以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
図1に、部品実装機10を示す。部品実装機10は、回路基材12に対する部品の実装作業を実行するための装置である。部品実装機10は、装置本体20、基材搬送保持装置22、部品装着装置24、マークカメラ26、パーツカメラ28、部品供給装置30、ばら部品供給装置32、カットアンドクリンチ装置(図4参照)34、制御装置(図7参照)36を備えている。なお、回路基材12として、回路基板、三次元構造の基材等が挙げられ、回路基板として、プリント配線板、プリント回路板等が挙げられる。
装置本体20は、フレーム40と、そのフレーム40に上架されたビーム42とによって構成されている。基材搬送保持装置22は、フレーム40の前後方向の中央に配設されており、搬送装置50とクランプ装置52とを有している。搬送装置50は、回路基材12を搬送する装置であり、クランプ装置52は、回路基材12を保持する装置である。これにより、基材搬送保持装置22は、回路基材12を搬送するとともに、所定の位置において固定的に保持する。なお、以下の説明において、回路基材12の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。つまり、部品実装機10の幅方向は、X方向であり、前後方向は、Y方向である。
部品装着装置24は、ビーム42に配設されており、2台の作業ヘッド60,62と作業ヘッド移動装置64とを有している。各作業ヘッド60,62の下端面には、図2に示すように、吸着ノズル66が設けられており、その吸着ノズル66によって部品を吸着保持する。また、作業ヘッド移動装置64は、X方向移動装置68とY方向移動装置70とZ方向移動装置72とを有している。そして、X方向移動装置68とY方向移動装置70とによって、2台の作業ヘッド60,62は、一体的にフレーム40上の任意の位置に移動する。また、各作業ヘッド60,62は、スライダ74,76に作業者が工具を用いることなく着脱可能に位置決めして装着されており、Z方向移動装置72は、スライダ74,76を個別に上下方向に移動させる。つまり、作業ヘッド60,62は、Z方向移動装置72によって、個別に上下方向に移動する。
マークカメラ26は、鉛直線上において下方を向いた状態でスライダ74に取り付けられており、作業ヘッド60とともに、X方向,Y方向およびZ方向に移動する。これにより、マークカメラ26は、フレーム40上の任意の位置を撮像する。パーツカメラ28は、図1に示すように、フレーム40上の基材搬送保持装置22と部品供給装置30との間に、鉛直線上において上を向いた状態で配設されている。これにより、パーツカメラ28は、作業ヘッド60,62の吸着ノズル66に把持された部品を撮像する。なお、マークカメラ26および、パーツカメラ28は、2次元カメラであり、2次元画像を撮像する。
部品供給装置30は、フレーム40の前後方向での一方側の端部に配設されている。部品供給装置30は、トレイ型部品供給装置78とフィーダ型部品供給装置(図7参照)80とを有している。トレイ型部品供給装置78は、トレイ上に載置された状態の部品を供給する装置である。フィーダ型部品供給装置80は、テープフィーダ、スティックフィーダ(図示省略)によって部品を供給する装置である。
ばら部品供給装置32は、フレーム40の前後方向での他方側の端部に配設されている。ばら部品供給装置32は、ばらばらに散在された状態の複数の部品を整列させて、整列させた状態で部品を供給する装置である。つまり、任意の姿勢の複数の部品を、所定の姿勢に整列させて、所定の姿勢の部品を供給する装置である。なお、部品供給装置30および、ばら部品供給装置32によって供給される部品として、電子回路部品,太陽電池の構成部品,パワーモジュールの構成部品等が挙げられる。また、電子回路部品には、リードを有する部品,リードを有さない部品等が有る。
カットアンドクリンチ装置34は、図3に示すように、搬送装置50が備える1対の搬送レーン90の間に配設されている。カットアンドクリンチ装置34は、図4に示すように、カットアンドクリンチユニット100とユニット移動装置102とを有している。カットアンドクリンチユニット100は、回路基材12に形成された貫通穴(図8参照)104に挿入されたリード部品(図8参照)106のリード(図8参照)108を切断するとともに、屈曲させる装置である。カットアンドクリンチユニット100は、図5に示すように、ユニット本体110と、1対のスライド体112とを含む。ユニット本体110の上端には、スライドレール116が、直線的に延びるように配設されている。そして、そのスライドレール116によって、1対のスライド体112が、スライド可能に支持されている。これにより、1対のスライド体112が接近・離間する。また、1対のスライド体112の間の距離は、電磁モータ(図7参照)118の駆動により、制御可能に変更される。
また、1対のスライド体112の各々は、固定部120と可動部122とを有しており、固定部120において、スライドレール116にスライド可能に保持されている。その固定部120の背面側には、1対のスライド体112が並ぶ方向に延びるように、2本のスライドレール126が固定されており、それら2本のスライドレール126によって、可動部122がスライド可能に保持されている。そして、可動部122は、電磁モータ(図7参照)128の駆動により、固定部120に対して制御可能にスライドする。
また、固定部120の上端は、図6に示すように、先細形状とされており、その上端を上下方向に貫通するように、第1挿入穴130が形成されている。なお、第1挿入穴130の上端面への開口縁は、固定刃(図8参照)131とされている。また、第1挿入穴130の下端は、固定部120の前方側の側面に向かって開口している。そして、第1挿入穴130の下端が開口する固定部120の側面の前方側において、廃棄ボックス132が、ユニット本体110の上面に固定されており、第1挿入穴130の下端の開口と、廃棄ボックス132の開口とが向かい合っている。
