JP7457553B2 - 樹脂発泡体 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂発泡体に関する。
従来、樹脂発泡シートや該樹脂発泡シートを熱成形した樹脂発泡成形体、樹脂発泡粒子や互いに熱融着した複数の樹脂発泡粒子で構成されている樹脂発泡成形体などといった樹脂発泡体が各種の用途で用いられている。
従来の樹脂発泡体の多くは、ポリエチレン樹脂やポリスチレン樹脂などといった概ね100℃で軟化してしまうような樹脂をベースとした樹脂組成物で構成されている。
樹脂発泡体に高い耐熱性が求められるような場合、ポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物(ポリカーボネート系樹脂組成物)が樹脂発泡体の構成材料として採用されたりしており、例えば、下記特許文献1には、樹脂発泡粒子や樹脂発泡成形体の原材料としてポリカーボネート系樹脂組成物を用いることが記載されている。
特開2019-183099号公報
ポリカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡体については、さらなる耐熱性の向上が要望されている。
しかしながら「Iupilon」や「NOVAREX」などの商品名で市販されているポリカーボネート樹脂は、ガラス転移温度がせいぜい145℃~150℃程度であり、このようなポリカーボネート樹脂を構成材料としている従来の樹脂発泡体の耐熱性も同程度のものとなっている。
また、ポリカーボネート系樹脂組成物は、単に耐熱性に優れるだけでなく一般的な方法で発泡させることができないようであれば樹脂発泡体の形成材料としてふさわしいとは言い難い。
そして、耐熱性に優れる樹脂発泡体を形成するのに適したポリカーボネート系樹脂組成物についてはこれまで見出されておらず、上記のような要望はいまだ満足される状況にはなっていない。
そこで、本発明は、ポリカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡体であって、一般的な方法で作製可能でありながら従来のものに比べて耐熱性に優れる樹脂発泡体を提供することを課題としている。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討し、ポリカーボネート系樹脂組成物に特定の分子構造を有するポリカーボネート樹脂を含有させることで上記要望を満足させ得ることを見出して本発明を完成させるに至った。
本発明は、上記課題を解決すべく、
1又は複数のポリカーボネート樹脂を含むポリカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡体であって、
前記ポリカーボネート系樹脂組成物には、下記式(1)で表わされる繰り返し単位を分子構造中に有するポリカーボネート樹脂が含まれている樹脂発泡体を提供する。
(式(1)中の「X」、「X」はそれぞれ独立して、置換フェニレン基、又は、非置換フェニレン基の何れかであり、「Y」が、下記式(2)に示す構造を有する2価基である。)
(式(2)におけるR~R10は、水素原子、又は、炭素数が1~4個のアルキル基であり、R~R10は、互いに共通していても異なっていてもよい。)
本発明によれば、従来のポリカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡体よりも耐熱性に優れる樹脂発泡体が提供され得る。
一実施形態に係る樹脂発泡成形体を示した概略斜視図。
以下に本発明の樹脂発泡体として樹脂発泡粒子や、複数の樹脂発泡粒子で構成された樹脂発泡成形体などを例示して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の樹脂発泡体は、前記ポリカーボネート系樹脂組成物によって構成されている。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物には、下記式(1)で表わされる繰り返し単位を分子構造中に有するポリカーボネート樹脂が含まれている。
尚、式(1)中の「X」、「X」はそれぞれ独立して、置換フェニレン基、又は、非置換フェニレン基の何れかであり、「Y」が、下記式(2)に示す構造を有する2価基である。
尚、式(2)におけるR~R10は、水素原子、又は、炭素数が1~4個のアルキル基であり、R~R10は、互いに共通していても異なっていてもよい。
図1は、上記のようなポリカーボネート樹脂を含有するポリカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡体の一例を示した概略斜視図であり、互いに接着された複数の樹脂発泡粒子10で構成されている樹脂発泡成形体100を示した図である。
