の力が作用する初期状態から鋼部材2と木質部材1との双方に軸線方向の力が適切に負荷されるとともに、以下に説明するように木質部材1の耐荷力を有効に利用して大きな荷重を支持することができる木鋼複合柱とすることができる。
木質部材1及び鋼部材2の双方に軸力が導入されていない状態で材端プレート3が接合された木鋼複合柱では、図4(a)に示すように、軸線方向の荷重が作用すると、荷重の載荷初期から双方の部材に軸線方向の力が付加される。そして、材端プレート3によって木質部材1と鋼部材2とのひずみ量は同じに維持されるので、木質部材1と鋼部材2とのそれぞれに負荷される軸線方向の力は、双方の軸方向の剛性比によって分配される。つまり、軸線方向に作用する荷重が増加すると、木質部材の軸方向の剛性EwAwと鋼部材の軸方向の剛性EsAsとの比で荷重が負担される。ここでEwは木質部材の弾性係数、Awは木質部材の断面積、Esは鋼部材の弾性係数、Asは鋼部材の断面積である。
そして、軸線方向の荷重が増大し、木質部材1又は鋼部材2のいずれかの圧縮応力度が許容応力度に達するまでの荷重を支持することができる。図4(a)に示すように、一般に木質部材が許容応力度に達するときのひずみεwa1は鋼部材が許容応力度に達するときのひずみεsa1より大きくなっている。したがって、鋼部材の圧縮応力度が許容応力度に達したときに、鋼部材はPsaの軸力を負担し、木質部材の圧縮応力度は許容応力度に達しておらず、木質部材はPw1の軸力を負担する。この木質部材が負担する軸力Pw1は木質部材が許容応力度に達したときの負担する軸力Pwaより小さくなる。
一方、図4(b)に示すように木質部材に圧縮力Pwo、鋼部材に引張力Psoが導入された状態で材端プレートが接合されていると、木質部材の圧縮力と鋼部材の引張力が内力としてつり合った状態で、Pwo=Psoとなっている。そして、外力として軸線方向の力が作用すると、木質部材の軸方向の剛性EwAwと鋼部材の軸方向の剛性EsAsとの比でそれぞれの負担する軸力が増加する。鋼部材の圧縮応力度が許容応力度に達したときに、鋼部材はPsaの軸力を負担し、木質部材はPw2の軸力を負担している。この木質部材が負担する軸力Pw2は、図4(a)に示す無応力状態から荷重が載荷された場合の軸力Pw1より大きくなる。したがって、木鋼複合柱は、Psa+Pw2の軸力を支持することができるものとなり、木質部材に圧縮力、鋼部材に引張力が導入された状態で材端プレートと接合された状態としておくことにより、大きな耐荷力を有する木鋼複合柱とすることができる。
なお、上記のように木質部材1の周囲に複数の鋼部材2が組み合わされた木鋼複合柱では、図1(d)に示すように鋼部材2が木質部材1の側面と平行な方向(図1(d)中における矢印A、Bの方向)へ座屈すること、及び木質部材1の中心に向かう方向(図1(d)中における矢印Cの方向)へ座屈することは、木質部材1の拘束によって抑止される。そして、木質部材1の溝から抜け出して木質部材1から離れる方向(図1(d)中における矢印Dの方向)への座屈は、鋼部材2の木質部材1から離れる方向への曲げ剛性を、木質部材1の側面に沿った方向への曲げ剛性より大きく設定することにより生じにくくなる。つまり、同じ断面積であっても鋼部材2の木質部材1から離れる方向への座屈に対する細長比が小さくなる。また、溝11の深さを大きくして、鋼部材2の木質部材1から離れる方向への曲げ剛性を大きくすることもでき、細長比を小さくすることが可能である。特に、鋼部材2が木質部材1から離れる方向への座屈に対する細長比が、限界細長比より小さくなるように設定することにより、木鋼複合柱に生じる圧縮応力度が弾性範囲内に抑えられている状態では鋼部材2の座屈は生じないものとなる。
また、鋼部材2が木質部材1から離れる方向に座屈するのを、木質部材1に鋼部材2を留め付ける手段によって抑止することもできる。留め付ける手段には次のようなものを採用することができる。
(1)鋼部材2に設けられた貫通孔に挿通され、木質部材1にねじ込まれるビス又はラグスクリューによって留め付けるもの。