一方、可動部122の上端も、先細形状とされており、その上端には、L字型に屈曲された屈曲部133が形成されている。屈曲部133は、固定部120の上端面の上方に延び出している。また、固定部120の上端面に開口する第1挿入穴130は、屈曲部133によって覆われているが、屈曲部133には、第1挿入穴130と対向するように、第2挿入穴136が形成されている。なお、第2挿入穴136の屈曲部133の下端面への開口縁は、可動刃(図8参照)138とされている。
また、ユニット移動装置102は、図4に示すように、X方向移動装置150とY方向移動装置152とZ方向移動装置154と自転装置156とを有している。X方向移動装置150は、スライドレール160とXスライダ162とを含む。スライドレール160は、X方向に延びるように配設されており、Xスライダ162は、スライドレール160にスライド可能に保持されている。そして、Xスライダ162は、電磁モータ(図7参照)164の駆動により、X方向に移動する。Y方向移動装置152は、スライドレール166とYスライダ168とを含む。スライドレール166は、Y方向に延びるようにXスライダ162に配設されており、Yスライダ168は、スライドレール166にスライド可能に保持されている。そして、Yスライダ168は、電磁モータ(図7参照)170の駆動により、Y方向に移動する。Z方向移動装置154は、スライドレール172とZスライダ174とを含む。スライドレール172は、Z方向に延びるようにYスライダ168に配設されており、Zスライダ174は、スライドレール172にスライド可能に保持されている。そして、Zスライダ174は、電磁モータ(図7参照)176の駆動により、Z方向に移動する。
また、自転装置156は、概して円盤状の回転テーブル178を有している。回転テーブル178は、それの軸心を中心に回転可能にZスライダ174に支持されており、電磁モータ(図7参照)180の駆動により、回転する。そして、回転テーブル178の上に、カットアンドクリンチユニット100が配設されている。このような構造により、カットアンドクリンチユニット100は、X方向移動装置150、Y方向移動装置152、Z方向移動装置154によって、任意の位置に移動するとともに、自転装置156によって、任意の角度に自転する。これにより、カットアンドクリンチユニット100は、クランプ装置52によって保持された回路基材12の下方において、任意の位置および角度に位置決めして停止することが可能となる。
制御装置36は、図7に示すように、コントローラ190、複数の駆動回路192、画像処理装置196を備えている。複数の駆動回路192は、上記搬送装置50、クランプ装置52、作業ヘッド60,62、作業ヘッド移動装置64、トレイ型部品供給装置78、フィーダ型部品供給装置80、ばら部品供給装置32、電磁モータ118,128,164,170,176,180に接続されている。コントローラ190は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路192に接続されている。これにより、基材搬送保持装置22、部品装着装置24等の作動が、コントローラ190によって制御される。さらに、コントローラ190は、画像処理装置196にも接続されている。画像処理装置196は、マークカメラ26およびパーツカメラ28によって得られた画像データを処理するものであり、コントローラ190は、画像データから各種情報を取得する。また、コントローラ190は、ジョブ作成装置200に接続されている。ジョブ作成装置200は、生産プログラム202を作成するための装置であり、生産プログラム202により作成された生産プログラム202が、コントローラ190にインストールされている。なお、生産プログラム202は、後述する装着作業を実行するためのプログラムである。
部品実装機10では、生産プログラム202の処理に従って、基材搬送保持装置22に保持された回路基材12に対して部品の装着作業が行われる。部品実装機10では、種々の部品を回路基材12に装着することが可能であるが、リード部品106を回路基材12に装着する場合について、以下に説明する。
具体的には、回路基材12が、作業位置まで搬送され、その位置において、クランプ装置52によって固定的に保持される。次に、マークカメラ26が、回路基材12の上方に移動し、回路基材12を撮像する。これにより、回路基材12の保持位置等に関する情報が得られる。また、部品供給装置30若しくは、ばら部品供給装置32が、所定の供給位置において、リード部品106を供給する。そして、作業ヘッド60,62の何れかが、部品の供給位置の上方に移動し、吸着ノズル66によって、リード部品106の部品本体(図8参照)210を吸着保持する。
続いて、リード部品106を保持した作業ヘッド60,62が、パーツカメラ28の上方に移動し、パーツカメラ28によって、吸着ノズル66に保持されたリード部品106が撮像される。これにより、部品の保持位置等に関する情報が得られる。続いて、リード部品106を保持した作業ヘッド60,62が、回路基材12の上方に移動し、回路基材12の保持位置の誤差,部品の保持位置の誤差等を補正して停止する。そして作業ヘッド60,62は、吸着ノズル66により吸着保持したリード部品106のリード108を回路基材12に形成された貫通穴104に挿入する。この際、回路基材12の下方には、カットアンドクリンチユニット100が移動している。
具体的には、カットアンドクリンチユニット100において、1対のスライド体112の第2挿入穴136の間の距離が、回路基材12に形成された2つの貫通穴104の間の距離と同じとなるように、1対のスライド体112の間の距離が、電磁モータ118の作動により調整される。また、回路基材12の2つの貫通穴104の並ぶ方向と、1対のスライド体112の2つの第2挿入穴136の並ぶ方向とが一致するように、自転装置156の作動が制御される。