本実施形態の樹脂発泡成形体100は、接着剤等を介することなく隣り合う樹脂発泡粒子10どうしが熱融着することによって直接的に接着されることによって形成されている。
本実施形態の樹脂発泡成形体100を構成する樹脂発泡粒子10は、1又は複数のポリカーボネート樹脂を含むポリカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡粒子であって、前記ポリカーボネート系樹脂組成物の中間点ガラス転移温度(Tmg)が152℃以上であり、前記ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(Tig)と補外ガラス転移終了温度(Teg)との温度差(Teg-Tig)が9℃以上である。
樹脂発泡成形体100を構成する前の樹脂発泡粒子は、本実施形態においては球状である。
該樹脂発泡粒子は、発泡度が高い方が樹脂発泡成形体に軽量性や断熱性を発揮させる上で有利である。
このようなことから、前記樹脂発泡粒子は、嵩倍数が2倍以上であることが好ましい。
該嵩倍数は、2.5倍以上であることがより好ましく、3倍以上であることが特に好ましい。
一方で、樹脂発泡成形体の強度、耐熱変形性を考えると樹脂発泡粒子の発泡度は低い方が好ましいと言える。
このようなことから、前記樹脂発泡粒子は、嵩倍数が30倍以下であることが好ましい。
該嵩倍数は、25倍以下であることがより好ましく、20倍以下であることがさらに好ましく、15倍以下であることが特に好ましい。
前記樹脂発泡粒子の嵩倍数は、前記樹脂発泡粒子の嵩密度の逆数に当該樹脂発泡粒子を構成するポリカーボネート系樹脂組成物の密度を積算することで求められる。
ポリカーボネート系樹脂組成物の密度は、例えば、前記樹脂発泡粒子を熱溶融して非発泡化させて求めることができ、例えば、JIS K7112:1999「プラスチック-非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」での「A法(水中置換法)」などによって求めることができる。
樹脂発泡粒子の嵩密度は、例えば、次のようにして求めることができる。
(嵩密度の求め方)
約1000cmの樹脂発泡粒子を用意し、該樹脂発泡粒子をメスシリンダー内に1000cmの目盛りまで充填する。
なお、メスシリンダーを水平方向から目視し、樹脂発泡粒子が1つでも1000cmの目盛りに達していれば、その時点で樹脂発泡粒子のメスシリンダー内への充填を終了する。
次に、メスシリンダー内に充填した樹脂発泡粒子の質量を小数点以下2位の有効数字で秤量し、その質量をW(g)とする。そして、下記式により発泡粒子の嵩密度は求められる。
嵩密度(kg/m)=W

嵩倍数は、ポリカーボネート系樹脂組成物の密度をρ(kg/m)としたときに下記式により求められる。

嵩倍数=ρ/W
前記樹脂発泡粒子は、特にその大きさが限定されるわけではなく、通常、平均粒子径が0.5mm以上10mm以下となるように形成され、更に好ましくは1.0mm以上5mm以下である。
前記樹脂発泡粒子の平均粒子径とは、樹脂発泡粒子の1個当たりの平均体積と同じ体積を有する球の直径を意味する。樹脂発泡粒子の1個当たりの平均体積は、例えば、次のようにして求めることができる。
(平均体積の求め方)
空気比較式比重計の試料カップを準備し、この試料カップに50個~100個程度の任意の個数N(個)の樹脂発泡粒子を収容する。
尚、樹脂発泡粒子は、概ね、23℃、65%RHに調整された空間で12時間以上状態調整を行ったものを使用する。
次に樹脂発泡粒子全体の体積V(mm)を、空気比較式比重計を用いて1-1/2-1気圧法により測定する。
空気比較式比重計は、標準球(大28.9cc、小8.5cc)にて補正を行う。
なお、体積測定空気比較式比重計は、例えば、東京サイエンス社から商品名「空気比較式比重計1000型」にて市販されているものを用いることができる。
そして、下記式により樹脂発泡粒子の平均体積が算出される。

樹脂発泡粒子の平均体積(mm)=V/N
前記樹脂発泡粒子によって構成される樹脂発泡成形体は、発泡倍率が2倍以上であることが好ましい。
該発泡倍率は、2.5倍以上であることがより好ましく、3倍以上であることが特に好ましい。
発泡倍率は、樹脂発泡成形体に優れた強度を発揮させる上において30倍以下であることが好ましい。
該発泡倍率は、25倍以下であることがより好ましく、20倍以下であることがさらに好ましく、15倍以下であることが特に好ましい。
樹脂発泡成形体の発泡倍率は、樹脂組成物の密度(ρresin)と樹脂発泡成形体の見掛け密度(ρfoam)とを測定してこれらの比率(ρresin/ρfoam)を計算して求めることができる。
