JP7413698B2 - パーキングロック装置およびそれを備えたモータユニット - Google Patents

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Description

本発明は、パーキングロック装置およびそれを備えたモータユニットに関する。
車両に搭載されるパーキングロック装置は、シフトレバーをパーキングの位置にシフトさせたとき、または手動でパーキングボタンを操作したときに、車輪が不用意に回転することを防止するために設けられる。例えば、シフトレバーをパーキングの位置にシフトさせると、アクチュエータが駆動される。アクチュエータは、フランジを回転させてパーキングロッドを移動させ、パーキングロッドのカム部材をパーキングポールと摺動させる。これにより、パーキングポールが回転する。パーキングポールの突起部がパーキングギヤの凹部に入り込むと、パーキングギヤがロックされる。同時に、パーキングギヤと同軸で設けられる駆動ギヤもロックされる。この場合、駆動ギヤと他のギヤおよびシャフトを介して連結される車軸は回転することができない。よって、例えば、坂道に車両を停車させ、パーキングロック装置を作動させると、車輪は回転せず、車両は坂道に沿って後退しない。このようなパーキングロック装置は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2011-143893号公報
ところで、上記のパーキングロッドを移動させるフランジは、回転プレートと、支持プレートと、を有する。回転プレートは、アクチュエータとマニュアルシャフトを介して連結され、マニュアルシャフトを軸として回転する。支持プレートは、回転プレートと連結されて回転プレートと一体的に回転する。パーキングロッドは、上記の支持プレートで支持される。
回転プレートの外周面には、第1の凹部と、第2の凹部と、が設けられる。第1の凹部または第2の凹部には、規制部材のローラが嵌り、これによってフランジの回転が規制される。
このとき、回転プレートに対して、支持プレートで支持されたパーキングロッドが離れて位置すると、ハウジング内でフランジとパーキングロッドとを収容する空間が大きくなる。その結果、パーキングロック装置全体が大型化する虞がある。
本発明は、上記の点に鑑み、フランジとパーキングロッドとをコンパクトにまとめて配置して、装置全体を小型化することができるパーキングロック装置と、そのパーキングロック装置を備えたモータユニットとを提供することを目的とする。
本発明の例示的なパーキングロック装置は、第1の回転軸を中心に回転するパーキングギヤと、前記パーキングギヤと噛み合う突起部を有し、前記第1の回転軸に沿った第2の回転軸を中心に回転するパーキングポールと、前記パーキングポールと接触するカム部材を有するパーキングロッドと、前記パーキングロッドを支持するフランジと、前記フランジと連結されるマニュアルシャフトと、前記マニュアルシャフトを介して前記フランジを回転させることにより、前記フランジで支持された前記パーキングロッドを移動させるアクチュエータと、前記フランジと摺動するローラを有し、前記フランジの回転を規制する規制部材と、を備え、前記パーキングポールは、前記パーキングロッドの移動に伴う前記カム部材の移動により、前記突起部が前記パーキングギヤと噛み合う第1の位置と、前記突起部が前記パーキングギヤから離間する第2の位置との間で回転し、前記フランジは、前記マニュアルシャフトと連結され、前記マニュアルシャフトを軸として回転する回転プレートと、前記回転プレートと連結されて前記回転プレートと一体的に回転する支持プレートと、を有し、前記回転プレートは、前記パーキングポールが前記第1の位置に回転したときに前記ローラが嵌り込む第1の凹部と、前記パーキングポールが前記第2の位置に回転したときに前記ローラが嵌り込む第2の凹部と、を有し、前記支持プレートは、前記パーキングロッドが挿入される開口部を有し、前記パーキングロッドは、前記マニュアルシャフトの軸方向から見て、前記フランジの前記回転プレートと重なる重畳部を有する。
上記の構成によれば、フランジとパーキングロッドとをコンパクトにまとめて配置して、装置全体を小型化することができる。