そして、X方向移動装置150及びY方向移動装置152の作動により、第2挿入穴136のXY方向での座標と、回路基材12の貫通穴104のXY方向での座標とが一致するように、1対の搬送レーン90の間をカットアンドクリンチユニット100が移動される。これにより、カットアンドクリンチユニット100が、XY方向に沿って移動されることで、スライド体112の1対の第2挿入穴136と、回路基材12の1対の貫通穴104とが上下方向に重なった状態となる。
次に、カットアンドクリンチユニット100は、Z方向移動装置154の作動により、可動部122の上面が回路基材12の下面に接触、若しくは、回路基材12の下面より僅か下方に位置するように、上昇される。なお、カットアンドクリンチユニット100が上昇した際の可動部122の上面の位置を、切断・屈曲高さと記載する。つまり、カットアンドクリンチユニット100は、Z方向移動装置154の作動により、可動部122の上面が切断・屈曲高さに位置するように、上昇して停止する。このように、X方向移動装置150,Y方向移動装置152,Z方向移動装置154,自転装置156の作動が制御されることで、カットアンドクリンチユニット100は、1対のスライド体112の第2挿入穴136と、回路基材12の1対の貫通穴104とが重なった状態であり、かつ回路基材12の下方に位置決めして停止する。
そして、吸着ノズル66により吸着保持されたリード部品106の1対のリード108が、回路基材12の1対の貫通穴104に挿入されると、その1対のリード108の先端は、図7に示すように、カットアンドクリンチユニット100の可動部122の第2挿入穴136を経て、固定部120の第1挿入穴130に挿入される。次に、リード108の先端が、固定部120の第1挿入穴130に挿入されると、1対の可動部122が電磁モータ128の作動により、搬送レーンと干渉しないことを確認したのちに、離間する方向にスライドする。これにより、リード108が、図8示すように、第1挿入穴130の固定刃131と第2挿入穴136の可動刃138とによって切断される。そして、切断され分離したリードの先端は、第1挿入穴130の内部の経路を通して落下し、廃棄ボックス132に収容される。
また、1対の可動部122は、リード108の先端を切断した後も、さらに離間する方向にスライドする。このため、先端が切断されたリード108は、可動部122のスライドに伴って屈曲する。これにより、1対のリード108は、互いに離間する方向に屈曲し、リード108の貫通穴104からの抜けが防止された状態で、リード部品106が回路基材12に装着される。
なお、部品実装機10では、1対のリード108を互いに接近する方向に屈曲させた状態で、リード部品106を回路基材12に装着することも可能である。詳しくは、リード108を、第2挿入穴136を介して、第1挿入穴130に挿入させた後に、1対のスライド体112の可動部122を、接近する方向にスライドさせる。これにより、リード108が、図10に示すように、第1挿入穴130の固定刃131と第2挿入穴136の可動刃138とによって切断される。そして、1対の可動部122が、さらに接近する方向にスライドすることで、1対のリード108が、互いに接近する方向に屈曲する。このように、部品実装機10では、1対のリード108を互いに接近する方向に屈曲させた状態、若しくは、1対のリード108を互いに離間する方向に屈曲させた状態で、リード部品106が回路基材12に装着される。
なお、貫通穴104に挿入されたリードがカットアンドクリンチ装置34により切断された後のリードの長さ(以下、「切断後リード長さ」と記載する)は、可動部122の屈曲部133のサイズ,可動刃138の位置等に応じたリードの長さである。また、切断されたリードがカットアンドクリンチ装置34により屈曲される際のリードの屈曲角度は、可動部122の屈曲部133のサイズ,第2挿入穴136のサイズ等に応じた角度である。つまり、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度はカットアンドクリンチ装置34の固有の数値であり、カットアンドクリンチ装置34の能力として、仕様書などに記載されている。また、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度に関する情報が、カットアンドクリンチ装置34に接続されたコントローラには記憶されている。なお、切断後リード長さは、回路基材12の貫通穴104に挿入された状態のリードの長さ寸法であって、カットアンドクリンチ装置34に先端が切断されてはいるものの屈曲されてはいないリード108の回路基材12の裏面から延び出している長さ寸法である。つまり、切断後リード長さは、貫通穴104に挿入されて、カットアンドクリンチ装置34により先端が切断されているが屈曲されてはいない状態のリード108の下端と、回路基材12の裏面との鉛直方向における距離である。
また、上述したリード部品の装着作業では、カットアンドクリンチユニット100によって貫通穴104に挿入されたリード108が切断されるとともに屈曲されて回路基材に装着されているが、生産プログラムにおける各種のリード部品によっては、貫通穴104に挿入されたリード108が、カットアンドクリンチユニットによって切断されなかったり、屈曲もされずに回路基材に装着される場合がある。つまり、吸着ノズル66により保持されたリード部品106のリード部品106が回路基材12の貫通穴104に挿入されて、そのリード部品106の装着作業が完了する場合がある。このような装着作業の場合には、貫通穴104に挿入されたリード108の先端は切断されず、またリードも屈曲されることなく、リード部品106は回路基材12に装着される。なお、このように回路基材12に装着されたリード部品は、例えば、回路基材にリード部品を装着する部品実装機10とは異なる装置によって、回路基材の貫通穴104に挿入されたリード108の先端が切断されたり、リードが屈曲されたりする。