樹脂組成物の密度(ρresin)は、上記の通りJIS K7112:1999「プラスチック-非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」での「A法(水中置換法)」などによって求めることができる。
樹脂発泡成形体の見掛け密度は、例えば、次のようにして求めることができる。
(見掛け密度の求め方)
樹脂発泡成形体を、できるだけ元のセル構造を変えないように切断して100cm以上の試料を切り出し、この試料をJIS K7100:1999の記号23/50、2級環境下で16時間状態調節した後、その寸法、質量を測定して、密度を下記式により算出する。

見掛け密度(kg/m)=試料の質量(kg)/試料の体積(m

なお、試料の寸法測定には、例えば、(株)ミツトヨ製「DIGIMATIC」CD-15タイプを用いることができる。
本実施形態においては、ポリカーボネート系樹脂組成物の中間点ガラス転移温度(Tmg)が152℃以上であるため、樹脂発泡成形体100に対して高い耐熱性を発揮させることができる。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の中間点ガラス転移温度(Tmg)は、153℃以上であることが好ましく、154℃以上であることがより好ましく、155℃以上であることがさらに好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の中間点ガラス転移温度(Tmg)は、200℃以下とすることができる。
前記中間点ガラス転移温度(Tmg)は、190℃以下であってもよく、180℃以下であってもよく、170℃以下であってもよい。
樹脂発泡粒子10どうしに優れた融着性を発揮させて強度に優れた樹脂発泡成形体100を作製容易にする上において前記ポリカーボネート系樹脂組成物の中間点ガラス転移温度(Tmg)は、165℃以下であることが好ましく、164℃以下であることがより好ましく、163℃以下であることがさらに好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(Tig)は、148℃以上であることが好ましく、149℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(Tig)は、190℃以下とすることができる。
前記補外ガラス転移開始温度(Tig)は、180℃以下であってもよく、170℃以下であってもよく、160℃以下であってもよい。
ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(Tig)は、156℃以下であることが好ましく、155℃以下であることがより好ましく、154℃以下であることがさらに好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移終了温度(Teg)は、156℃以上であることが好ましく、157℃以上であることがより好ましく、158℃以上であることがさらに好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移終了温度(Teg)は、220℃以下とすることができる。
前記補外ガラス転移終了温度(Teg)は、210℃以下であってもよく、200℃以下であってもよく、190℃以下であってもよい。
ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移終了温度(Teg)は、170℃以下であることが好ましく、169℃以下であることがより好ましく、168℃以下であることがさらに好ましい。
本実施形態においては、ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(Tig)から補外ガラス転移終了温度(Teg)までの間の温度範囲がある程度広く確保されていることが当該ポリカーボネート系樹脂組成物に良好な発泡性を発揮させる上において好ましい。
前記補外ガラス転移終了温度(Teg)と前記補外ガラス転移開始温度(Tig)との温度差(ΔT=Teg-Tig)は、本実施形態においては、9℃以上である。
前記温度差(ΔT)は、10℃以上であることが好ましい。
前記温度差(ΔT)は、18℃以下であることが好ましく、17℃以下であることがより好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(Tig)、中間点ガラス転移温度(Tmg)、及び、補外ガラス転移終了温度(Teg)は、例えば、以下のようにして求めることができる。
(ガラス転移温度の求め方)
