JP7703269B1 - ワーク研削装置における把持装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 0007703269000001
【課題】ワーク研削装置を構成する把持装置を、不規則な立体形状をする端面を持つワークを確実に、安定させて把持可能な構造にする。
【解決手段】把持装置3を構成する一対のクランプ部4、5の内、いずれか一方のクランプ部4(5)に追従クランプ部として互いに独立した複数個の把持材41を持たせ、複数個の把持材41を追従クランプ部4(5)の端面から互いに独立して出没自在に追従クランプ部4(5)内に収納し、他方のクランプ部5(4)の端面との間でワーク12を軸方向に把持したときに、全把持材41の軸方向の先端面が他方のクランプ部5(4)の端面と共にワーク12を把持させる。
【選択図】図1

Description

本発明は軸方向一方側の端面が平坦面でないワークを安定的に把持したまま、周面の研削を可能にするワーク研削装置における把持装置に関するものである。
表面が円柱形状に仕上げられるインゴット等のワークの周面を研削、あるいは研磨するに当たり、一対のクランプ部がワークを軸方向に把持したときに、ワークの軸心がクランプ部の軸心に合致していない場合がある。このような場合に備え、ワークとクランプ部の軸心を揃えることができるよう、一対のクランプ部がワークを把持するときに、ワークに対する角度調整が可能な構造とされることがある(特許文献1~3参照)。
ワークは原則として軸方向両端面が軸心に対して直交する平面を持った円柱形状に成形されていることが前提であるが(特許文献3の段落0032)、ワークの端面は軸心に対して傾斜していることもあるため(特許文献1の段落0015)、一対のクランプ部のワークに対する角度調整はワーク自体の不整形に対応することにもなる。
しかしながら、各クランプ部自体をそれぞれを支持するスピンドルの軸心に対して角度調整自在にスピンドルに支持させることは、一対のクランプ部がワークを把持したままワークを研削等の加工をするときに、クランプ部がスピンドルに対して変位する可能性があり得る。その場合、ワークの支持状態での安定性が損なわれ易くなるため、研削等の精度を低下させる可能性がある。
ワークを把持した状態でのクランプ部の安定性はワークを把持した一対のクランプ部間の圧力を高くすれば、確保され得るとも考えられる。しかしながら、ワークに過剰な軸方向圧縮力を加える可能性もあるため、研削中のワークに軸方向に直交する方向に微小な歪みを発生させる可能性が出てくる。研削中のワークに歪みを生じさせれば、研削精度にも影響する。
特開平11-207505号公報(段落0008~0017、図3~図5) 特開2022-50851号公報(段落0036~0037、0059~0069、図3、図9、図10) 特開2023-69261号公報(段落0036~0047、図3~図5)
一方、ワークとして炭化ケイ素単結晶(SiC)のインゴットを対象とする場合には、SiCインゴット自体はその製法(昇華法)から、軸方向一方側の端面が平坦面でありながら、他方側の端面に凹凸が生じることがある。このことから、ワークがSiCインゴットである場合には、この凹凸のあるインゴットの端面を確実に把持できることが要求される。
具体的に言えば、この種のインゴットの凹凸のある端面の形状は単にワークの軸心に対して傾斜した平面を持つ訳でも、円錐形状をする訳でもなく、不規則な立体形状をする。このため、その側の端面を把持するクランプ部は不規則な立体形状に追従しながら、その端面を軸方向に押圧し、ワークを保持(把持)可能であることが求められる。「不規則な立体形状」は個々の製造されるインゴット毎に異なる形状を有することを意味する。
本発明は上記背景より、不規則な立体形状をする端面を持つワークを確実に把持可能で、ワークに過剰な軸方向圧縮力を加えることなく、ワークを安定させて把持可能な構造のワーク研削装置における把持装置を提案するものである。
請求項3に記載のワーク研削装置における把持装置は、支持台の長手方向に対向し、互いに接近したときにワークを把持し、前記ワークを把持した状態で前記ワークと共に軸心回りに回転可能に支持部に支持された一対のクランプ部と、
前記ワークを把持した前記一対の各クランプ部を前記支持部と共に前記クランプ部の軸心回りに回転させる回転駆動装置と、
前記一対の各クランプ部の少なくともいずれか一方を、その一方を支持する前記支持部と共に、前記支持台に対して長手方向に直線運動させる直線駆動装置とを備え、
前記一対のクランプ部の内、いずれか一方の前記クランプ部、もしくは他方の前記クランプ部は追従クランプ部として互いに独立した複数個の把持材を持ち、
前記複数個の把持材は前記追従クランプ部の端面から出没自在に前記追従クランプ部内に収納され、前記他方のクランプ部、もしくは前記一方のクランプ部の端面との間で前記ワークを軸方向に把持したときに、前記の全把持材の軸方向の先端面が前記他方のクランプ部、もしくは前記一方のクランプ部の端面と共に前記ワークを把持し、
前記追従クランプ部の前記ワーク側の端面に、前記追従クランプ部の前記ワーク側への移動時に前記ワークの端面に接触し、その接触した信号を前記直線駆動装置に伝達する検知材が設置されており、
前記の全把持材の前記追従クランプ部への没入状態では、前記検知材の前記ワーク側の先端面が前記全把持材の前記ワーク側の先端面より、前記ワーク側に位置することを構成要件とする。
