JP7726315B1 - 電気自動車の車体下部構造 - Google Patents

電気自動車の車体下部構造

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Abstract

【課題】側面衝突時に十分な衝突性能を確保しつつ、バッテリーを車体下方側に拡張可能にバッテリーパックを搭載することができる電気自動車の車体下部構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る電気自動車の車体下部構造1は、左右一対のサイドシル10と、車体幅方向外周側にバッテリーフレーム23が配設されたバッテリーパック20と、フロアクロスメンバ30と、を備えたものであって、車体幅方向に直交する断面が閉断面形状であり、車内側の端部40aがバッテリーフレーム23の下面に接続し、車外側の端部40bがサイドシル10の下面と接続するバッテリーマウント40を備え、バッテリーマウント40は、閉断面形状を有する閉断面形状部41と、閉断面形状部41内の中央部に設けられて車内側と車外側とに仕切る仕切り板43と、を有し、閉断面形状部41がバッテリーフレーム23よりも引張強度が低い金属板を用いて作製されているものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バッテリーパックが車体下部のフロア部に搭載された電気自動車の車体下部構造に関する。
近年、特に自動車産業においては環境問題に起因して、エンジン車から電気自動車への置換が進みつつある。電気自動車においては、車体下部のフロア部に大きな電池(バッテリー)を収容したバッテリーパックが搭載されている。そして、バッテリーにはLi系の材料を用いることが多く、衝突時にバッテリーパックが破損して内部のバッテリーから液漏れすると発火の危険性があるので、バッテリーパックを保護可能に車体に搭載する構造が必要となる。
これまでに、電気自動車等の車体下部にバッテリーパックを搭載する構造が多く提案されている。
例えば、特許文献1には、バッテリーを収容するトレイ(本願の「バッテリーパック」に相当)を格納するバッテリーケースの骨格をなすフレームの下部に、車幅方向に延びるクロスメンバーを備えた構造が開示されている。
また、特許文献2には、電池モジュールを収納するロアケースを備えたバッテリユニット(本願の「バッテリーパック」に相当)を、ロアケースの下面に固定されたクロスメンバと、クロスメンバの両端を固定するサイドメンバと、により、フロアパネルの床裏面に搭載する構造が開示されている。
さらに、特許文献3には、フロアパネルの下方に位置するバッテリパックの車両幅方向外側に位置してロッカ(本願の「サイドシル」に相当)に固定されるとともに、バッテリパックを車体に対して固定するエネルギー吸収材を備えた構造が開示されている。
特開2022-42851号公報 特許第6197363号公報 特開2023-146163号公報
特許文献1~特許文献3の構造は、バッテリーパックの下方に設けられた部品(特許文献1のクロスメンバ―、特許文献2のクロスメンバ、特許文献3の支持部)によりバッテリーパックを支持することで車体下部に搭載するものである。そのため、航続距離の延長を目的としてバッテリーの容量を増やそうとしても、バッテリーを地面側(車体下方側)に拡張することができない。
さらに、特許文献3の構造は、車両の側面衝突時に、エネルギー吸収材が圧縮変形することによって衝突エネルギーを吸収し、バッテリーパックに伝達される荷重を低減するものであった。しかしながら、特許文献3のエネルギー吸収材は、側面衝突によりサイドシルが十分に潰れる前に圧縮変形が開始すると、サイドシルが押しつぶされずに衝突エネルギーを十分に吸収することができず、バッテリーパックに伝達される荷重を低減することができず、十分な衝突性能を確保できない場合がある。また、当該エネルギー吸収材は、構造体として複雑な断面であり重量が重く、車体重量増を招く場合がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、車両の側面衝突において十分な衝突性能を確保しつつ、バッテリーを車体下方側に拡張可能にバッテリーパックを搭載することができる電気自動車の車体下部構造を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る電気自動車の車体下部構造は、車体幅方向の車外側に配設されて車体前後方向に延在する左右一対のサイドシルと、
該左右一対のサイドシルの間に配設され、車体幅方向外周側にバッテリーフレームが配設されたバッテリーパックと、
該バッテリーパックの上方に設置されるフロアパネルの上面側に設置され、車体幅方向に延在するフロアクロスメンバと、を備えたものであって、
車体前後方向に直交する断面が閉断面形状であり、車内側の端部が前記バッテリーフレームの下面に接続し、車外側の端部が前記サイドシルの下面と接続するバッテリーマウントを備え、
前記フロアクロスメンバは、車体下方側が開口した溝形状であり、両先端が左右の前記サイドシルの側面に当接し、
前記バッテリーマウントは、前記閉断面形状を形成する閉断面形状部と、該閉断面形状部内に上面と下面とを繋ぐように設けられて車内側と車外側とに仕切る仕切り板と、を有し、前記閉断面形状部が前記バッテリーフレームよりも引張強度が低い金属板を用いて作製されている、ことを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、