図1は、本発明の一実施形態のモータユニットの外観を示す斜視図である。 図2は、モータユニットの概念図である。 図3は、パーキングポールが第1の位置にあるときの、パーキングロック装置の概略の構成を示す斜視図である。 図4は、図3のパーキングロック装置を+Y方向から-Y方向に向かって見たときの正面図である。 図5は、図3のパーキングロック装置を-X方向から+X方向に向かって見たときの側面図である。 図6は、図3のパーキングロック装置の主要部を拡大して示す斜視図である。 図7は、パーキングポールが第2の位置にあるときの、パーキングロック装置の構成を示す斜視図である。 図8は、図7のパーキングロック装置を+Y方向から-Y方向に向かって見たときの正面図である。 図9は、図7のパーキングロック装置を-X方向から+X方向に向かって見たときの側面図である。 図10は、パーキングポールの突起部がパーキングギヤの凸部と衝突した状態でのパーキングロック装置の斜視図である。 図11は、図10のパーキングロック装置を+Y方向から-Y方向に向かって見たときの正面図である。 図12は、図10のパーキングロック装置を-X方向から+X方向に向かって見たときの側面図である。 図13は、パーキングポールが第2の位置にあるときのパーキングロッドの斜視図である。 図14は、パーキングポールが第1の位置にあるときのパーキングロッドの斜視図である。 図15は、スリーブ部材を-Y方向側から見たときの斜視図である。 図16は、位置決めピンおよび固定部材を取り付けた状態でのスリーブ部材の斜視図である。 図17は、スリーブ部材を固定したハウジングの内部を拡大して示す斜視図である。 図18は、図17のハウジングの内部を、スリーブ部材を取り外した状態で示す斜視図である。 図19は、パーキングロッドの他端部を支持した状態でのフランジの斜視図である。 図20は、フランジの支持プレートを+X方向から見たときの正面図である。 図21は、パーキングポールが第1の位置にあるときのパーキングロッドを-Z方向側から見た状態を示す底面図である。 図22は、パーキングポールが第2の位置にあるときのパーキングロッドを-Z方向側から見た状態を示す底面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態に係るモータユニット1について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、モータユニット1が水平な路面上に位置する車両に搭載された場合の位置関係を基に、重力方向を規定して説明する。また、図面においては、適宜、3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、鉛直方向(すなわち上下方向)を示し、+Z方向が上側(重力方向の反対側)であり、-Z方向が下側(重力方向)である。また、X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であってモータユニット1が搭載される車両の前後方向を示し、+X方向が車両前方であり、-X方向が車両後方である。ただし、+X方向が車両後方であり、-X方向が車両前方となることもありうる。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向であって、車両の幅方向(左右方向)である。
以下の説明では、特に断りのない限り、モータユニット1が備えるモータ2のモータ軸J2に平行な方向(Y軸方向)を単に「軸方向」と呼び、モータ軸J2を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、モータ軸J2を中心とする周方向、すなわち、モータ軸J2の軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。ただし、上記の「平行な方向」は、略平行な方向も含む。また、上記の「直交する方向」は略直交する方向も含む。
なお、本明細書において、「摺動」とは、接触した状態で摺り動かす、または、滑らせて動かすことを指す。
図1は、一実施形態のモータユニット1の外観を示す斜視図である。図2は、モータユニット1の概念図である。モータユニット1は、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)等、少なくともモータを動力源とする車両に搭載される。モータユニット1は、モータ2と、減速装置4と、差動装置5と、ハウジング6と、パーキングロック装置7と、インバータユニット8と、油路90と、を備える。なお、図2は、あくまで概念図であり、各部の配置および寸法は、実際のモータユニット1と同じであるとは限らない。また、図2では、便宜上、インバータユニット8の図示を省略する。
モータユニット1の各部の概要は、以下の通りである。モータ2は、ロータ20と、ステータ30と、を備える。ロータ20は、水平方向に延びるモータ軸J2を中心として回転する。ステータ30は、ロータ20の径方向外側に位置する。減速装置4は、モータ2のロータ20に接続される。差動装置5は、減速装置4を介してモータ2に接続される。ハウジング6の内部では、モータ2、減速装置4および差動装置5を収容する収容空間80が設けられる。
パーキングロック装置7は、シフトレバーの動き、またはパーキングボタンの操作と連動して動作して、車輪の回転を阻止する。例えば車両を坂道で停止させ、駐車した場合において、車両の運転手がシフトレバーをパーキングの位置にシフトさせる、またはパーキングボタンを押圧すると、パーキングロック装置7が動作して車輪をロックさせる。これにより、車両が坂道を下って後退する事態を防止することができる。インバータユニット8は、モータ2と電気的に接続され、モータ2への電流の供給を制御する。
