JP7415401B2 - 成形体 - Google Patents

成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP7415401B2
JP7415401B2 JP2019178657A JP2019178657A JP7415401B2 JP 7415401 B2 JP7415401 B2 JP 7415401B2 JP 2019178657 A JP2019178657 A JP 2019178657A JP 2019178657 A JP2019178657 A JP 2019178657A JP 7415401 B2 JP7415401 B2 JP 7415401B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
base film
colored
layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019178657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021053900A (ja
Inventor
雅之 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2019178657A priority Critical patent/JP7415401B2/ja
Publication of JP2021053900A publication Critical patent/JP2021053900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7415401B2 publication Critical patent/JP7415401B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、外観の色調の調整が容易、かつ異物欠点が少ない成形体に関する。
加飾成形体として、可視光の透過性を有する基材フィルムに印刷層などからなる着色層を設け、着色層の色目を付与した外観にした、または基材フィルムの外観の色調を調整した加飾フィルムを樹脂製の基材とフィルムインサート成形などにより一体化させた成形体が提供されている。
また、印刷層などからなる着色層は、印刷塗料メーカーなどが販売する印刷塗料の標準色、設定色、一般色などと呼称される標準品から2種類以上の色を印刷塗料メーカーや印刷加工メーカーなどが混合して所定の色に調色された印刷塗料などがスクリーン印刷などにより設けられている。
特開2003-62938号公報 特開2009-262466号公報 特開2019-85516号公報
しかしながら、着色層に2種類以上の色の印刷塗料を混合して所定の色に調色して用いる場合、特に同一色相かつ同一トーンの組合せではない2種類以上の色の印刷塗料を混合して用いる場合において、色調の細やかな調整、すなわち調色が困難であったり、混合比率がわずかに異なるだけで大きく色調が異なったりすることにより、大量生産時に外観にバラツキが生じる問題があった。また、印刷塗料メーカーなどが調色した印刷塗料は標準色、設定色、一般色などと呼称される標準品よりも高価であり、印刷加工メーカーなどが自ら調色する場合は標準色、設定色、一般色などと呼称されるものと比較して工程数が増え、結果として加工費が高くなる問題があった。さらには、基材フィルムの非視認面側に設けられる着色層に含有される染料や顔料の凝集体によりインサート成形などで樹脂製の基材と一体化した際に異物欠点が生じる問題があった。
そこで本発明の課題は上記した従来技術の問題点を解決し、色調の調整が容易かつ異物欠点が少ない成形体を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、全光線透過率が0%より大きく100%以下である基材フィルムの非視認面側に、少なくとも2層以上の着色層を有し、前記着色層が隣り合う着色層と色が異なり、かつ、視認面に対して混色を成し、基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zを除く全ての着色層の全光線透過率が0%より大きく100%以下である成形体、である。
本発明により、色調の調整が容易かつ、安価で異物欠点が少ない成形体を得ることができる。
より具体的には、高意匠性樹脂部材として、例えば、自動車部品や情報機器などに好適に用いることができる。
実施例1~2、比較例1の設計層厚みを示す図 実施例1~2、比較例1の高輝度金属調フィルムを示す図 実施例1~2、比較例1の意匠層を設けた高輝度金属調フィルムを示す図 実施例1~2、比較例1の意匠層を設け、賦形した高輝度金属調フィルムを示す図 実施例1~2、比較例1の意匠層を設け、賦形し、不要部を取り除いた高輝度金属調フィルムを示す図 実施例1~2、比較例1の高輝度金属調フィルムの成形品を示す図 実施例1の着色層1の混合インキ中の白色インキの割合と明度(L)との関係を示すグラフ図 実施例2の着色層1の混合インキ中の白色インキの割合と明度(L)との関係を示すグラフ図 比較例1の着色層1の混合インキ中の白色インキの割合と明度(L)との関係を示すグラフ図
本発明の成形体は、基材フィルムの非視認面側に、少なくとも2層以上の着色層を有するものである。本発明に用いられる基材フィルムは、全光線透過率が0%より大きく100%以下である必要がある。全光線透過率が0%であると、非視認面側に設けた2層以上の着色層による意匠、および/または基材フィルムの視認面における外観調整の機能を発現することができない。
本発明に用いられる基材フィルムは熱可塑性樹脂からなることが好ましい。熱可塑性樹脂からなる基材フィルムとすることで押出成形のような既存の成形方法により容易にシート形状とすることが可能なことに加えて、成形時にも加熱によって可塑性が発現するため、本発明の成形体を容易に得ることが可能となる。ここで、基材フィルムは単層のシート状でも複数の熱可塑性樹脂が積層されたシート状でも良い。
本発明の基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、脂環族ポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチルサクシネート、ポリエチレン-2,6-ナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂、などを用いることができる。また、基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂は熱可塑性を示す限り、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、屈折率調整のためのドープ剤などを含んでいてもよい。さらに、染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤を含んでいてもよい。
本発明に用いられる基材フィルムは、フィルムの強度、耐熱性及び汎用性の観点から、二軸配向ポリエステルフィルムが好ましい。
本発明に用いられる基材フィルムは、結晶性の熱可塑性樹脂aを主成分とする層(a層)と、a層とは異なる熱可塑性樹脂bを主成分とする層(b層)を有し、前記a層とb層が厚み方向に交互に合計250層以上積層された積層フィルムがより好ましい。
本発明に用いられる基材フィルムは、前記a層とb層が厚み方向に交互に合計250層以上積層された構造であることが好ましい。より好ましくは、厚み方向に交互に合計400層以上積層された構造であり、さらに好ましくは、800層以上積層された構造である。250層未満の場合、可視光を均一に反射できず、彩度の大きなフィルムとなってしまうことがある。