(2)木質部材1の鋼部材2が嵌め入れられた部分の側方から設けられたピン孔にドリフトピン又はボルトを挿入し、鋼部材2に設けられた貫通孔に挿通させることによって鋼部材2を木質部材1に留め付けるもの。
(3)木質部材1の周囲を囲むように取り付けられた鋼ベルトによって留め付けるもの。
(4)木質部材1の鋼部材2が嵌め入れられた部分の両側に架け渡すように固定された鋼板材によって鋼部材2を留め付けるもの。
図5は本発明の第2の実施形態である木鋼複合柱の側面図、拡大した平面図及び拡大した断面図である。また、図6はこの木鋼複合柱の端部を拡大して示す側面図である。図7は同じ木鋼複合柱の木質部材、鋼部材及び材端部材である材端プレートを接合する要領を示す概略斜視図である。
この木鋼複合柱は、図1に示す木鋼複合柱と同様に断面がほぼ正方形で中実の木質部材41と、木質部材41の側面に形成された軸線方向の溝に嵌め入れられた複数の鋼部材42と、木質部材41及び鋼部材42の両端部に接合され、木質部材41と鋼部材42との双方に軸線方向の力を伝達することが可能となった材端プレート43と、で主要部が構成されている。
木質部材41は、図1に示す木鋼複合柱と同じものが用いられている。鋼部材42も、図1に示す木鋼複合柱と同様のものが用いられ、同様の態様で木質部材に形成された溝に嵌め入れられている。ただし、この木鋼複合柱では鋼部材42が木質部材41より長さが大きくなっており、木質部材41と組み合わせたときに、図7に示すように木質部材41の端面より突き出しており、この突き出した部分に材端プレート43が接合される。
材端プレート43は、図1に示す木鋼複合柱と同様に、木質部材41の端面に当接される第1の鋼板51と、該第1の鋼板51と間隔をあけて平行に配置された第2の鋼板52と、第1の鋼板51と第2の鋼板52とを一体に結合する連結部材53と、を有するものである。
この木鋼複合柱では、第1の鋼板51の鋼部材42と対応する位置には矩形の切り欠き54が設けられている。そして、図7に示すように鋼部材42が切り欠き54内に挿通され、第1の鋼板51が設けられた位置を越えて第2の鋼板52側へ突き出し、先端が第2の鋼板52に溶接で接合されるものとなっている。
鋼部材42と材端プレート43との接合は、図7に示すように木質部材41の溝に鋼部材42が嵌め入れられた状態で、材端プレート43を木質部材41の端面に対向させ、当接させる。そして、木質部材41に圧縮力が導入された状態で鋼部材42と材端プレート43の第2の鋼板52とを溶接によって接合する。
木質部材41に圧縮力が作用した状態で鋼部材42と材端プレート43とを接合する方法は、例えば図8(a)又は図8(b)に示す方法を採用することができる。
図8(a)に示す方法では、2つの材端プレート43を木質部材41の両端面に当接する。このとき材端プレート43と鋼部材42とは接合されておらず、材端プレート43の第2の鋼板52と鋼部材42の端面との間には、木質部材41に導入する圧縮力で生じる変形量に相当する間隙を設けておく。そして、両端の材端プレート43に外力を付与して木質部材41の端面に押し付ける。これにより木質部材41に軸線方向の圧縮力を導入する。鋼部材42は、木質部材41に圧縮力が作用した状態を維持したまま、材端プレート43の第2の鋼板52と溶接W1によって接合する。溶接の完了後、外力を除荷することにより鋼部材42には引張力が導入され、木質部材41の圧縮力と釣り合った状態となる。
なお、図5に示す木鋼複合柱で、鋼部材42は第2の鋼板52に溶接接合されているが、溶接による熱で木質部材41を損傷しないときには、第1の鋼板51も切り欠き54の周辺部で鋼部材42と溶接で接合することができる。
上記外力は、木鋼複合柱を製作する工場等に固定構造として2つの反力ブロックを設け、これら反力ブロックに反力を作用させて材端プレート43を木質部材41の両端面に押し付けるように外力を負荷することができる。また、木鋼複合柱の両端で材端プレート43と対向するように2つの反力板を設置し、これらの反力板を引張部材で連結した状態としておき、反力板に反力を作用させて材端プレート43を木質部材41に押し付けることもできる。