「支持台の長手方向に対向し、互いに接近したときにワークを把持し、……支持部に支持された一対のクランプ部」とは、図1~図3に示すようにワーク研削装置1を支持する支持台2の長手方向に、ワーク12をその軸方向に把持(挟持)する一対のクランプ部4、5が対向して配置され、各クランプ部4、5がそれぞれ支持部6、7に支持(保持)されることを言う。「支持台2の長手方向」は支持台2を平面、または立面で見たときの長さ方向(長辺方向)を指す。「ワーク12の軸方向」はワーク12の軸心方向を指す。
「ワークを把持した状態でワークと共に軸心回りに回転可能に支持部に支持された一対のクランプ部」とは、一対のクランプ部4、5がワーク12を把持した状態にあるときに、一対のクランプ部4、5とワーク12が支持部6、7と共に軸心回りに回転可能であることを言う。「軸心」はクランプ部4、5及び支持部6、7の軸心を指すが、ワーク12の軸心でもある。一対のクランプ部4、5は把持装置3を構成する。
「ワークを把持した一対の各クランプ部を支持部と共にクランプ部の軸心回りに回転させる回転駆動装置」とは、ワーク12を把持した一対の各クランプ部4、5と各クランプ部4、5を支持する支持部6、7を回転駆動装置がクランプ部4、5の軸心回りに回転させることを言う。回転駆動装置はモータ等である。回転駆動装置は一方のクランプ部4(5)と他方のクランプ部5(4)を、それぞれを支持する支持部6、7と共に連動させ、同時に回転させる。
「一対の各クランプ部の少なくともいずれか一方を、その一方を支持する支持部と共に、支持台に対して長手方向に直線運動させる直線駆動装置」とは、以下のことを言う。すなわち、一対のクランプ部4、5の内、いずれか一方のクランプ部4(5)とそれを支持する支持部6(7)を支持台2の長手方向に往復動(直線運動)させる直線駆動装置8が、そのいずれか一方のクランプ部4(5)(支持部6(7))にのみ接続される場合と、両クランプ部4、5(支持部6、7)のそれぞれに接続される場合があることを言う。直線駆動装置8はクランプ部4(5)、または支持部6(7)には直接、もしくは間接的に接続される。
一対のクランプ部4、5がワーク12を把持する上では、基本的にはいずれか一方のクランプ部4(5)(支持部6(7))を往復動させれば足りる。なお、両側のクランプ部4、5(支持部6、7)を往復動自在にすれば、ワーク12を把持するときの作業効率が上がるか、微調整が可能になる。
「一対のクランプ部の内、いずれか一方のクランプ部、もしくは他方のクランプ部は追従クランプ部として」とは、一対のクランプ部4、5の内、いずれか一方のクランプ部4(5)、もしくは他方のクランプ部5(4)が追従クランプ部として機能(挙動)することを言う。「追従クランプ部として互いに独立した複数個の把持材を持ち」とは、追従クランプ部となるいずれかのクランプ部4(5)内に複数個、または複数本の把持材41が互いに独立した状態で収納されることを言う。
「複数個の把持材は追従クランプ部の端面から出没自在に追従クランプ部内に収納され」とは、複数個(複数本)ある各把持材41がそれぞれ他の把持材41から独立して出没自在に追従クランプ部4(5)内に収納されていることを言う。把持材41は追従クランプ部4(5)内にその端面から追従クランプ部4(5)の軸方向に出没自在に収納される。「追従クランプ部4(5)の軸方向」は追従クランプ部4(5)の直線運動方向を指し、追従クランプ部4(5)の軸心方向でもある。
追従クランプ部が一方のクランプ部4(5)である場合も、他方のクランプ部5(4)である場合も、追従クランプ部4(5)のワーク12側の端面から把持材41が出没自在となる。
追従クランプ部4(5)はワーク12の不規則な立体形状をする端面を複数個の把持材41において他方、もしくは一方のクランプ部5(4)と共に把持する。複数個の把持材41は図7に示すように基本的に追従クランプ部4(5)の端面の中心から放射方向に等しい距離を置いた位置に周方向に均等に分散して配置される。「放射方向」はクランプ部4(5)の端面が円形である場合の半径方向を指す。
複数個の把持材41が追従クランプ部4(5)の端面の中心から放射方向に等しい距離を置いた位置に周方向に均等に分散して配置される場合、複数個の把持材41がワーク12を把持するときにワーク12の端面に複数箇所に分散しながらも、軸方向に均等な圧縮力を加えることができるため、ワーク12を安定させながら、把持することができる。
複数個の把持材41は、追従クランプ部4(5)と対になる側のクランプ部5(4)と共にワーク12を把持するために必要な圧縮力を分担する。言い換えれば、複数個の把持材41はワーク12を把持するときにワーク12に付与する圧縮力の反力を分散して負担するため、追従クランプ部4(5)に作用する反力が周方向に分散することになる。
把持材41は図6に示すような棒状である場合、ワーク12を安定的に把持する上では、少なくとも3本、配置されれば足りる。例えば把持材41がクランプ部4(5)の周方向に幅を持つ板状、または湾曲等した板状をする場合には、クランプ部4(5)の端面の中心を挟んだ位置に2本(2枚)で足りることもある。「湾曲等した板状」とは、クランプ部4(5)端面の中心より放射方向外周側が凸に湾曲、あるいは屈曲することを言う。但し、追従クランプ部4(5)が不規則な立体形状のワーク12端面に追従できる能力は、把持材41が棒状で、本数が多い方が高い。
各把持材41が独立して追従クランプ部4(5)から出没自在であることで、不規則な立体形状をする端面を持つワーク12の端面の形状に従い、各把持材41が突出時にそれぞれの収納位置でワーク12の端面を軸方向に押圧し、ワーク12を把持することが可能になる。
