JP7466843B2 - 加熱部材、加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱部材、加熱装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、加熱部材、加熱装置及び画像形成装置に関する。
例えば、複写機、又はプリンタなどの画像形成装置において、用紙上のトナーを熱により定着させる定着装置又は用紙上のインクを乾燥させる乾燥装置などに用いられる加熱部材として、面状の抵抗発熱体を有する加熱部材が知られている。
下記特許文献1には、定着装置に用いられる加熱部材として、長手状の基板に、抵抗発熱体及び電気接点、これらを接続する導体パターンなどが設けられたヒータが開示されている。
ところで、基板上に抵抗発熱体及び導体パターンが設けられたヒータにおいては、抵抗発熱体が発熱する際、導体パターンへ電流が流れることにより導体パターンもわずかに発熱する。このため、厳密には、ヒータ全体の長手方向の発熱分布は、導体パターンの発熱の影響を受ける。
従って、導体パターンの発熱分布が原因でヒータの温度分布にばらつきが生じる虞がある。特に、画像形成装置の高速化に対応して発熱量を増大させるべく、抵抗発熱体へ流れる電流が大きくなると、導体パターンにおける発熱量も大きくなるので、導体パターンの発熱の影響を無視できなくなる。そのため、このようなヒータを備える装置においては、長手方向の温度分布を設定可能にする対策が求められる。
上記課題を解決するため、本発明は、長手方向を有する板状の基材と、前記基材に設けられた複数の電極部と、前記基材の前記長手方向に沿って配列された複数の発熱体と、前記基材に設けられ前記電極部と前記発熱体とを接続する複数の導体と、を備える加熱部材であって、互いに隣り合う前記発熱体同士は、これらの間に絶縁領域を介して配置され、前記導体と前記発熱体とが接続される複数の接続部のうち、前記発熱体に対して基材短手方向の一方側に配置される前記導体と前記発熱体とを接続する前記接続部を第1の接続部とし、前記発熱体に対して基材短手方向の他方側に配置される前記導体と前記発熱体とを接続する前記接続部を第2の接続部とし、各前記発熱体の前記長手方向の中心線を基準として各前記発熱体を第1の区域と第2の区域とに区分したときに、前記第1の接続部及び前記第2の接続部の少なくとも一方の接続する前記区域が、一部の前記発熱体とそれ以外の前記発熱体とで異なることを特徴とする。
本発明によれば、長手方向の温度分布を設定できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 定着装置の概略構成図である。 定着装置の斜視図である。 定着装置の分解斜視図である。 加熱装置の斜視図である。 加熱装置の分解斜視図である。 ヒータの平面図である。 ヒータの分解斜視図である。 ヒータにコネクタが接続された状態を示す斜視図である。 比較例に係るヒータの平面図である。 比較例に係るヒータにおいて全ての抵抗発熱体が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 比較例に係るヒータにおいて一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るヒータの平面図である。 第1実施形態に係るヒータにおいて全ての抵抗発熱体が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 第1実施形態に係るヒータにおいて一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布を、比較例と第1実施形態とにおいて比較して示す図である。 一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布を、比較例と第1実施形態とにおいて比較して示す図である。 本発明の第2実施形態に係るヒータの平面図である。 第2実施形態に係るヒータにおいて全ての抵抗発熱体が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 第2実施形態に係るヒータにおいて一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布を、比較例と第1実施形態と第2実施形態とにおいて比較して示す図である。 一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布を、比較例と第1実施形態と第2実施形態とにおいて比較して示す図である。 本発明の第3実施形態に係るヒータの平面図である。 第3実施形態に係るヒータにおいて全ての抵抗発熱体が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 第3実施形態に係るヒータにおいて一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布を、比較例と第3実施形態とにおいて比較して示す図である。 一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布を、比較例と第3実施形態とにおいて比較して示す図である。 本発明の第4実施形態に係るヒータの平面図である。 第4実施形態に係るヒータにおいて全ての抵抗発熱体が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 第4実施形態に係るヒータにおいて一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布を、比較例と第3実施形態と第4実施形態とにおいて比較して示す図である。 一部の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布を、比較例と第3実施形態と第4実施形態とにおいて比較して示す図である。 他の比較例に係るヒータの平面図である。 比較例に係るヒータにおけるブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 本発明の第5実施形態に係るヒータの平面図である。 第5実施形態に係るヒータにおけるブロックごとの給電線の発熱量を示す図である。 発熱分布を、比較例と第5実施形態とにおいて比較して示す図である。 ヒータの短手方向寸法と抵抗発熱体の短手方向寸法を示す図である。 ヒータの変形例を示す図である。 ヒータの他の変形例を示す図である。 ヒータの別の変形例を示す図である。 ヒータのさらに別の変形例を示す図である。 ヒータのさらに別の変形例を示す図である。 ヒータのさらに別の変形例を示す図である。 温度検知手段の配置を示す図である。 他の定着装置の構成を示す図である。 別の定着装置の構成を示す図である。 さらに別の定着装置の構成を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材又は構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付す。このため、一度説明した構成要素については、その説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置100は、画像形成部である4つの作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkを備える。各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、画像形成装置本体103に対して着脱可能である。また、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの異なる色の現像剤を収容している以外は同じ構成である。具体的には、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、感光体2と、帯電装置3と、現像装置4と、クリーニング装置5と、を備える。感光体2は、ドラム状の像担持体である。帯電装置3は、感光体2の表面を帯電させる。現像装置4は、感光体2の表面に現像剤としてのトナーを供給し、感光体2の表面にトナー画像を形成する。クリーニング装置5は、感光体2の表面をクリーニングする。
また、画像形成装置100は、露光装置6と、給紙装置7と、転写装置8と、定着装置9と、排紙装置10と、を備える。露光装置6は、各感光体2の表面を露光し、各感光体2の表面に静電潜像を形成する。給紙装置7は、記録媒体としての用紙Pを供給する。転写装置8は、各感光体2に形成されたトナー画像を用紙Pに転写する。定着装置9は、用紙Pに転写されたトナー画像を定着する。排紙装置10は、用紙Pを装置外に排出する。
転写装置8は、中間転写ベルト11と、4つの一次転写ローラ12と、二次転写ローラ13と、を有する。中間転写ベルト11は、複数のローラによって張架された無端状の中間転写体である。4つの一次転写ローラ12は、各感光体2上のトナー画像を中間転写ベルト11へ転写する一次転写部材である。各一次転写ローラ12は、それぞれ、中間転写ベルト11を介して感光体2に接触している。これにより、中間転写ベルト11と各感光体2とが互いに接触し、これらの間に一次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ13は、中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像を用紙Pへ転写する二次転写部材である。二次転写ローラ13は、中間転写ベルト11を介して中間転写ベルト11を張架するローラの1つに接触している。これにより、二次転写ローラ13と中間転写ベルト11との間には二次転写ニップが形成されている。