また、図8(b)に示す方法では、材端プレート43の第2の鋼板52と対向するように反力板55を設置し、第2の鋼板52に設けられた開口を貫通するように延長された鋼部材42と連結する。そして、反力板55と材端プレート43との間にジャッキ56を介装して、鋼部材42に反力を作用させながら材端プレート43を木質部材41の端面に押し付ける。これにより、木質部材41には圧縮力が導入されるとともに鋼部材42には引張力が導入される。この状態で、材端プレート43の第2の鋼板52と鋼部材42とを溶接W2によって接合する。その後、鋼部材42の第2の鋼板52より突出する部分は切断する。なお、材端プレート43を木質部材41に押し付けるジャッキ56に代えて太径のボルトを用い、ねじ込む力によって材端プレート43を木質部材41に押し付けることもできる。
図8(a)及び図8(b)に示す方法によって材端プレートを木質部材の端面に押し付けるときに、鋼部材42の両端が材端プレート43に接合されていない状態で双方の材端プレート43を木質部材41の両端に押し付けてもよいし、一方の材端プレートはあらかじめ鋼部材と接合しておき、他方の材端プレートを木質部材の端面に押し付けて木質部材に圧縮力を導入するものであってもよい。そして、木質部材に圧縮力が導入された状態で鋼部材を他方の材端プレートに接合するものである。
図5に示す木鋼複合柱では、鋼部材42は端面を第2の鋼板52に突き合わせて溶接接合するものとなっているが、鋼部材は他の形態で材端プレートと接合することができ、例えば図9に示すような接合形態とすることができる。
図9(a)に示す木鋼複合柱は本発明の第3の実施形態であって、図5に示す木鋼複合柱と同様に木質部材61の側面に形成された溝に、帯状の鋼部材62が嵌め入れられたものである。そして、材端プレート63は、図5に示す木鋼複合柱で用いられている材端プレートと同じ第1の鋼板64、第2の鋼板65及び連結部材66を有するものであるが、これらの他に第1の鋼板64と第2の鋼板65と間に設けられた4つの連結板67を備えている。これらの連結板67は、第1の鋼板64の切り欠きを通過して突き出している鋼部材62の端部に沿った位置に設けられ、第1の鋼板64及び第2の鋼板65に溶接で接合されている。そして、鋼部材62はこれらの連結板67に重ね合わされ、双方の対応する位置に設けられた貫通孔に挿通された高力ボルト68によって接合されている。このような木鋼複合柱でも、図5に示す木鋼複合柱と同様な手段で木質部材61に圧縮力、鋼部材62に引張力を導入した状態で材端プレート63を接合することができる。
図9(b)に示す木鋼複合柱は本発明の第4の実施形態であって、木質部材71及び鋼部材72は、図5に示す木鋼複合柱と同じ断面形状となっており、材端プレート73も同様に第1の鋼板74と第2の鋼板75と連結部材76とを有するものである。この木鋼複合柱では、鋼部材72の端部にフランジ部72aが設けられており、このフランジ部72aを第2の鋼板75に当接し、ボルト77で接合するものである。鋼部材72が有するフランジ部72aには複数のボルト孔が設けられ、これらのボルト孔の内周面には雌ねじが形成されている。材端プレート73の第2の鋼板75には、当接されたフランジ部72aのボルト孔に対応する位置に貫通孔が設けられ、ボルト77をこれらの貫通孔に挿通し、フランジ部72aのボルト孔にねじ込み、締め付けることによって接合するものである。
鋼部材72は、材端プレート73の第1の鋼板74を木質部材71の端面に当接した状態で、フランジ部72aが第2の鋼板75と所定の間隙を開けて対向するように長さを調性しておき、上記ボルト77を締め付けることによって鋼部材のフランジ部72aを第2の鋼板75に当接させる。このようにフランジ部72aを第2の鋼板75と接合することにより鋼部材72に引張力を導入し、木質部材71に圧縮力を導入することができる。