前記フロアクロスメンバにおける前記溝形状の前記両先端は開いた形状である、ことを特徴とするものである。
(3)上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、
前記フロアパネルと前記バッテリーパックとの間に設置され、車体幅方向に延在し、両先端が左右の前記サイドシルの側面に当接している溝形状のフロア下クロスメンバを有する、ことを特徴とするものである。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、
前記フロアクロスメンバは、車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定である、ことを特徴とするものである。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、
前記バッテリーマウントは、3枚以上の金属板を用いて作製されている、ことを特徴とするものである。
(6)上記(3)に記載のものにおいて、
前記フロア下クロスメンバは、
車体幅方向に直交する断面においてハット断面形状が少なくとも3つ連続する連続ハット断面形状部材と、
該連続ハット断面形状部材の上面を覆う上部金属板と、
前記連続ハット断面形状部材の下面を覆う下部金属板と、を備えて構成されていることを特徴とするものである。
(7)上記(3)又は(6)に記載のものにおいて、
前記フロア下クロスメンバは、直線状であり、車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定である、ことを特徴とするものである。
(8)上記(3)又は(6)に記載のものにおいて、
前記フロア下クロスメンバは、直線状であり、前記バッテリーパックよりも車外側において端部に向かって前記溝形状の溝深さが深くなっている、ことを特徴とするものである。
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載のものにおいて、
前記サイドシル及び前記フロアクロスメンバは、引張強度980MPa級以上の鋼板を用いて作製され、
前記バッテリーマウントは、少なくとも前記閉断面形状部が引張強度590MPa級以上の鋼板を用いて作製されている、ことを特徴とするものである。
(10)上記(3)乃至(8)のいずれかに記載のものにおいて、
前記フロア下クロスメンバは、引張強度980MPa級以上の鋼板を用いて作製されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、側面衝突時に十分な衝突性能を確保しつつ、バッテリーを車体下方側に拡張可能にバッテリーパックを搭載することができる。
本発明の実施の形態に係る電気自動車の車体下部構造の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態及び実施例において、フロアクロスメンバの先端の形状を示す斜視図である((a)先端が開いた形状、(b)先端が開いた形状であって内側に屈曲したR部が形成、(c)先端が閉じた形状)。 本発明の実施の形態に係る車体下部構造におけるバッテリーマウントの具体的な構造を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る車体下部構造の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る車体下部構造のフロア下クロスメンバを示す図である(その1)。 本発明の他の実施の形態に係る車体下部構造のフロア下クロスメンバを示す図である(その2)。 本発明の他の実施の形態に係る車体下部構造と、フロア下クロスメンバの溝深さを説明する図である。 実施例におけるポール側面衝突試験の衝突解析を説明する図である。 実施例において、参考例としてポール側面衝突試験の解析対象とした電気自動車の車体下部構造を示す図である。 実施例のポール側面衝突試験において、車両の側面にポールが衝突する車体前後方向(TL)の位置を示す図である((a)TL=520mm(No.1)、(b)TL=905mm(No.2)、(c)TL=1080mm(No.3)、(d)TL=1260mm(No.4)、(e)TL=1605mm(No.5))。 実施例において、側面衝突性能の評価項目を説明する図である((a)バッテリーパックへの入力荷重、(b)バッテリーパックの変形量)。 実施例において、発明例1に係る車体下部構造のポール側面衝突試験における変形の様子を示す図である((a)衝突開始時における車体下部構造の断面図、(b)衝突後の車体下部構造の断面図、(c)衝突後の車体下部構造におけるサイドシルとその周囲を拡大した断面図)。 実施例において、発明例2に係る車体下部構造のポール側面衝突試験における変形の様子を示す図である((a)衝突開始時における車体下部構造の断面図、(b)衝突後の車体下部構造の断面図、(c)衝突後の車体下部構造におけるサイドシルとその周囲を拡大した断面図)。 実施例において、参考例に係る車体下部構造のポール側面衝突試験における変形の様子を示す図である((a)衝突開始時における車体下部構造の断面図、(b)衝突後の車体下部構造の断面図、(c)衝突後の車体下部構造におけるサイドシルとその周囲を拡大した断面図)。 実施例において、発明例2に係る車体下部構造のバッテリーマウンドのポール側面衝突試験における変形の時刻歴を示す図である((a)衝突開始時、(b)~(e)衝突中、(f)衝突終了時)。 実施例において、ポール側面衝突試験の衝突解析により求めたバッテリーパックへの入力荷重の結果を示すグラフである。 実施例において、ポール側面衝突試験の衝突解析により求めたバッテリーパックの変形量の結果を示すグラフである。
