JP7589568B2 - 住宅 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 2020年5月30日 積水ハウス株式会社が、「KTVハウジング 京都五条住宅展示場」内の展示住宅「Gravis Stage」にて公開した。
本発明は、2階建て以上であり、下階にステージ床部を有する住宅に関する。
従来より、下階の基準床に3段ほどの階段を設けて一部の床を高くしたスキップフロアが形成された住宅が知られている。このような住宅のスキップフロアの中には、勉強、読書、在宅ワークなどに利用可能なように、例えばカウンターを設けたものも提案されている(例えば特許文献1参照)。また、スキップフロアが基準床に設けられたリビングに向かって開放されており、リビングでくつろぐ居住者とスキップフロアにいる居住者とが、互いにコミュニケーションをとることができる点についても、開示されている。
特開2019-148100号公報
上述のような住宅は、スキップフロアを居住者同士が適度に繋がりを持ちつつも、それぞれが自由に過ごすことができる空間としている。
そこで、本発明は、スキップフロアの居心地をさらに高めた住宅を提供することを目的とする。
本発明の住宅は、下階の居室が形成される基準床部と、前記基準床部に隣接して形成され、当該基準床部よりも床面が高い第一スキップフロア部と、前記第一スキップフロア部に隣接して形成され、当該第一スキップフロア部よりも床面が高い第二スキップフロア部と、前記第二スキップフロア部から上階に接続する階段と、前記第一スキップフロア部及び前記第二スキップフロア部の上方に形成され、前記上階に繋がる吹き抜けと、を備え、前記第一スキップフロア部は、前記基準床部との境界の一部に机が形成されるとともに、前記第一スキップフロア部と前記基準床部との境界の前記机が形成された部分を除いた部分に前記基準床部と前記第一スキップフロア部とを接続する前記階段よりも高さが低い第一小階段が形成され、前記階段は、前記第二スキップフロア部から前記第一スキップフロア部の前記机の上方を通って、前記上階の床面に接続し、前記第一スキップフロア部と、前記第二スキップフロア部との境界の前記階段の下方を含む全幅に、前記第一スキップフロア部と前記第二スキップフロア部とを接続する前記階段よりも高さが低い第二小階段が形成されることを特徴としている。
本発明の住宅は、前記第二スキップフロア部は前記第一スキップフロア部と反対側が上下2階層に亘って外壁に面しており、当該第二スキップフロア部は、前記下階側の前記外壁に沿って幅方向の中央下部が開かれた門型の書棚が形成され、前記外壁は、上階側に第一開口部が形成されるとともに、前記書棚の中央下部の開かれた部分に前記第一開口部よりも小さい半透明の第二開口部が形成されることを特徴としている。
本発明の住宅は、前記第一スキップフロア部及び前記第二スキップフロア部は、正面が前記基準床部に向かって開かれているとともに、両側縁にそれぞれ間仕切り壁が形成されており、前記基準床部は、前記第一スキップフロア部の正面に隣接してリビング空間が形成されており、前記リビング空間を挟んで前記第一スキップフロア部の向かい側に天井高の大開口が形成されることを特徴としている。
本発明の住宅は、前記リビング空間の天井面は、前記大開口に近い部分に第一天井面が形成されるとともに、前記第一スキップフロア部に近い部分に前記第一天井面よりも高く形成され、梁が露出した第二天井面が形成されており、前記第一天井面の内部に配置され、前記梁の間から前記第二天井面を照射する間接照明装置が設けられることを特徴としている。
本発明の住宅は、前記第一スキップフロア部は、前記間仕切壁を挟んでキッチン空間と隣接しており、前記間仕切壁は、前記第一スキップフロア部と前記キッチン空間との間に当該間仕切壁を貫通する棚部が形成されることを特徴としている。
本発明の住宅は、前記間仕切壁は、前記第二スキップフロア部に面する部分が掘り込まれて、ベンチが設けられた壁体内ベンチスペースが形成されることを特徴としている。