なお、ボルトはフランジ部72aに設けられたボルト穴にねじ込むのに代えて、フランジ部72aに設けた貫通孔にボルトを挿通し、ナットをねじり合わせて締め付けるものであってもよい。
図1、図5及び図9に示す木鋼複合柱では、ボルトを締め付ける力又はジャッキ等を用いて加力することによって木質部材に圧縮力、鋼部材に引張力を導入するものとなっているが、これらの木鋼複合柱では、上記のように加力する手段に代えて、又は上記のように加力する手段と併せて、鋼部材の加熱による伸長及び収縮作用を用いて木質部材に圧縮力、鋼部材に引張力を導入することもできる。
これは鋼部材を加熱し、伸長した状態で木質部材に嵌め合わせ、木質部材の端面に当接された材端プレートと接合するものである。接合は加力する場合と同様に行うことができる。加熱された鋼部材は材端プレートと接合された後に温度が低下し、収縮することによって木質部材には圧縮力が導入され、鋼部材には引張力が導入される。
なお、以上に説明した木鋼複合柱では、木質部材の周辺に分散して複数の鋼部材を組み合わせ、それぞれの鋼部材は帯状の鋼板として幅の広い面が木質部材に設けられた溝の深さ方向となるように嵌め入れたものとなっているが、鋼部材は他の断面形状のものを使用することもできる。例えば、図10(a)に示すように木質部材81の溝に嵌め入れられたときに、木質部材の表面に沿った位置で軸線方向に連続するフランジ部82aを有し、断面がT字状となった鋼部材82を採用することができる。また、図10(b)に示すように、鋼部材84が木質部材83の側面に沿った方向に長辺を有する矩形断面となったものを採用することもできる。さらに、本発明の木鋼複合柱は、図10(c)に示すように木質部材に形成された溝に嵌め入れられるのではなく、鋼部材86が木質部材85の表面に当接されたもの、図10(d)に示すように断面がL形となった鋼部材88が木質部材87の角部を覆うように組み合わされたものとすることもできる。
図11は、本発明の第5の実施形態である木鋼複合柱の端部を示す側面図及び断面図である。
この木鋼複合柱は、図5に示す木鋼複合柱と同じ構造を有する材端プレート93及び鋼部材92を有し、木質部材91と鋼部材92とを組み合わせた断面の構成も同じものとなっている。この木鋼複合柱でも、木質部材91には圧縮力が導入され、鋼部材92には引張力が導入されているが、これらの圧縮力及び引張力は、木質部材91の端面と材端プレート93との間に押し込まれたくさび94によって導入されたものである。
この木鋼複合部材の組み立ては次のように行うことができる。
鋼部材92は引張力が導入される前に材端プレート93と接合され、図12に示すように木質部材91は材端プレート93との間に間隙98を設けて鋼部材92と組み合わされる。木質部材91の端面は、対向する一対の側面から断面の中心に向かって上記間隙を徐々に狭くするように傾斜したものとなっており、傾斜面に鋼板95が取り付けられている。そして、2方向から鋼部材92の位置を避け、それぞれ2つのくさび94を中心に向かって押し込む。これによって木質部材91と材端プレート93との間隙を押し広げ、鋼部材92には引張力を導入し、木質部材91には圧縮力を導入するものである。押し込まれたくさび94には、押し込む方向に貫通孔96が設けられており、対向するように押し込まれた2つのくさびの双方の貫通孔にボルト97が挿通され、くさび94が抜け出さないように連結される。
図13は、本発明の第6の実施形態である木鋼複合柱の側面図、拡大した平面図及び拡大した断面図であり、図14は同じ木鋼複合柱の木質部材、鋼部材及び材端部材である材端プレートを接合する要領を示す概略斜視図である。
この木鋼複合柱では、鋼部材102を芯材として周囲を囲むように木質部材101を組み合わせたものであり、両端には鋼部材102及び木質部材101の双方に軸線方向の力が伝達されるように材端プレート103が接合されている。