本発明に用いられる基材フィルムは、少なくとも1μm以上20μm以下である厚みの厚膜層が3層以上含まれ、かつ該厚膜層が両側の最表層となることが望ましい。より好ましくは、5μm以上10μm以下である。1μm未満の場合、インサート成形といった射出成形加工において樹脂を射出する際に、樹脂剪断に起因するウォッシュアウトが発生するため積層構造が歪むことで樹脂射出部金属調の光沢が消失、またはリング状の欠陥が生じることがある。また、樹脂の強度が高いa層を厚膜層とすることで射出成型時の樹脂の剪断を軽減することができるため好ましい。
本発明に用いられる基材フィルムは、色付きを抑制する観点から、層対厚み10nm以上220nm未満の層数が、層対厚み220nm以上350nm以下の層数より多いことが好ましい。ここで、本発明で言う「層対厚み」とは、隣接するa層及びb層のそれぞれの層厚みを足した厚みを指す。また、層対厚みは、a層のみについて一方のフィルム表面から数えたm番目のa層と、隣接するb層のみについて同表面から数えたm番目のb層の層厚みを足したものでなければならない。ここで、mは整数を表している。例えば、一方のフィルム表面から反対側の表面にa1層/b1層/a2層/b2層/a3層/b3層・・・の順番で並んでいる場合、a1層とb1層が1番目の層対であり、a2層とb2層が2番目の層対であり、a3層とa3層が3番目の層対となる。層対厚み10nm以上220nm未満の層数が、層対厚み220nm以上350nm以下の層数と同数または少ないと、波長帯域400nm~1100nmの反射帯域において低波長側ほど反射率が低下するため、赤みを帯びた外観になることがある。これは、低波長側の反射を起こす層対の密度が薄くなるために起こるものである。従って、基材フィルムを構成する層の層対厚み序列としては、単調に等差数列的に層対厚みが増減するのではなく、上記条件を満たしながら等比数列的に層対厚みが増減することが好ましい。より好ましくは、層対厚み120nm以上220nm未満の層数が、層対厚み220nm以上350nm以下の層数に対して1.05倍以上2.5倍以下であることが好ましい。
基材フィルムにおけるa層、b層を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂の中でも、強度、耐熱性、透明性及び汎用性の観点から、ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
ポリエステル樹脂としては、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主成分とする単量体からの重合により得られるポリエステルが好ましい。ここで、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルスルホンジカルボン酸等を挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体等を挙げることができる。中でも屈折率の高いテレフタル酸と2,6-ナフタレンジカルボン酸が好ましい。これらの酸成分は1種類のみを用いても良く、2種類以上を併用しても良く、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を一部共重合しても良い。また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2-ビス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコール等を挙げることができる。中でも、エチレングリコールが好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種類のみを用いても良く、2種類以上を併用しても良い。
前記ポリエステルのうち、ポリエチレンテレフタレート及びその共重合体、ポリエチレンナフタレート及びその共重合体、ポリブチレンテレフタレート及びその共重合体、ポリブチレンナフタレート及びその共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレート及びその共重合体、ポリヘキサメチレンナフタレート及びその共重合体等を用いることが好ましい。
熱可塑性樹脂から選ばれた好ましい組み合わせは、一方の樹脂と同一の基本骨格を含む樹脂を用いることが好ましい。ここで、本発明で言う「基本骨格」とは、樹脂を構成する繰り返し単位のことを指し、例えば、一方の樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、エチレンテレフタレートが基本骨格であり、この場合の他の樹脂としては、例えば、エチレンテレフタレート単位とシクロヘキサン1,4-ジメチレンテレフタレート単位からなる重合体(共重合体)が挙げられる。同一の基本骨格の樹脂を用いると、積層フィルムの製膜において、フローマーク等の積層不良や層間での剥離等の問題が生じ難くなる。
前記熱可塑性樹脂aとしては、結晶性を上げ、耐押し跡性(耐打痕性)、フィルム自体の腰の強さの観点から、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを用いることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂bは、屈折率の上昇を抑制し、非結晶性の膜とする観点から、非晶性の樹脂を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂Bとしては、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル酸、シクロヘキサンジカルボン酸を含有、または、スピログリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノキシエタノールフルオレン、ビスフェノールA成分を含有した上記樹脂Xの共重合体を、上記樹脂Xと混合または単独で用いることが好ましい。
本発明に用いられる基材フィルムは、a層の面内平均屈折率と、b層の面内平均屈折率の差が0.040以上0.120以下であることが好ましい。面内平均屈折率の差が0.040未満の場合、金属光沢調の外観とならないことがある。面内平均屈折率の差が0.120を超える場合、透過率が低くなり過ぎて積層フィルムの背面に印刷を行った場合、印刷層が十分に視認できないことがある。
本発明に用いられる基材フィルムは、波長帯域400nm~700nmにおける平均反射率が30%以上100%以下であることが好ましい。波長帯域400nm~700nmにおける平均反射率が30%未満の場合、反射率が低く、金属光沢調の外観を十分に呈さない場合がある。波長帯域400nm~700nmにおける平均反射率を上記の範囲とする方法は特に限られるものでは無いが、a層とb層の層厚みや、a層とb層の面内平均屈折率を制御する方法が挙げられる。この方法を用いることで、金属を用いずに金属光沢調を得ることができるため、金属光沢調、印刷層の視認性及び高い電磁波透過性の両立が可能となる。より好ましくは40%以上100%以下である。
本発明の基材フィルムは、少なくとも片面に、アクリル・ウレタン共重合樹脂と2種類以上の架橋剤からなる易接着層が設けられていることが好ましい。基材フィルムに印刷層またはハードコート層を施す際、処理面に易接着層が設けられていない場合、界面における密着性が低下することがある。また、印刷層とハードコート層を基材フィルムおよびBの両面に施す際は、両面に易接着層が設けられていることが好ましい。
本発明に好ましく用いられる易接着層を構成するアクリル・ウレタン共重合樹脂としては、アクリル系モノマーは、例えばアルキルアクリレート(アルキル基としてはメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、2-エチルヘキシル、シクロヘキシル等)、2-ヒドロキシルエチルアクリレート、2-ヒドロキシルエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基含有モノマー、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基含有モノマー、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)のカルボキシル基またはその塩を含有するモノマー等を用いることができる。また、本発明におけるウレタン成分としては、ポリヒドロキシ化合物とポリイソシアネート化合物を、乳化重合、懸濁重合等の公知のウレタン樹脂の重合方法によって反応させることで得られる樹脂を用いることができる。ウレタン成分を構成するポリヒドロキシ化合物としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ポリカーボネートジオール、グリセリン等を用いることができる。