また、画像形成装置100内には、給紙装置7から送り出された用紙Pが搬送される用紙搬送路14が形成されている。この用紙搬送路14における給紙装置7から二次転写ニップ(二次転写ローラ13)に至るまでの途中には、一対のタイミングローラ15が設けられている。
次に、図1を参照して上記画像形成装置の印刷動作について説明する。
印刷動作が開始されると、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkにおいては、感光体2が図1の時計回りに回転駆動し、帯電装置3によって感光体2の表面が均一な高電位に帯電される。次いで、原稿読取装置によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末から送られたプリント情報に基づいて、露光装置6が各感光体2の表面を露光する。これにより、露光された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像装置4からトナーが供給され、各感光体2上にトナー画像が形成される。
各感光体2上に形成されたトナー画像は、各感光体2の回転に伴って一次転写ニップ(一次転写ローラ12の位置)に達すると、図1の反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト11に順次重なり合うように転写される。そして、中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト11の回転に伴って二次転写ニップ(二次転写ローラ13の位置)へ搬送され、二次転写ニップにおいて搬送されてきた用紙Pに転写される。この用紙Pは、給紙装置7から供給されたものである。給紙装置7から供給された用紙Pは、タイミングローラ15によって一旦停止される。その後、用紙Pは、中間転写ベルト11上のトナー画像が二次転写ニップに至るタイミングに合わせて二次転写ニップへ搬送される。かくして、用紙P上にフルカラーのトナー画像が担持される。また、トナー画像が用紙Pに転写された後、各感光体2上に残留するトナーは各クリーニング装置5によって除去される。
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置9へと搬送され、定着装置9によって用紙Pにトナー画像が定着される。その後、用紙Pは排紙装置10によって装置外に排出されて、一連の印刷動作が完了する。
以下、定着装置9の構成について詳しく説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る定着装置9は、定着ベルト20と、加圧ローラ21と、加熱装置19と、を備えている。加熱装置19は、定着ベルト20を加熱する装置である。加熱装置19は、ヒータ22と、ヒータホルダ23と、ステー24などを有している。
定着ベルト20は、定着部材としての無端状のベルト部材である。定着ベルト20は、例えば外径が25mmで厚みが40~120μmのポリイミド(PI)製の筒状基体を有している。定着ベルト20の最表層には、耐久性を高めて離型性を確保するために、離型層が形成される。離型層は、例えば、厚みが5~50μmであって、PFA又はPTFE等を含むフッ素系樹脂により製造される。基体と離型層の間に弾性層が設けてられてもよい。弾性層は、例えば、厚みが50~500μmであって、ゴム等により製造される。また、定着ベルト20の基体はポリイミドに限らず、PEEKなどの耐熱性樹脂であってもよいし、ニッケル(Ni)又はSUSなどの金属基体であってもよい。定着ベルト20の内周面に摺動層としてポリイミド又はPTFEなどをコートしてもよい。
加圧ローラ21は、定着ベルト20の外周面に接触してニップ部Nを形成する対向部材である。加圧ローラ21は、例えば外径が25mmのローラである。また、加圧ローラ21は、中実の鉄製芯金21aと、この芯金21aの表面に形成された弾性層21bと、弾性層21bの外側に形成された離型層21cと、を有している。弾性層21bはシリコーンゴムにより形成されている。弾性層21bの厚みは例えば3.5mmである。弾性層21bの表面には、離型性を高めるために、離型層21cが設けられることが望ましい。離型層21cは、例えば厚みが40μm程度のフッ素樹脂層である。
加圧ローラ21と定着ベルト20は、後述の付勢部材としてのバネによって互いに圧接されている。これにより、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部Nが形成される。また、加圧ローラ21は、画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力が伝達されて回転駆動する駆動ローラである。一方、定着ベルト20は、加圧ローラ21の回転に伴って従動回転する。定着ベルト20が回転すると、定着ベルト20はヒータ22に対して摺動する。このときの定着ベルト20の摺動性を高めるために、ヒータ22と定着ベルト20との間にオイル又はグリースなどの潤滑剤を介在させてもよい。
ヒータ22は、面状の加熱部材である。ヒータ22は、定着ベルト20の回転軸方向あるいは長手方向(以下、「ベルト長手方向」という。)に渡って長手状に設けられている。また、ヒータ22は、加圧ローラ21に対応する位置で定着ベルト20の内周面に接触している。ヒータ22は、略長方形の平板であり、長辺が上記ベルト長手方向に沿っている。ヒータ22は、板状の基材50と、第1絶縁層51と、導体層52と、第2絶縁層53と、を有している。また、導体層52は、発熱部60を有している。第1絶縁層51は基材50上に設けられ、導体層52は第1絶縁層51上に設けられ、第2絶縁層53は導体層52上に設けられている。すなわち、本実施形態では、定着ベルト20側(ニップ部N側)に向かって、基材50、第1絶縁層51、導体層52(発熱部60)、第2絶縁層53の順で積層されている。このため、発熱部60から発された熱は、第2絶縁層53を介して定着ベルト20へと伝達される。
本実施形態とは異なり、発熱部60が基材50の定着ベルト20側とは反対側(ヒータホルダ23側)に設けられてもよい。その場合、発熱部60の熱が基材50を介して定着ベルト20に伝達されることになる。このため、基材50は窒化アルミニウムなどを含む熱伝導率の高い材料によって製造されることが望ましい。また、本実施形態に係るヒータ22の構成において、さらに基材50の定着ベルト20とは反対側(ヒータホルダ23側)の面に、絶縁層が設けられてもよい。
ヒータ22は、定着ベルト20に対して、非接触あるいは低摩擦シートなどを介して間接的に接触する場合であってもよい。しかしながら、定着ベルト20への熱伝達効率を高めるには、本実施形態のように、ヒータ22が定着ベルト20に対して直接接触する方が好ましい。また、ヒータ22は、定着ベルト20の外周面に接触してもよい。なお、本実施形態のように、ヒータ22が接触する面が定着ベルト20の内周面である場合は、ヒータ22との接触による定着ベルト20の外周面の傷付きを回避でき、定着品質の低下を抑制できる。
ヒータホルダ23及びステー24は、定着ベルト20の内側に配置されている。ヒータホルダ23は、ヒータ22を保持する保持部材である。また、ステー24は、ヒータホルダ23を長手方向に渡って補強する補強部材である。ステー24は、金属製のチャンネル材であり、ステー24の両端部分が定着装置9の両側壁部に支持されている。また、ステー24は、ヒータホルダ23のヒータ22側とは反対側の面に接触している。これにより、ヒータホルダ23はステー24によって支持される。また、ヒータ22及びヒータホルダ23は加圧ローラ21の加圧力に対して大きく撓むことなく保たれるため、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部Nが形成される。
ヒータホルダ23は、ヒータ22の熱によって高温になりやすい。このため、ヒータホルダ23は、耐熱性の材料によって製造されることが望ましい。例えば、ヒータホルダ23がLCP又はPEEKなどを含む低熱伝導性の耐熱性樹脂によって製造される場合は、ヒータ22からヒータホルダ23への伝熱が抑制され効率的に定着ベルト20を加熱できる。
印刷動作が開始されると、ヒータ22に電力が供給されることにより、発熱部60が発熱し、定着ベルト20が加熱される。また、加圧ローラ21が回転駆動し、定着ベルト20が従動回転を開始する。そして、定着ベルト20の温度が所定の目標温度(定着温度)に到達した状態で、図2に示すように、未定着トナー画像を担持する用紙Pが、定着ベルト20と加圧ローラ21との間(ニップ部N)に搬送される。これにより、未定着トナー画像が加熱及び加圧されて用紙Pに定着される。
図3は、定着装置の斜視図、図4は、その分解斜視図である。
図3及び図4に示すように、定着装置9の装置フレーム40は、第1装置フレーム25と、第2装置フレーム26と、を備えている。第1装置フレーム25は、一対の側壁部28と、前壁部27と、を有している。一方、第2装置フレーム26は、後壁部29を有している。一対の側壁部28は、ベルト長手方向の一端部側と他端部側とに配置されている。両側壁部28によって、定着ベルト20、加圧ローラ21及び加熱装置19のそれぞれの両端部側が支持される。各側壁部28には、複数の係合突起28aが設けられている。各係合突起28aが後壁部29に設けられた係合孔29aに係合することにより、第1装置フレーム25と第2装置フレーム26とが組み付けられる。
また、各側壁部28は、加圧ローラ21の回転軸などを挿通させるための挿通溝28bが設けられている。挿通溝28bは、後壁部29側において開口する。挿通溝28bの後壁部29側とは反対側は、開口しない突き当て部である。この突き当て部側の端部には、加圧ローラ21の回転軸を支持する軸受30が設けられている。加圧ローラ21の回転軸の両端部がそれぞれ軸受30に装着されることにより、加圧ローラ21は両側壁部28によって回転可能に支持される。