このように、部品実装機10では、生産プログラム202の処理により回路基材12へ部品の装着作業が実行される。このため、生産プログラム202には、回路基材12への部品の装着予定位置,回路基材12に装着される部品に関する情報,回路基材12の貫通穴104に挿入されたリード108を切断・屈曲するカットアンドクリンチユニット100に関する情報などがプログラミングされている。具体的には、例えば、部品に関する情報としては、部品がリード部品の場合には、部品本体210のサイズ,切断・屈曲される前のリード108のサイズ,回路基材の貫通穴に挿入されたリードの先端を切断するのか否か・屈曲するのか否か,リードを屈曲する場合の屈曲方向などが生産プログラム202にはプログラミングされている。また、カットアンドクリンチ装置34に関する情報としては、スライド体112のサイズ,可動部122における第2挿入穴136の位置などが、生産プログラム202にはプログラミングされている。このため、ジョブ作成装置200により生産プログラム202が作成される際に、部品の装着予定位置,部品に関する情報,カットアンドクリンチ装置34に関する情報がプログラミングされるが、このプログラミング時に、生産プログラム202の処理による作業を適切に実行することができるか否かを確認するための確認作業が行われる。
確認作業としては種々の作業が行われるが、その1つとして、カットアンドクリンチ装置34によるリード部品のリードの切断・屈曲作業を行う際に、その作業を行う前に、既に回路基材に装着されているリード部品のリードと、リード部品のリードの切断・屈曲作業を行うカットアンドクリンチ装置34とが干渉するのか否かを確認するための確認作業が行われる。つまり、カットアンドクリンチ装置34による切断・屈曲作業時において、その作業の前に既に回路基材に装着されているリード部品のリードは、回路基材の裏面側に延び出しているため、そのリードと、カットアンドクリンチ装置34との干渉の有無の確認作業が行われる。この確認作業では、カットアンドクリンチ装置34による作業対象のリード部品(以下、「作業対象部品」と記載する)と、その作業対象部品の装着作業の前に既に回路基材に装着されているリード部品(以下、「先付け部品」と記載する)とが、回路基材の下方からの視点において、ジョブ作成装置200のモニター(図6参照)206に表示される。そして、その表示された作業対象部品と先付け部品とに加え、カットアンドクリンチ装置34のスライド体112の先端のXY方向、つまり、水平方向での断面の外形線が投影された状態のものが、モニター206に表示される。つまり、作業対象部品の下方からの視点における画像と、先付け部品の下方からの視点における画像と、スライド体112の先端の断面の外形線とが同時にモニター206に表示される。
詳しくは、生産プログラム202の作成に用いられる部品に関する情報に基づいて、図10に示すように、作業対象部品を回路基材の下方から見た視点における画像(以下、「対象部品画像」と記載する)220と、先付け部品を回路基材の下方からの視点における画像(以下、「先付け部品画像」と記載する)222,224とがモニター206に表示される。なお、リード部品の下方からの視点とは、リード部品が回路基材に装着された場合の回路基材の裏面からの視点であり、屈曲されていないリード108の延びる方向からの視点である。また、生産プログラム202の作成に用いられる部品の装着予定位置に基づいて、対象部品画像220は、対象部品の装着予定位置に相当するモニター上の位置に表示され、先付け部品画像222,224は、先付け部品の装着予定位置に相当するモニター上の位置に表示される。
なお、対象部品画像220および先付け部品画像222,224は、生産プログラム202の作成に用いられる部品に関する情報に基づいて表示されたものであり、切断・屈曲される前のリード108のサイズに関する情報が表示されている。つまり、対象部品画像220および先付け部品画像222,224では、切断・屈曲されていない状態のリードが表示されており、そのリードは、下方からの視点においてリードの先端面の形状、例えば、円形状に表示される。つまり、対象部品画像220および先付け部品画像222,224が、リードの先端面の画像(以下、「リード画像」と記載する)230,232,234として円形状の画像が表示される。
そして、生産プログラム202の作成に用いられるカットアンドクリンチ装置34に関する情報に基づいて、1対のスライド体112の先端の断面の外形線226,228の画像もモニター206に表示される。なお、1対のスライド体112の外形線226,228は、作業対象部品の1対のリードと1対のスライド体112の第2挿入穴136とが重なるように、モニター206に表示される。つまり、カットアンドクリンチ装置34が作業対象部品に対して切断・屈曲作業を行う際に、回路基材の裏面に近接するようにカットアンドクリンチユニット100が上昇して、スライド体112の第2挿入穴136にリード108が挿入される際の位置に、スライド体112の外形線226,228が表示される。これにより、先付け部品のリードと、カットアンドクリンチ装置34のスライド体112との干渉の有無を確認することができる。つまり、図10に示す画像では、先付け部品画像222,224のリード画像232,234は、作業対象部品に対する作業位置に表示されているスライド体112の外形線226,228の外側に位置している。このため、作業者がモニター206に表示された画像を確認することで、作業対象部品220のリードにカットアンドクリンチ装置がアクセスして作業する時に、先付け部品のリードと、カットアンドクリンチ装置34のスライド体112とが干渉しないことを確認することができる。
しかしながら、リードが屈曲された状態の先付け部品が回路基材に装着されている場合には、上述した手法では、先付け部品のリードとスライド体112との干渉の有無を確実に確認することができない。そこで、リードが屈曲された状態で先付け部品が回路基材に装着される場合には、屈曲された状態のリードを含む先付け部品の画像が先付け部品画像としてモニター206に表示される。