本発明における易接着層を構成する架橋剤としては、架橋性官能基を共重合することが好ましく、例えば、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メチロール化或いはアルキロール化した尿素系架橋剤、アクリルアミド系架橋剤、ポリアミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤等を用いることができる。また、ハードコート層やシリコーン系接着層との耐湿熱接着性の観点から、2種類以上の架橋剤を用いることが好ましく、具体的には、架橋剤の少なくとも1種類がオキサゾリン系架橋剤またはカルボジイミド系架橋剤を用いることが好ましい。
さらに、前記易接着層の成分だけであると帯電し易いため、その結果、静電気によりポリエステルフィルムAおよびBとスモーク層、印刷層またはハードコート層との間に異物が混入し、外観欠点となる問題を引き起こすことがある。そのため易接着層の成分には、帯電防止の観点から、導電性高分子を含んでいることが好ましい。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリチオフェン・ビニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ-p-フェニレン、ポリヘテロサイクル・ビニレン、特に好ましくは、(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)である。
本発明の成形体は、基材フィルムの非視認面側に、少なくとも2層以上の着色層を有し、前記着色層が隣り合う着色層と色が異なり、かつ、視認面に対して混色を成す。なお、基材フィルムの非視認面から最も近い位置に設けられた着色層を着色層X、最も遠い位置に設けられた着色層を着色層Zと呼ぶ場合がある。例えば、基材フィルムの非視認面から着色層X、着色層Y1、着色層Y2、着色層Y3・・・着色層Zの順番で並ぶ構成となる。なお、着色層は、基材フィルムの非視認面側に直接積層されていてもよく、その他の層を介して積層されていても良い。
本発明の着色層は、印刷塗料の標準色、設定色、一般色などと呼称される標準品の単色から成ることが好ましい。かかる着色層とすると、前記印刷塗料と印刷塗料の透明、メジウム、ビクトリアなどと呼称される無色透明の標準品とを混合して色濃度調整を行ったもの、すなわち、印刷塗料の標準色、設定色、一般色などと呼称される標準品から2種類以上の色を混合して所定の色に調色した印刷塗料などに比べて、工数削減による歩留まりを改善しつつ、安価に形成することができる。
本発明の隣り合う着色層と色が異なる少なくとも2層以上の着色層は、視認面に対して混色を成す。例えば、着色層が3層であり、基材フィルムの非視認面から着色層Xが赤、着色層Yが青、着色層Zが緑の場合、非視認面に対して混色である黒色を呈する。着色層が2層であり、基材フィルムの非視認面から着色層Xが赤、着色層Zが青の場合、非視認面に対して混合色である紫色を呈する。また、着色層を2層とし、かつ基材フィルムの非視認面に最も近い位置に設けられた着色層Xを無色透明とすることで、基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zの色をそのまま非視認面に対して混色として呈することもできる。
本発明の少なくとも2層以上の着色層は、隣り合う着色層と色が異なる。すなわち、L色空間において、隣り合う着色層の一方の着色層の色が(L 、a 、b )、もう一方の着色層の色が(L 、a 、b )であるとき、色差ΔE={(L ―L +(a ―a +(b ―b 1/2が2.3以上であれば良い。2.3より小さいと同一色と視認される。より好ましくは色差ΔE=3.0以上であることが好ましく、ΔE=4.0以上であることが好ましい。
着色層の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、有色の樹脂製フィルムを接着剤などを介して積層させる方法、または印刷塗料を印刷する方法、樹脂成形体をフィルムインサート成形や三次元表面被覆成形などにより一体化させる方法などを用いることができる。
樹脂製フィルムとしては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などの透光性を有する樹脂に染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤を添加したものを溶融、固化してシート化したものが挙げられる。樹脂シートの厚さは、加工性の観点から、5μm以上500μm以下であることが好ましい。
基材フィルムと樹脂製フィルムとを、接着剤を介して積層させる方法は特に限られるものでは無いが、ドライラミネートにより形成することが好ましい。
本発明に用いられる接着剤は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、成形加工時の耐熱性の観点から二液硬化型ポリウレタン系接着剤が好ましく用いられる。二液硬化型ポリウレタン系の接着剤は、高分子末端に水酸基を有する主剤(ポリオール)と、イソシアネート基を有する硬化剤(ポリイソシアネート)を含み、水酸基とイソシアネート基の反応によりウレタン結合を形成して硬化する。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレン-プロピレン共重合ポリオール、ポリテトラメチレンポリオールなどの単独あるいはそれらの混合物が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸など)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,6-ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコールなど)とを重縮合させ得られたポリオール、などが挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、2,4-トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、カルボジイミド変性MDI、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び脂環式系ポリイソシアネートが挙げられる。
また、本発明において用いられる接着剤層には各種の添加剤、例えば粘度調整剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、耐電防止剤、核剤などが配合されてもよい。
本発明の接着層の厚さは、接着性とフィルム外観を両立させる観点から、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。本発明の接着層の厚さが0.5μm未満であると、層間の密着性が損なわれる場合がある。一方、本発明の接着層の厚さが30μmを超えると層の厚みムラによりフィルム外観が損なわれる場合がある。本発明の接着層の厚さの好ましい範囲は0.7μm以上20μm以下であり、より好ましくは1μm以上10μm以下であり、さらに好ましくは2μm以上5μm以下である。
印刷塗料としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体系樹脂共重合体などの透光性を有する樹脂に染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤を添加したものが挙げられる。