また、加圧ローラ21の回転軸の一端部側には、駆動伝達部材としての駆動伝達ギヤ31が設けられている。駆動伝達ギヤ31は、加圧ローラ21が両側壁部28に支持された状態で、側壁部28よりも外側に露出する。これにより、定着装置9が画像形成装置本体に搭載された際、駆動伝達ギヤ31が画像形成装置本体に設けられているギヤと連結し、駆動源から加圧ローラ21へ駆動力が伝達可能となる。なお、加圧ローラ21に駆動力を伝達する駆動伝達部材は、駆動伝達ギヤ31に限らず、駆動伝達ベルトを張架するプーリでもよいし、カップリング機構などであってもよい。
加熱装置19の長手方向の両端部には、一対の支持部材32が設けられている。一対の支持部材32は、定着ベルト20と、ヒータホルダ23と、ステー24などを支持する。各支持部材32には、ガイド溝32aが設けられている。このガイド溝32aを側壁部28の挿通溝28bの縁に沿って進入させることにより、支持部材32が側壁部28に対して組み付けられる。
また、各支持部材32と後壁部29との間には、付勢部材としての一対のバネ33が設けられている。各バネ33がステー24及び支持部材32を加圧ローラ21側に付勢することにより、定着ベルト20が加圧ローラ21に押し当てられる。これにより、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部が形成される。
また、図4に示すように、第2装置フレーム26を構成する後壁部29の長手方向の一端部側には、孔部29bが設けられている。孔部29bは、画像形成装置本体に対する定着装置本体の位置決めを行う位置決め部である。一方、画像形成装置本体には、位置決め部としての突起101が設けられている。この突起101が、定着装置9の孔部29bに対して挿入されることにより、突起101と孔部29bが嵌合する。これにより、画像形成装置本体に対する定着装置本体のベルト長手方向の位置決めがなされる。なお、後壁部29の孔部29bが設けられた端部側とは反対の端部側には、位置決め部は設けられていない。このため、温度変化に伴って定着装置本体がベルト長手方向へ伸縮しても、定着装置本体の伸縮は拘束されず、定着装置本体に歪が生じるのが抑制される。
図5は、加熱装置19の斜視図、図6は、その分解斜視図である。
図5及び図6に示すように、ヒータホルダ23の定着ベルト側の面(図5及び図6における手前側の面)には、ヒータ22を収容するための矩形の収容凹部23aが設けられている。収容凹部23aは、ヒータ22とほぼ同じ形状及びサイズに形成されている。ただし、収容凹部23aの長手方向寸法L2はヒータ22の長手方向寸法L1よりも若干長く設定されている。このように、収容凹部23aがヒータ22よりも若干長く形成されているため、熱膨張によりヒータ22がその長手方向に伸びても、ヒータ22と収容凹部23aとが干渉しない。また、ヒータ22がこの収容凹部23a内に収容された状態で、ヒータ22はコネクタによってヒータホルダ23と一緒に挟まれるように保持される。コネクタは、ヒータ22に電力を供給するための後述の給電部材である。
一対の支持部材32は、C字状のベルト支持部32bと、フランジ状のベルト規制部32cと、支持凹部32dと、を有している。各ベルト支持部32bは、定着ベルト20の長手方向両端の内側に挿入される。これにより、定着ベルト20は、各ベルト支持部32bによって、いわゆるフリーベルト方式で(定着ベルト20が回転しないときは、基本的に張力が定着ベルト20に生じない状態で)支持される。一方、各ベルト規制部32cは、定着ベルト20の内側には挿入されず、定着ベルト20の長手方向端部に対向するように配置される。これにより、定着ベルト20が長手方向の一方へ移動したとしても、定着ベルト20の長手方向端部がベルト規制部32cに接触することにより、定着ベルト20の移動(片寄り)が規制される。各支持凹部32dには、ヒータホルダ23及びステー24のそれぞれの長手方向の両端近傍部分が挿入される。これにより、ヒータホルダ23及びステー24は、一対の支持部材32によって支持される。
図5及び図6に示すように、ヒータホルダ23の長手方向一端部側には、位置決め部としての位置決め凹部23eが設けられている。この位置決め凹部23eに対して、図5及び図6の左側に示される支持部材32の嵌合部32eが嵌合することにより、ヒータホルダ23と支持部材32とのベルト長手方向の位置決めがなされる。一方、図5及び図6の右側に示される支持部材32には、嵌合部32eは設けられていない。従って、図の右側では、ヒータホルダ23に対する支持部材32のベルト長手方向の位置決めはされない。このように、支持部材32に対するヒータホルダ23の位置決めがベルト長手方向の片側だけで行われるため、温度変化に伴うヒータホルダ23のベルト長手方向の伸縮が許容される。
また、図6に示すように、ステー24の長手方向の両端部側には、段差部24aが設けられている。各段差部24aは支持部材32に突き当たることにより支持部材32に対するステー24の長手方向の移動を規制する。ただし、これら段差部24aのうち少なくとも一方は、支持部材32に対して隙間(ガタ)を介して配置される。このように、少なくとも一方の段差部24aが支持部材32に対して隙間を介して配置されることにより、温度変化に伴うステー24のベルト長手方向の伸縮が許容される。
図7は、ヒータ22の平面図、図8は、その分解斜視図である。
図8に示すように、ヒータ22は、基材50と、第1絶縁層51と、導体層52と、第2絶縁層53と、を有している。第1絶縁層51は基材50上に設けられ、導体層52は第1絶縁層51上に設けられ、第2絶縁層53は導体層52上に設けられる。
基材50は、ステンレス(SUS)、鉄、又はアルミニウム等を含む金属材料から成る長手状の板材である。また、基材50を製造するための材料として、金属材料のほか、セラミック、又はガラス等を用いることも可能である。基材50がセラミックなどを含む絶縁材料によって製造される場合は、基材50と導体層52との間の第1絶縁層51を省略できる。一方、金属材料は、急速加熱に対する耐久性に優れ、加工もしやすい。このため、金属材料は、低コスト化に好適である。金属材料の中でも、特にアルミニウム又は銅は、熱伝導性が高く、温度ムラが発生しにくいため好ましい。また、ステンレスは、アルミニウム又は銅に比べて基材を安価に製造できる利点がある。
各絶縁層51,53は、耐熱性ガラスなどを含む絶縁材料によって製造されている。また、各絶縁層51,53製造するための材料は、セラミックあるいはポリイミド(PI)等でもよい。
導体層52は、発熱部60と、複数の電極部61と、複数の給電線62と、を有している。また、発熱部60は、複数の抵抗発熱体59を有している。複数の給電線62は、各抵抗発熱体59と各電極部61とを電気的に接続する。
抵抗発熱体59は、給電線62よりも抵抗値が高い導電部である。抵抗発熱体59は、例えば、銀パラジウム(AgPd)及びガラス粉末などを調合したペーストをスクリーン印刷する等により基材50又は第1絶縁層51に塗工し、その後、当該基材50を焼成することによって形成される。抵抗発熱体59を製造するための材料は、銀合金(AgPt)及び酸化ルテニウム(RuO)の少なくとも一方を含む抵抗材料でもよい。
給電線62は、抵抗発熱体59の抵抗値よりも小さい抵抗値を有する導体によって製造されている。給電線62及び電極部61を製造するための材料は、銀(Ag)もしくは銀パラジウム(AgPd)などである。このような材料が基材50又は第1絶縁層51にスクリーン印刷されることによって給電線62及び電極部61が形成される。
図7に示すように、各抵抗発熱体59は、互いに間隔をあけて基材50の長手方向U(以下、「基材長手方向」という。)に沿って一列に並ぶように配列されている。このため、隣り合う抵抗発熱体59同士の間には、絶縁領域F(第2絶縁層53)が介在している。また、各抵抗発熱体59は、3つの電極部61のいずれか2つに対して電気的に接続されている。具体的に、本実施形態では、両端以外の各抵抗発熱体59が、基材長手方向Uの一端部側に設けられた第1の電極部61Aに対し第1の給電線(第1の導体)62Aを介して並列に接続されている。また、両端以外の各抵抗発熱体59は、基材長手方向Uの他端部側に設けられた第2の電極部61Bに対し第2の給電線(第2の導体)62Bを介して並列に接続されている。一方、両端の各抵抗発熱体59は、第1の電極部61Aには接続されていない。両端の各抵抗発熱体59は、基材長手方向Uの一端部側に設けられた(第1の電極部61Aとは別の)第3の電極部61Cに対し第3の給電線(第3の導体)62Cを介して並列に接続されている。また、両端の各抵抗発熱体59は、その他の各抵抗発熱体59と同様、第2の電極部61Bに対し第2の給電線62Bを介して並列に接続されている。
本実施形態においては、各抵抗発熱体59と各電極部61との接続構造が上記のような接続構造であることにより、第1の発熱部60Aと、第2の発熱部60Bとが、互いに独立して発熱できる。ここで、第1の発熱部60Aは、両端以外の各抵抗発熱体59を有する発熱部であり、第2の発熱部60Bは、両端の各抵抗発熱体59を有する発熱部である。具体的に、第1の電極部61A及び第2の電極部61Bに電圧が印加され、両電極部61A,61B間に電位差が生じると、両端以外の各抵抗発熱体59に電流が流れ、第1の発熱部60Aのみが発熱する。また、第3の電極部61C及び第2の電極部61Bに電圧が印加され、両電極部61C,61B間に電位差が生じると、両端の各抵抗発熱体59に電流が流れるため、第2の発熱部60Bのみが発熱する。また、全ての電極部61A~61Cに電圧が印加された場合は、第1の発熱部60A及び第2の発熱部60Bの両方の(全ての)抵抗発熱体59が発熱する。例えば、A4サイズ(通紙幅:210mm)以下の比較的小さい幅サイズの用紙が定着装置を通過する場合は、第1の発熱部60Aのみが発熱する。一方、A3サイズ(通紙幅:297mm)以上の比較的大きい幅サイズの用紙が定着装置を通過する場合は、第1の発熱部60Aに加え第2の発熱部60Bも発熱する。これにより、用紙幅に応じた発熱領域が得られる。