具体的には、生産プログラム202の作成に用いられる部品に関する情報には、上述したように、貫通穴に挿入されたリードの切断・屈曲の有無,リードを屈曲する場合の屈曲方向など含まれている。このため、先付け部品のリードが屈曲されるか否か、及び、リードが屈曲される場合の屈曲方向が、生産プログラム202の作成に用いられた部品に関する情報に基づいて特定される。また、カットアンドクリンチ装置34に切断された後のリードの長さ及び、リードの屈曲角度が、作業者によりジョブ作成装置200に入力される。そして、先付け部品のリードが屈曲されると特定された場合に、入力された切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度に基づいて、屈曲されたリードの下方からの視点における長さ寸法(以下、「屈曲リード寸法」と記載する)が演算される。その手順を詳しく説明する。切断後リード長さとは、上述したように、貫通穴104に挿入されており、カットアンドクリンチ装置34で先端を切断されているものの屈曲されてはいないリード108の下端と、回路基材12の裏面との鉛直方向における距離である。そこで例えば、切断後リード長さを、図11に示すように、h1とする。また、リードの屈曲角度をαとする。このように、切断後リード長さh1及び、リードの屈曲角度αがジョブ作成装置200に入力されると、ジョブ作成装置200は、屈曲リード寸法s(=h1・cosα)を演算する。なお、屈曲リード寸法は、屈曲されたリードの下方からの視点において、屈曲角度αで屈曲されたリードの水平方向における長さ寸法である。
そして、屈曲リード寸法sが演算されると、図12に示すように、リードが屈曲された状態の先付け部品の画像として、先付け部品画像250,252がモニター206に表示される。先付け部品画像250,252では、部品に関する情報に基づいて特定された屈曲方向に向って屈曲されたリードのリード画像256,258が表示されており、そのリード画像256は、演算された屈曲リード寸法sに応じたサイズで表示される。なお、図12では、先付け部品画像250,252のリード画像256,258として、離間する方向に屈曲された1対のリードの画像が表示されている。
また、先付け部品画像250,252とともに、対象部品画像220及びスライド体112の断面の外形線226,228もモニター206に表示される。なお、対象部品画像220及びスライド体112の断面の外形線226,228は、上記手法と同じ手法で表示される。このように、リードが屈曲された先付け部品の画像が先付け部品画像250,252としてモニター206に表示されることで、先付け部品とスライド体112とが干渉するか否かを確認することができる。つまり、図12に示す画像では、先付け部品画像250,252のリード画像256,258の一部が、作業対象部品に対する作業位置に表示されているスライド体112の外形線226,228の内側に位置している。このため、作業者がモニター206に表示された画像を確認することで、作業対象部品に対する作業時に、先付け部品の屈曲されたリードと、カットアンドクリンチ装置34のスライド体112とが干渉することを確認できる。これにより、先付け部品のリードとスライド体112との干渉の有無を確実に確認することが可能となる。なお、図12に示すように、先付け部品の屈曲されたリードとスライド体112との干渉が確認された場合には、例えば、カットアンドクリンチ装置34が先付け部品のリードを切断・屈曲しないように、生産プログラム202がプログラミングされる。このようにプログラミングすれば、図10に示すように、先付け部品のリードとスライド体112との干渉を回避することができる。
このように、ジョブ作成装置200において生産プログラム202が作成される際に上記確認作業が実行されることで、先付け部品のリードとスライド体112とを干渉させることなく、カットアンドクリンチ装置34による作業を適切に実行することが可能な生産プログラム202を作成することができる。そして、このようにジョブ作成装置200において作成された生産プログラム202に従って、部品実装機10により部品の実装作業が実行される。この際、従来の部品実装機では、回路基材の貫通穴の挿入されたリードを切断・屈曲するための作業時において、カットアンドクリンチ装置34のカットアンドクリンチユニット100がXY方向、つまり、水平方向に移動するときの高さ(以下、「水平移動時高さ」と記載する)は一定の高さとされていた。
詳しくは、例えば、とある生産プログラムでは、図13に示すように、回路基材12に1個目のリード部品270が装着された後のカットアンドクリンチユニット100の水平移動時高さはH1とされている。そして、図14に示すように、1個目のリード部品270に続いて、更に、2個目のリード部品272、3個目のリード部品274、4個目のリード部品276が装着された後の水平移動時高さもH1とされている。つまり、従来の部品実装機では、回路基材12にリード部品が装着される際に、カットアンドクリンチユニット100は、常時、水平移動時高さH1で水平方向に移動する。そして、回路基材12に装着されるリード部品のリードが屈曲される場合に、カットアンドクリンチユニット100は、リードが挿入される前の貫通穴の下方に、水平移動時高さH1で水平方向に移動した後に、切断・屈曲高さに上昇して、上述したように、貫通穴に挿入されたリードの切断及び屈曲を行っていた。ちなみに、1個目のリード部品270及び3個目のリード部品274は、リードが切断及び屈曲された状態で回路基材12に装着されており、2個目のリード部品272及び4個目のリード部品276は、リードが切断及び屈曲されていない状態で回路基材12に装着されている。