ポリカーボネート系樹脂組成物の各ガラス転移温度(Tig,Tmg,Teg)は、JIS K7121:1987、JIS K7121:2012「プラスチックの転移温度測定方法」に記載されている方法で測定することができる。
但し、サンプリング方法・温度条件に関しては以下のように行う。
試料をアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう5.5±0.5mg充てん後、アルミニウム製の蓋をする。
次いで(株)日立ハイテクサイエンス製「DSC7000X、AS-3」示差走査熱量計を用い、窒素ガス流量20mL/minのもと20℃/minの速度で30℃から220℃まで昇温し、10分間保持後速やかに取出し、25±10℃の環境下にて放冷させた後、20℃/minの速度で30℃から220℃まで昇温した時に得られたDSC曲線より、装置付属の解析ソフトを用いて、中間点ガラス転移温度(Tmg)及び補外ガラス転移開始温度(Tig)と補外ガラス転移終了温度(Teg)を算出する。
この時に基準物質としてアルミナを用いる。
中間点ガラス転移温度(Tmg)、補外ガラス転移開始温度(Tig)及び補外ガラス転移終了温度(Teg)は、該規格(9.3「ガラス転移温度の求め方」)より求める。
さらに補外ガラス転移終了温度(Teg)については階段状変化の高温側にピークが現れる場合でも、階段状変化と同様の読み取り方を行う。
本実施形態でのポリカーボネート系樹脂組成物は、前記中間点ガラス転移温度(Tmg)よりも50℃高い温度での温度分散動的粘弾性測定で求められる位相角が50°以下であることが好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物は、温度分散動的粘弾性測定において前記中間点ガラス転移温度(Tmg)よりも50℃高い温度(Tmg+50℃)で求められる前記ポリカーボネート系樹脂組成物の位相角が50°以下であることで発泡時において破泡による収縮などが生じ難く独立発泡性に優れ、且つ、高い発泡倍率を有する樹脂発泡粒子の原材料として好適なものとなり得る。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物は、前記中間点ガラス転移温度(Tmg)よりも高温で、前記補外ガラス転移終了温度(Teg)よりも十分高温な温度条件において易変形性(流動性)を示す方が発泡時における気泡膜の伸展性を良好にする。
また、その一方で前記ポリカーボネート系樹脂組成物は、前記中間点ガラス転移温度(Tmg)よりも高温で、前記補外ガラス転移終了温度(Teg)よりも十分高温な温度条件において一定以上の弾性を発揮する方が気泡膜の破泡を抑制できる。
そのため、前記ポリカーボネート系樹脂組成物は温度分散動的粘弾性測定で上記のような位相角を示すことが好ましい。
前記位相角は、49°以下であることが好ましく、48°以下であることがより好ましい。
前記位相角は、35°以上であることが好ましく、36°以上であることがより好ましく、37°以上であることがさらに好ましい。
前記位相角は、38°以上であってもよく、39°以上であってもよく、40°以上であってもよい。
なお、前記位相角については、下記のようにして求められる。
(位相角の求め方)
本発明における動的粘弾性測定はAnton Paar製「PHYSICA MCR301」粘弾性測定装置及び「CTD450」温度制御システムにて測定することができる。
まず、樹脂を熱プレス機にて、温度230℃の条件下で直径25mm、厚さ3mmの円盤状試験片を作製する。
次に試験片を測定開始温度300℃に加熱した粘弾性測定装置のプレート上にセットし窒素雰囲気下にて5分間に亘って加熱し溶融させる。
その後、直径25mmのパラレルプレートにて間隔を2mmまで押しつぶし、プレートからはみ出した樹脂を取り除く。
更に測定開始温度300±1℃に達してから5分間加熱後、歪み5%、周波数1Hz、降温速度2℃/分、測定間隔30秒、ノーマルフォース0Nの条件下にて、動的粘弾性測定を行い、300~150℃の範囲の位相角を測定する。
位相角の測定間隔は、例えば、1℃とすることができる。
中間点ガラス転移温度(Tmg)よりも50℃高い温度が2点の測定点の間に位置する場合、位相角はこの2点での測定値の平均値として求めることができる。
ポリカーボネート系樹脂組成物を上記のようなガラス転移温度(Tig,Tmg,Teg)や位相角を示す状態にする上において、ポリカーボネート系樹脂組成物には、一般的なビスフェノールA型のポリカーボネート樹脂とともに該ポリカーボネート樹脂よりも高い中間点ガラス転移温度(Tmg)を有する耐熱性ポリカーボネート樹脂を含有させている。