図9は、ヒータ22にコネクタ70が接続された状態を示す斜視図である。
図9に示すように、コネクタ70は、樹脂製のハウジング71と、複数のコンタクト端子72と、を有している。各コンタクト端子72は、板バネであり、ハウジング71に設けられている。また、各コンタクト端子72には、給電用のハーネス73が接続されている。
図9に示すように、コネクタ70は、ヒータ22とヒータホルダ23とを表側と裏側から一緒に挟むようにして取り付けられる。この状態で、各コンタクト端子72の先端の接触部72aが、それぞれ対応する電極部61に弾性的に接触(圧接)し、コネクタ70を介して発熱部60が画像形成装置に設けられた電源に電気的に接続される。これにより、電源から発熱部60へ電力が供給可能となる。また、図9に示す電極部61とは反対側にある電極部61に対しても同様にコネクタ70が接続される。なお、各電極部61は、各電極部61とコネクタ70との接続を確保するため、少なくとも一部が第2絶縁層53に被覆されておらず露出している(図7参照)。
ここで、図10に示す比較例に基づき、ヒータに生じる温度のばらつき(温度分布偏差)について説明する。
図10に示す比較例に係るヒータ220は、上述の実施形態に係るヒータ22と同様、複数の抵抗発熱体590と、3つの電極部610A~610Cと、複数の給電線620A~620Cと、有している。各抵抗発熱体590と、各電極部610A~610Cと、各給電線620A~620Cは、長手状の基材500に設けられている。また、各抵抗発熱体590と各電極部610A~610Cは、複数の給電線620A~620Cを介して電気的に接続されている。図10において、基材500と抵抗発熱体590との間に設けられる第1絶縁層と、抵抗発熱体590を覆う第2絶縁層は省略している。抵抗発熱体590、電極部61A~61C、及び給電線62A~62Cのそれぞれの接続構造は、上述の実施形態と基本的に同じである。このため、比較例では、両端以外の各抵抗発熱体590(第1の発熱部600A)と、両端の各抵抗発熱体590(第2の発熱部600B)は、互いに独立して発熱できる。なお、比較例と本発明の実施形態との相違点については後で説明する。
ところで、比較例のようなヒータにおいては、抵抗発熱体が発熱する際、電流が給電線へ流れることにより給電線においてもわずかながら発熱が生じる。従って、給電線の発熱分布がヒータの温度分布に影響し、ヒータの温度分布にばらつきが生じる虞がある。特に、画像形成装置の高速化に伴い、発熱量を増大させるべく発熱体へ流れる電流が大きくなると、給電線において生じる発熱量も大きくなるため、給電線における発熱の影響を無視できなくなる。
図11に基づき、比較例に係るヒータ220が発熱した場合の各給電線620A~620Cにおいて生じる発熱について説明する。
図11においては、全ての抵抗発熱体590に対して20%ずつ電流が流れた場合に、抵抗発熱体590ごとに区画された各ブロック内で発生する各給電線620A~620Cの発熱量とその合計値を示す。ここで、基材500の抵抗発熱体590が設けられている面に沿って基材長手方向Uと交差する方向Y(図10参照)を「基材短手方向」と称する。図11に示す各給電線620A~620Cにおいては、基材短手方向Yに伸びる部分は短いため、その基材短手方向Yに伸びる部分における発熱量はわずかである。このため、基材短手方向Yに伸びる部分における発熱量は無視し、基材長手方向Uに伸びる部分における発熱量のみを算出している。また、発熱量(W)は下記式(1)によって表されるから、図11の表に示す発熱量は、便宜的に各給電線に流れる電流(I)の二乗として算出されている。よって、算出された発熱量の数値は、あくまで簡易的に算出された値であり、実際の発熱量とは異なる。
Figure 0007466843000001
発熱量の算出方法について、図11における第1ブロック及び第2ブロックを例に説明する。例えば、図11中の第1ブロックにおいては、第1の給電線620Aに流れる電流が100%、第3の給電線620Cに流れる電流が20%である。従って、第1ブロックにおいては、各給電線620A,620Cに流れる電流の二乗の合計値である10400(10000+400)が合計発熱量となる。また、図11中の第2ブロックにおいては、第1の給電線620Aに流れる電流が80%、第2の給電線620Bに流れる電流が20%、第3の給電線620Cに流れる電流が20%である。従って、第2ブロックにおいては、各給電線620A~620Cに流れる電流の二乗の合計値である7200(6400+400+400)が合計発熱量となる。また、他のブロックにおいても、同様にして発熱量を算出している。
そして、各ブロックの合計発熱量を縦軸に表したものが、図11中のグラフである。このグラフからわかるように、給電線の合計発熱量は、両端側のブロックにおいて大きく、反対に中央側のブロックにおいては小さくなり、給電線の発熱分布にばらつきがある。従って、このような給電線の発熱分布のばらつきにより、ヒータの発熱分布にもばらつきが発生すると、定着画像に光沢ムラが発生し、画質が低下する虞がある。
また、このような給電線の発熱に起因する温度のばらつきは、全ての抵抗発熱体が発熱する場合(図11に示す例)だけに限らず、一部の抵抗発熱体が発熱する場合でも発生し得る。特に、ヒータの小型化又は画像形成装置の高速化に伴って、給電線に意図しない分流が生じた場合は、温度のばらつきが顕著となる虞がある。意図しない分流は、ヒータの小型化に対応して給電線の幅をヒータの短手方向に小さくした結果、給電線の抵抗値が大きくなった場合に生じやすくなる。また、画像形成装置を高速化に対応して抵抗発熱体の発熱量を増加させるべく、抵抗発熱体の抵抗値を小さくした場合も、意図しない分流が発生しやすくなる。すなわち、給電線の抵抗値が大きくなる、又は、抵抗発熱体の抵抗値が小さくなる、あるいは、その両方によって、給電線の抵抗値と抵抗発熱体の抵抗値とが相対的に接近した場合は、これまで電流が流れなかった経路にも電流が流れ得る虞がある(意図しない分流が発生し得る)。
具体的に、比較例に係るヒータにおいて、給電線の抵抗値と抵抗発熱体の抵抗値とが相対的に近くなった場合に、意図しない分流が生じた例を図12に示す。図12に示すように、この例では、第1の発熱部600Aに電流が20%ずつ流れている。しかしながら、図の左から2番目の抵抗発熱体590においては、当該抵抗発熱体590を通過した電流の一部(5%)が、その先の第2の給電線620Aの分岐部Xにて第2の電極部610B側とは反対側(図の左側)に流れ、分流が発生している。分かれた一部の電流は、図12における左端の抵抗発熱体590を通過し、第3の電極部610Cに至る。そして、一部の電流は、第3の給電線620Cを通過して右端の抵抗発熱体590に至り、第2の給電線620Bに合流する。
図12中の表及びグラフに、意図しない分流が発生した場合のブロックごとの各給電線620A~620Cにおいて生じる発熱量及びその合計値を示す。この例においては、第1の発熱部600Aの各抵抗発熱体590へ電流が20%ずつ均等に流れた場合に、そのうちの一部の電流が分岐部Xにおいて5%分流したとして、発熱するブロック(第2ブロック~第6ブロック)ごとの各給電線620A~620Cの発熱量を算出している。なお、発熱量の算出方法は、図11に示す例において説明した方法と同様である。
図12中の表及びグラフに示すように、この場合も、両端側のブロックにおいては給電線の合計発熱量が大きく、反対に中央側のブロックにおいては給電線の合計発熱量が小さく、給電線の発熱分布にばらつきが発生する。従って、このような給電線の温度分布のばらつきにより、定着画像に光沢ムラが発生し、画質が低下する虞がある。
そこで、本発明の実施形態では、上記のようなヒータの長手方向に渡る温度のばらつきを抑制するため、以下のような対策を講じている。
図13は、上述の本発明の実施形態(第1実施形態)に係るヒータ22の平面図である。
図13に示すヒータ22は、図10に示す比較例に係るヒータ220と比べて、一部の抵抗発熱体に対する給電線の接続位置が異なっている。ここで、図10及び図13において、抵抗発熱体に対して接続される給電線の複数の接続部のうち、抵抗発熱体59(590)の基材短手方向Yの一方側に配置される接続部G1を「第1の接続部」とする。また、抵抗発熱体59(590)の基材短手方向Yの他方側に配置される接続部G2を「第2の接続部」とする。すなわち、抵抗発熱体59(590)対する第1の給電線62A(620A)及び第3の給電線62C(620C)の各接続部G1を「第1の接続部」とし、抵抗発熱体59(590)に対する第2の給電線62B(620B)の接続部G2を「第2の接続部」とする。なお、図10及び図13において、最も左側の抵抗発熱体59(590)に接続されている第3の給電線62Cは、他の給電線62A,62cとは異なり、基材短手方向Yの一方側(上側)から他方側(下側)へ屈曲するように伸びている。しかしながら、この給電線62Cの接続部G1及びその近傍の部分は、他の給電線62A,62Cの接続部G1と同じように基材短手方向Yの一方側(上側)に配置されていることから、第1の接続部とする。