特に把持材41のワーク12側の端部が、図6に示すように支持部6(7)側からワーク12側へかけて把持材41の軸心に垂直な断面積が減少する形状をしている場合には(請求項5)、各把持材41が背面(支持部6側)からワーク12の保持に必要な油圧等の液圧を受けながら、ワーク12端面の微妙な不規則形状に追従可能になる。「支持部6(7)」は把持材41を収納した追従クランプ部4(5)を支持する支持部を指す。
例えば把持材41の全長が一様な断面形状の棒材である場合、1個(1本)の把持材41はワーク12の保持に必要な液圧を軸方向背面から受けるための断面積(太さ)を持つ必要がある。その断面積と等しい面積をワーク12側の先端面も持っていれば、一定の面積を持った面でワーク12に接触するため、ワーク12端面の微妙な凹凸等の不規則形状に追従できにくい。この場合、把持材41はワーク12を安定的に保持し易い部分に移動しようとし、把持材41による最適な把持位置からワーク12がずれる可能性がある。「把持材41の軸方向」は把持材41の軸心方向を指し、追従クランプ部4(5)の軸心方向でもある。
それに対し、把持材41のワーク12側先端面の面積が液圧を受ける側の面積より小さいことで、全長が一様な断面形状の場合との対比で言えば、ワーク12との接触状態が面接触より点接触に近くなるため、ワーク12端面の細かい凹凸形状に対応し、追従し易くなる。結果的に、ワーク12を一対のクランプ部4、5に対してずらすことなく、安定的に保持し易くなる。
各把持材41が独立して追従クランプ部4(5)から出没自在であることは、例えば図6に示すように追従クランプ部4(5)における各把持材41を収納した複数の収納部42内に把持材41の軸方向後方側から圧油等の圧液が供給され、各把持材41の軸方向の背面に等しい液圧が作用することで、可能になる。「把持材の軸方向の背面」は把持材41のワーク12側の先端面とは反対側の面を指す。全収納部42の軸に直交する断面積は等しく、全把持材41の軸に直交する断面積は等しい。
この場合、各把持材41の軸方向の背面に等しい液圧が作用することで、ワーク12の端面形状に拘わらず、各把持材41が均等の圧力でワーク12を他方、もしくは一方のクランプ部5(4)側へ押圧することができる。全把持材41によるワーク12への押圧時、複数個の把持材41毎にワーク12を保持する圧力に差が生じないため、ワーク12の端面に不均衡な圧力が作用することはなく、ワーク12に偏心荷重を作用させることもない。
以上のように不規則な立体形状をする端面を持つワーク12の端面の形状に従い、追従クランプ部4(5)における各把持材41がそれぞれの収納位置でワーク12の端面を軸方向に押圧する。その結果、全把持材41が他方のクランプ部5(4)、もしくは一方のクランプ部4(5)と共に不規則な立体形状の端面を持つワーク12の端面を軸方向に押圧するため、ワーク12を確実に把持することが可能になる。
また各把持材41が均等の圧力でワーク12を他方、もしくは一方のクランプ部5(4)側へ押圧するため、ワーク12に過剰な軸方向圧縮力を加えることなく、ワーク12を安定させて把持することも可能になる。
直線駆動装置8による追従クランプ部4のワーク12側への移動時に、ワーク12への接触による追従クランプ部4の停止の指令を直線駆動装置8のモータ81に発するための検知材43が図6に示すように追従クランプ部4のワーク12側の端面に設置(固定)される場合がある。この場合、追従クランプ部4のワーク12側への移動時には、ワーク12の追従クランプ部4側の端面形状に拘わらず、ワーク12の端面には、いずれかの把持材41ではなく、必ず検知材43が先行して接触することが望ましい。
この点から、図6に示すように全把持材41の追従クランプ部4内への没入状態では、検知材43のワーク12側の先端面が全把持材41のワーク12側の先端面より、ワーク12側に位置することが適切である(請求項3)。言い換えれば、検知材43がワーク12に接触したことを検知する上で、検知材43の接触前にいずれかの把持材41がワーク12に接触しないことが適切である。
検知材43に先行していずれかの把持材41がワーク12に接触した場合、検知材43による最適な検知のタイミングに誤差が生じ得ることが考えられるからである。但し、各把持材41が背面に受ける液圧の解除状態で、収納部42内で軸方向に移動自由な状態にあれば、把持材41の接触による検知材43への影響は小さい。図6中、下段の把持材41が没入状態を示している。上段の把持材41が収納部42側へ移動している様子を表す二点鎖線が没入状態を示す。
検知材43がワーク12に接触したことは、追従クランプ部4を支持する支持部6の後方に設置されたセンサ94が検知し、その信号(情報)が直線駆動装置8のモータ81に伝達され、直線駆動装置8による追従クランプ部4(支持部6)のワーク12側への移動が停止する。
全把持材41の追従クランプ部4への没入状態で、検知材43のワーク12側の先端面が全把持材41の先端面よりワーク12側に位置することで、特にワーク12として、追従クランプ部4側の端面形状が全体的に凸の、または凹凸のある立体形状であるSiCインゴットが使用された場合にも、ワーク12の端面形状に拘わらず、いずれの把持材41(全把持材41)より先行して検知材43がワーク12の端面に接触する状態を得ることが可能になる。
特にワーク12がSiCインゴットである場合、不規則な立体形状はワーク12の端面の中央部かその付近、あるいは周辺が凸になる形状であることが多いため、図6、図7に示すように検知材43が追従クランプ部4のワーク12側の端面の中央部に配置されることが合理的である。
また追従クランプ部4の全把持材41によるワーク12の把持時には、検知材43をワーク12の把持に関与させないこと、すなわち検知材43が全把持材41によるワーク12の把持を阻害しないことが必要になる。このためには、全把持材41の突出時には、全把持材41のワーク12側の先端面が、検知材43のワーク12側の先端面よりワーク12側に位置することが適切である(請求項4)。