本発明の実施の形態に係る電気自動車の車体下部構造1(以下、単に「車体下部構造1」という)は、図1に一例として示すように、サイドシル10と、バッテリーパック20と、フロアクロスメンバ30と、バッテリーマウント40と、を備えたものである。以下、図1~図7を参照して、本実施の形態に係る車体下部構造1を説明する。
なお、本願の明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化している。また、明細書及び図面で示す寸法その他具体的な数値等は、本発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
<サイドシル>
サイドシル10は、車体幅方向の車外側に配設されて車体前後方向に延在する左右一対のものであり、図1に示すように、サイドシルインナ11と、サイドシルアウタ13と、を有する。
サイドシルインナ11は、車体幅方向の車外側に向かって開口するハット断面形状であり、天板部11aと、天板部11aの上辺と下辺のそれぞれから延出する一対の縦壁部11bと、各縦壁部11bから延出するフランジ部と、を有する。
サイドシルアウタ13は、車体幅方向の車内側に向かって開口するハット断面形状であり、車体上方側と車体下方側それぞれの端部にフランジ部を有する。
サイドシル10は、車体上方側においてサイドシルインナ11のフランジ部とサイドシルアウタ13のフランジ部とが接合され、車体下方側においてサイドシルインナ11のフランジ部とサイドシルアウタ13のフランジ部とが接合されている。これにより、サイドシル10においては、サイドシルインナ11とサイドシルアウタ13とにより閉断面構造が形成されている。
<バッテリーパック>
バッテリーパック20は、図1に示すように、内部にバッテリーセル21を格納し、左右一対のサイドシル10の間に配設されるものであり、車体幅方向の外周側にバッテリーフレーム23が設けられている。
本実施の形態において、バッテリーフレーム23は、図1に示すように、車体前後方向に直交する断面が略矩形の閉断面形状であり、バッテリーパック20の車体幅方向の側面に接合されている。
<フロアクロスメンバ>
フロアクロスメンバ30は、図1に示すように、フロントシート(図示なし)の締結用に設けられたものであり、バッテリーパック20の上方に設置されるフロアパネル31の上面側に設置され、車体幅方向に延在している。そして、フロアクロスメンバ30は、車体下方側が開口した直線状の溝形状であり、両先端30aが左右のサイドシル10の側面(左右のサイドシルインナ11の天板部11a)に当接している。
本実施の形態に係る車体下部構造1において、フロアクロスメンバ30は、車体前後方向に間隔を空けて3本設けられている。
そして、各フロアクロスメンバ30における溝形状の両先端30aは、図2(a)に示すように、開いた形状である。両先端30aは、開いた形状であればよく、図2(b)に示すように、溝形状を形成する底部30bと一対の壁部30cの各先端から内側に向かって屈曲したR部30dが形成されたものであってもよい。
<バッテリーマウント>
バッテリーマウント40は、図1に示すように、車体前後方向に直交する断面が閉断面形状であり、車内側の端部40aがバッテリーフレーム23の下面に接続し、車外側の端部40bがサイドシルの下面(サイドシルインナ11の車体下方側の縦壁部11b)と接続している(後述する図3(a)参照)。
本実施の形態において、バッテリーマウント40は、図1に示すように、車内側の端部40aがサイドシルインナ11の車体下方側の縦壁部11bと締結ボルト45により締結され、車外側の端部40bがバッテリーフレーム23の下面と締結ボルト47により締結されている。
そして、バッテリーマウント40は、閉断面形状を形成する閉断面形状部41と、閉断面形状部41内の車体幅方向中央部に上面と下面とを繋ぐように設けられて車内側と車外側とに仕切る仕切り板43と、を有する。このように、バッテリーマウント40は、閉断面形状部41の中央部に仕切り板43が設けられているため、車体前後方向に直交する断面において日の字断面形状を有する。
さらに、バッテリーマウント40は、閉断面形状部41がバッテリーフレーム23よりも引張強度が低い金属板を用いて作製されたものである。
図3は、バッテリーマウント40の具体的な構造の一例を示す図であり、図3(a)は、車体下部構造1におけるバッテリーマウント40とその周囲を拡大した図、図3(b)はバッテリーマウント40の構成を摸式的に示した図である。
バッテリーマウント40は、閉断面形状部41を形成する鋼板部品41a、鋼板部品41b及び鋼板製の仕切り板43の3枚の鋼板部品により作製されたものであり、図3(b)中の破線楕円で囲んだ部位がスポット溶接で接合されている。
本実施の形態に係る車体下部構造1において、バッテリーパック20に入力する荷重を低減することで変形を抑制し、バッテリーパック20を保護することができる理由を以下に説明する。