印刷層の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、コート、又は印刷等を用いることができ、例えばロールコート法、グラビアコート法、コンマコート法などのコート法の他、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を用いることができる。
コート、又は印刷により形成される印刷層の厚みは、成形後の色調保持性、意匠性の観点から、1μm以上100μm以下であることが好ましく、2μm以上50μm以下であることがより好ましく、5μm以上40μm以上であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂成形体に用いられる樹脂としては本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、ポリブタジエン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル・スチレン系共重合樹脂、ポリアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系共重合樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルニトリル・エチレンプロポレン・スチレン系共重合樹脂などの樹脂が用いられる。また、樹脂製の基材に用いられる樹脂は、染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、屈折率調整のためのドープ剤などを含んでいてもよい。特に、着色層Bを樹脂製の基材とする場合、樹脂製の基材に用いられる樹脂は、染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤を含むことが好ましい。
樹脂成形体の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、樹脂成形体をフィルムインサート成形や三次元表面被覆成形などにより一体化させる方法などを用いることができる。
本発明の基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zを除く全ての着色層は、全光線透過率が0%より大きく100%以下である必要がある。全光線透過率が0%であると、隣り合う着色層と色が異なる少なくとも2層以上の着色層からなる混合色を発現することができない。
着色層Zを除く全ての着色層は、全光線透過率が0%より大きく100%以下とする方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、樹脂製フィルム、印刷塗料、樹脂成形体を構成する樹脂に透光性を有するように染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤の添加量を調整する方法や、染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤を含む樹脂と透光性を有する樹脂とを混練する方法などを用いることができる。また、これにより着色層Zを除く全ての着色層に含有される染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤の量が少なくなるため、染料、無機顔料、有機顔料などの凝集体に起因してインサート成形などで樹脂製の基材層と一体化した際に発生する異物欠点を削減することができる。
本発明の基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zを除く全ての着色層の形成方法は、加工コストおよび意匠の多様性の観点から印刷塗料を印刷する方法が好ましい。
本発明の基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zの形成方法は、加工コストの観点から樹脂成形体をフィルムインサート成形や三次元表面被覆成形などにより一体化させる方法が好ましい。
本発明の成形体は、少なくとも1層以上の樹脂製の層(基材層)を有することが好ましい。樹脂製の基材層を設ける位置は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、基材フィルムの非視認面側、基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zの非視認面側、またはそのいずれもとすることができる。また、少なくとも1層以上の着色層を樹脂シートまたは樹脂成形体とした場合、それらを樹脂製の基材層とみなすことができる。
樹脂製の基材層の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、樹脂シートを接着剤などを介して積層させる方法、または樹脂成形体をフィルムインサート成形や三次元表面被覆成形などにより一体化させる方法などを用いることができる。
本発明の成形体において、本発明の基材フィルムとして積層フィルムを用い、かつ着色層が2層で構成される場合、基材フィルムの非視認面から最も近い位置に設けられた着色層Xは全光線透過率が0%より大きく100%より小さい白色であり、かつ基材フィルムの非視認面から最も遠い位置に設けられた着色層Zは黒色であることが好ましい。着色層Xの白色の全光線透過率を調整し、かつ着色層Zを黒色とすることで、積層フィルムの無彩色の金属光沢調の明度を調整することができる。ここで、白色とは、L色空間において、Lが50以上100以下、かつ、aが-10以上10以下、かつ、bが-10以上10以下であることを表す。Lはより好ましくは60以上100以下、さらに好ましくは70以上100以下である。また、aはより好ましくは-9以上9以下、さらに好ましくは-8以上8以下である。また、bはより好ましくは-9以上9以下、さらに好ましくは-8以上8以下である。また、黒色とは、L色空間において、Lが0以上50より小さく、かつ、aが-10以上10以下、かつ、bが-10以上10以下であることを表す。Lはより好ましくは0以上40以下、さらに好ましくは0以上30以下である。また、aはより好ましくは-9以上9以下、さらに好ましくは-8以上8以下である。また、bはより好ましくは-9以上9以下、さらに好ましくは-8以上8以下である。
本発明の成形体は、視認面に耐候性、耐光性、耐傷性などを付与する目的で表面保護層がけられていることが好ましい。
表面保護層の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、樹脂シートを接着剤や粘着材などを介して積層させる方法、又は印刷塗料を印刷する方法、やハードコート塗料を塗布する方法、樹脂製の基材を接着剤や粘着材などを介して積層させる方法、樹脂をインサート成形により一体化させる方法などを用いることができる。
本発明の成形体は、基材フィルムの少なくとも片面に図柄などの意匠層が設けられていることが好ましい。
意匠層の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、印刷塗料を印刷する方法などを用いることができる。
本発明の成形体は、基材フィルムの少なくとも片面に図柄などの意匠層に応じて基材フィルムが三次元形状に賦形されていることが好ましい。
基材フィルムを三次元形状に賦形する方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、高圧成形、プレス成形などを用いることができる。
本発明の成形体は、ヒーター機能を付与する目的で導電材料を用いた回路を設けることができる。
回路の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、銀やカーボンブラックなどの導電性物質の粒子を含む印刷塗料を回路形状に印刷する方法等を用いることができる。
本発明の成形体は、本発明の効果を損なわない限り、ハードコート層、易滑層、帯電防止層、耐摩耗性層、反射防止層、紫外線吸収層、印刷層、透明導電層、ガスバリア層、ホログラム層、剥離層、粘着層、エンボス層、接着層などの機能性層を形成してもよい。