全把持材41の突出時に、全把持材41のワーク12側の先端面が検知材43の先端面よりワーク12側に位置することで、追従クランプ部4のワーク12側への移動時に、全把持材41の先端面のいずれかの部分が必ずワーク12の端面に接触し、固定クランプ部5と共にワーク12を把持することが可能になる。
請求項3における「複数個の把持材は他方のクランプ部、もしくは一方のクランプ部の端面との間でワークを軸方向に把持したときに、全把持材の軸方向の先端面が他方のクランプ部、もしくは一方のクランプ部の端面と共にワークを把持する」とは、以下のことを言う。すなわち、追従クランプ部4における全把持材41が他方のクランプ部、もしくは一方のクランプ部5(4)の端面との間でワーク12を軸方向に把持したときに、全把持材41と他方のクランプ部、もしくは一方のクランプ部5(4)の端面とがワーク12を軸方向に挟持し、把持することを言う。「把持材の軸方向の先端面」は把持材41の、対になる側の他方等のクランプ部5(4)側の端面を指す。
追従クランプ部4と対になる側のクランプ部5のワーク12側の端面の形状は特に問われず、ワーク12の種類(素材)等に応じ、ワーク12の軸心に対して傾斜した平面を持つことも、非平面形状をすることもある。但し、ワーク12が前記したSiCインゴットの場合には、ワーク12の一方側の端面は不規則な立体形状でありながら、他方側の端面は軸心に垂直な平坦面である。従ってSiCインゴットのワーク12に対しては、追従クランプ部4と対になる側のクランプ部5のワーク12側の端面がワーク12の軸心に対して直交する平坦面を有することが適切である(請求項6)。
この場合、追従クランプ部4と対になる側のクランプ部5のワーク12側の端面がワーク12の軸心に対して直交する平坦面であることで、SiCインゴットのワーク12の一方の端面に、追従クランプ部4と対になる側のクランプ部5が面接触する状態になるため、ワーク12を安定させて把持することが可能である。
また追従クランプ部4と対になるクランプ部5のワーク12側の端面が平坦面であることで、追従クランプ部4の全把持材41との間で一方が平坦面なワーク12を把持するときに、ワーク12の軸心を両クランプ部4、5の軸心に対して傾斜させることなく、ワーク12を把持することができるため、ワーク12の周面を正確に研磨、または研削することが可能である。
ワークを把持する一対のクランプ部の内、一方のクランプ部を追従クランプ部として他方のクランプ部側の端面から出没自在に複数個の把持材を追従クランプ部内に収納しているため、他方のクランプ部と共にワークを把持したときに、全把持材の軸方向の先端面で他方のクランプ部の端面と共に、不規則な立体形状の端面を持つワークを確実に把持することができる。
また複数個の把持材は追従クランプ部の端面から互いに独立して出没自在であるため、不規則な立体形状の端面を持つワークの端面の形状に従い、各把持材がそれぞれの収納位置でワークの端面を軸方向に押圧し、他方のクランプ部と共に安定させてワークを把持することができる。
加えて各把持材が均等の圧力でワークを他方、もしくは一方のクランプ部側へ押圧するため、ワークに過剰な軸方向圧縮力を加えることなく、ワークを把持することもできる。
ワーク研削装置の全体を示した平面図である。 図1の立面図である。 (a)は図1における一対のクランプ部がワークを把持している様子を示した平面図、(b)は(a)のx-x線断面図である。 図3-(a)における一対のクランプ部とワークの部分の拡大図である。 追従クランプ部とそれを支持する支持部、及び複数個の把持材の出没を操作する圧液の供給例を示した縦断面図である。 図5の追従クランプ部部分の拡大図である。 図6のy-y線の矢視図である。 追従クランプ部と固定クランプ部がワークを軸方向に把持した様子を示した一部断面立面図である。 研削ユニットに付属した防液ボックスがワークと追従クランプ部及び固定クランプ部を包囲した様子を示した平面図である。 (a)は図9のa-a線断面図、(b)は(a)のb-b線断面図、(c)は(a)のc-c線断面図である。
図1、図2は支持台2の長手方向に対向し、互いに接近したときにワーク12を把持(挟持)し、ワーク12を把持した状態でワーク12と共に軸心回りに回転可能に支持部(スピンドル)6、7に支持された一対のクランプ部4、5を持つワーク研削装置1の構成例を示す。一対のクランプ部4、5は把持装置3を構成する。支持台2はワーク研削装置1を支持するための、立体的なフレーム状に組まれた台である。
ワーク研削装置1は把持装置3の他、ワーク12を把持した一対の各クランプ部4、5を、それぞれを支持する支持部6、7と共に両クランプ部4、5の各軸心回りに回転させる回転駆動装置と、少なくともいずれか一方のクランプ部4(5)をそれを支持する支持部6(7)と共に、支持台2に対して長手方向に直線運動させる直線駆動装置8とを備える。回転駆動装置は具体的には後述の、可動側押えユニット9と固定側押えユニット10にそれぞれ付属するワーク回転モータ98、104である。
一対のクランプ部4、5の内、いずれか一方のクランプ部4、もしくは他方のクランプ部5は図4、図6に示すように追従クランプ部として他方のクランプ部5側、もしくは一方のクランプ部4側の端面から、ワーク12側へ出没自在で、互いに独立した複数個の把持材41を持つ。