鋼部材102は、図13(d)に示すように十字状の断面を有するものであり、鋼板を溶接接合して形成されている。木質部材101は、図14(a)に示すように、2分割したものを貼り合わせて鋼部材を囲むものであり、鋼部材102と対向する部分は鋼部材102の形状に対応するようにあらかじめ加工されたものである。鋼部材102を囲むように一体化された木質部材101の断面の外形はほぼ正方形となっており、軸線方向の長さは鋼部材102より短くなっている。したがって、木質部材101の端面からは鋼部材102が突き出しており、この突き出した部分に材端プレート103が接合されている。
材端プレート103は、木質部材101の端面に当接される第1の鋼板111と、該第1の鋼板111と間隔をあけて平行に配置された第2の鋼板112と、第1の鋼板111と第2の鋼板112とを一体に結合する連結部材113と、を有するものである。
第1の鋼板111は、木質部材101の断面寸法とほぼ対応する矩形の鋼板材からなり、鋼部材102と対応する位置には、鋼部材102の断面形状に対応する十字型の貫通孔114が形成されている。この貫通孔114に鋼部材102が挿通され、先端部が第2の鋼板112に溶接で接合されている。
連結部材113は、角型の鋼管からなるものであり、第1の鋼板111の4つの角部にそれぞれ設けられ、第1の鋼板111と第2の鋼板112とに両端が溶接で接合され、第1の鋼板111と第2の鋼板112とが平行となるように連結している。
この木鋼複合柱の木質部材101及び鋼部材102に材端プレート103が接合されたときに、木質部材101に圧縮力が導入され、鋼部材102に引張力が導入された状態とするには、次のような方法を採用することができる。
図15(a)に示すように、2つの材端プレート103を木質部材101の両端面に当接し、製作を行う工場等に固定して設けた反力ブロック104に反力を作用させ、ジャッキ105等を用いて材端プレート103を木質部材101の端面に押し付ける。これにより木質部材101に軸線方向の圧縮力を導入する。このとき材端プレート103と鋼部材102とは接合されておらず、材端プレート103の第2の鋼板112と鋼部材102の端面との間には、木質部材101に導入する圧縮力で生じる変形量に相当する間隙を設けておく。そして、木質部材101に圧縮力が作用した状態を維持したまま、鋼部材102と第2の鋼板112とを溶接W3によって接合する。溶接の完了後、外力を除荷することにより鋼部材102には引張力が導入され、木質部材101の圧縮力と釣り合った状態となる。
また、図15(b)に示すように、木鋼複合柱の両端で材端プレート103と対向するように2つの反力板106を設置し、これらの反力板106を引張部材107で連結した状態としておき、反力板106に反力を作用させて材端プレート103を木質部材101に押し付けることもできる。
図16は、本発明の第7の実施形態である木鋼複合柱を示す平面図及び端部の側面図である。
この木鋼複合部材は、図13に示す木鋼複合柱と同じ断面構成となっており、十字型の鋼部材122の周囲を囲むように木質部材121が組み合わされている。材端プレート123も同様に第1の鋼板131と第2の鋼板132と連結部材133とを有するものであり、第1の鋼板131に設けられた十字型の貫通孔に鋼部材122が挿通され、先端が第2の鋼板132と対向している。
この木鋼複合柱では、鋼部材122の先端部と第2の鋼板132との接合が、第2の鋼板132を貫通する複数のボルト124によるものとなっている。これらのボルト124は、第2の鋼板132に設けられた貫通孔に挿通され、鋼部材122の端面から軸線方向に設けられたボルト穴の雌ねじにねじり合わされ、締め付けることによって接合するものである。
鋼部材122は、材端プレート123を木質部材121の端面に当接したときに、端面と第2の鋼板132との間に所定幅の隙間が生じるように長さを調整しておき、ボルト123を締め付けるのにともなって鋼部材122を引き寄せ、引張力を導入するとともに木質部材121に圧縮力を導入することができる。