以下、実施例に沿って本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、諸特性は以下の方法により測定した。
(1)フィルムの層構成及び層厚み
ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡((株)日立製作所製、H-7100FA型)を用い、加速電圧75kVでフィルムの断面を40,000倍に拡大して観察し、断面部分を撮影して層構成及び層厚みを測定した。また、各層の合計厚みをポリエステルフィルムAまたはBの全体厚みとした。なお、コントラストを高く得るために、RuOを使用してサンプルを染色した。
フィルムの層構成及び層厚みの具体的な求め方を説明する。約40,000倍のTEM写真を、CanonScanD123U(キャノン(株)製)を用いて画像サイズ729dpiで取り込んだ。画像をJPEG形式で保存し、次いで、画像処理ソフト(販売元プラネトロン(株)、Imagc-Pro Plus ver.4)を用いて、該JPEGファイルを開き、画像解析を行った。画像解析処理は、垂直シックプロファイルモードで、厚み方向と幅方向の2本のライン間で挟まれた領域における平均の明るさとの関係を、数値データとして読み取った。表計算ソフト(Excel2016)を用いて、位置(nm)と明るさのデータに対してサンプリングステップ6(間引き6)でデータ採取後、3点移動平均の数値処理を施した。さらに、得られた周期的に明るさが変化するデータを微分し、VBA(ビジュアル・ベーシック・フォア アプリケーションズ)プログラムにより、微分曲線の極大値と極小値を読み込み、隣り合うこれらの間隔を1層の層厚みとして算出した。この操作を写真毎に行い、全ての層の層厚みを算出した。得られた層厚みのうち、薄膜層は1μm未満の厚みの層とした。薄膜層については、隣り合うA層およびB層の層厚みの和の平均値を全ての組について順次求めた。隣り合うA層とB層からなる組の平均層厚みと隣り合う組の平均層厚みとの差が50nm以下の範囲で連続的に単調増加もしくは単調減少配列している群を傾斜構造と定義した。傾斜構造は組番号と平均層厚みの関係を最小二乗近似した際、そのRの二乗が0.5以上となる正もしくは負の傾きを持つものとし、図1の構成を4段の傾斜構造と呼ぶこととした。
(2)平均反射率
1m×1mのサイズのポリエステルフィルムAまたはBの中央部から5cm四方のサンプルを切り出した。次いで、分光光度計((株)日立製作所製、U-4100 Spectrophotometer)を用いて、入射角度Φ=10度における相対反射率を測定した。付属の積分球の内壁は、硫酸バリウムであり、標準板は、酸化アルミニウムである。測定波長は、250nm~1200nm、スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲイン2と設定し、走査速度600nm/分で測定した。サンプルの裏面を油性インキで黒塗りした。次いで、波長帯域400~700nmにおける平均反射率を算出した。平均反射率の算出方法は、波長1nm毎の絶対反射率のデータを用いてシンプソン法公式に基づき、反射曲線と波長帯域で囲まれた面積を計算し、波長帯域の幅である300nmで除することにより、平均反射率を求めた。なお、シンプソン法についての詳細な説明は、山内二郎他著書の「電子計算機のための数値計算法I」(培風館)(昭和40年)に記載されている。
(3)基材フィルムの全光線透過率
1m×1mのポリエステルフィルムAまたはBの中央部から5cm四方のサンプルを切り出した。次いで、分光光度計((株)日立製作所製、U-4100 Spectrophotometer)を用いて、入射角度Φ=10度における透過率を測定した。付属の積分球の内壁は、硫酸バリウムである。測定波長は、250nm~1200nm、スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲイン2と設定し、走査速度600nm/分で測定した。次いで、波長帯域400~700nmにおける平均透過率を全光線透過率として算出した。平均透過率の算出方法は、波長1nm毎の絶対反射率のデータを用いてシンプソン法公式に基づき、透過曲線と波長帯域で囲まれた面積を計算し、波長帯域の幅である300nmで除することにより、平均透過率を求めた。
(4)色調の測定
ポリエステルフィルムAは、1m×1mのサイズの縦横共に10cm間隔で計121箇所から5cm四方のサンプルを切り出した。成形体は、意匠層が設けられていない箇所からサンプルを切り出した。分光測色計(コニカミノルタセンシング(株)製、CM-3600d)を用いて、各サンプルにおける視認面側のL、a、bを測定し、n数5の平均値を算出した。
なお、測定の手段としては、分光測色計付属のゼロ構成ボックスで反射率のゼロ構成を行い、次いで、付属の白色校正板を用いて100%校正を行った後、以下の条件でフィルムのL、aのSCIの値を測定した。
モード:反射、SCI/SCE同時校正
測定径:8mm
サンプル:非測定面側に黒インキを塗布
光源:D65
(5)面内平均屈折率
ポリエステルフィルムAまたはBのA層、B層のそれぞれについて、厚さ0.5mmのフィルムに切り取り、幅5mm、長さ20mmの大きさの試験片を切り出し、アッベ屈折率計(アタゴ製、DR-M2)によって、23℃、589nm波長における屈折率を測定し、n数5の平均値を算出した。
(6)着色層の全光線透過率
着色層が印刷塗料を印刷する方法で設けられる場合は実施例と同一の方法かつ条件で東レ株式会社製、“ルミラー”#100-U40に着色層を設けたもの、着色層が有色の樹脂製フィルムである場合は有色の樹脂製フィルム単体、着色層が樹脂成形体である場合は樹脂成形体単体をそれぞれ切り出した。次いで、分光光度計((株)日立製作所製、U-4100 Spectrophotometer)を用いて、入射角度Φ=10度における透過率を測定した。付属の積分球の内壁は、硫酸バリウムである。測定波長は、250nm~1200nm、スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲイン2と設定し、走査速度600nm/分で測定した。次いで、波長帯域400~700nmにおける平均透過率を全光線透過率として算出した。平均透過率の算出方法は、波長1nm毎の絶対反射率のデータを用いてシンプソン法公式に基づき、透過曲線と波長帯域で囲まれた面積を計算し、波長帯域の幅である300nmで除することにより、平均透過率を求めた。全光線透過率が0%より大きく100%以下である場合を○、全光線透過率が0%である場合を×とした。
(7)隣り合う着色層の色差
着色層が印刷塗料を印刷する方法で設けられる場合は実施例と同一の方法かつ条件で東レ株式会社製、“ルミラー”#100-U40に着色層を設けたもの、着色層が有色の樹脂製フィルムである場合は有色の樹脂製フィルム単体、着色層が樹脂成形体である場合は樹脂成形体単体をそれぞれ切り出した。次いで、分光測色計(コニカミノルタセンシング(株)製、CM-3600d)を用いて、各サンプルにおける視認面側のL、a、bを測定し、n数5の平均値を算出した。
なお、測定の手段としては、分光測色計付属のゼロ構成ボックスで反射率のゼロ構成を行い、次いで、付属の白色校正板を用いて100%校正を行った後、以下の条件で隣り合う着色層のL、aのSCIの値を測定した。
モード:反射、SCI/SCE同時校正
測定径:8mm
サンプル:非測定面側に黒インキを塗布
光源:D65
隣り合う着色層の色差ΔEが2.3以上である場合を○、2.3より小さい場合を×とした。
(8)調色されていない着色層の色
着色層が印刷塗料を印刷する方法で設けられる場合は実施例と同一の方法かつ条件で東レ株式会社製、“ルミラー(登録商標)”#100-U40に着色層を設けたもの、着色層が有色の樹脂製フィルムである場合は有色の樹脂製フィルム単体、着色層が樹脂成形体である場合は樹脂成形体単体をそれぞれ切り出した。次いで、分光測色計(コニカミノルタセンシング(株)製、CM-3600d)を用いて、各サンプルにおける視認面側のL、a、bを測定し、n数5の平均値を算出した。