図面では可動側押えユニット9の一部となる一方のクランプ部4が把持材41を有する追従クランプ部として挙動する場合の例を示しているが、固定側押えユニット10の一部となる他方のクランプ部5が把持材41を有する追従クランプ部となる場合もある。以下では一方のクランプ部4が追従クランプ部であり、他方のクランプ部5が固定側押えユニット10の一部となる場合の例を説明する。
一対のクランプ部4、5は図1、図2に示すように支持台2上の同一直線の軸線上に双方の軸心が位置するように配置され、少なくともいずれか一方のクランプ部4(5)に間接的に直線駆動装置8が接続される。図示する例では追従クランプ部である一方のクランプ部4が一体化した可動側押えユニット9に直線駆動装置8が接続されているが、他方のクランプ部5にも直線駆動装置8が接続されることもある。
図示の例では一方のクランプ部(追従クランプ部)4はそれを支持する支持部6において可動側押えユニット9に一体化し、直線駆動装置8は可動側押えユニット9に接続されているため、追従クランプ部4は直線駆動装置8の駆動時に固定側押えユニット10に対して支持台2の長手方向に直線運動する。
図示の例ではまた、他方のクランプ部5は後述のようにそれを支持する支持部7において固定側押えユニット10に一体化している。この関係で、他方のクランプ部5は支持台2の長手方向に直線運動しないため、以下では追従クランプ部4と対になる側のクランプ部を固定クランプ部5と呼ぶ。ワーク12は基本的に円筒形の外周面を持ち、断面形状は円形であるため、追従クランプ部4と固定クランプ部5の端面は共に基本的に円形状をする。
図面では支持台2上に配置される直線駆動装置8を、例えば支持台2上に設置されたモータ81とモータ81の回転力を直線運動に変換して可動側押えユニット9に伝達するための駆動軸82及びボールねじ85等から構成した場合の例を示している。但し、直線駆動装置8は動力を可動側押えユニット9(一方のクランプ部(追従クランプ部)4)の直線運動として伝達する機構であれば、機構(構成)と設置位置は問われず、ボールねじ等を使用した機構以外の装置も使用可能である。
図面ではまた、図1、図3、図9に示すようにワーク12を研削、または研磨する、図10に示す研削砥石112等を装備した研削ユニット11に支持台2の幅方向に隣接して支持台2上に設置された固定側押えユニット10が直線運動しないよう、固定側押えユニット10を支持台2に固定している。
研削ユニット11は支持台2上に支持台2の長手方向に直線運動自在に設置されており、図1に示すように研削ユニット11に付属したモータ114の回転時に直線運動する。研削ユニット11には研削砥石112等と共に、研削等時にワーク12を冷却する冷却液を噴射する冷却ノズル113等を収納した防液ボックス111が付属し、後述のように防液ボックス111内に研削砥石112等が格納されている。
固定側押えユニット10が支持台2に固定されている関係で、一対のクランプ部4、5によるワーク12の把持時には追従クランプ部4とそれを支持した支持部6を装着した可動側押えユニット9が直線駆動装置8の駆動時に固定側押えユニット10側に直線運動(接近)し、追従クランプ部4と固定クランプ部5とでワーク12を把持する。
図1に示す例の場合、直線駆動装置8を構成するモータ81の回転に伴い、モータ81に直接、接続された駆動軸82が回転する。同時に、駆動軸82の可動側押えユニット9側に接続された駆動ギア83に歯合した従動ギア84が回転する。従動ギア84には駆動軸82に平行にボールねじ85が接続され、ボールねじ85は従動ギア84の回転に伴って回転し、ボールねじ85の可動側押えユニット9側に螺合したナット86がボールねじ85に対してその軸方向に往復動(直線運動)する。
ナット86は可動側押えユニット9を構成する本体部91の一部になっており、本体部91はナット86の往復動と同時にボールねじ85の軸方向に往復動(直線運動)する。本体部91の往復動方向に直交する方向の片側に、追従クランプ部4内に出没自在に収納された把持材41の出没を制御する制御装置を有する制御部92が一体化しており、制御部92は本体部91と共にボールねじ85の軸方向に往復動(直線運動)する。可動側押えユニット9の本体部91は支持台2上に、ボールねじ85の軸方向に平行に敷設された、並列するガイド93、93上を走行することで、両ガイド93、93に案内される。
可動側押えユニット9の制御部92に支持部6が一体的に接続され、この支持部6の固定クランプ部5側の端部に追従クランプ部4が一体的に接続されている。支持部6は制御部92の固定クランプ部5側に接続されている。支持部6と追従クランプ部4は制御部92と共にモータ81の回転時に往復動し、固定クランプ部5側に移動したときに、固定側押えユニット10の一部である支持部7に固定状態で支持された固定クランプ部5と共にワーク12を把持する。
固定クランプ部5を装着した固定側押えユニット10は支持台2に固定されているため、ワーク12の把持時には可動側押えユニット9が固定側押えユニット10側へ移動することで、追従クランプ部4と固定クランプ部5がワーク12を把持する。
図面では図4に示すようにワーク12として一方側の端面が不規則な立体形状で、他方側の端面が軸心に垂直な平坦面をなす形状をしたSiCインゴットを使用した場合の例を示している。ワーク12の不規則な立体形状の端面は追従クランプ部4側を向き、平坦面をなす端面は固定クランプ部5側を向いて配置される。この関係で、固定クランプ部5の追従クランプ部4側の端面はワーク12の軸心に対して直交する平坦面になっている。追従クランプ部4と固定クランプ部5との間へのワーク12の差し込みは後述のローダユニットによって操作される。