本発明の住宅によると、第一スキップフロア部と、第一スキップフロア部よりも床面の高い第二スキップフロア部とが形成されるので、視線の高さや基準床部からの距離を異ならせることができ、居心地の異なる2つの空間とすることができる。したがって、空間を利用する目的や気分又は好みに応じてそれぞれの空間を選択することができる。さらに、第一スキップフロア部が下階の基準床部に近く、第二スキップフロア部が第一スキップフロア部に比べて上階に近い空間となるので、下階と上階とを段階的な印象で繋げることができ、上下階の連続性や一体感を感じさせることができる。また、上階と下階との間を移動する際には、第一スキップフロア部と第二スキップフロア部とを通過することとなるので、上下階の移動の変化を演出することができ、楽しい印象とすることができる。第一スキップフロア部は、基準床部との境界の一部に机が形成されるので、基準床部との繋がりを感じながら、又は基準床部にいる居住者とのコミュニケーションを図りながら、机での勉強、読書、又は仕事を行うことができる。また、第一スキップフロア部と基準床部との境界の机が形成された部分を除いた部分に第一小階段が形成され、第一スキップフロア部と第二スキップフロア部との境界の全幅に第二小階段が形成されるので、下階の基準床から見ると通常よりも広い幅の階段であるとの印象を感じることができ、第一スキップフロア部及び第二スキップフロア部をステージのような印象とすることができる。また、第二小階段が第一スキップフロア部と第二スキップフロア部との境界の全幅に形成されることで、第二小階段の一部を通行の邪魔になることなく、腰かけてベンチのように利用することもできる。
本発明の住宅によると、上階の床面に接続される階段は、第二スキップフロア部から第一スキップフロア部の上方を通るように配置されているので、階段下空間を第一スキップフロア部として効率的に利用することができる。第一スキップフロア部は第二スキップフロア部よりも床面が低いので、上方に階段が設けられていても圧迫感を感じにくい。加えて、第一スキップフロア部は、基準床部との境界の一部に机が設けられて、基準床部側を向いて勉強、読書、又は仕事を行うことができる空間であるので、上方に階段が形成されていても当該階段が視界に入ることもなく、勉強、読書又は仕事に集中することができる。
本発明の住宅によると、階段は、上述の第二スキップフロア部から第一スキップフロア部の上方を通る配置に加えて、蹴込板が光透過性を有するものであるので、階段よりも上からの光が第一スキップフロア部にも導かれることとなり、第一スキップフロア部を採光性に優れた、圧迫感の少ない空間とすることができる。
本発明の住宅によると、第二スキップフロア部は書棚が形成されるので、書庫として利用することができ、第一スキップフロア部とは異なる雰囲気の空間にすることができるとともに、上下階の移動をより変化にとんだ楽しいものとすることができる。さらに、第二スキップフロア部の第一スキップフロア部と反対側に上下2階層に亘った外壁が形成されており、当該外壁は、上階側に第一開口部が形成されて、屋外光を取り入れることができる。また、第二スキップフロア部に形成される書棚が、外壁に沿って幅方向の中央下部が開かれた門型に形成されており、当該外壁が書棚の中央下部の開かれた部分に第一開口部よりも小さい半透明の第二開口部が形成されているので、書棚の間からも屋外光を取り入れることができ、第二スキップフロア部を外壁に沿って書棚を配置しつつも採光性に優れた空間とすることができる。第二開口部が半透明であることで、屋外側からの視線を遮り、第二スキップフロア部のプライバシーも守ることができる。
本発明の住宅によると、基準床部は、第一スキップフロア部の正面と隣接してリビング空間が形成されているので、第一スキップフロア部の机で読書や作業を行っている居住者はリビング空間にいる居住者との間でコミュニケーションを図ることができる。第一スキップフロア部及び第二スキップフロア部の正面が基準床部に向かって開かれていることで、第一スキップフロア部は直接リビング空間に隣接することとなるとともに、第二スキップフロア部も第一スキップフロア部を通してリビング空間に向き合うこととなり、第二スキップフロア部も適度にリビング空間とつながりのある空間とすることができる。そして、第一スキップフロア部と向き合う基準床部のリビング空間を挟んで、第一スキップフロア部の向かい側に天井高の大開口が形成されているので、第一スキップフロア部の視界をより解放感のあるものとすることができる。