即ち、本実施形態のポリカーボネート系樹脂組成物は、ビスフェノールA型のポリカーボネート樹脂である第1のポリカーボネート樹脂(PC1)と、該第1のポリカーボネート樹脂よりも中間点ガラス転移温度(Tmg)を有する耐熱性ポリカーボネート樹脂である第2のポリカーボネート樹脂(PC2)とを含有する。
前記第2のポリカーボネート樹脂(PC2:耐熱性ポリカーボネート樹脂)は、本実施形態のポリカーボネート系樹脂組成物における必須成分であり、下記式(1)で表わされる繰り返し単位を分子構造中に有する。
ここで式(1)中の「X」、「X」はそれぞれ独立して、置換フェニレン基、又は、非置換フェニレン基の何れかであり、「Y」が、下記式(2)に示す構造を有する2価基である。
尚、式(2)におけるR~R10は、水素原子、又は、炭素数が1~4個のアルキル基であり、R~R10は、互いに共通していても異なっていてもよい。
前記式(1)中の「X」、「X」はそれぞれ非置換フェニレン基であることが好ましい。
前記式(2)は、下記式(2a)であることが好ましい。
即ち、前記第2のポリカーボネート樹脂は、下記式(1a’)に示す1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)に由来の繰り返し単位を有することが好ましい。
前記第1のポリカーボネート樹脂(PC1)としては、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を分子中に有するものを採用することができる。
ここで式(3)中の「Z」は、例えば、下記一般式(4)で示される有機基である。
式(4)中の「Ph」は、フェニレン基を表している。
該フェニレン基は、o-フェニレン基であっても、m-フェニレン基であっても、p-フェニレン基であってもよい。
前記第2のポリカーボネート樹脂は、下記式(3’)に示す2,2’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)に由来の繰り返し単位を分子構造中に有することが好ましい。
前記第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、実質的に式(3)に示された繰り返し単位のみで構成されていることが好ましい。
第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、直鎖状であっても、分岐構造を有していてもよい。
第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、分岐構造を有していることが好ましい。
第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、主鎖及び側鎖のいずれもが下記(3”)に示す繰り返し単位で構成されていることが好ましい。
第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、実質的に式(3’)に由来の繰り返し単位のみで構成されていることが好ましく、下記式(3a)(3b)(3c)(3d)で表される構造を有していることが好ましい。
尚、式(3c)及び(3d)における「Q」は、直接的な結合、ヘテロ原子による結合、又は、2価の有機基による結合を意味する。
本実施形態での前記有機基は、例えば、アルキレン、フェニレン、フェニレンオキサイドなどである。
前記第2のポリカーボネート樹脂は、実質的に式(1)に示された繰り返し単位のみで構成されていてもよいが、式(1)に示された繰り返し単位と式(3)に示された繰り返し単位とを含む共重合体であることが好ましい。
前記第2のポリカーボネート樹脂は、下記式(5)で表される共重合体であることが好ましい。
尚、式(5)におけるR11~R20は、式(2)のR~R10と同じく、水素原子、又は、炭素数が1~4個のアルキル基であり、R11~R20は、互いに共通していても異なっていてもよい。
前記第2のポリカーボネート樹脂(PC2)は、ビスフェノールAに由来の繰り返し単位とビスフェノールTMCに由来の繰り返し単位とで構成されていることが好ましい。
前記第2のポリカーボネート樹脂は、下記式(5a)で表される共重合体であることがより好ましい。
第2のポリカーボネート樹脂(PC2)は、式(5a)におけるビスフェノールTMC由来の繰り返し単位の割合が10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。
言い換えると、第2のポリカーボネート樹脂(PC2)は、式(5a)におけるビスフェノールA由来の繰り返し単位の割合が90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。
式(5a)におけるビスフェノールTMC由来の繰り返し単位の割合は、95質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。