車体下部構造1において、フロアクロスメンバ30の先端30aがサイドシル10の側面(サイドシルインナ11の天板部11a)に当接している。これにより、側面衝突時にサイドシル10が変形してフロアクロスメンバ30の先端30aに荷重が入力すると、その反力によりサイドシル10の上部を押し潰す。
また、バッテリーマウント40の閉断面形状部41は、内部に仕切り板43が設けられ、バッテリーフレーム23よりも引張強度が低い金属板を用いて作製されている。
そのため、バッテリーマウント40は、側面衝突時においてサイドシル10を押し潰そうとする荷重に対して仕切り板43が閉断面形状を保つように抵抗することで、突っ張り過ぎず変形し過ぎずに、サイドシル10とバッテリーマウント40とによる衝突エネルギーの吸収量を十分に増大することができる。
さらに、車体下部構造1は、前述した特許文献1、2のように、バッテリーパック20を下方から支持するクロスメンバを有していないため、バッテリーを車体下方側に拡張することが可能である。
以上のように、本実施の形態に係る車体下部構造1によれば、側面衝突時に十分な衝突性能を確保しつつ、バッテリーを車体下方側に拡張可能にバッテリーパックを搭載することができる。
本発明において、フロアクロスメンバ30は、車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定であることが好ましい。ここで、断面形状が略一定であるとは、フロアクロスメンバ30の車体幅方向の溝深さの平均値に対して変化量が±10%以内を意味する。
このように、フロアクロスメンバ30の断面形状が車体幅方向に湾曲した起伏の少ない直線状であり車体幅方向に沿って略一定であることにより、側面衝突時においてフロアクロスメンバ30を折れ変形(座屈変形)しにくい構造になっている。これにより、サイドシル10を十分に潰すことができ、高い衝突吸収エネルギーを稼ぐことが出来る。
上記の説明において、フロアクロスメンバ30の先端30aは、サイドシルインナ11の天板部11aに当接しているものであった。もっとも、車体剛性を向上させるため、フロアクロスメンバ30の先端部とサイドシルインナ11の天板部11aとをブラケット等により接合してもよい。
また、本実施の形態に係る車体下部構造1のフロアクロスメンバ30は、図2(c)に示すようなフロアクロスメンバ30’のように溝形状の先端30eが閉じた形状ではなく、図2(a)及び(b)に示すように先端30aが開いた形状である。これにより、フロアクロスメンバ30をプレス成形により作製する場合の成形性を確保するとともに、側面衝突時の衝突性能を低下させずに軽量化を図ることができる。
さらに、フロアクロスメンバ30は、車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定である。これにより、車室内にシートをマウントするのに都合がよいだけでなく、側面衝突時に衝突エネルギーを吸収するとともに、車内側への変形を抑制してバッテリーパック20だけでなく乗員を十分に保護するという効果を奏する。
バッテリーマウント40に仕切り板43を設ける位置は、車体上下方向に潰れたり開いたりせずに閉断面形状を保つことができるように、車体幅方向においてサイドシルインナ11の天板部11aからバッテリーフレーム23までの範囲とすることが好ましい。
また、バッテリーマウント40は、鋳物や押出し材のように閉断面形状部41と仕切り板43とが一体化して製作されたものではなく、3枚以上の鋼板部品を用いて形成されたものである。これにより、バッテリーマウント40を構成する各鋼板部品(鋼板部品41a、鋼板部品41b、仕切り板43)の材料強度、板厚及び溶接方法(スポット打点数)等を使い分けることができ、車両の側面衝突時に入力する荷重に対して突っ張り過ぎず、また、変形し過ぎないよう調整することができる。
なお、図3(b)に示すバッテリーマウント40は、3枚の鋼板部品により作製されたものであった。もっとも、バッテリーマウントは、4枚以上の鋼板部品(例えば、閉断面形状部を3枚の鋼板部品により形成)により形成されたものであってもよい。
また、バッテリーマウント40は、車体前後方向に延在するため、側面衝突時に衝突荷重が入力する位置によらず衝突性能を確保することができる。そのため、衝突位置によらずにバッテリーを保護するためのエニーウェア要件に対して有利な効果を奏する。
さらに、バッテリーマウント40は、車体前後方向に延在するため、車両の前面衝突時においてもバッテリーパック20を保護する性能が期待できる。
バッテリーマウント40の閉断面形状は、車体幅方向に沿って略一定であることを要するものではなく、軽量化のため、図1等に示すように、車体幅方向の車外側の先端に向けてバッテリーマウント40の高さが減少したものであってもよい。バッテリーマウント40の車体幅方向の車外側の先端に向けての高さの減少は、車体幅方向の中央部に比べて33%までの範囲とすることが好ましい。これにより、側面衝突時に、バッテリーマウントにおいて断面形状が変化する部位での座屈を防止し、衝突エネルギーを有効に吸収することができる。
またバッテリーマウント40の側面衝突の耐力を高めるために、バッテリーマウント40の上面(図3(a)中の41b1)及び下面(図3(a)中の41a1)に車体幅方向に沿ったビードを設置することができる。効果の有効性と成形性の観点から、ビード高さは、バッテリーマウント40の車体幅方向の中央部高さの20%以内とすることが好ましい。
本発明は、上記の車体下部構造1に限らず、図4に示す他の実施の形態に係る車体下部構造3のように、フロア下クロスメンバ50がさらに設けられたものであってもよい。