本発明の住宅によると、リビング空間の天井面は、大開口に近い部分に第一天井面が形成されるとともに、第一スキップフロア部に近い部分に第一天井面よりも高く形成され、梁が露出した第二天井面が形成されているので、例えば第一天井面の下方をくつろぐための空間とし、第二天井面の下方を通路して利用する空間とするなどのように、リビング空間を異なる2つの印象の空間に分けることができる。また、一部を第二天井面として現し梁の天井高の高い空間とすることで、全体的に天井高が均一の場合に比べて軽やかな印象の空間とすることができる。そして、第一天井面の内部に配置され、梁の間から第二天井面を照射する間接照明装置が設けられているので、第一天井面と第二天井面との段差を利用して間接照明を設けることができる。しかも第一天井面と第二天井面との段差から第二天井面を照射するので、第二天井面で反射した光の一部は第一スキップフロアに入射することとなり、第一スキップフロアを間接照明でやさしく照らすことができる。
本発明の住宅によると、第一スキップフロア部とキッチン空間との間に形成された間仕切壁を貫通するように棚部が形成されているので、第一スキップフロア部からは棚部を通してキッチン空間を視認することができ、第一スキップフロア部にいる居住者が、キッチン空間で作業をする他の居住者を視認することができ、コミュニケーションを図ることができる。
本発明の住宅によると、第二スキップフロア部に面する間仕切壁が掘り込まれて、ベンチが設けられた壁体内ベンチスペースが形成されているので、第二スキップフロア部の書棚から取り出した本を壁体内ベンチスペースで読む等、第二スキップフロア部をよりくつろげる空間とすることができる。
住宅の下階の間取りを示す水平断面図。 住宅の上階の間取りを示す水平断面図。 住宅の上下階における階段室の構成を説明する一部省略鉛直断面図。 階段室の構成を説明する正面図。 階段室の構成を説明する斜視図。 第一スキップフロア部の採光性を説明する省略断面図。 第一スキップフロア部の視界を説明する省略断面図。
以下、本発明に係る住宅の実施形態について、各図を参照しつつ説明する。本実施形態において、住宅1は木造2階建ての戸建住宅である。なお、住宅1は木造に限定されるものではなく、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの他の構造の住宅であってもよい。また、住宅1は2階建てに限定されるものではなく、3階建て以上の住宅1であってもよい。本実施形態においては、住宅1の下階は1階であり、住宅1の上階は2階であるが、例えば3階建て以上の住宅1の場合は、下階が2階で上階が3階である場合のように、上下階は上下に連続する2階層であれば何階であってもよい。
まず、住宅1の間取りを説明する。住宅1は、図1に示すように、下階である1階の南東角に玄関ポーチ2が形成され、玄関ポーチ2の北側に引き違い戸の玄関ドアを挟んで玄関土間3及び玄関ホール4を有する玄関部5が形成されている。玄関部5の北側には玄関部5との間に間仕切壁を隔てて、下階個室6が形成されている。下階個室6は、例えば、来客ルーム、子供部屋、多目的室、又は応接室といった様々な用途で利用可能である。下階個室6の西には、階段室7が形成されている。また、玄関部5の西側には、南側の外壁から繋がるように南北方向に壁体8が設けられており、玄関部5の西側に形成される基準床部9を隔てている。玄関部5は、北西側が基準床部9に対して通行可能に接続している。基準床部9は、本実施形態においては、リビング空間10、ダイニング空間11、及びキッチン空間12が間仕切壁などに遮られることなく一体となった無柱の空間である。詳しくは後述する。