また、「第1の接続部」及び「第2の接続部」を、抵抗発熱体に流れる電流の方向を基準に規定してもよい。すなわち、電流が流れる方向の上流側(一方側)に配置される接続部G1を「第1の接続部」とし、電流が流れる方向の下流側(他方側)に配置される接続部G2を「第2の接続部」としてもよい。なお、この「電流が流れる方向」とは、通常の電流が流れる方向を意味し、上述の意図しない分流の方向は含まない。また、ヒータに流れる電流が交流である場合は、電流の流れる方向が周期的に変わる。その場合、「電流が流れる方向」とは、任意のタイミングで特定される電流の方向(一方向)を意味する。すなわち、ここでいう第1の接続部G1と第2の接続部G2は、ヒータに流れる電流が直流であっても、交流であっても、任意のタイミングで特定される電流の方向における一方側の接続部と他方側の接続部とを便宜的に区別するための表現である。従って、本発明において、電流の向きは一方向に限らない。
また、図10及び図13において、各抵抗発熱体59(590)の基材長手方向Uの中心線Mを基準として各抵抗発熱体59(590)を第1の区域A1と第2の区域A2とに区分する。その場合、比較例と本発明の実施形態においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が接続される区域が、一部の抵抗発熱体59(590)において次のように異なっている。
具体的に、図10に示す比較例では、第1の接続部G1が、全ての抵抗発熱体590の第1の区域A1(左側)に配置されている。また、第2の接続部G2が、全ての抵抗発熱体590の第2の区域A2(右側)に配置されている。
これに対して、図13に示す本発明の実施形態においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が接続される区域が、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とで異なっている。具体的には、図の左から4番目及び5番目の各抵抗発熱体59と、それ以外の抵抗発熱体59とにおいて、第1の接続部G1及び第2が接続される区域が異なっている(左右逆になっている)。
このように、本発明の実施形態では、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が接続される区域を、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とにおいて異ならせることにより、各ブロックにおける給電線の発熱分布を調整できる。
図14及び図15に、本発明の実施形態における給電線の発熱量を示す。図14は、全ての抵抗発熱体59が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す。一方、図15は、第1の発熱部60Aのみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量を示す。なお、各給電線に流れる電流の条件及び発熱量の算出方法は、上述の例と同じである。
さらに、図16及び図17に、本発明の実施形態における発熱分布と、比較例における発熱分布とを比較したグラフを示す。図16は、全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布を示す。一方、図17は、第1の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布を示す。各図中の点線が比較例における給電線の発熱分布であり、実線が本発明の実施形態における給電線の発熱分布である。また、図16及び図17では、比較例の第1ブロックにおける給電線の合計発熱量を「1」とし、この合計発熱量を基準に他のブロックの合計発熱量を示している。
図16及び図17に示すように、いずれの場合も、本発明の実施形態においては、比較例に比べて、特に中央側の第4ブロックと第5ブロックにおける発熱量が大幅に上昇している。その結果、本発明の実施形態においては、比較例に比べて、合計発熱量が最も高いブロックと最も低いブロックとの差が小さくなり、温度のばらつきが抑制されている。
このように、本発明の実施形態においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が接続される区域を、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とにおいて異ならせることにより、給電線における発熱分布のばらつきを抑制できる。これにより、ヒータ22又は定着ベルト20の長手方向に渡る温度のばらつきも抑制でき、光沢ムラなどの画像不良が生じにくく、画像品質を維持できる。
次に、上述の実施形態(本発明の第1実施形態)とは異なる実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、主に上述の実施形態とは異なる部分について説明し、その他の部分については上述の実施形態と同じであるので説明を省略する。
図18は、本発明の第2実施形態に係るヒータ22の平面図である。
上述の図13に示す第1実施形態の場合は、いずれの抵抗発熱体59においても、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、各抵抗発熱体59の互いに異なる区域に配置されている。これに対して、図18に示す第2実施形態の場合は、一部の抵抗発熱体59において、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、同じ区域に配置されている。具体的に、図18に示す例の場合、図の左から1番目及び6番目の各抵抗発熱体59において、第1の接続部G1及び第2の接続部G2がいずれも各抵抗発熱体59の第2の区域A2(右側)に配置されている。また、図18に示す左から2番目の抵抗発熱体59においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2がいずれも抵抗発熱体59の第1の区域A1(左側)に配置されている。なお、これら以外の各抵抗発熱体59においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、各抵抗発熱体59の異なる区域(互いに反対側)に配置されている。
図19及び図20に、第2実施形態における各給電線の発熱分布を示す。図19において示される発熱量は、全ての抵抗発熱体59が発熱した場合のブロックごとの給電線の発熱量である。一方、図20において示される発熱量は、第1の発熱部60Aのみが発熱して意図しない分流が生じた場合のブロックごとの給電線の発熱量である。なお、各給電線に流れる電流の条件及び発熱量の算出方法は、上述の例と同じである。
そして、図21及び図22に、比較例及び本発明の第1実施形態に加え、本発明の第2実施形態を比較した給電線の発熱分布を示す。図21において示される発熱分布は、全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布である。一方、図22において示される発熱分布は、第1の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布である。各図中の点線が比較例における給電線の発熱分布であり、実線が本発明の第1実施形態における給電線の発熱分布であり、一点鎖線が本発明の第2実施形態における給電線の発熱分布である。
図21及び図22からわかるように、一点鎖線によって示される本発明の第2実施形態においては、実線によって示される本発明の第1実施形態に比べて、さらに第3ブロックにおける発熱量が大幅に上昇している。このように、本発明の第2実施形態においては、給電線の温度分布のばらつきをより一層抑制でき、画像品質を向上させることができる。
続いて、図23に、本発明の第3実施形態に係るヒータ22の構成を示す。
図23に示す第3実施形態においては、第1の給電線62A及び第2の給電線62Bが、一部の抵抗発熱体59(図の左から2番目と3番目の各抵抗発熱体59)に対して傾斜部620を介して接続されている。この傾斜部620は、第1の給電線62A又は第2の給電線62Bの一部であり、基材長手方向Uに対して傾斜するように配置されている。このように、傾斜部620を介して各給電線62A,62Bと各抵抗発熱体59とが接続されてもよい。なお、他の抵抗発熱体59においては、基材短手方向Yに平行な部分及び基材長手方向Uに平行な部分を介して各給電線62A~62Cと各抵抗発熱体59とが接続されている。
図24及び図25に、第3実施形態における各給電線の発熱分布を示す。図24において示される発熱分布は、全ての抵抗発熱体59が発熱した場合の給電線の発熱分布である。一方、図25において示される発熱分布は、第1の発熱部60Aのみが発熱して意図しない分流が生じた場合の給電線の発熱分布である。第3実施形態における合計発熱量には、各傾斜部620において生じる発熱量も加味している。すなわち、傾斜部620は、基材長手方向Uのある程度の範囲に渡って配置されているため、傾斜部620を基材長手方向Uの発熱分布に影響を与える部分として扱う。なお、各給電線に流れる電流の条件や発熱量の算出方法は、上述の例と同じである。
また、図26及び図27に、比較例における発熱分布と本発明の第3実施形態における発熱分布とを比較したグラフを示す。図26において示される発熱分布は、全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布である。一方、図27において示される発熱分布は、第1の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布である。各図において、点線が比較例における給電線の発熱分布であり、実線が本発明の第3実施形態における給電線の発熱分布である。
図26及び図27に示すように、いずれの場合も、本発明の第3実施形態においては、比較例に比べて、特に中央側のブロックの発熱量を上げることができ、給電線の発熱分布のばらつきを抑制できる。また、本発明の第3実施形態においては、傾斜部620が設けられていることによって、傾斜部620の発熱量をブロックごとの発熱量に加えることができる。これにより、発熱分布をより細かく調整可能である。