図17は、本発明の第8の実施形態である木鋼複合柱の端部の側面図及び断面図である。 この木鋼複合柱は、くさび144を用いて木質部材141に圧縮力を、鋼部材142に引張力を導入したものである。
この木鋼複合柱の木質部材141と鋼部材142とを組み合わせた断面構成は図13に示す木鋼複合柱と同じになっており、材端プレート143も同じものが用いられているが、木質部材141の端面と材端プレート143の第1の鋼板151との間にくさび144が押し込まれている。木質部材141の端面は、対向する一対の側面から断面中心に向かって材端プレート143との間隔を徐々に狭くするように傾斜したものとなっており、傾斜面に鋼板145が取り付けられている。
この木鋼複合柱は、鋼部材142と材端プレート143とをあらかじめ溶接等によって接合し、鋼部材142を囲むように木質部材141を組み合わせた後、木質部材141の端面と材端プレート143の第1の鋼板151との間にくさび144を、図17(b)に示すように対向する2方向から押し込むことにより、木質部材141に圧縮力を導入し、鋼部材142に引張力を導入したものである。なお、符号146は、押し込まれたくさびが抜け出すのを抑止するためのボルトを示すものであり、くさび144に貫通孔を設けて4つのくさびを互いに連結している。
なお、以上に説明した木鋼複合柱は本発明の実施の形態であって、本発明は以上に説明した実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で態様を変更して実施することができる。
例えば、上記の実施形態はいずれも柱として使用するものであるが、ブレース等の軸力が大きく作用する部材として用いることもできる。
1:木質部材, 2:鋼部材, 3:材端プレート,
11:木質部材に形成された溝,
21:ボルト穴,
31:第1の鋼板, 32:第2の鋼板, 33:連結部材, 34:第1の鋼板に設けられた貫通孔, 35:ボルト, 36:第2の鋼板に設けられた貫通孔, 37:材端プレートと鋼部材の端面との間隙,
41:木質部材, 42:鋼部材, 43:材端プレート,
51:第1の鋼板, 52:第2の鋼板, 53:連結部材, 54:第1の鋼板に設けられた切り欠き, 55:反力板, 56:ジャッキ,
61:木質部材, 62:鋼部材, 63:材端プレート, 64:第1の鋼板, 65:第2の鋼板, 66:連結部材, 67:第1の鋼板と第2の鋼板との間の連結板,
68:高力ボルト,
71:木質部材, 72:鋼部材, 72a:鋼部材の端部に設けられたフランジ部,
73:材端プレート, 74:第1の鋼板, 75:第2の鋼板, 76:連結部材,
77:ボルト
81:木質部材, 82:鋼部材, 82a:鋼部材の軸線方向に連続するフランジ部,
83:木質部材, 84:鋼部材, 85:木質部材, 86:鋼部材, 87:木質部材, 88:鋼部材,
91:木質部材, 92:鋼部材, 93:材端プレート, 94:くさび, 95:鋼板, 96:くさびに設けられた貫通孔, 97:ボルト, 98:木質部材と材端プレートとの間隙,
101:木質部材, 102:鋼部材, 103:材端プレート, 104:反力ブロック, 105:ジャッキ, 106:反力板, 107:引張部材,
111:第1の鋼板, 112:第2の鋼板, 113:連結部材, 114:第1の鋼板に設けられた貫通孔,
121:木質部材, 122:鋼部材, 123:材端プレート, 124:ボルト,
131:第1の鋼板, 132:第2の鋼板, 133:連結部材,
141:木質部材, 142:鋼部材, 143:材端プレート, 144:くさび,
145:鋼板, 146:くさびを連結するボルト,
151:第1の鋼板, 152:第2の鋼板, 153:連結部材

Claims (9)

  1. 軸線方向の力を支持する鋼部材と、
    前記鋼部材の軸線方向に沿って組み合わされ、該鋼部材とともに軸線方向の力を支持する木質部材と、