階段室7は、図1及び図3に示すように、下階と上階とを繋ぐように吹き抜けて形成されている。階段室7は住宅1の北側の外壁13に面して形成されており、住宅1の東西方向の略中央に配置されている。階段室7は、当該階段室7に隣接して形成される基準床部9よりも床面が高い第一スキップフロア部14と、第一スキップフロア部14に隣接して形成されており、第一スキップフロア部14よりも床面が高い第二スキップフロア部15と、第二スキップフロア部15から上階に接続する階段16と、を備えている。階段室7は平面視矩形に形成されており、基準床部9に隣接して第一スキップフロア部14が形成されており、当該第一スキップフロア部14の北側に第二スキップフロア部15が北側の外壁13に面して形成されている。
階段室7は、図1、図4、及び図5に示すように、基準床部9に向かって南側が開かれた正面となっており、北側がが外壁によって閉じられた背面となっている。そして、階段室7の東西方向の両側縁にはそれぞれ間仕切壁17,18が形成されている。これらの間仕切壁17,18のうち、東側の間仕切壁17は、下階個室6との間を隔てている。また、西側の間仕切壁18は、後述する趣味室50及びキッチン空間12のとの間を隔てている。
第一スキップフロア部14は、図3及び図5に示すように、その南側の端縁に当たる基準床部9との境界の一部に机19が形成されている。また、第一スキップフロア部14と基準床部9との境界の机19が形成された部分を除いた部分に、基準床部9と第一スキップフロア部14とを接続する3段の第一小階段20が形成される。第一小階段20は、西側の間仕切壁18と机19との間に形成されている。机19は、第一スキップフロア部14と基準床部9との境界線に沿って東側に配置されており、図5及び図6に示すように、天板22と、天板22の南側の端縁に形成される鉛直板状の正面板23と、天板22の西側の端縁に形成される鉛直板状の側板24とを有している。天板22は矩形水平板状に形成されており、間仕切壁18に形成されたコンセントから電源ケーブルや通信ケーブルを天板22上に配線するための貫通孔が設けられている。正面板23は、天板22の南側の端縁に基準床部9の床面から天板22よりも高い位置まで伸びる鉛直板材である。側板24は、図1及び図3に示すように、下端が第一小階段20の形状に整合する形状に加工されて形成されており、上端が天板22よりも高い位置まで伸びる鉛直板材である。このように、正面板23及び側板24は、天板22の端縁から上方に立ち上がっているので、天板22に載置した例えば書類や筆記具が天板22から基準床部9側に転落することを防止できるとともに、側板24の上端は、第一小階段20を上り下りする際の手すりとしても用いることができる。机19を利用する居住者は第一スキップフロア部14に配置された椅子に基準床部9側を向いて腰かけて、勉強、読書、又は仕事を行う。
西側の間仕切壁18の第一スキップフロア部14に面する位置には、図1及び図5に示すように、第一スキップフロア部14の床面から下階の天井高さまでの範囲に、当該西側の間仕切壁18を貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔には4つの棚板が水平に架設されて、棚部25を形成している。棚部25は、例えばインテリア小物、置物、又はフォトフレームを載置する飾り棚である。第一スキップフロア部14の机19で作業を勉強、読書、又は仕事を行う居住者は、棚部25の置物などの隙間を通してキッチン空間12を視認することができ、第一スキップフロア部14をより解放感のある空間とすることができるとともに、キッチン空間12で作業をする他の居住者とコミュニケーションを図ることができる。
第二スキップフロア部15は、第一スキップフロア部14との境界に当該第一スキップフロア部14と第二スキップフロア部15とを接続する3段の第二小階段21が形成されている。第二小階段21は、階段室7の全幅に亘って形成されている。第二小階段21は、第一小階段20と平行に配置されている。このように、第一スキップフロア部14と基準床部9との境界の机19が形成された部分を除いた部分に第一小階段20が形成され、第一スキップフロア部14と第二スキップフロア部15との境界の全幅に第二小階段21が形成されるので、下階の基準床部9から見ると、第一小階段20及び第二小階段21が、一般的な住宅1の階段に比べて幅広で緩やかな階段であるとの印象を感じることができ、第一スキップフロア部14及び第二スキップフロア部15をステージのような印象とすることができる。また、第二小階段21が第一スキップフロア部14と第二スキップフロア部15との境界の全幅に形成されることで、第二小階段21の一部を通行の邪魔になることなく、腰かけてベンチのように利用することもできる。