<フロア下クロスメンバ>
フロア下クロスメンバ50は、フロアクロスメンバ30とバッテリーパック20との間に配設され、車体幅方向に沿って直線状に延在する溝形状を有し、両先端50aがサイドシル10の側面(サイドシルインナ11の天板部11a)に当接している。
このようなフロア下クロスメンバ50は、車体幅方向に沿って直線状に延在する溝形状を有するものとして、図5に示すように、連続ハット断面形状部材51と、上部金属板53と、下部金属板55と、を備えたものが好ましい。
連続ハット断面形状部材51は、車体幅方向に直交する断面においてハット断面形状が3つ連続するように形成された部材である。連続ハット断面形状部材51は、車体上方側に向かって開口した2つのハット断面形状と、該2つのハット断面形状の間において車体下方側に向かって開口した1つのハット断面形状と、が車体前後方向に沿って連続して形成されたものである。
上部金属板53は、連続ハット断面形状部材51の上面を覆うものであり、連続ハット断面形状部材51における車体上方側に開口した2つのハット断面形状の開口を塞ぐように設けられている。上部金属板53と連続ハット断面形状部材51は、片側溶接またはボルトで接続するとよい。
下部金属板55は、連続ハット断面形状部材51の下面を覆うものであり、連続ハット断面形状部材51における車体下方側に2つのハット断面形状の天板部を繋ぐように設けられている。下部金属板55と連続ハット断面形状部材51は、スポット溶接で接続するとよい。
このように、フロア下クロスメンバ50は、連続ハット断面形状部材51を上部金属板53と下部金属板55とにより挟んだ構造であるため、側突荷重に対する曲げ剛性を高め、自身の変形を抑制することができる。これにより、車体下部構造3は、車両の側面衝突時に車体下部構造3の側面に入力した荷重をフロアクロスメンバ30とフロア下クロスメンバ50とに分散して伝達できるため、バッテリーパック20の保護性能をより向上することができる。
なお、連続ハット断面形状部材は、外側の2つのハット断面形状が車体下方側に向かって開口し、真ん中のハット断面形状が車体上方側に向かって開口するものであってもよい。
この場合、上部金属板は、連続ハット断面形状部材の外側の2つのハット断面形状の天板部を繋ぐように設けることで連続ハット断面形状部材の上面を覆うものとすればよい。また、下部金属板は、連続ハット断面形状部材の外側の2つのハット断面形状の開口を塞ぐように設けることで、連続ハット断面形状部材の下面を覆うものとすればよい。
また、図5に示す連続ハット断面形状部材51はハット断面形状が3つ連続するように形成されたものであった。もっとも、本発明において、連続ハット断面形状部材、上部金属板及び下部金属板によりフロア下クロスメンバを構成する場合、連続ハット断面形状部材のハット断面形状の数は3つに限定されず、3つ以上であればよい。
さらに、フロア下クロスメンバ50は、図4(a)及び(b)に示すように、直線状かつ車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定であってもよい。これにより、側面衝突時にフロア下クロスメンバ50が折れ変形(座屈変形)しにくくなるので、サイドシル10の上部を十分に潰すことができ、高い衝突吸収エネルギーを稼ぐことが出来る。
若しくは、フロア下クロスメンバ50は、図4(c)及び図6に示すように、直線状かつバッテリーフレーム23よりも車外側において、先端に向かって溝深さが深くなっているものであってもよい。これにより、側面衝突時において、サイドシル10の側面をより広い面積で押し潰すことができ、衝突エネルギーをより吸収することができる。
なお、フロア下クロスメンバ50のサイドシル10側の端部50bにおける溝深さは、図7に示すように、断面形状が一定の中央部50cにおける溝深さの2倍以下であることが好ましい(図7(b)、(c)参照)。なお、図7(b)は車体幅方向の中央部50cにおける断面図、図7(c)は、車体幅方向の端部50bにおける断面図である。
端部50bの溝深さが中央部の2倍超えでは、バッテリーパック20よりも車外側において溝深さが深くなる部位で形状変化が大きいために座屈が生じやすい。そのため、側面衝突時に荷重が入力すると当該部位が座屈してしまい、サイドシル10を十分に潰すことができなくなってしまう恐れがある。
そのため、溝深さが一定の部位から変化する位置における曲げ半径をR30~60程度とし、急峻に折れないようにするとよい。
本発明において、サイドシル及びフロアクロスメンバは、いずれも、引張強度980MPa級以上の鋼板を用いて作製されていることが好ましい。引張強度980MPa級以上の鋼板としては、980MPa級、1180MPa級、1370MPa級、1470MPa級、1760MPa級、1960MPa級の鋼板が例示できる。
また、フロア下クロスメンバは、サイドシル及びフロアクロスメンバと同様、引張強度980MPa級以上の鋼板を用いることが好ましい。
さらに、バッテリーマウントの閉断面形状部は、前述したように、サイドシル及びフロアクロスメンバよりも引張強度の低い金属板を用いて作製されている。サイドシル及びフロアクロスメンバは引張強度980MPa級以上の鋼板を用いることが好ましいため、バッテリーマウントの閉断面形状部は、引張強度の最低値を590MPa級とし、これ以上の鋼板を用いることが好ましい。