また、水平移動時高さは、カットアンドクリンチユニット100の上端面、つまり、スライド体112の上端面の鉛直方向での位置、詳しくは、所定の基準高さからの鉛直方向における距離を示すものである。なお、基準高さは、例えば、カットアンドクリンチユニット100がユニット移動装置102により最も下方に移動した際のスライド体112の上端面の高さであってもよく、クランプ装置52によりクランプされた状態での回路基材12の裏面の高さであってもよい。なお、水平移動時高さのH1は、回路基材12に全ての部品が装着された状態で、回路基材12の裏面から延び出す複数のリードのうちの最も下方に位置するリードの下端より僅かに下方に位置するように設定されている。このように、水平移動時高さがH1に設定され、カットアンドクリンチユニット100が、常時、水平移動時高さH1で回路基材の裏面を移動することで、回路基材12に装着されたリード部品のリードと干渉することが防止できる。
しかしながら、水平移動時高さH1は、上述したように、回路基材12の裏面から延び出した複数のリードのうちの最も下方に位置するリードの先端より僅かに下方に位置するように設定されている。この水平移動時高さH1は、回路基材12の裏面のいずれの位置においても下方に向って離れた位置である為、カットアンドクリンチユニット100が水平移動時高さH1から、回路基材の貫通穴の挿入されたリードを切断・屈曲するときの作業高さである切断・屈曲高さまでの距離は長い。このように、カットアンドクリンチユニット100の上昇距離が長い為、タクト面では不利である。
このようなことに鑑みて、部品実装機10では、回路基材の貫通穴の挿入されたリードを切断・屈曲するための作業時において、回路基材12の裏面の形態に応じて、カットアンドクリンチユニット100の水平移動時高さが変更される。具体的には、回路基材12に1個目のリード部品270が装着される前には、回路基材12の裏面からリードは延び出していない。このため、カットアンドクリンチユニット100がリードと干渉する虞はないため、カットアンドクリンチユニット100は、切断・屈曲高さより僅かに下方で水平方向に移動する。つまり、回路基材12に1個目のリード部品270が装着される前に、切断・屈曲高さより僅かに下方に位置する水平移動時高さで、カットアンドクリンチユニット100が、1個目のリード部品270の装着予定位置の下方に、水平方向に移動する。そして、カットアンドクリンチユニット100が切断・屈曲高さに上昇する。続いて、1個目のリード部品270のリード271が回路基材12の貫通穴に挿入されることで、貫通穴を介して、カットアンドクリンチユニット100のスライド体112の第2挿入穴136に挿入される。そして、カットアンドクリンチユニット100の作動により、リード部品270のリード271が切断・屈曲される。これにより、図15に示すように、リード271が屈曲された状態で、1個目のリード部品270が回路基材12に装着される。
この際、回路基材12の裏面から屈曲されたリードが鉛直方向に延び出している長さ寸法(以下、「屈曲長さ寸法」と記載する)h2が、コントローラ190により、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度に基づいて演算される。なお、屈曲長さ寸法h2は、図11に示すように、切断後に屈曲された状態のリードの回路基材12の裏面から延び出す鉛直方向での長さ寸法であり、屈曲された状態のリードの下端と、回路基材12の裏面との間の鉛直方向における距離である。また、屈曲長さ寸法h2は、別の言い方をすれば、屈曲された状態のリードの回路基材12の裏面からの突出量である。そして、カットアンドクリンチユニット100により切断・屈曲されたリードの切断後リード長さ及びリードの屈曲角度は、h1及びαである。このため、切断後リード長さh1及び、リードの屈曲角度αに基づいて、屈曲長さ寸法h2(=h1・sinα)がコントローラ190により演算される。なお、切断後リード長さh1及び、リードの屈曲角度αは、上述したように、カットアンドクリンチ装置34に接続されたコントローラに記憶されている。このため、コントローラ190は、記憶された切断後リード長さh1及び、リードの屈曲角度αを取得して、屈曲長さ寸法h2を演算する。
そして、コントローラ190は、屈曲長さ寸法h2を演算すると、その屈曲長さ寸法h2を最大長さ寸法hMaxとして記憶する。また、コントローラ190は、図15に示すように、その屈曲長さ寸法h2の屈曲されたリード271の下端より僅か下方に位置するように、カットアンドクリンチ装置34の水平移動時高さH2を設定する。具体的には、例えば、コントローラ190は、屈曲長さ寸法h2に所定のクリアラスを加算した距離、回路基材12の裏面から下方に位置する高さ(H2)を演算する。そして、コントローラ190は、演算したH2をカットアンドクリンチ装置34の水平移動時高さに設定する。このため、回路基材12に1個目のリード部品270が装着された後に、カットアンドクリンチユニット100は、水平移動時高さH2で水平方向に移動する。
次に、生産プログラムにおいて回路基材に2個目に装着されるリード部品272は、回路基材の挿入穴に挿入されたリードは切断されず、また屈曲されずに装着される。このため、2個目のリード部品272のリード273が回路基材12の貫通穴に挿入される際には、装入されるリードとの干渉を避けるために、カットアンドクリンチユニット100は、その貫通穴の下方から水平方向に離れた位置に移動している。つまり、図16に示すように、2個目のリード部品272が回路基材12に装着される。