追従クランプ部4は上記のように固定クランプ部5側の端面から出没自在な複数個の把持材41を保有している。複数個の把持材41は図4、図6に示すように追従クランプ部4の端面から互いに独立して出没自在に追従クランプ部4内に形成された収納部42内に収納されている。ワーク12の把持時、複数個の把持材41のワーク12側の先端部は追従クランプ部4の端面から突出し、把持材41の先端面が固定クランプ部5の端面との間でワーク12を軸方向に把持したときに、図4に示すように全把持材41の軸方向の先端面が固定クランプ部5の端面と共にワーク12を把持する。
ワーク12は一対のクランプ部4、5間へのワーク12の搬出入をする、図示しないローダユニットに保持されたまま、対向する端面間に距離が確保された状態にある両クランプ部4、5の端面間に差し込まれる。但し、ワーク12がローダユニットに直接、保持されることによる、研削面である周面への影響を回避する目的で、ワーク12の固定クランプ部5側の端面には、図4に示すようにローダユニットに直接、保持されるための被支持材12Aが接着剤等により接合される。
この場合、ワーク12はそれに一体化した被支持材12Aの周面においてローダユニットに保持されたまま固定クランプ部5側へ、被支持材12Aの固定クランプ部5側の端面が固定クランプ部5の端面に面接触するまで移動させられる。固定クランプ部5の端面は被支持材12Aの端面に面接触することで、追従クランプ部4の固定クランプ部5側への移動によるワーク12への接触状態で、ワーク12の軸方向に一様な圧縮力を作用させ、ワーク12を一定の圧縮力で把持する。
被支持材12Aの固定クランプ部5側の端面が固定クランプ部5の端面に接触したとき、固定クランプ部5を支持する支持部7が接続される固定側押えユニット10の制御部101内に配置された、図8に示す清掃エア送風用の送風パイプ102のワーク12側の端面がセンサ用ドグとして反応する。同時に制御部101の後方(固定クランプ部5の反対側)に設置されたセンサ103がワーク12(被支持材12A)の、固定クランプ部5の端面への接触を検知することで、ローダユニットによるワーク12の固定クランプ部5側への移動が停止させられる。送風パイプ102のワーク12側の端面には、被支持材12Aの、固定クランプ部5側の端面に形成、あるいは突設された突起12A1が接触する。
ローダユニットは固定側押えユニット10の、研削ユニット11の反対側の脇に固定クランプ部5の軸方向に往復動(直線運動)自在に配置される。ローダユニットは支持台2に支持されることもある。ローダユニットはワーク12を保持したまま、支持台2の長手方向と幅方向への直線運動によりワーク12を追従クランプ部4と固定クランプ部5の間に移動させ、固定クランプ部5の端面位置にワーク12の平坦な端面が合致したときに一旦、停止する。このとき、ワーク12の軸心と、追従クランプ部4及び固定クランプ部5の軸心は平行な状態にある。
ローダユニットはワーク12を追従クランプ部4と固定クランプ部5の間に介在させた後、固定クランプ部5側への微調整のためにワーク12を僅かに移動させ、ワーク12が固定クランプ部5の端面に面接触したときに、上記センサ103からの指令を受けてワーク12を停止させる。ローダユニットは追従クランプ部4と固定クランプ部5によるワーク12の把持に支障があれば、ワーク12の停止位置から離脱する。
ワーク12の停止後、可動側押えユニット9が直線駆動装置8の操作によりワーク12側(固定側押えユニット10側)へ移動する。図6、図7に示す追従クランプ部4のワーク12側の端面に固定された検知材43がワーク12の不規則な立体形状をしている端面のいずれかの部分に接触したときに、可動側押えユニット9の後方(追従クランプ部4の反対側)に設置された、図2、図5に示すセンサ94が検知材43のワーク12への接触を検知し、可動側押えユニット9(直線駆動装置8)を停止させる。
ここで、追従クランプ部4のワーク12側の端面から突出するいずれかの把持材41ではなく、追従クランプ部4端面の検知材43の先端面が、追従クランプ部4のワーク12側への移動時に確実にワーク12の端面に接触できるよう、検知材43の追従クランプ部4端面への固定位置が調整されている。
具体的には図6に示すように全把持材41の追従クランプ部4の収納部42内への没入状態では、追従クランプ部4の軸方向に直交する方向に見たとき、検知材43のワーク12側の先端面が全把持材41のワーク12側の先端面より、ワーク12側に位置するように調整されている。この調整された位置に検知材43が追従クランプ部4の端面に固定されている。
図6では最上部の把持材41の先端面が検知材43の先端面に一致しているように示されているが、没入状態では把持材41は二点鎖線で示すように収納部42内に収納されている。なお、図6、図7では追従クランプ部4の端面の中心位置に検知材43を配置しているが、必ずしも検知材43を端面の中心に配置する必要はない。
ワーク12の追従クランプ部4側の端面は図4に示すように不規則な立体形状をしていることがある。この不規則な任意の立体形状に各把持材41が追従しながら、全把持材41がワーク12の端面に接触し、端面を押圧できるよう、追従クランプ部4の収納部42内に互いに独立した複数個の把持材41が追従クランプ部4の軸方向に出没自在に収納されている。
各把持材41はワーク12の把持時に追従クランプ部4のワーク12側(固定クランプ部5側)の端面からワーク12側へ突出し、それぞれのワーク12側の端面がワーク12の端面に接触した位置で、ワーク12からの反力を受けて追従クランプ部4からの突出が停止する。この停止状態で各把持材41が後述の液圧を受けることで、各把持材41からはワーク12に対して一定の圧縮力が作用する。全把持材41からワーク12に作用する圧縮力の合計値は、対になる固定クランプ部5からワーク12に作用する反力であり、この反力が固定クランプ部5がワーク12を把持するときの圧縮力になる。