言い換えると、第2のポリカーボネート樹脂(PC2)は、式(5a)におけるビスフェノールA由来の繰り返し単位の割合が5質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。
第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、中間点ガラス転移温度(Tmg)が145℃以上であることが好ましく、146℃以上であることがより好ましく、147℃以上であることがさらに好ましい。
第1のポリカーボネート樹脂(PC1)は、中間点ガラス転移温度(Tmg)が155℃以下であることが好ましく、154℃以下であることがより好ましく、153℃以下であることがさらに好ましい。
第2のポリカーボネート樹脂(PC2)は、中間点ガラス転移温度(Tmg)が155℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましく、165℃以上であることがさらに好ましく、170℃以上であることが特に好ましい。
第2のポリカーボネート樹脂(PC2)の中間点ガラス転移温度(Tmg)は、180℃以上であってもよく、190℃以上であってもよい。
第2のポリカーボネート樹脂(PC2)は、中間点ガラス転移温度(Tmg)が235℃以下であることが好ましく、230℃以下であることがより好ましく、225℃以下であることがさらに好ましい。
第2のポリカーボネート樹脂(PC2)の中間点ガラス転移温度(Tmg2)は、第1のポリカーボネート樹脂(PC1)の中間点ガラス転移温度(Tmg1)との温度差(Tmg2-Tmg1)が5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましい。
前記温度差(Tmg2-Tmg1)は、20℃以上であることがさらに好ましく、30℃以上であることが特に好ましい。
前記温度差(Tmg2-Tmg1)は、80℃以下であることが好ましく、70℃以下であることがより好ましい。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂組成物は、第3、第4のポリカーボネート樹脂を更に含有してもよく、ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂を更に含有してもよい。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂組成物は、各種の添加剤を更に含有してもよい。
前記添加剤としては、例えば、発泡させる際の気泡調整剤として機能するタルクなどの無機フィラーやポリテトラフロロエチレンパウダーなどの有機フィラーが挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、抗菌剤、防鼠剤、防虫剤等が挙げられる。
尚、前記樹脂発泡粒子や前記樹脂発泡成形体にポリカーボネート樹脂に由来する特性を顕著に発揮させる上において、前記ポリカーボネート系樹脂組成物に含まれる全ての樹脂に占めるポリカーボネート樹脂の割合は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましい。
ポリカーボネート系樹脂組成物に含まれる樹脂は、実質的にポリカーボネート樹脂のみであることが好ましい。
ポリカーボネート系樹脂組成物に占めるポリカーボネート樹脂の割合は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物で樹脂発泡粒子や樹脂発泡成形体を作製するために用いる発泡剤は、既知の揮発性発泡剤や無機発泡剤を使用できる。
揮発性発泡剤としては、プロパン、ブタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素や、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、脂肪族アルコール等が挙げられる。
無機発泡剤としては、炭酸ガス、窒素ガス、エアー(空気)、不活性ガス(ヘリウム、アルゴン等)等が挙げられる。
これら発泡剤は2種以上併用してもよい。
本実施形態における発泡剤は、これらの内、無機発泡剤が好ましく、炭酸ガスがより好ましい。
本実施形態の樹脂発泡粒子は、一旦、ポリカーボネート系樹脂組成物で非発泡な樹脂粒子を作製した後に該樹脂粒子に加圧条件下で前記発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子を作製した後に該発泡性樹脂粒子を加熱発泡させることで作製することができる。