この際、コントローラ190は、カットアンドクリンチユニット100により切断されず屈曲されていない状態のリードの回路基材12の裏面から延び出す長さ寸法(以下、「延出長さ寸法」と記載する)h3が、コントローラ190により演算される。具体的には、生産プログラム202には、上述したように、部品に関する情報がプログラミングされており、その部品に関する情報には、カットアンドクリンチユニット100により切断・屈曲される前のリード108のサイズが含まれている。また、生産プログラム202には、回路基材12の厚さもプログラミングされている。このため、コントローラ190は、生産プログラム202からカットアンドクリンチユニット100により切断・屈曲される前のリード108の長さ寸法h4と、回路基材12の厚さ寸法tとを特定する。そして、コントローラ190は、図11に示すように、切断・屈曲される前のリード108の長さ寸法h4から回路基材12の厚さ寸法tを減じることで、延出長さ寸法h3(=h4-t)を演算する。
このように、コントローラ190は、延出長さ寸法h3を演算すると、その延出長さ寸法h3がすでに記憶されている最大長さ寸法hMaxより長いか否かを判断する。そして、延出長さ寸法h3が最大長さ寸法hMaxより長い場合には、コントローラ190は、延出長さ寸法h3を最大長さ寸法hMaxとして更新して記憶する。また、コントローラ190は、最大長さ寸法hMaxが更新されると、更新された最大長さ寸法hMaxのリードの下端より僅か下方に位置するように、カットアンドクリンチユニットが移動するときの水平移動時高さも更新する。つまり、コントローラ190は、図16に示すように、延出長さ寸法h3のリード273の下端より僅か下方に位置するように、水平移動時高さをH3に再設定する。具体的には、例えば、コントローラ190は、延出長さ寸法h3に所定のクリアラスを加算した距離、回路基材12の裏面から下方に位置する高さ(H3)を演算する。そして、コントローラ190は、カットアンドクリンチユニットが水平方向に移動するとき回路基材に挿入されたリード部品のリードと干渉しない移動高さとして、演算したH3を水平移動時高さに再設定する。つまり、コントローラ190は、水平時移動高さを、H2からH3に更新する。このため、回路基材12に2個目のリード部品272が装着された後に、カットアンドクリンチユニット100は、水平移動時高さH3で水平方向に移動する。
次に、3個目のリード部品274は、生産プログラム上では、リードが切断され屈曲された状態であり、かつ前回更新された最大長さ寸法よりも短い長さで回路基材12に装着される。このため、タクトタイムの短縮を目的として、回路基材12に3個目のリード部品274が装着される前に、水平移動時高さH3で、カットアンドクリンチユニット100が、3個目のリード部品274の装着予定位置の下方に、水平方向に移動する。そして、カットアンドクリンチユニット100が切断・屈曲高さに上昇する。続いて、3個目のリード部品274のリード275が回路基材12の貫通穴に挿入されることで、貫通穴を介して、カットアンドクリンチユニット100のスライド体112の第2挿入穴136に挿入される。そして、カットアンドクリンチユニット100の作動により、リード部品274のリード275が切断・屈曲される。これにより、図17に示すように、リード275が屈曲された状態で、3個目のリード部品274が回路基材12に装着される。
この際、屈曲された状態のリード275の回路基材12の裏面から延び出す長さ寸法、つまり、屈曲長さ寸法h2が、コントローラ190により、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度に基づいて演算される。なお、3個目のリード部品274のリード275の屈曲長さ寸法h2の演算方法は、1個目のリード部品270のリード271の屈曲長さ寸法h2の演算方法と同じであるため、説明を省略する。そして、コントローラ190は、リード275の屈曲長さ寸法h2を演算すると、その屈曲長さ寸法h2が最大長さ寸法hMaxより長いか否かを判断する。この際、屈曲長さ寸法h2は最大長さ寸法hMaxより長くないため、最大長さ寸法hMaxは更新されない。つまり、記憶されている最大長さ寸法hMaxが維持される。また、コントローラ190は、最大長さ寸法hMaxが更新されない場合に、水平移動時高さも更新しない。つまり、水平移動時高さはH3で維持される。このため、回路基材12に3個目のリード部品272が装着された後において、カットアンドクリンチユニット100は、水平移動時高さH3で水平方向に移動する。
次に、4個目のリード部品276は、リードが切断されず屈曲されない状態で回路基材12に装着される。このため、装入されるリードとの干渉を避けるために、カットアンドクリンチユニット100は、4個目のリード部品276のリード277が回路基材12の貫通穴に挿入される際に、その貫通穴の下方から水平方向に離れた位置に移動している。そして、4個目のリード部品276のリード277が回路基材12の貫通穴に挿入されることで、図14に示すように、4個目のリード部品276が回路基材12に装着される。
この際、カットアンドクリンチユニット100により切断されず屈曲されていない状態のリード277の回路基材12の裏面から延び出す長さ寸法、つまり、延出長さ寸法h3が、コントローラ190により演算される。なお、4個目のリード部品276のリード277の延出長さ寸法h3の演算方法は、2個目のリード部品272のリード273の延出長さ寸法h3の演算方法と同じであるため、説明を省略する。そして、コントローラ190は、リード277の延出長さ寸法h3を演算すると、その延出長さ寸法h3がすでに記憶されている最大長さ寸法hMaxより長いか否かを判断する。この際、屈曲長さ寸法h2は最大長さ寸法hMaxより長いため、コントローラ190は、最大長さ寸法hMaxをリード277の延出長さ寸法h3に更新して記憶する。また、コントローラ190は、最大長さ寸法hMaxの更新に伴って、水平移動時高さも更新する。つまり、コントローラ190は、図14に示すように、延出長さ寸法h3のリード277の下端より僅か下方に位置するように、水平移動時高さをH1に再設定する。具体的には、例えば、コントローラ190は、リード277の延出長さ寸法h3に所定のクリアラスを加算した距離、回路基材12の裏面から下方に位置する高さ(H1)を演算する。そして、コントローラ190は、演算したH1を水平移動時高さに再設定する。つまり、コントローラ190は、水平時移動高さを、H3からH1に更新する。このため、回路基材12に4個目のリード部品272が装着された後には、カットアンドクリンチユニット100は、水平移動時高さH1で水平方向に移動する。