バッテリーマウントの仕切り板は、閉断面形状部と同じ引張強度の金属板を用いることを要するものではなく、閉断面形状部が上下に潰されたり開いたりしにくくなる引張強度の金属板を適宜選択するとよい。
また、バッテリーフレームは、側面衝突時に入力する荷重に対してバッテリーパックを補強して保護するものであるため、引張強度の高い金属板(例えば、1180MPa級以上の鋼板)を用いて作製することが好ましい。
本発明に係る車体下部構造においては、電気自動車の側面に衝突荷重が入力する位置によらず当該衝突荷重を受け止めてバッテリーパックをより効果的に保護することができるように、フロアクロスメンバを設置する位置と本数を適宜設定するとよい。
また、フロア下クロスメンバを設置する位置と本数についても、フロアクロスメンバと同様に適宜設定すればよい。好ましくは、フロアクロスメンバと車体前後方向にオーバーラップする位置にフロア下クロスメンバを設置するとよい(図5、図6参照)。これにより、衝突荷重をフロアクロスメンバとフロア下クロスメンバに効率良く分散することができ、バッテリーパックの保護性能をより向上させることができる。
本発明に係る電気自動車の車体下部構造の作用効果について検証するための具体的な解析を行ったので、その結果について以下に説明する。
本実施例では、図8に示すように、前述した車体下部構造1(図1)又は車体下部構造3(図4)を備えた車両101の側面に対して、ポール103に衝突させるポール側面衝突試験の衝突解析を行った。衝突解析では、車両101を32km/hまで加速し、車両101の側面に対してポール103を衝突角度75°で衝突させた。
車体下部構造1は、サイドシル10と、バッテリーパック20と、フロアクロスメンバ30と、バッテリーマウント40と、を備えたものである(発明例1)。
車体下部構造3は、発明例1の車体下部構造1にフロア下クロスメンバ50をさらに備えたものである(発明例2、発明例3)。
バッテリーパック20は、車体幅方向外周側にバッテリーフレーム23が配設されたものである。そして、バッテリーフレーム23は、引張強度1470MPa級の鋼板を用いて作製した。
フロアクロスメンバ30は、車体幅方向に延在する溝形状の両先端30aを開いた形状とし、左右のサイドシル10の側面(サイドシルインナ11の天板部11a)に当接させた。そして、フロアクロスメンバ30は、ポール側面衝突試験においてポールを効率的に受け止めることができる位置に2本配置した。
バッテリーマウント40は、図3に示すように、鋼板部品41a及び鋼板部品41bにより形成された閉断面形状部41と、閉断面形状部41の中央部に設けられた仕切り板43と、を有するものであり、3枚の鋼板を用いて作製した。閉断面形状部41及び仕切り板43には、バッテリーフレーム23よりも引張強度が低い、引張強度1180Ma級の鋼板を用いた。
また、仕切り板43は、サイドシルインナ11の天板部11aと車体幅方向において同じ位置に設けた。
車体下部構造3において、フロア下クロスメンバ50は、図5及び図6に示すように、連続ハット断面形状部材51と、上部金属板53と、下部金属板55と、を備えたものである。そして、バッテリーパック20よりも車外側において端部に向かって溝形状の溝深さが一定のフロア下クロスメンバ50を備えた車体下部構造3を発明例2、図7に示すように溝形状の溝深さが深くなっているフロア下クロスメンバ50を備えた車体下部構造3を発明例3とした。
発明例1に係る車体下部構造1において、サイドシル10及びフロアクロスメンバ30は、引張強度980MPa級の鋼板を用い、バッテリーマウント40は、引張強度1180MPa級の鋼板を用いた。
発明例2、3に係る車体下部構造3において、サイドシル10、フロアクロスメンバ30及びバッテリーマウント40に用いた鋼板の引張強度は、発明例1と同様とし、フロア下クロスメンバ50は、引張強度1470MPa級の鋼板を用いた。
また、本実施例では、図9に示すように、バッテリーパック20の下方に地面側クロスメンバ60が設けられた車体下部構造5を参考例とした。
参考例における地面側クロスメンバ60は、図9(a)に示すように、バッテリーパック20の下面側に設置され、車体幅方向に延在する溝形状を有するものである。そして、地面側クロスメンバ60は、直線状かつ車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定であり、端部60aがサイドシル10の下面(サイドシルインナ11の下方側の縦壁部11b)に接続している。
さらに、参考例の地面側クロスメンバ60は、発明例2のフロア下クロスメンバ50と同様、連続ハット断面形状部材と、上部金属板と、下部金属板と、を備えて構成されたものとした。
また、参考例に係る車体下部構造5において、地面側クロスメンバ60は、車体前後方向に等間隔で4本設置した。
参考例に係る車体下部構造5において、サイドシル10、フロアクロスメンバ30及びバッテリーマウント40には、車体下部構造1と同じ引張強度の鋼板を用い、地面側クロスメンバ60には、車体下部構造3のフロア下クロスメンバ50と同じ引張強度の鋼板を用いた。
電気自動車においては、車両101の側面におけるポール103の衝突位置によらずバッテリーパック20を保護することができるエニーウェア要件が厳しく課せられる。そこで、本実施例では、図10に示すように、車体前後方向(TL)におけるNo.1~No.5の5箇所をポール103の衝突位置とした(No.1:TL=520mm、No.2:TL=905mm、No.3:TL=1080mm、No.4:TL=1260mm、No.5:TL=1605mm)。