第二スキップフロア部15に面する西側の間仕切壁18は一部が掘り込まれて壁体内ベンチスペース26が形成されている。壁体内ベンチスペース26は、第二スキップフロア部15の床面から下階の天井高さまでの範囲が掘り込まれて形成された掘り込み空間に、上面にクッションが設けられた直方体のベンチが収納されて形成されている。
第二スキップフロア部15は北側が上下2階層に亘って外壁13に面している。第二スキップフロア部15は、北側の外壁13に沿って下階に書棚27が設けられている。書棚27は、幅方向の中央下部が開かれた門型に形成されている。すなわち書棚27は、正面から見て矩形形状の中央下部が小さな矩形に切り欠かれた形状である。書棚27は複数の棚板が設けられて図示しない書籍を収納可能に形成されている。このように第二スキップフロア部15は、書棚27が設けられるとともに、壁体内ベンチスペース26が形成されているので、書棚27から取り出した本を壁体内ベンチスペース26で読む等、第二スキップフロア部15をよりくつろげる空間とすることができる。
第二スキップフロア部15の北側の外壁13の上階側には幅方向の中央に柱28が設けられるとともに、柱28を挟んで両側が全面が開かれた透明なはめ殺しの第一開口部29が形成されている。そして、北側の外壁13の書棚27の中央下部の開かれた部分に整合する位置には、第一開口部29よりも小さな半透明の第二開口部30が形成されている。
第二スキップフロア部15の下には、図3及び図5に示すように、床下収納スペース31が形成されている。床下収納スペース31は、第二スキップフロア部15の東側に隣接する下階個室6からアクセス可能に形成されている。
第二スキップフロア部15から上階に接続する階段16は、第二スキップフロア部15の東側に固定されており、第二スキップフロア部15から第一スキップフロア部14の上方を通って、上階の床面に接続している。階段16は、第一スキップフロア部14の机19が形成されている側に配置されており、階段16よりも高さが低い第一小階段20及び第二小階段21を直線的に北向きに上った居住者が、第二スキップフロア部15を踊り場として方向転換し、第二スキップフロア部15から南向きに上って上階に入るものである。階段16は、第一スキップフロア部14の机19の上方に延びて形成されている。階段16は側桁32及び段板33が例えば鋼材を溶接して形成されており、蹴込板34が乳白色の光透過性を有するアクリル製である。なお側桁32及び段板33の材質はこれに限定されるものではなく、例えば木製であってもよい。
このように、第二スキップフロア部15の北側の外壁13には、上階側に全面が開かれた第一開口部29が形成され、下階側に半透明の第二開口部30が形成されており、階段16の蹴込板34が光透過性を有しているので、図5及び図6に示すように、第一開口部29及び第二開口部30から入射する外光は、第二スキップフロア部15を明るく照らすとともに、蹴込板34を通して第一スキップフロア部14にも入射するので、第一スキップフロア部14の採光性を高めることができる。
本実施形態の階段室7は、第一スキップフロア部14と、第一スキップフロア部14よりも床面の高い第二スキップフロア部15とが形成されていることで、視線の高さや基準床部9からの距離を異ならせることができ、居心地の異なる2つの空間とを、当該空間を利用する目的や気分又は好みに応じて選択することができる。そして、第一スキップフロア部14が下階の基準床部9に近く、第二スキップフロア部15が上階に近いことで、下階と上階とを段階的に繋がった印象とし、上下階の連続性や一体感を感じさせることができる。また、上階と下階との間を移動する際には、第一スキップフロア部14と第二スキップフロア部15とを通過することとなるので、上下階の移動の変化を演出することができ、楽しい印象とすることができる。