このように、部品実装機10では、回路基材12の貫通穴にリードが挿入される都度に延出長さ寸法h3が演算され、貫通穴に挿入されたリードが屈曲される都度に屈曲長さ寸法h2が演算される。なお、回路基材12の貫通穴にリード部品のリードが挿入される度に、回路基材12の裏面の状態が変わるため、回路基材12の貫通穴へのリードの挿入状態が変わる都度に延出長さ寸法h3が演算されるともいえる。また、貫通穴に挿入されたリードが屈曲されることで、貫通穴に挿入されたリードの形状が変わるため、貫通穴に挿入されたリードの形状が変わる都度に屈曲長さ寸法h2が演算されるともいえる。つまり、回路基材12の貫通穴へのリードの挿入状態が変わること及び、貫通穴に挿入されたリードの形状が変わることで、回路基材12の裏面の形態が変わるため、回路基材12の裏面の形態が変わる都度に、回路基材12の裏面から延び出すリードの長さ寸法が演算される。
そして、演算されたリードの長さ寸法、つまり、屈曲長さ寸法h2若しくは延出長さ寸法h3が最大長さ寸法hMaxより長い場合には、最大長さ寸法hMaxが演算されたリードの長さ寸法に更新される。また、最大長さ寸法hMaxの更新に伴って、水平移動時高さも、演算された屈曲長さ寸法h2若しくは延出長さ寸法h3に応じた高さに更新される。このように、水平移動時高さが更新されることで、カットアンドクリンチユニット100の水平移動時高さからの上昇距離を抑制することが可能となる。つまり、従来の部品実装機では、図14に示すように、カットアンドクリンチユニット100は、回路基材の裏面の状態の変化に関係することなく、常時、水平移動時高さH1で水平方向に移動するため、例えば、リード部品274のリード275の切断・屈曲時において水平移動時高さH1から、回路基材12の裏面に近い位置の切断・屈曲高さまで上昇していた。一方、部品実装機10では、回路基材の裏面の状態の変化に応じて水平移動時高さが更新されるため、図17に示すように、リード部品274のリード275の切断・屈曲前にカットアンドクリンチユニット100は水平移動時高さH3で水平方向に移動できる。そして、リード部品274のリード275の切断・屈曲時において水平移動時高さH3から、回路基材12の裏面に近い位置の切断・屈曲高さまで上昇する。この水平移動時高さH3は、図14及び図17から明らかなように、水平移動時高さH1より上方に位置しているため、部品実装機10でのカットアンドクリンチユニット100の上昇距離は、従来の部品実装機でのカットアンドクリンチユニット100の上昇距離より少なくなる。これにより、タクトタイムの短縮を図ることが可能となる。
なお、回路基材12は、基板の一例である。カットアンドクリンチユニット100は、屈曲装置の一例である。貫通穴104は、貫通穴の一例である。リード部品106,270,272,274,276は、リード部品の一例である。リード108,271,273,275,277は、リード線の一例である。コントローラ190は、演算装置の一例である。
また、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、リード部品のリードを切断し、屈曲するカットアンドクリンチユニット100が採用されているが、リード部品のリードを切断せずに、リードの屈曲のみを行うクリンチ装置に適用してもよい。
また、上記実施例では、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度はカットアンドクリンチ装置34の固有の数値としているが、スライド体112の可動部122のスライド量などを調整することで、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度を任意の長さ、屈曲角度に変更することが可能である。このように、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度を任意の値に変更する場合には、可動部122のスライド量などが生産プログラム202にプログラミングされ、プログラミングされた値に応じて、切断後リード長さ及び、リードの屈曲角度はコントローラに演算される。
また、上記実施例では、カットアンドクリンチユニット100の水平移動時高さは、スライド体112の上端面の位置であるが、その位置は上下方向にある程度の範囲を持たしてもよい。つまり、水平移動時高さを含む鉛直方向での所定の範囲を、カットアンドクリンチユニット100が水平方向に移動する際の高さ範囲として設定し、その高さ範囲でカットアンドクリンチユニット100が水平方向に移動するように構成してもよい。
また、上記実施例では、回路基材12の貫通穴にリードが挿入された際、及び、貫通穴に挿入されたリードが屈曲された際に、回路基材12の裏面の形態が変わったと判断して、水平移動時高さが更新される。一方で、回路基材12の裏面に部品が装着された際に、回路基材12の裏面の形態が変わったとして、水平移動時高さが更新されてもよい。
また、上記実施例では、カットアンドクリンチユニット100が移動する水平移動時高さは一律の高さとして更新される。しかしながら、回路基材12の裏面から突出した各リード部品のリードの長さや形状に応じて、カットアンドクリンチユニット100が水平方向に移動するときの干渉する高さは異なる。したがって、水平移動時高さは、回路基材12の裏面から突出した各リード部品のリードの長さや形状に応じて、その水平移動時高さのエリアとして、それぞれのリード部品毎に設定しても良い。また回路基材12の貫通穴にリード部品のリードが挿入される度に、あるいは、回路基材の裏面の状態が変化する毎に、そのエリアの設定が行われたり、それら各エリアが再設定されたりしてもよい。