そして、No.1~No.5の各衝突位置についてポール側面衝突の衝突解析を行い、バッテリーパック20側に入力する荷重(バッテリーパックへの入力荷重)と、バッテリーパック20の変形量(バッテリーパックの変形量)を評価した。
バッテリーパックへの入力荷重については、図11(a)に示すように、衝突過程におけるサイドシルインナ11の接触によりバッテリーフレーム23に生じる反力(接触反力)とした。
バッテリーパックの変形量については、図11(b)に示すように、車体前後方向の12か所においてバッテリーパック20の変形前と変形後それぞれの車体幅方向の長さを測定し、変形前後の差分を求めた。ここで、変形前のバッテリーパック20の内面とバッテリーセル21の最小間隔は11mmであった。そこで本実施例では、ポール側面衝突時にバッテリーパック20とバッテリーセル21が接触しない条件として、バッテリーパック20の変形量10mm未満を目標とした。
図12に、発明例1に係る車体下部構造1を備えた車両101の側面に対して車体前後方向TL=905mmの位置(図10(b)、No.2)にポール103を衝突させるポール側面衝突試験の衝突解析により求めた車体下部構造1の変形前後の様子を示す(変形前:図12(a)、変形後:図12(b)、(c))。なお、図12(a)~(c)は、ポール103の衝突位置(TL=905mm)における車体下部構造1の断面図であり、図12(c)は、図12(b)におけるバッテリーマウント40とその周囲を拡大した図である。
図12(b)及び(c)に示すように、サイドシル10が完全に潰れきっていることから、十分に衝突エネルギーを吸収していることが分かる。
図13に、発明例2に係る車体下部構造3を備えた車両101の側面に対して車体前後方向TL=905mmの位置(図10(b))にポール103を衝突させるポール側面衝突試験の衝突解析により求めた車体下部構造3の変形前後の様子を示す(変形前:図13(a)、変形後:図13(b)、(c))。なお、図13(b)及び(c)は、ポール103の衝突位置(TL=905mm)における車体下部構造3の断面図であり、図13(c)は、図13(b)におけるバッテリーマウント40とその周囲を拡大した図である。
る。
図13(b)、(c)に示すように、サイドシル10は完全に潰れきっていることから、十分に衝突エネルギーを吸収していることが分かる。
図14に、参考例に係る車体下部構造5を備えた車両101の側面に対して車体前後方向TL=905mmの位置(図10(b))にポール103を衝突させるポール側面衝突試験の衝突解析により求めた車体下部構造5の変形前後の様子を示す(変形前:図14(a)、変形後:図14(b)、(c))。なお、図14(b)及び(c)は、ポール103の衝突位置(TL=905mm)における車体下部構造3の断面図であり、図14(c)は、図14(b)におけるサイドシル10と地面側クロスメンバ60との接合部とその周囲を拡大した図である。
図14(b)、(c)に示すように、サイドシル10は完全に潰れきっていることから、十分に衝突エネルギーを吸収していることが分かる。
図15に、発明例2に係る車体下部構造5を備えた車両101のポール側面衝突試験の衝突解析により求めたバッテリーマウント40の変形の時刻歴を示す。バッテリーマウント40は、閉断面形状部41の中央部に仕切り板43が設けられていることにより、衝突が開始してサイドシル10が潰れる過程において(図15(b)~図15(d))、閉断面形状が潰れすぎることを抑制していることが分かる。
図16及び図17に、ポール103が衝突する車体前後方向の各位置について求めたバッテリーパックへの入力荷重とバッテリーパックの変形量の評価結果を示す。
図16に示すバッテリーパックへの入力荷重は、地面側クロスメンバ60が設けられた参考例と比べて発明例1~発明例3の方が大きい結果となったものの、バッテリーパック20に入力する荷重を160kN以下とすることができた。
また、フロア下クロスメンバ50を設けた発明例2及び発明例3の方が、荷重が低くなる傾向が見られた。また、フロア下クロスメンバ50の端部50bに向かって溝深さを深くした発明例3は、衝突位置No.5を除いて、溝深さを一定とした発明例2よりも荷重が低くなった。
図17に示すバッテリーパックの変形量は、地面側クロスメンバ60が設けられた参考例と比べて発明例1~発明例3の方が大きい結果となったものの、いずれの衝突位置においても目標である10mm未満であった。前述したように、衝突開始時におけるバッテリーパック20とバッテリーセル21との隙間は11mmであった。したがって、図17に示す結果から、サイドシル10が完全に潰れ切っても、バッテリーパック20とバッテリーセル21との間には隙間が存在していることがわかる。
表1に、発明例1~発明例3と参考例それぞれの車重と、参考例を基準とした軽量化を示す。
表1に示すように、発明例1に係る車体下部構造1は、参考例に係る車体下部構造5のようにバッテリーパック20の下面側に地面側クロスメンバ60が設けられていないため、参考例と比べて33.8kgの軽量化となった。
また、発明例2及び発明例3に係る車体下部構造3は、発明例1と同様に地面側クロスメンバ60が設けられていないものの、フロア下クロスメンバ50を設けたことにより、8.9kg(発明例2)、9.4kg(発明例3)の重量増となった。