基準床部9の床面は標準的な1階の床レベルであり、図1に示すように、本実施形態においては全面が面一に形成されている。リビング空間10及びダイニング空間11は、例えば配置される家具や照明によって緩やかに用途が区分けされた空間である。また、キッチン空間12は、シンク、ワークトップ、及びコンロ等が一体となったシステムキッチン35が配置された空間である。
本実施形態においては、玄関部5の西側に隣接してリビング空間10が形成されており、リビング空間10の西側にダイニング空間11が形成され、ダイニング空間11の北側にキッチン空間12が形成されている。リビング空間10は階段室7の南側に隣接して形成されている。リビング空間10の天井面は、図3及び図6に示すように、南側に形成される第一天井面36よりも北側に形成される第二天井面37が高く形成されている。第一天井面36は、天井懐に設けられる梁38の下面に木製の化粧面材39を張り渡して形成されており、リビング空間10の北側部分からダイニング空間11に亘って形成されている。また、第二天井面37は、第一天井面36の化粧面材39が途切れており、梁38が現わされるとともに、梁38の間にクロスが張り付けられた天井化粧面40が形成されている。第一天井面36の天井懐には、現し梁38の間から第二天井面37の天井化粧面40を照射する間接照明装置41が設けられている。このように構成すると、間接照明装置41が第二天井面37を照射し、当該第二天井面37で反射した光の一部は第一スキップフロア部14に入射することとなるので、第一スキップフロア部14の机19を間接的にやさしく照らすことができる。
リビング空間10は南側が外壁に面しており、外壁はリビング空間10に面して、大開口42が形成されている。リビング空間10に面する大開口42は、上端が天井高さで、下端が床面の高さであるサッシに窓ガラスを配置したはめ殺し窓であり、リビング空間10の南側に幅2mの大開口42が2つ並べて形成されている。なお、大開口42が天井高さ及び床面の高さであるとは、少なくとも垂れ壁や立ち上がり壁が形成されることなく、サッシ枠の一部が天井面及び床面に埋まった状態となり、天井面から床面までのほぼ全面が透明なガラスに仕切られた状態となる開口をいう。また、ダイニング空間11の南側には、リビング空間10の南側の大開口42と並んで、4枚引き違いの掃き出し窓43が形成されている。また、ダイニング空間11の西側にも天井高さのはめ殺し窓44が形成されている。これらのダイニング空間11に面する掃き出し窓43及び嵌め殺し窓44も天井面から床面までのほぼ全面が開かれた開口となっている。
リビング空間10及びダイニング空間11の南側の屋外及びダイニング空間11の西側の屋外には、軒45が張り出すとともに、テラスが設けられた軒下テラス空間47となっている。リビング空間10及びダイニング空間11の第一天井面36は軒裏面46と略面一であり、第一天井面36の化粧面材39と軒裏面46とはいずれも色や質感が近い木製に形成されている。また、軒下テラス空間47の床面の高さは、基準床部9の床面と略面一に形成されており、軒下テラス空間47は基準床部9のリビング空間10及びダイニング空間11と連続的な印象の空間となっている。
このように本実施形態の住宅1によると、図7に示すように、第一スキップフロア部14が、リビング空間10との境界の一部に机19が形成されるので、当該リビング空間10を含む基準床部9との繋がりを感じながら、又は基準床部9にいる居住者とのコミュニケーションを図り、机19での勉強、読書、又は仕事を行うことができる。このとき、図6に示すように、間接照明装置41が、第二天井面37を照射し、その反射光が第一スキップフロア部14をやさしく照らすとともに、第二スキップフロア部15の北側の外壁13の第一開口部29及び第二開口部30から入射した自然光も蹴込板34を透過して第一スキップフロア部14に導かれるので、第一スキップフロア部14を採光性に優れた、圧迫感の少ない、居心地の良い空間とすることができる。また、第一スキップフロア部14は、図7に示すように、リビング空間10に面するとともに、西側の間仕切壁18に形成された棚部25を通してキッチンを視認可能であるので、階段下の天井の低い落ち着いたこもり感のある空間でありつつも視界が広く開けた適度に解放感のある空間とすることができる。しかも第一スキップフロア部14からは、基準床部9のリビング空間10から連続する印象の大開口42が視認可能であるのでより解放感を感じることができる。