なお、測定の手段としては、分光測色計付属のゼロ構成ボックスで反射率のゼロ構成を行い、次いで、付属の白色校正板を用いて100%校正を行った後、以下の条件で隣り合う着色層のL、aのSCIの値を測定した。
モード:反射、SCI/SCE同時校正
測定径:8mm
サンプル:非測定面側に黒インキを塗布
光源:D65
が50以上100以下、かつ、aが-10以上10以下、かつ、bが-10以上10以下である場合を白色、Lが0以上50より小さく、かつ、aが-10以上10以下、かつ、bが-10以上10以下である場合を黒色、それ以外の場合をその他の色とした。
(原料)
(樹脂A)
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール60重量部の混合物に、テレフタル酸ジメチル量に対して酢酸マグネシウム0.09重量部、三酸化アンチモン0.03重量部を添加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行う。次いで、該エステル交換反応生成物に、テレフタル酸ジメチル量に対して、リン酸85%水溶液0.020重量部を添加した後、重縮合反応槽に移行する。さらに、加熱昇温しながら反応系を除々に減圧して1mmHgの減圧下、290℃で常法により重縮合反応を行い、固有粘度(IV)0.63のポリエチレンテレフタレート(以下、PETということがある)を得た。
(樹脂B)
固有粘度(IV)0.55のスピログリコール(SPG)をジオール成分全体に対して21mol%、及びシクロヘキサンジカルボン酸(CHDC)をジカルボン酸成分全体に対して24mol%を共重合したポリエチレンテレフタレート。
(易接着層の組成物-I)
・アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)の水分散体:山南合成化学(株)製、サンナロンWG658(固形分濃度30重量%)
・イソシアネート化合物(b)の水分散体:第一工業製薬(株)製、エラストロンE-37(固形分濃度28重量%)
・エポキシ化合物(c)の水分散体:DIC(株)製、CR-5L(固形分濃度100重量%)
・ポリチオフェン構造を有する化合物および陰イオン構造を有する化合物からなる組成物(d)の水分散体(固形分濃度1.3重量%)
・オキサゾリン化合物(e)の水分散体:日本触媒(株)製、“エポクロス(登録商標)”WS-500(固形分濃度40重量%)
・カルボジイミド化合物(f)の水分散体:日清紡(株)製、“カルボジライト(登録商標)”V-04(固形分濃度40%)
・シリカ粒子(g):日揮触媒化成(株)製、スフェリカスラリー140(固形分濃度40%)
・アセチレンジオール系界面活性剤(h):日信化学(株)製、オルフィンEXP4051(固形分濃度50%)
・水系溶媒(i):純水
上記した(a)~(h)を固形分重量比で、(a)/(b)/(c)/(d)/(e)/(f)/(g)/(h)=100/100/75/25/60/60/10/15となるように混合し、かつ前記水系塗剤の固形分濃度が3重量%となるように(i)を混合し、濃度調整した。
(実施例1)
樹脂Aおよび樹脂Bを、各々別のベント付き二軸押出機で280℃の溶融状態とした後、ギヤポンプおよびフィルターを介して、301個のスリットを有する部材を別個に3個有する901層のフィードブロックにて合流させた。なお、厚膜層となる両側の最表層は樹脂Aとなり、樹脂Aと樹脂Bが交互に積層され、かつ隣接する樹脂Aからなる層と樹脂Bからなる層の層厚みは、ほぼ同じになるようにした。次いで、T-ダイに導いてシート状に成形した後、静電印加で表面温度25℃に保たれたキャスティングドラムに密着させて急冷固化し、キャストフィルムを得た。
得られたキャストフィルムを75℃に設定したロール群で加熱した後、延伸区間長100mmの間で、フィルム両面からラジエーションヒーターにより急速加熱しながら、縦方向に3.3倍延伸し、その後一旦冷却して一軸延伸フィルムを得た。次いで、該一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、フィルムの塗れ張力を55mN/mとし、#4のメタバーで易接着層の組成物-Iをフィルムの両面に塗布した。
得られた一軸延伸フィルムをテンターに導き、100℃の熱風予熱後、110℃の温度で横方向に3.5倍延伸した。延伸したフィルムは、そのままテンター内で240℃の熱風にて熱処理を行い、次いで、同温度にて幅方向に7%の弛緩処理を施し、その後、室温まで冷却してワインダーにて巻き取り、ポリエステルフィルムAを得た。得られた二軸延伸されたフィルムのフィルム全体厚みは、122μmであり、平均反射率は69.1%、1m×1mの範囲における彩度は2.0であった。このポリエステルフィルムAの層設計は図1の通りであり、スリット間隙を調整することにより、各層の層厚みを制御した。該二軸延伸フィルムの厚み方向の断面をTEM観察し、画像処理により層厚み分布を求めた。最表層となる層番号1及び層番号901の層厚みは何れも10μmであり、樹脂A1で構成される層番号226、層番号451、及び層番号676の層厚みは4μmであった。
得られたポリエステルフィルムAに、株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を5:95の重量比で混合して色濃度調整インキを調整した後、色濃度調整インキと株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈インキを調整し、非視認面にスクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して着色層1を設けた。次いで、株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒色(480)と、株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈したインキを調整し、着色層1上にスクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して着色層2を設けた。
次いで、ポリエステルフィルムAの視認面(図2)に図の柄を描くように部分的に株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈インキを調整し、スクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して意匠層を設けた(図3)。
次いで、高圧成形機を用いて両面に印刷層を設けたインジウム調フィルムを180℃に加熱して100barの圧力で、視認面の意匠層がない部分が立体的に凸形状を形成するように賦形し(図4)、その後不要な部分を取り除いた(図5)。
次に、一部を賦形して不要な部分を取り除いたポリエステルフィルムAを射出成形機の金型に配置し、意匠層面にCovestro AG製ポリカーボネート樹脂“Makrolon(登録商標)”のAL2447を流し込んで溶着して一体化させ、表面保護層を設けた。
更にポリカーボネート樹脂と一体化したものを異なる射出成形機の金型に配置し、着色層2面に東レ株式会社製ABS樹脂“トヨラック(登録商標)”の900-352(黒色)を流し込んで溶着して一体化して樹脂製の基材層を設け、成形体・実施例1-A(図6)を得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を25:75の重量比で混合して調整したものに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例1-Bを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を50:50の重量比で混合したものに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例1-Cを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を75:25の重量比で混合したものに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例1-Dを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)に変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例1-Eを得た。