    前記鋼部材及び前記木質部材の両端部に取り付けられ、前記鋼部材と前記木質部材との双方に軸線方向の力を伝達することが可能に取り付けられた材端部材と、を有し、
    前記材端部材は、前記木質部材の端面に向けて押し付けられ、該木質部材には軸線方向に圧縮力が導入され、
    前記鋼部材には、引張力が導入されており、
    前記鋼部材と前記材端部材とは、溶接又はボルトで接合され、前記材端部材に作用する圧縮方向の力により、前記鋼部材に作用する引張力の低減及び引張力の消滅後に圧縮力の導入が可能に接合されていることを特徴とする木鋼複合部材。
  2. 前記木質部材は、単一の中実断面を有するものであり、
    前記鋼部材は、前記木質部材の外周部に複数に分散して組み合わされていることを特徴とする請求項1に記載の木鋼複合部材。
  3. 前記木質部材は、前記鋼部材の周囲を囲むものであることを特徴とする請求項1に記載の木鋼複合部材。
  4. 前記木質部材と前記材端部材との間には、該木質部材と該材端部材との間で硬化した圧力均等化層が介挿されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の木鋼複合部材。
  5. 木質部材と鋼部材とを、双方の軸線をほぼ平行に組み合わせる工程と、
    前記木質部材の両端面に材端部材を当接し、該材端部材に力を作用させ、該材端部材を介して該木質部材に軸線方向の圧縮力を導入する工程と、
    前記木質部材に圧縮力が導入され、前記鋼部材には軸線方向の力が作用していない状態で、前記材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、
    前記材端部材に作用させて前記木質部材に圧縮力を導入した力を除去する工程と、を含むことを特徴とする木鋼複合部材の製造方法。
  6. 木質部材と鋼部材とを、双方の軸線をほぼ平行に組み合わせる工程と、
    前記木質部材の両端面に材端部材を当接し、該材端部材を介して該木質部材に軸線方向の圧縮力を導入する工程と、
    前記木質部材に圧縮力が導入されている状態で、前記材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、を含み、
    前記木質部材に軸線方向の圧縮力を導入する工程は、前記材端部材を介して前記木質部材に反力を負荷し、前記鋼部材を引張するものであり、
    前記材端部材と前記鋼部材とを接合する工程は、該鋼部材に引張力が導入された状態で該材端部材と接合するものであることを特徴とする木鋼複合部材の製造方法。
  7. 前記鋼部材を引張する工程は、前記材端部材が有する鋼板を貫通するボルトを前記鋼部材にナットを介して係止するか又は前記ボルトを前記鋼部材に設けられたネジ穴にねじ込み、該ボルトをねじ込む力によって前記鋼部材を軸線方向に引き寄せるものであることを特徴とする請求項6に記載の木鋼複合部材の製造方法。
  8. 木質部材と鋼部材とを、双方の軸線をほぼ平行にして組み合わせる工程と、
    前記木質部材の両端面に対向して材端部材を配置し、該材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、
    前記木質部材の端面と前記材端部材との間にくさびを押し込み、前記木質部材に圧縮力を、前記鋼部材に引張力を導入する工程と、を含むことを特徴とする木鋼複合部材の製造方法。
  9. 材端部材を木質部材の両端面に当接するように配置する工程と、
    前記木質部材と平行に加熱した鋼部材を配置し、該材端部材と前記鋼部材とを、該材端部材から該鋼部材に軸線方向の引張力と圧縮力とのいずれもの伝達が可能となるように接合する工程と、
    前記鋼部材の温度を降下させ、該鋼部材の収縮によって前記材端部材を前記木質部材の端面に圧接させる工程と、を含むことを特徴とする木鋼複合部材の製造方法。
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