さらに、図28に、本発明の第4実施形態に係るヒータ22の構成を示す。
上述の図23に示す第3実施形態の場合は、いずれの抵抗発熱体59においても、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、互いに異なる区域に配置されている。これに対して、図28に示す第4実施形態の場合は、一部の抵抗発熱体59において、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、同じ区域に配置されている。具体的に、図28に示す例の場合、図の左から1番目及び2番目の各抵抗発熱体59において、第1の接続部G1及び第2の接続部G2がいずれも各抵抗発熱体59の第2の区域A2(右側)に配置されている。また、図28に示す左から6番目の抵抗発熱体59において、第1の接続部G1及び第2の接続部G2がいずれも抵抗発熱体59の第1の区域A1(左側)に配置されている。
また、第4実施形態においては、図の左から2番目、3番目、4番目、及び6番目の各抵抗発熱体59に対して、第1の給電線62A及び第2の給電線62Bがそれぞれ傾斜部620を介して接続されている。中でも図の左から2番目及び6番目の各抵抗発熱体59においては、傾斜部620の第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、抵抗発熱体59の同じ区域に配置されている。このように、抵抗発熱体59に対する傾斜部620の接続位置(第1の接続部G1及び第2の接続部G2)を抵抗発熱体59の同じ区域としてもよい。
図29及び図30に、第4実施形態における各給電線の発熱分布を示す。図29において示される発熱分布は、全ての抵抗発熱体59が発熱した場合の給電線の発熱分布である。一方、図30において示される発熱分布は、第1の発熱部60Aのみが発熱して意図しない分流が生じた場合の給電線の発熱分布である。上述の第3実施形態と同様、第4実施形態でも、合計発熱量には各傾斜部620で生じる発熱量を加味している。なお、各給電線に流れる電流の条件及び発熱量の算出方法は、上述の例と同じである。
また、図31及び図32に、比較例及び本発明の第3実施形態に加え、本発明の第4実施形態を比較した給電線の発熱分布を示す。図31において示される温度分布は、全ての抵抗発熱体が発熱した場合の発熱分布である。一方、図32において示される温度分布は、第1の発熱部のみが発熱して意図しない分流が生じた場合の発熱分布である。各図において、点線が比較例における給電線の発熱分布であり、実線が本発明の第3実施形態における給電線の発熱分布であり、一点鎖線が本発明の第4実施形態における給電線の発熱分布である。
図31及び図32からわかるように、一点鎖線によって示される第4実施形態においては、実線によって示される第3実施形態に比べて、給電線の温度分布のばらつきがより一層抑制されている。すなわち、第4実施形態によれば、合計発熱量が最も高いブロックと最も低いブロックとの差をより一層小さくできる。
上述の各実施形態においては、電極部を3つ有し、一部の抵抗発熱体とそれ以外の抵抗発熱体とを独立して発熱制御可能なヒータに対して、本発明を適用した例について説明した。しかしながら、本発明は、このようなヒータに限らず、電極部を2つ有し、全ての抵抗発熱体を一緒に発熱制御するヒータにも適用可能である。
以下、2つの電極部を有するヒータに本発明を適用した例について比較例と共に説明する。
図33は、比較例に係るヒータ220である。基材500上に、2つの電極部610A,610Bと、複数の抵抗発熱体590と、これらを接続する2つの給電線620A,620Bとが設けられている。複数の抵抗発熱体590は、基材長手方向Uの一端部側に設けられた第1の電極部610Aに対して第1の給電線620Aを介して並列に接続されている。また、各抵抗発熱体590は、基材長手方向Uの他端部側に設けられた第2の電極部610Bに対して第2の給電線620Bを介して並列に接続されている。第1の電極部610A及び第2の電極部610Bに電圧が印加されると、全ての抵抗発熱体590に電流が流れ、各抵抗発熱体590が発熱する。
ここで、各抵抗発熱体590に対して接続される各給電線620A,620Bの接続部のうち、基材短手方向の一方側に配置される第1の給電線620Aの接続部G1を「第1の接続部」とする。また、基材短手方向の他方側に配置される第2の給電線620Bの接続部G2を「第2の接続部」とする。また、各抵抗発熱体590をこれらの長手方向の中心線Mを基準として第1の区域と第2の区域とに区分する。その場合、比較例においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれの接続する区域が、全ての抵抗発熱体590において同じ態様である。具体的に、図33に示す例においては、全ての第1の接続部G1が第2の区域A2に配置され、全ての第2の接続部G2が第1の区域A1に配置されている。
図34に、比較例における各給電線の発熱分布を示す。図34に示すように、比較例においては、給電線の合計発熱量が、両端側のブロックで大きく、反対に中央側のブロックでは低くなる傾向にあり、給電線の発熱分布にばらつきがある。
続いて、図35に、本発明の実施形態(第5実施形態)に係るヒータ22を示す。
図35に示す本発明の実施形態においては、図33に示す比較例とは異なり、第1の接続部G1(第1の給電線62Aの接続部G1)と第2の接続部G2(第2の給電線62Bの接続部G2)のそれぞれが接続される区域を、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とにおいて異ならせている。具体的に、図35に示す例においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれが接続される区域を、両端の各抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とにおいて左右逆にしている。それ以外は、図33に示す比較例と同じ構成である。
図36に、本発明の実施形態における各給電線の発熱分布を示す。さらに、図37に、比較例と本発明の実施形態とを比較した給電線の発熱分布を示す。図37において、点線が比較例における給電線の発熱分布であり、実線が本発明の実施形態における給電線の発熱分布である。また、図37においては、比較例の第1ブロックにおける給電線の合計発熱量を「1」としている。
図37に示すように、実線によって示される本発明の実施形態は、点線によって示される比較例に比べて、両端のブロックにおける発熱量を大幅に下げることができ、給電線の温度分布のばらつきを抑制できる。具体的に、比較例においては、合計発熱量が最も高いブロックと最も低いブロックとの差が3200である。これに対して、本発明の実施形態においては、その差が1600である。このように、本発明を、電極部を2つ有し、全ての抵抗発熱体を一緒に発熱制御するヒータに適用した場合も、給電線における発熱分布のばらつきを抑制でき、ヒータ又は定着ベルトの長手方向に渡る温度のばらつきを抑制できる。
図35に示す例の場合は、いずれの抵抗発熱体59においても、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、各抵抗発熱体59の異なる区域に配置されている。しかしながら、本発明はこれに限らず、上述の図18に示す第2実施形態と同様に、一部の抵抗発熱体59において、第1の接続部G1及び第2の接続部G2が、各抵抗発熱体59の同じ区域に配置されてもよい。また、上述の図23又は図28に示す各実施形態のように、第1の給電線62A及び第2の給電線62Bの少なくとも一方が傾斜部620を有していてもよい。
以上のように、本発明の各実施形態に係るヒータ22においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれが接続される区域を、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とにおいて異ならせている。これにより、抵抗発熱体ごとに区画された各ブロック内の給電線の合計発熱量を調整でき、ヒータの長手方向に渡る発熱分布のばらつきを抑制できる。
また、給電線と抵抗発熱体との接続位置を変更するだけで、温度分布のばらつきを抑制できる。これにより、大幅な設計変更を回避できる。例えば、一部の給電線の材質又は厚みを他の給電線の材質又は厚みとは異ならせることにより、給電線の抵抗値を変更し、給電線の発熱量を調整することも可能である。しかしながら、給電線の材質又は厚みを異ならせる方法は、ヒータの加工性、製造コスト、又は画像品質への影響の点において課題がある。これに対して、本発明の実施形態の場合は、一部の給電線と他の給電線とにおいて材質又は厚みを異ならせて抵抗値を変更しなくてもよいので、給電線の抵抗値を全体に渡って同じにできる。このため、スクリーン印刷などによる給電線の加工が容易で、製造コストも低く、給電線の厚みの差による画像品質への影響も回避できる。
また、本発明の各実施形態に係る構成によれば、画像形成装置の高速化のために抵抗発熱体へ流れる電流を大きくしたとしても、給電線の発熱分布のばらつきを抑制できる。このため、本発明は、画像形成装置の高速化に対応できる。すなわち、給電線の発熱量が増大し、発熱分布のばらつきが顕著になるような状況でも、発熱分布のばらつきを抑制できるので、光沢ムラなどの不具合を抑制でき、画像品質を維持できる。
また、ヒータの短手方向の小型化のために給電線を細くすると、給電線の抵抗値が大きくなることに伴ってその発熱量が増大したり、上述の意図しない分流が発生したりする虞がある。しかしながら、本発明の各実施形態に係る構成をヒータに適用することにより、給電線の発熱分布のばらつきを抑制できるため、ヒータの短手方向の小型化にも対応できる。