キッチン空間12のシステムキッチン35はアイランド式であり、キッチン空間12での作業は概ね東側の階段室7及びリビング空間10を向いて行われる。階段室7との境界に形成される間仕切壁17には当該間仕切壁17を貫通する棚部25が設けられており、キッチン空間12から第一スキップフロア部14が視認可能であり、第一スキップフロア部14にいる居住者とコミュニケーションを図ることができる。キッチン空間12は、図1に示すように、西側の壁面に食器棚48が埋め込まれている。キッチン空間12の北西には、パントリー49が設けられている。パントリー49内には、壁内に冷蔵庫置き場が設けられている。キッチン空間12の北側には趣味室50が設けられている。
住宅1の上階は、図2に示すように、略中央に階段16が接続される階段ホール51が形成されている。階段ホール51の北側には階段室7の吹き抜けが形成されている。そして、階段室7の東側には、主寝室52が形成されている。主寝室52は開き戸を通して階段室7と接続されている。主寝室52の東側にはバルコニーが設けられている。また、主寝室52はその南側にウォークインクローゼット53が形成されている。ウォークインクローゼット53と、主寝室52とは、互いに透明な引き戸の建具によって仕切られている。ウォークインクローゼット53の南側には洗面室54が設けられている。ウォークインクローゼット53と洗面室54とは建具を介して互いに行き来可能に形成されている。洗面室54は引き戸を介して階段ホール51に接続されている。洗面室54には、洗面台55及び洗濯機置き場56が東側の外壁に沿って設けられている。また、洗面室54の南西にはバスルーム57が設けられている。
階段室7の西側には、畳敷きの和室58が設けられている。和室58は襖状の引き違い戸を介して階段ホール51に接続している。和室58の南側にはサブリビング59が形成されている。サブリビング59は階段ホール51に接続されている。サブリビング59の東側には、多用途に利用可能な上階個室64が形成されている。上階個室64の南側には外壁を挟んで、屋外吹き抜け65が形成されており、下階のリビング空間10の南側に設けられた軒下テラス空間47の軒45の一部が貫通して形成されており、リビング空間10に外光が取り込まれやすくなっている。
階段ホール51の南側には身支度室60が形成されている。身支度室60は、東西方向に長い平面視長方形であり、西側が引き戸を介してサブリビング59に接続されている。また、身支度室60は、東側が開き戸を介して階段ホール51に接続されている。身支度室60の内部には、手洗い可能な水栓付きのシンク61が設けられており、シンク61に隣接して、衣類を収納可能なハンガーポールや衣類収納棚が設けられた衣類収納部62が形成されている。身支度室60はさらに衣類収納部62に隣接して、ソファ63が配置されており、ソファ63に腰かけて身支度を整えることができるように構成されている。
階段ホール51には、主寝室52、洗面室54、和室58、サブリビング59、及び階段室7に直接アクセス可能に隣接して住宅1の上階の略中央に配置されているので、上階から下階に移動する動線を短くすることができる。また、階段ホール51に隣接して身支度室60が設けられていることで、上階で身支度を整えてから下階に移動することもでき、例えば上下階を比較的プライベートな空間とパブリックな空間に使い分けることができる。
階段室7が下階の基準床部9のリビング空間10と、上階の階段ホール51とに接続されていることで、第一スキップフロア部14は下階の延長のような空間となり、第二スキップフロア部15は、上階の気配が感じられる空間となるので、上下階を段階的につなぐことができ、住宅1の上下階を適度に繋がった空間とすることができる。
本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