本実施形態の樹脂発泡成形体は、製品形状に対応した成形空間を有する成形型を用いて作製することができ、前記発泡性樹脂粒子を前記成形型の成形空間に収容させて該成形型にて前記発泡性樹脂粒子を発泡させることで作製することができる。
即ち、この方法では、成形型内で樹脂発泡粒子を形成させつつ該樹脂発泡粒子どうしを熱融着させて樹脂発泡成形体を作製することとなる。
本実施形態の樹脂発泡成形体は、前記樹脂発泡粒子を一旦作製した後に、この樹脂発泡粒子を成形型内に収容させて樹脂発泡粒子どうしを熱融着させて作製することも可能である。
その際には、樹脂発泡粒子に再び発泡剤を含浸させるようにしてもよい。
本実施形態の樹脂発泡粒子や樹脂発泡成形体の具体的な用途としては、例えば、自動車、電車、船舶、飛行機などの移動体;テレビ、オーディオ、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、ルームエアコン、ヒーター、オーブン、電子レンジ、炊飯器などの家電製品;スマートフォン、タブレット、パソコンなどの電子機器;などが挙げられる。
尚、本実施形態において作製される樹脂発泡粒子や樹脂発泡成形体は、このような用途以外にも利用可能である。
また、本実施形態のポリカーボネート系樹脂組成物は、樹脂発泡粒子や樹脂発泡成形体の構成材料以外にも各種の用途に利用可能である。
本実施形態の樹脂発泡体は、押出発泡法などによって形成される樹脂発泡シートであっても、該樹脂発泡シートを熱成形した樹脂発泡成形体であってもよい。
本実施形態における記載はあくまで例示的なものであり本発明は上記例示に何等限定されるものではない。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、以下のような4種類のポリカーボネート樹脂を用意した。
(ポリカーボネート樹脂)
PC_1:
実質的にビスフェノールAに由来の繰り返し単位のみで構成された分子構造を有する分岐状ポリカーボネート樹脂(中間点ガラス転移温度(Tmg):約149℃)。
PC_2:
ビスフェノールAに由来の繰り返し単位と、ビスフェノールTMCに由来の繰り返し単位とで構成された共重合体ポリカーボネート樹脂(中間点ガラス転移温度(Tmg):約157℃)。
PC_3:
ビスフェノールAに由来の繰り返し単位と、ビスフェノールTMCに由来の繰り返し単位とで構成された共重合体ポリカーボネート樹脂(中間点ガラス転移温度(Tmg):約171℃)。
PC_4:
ビスフェノールAに由来の繰り返し単位と、ビスフェノールTMCに由来の繰り返し単位とで構成された共重合体ポリカーボネート樹脂(中間点ガラス転移温度(Tmg):200℃超)。
(実施例1)
PC_1(Tmg≒149℃)とPC_3:(Tmg≒171℃)とをそれぞれ120℃の温度で4時間加熱して乾燥を行った後に65:35の質量比率(PC_1:PC_3)でブレンドし、シリンダー口径が40mmの単軸押出機に10kg/hの割合で供給し、該単軸押出機で約300℃の温度で溶融混練し、該単軸押出機の先端に装着したダイスのダイス孔(直径1.5mm)から溶融混練物を押出ながら切断し、切断した粒状物を10℃の冷却水で冷却して平均粒子径が約1.4mmの樹脂粒子を作製した。
該樹脂粒子を構成しているポリカーボネート系樹脂組成物のガラス転移温度(Tig,Tmg,Teg)を測定したところ、以下の通りであった。
補外ガラス転移開始温度(Tig):151.8℃
中間点ガラス転移温度(Tmg):156.4℃
補外ガラス転移終了温度(Teg):160.8℃
補外ガラス転移終了温度(Teg)と補外ガラス転移開始温度(Tig)との温度差(ΔT=Teg-Tig):9℃
該ポリカーボネート系樹脂組成物の中間点ガラス転移温度(Tmg:156.4℃)よりも50℃高い温度での位相角を測定したところ47°であることが確認された。
前記樹脂粒子を圧力容器に入れて該圧力容器の内部の空気を炭酸ガスで置換した後に容器内に炭酸ガスを圧入し、圧力容器内の圧力が1MPaとなるようにして樹脂粒子に炭酸ガスを含浸させた。
該圧力容器を20℃の環境下で24時間静置した後に容器内の圧力を約5分間かけて大気圧に戻し、容器内の樹脂粒子(発泡性樹脂粒子)を取り出した。
この発泡性樹脂粒子に含まれている発泡剤(炭酸ガス)の含有量を炭酸ガス含浸前後の樹脂粒子の質量変化により求めたところ、発泡性樹脂粒子における炭酸ガスの含有量は、4.2質量%であった。
該発泡性樹脂粒子を攪拌しながら過熱水蒸気(水蒸気圧0.34MPa)で71秒間加熱して発泡させ、樹脂発泡粒子を作製した。
得られた樹脂発泡粒子は、嵩密度が210kg/mで、嵩倍数5.6倍であった。
また、樹脂発泡粒子は、連続気泡率が0.29%であった。
尚、樹脂発泡粒子の連続気泡率は、次のようにして測定した。
(連続気泡率の測定方法)