従って、本発明は、小型化のために特に短手方向寸法を小さくしたヒータに適用されることにより、より大きな効果を期待できる。具体的に、図38において、ヒータ22(基材50)の短手方向寸法をQ、抵抗発熱体59の短手方向寸法をRとすると、Qに対するRの比(R/Q)が25%以上となるヒータ22に対して本発明を適用した場合、大きな効果を期待できる。さらに、前記短手方向の寸法比(R/Q)が40%以上となるヒータ22であれば、本発明をヒータに適用することによる効果はより大きくなる。なお、ヒータ22の短手方向寸法Qは、基材50の短手方向寸法を意味する。また、抵抗発熱体59の短手方向寸法Rは、1つの抵抗発熱体59全体の短手方向寸法を意味する。図38に示す例においては、ヒータ22の基材50が長方形に形成されているため、ヒータ22の短手方向寸法Qは長手方向においてどの位置でも同じ寸法である。ただし、基材50の縁に凹凸があり、短手方向寸法Qが変化してもよい。その場合は、抵抗発熱体59が配置されている長手方向範囲内においてヒータ22が短手方向に最小となる寸法を、上記ヒータ22の短手方向寸法Qとする。
一部の抵抗発熱体59と他の抵抗発熱体59とにおいて、接続区域が異なる接続部は、第1の接続部G1及び第2の接続部G2の両方であってもよいし、いずれか一方であってもよい。第1の接続部G1及び第2の接続部G2のうち、少なくとも一方の接続区域が、一部の抵抗発熱体59と他の抵抗発熱体59とにおいて異なることにより、抵抗発熱体ごとに区画された各ブロック内の給電線の合計発熱量を調整できる。これにより、ヒータの長手方向に渡る発熱分布のばらつきを抑制できる。
また、第1の接続部G1又は第2の接続部G2の接続区域が異なる抵抗発熱体59を、どの抵抗発熱体59にするかについては、ヒータのレイアウトや発熱分布などに応じて適宜決定すればよい。
上述の図16及び図17などに示す比較例においては、給電線の発熱量が、両端のブロックで高く、中央側のブロックで低くなる傾向にある。この場合、両端のブロックにおける給電線の発熱量が小さく、中央側のブロックにおける給電線の発熱量が大きくなるように、給電線の接続構造を設計することが望ましい。そのためには、両端以外(中央側)に配置される抵抗発熱体59のうち、少なくとも1つにおいて、第1の接続部G1及び第2の接続部G2の少なくとも一方の接続区域が、両端に配置される抵抗発熱体59の接続区域とは異なるのがよい。また、中央の抵抗発熱体59における第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれの接続区域が、両端の抵抗発熱体59における接続区域と同じ場合は、発熱量が小さいブロックにおいてますます発熱量が小さくなる虞がある。そのため、図13に示す例などのように、両端(左から1番目と7番目)の抵抗発熱体59と、中央(左から4番目)の抵抗発熱体59とにおいて、第1の接続部G1と第2の接続部G2の少なくとも一方の接続区域を異ならせることが望ましい。
また、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれの接続区域が、互いに隣り合って配置される抵抗発熱体59同士において必ず異なるように交互にすると、発熱量を大きくしたいブロックにおいて反対に発熱量が小さくなる虞がある。そのため、図13に示す例のように、互いに隣り合って配置される抵抗発熱体59同士のうち、少なくとも1組の抵抗発熱体59同士(例えば、左から1番目と2番目の抵抗発熱体59同士)においては、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれの接続区域が同じであることが望ましい。
また、図13又は図35に示す各例のように、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれの接続区域が、いずれの抵抗発熱体59においても互いに異なる区域である場合は、抵抗発熱体59ごとの劣化も同様に発生する。この場合、経時的な発熱ムラが生じにくく、劣化に伴う不具合の予測もしやすい。また、図39に示す例のように、第1の接続部G1及び第2の接続部G2のそれぞれの接続区域が、全ての抵抗発熱体59において同じ区域である場合も(第1の接続部G1及び第2の接続部G2が両方とも第1の区域A1又は第2の区域A2に配置される場合も)、上記図13又は図35に示す例と同様の利点がある。
また、抵抗発熱体59に対して給電線62が接続される位置(接続部G1,G2)は、抵抗発熱体59の中央線M上よりも端側の位置が望ましい。抵抗発熱体59の端側に給電線62が接続される場合は、抵抗発熱体59の中央線M上に給電線62が接続される場合とは異なり、抵抗発熱体59内に生じ得る温度ムラを回避できる。
抵抗発熱体59の形状は、図13に示すようなブロック状であってもよいし、図35に示すような基材長手方向Uに往復する折り返し部Jを有する形状であってもよい。
また、上述の各実施形態においては、各給電線62A~62Cと各抵抗発熱体59とを接続する、基材短手方向Yに伸びる部分K(例えば図38参照)が、各給電線62A~62Cの一部である。しかしながら、本発明はこれに限らず、図40に示す例のように、このような基材短手方向Yに伸びる部分Kが、抵抗発熱体59の一部であってもよい。
また、各抵抗発熱体59と各給電線62A~62Cとの接続部G1,G2は、ブロック状の抵抗発熱体59の隅(例えば図13参照)に配置される場合に限らない。図41に示す例のように、各抵抗発熱体59と各給電線62A~62Cとの接続部G1,G2は、抵抗発熱体59の図の右端又は左端の基材短手方向Yに伸びる縁全体に渡って配置されていてもよい。
また、本発明は、図42~図44に示すようなヒータ22にも適用可能である。図42~図44に示すヒータ22においては、一部の抵抗発熱体59を除いて、互いに隣り合う複数の抵抗発熱体59同士が、給電線62A~62Cのいずれかを介して連続するように配置されている。一方、一部の抵抗発熱体59同士は、これらの間に絶縁領域Fが介在するように互いに離れて配置されている。図42~図44においては、基材長手方向Uの両端側に配置される抵抗発熱体59と、これらの間に配置される各抵抗発熱体59との間に絶縁領域Fが介在している。絶縁領域Fを介して分けられた抵抗発熱体59(抵抗発熱体群)同士は、同じ給電線(第2の給電線62B)を介して同じ電極部(第2電極部61B)に接続されると共に、それぞれ別の給電線(第1の給電線62A又は第3の給電線62C)を介して別の電極部(第1の電極部61A又は第3の電極部61C)に接続されている。このため、絶縁領域Fを介して分けられた抵抗発熱体59(抵抗発熱体群)同士は、互いに独立して発熱可能である。なお、ここでは、第3の電極部61Cとこれに接続される第3の給電線62Cが、それぞれ基材長手方向Uの一端側の抵抗発熱体59用と他端側の抵抗発熱体59用とに分けて別個に設けられている。しかしながら、本発明はこれに限らず、各第3の電極部61C及び各第3の給電線62Cを集約して1つの電極部及び1つの給電線としてもよい。
図42~図44に示す各例において、第1の電極部61A及び第2の電極部61Bに電圧を印加し両電極部61A,61B間に電位差を生じさせた場合は、中央側の各抵抗発熱体59のみが発熱する。また、第3の電極部61C及び第2の電極部61Bに電圧を印加し両電極部61C,61B間に電位差を生じさた場合は、両端側の各抵抗発熱体59のみが発熱する。また、全ての電極部61A~61Cに電圧を印加した場合は、全ての抵抗発熱体59が発熱する。
このようなヒータ22においても、抵抗発熱体59に対する給電線62A~62Cの接続位置を異ならせることにより、上述の実施形態のように、抵抗発熱体59ごとの発熱量を調整できる。すなわち、図42~図44においては、基材短手方向Yの一方側の第1の給電線62A及び第3の給電線62Cと抵抗発熱体59との接続部G1が「第1の接続部」である。また、基材短手方向Yの他方側の第2の給電線62Bと抵抗発熱体59との接続部G2が「第2の接続部」である。ここで、各抵抗発熱体59の基材長手方向Uの中心線Mを基準として各抵抗発熱体59を第1の区域A1と第2の区域A2とに区分すると、第1の接続部G1及び第2の接続部G2の接続区域が、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とで異なればよい。
具体的に、図42中の左から1番目の抵抗発熱体59においては、第1の接続部G1が第2の区域A2に配置され、第2の接続部G2が第1の区域A1に配置されている。これに対し、左から2番目の抵抗発熱体59においては、反対に、第1の接続部G1が第1の区域A1に配置され、第2の接続部G2が第2の区域A2に配置されている。このように、第1の接続部G1及び第2の接続部G2の少なくとも一方の接続区域が、一部の抵抗発熱体59とそれ以外の抵抗発熱体59とにおいて異なっていることにより、抵抗発熱体ごとの発熱量を調整できる。これにより、ヒータの長手方向に渡る発熱分布のばらつきを抑制できる。
また、温度制御用のサーミスタ、又は過昇温防止する安全装置として用いられるサーモスタットなどの温度検知手段(温度センサ)が、抵抗発熱体のいずれかに対応する位置に配置されてもよい。その場合は、図45に示すように、基材長手方向Uにおける抵抗発熱体59の中心線Mよりも温度が高くなる側(図45では右側)に温度検知手段34が配置されることが望ましい。このような位置に温度検知手段34が配置されることにより、温度検知手段34が過度な温度上昇を未然に検知しやすくなり、安全性が向上する。また、用紙上の溶融トナーが高温のために定着ベルトに付着する、いわゆる高温オフセットの発生も抑制できる。