結果を表1と図7に示す。白色と黒色の無彩色同士の組合せであるため、色相と彩度を示すa、bの値の変化は小さいが、明度を示すLの値が着色層1の白色インキの濃度と比例関係にあり、色調の調整が容易に行えることが示された。
(実施例2)
実施例1で得たポリエステルフィルムAに、株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を5:95の重量比で混合して色濃度調整インキを調整した後、色濃度調整インキと株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈インキを調整し、非視認面にスクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して着色層1を設けた。
次いで、ポリエステルフィルムAの視認面に図の柄を描くように部分的に株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈インキを調整し、スクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して意匠層を設けた。
次いで、高圧成形機を用いて両面に印刷層を設けたインジウム調フィルムを180℃に加熱して100barの圧力で、視認面の意匠層がない部分が立体的に凸形状を形成するように賦形し、その後不要な部分を取り除いた。
次に、一部を賦形して不要な部分を取り除いたポリエステルフィルムAを射出成形機の金型に配置し、意匠層面にCovestro AG製ポリカーボネート樹脂“Makrolon(登録商標)”のAL2447を流し込んで溶着して一体化させ、表面保護層を設けた。
更にポリカーボネート樹脂と一体化したものを異なる射出成形機の金型に配置し、着色層1面に東レ株式会社製ABS樹脂“トヨラック(登録商標)”の700-314(黒色)を流し込んで溶着して一体化して着色層2兼樹脂製の基材層を設け、成形体・実施例2-Aを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を25:75の重量比で混合して調整したものに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例2-Bを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を50:50の重量比で混合したものに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例2-Cを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)と無色(930)を75:25の重量比で混合したものに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例2-Dを得た。
色濃度調整インキを株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)に変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・実施例2-Eを得た。
結果を表と図8に示す。白色と黒色の無彩色同士の組合せであるため、色相と彩度を示すa*、b*の値の変化は小さいが、明度を示すL*の値が着色層1の白色インキの濃度と比例関係にあり、色調の調整が容易に行えることが示された。
(比較例1)
実施例1で得たポリエステルフィルムAに、株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈インキを調整し、非視認面にスクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して着色層1を設けた。
次いで、ポリエステルフィルムAの視認面に図の柄を描くように部分的に株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製希釈溶剤である「UPX標準希釈溶剤」とを100:15の重量比で混合して希釈インキを調整し、スクリーン印刷機により、線径40μm、250メッシュのスクリーン版を用いて塗布し、80℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥して意匠層を設けた。
次いで、高圧成形機を用いて両面に印刷層を設けたインジウム調フィルムを180℃に加熱して100barの圧力で、視認面の意匠層がない部分が立体的に凸形状を形成するように賦形し、その後不要な部分を取り除いた。
次に、一部を賦形して不要な部分を取り除いたポリエステルフィルムAを射出成形機の金型に配置し、意匠層面にCovestro AG製ポリカーボネート樹脂“Makrolon(登録商標)”のAL2447を流し込んで溶着して一体化させ、表面保護層を設けた。
更にポリカーボネート樹脂と一体化したものを異なる射出成形機の金型に配置し、着色層1面に東レ株式会社製ABS樹脂“トヨラック(登録商標)”の900-352(黒色)を流し込んで溶着して一体化して樹脂製の基材層を設け、成形体・比較例2-Aを得た。
株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)を株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)を10:90の重量比で混合した調色インキに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・比較例2-Bを得た。
株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)を株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)を5:95の重量比で混合した調色インキに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・比較例2-Cを得た。
株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)を株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の黒(480)と株式会社ミノグループ製溶剤性インキ「UPX」の白(450)を2:98の重量比で混合した調色インキに変更して着色層1を設けた以外は成形体1-Aと同様にして、成形体・比較例2-Dを得た。
結果を表と図9に示す。実施例1、2と同様に色相と彩度を示すa*、b*の値の変化は小さいが、明度を示すL*の値が実施例1、2と異なり、白色インキの濃度がわずかな変化で値が大きく異なる領域が存在するなど、色調の調整が容易には行えないことが示された。
Figure 0007415401000001
Figure 0007415401000002
Figure 0007415401000003
本発明の成形体は、インジウムの金属皮膜と同等の外観を有し、さらに電磁波透過性や絶縁に優れるため、それを用いた成形体として、例えば、自動車部品、建材、携帯型電子機器、電気製品等に好適に用いることができる。
1:層番号
2:層厚み
3:厚膜層
4:A層の層厚み分布
5:B層の層厚み分布

Claims (9)