東京サイエンス社製「空気比較式比重計1000型」の試料カップを準備し、この試料カップの80%程度を満たす量の樹脂発泡粒子の全質量A(g)を測定した。
前記樹脂発泡粒子全体の体積B(cm)を、空気比較式比重計を用いて1-1/2-1気圧法により測定し、標準球(大28.96cc 小8.58cc)にて補正を行った。
続いて、金網製の蓋付容器で、内部に収容した樹脂発泡粒子が蓋を閉じた状態でこぼれることのない金網製の蓋付容器を用意し、内部が空の状態の前記蓋付容器を水中に浸漬し、水中に浸漬した状態での空容器の質量C(g)を測定した。
次に、容器内に前記樹脂発泡粒子を全量入れて蓋をした状態で、この金網製の容器を水中に浸漬し、容器を数回振って、容器と樹脂発泡粒子に付着した気泡を除去後、水中に浸漬した状態における金網製の容器とこの金網製容器に入れた発泡粒子の全量とを併せた質量D(g)を測定した。
なお、水中での質量測定には大和製衡株式会社製「電子天びんHB3000」(最小目盛り0.01g)を使用した。
そして、樹脂発泡粒子により生じる浮力を算出し、水の1gの体積を1cmとして、下記式により樹脂発泡粒子の見掛け体積E(cm)を算出した。

見掛け体積E=A+C-D
この見掛け体積E(cm)と前記樹脂発泡粒子の体積B(cm)とに基づいて下記式により樹脂発泡粒子の連続気泡率を算出した。
なお、試験数は5回とし、試料は予め、JIS K7100-1999 記号23/50、2級の環境下で16時間保管した後、同環境下において測定を実施した。

連続気泡率(%)=100×(E-B)/E
前記樹脂発泡粒子を1日間室温(23℃)で保管した後に再び圧力容器に収容し、該圧力容器の内部の空気を窒素ガスで置換した後に容器内に炭酸ガスを圧入し、圧力容器内の圧力が0.5MPa(ゲージ圧)となるようにして樹脂発泡粒子に炭酸ガスを含浸させた。
該圧力容器を20℃の環境下で24時間静置した後に容器内の樹脂発泡粒子を取り出した。
縦300mm×横400mm×厚さ30mmの直方体形状の成形空間を有する成形型に樹脂発泡粒子を充填し、過熱水蒸気(水蒸気圧0.65MPa)で40秒間加熱して樹脂発泡粒子どうしが熱融着した樹脂発泡成形体を作製した。
樹脂発泡成形体による最高面圧が0.05MPaに低下するまで冷却して樹脂発泡成形体を成形型より取り出したところ、目立った収縮等の見られない良好な発泡状態の樹脂発泡成形体を得ることができた。
樹脂発泡成形体の収縮性については以下のようにして収縮率を測定することにより評価した。
(収縮率の計算)
得られた樹脂発泡成形体を55℃のオーブンにて24時間乾燥させた後、JIS K7100:1999の記号23/50、2級環境下で16時間状態調節した。
状態調整後の樹脂発泡成形体の「縦寸法」、「横寸法」を測定し、収縮率を下記の式から算出した。

収縮率=〔1-縦寸法(mm)×横寸法(mm)/(300×400)〕×100(%)

尚、試料の寸法測定には、(株)ミツトヨ製「DIGIMATIC」CD-15タイプを用いた。
(実施例2~9、比較例1)
用いる樹脂の種類やブレンド比、製造条件等を下記表に示す通りに変更した以外は実施例1と同様に樹脂発泡粒子や樹脂発泡成形体を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。
結果を、下記表に併せて示す。
上記のように実施例においては一般的なポリカーボネート樹脂よりもガラス転移温度の高い(耐熱性に優れた)樹脂発泡体が得られている。
ことからも本発明によれば耐熱性に優れるとともに発泡状態が良好な樹脂発泡体が提供されることがわかる。
尚、実施例8、9では発泡後に収縮が見られる結果となったが実施例1~7では収縮が見られなかった。
このことから補外ガラス転移開始温度(Tig)と補外ガラス転移終了温度(Teg)との温度差(Teg-Tig)が9℃以上であることや、中間点ガラス転移温度(Tmg)よりも50℃高い温度(Tmg+50℃)での温度分散動的粘弾性測定で求められる前記ポリカーボネート系樹脂組成物の位相角が50°以下であることで、より確実に良好な発泡状態の樹脂発泡体が得られることがわかる。
10:樹脂発泡粒子、100:樹脂発泡成形体

Claims (1)

  1. リカーボネート系樹脂組成物で構成された樹脂発泡体であって、前記ポリカーボネート系樹脂組成物には、
    分岐構造を有し且つ主鎖及び側鎖が何れも下記(3”)に示す繰り返し単位で構成された第1のポリカーボネート樹脂と、

    下記式(5a)で表される共重合体である第2のポリカーボネート樹脂と、

    を含む複数のポリカーボネート樹脂が含まれている、樹脂発泡体。
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