特に追従クランプ部4側のワーク12の端面が微妙な凹凸形状をしているような場合に備え、図4、図6に示すように把持材41のワーク12側の端部は支持部6側からワーク12側へかけて先細りする形状をしていることが望ましい。詳しくは、把持材41のワーク12側の端部は追従クランプ部4を支持する支持部6側からワーク12側へかけて把持材41の軸心に垂直な断面積が減少する、あるいは次第に減少する形状をしている。
把持材41の先端部が先細りした形状をしていることで、図4に示すようにワーク12の端面が細かい凹凸形状をしている場合にも、各把持材41はワーク12の端面に実質的に点で、あるいは点に近い面で接触することができるため、ワーク12を軸心に直交する方向に僅かでも移動させることなく(ずらすことなく)、正確に、安定させてワーク12を把持することが可能になっている。
また追従クランプ部4の全把持材41によるワーク12の把持時には、検知材43をワーク12の把持に関与させないようにする上で、言い換えれば、検知材43が把持材41による把持を阻害しないようにする上で、全把持材41の突出時に、全把持材41のワーク12側の先端面が検知材43よりワーク12側に位置するように、検知材43の突出長さが調整されている。
突出時の全把持材41のワーク12側の先端面が、検知材43のワーク12側の先端面よりワーク12側に位置することで、検知材43の先端面のいずれかの部分が全把持材41の先端面のいずれかの部分より先行してワーク12の端面に接触することは回避される。このことは、ワーク12の追従クランプ部4側の端面の中心部が追従クランプ部4側へ極端に凸になる立体形状でない限り、可能である。全把持材41によるワーク12の把持時に、検知材43が全把持材41より先行してワーク12に接触しないことで、検知材43がワーク12に接触することによる誤動作が回避される。
可動側押えユニット9の制御部92内には図5、図6、図8に示すように各把持材41の出没を制御するための圧液を供給する圧液供給パイプ95が配置され、圧液供給パイプ95内には図5に示すようにタンク99から液圧ポンプ96により電磁弁等の制御弁97を通じて圧油等の圧液が供給される。圧液供給パイプ95は図6に示すように追従クランプ部4内で各把持材41を収納する各収納部42に分岐し、各把持材41を収納した複数の収納部42内に等しい圧液が供給され、各把持材41の軸方向の背面に等しい油圧等の液圧を作用させる。
図6中、把持材41を表した二点鎖線は把持材41の突出位置と没入位置を示し、それぞれの位置の差が把持材41の可能ストロークを示している。基本的に全把持材41は圧液による液圧を受けないことで、軸方向に自由に移動可能な状態にあり、追従クランプ部4の収納部42内に没入し、先端面が検知材43より突出しない状態に保たれている。この没入状態は例えば各把持材41の周りにコイルスプリング等、何らかのばねを介在させることで、復元力を利用することによっても保持される。
検知材43がワーク12の端面に接触し、センサ94がそのことを検知したときに、タンク99から圧液供給パイプ95を通じて各収納部42に圧液が供給され、各把持材41がワーク12の端面形状に応じて突出し、ワーク12の端面に接触した時点で停止する。各把持材41は停止状態では収納部42内の圧液から保持に必要な圧力を受けることで、一定の圧縮力で固定クランプ部5と共にワーク12を把持し続ける。ワーク12を把持しているときの追従クランプ部4からと固定クランプ部5からワーク12に作用する圧縮力は釣り合うため、全把持材41からの圧縮力の合計が固定クランプ部5からの圧縮力に等しい。
なお、全把持材41がワーク12を把持するときにワーク12の端面に、複数箇所からでありながら、軸方向に均等な圧縮力を加えられるよう、図7に示すように複数個の把持材41は追従クランプ部4の端面の中心から放射方向(半径方向)に等しい距離を置いた位置に、周方向に均等に分散して配置されることが合理的である。図面ではロッド(ピン)状の4本の把持材41を配置しているが、本数は任意であり、把持材41がロッド状であれば、少なくとも3本あればよい。把持材41が湾曲した、あるいは屈曲した板状であれば、少なくとも2枚あればよい。
複数個の把持材41がワーク12の端面を把持するとき、各把持材41には把持に必要で、適度な液圧が作用するよう、圧液の圧力が調整される。ワーク12の周面への研削終了後に、複数個の把持材41によるワーク12の把持を解除するときには、液圧ポンプ96の解放により圧液は圧液供給パイプ95からタンク99に戻され、各把持材41の背面に作用していた圧力は解除され、追従クランプ部4はワーク12から後退する。
各把持材41は液圧の解除時に軸方向に移動自由となるが、上記のように把持材41の周りにばねを介在させることで、液圧の解除時に把持材41を収納部42内に自動的に没入(復元)させることもできる。ばねの復元力(付勢力)は各把持材41の背面に作用する液圧による力より小さく設定される。
ワーク12を追従クランプ部4と固定クランプ部5とが把持した状態のときには、図1、図3、図9に示す研削ユニット11がそれに接続された直線駆動装置としてのモータ114の回転により支持台2上をその長手方向に直線運動する。具体的にはモータ114の回転時にその回転に連動して直線運動するボールねじ115の移動と同時に、ボールねじ115に螺合したナットが一体化した研削ユニット11が可動側押えユニット9の往復動の方向に移動する。