  1. 全光線透過率が0%より大きく100%以下である基材フィルムの非視認面側に、少なくとも2層以上の着色層を有し、前記着色層が隣り合う着色層の色が異なり、かつ、視認面に対して混色を成し、基材フィルム面から最も遠い位置に設けられた着色層Zを除く着色層の全光線透過率が0%より大きく100%以下であり、前記基材フィルムが、結晶性の熱可塑性樹脂aを主成分とする層(以下、a層)とa層とは異なる熱可塑性樹脂bを主成分とする層(以下、b層)を有し、前記a層とb層が厚み方向に交互に合計250層以上積層された波長帯域400~700nmにおける平均反射率が30%以上100%以下である積層フィルムである成形体。
  2. 前記基材フィルムの視認面側または非視認面側の少なくとも一方の面に樹脂製の基材層が設けられている、請求項1に記載の成形体。
  3. 前記基材フィルム面から最も遠い位置に設けられた着色層Zを除く着色層が、印刷塗料が印刷された印刷層である、請求項1または2に記載の成形体。
  4. 前記着色層Zが、染料、無機顔料、有機顔料などの着色剤を有する樹脂製の層である、請求項1~3のいずれかに記載の成形体
  5. 前記着色層が2層からなり、基材フィルム面から最も近い位置に設けられた着色層Xが、全光線透過率が0%より大きく100%より小さい白色であり、基材フィルム面から最も遠い位置に設けられた着色層Zが黒色である請求項1~のいずれかに記載の成形体。
  6. 前記基材フィルムと樹脂製の層を有し、前記基材フィルムと樹脂製の層とがインサート成形により一体化されてなる、請求項1~のいずれかに記載の成形体。
  7. 前記基材フィルムの少なくとも片面に図柄などの意匠層が設けられている、請求項1~のいずれかに記載の成形体。
  8. 前記基材フィルムが前記図柄などの意匠に合わせて賦形されている、請求項1~のいずれかに記載の成形体。
  9. 前記基材フィルムの視認面側に表面保護層が設けられている、請求項1~のいずれかに記載の成形体。
JP2019178657A 2019-09-30 2019-09-30 成形体 Active JP7415401B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019178657A JP7415401B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019178657A JP7415401B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021053900A JP2021053900A (ja) 2021-04-08
JP7415401B2 true JP7415401B2 (ja) 2024-01-17

Family

ID=75272036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019178657A Active JP7415401B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7415401B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7261841B2 (ja) * 2021-08-16 2023-04-20 ポリプラスチックス株式会社 二色成形品の強度低下抑制方法、二色成形用樹脂組成物、並びに二色成形品及びその製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3028044U (ja) 1996-02-16 1996-08-30 日本写真印刷株式会社 建材用シートおよび建材
JP2001272935A (ja) 2000-03-27 2001-10-05 Nissha Printing Co Ltd 照光性加飾シートと照光性加飾成形品の製造方法
JP2003305811A (ja) 2002-04-16 2003-10-28 Dainippon Printing Co Ltd 多層積層樹脂フィルム
JP2009262466A (ja) 2008-04-28 2009-11-12 Toray Ind Inc 成形体または積層フィルム
JP2018171816A (ja) 2017-03-31 2018-11-08 大日本印刷株式会社 化粧シート及び該化粧シートを備える化粧部材

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3241142B2 (ja) * 1993-01-20 2001-12-25 大日本印刷株式会社 凹凸模様と鏡面光沢を有する成形用化粧シート及び絵付け成形品の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3028044U (ja) 1996-02-16 1996-08-30 日本写真印刷株式会社 建材用シートおよび建材
JP2001272935A (ja) 2000-03-27 2001-10-05 Nissha Printing Co Ltd 照光性加飾シートと照光性加飾成形品の製造方法
JP2003305811A (ja) 2002-04-16 2003-10-28 Dainippon Printing Co Ltd 多層積層樹脂フィルム
JP2009262466A (ja) 2008-04-28 2009-11-12 Toray Ind Inc 成形体または積層フィルム
JP2018171816A (ja) 2017-03-31 2018-11-08 大日本印刷株式会社 化粧シート及び該化粧シートを備える化粧部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021053900A (ja) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100358710C (zh) 硬涂层薄膜、防反射薄膜以及图像显示装置
US9878523B2 (en) Laminated film
JP5966752B2 (ja) ヘッドアップディスプレイおよびそれを用いた移動機器
KR102689393B1 (ko) 폴리에스테르 필름
JP6528809B2 (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP7415401B2 (ja) 成形体
JP2015068996A (ja) 画面保護用基材フィルムおよびそれを用いた画面保護シート
JP2009154296A (ja) 樹脂シート
JP2011156687A (ja) 樹脂シートおよびそれを用いた成形品
JP2008221560A (ja) 積層フィルム
KR101888142B1 (ko) 다층 필름
JP2020090040A (ja) インジウム調フィルム及びそれを用いた成形体
JP5295822B2 (ja) 帯電防止性白色ポリエステルフィルム
JP2018158280A (ja) 積層フィルムの製造方法
JP2016168833A (ja) 成型用積層フィルム及びそれを用いた成型品
JP2018089962A (ja) 積層フィルムの製造方法
JP5295823B2 (ja) 帯電防止性白色ポリエステルフィルム
JP2010215738A (ja) 帯電防止性絵柄印刷用ポリエステルフィルム
JP2018069552A (ja) 成型用フィルム、成型用シート、成型用加飾フィルム及びそれらを用いた成型体
JP5726925B2 (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2017052273A (ja) 積層フィルム
JP2013022831A (ja) 易接着フィルムおよびその製造方法
JP6880621B2 (ja) 熱可塑性樹脂フィルム
JP2014113689A (ja) 成型加飾用積層フィルム、成型加飾用積層シート
WO2022181583A1 (ja) 成型用フィルム及びそれを用いた成型体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7415401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151