また、本発明に係る実施形態において、ヒータの長手方向に渡る温度のばらつきをより一層抑制するために、PTC特性を有する抵抗発熱体を用いてもよい。PTC特性とは、温度が高くなると抵抗値が高くなる(一定電圧をかけた場合に、ヒータ出力が下がる)特性である。発熱部がPTC特性を有することにより、ヒータが低温の場合は高出力によってヒータが高速で立ち上がり、ヒータが高温の場合は低出力によりヒータの過昇温を抑制できる。例えば、PTC特性のTCR係数が300~4000ppm/度程度であれば、ヒータに必要な抵抗値を確保しながら、低コスト化を図れる。より好ましくは、TCR係数が500~2000ppm/度であるのがよい。
抵抗温度係数(TCR)は、下記式(2)を用いて算出できる。式(2)中のT0は基準温度であり、T1は任意温度であり、R0は基準温度T0における抵抗値であり、R1は任意温度T1における抵抗値である。例えば、図13に示す上述のヒータ22において、第1の電極部61Aと第2の電極部61Bとの間の抵抗値が、25℃(基準温度T0)のときに10Ω(抵抗値R0)であり、125℃(任意温度T1)のときに12Ω(抵抗値R1)であった場合は、式(2)から抵抗温度係数は2000ppm/℃となる。
Figure 0007466843000002
また、本発明は、上述の定着装置のほか、図46~図48に示すような定着装置にも適用可能である。以下、図46~図48に示す各定着装置の構成について簡単に説明する。
まず、図46に示す定着装置9においては、定着ベルト20に対して加圧ローラ21側とは反対側に、押圧ローラ90が配置されている。この押圧ローラ90とヒータ22とによって定着ベルト20を挟んで加熱する。一方、加圧ローラ21側においては、定着ベルト20の内周にニップ形成部材91が配置されている。ニップ形成部材91は、ステー24によって支持されている。ニップ形成部材91と加圧ローラ21は定着ベルト20を挟んでニップ部Nを形成している。
次に、図47に示す定着装置9においては、前述の押圧ローラ90が省略されている。また、この定着装置9においては、定着ベルト20とヒータ22との周方向接触長さを確保するために、ヒータ22が定着ベルト20の曲率に合わせて円弧状に形成されている。その他の構成は、図46に示す定着装置9と同じ構成である。
最後に、図48に示す定着装置9においては、定着ベルト20のほかに加圧ベルト92が設けられている。また、この定着装置9においては、加熱ニップ(第1ニップ部)N1と定着ニップ(第2ニップ部)N2とが分けられている。すなわち、加圧ローラ21に対して定着ベルト20側とは反対側に、ニップ形成部材91とステー93とが配置されている。また、加圧ベルト92が、ニップ形成部材91とステー93を内包するように回転可能に配置されている。用紙Pが、加圧ベルト92と加圧ローラ21との間の定着ニップN2を通過すると、用紙Pが加熱及び加圧されて画像が定着される。その他の構成は、図2に示す定着装置9と同じ構成である。
また、本発明は、上記のような定着装置を備える電子写真方式の画像形成装置のほか、用紙に塗布されたインクを乾燥させる乾燥装置を備えるインクジェット式の画像形成装置にも適用可能である。さらに、本発明は、重ね合わせた接着面同士を熱圧着する熱圧着部を備える熱圧着装置にも適用可能である。熱圧着装置としては、例えば、被覆部材としてのフィルムを用紙等のシートの表面に熱圧着するラミネータ、又は包材のシール部を熱圧着するヒートシーラーなどが挙げられる。このようなインクジェット式の画像形成装置又は熱圧着装置にも本発明を適用することにより、これらの装置においてもヒータの温度分布のばらつきを抑制できる。
1Y,1M,1C,1Bk 作像ユニット(画像形成部)
9 定着装置
19 加熱装置
20 定着ベルト(定着部材、ベルト部材)
21 加圧ローラ(対向部材)
22 ヒータ(加熱部材)
50 基材
59 抵抗発熱体(発熱体)
60 発熱部
60A 第1の発熱部
60B 第2の発熱部
61 電極部
61A 第1の電極部
61B 第2の電極部
61C 第3の電極部
62 給電線(導体)
62A 第1の給電線
62B 第2の給電線
62C 第3の給電線
620 傾斜部
A1 第1の区域
A2 第2の区域
F 絶縁領域
G1 第1の接続部
G2 第2の接続部
J 折り返し部
M 中心線
U 基材長手方向
Y 基材短手方向
特開2016-62024号公報

Claims (14)

  1. 長手方向を有する板状の基材と、
    前記基材に設けられた複数の電極部と、
    前記基材の前記長手方向に沿って配列された複数の発熱体と、
    前記基材に設けられ前記電極部と前記発熱体とを接続する複数の導体と、
    を備える加熱部材であって、
    互いに隣り合う前記発熱体同士は、これらの間に絶縁領域を介して配置され、
    前記導体と前記発熱体とが接続される複数の接続部のうち、前記発熱体に対して基材短手方向の一方側に配置される前記導体と前記発熱体とを接続する前記接続部を第1の接続部とし、前記発熱体に対して基材短手方向の他方側に配置される前記導体と前記発熱体とを接続する前記接続部を第2の接続部とし、
    各前記発熱体の前記長手方向の中心線を基準として各前記発熱体を第1の区域と第2の区域とに区分したときに、
    前記第1の接続部及び前記第2の接続部の少なくとも一方の接続する前記区域が、一部の前記発熱体とそれ以外の前記発熱体とで異なることを特徴とする加熱部材。
  2. 前記複数の電極部として、第1の電極部及び第2の電極部を備え、
    前記複数の導体として、前記第1の電極部と前記発熱体とを接続する第1の導体と、前記第2の電極部と前記発熱体とを接続する第2の導体と、を備え、
    前記発熱体に対する前記第1の導体の接続部を前記第1の接続部とし、前記発熱体に対する前記第2の導体の接続部を第2の接続部とすると、
    前記第1の接続部及び前記第2の接続部の少なくとも一方の接続する前記区域が、一部の前記発熱体とそれ以外の前記発熱体とで異なる請求項1に記載の加熱部材。
  3. 前記複数の電極部として、第1の電極部と、第2の電極部と、第3の電極部と、を備え、
    前記複数の導体として、前記第1の電極部と前記発熱体とを接続する第1の導体と、前記第2の電極部と前記発熱体とを接続する第2の導体と、前記第3の電極部と前記発熱体とを接続する第3の導体と、を備え、
    前記発熱体に対する前記第1の導体又は前記第3の導体の接続部を前記第1の接続部とし、前記発熱体に対する前記第2の導体の接続部を第2の接続部とすると、
    前記第1の接続部及び前記第2の接続部の少なくとも一方の接続する前記区域が、一部の前記発熱体とそれ以外の前記発熱体とで異なる請求項1に記載の加熱部材。
  4. 両端以外に配置される前記発熱体のうち、少なくとも1つは、両端に配置される前記発熱体に対して、前記第1の接続部と前記第2の接続部の少なくとも一方の接続する前記区域が異なる請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱部材。
  5. 互いに隣り合って配置される前記発熱体同士のうち、少なくとも1組の前記発熱体同士は、前記第1の接続部及び前記第2の接続部の接続する前記区域が同じである請求項1から4のいずれか1項に記載の加熱部材。
  6. 前記導体は、基材長手方向に対して傾斜する傾斜部を有し、
    前記導体は、前記傾斜部を介して前記発熱体に接続される請求項1から5のいずれか1項に記載の加熱部材。
  7. 少なくとも1つの前記発熱体における前記第1の接続部及び前記第2の接続部は、同じ前記区域に配置される請求項1から6のいずれか1項に記載の加熱部材。
  8. 前記第1の接続部及び前記第2の接続部は、基材長手方向における前記発熱体の一端又は他端に配置される請求項1から7のいずれか1項に記載の加熱部材。
  9. 前記第1の接続部及び前記第2の接続部は、前記発熱体の隅に配置される請求項1から8のいずれか1項に記載の加熱部材。
  10. 前記発熱体は、前記長手方向に往復する折り返し部を有する請求項2から9のいずれか1項に記載の加熱部材。
  11. 長手方向を有する板状の基材と、
    前記基材上に、
    第1の電極部と、第2の電極部と、第3の電極部と、
    前記基材の前記長手方向に沿って配列された複数の発熱体と、
    前記第1の電極部と前記発熱体とを接続する第1の導体と、
    前記第2の電極部と前記発熱体とを接続する第2の導体と、
    前記第3の電極部と前記発熱体とを接続する第3の導体と、
    前記複数の発熱体のうち少なくとも一部の前記発熱体と隣の前記発熱体との間に配置される絶縁領域と、
    を備える加熱部材であって、
    前記発熱体に対する前記第1の導体又は前記第3の導体の接続部を第1の接続部とし、
    前記発熱体に対する前記第2の導体の接続部を第2の接続部とし、
    各前記発熱体の前記長手方向の中心線を基準として各前記発熱体を第1の区域と第2の区域とに区分したときに、
    前記第1の接続部及び前記第2の接続部の少なくとも一方の接続する前記区域が、一部の前記発熱体とそれ以外の前記発熱体とで異なることを特徴とする加熱部材。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の加熱部材を有する加熱装置。
  13. 請求項2又は3、請求項2又は3に係る請求項4から10、請求項11のいずれか1項に記載の加熱部材を有する加熱装置であって、
    前記第2の電極部と前記第2の電極部以外の電極部との間には電位差がある加熱装置。
  14. 請求項1から11のいずれか1項に記載の加熱部材と、
    画像を形成する画像形成部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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