研削ユニット11は可動側押えユニット9側に移動する結果、研削ユニット11に付属した防液ボックス111の内部に固定クランプ部5とワーク12及び追従クランプ部4が取り込まれ、防液ボックス111に包囲される。固定クランプ部5とワーク12及び追従クランプ部4が防液ボックス111に包囲された状態で、図10に示す防液ボックス111内に装着された研削砥石112が、回転するワーク12の周面に回転しながら接触することで、ワーク12の周面が研削等される。このとき、ワーク12は冷却液ノズル113から噴射される冷却液により一定温度以下に保たれる。
防液ボックス111の可動側押えユニット9側の壁板111aには、図10-(b)に示すように研削ユニット11の可動側押えユニット9側への移動時に、追従クランプ部4の少なくとも軸方向の一部を防液ボックス111内に取り込むための、追従クランプ部4の断面形状に対応した形状の開口111bが形成されている。壁板111aの内周面の開口111bの周囲には、開口111bから防液ボックス111内に追従クランプ部4が入り込んだ状態での冷却液ノズル113からの冷却液が防液ボックス111外へ噴出することを防止するための防液ブラシ117が設置されている。
防液ボックス111内に固定クランプ部5から追従クランプ部4までを取り込んだ状態で図1、図2に示す可動側押えユニット9と固定側押えユニット10の各後方側に付属した回転駆動装置としてのワーク回転モータ98、104の駆動によりそれぞれの支持部6、7が軸心回りに回転させられ、追従クランプ部4と固定クランプ部5がワーク12と共に回転させられる。ワーク回転モータ98、104の各駆動軸は可動側押えユニット9と固定側押えユニット10内で互いに連結されており、ワーク回転モータ98、104が同期させられることで、同時に等速で回転する。
ワーク12が支持部6、7と共に軸心回りに回転することで、上記した研削砥石112によるワーク12周面の研削、または研磨が実施される。ワーク12周面の研削時には研削砥石112はワーク12の回転とは逆向きに回転させられる。図9、図10中、116はワーク12の回転を止めた状態でワーク12の軸方向に溝を形成するためのノッチ砥石を示す。
1……ワーク研削装置、
2……支持台、
3……把持装置、
4……一方のクランプ部(追従クランプ部)、41……把持材、42……収納部、43……検知材、
5……他方のクランプ部(固定クランプ部)、
6……(一方のクランプ部の)支持部、
7……(他方のクランプ部の)支持部、
8……直線駆動装置、81……モータ、82……駆動軸、83……駆動ギア、84……従動ギア、85……ボールねじ、86……ナット、
9……可動側押えユニット、91……本体部、92……制御部、93……ガイド、94……センサ、95……圧液供給パイプ、96……液圧ポンプ、97……制御弁、98……ワーク回転モータ(回転駆動装置)、99……タンク、
10……固定側押えユニット、101……制御部、102……送風パイプ、103……センサ、104……ワーク回転モータ(回転駆動装置)、
11……研削ユニット、111……防液ボックス、111a……壁板、111b……開口、112……研削砥石、113……冷却ノズル、114……モータ、115……ボールねじ、116……ノッチ砥石、117……防液ブラシ、
12……ワーク、12A……被支持材、12A1……突起。

Claims (6)

  1. (削除)
  2. (削除)
  3. 支持台の長手方向に対向し、互いに接近したときにワークを把持し、前記ワークを把持した状態で前記ワークと共に軸心回りに回転可能に支持部に支持された一対のクランプ部と、
    前記ワークを把持した前記一対の各クランプ部を前記支持部と共に前記クランプ部の軸心回りに回転させる回転駆動装置と、
    前記一対の各クランプ部の少なくともいずれか一方を、その一方を支持する前記支持部と共に、前記支持台に対して長手方向に直線運動させる直線駆動装置とを備え、
    前記一対のクランプ部の内、いずれか一方の前記クランプ部、もしくは他方の前記クランプ部は追従クランプ部として互いに独立した複数個の把持材を持ち、
    前記複数個の把持材は前記追従クランプ部の端面から出没自在に前記追従クランプ部内に収納され、前記他方のクランプ部、もしくは前記一方のクランプ部の端面との間で前記ワークを軸方向に把持したときに、前記の全把持材の軸方向の先端面が前記他方のクランプ部、もしくは前記一方のクランプ部の端面と共に前記ワークを把持し、
    前記追従クランプ部の前記ワーク側の端面に、前記追従クランプ部の前記ワーク側への移動時に前記ワークの端面に接触し、その接触した信号を前記直線駆動装置に伝達する検知材が設置されており、
    前記の全把持材の前記追従クランプ部への没入状態では、前記検知材の前記ワーク側の先端面が前記全把持材の前記ワーク側の先端面より、前記ワーク側に位置することを特徴とするワーク研削装置における把持装置。
  4. 前記全把持材の突出時、前記全把持材の前記ワーク側の先端面が、前記検知材の前記ワーク側の先端面より前記ワーク側に位置することを特徴とする請求項3に記載のワーク研削装置における把持装置。
  5. 前記把持材の前記ワーク側の端部は、前記支持部側から前記ワーク側へかけて前記把持材の軸心に垂直な断面積が減少する形状をしていることを特徴とする請求項3、もしくは請求項4に記載のワーク研削装置における把持装置。
  6. 前記追従クランプ部と対になる前記他方のクランプ部、もしくは前記一方のクランプ部の前記追従クランプ部側の端面は前記ワークの軸心に対して直交する平坦面を有することを特徴とする請求項3、もしくは請求項4に記載のワーク研削装置における把持装置。
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