電気自動車のポール側面衝突におけるエニーウェア要件は非常に難しい条件であるが、本発明に係る車体下部構造は、ポール衝突位置によらずバッテリーパックの変形量の目標を達成した。
参考例の車体下部構造5は、バッテリーパック20の下部に地面側クロスメンバ60を持つため、バッテリーセル21を地面側(車体下方側)に拡張することができない。これに対し、発明例1~3の車体下部構造1、3は、いずれも、バッテリーパック20の下部に地面側クロスメンバを持たない。
したがって、本発明によれば、車両の側面衝突において十分な衝突性能を確保してバッテリーを保護しつつ、バッテリーを車体下方側に拡張可能にバッテリーパックを搭載でき、航続距離の延長を目的としたバッテリーの容量を増やすことが可能であることが実証された。
1 車体下部構造
3 車体下部構造
5 車体下部構造(参考例)
10 サイドシル
11 サイドシルインナ
11a 天板部
11b 縦壁部
13 サイドシルアウタ
20 バッテリーパック
21 バッテリーセル
23 バッテリーフレーム
30 フロアクロスメンバ
30a 先端
30b 底部
30c 壁部
30d R部
30’ フロアクロスメンバ(先端が閉じた形状)
30e 先端
31 フロアパネル
40 バッテリーマウント
40a 車内側の端部
40b 車外側の端部
41 閉断面形状部
41a 鋼板部品
41a1 バッテリーマウントの下面
41b 鋼板部品
41b1 バッテリーマウントの上面
43 仕切り板
45 締結ボルト
47 締結ボルト
50 フロア下クロスメンバ
50a 先端
50b 端部
50c 中央部
51 連続ハット断面形状部材
53 上部金属板
55 下部金属板
60 地面側クロスメンバ
60a 端部
101 車両
103 ポール

Claims (10)

  1. 車体幅方向の車外側に配設されて車体前後方向に延在する左右一対のサイドシルと、
    該左右一対のサイドシルの間に配設され、車体幅方向外周側にバッテリーフレームが配設されたバッテリーパックと、
    該バッテリーパックの上方に設置されるフロアパネルの上面側に設置され、車体幅方向に延在するフロアクロスメンバと、を備えた電気自動車の車体下部構造であって、
    車体前後方向に直交する断面が閉断面形状であり、車内側の端部が前記バッテリーフレームの下面に接続し、車外側の端部が前記サイドシルの下面と接続するバッテリーマウントを備え、
    前記フロアクロスメンバは、車体下方側が開口した溝形状であり、両先端が左右の前記サイドシルの側面に当接し、
    前記バッテリーマウントは、前記閉断面形状を形成する閉断面形状部と、該閉断面形状部内に上面と下面とを繋ぐように設けられて車内側と車外側とに仕切る仕切り板と、を有し、前記閉断面形状部が前記バッテリーフレームよりも引張強度が低い金属板を用いて作製されている、ことを特徴とする電気自動車の車体下部構造。
  2. 前記フロアクロスメンバにおける前記溝形状の前記両先端は開いた形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の車体下部構造。
  3. 前記フロアパネルと前記バッテリーパックとの間に設置され、車体幅方向に延在し、両先端が左右の前記サイドシルの側面に当接している溝形状のフロア下クロスメンバを有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気自動車の車体下部構造。
  4. 前記フロアクロスメンバは、車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気自動車の車体下部構造。
  5. 前記バッテリーマウントは、3枚以上の金属板を用いて作製されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気自動車の車体下部構造。
  6. 前記フロア下クロスメンバは、
    車体幅方向に直交する断面においてハット断面形状が少なくとも3つ連続する連続ハット断面形状部材と、
    該連続ハット断面形状部材の上面を覆う上部金属板と、
    前記連続ハット断面形状部材の下面を覆う下部金属板と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気自動車の車体下部構造。
  7. 前記フロア下クロスメンバは、直線状であり、車体幅方向に直交する断面形状が車体幅方向に沿って略一定である、ことを特徴とする請求項3に記載の電気自動車の車体下部構造。
  8. 前記フロア下クロスメンバは、直線状であり、前記バッテリーパックよりも車外側において端部に向かって前記溝形状の溝深さが深くなっている、ことを特徴とする請求項3に記載の電気自動車の車体下部構造。
  9. 前記サイドシル及び前記フロアクロスメンバは、引張強度980MPa級以上の鋼板を用いて作製され、
    前記バッテリーマウントは、少なくとも前記閉断面形状部が引張強度590MPa級以上の鋼板を用いて作製されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気自動車の車体下部構造。
  10. 前記フロア下クロスメンバは、引張強度980MPa級以上の鋼板を用いて作製されていることを特徴とする請求項3に記載の電気自動車の車体下部構造。
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