本発明に係る住宅1は、居心地のよいスキップフロアを有する住宅1として好適である。
1 住宅
9 基準床部
10 リビング空間
12 キッチン空間
13 北側の外壁(外壁)
14 第一スキップフロア部
15 第二スキップフロア部
16 階段
17 東側の間仕切壁(間仕切壁)
18 西側の間仕切壁(間仕切壁)
19 机
20 第一小階段
21 第二小階段
25 棚部
26 壁体内ベンチスペース
29 第一開口部
30 第二開口部
34 蹴込板
36 第一天井面
37 第二天井面
41 間接照明装置
42 大開口

Claims (7)

  1. 下階の居室が形成される基準床部と、
    前記基準床部に隣接して形成され、当該基準床部よりも床面が高い第一スキップフロア部と、
    前記第一スキップフロア部に隣接して形成され、当該第一スキップフロア部よりも床面が高い第二スキップフロア部と、
    前記第二スキップフロア部から上階に接続する階段と、
    前記第一スキップフロア部及び前記第二スキップフロア部の上方に形成され、前記上階に繋がる吹き抜けと、
    を備え、
    前記第一スキップフロア部は、前記基準床部との境界の一部に机が形成されるとともに、前記第一スキップフロア部と前記基準床部との境界の前記机が形成された部分を除いた部分に前記基準床部と前記第一スキップフロア部とを接続する前記階段よりも高さが低い第一小階段が形成され、
    前記階段は、前記第二スキップフロア部から前記第一スキップフロア部の前記机の上方を通って、前記上階の床面に接続し、
    前記第一スキップフロア部と、前記第二スキップフロア部との境界の前記階段の下方を含む全幅に、前記第一スキップフロア部と前記第二スキップフロア部とを接続する前記階段よりも高さが低い第二小階段が形成されることを特徴とする住宅。
  2. 前記階段は蹴込板が光透過性を有することを特徴とする請求項1に記載の住宅。
  3. 前記第二スキップフロア部は前記第一スキップフロア部と反対側が上下2階層に亘って外壁に面しており、
    当該第二スキップフロア部は、前記下階側の前記外壁に沿って幅方向の中央下部が開かれた門型の書棚が形成され、
    前記外壁は、上階側に第一開口部が形成されるとともに、前記書棚の中央下部の開かれた部分に前記第一開口部よりも小さい半透明の第二開口部が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の住宅。
  4. 前記第一スキップフロア部及び前記第二スキップフロア部は、正面が前記基準床部に向かって開かれているとともに、両側縁にそれぞれ間仕切壁が形成されており、
    前記基準床部は、前記第一スキップフロア部の正面に隣接してリビング空間が形成されており、
    前記リビング空間を挟んで前記第一スキップフロア部の向かい側に天井高の大開口が形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の住宅。
  5. 前記リビング空間の天井面は、前記大開口に近い部分に第一天井面が形成されるとともに、前記第一スキップフロア部に近い部分に前記第一天井面よりも高く形成され、梁が露出した第二天井面が形成されており、前記第一天井面の上に配置され、前記梁の間から前記第二天井面を照射する間接照明装置が設けられることを特徴とする請求項4に記載の住宅。
  6. 前記第一スキップフロア部は、前記間仕切壁を挟んでキッチン空間と隣接しており、
    前記間仕切壁は、前記第一スキップフロア部と前記キッチン空間との間に当該間仕切壁を貫通する棚部が形成されることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の住宅。
  7. 前記間仕切壁は、前記第二スキップフロア部に面する部分が掘り込まれて、ベンチが設けられた壁体内ベンチスペースが形成されることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の住宅。
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