油路90は、収容空間80の鉛直方向下側の領域に溜まるオイルOをモータ2に供給するオイルOの経路である。オイルOは、減速装置4および差動装置5の潤滑用として使用されるとともに、モータ2の冷却用として使用される。オイルOは、潤滑油および冷却油としての機能を有する。このため、オイルOとしては、粘度の低いオートマチックトランスミッション用潤滑油(ATF:Automatic Transmission Fluid)と同等のオイルを用いることが好ましい。油路90は、第1の油路91と、第2の油路92と、を有する。
なお、本明細書において、「油路」とは、収容空間80を循環するオイルOの経路を意味する。したがって、「油路」とは、定常的に一方向に向かう定常的なオイルの流動を形成する「流路」のみならず、オイルを一時的に滞留させる経路(例えばリザーバ)およびオイルが滴り落ちる経路も含む概念である。
以下、モータユニット1の各部の詳細について説明する。
<1.ハウジング>
ハウジング6は、収容空間80において、モータ2、減速装置4および差動装置5を保持する。ハウジング6は、隔壁61cを有する。ハウジング6の収容空間80は、隔壁61cにより、モータ室81と、ギヤ室82と、に区画される。モータ室81には、モータ2が収容される。ギヤ室82には、減速装置4および差動装置5が収容される。また、パーキングロック装置7の一部もギヤ室82に収容される。
収容空間80の下側の領域には、オイルOが溜るオイル溜りPが設けられる。本実施形態では、モータ室81の底部81aは、ギヤ室82の底部82aよりも上側に位置する。一方、隔壁61cの下側の領域には、隔壁開口68が設けられる。隔壁開口68は、モータ室81とギヤ室82とを連通する。モータ室81の下側の領域に溜ったオイルOは、隔壁開口68を介してギヤ室82に移動する。したがって、本実施形態では、オイル溜りPは、ギヤ室82の下側の領域に設けられる。
オイル溜りPには、差動装置5の一部が浸かる。オイル溜りPに溜るオイルOは、差動装置5の動作によってかき上げられて、一部が第1の油路91に供給され、一部がギヤ室82内に拡散される。ギヤ室82に拡散されたオイルOは、ギヤ室82内の減速装置4および差動装置5の各ギヤに供給され、ギヤの歯面にオイルOを行き渡らせる。減速装置4および差動装置5に使用されたオイルOは、滴下してギヤ室82の下側に位置するオイル溜りPに回収される。収容空間80のオイル溜りPの容量は、モータユニット1の停止時に、差動装置5の軸受の一部がオイルOに浸かる程度に設定される。
ハウジング6は、例えばアルミダイカスト製である。ハウジング6は、モータユニット1の外枠を構成する。ハウジング6は、モータ収容部61と、ギヤ収容部62と、閉塞部63と、を有する。モータ収容部61は、ギヤ収容部62と閉塞部63との間に位置する。閉塞部63は、モータ収容部61に固定され、筒状のモータ収容部61の開口を塞ぐ。
モータ収容部61の隔壁61cには、上述の隔壁開口68に加えて、モータ2のシャフト21を挿通させる挿通孔61fが設けられる。また、モータ収容部61は、突出板部61dを有する。突出板部61dは、隔壁61cから下方に突出して位置する。突出板部61dには、車輪を支持する駆動シャフト(図示せず)が通過する第1の車軸通過孔61eが設けられる。
ギヤ収容部62は、モータ収容部61に固定され、減速装置4等を収容するギヤ室82を構成する。ギヤ収容部62には、第2の車軸通過孔62eが設けられる。第2の車軸通過孔62eは、車軸55の軸方向から見て、第1の車軸通過孔61eと重なる。
ギヤ収容部62は、第1のリザーバ(リザーバ)93と、シャフト供給流路94と、を有する。第1のリザーバ93は、差動装置5によってかき上げられたオイルOを受ける。シャフト供給流路94は、第1のリザーバ93で受けたオイルOを、シャフト21の中空部22の内側に供給する流路である。
<2.減速装置>
減速装置4は、モータ2の回転速度を減じて、モータ2から出力されるトルクを減速比に応じて増大させる機能を有する。減速装置4は、モータ2から出力されるトルクを差動装置5へ伝達する。
減速装置4は、第1のギヤ(モータギヤ)41と、第2のギヤ(中間ギヤ)42と、第3のギヤ(ファイルナルドライブギヤ)43と、ギヤ用シャフト45と、を有する。各ギヤのギヤ比およびギヤの個数等は、必要とされる減速比に応じて種々変更可能である。減速装置4は、各ギヤの軸芯が平行に配置される平行軸歯車タイプの減速機である。
第1のギヤ41は、モータ2のシャフト21の外周面に設けられる。第1のギヤ41は、シャフト21とともに、モータ軸J2を中心に回転する。ギヤ用シャフト45は、モータ軸J2と平行な中間軸J4に沿って延びる。ギヤ用シャフト45は、中間軸J4を中心とする円筒形状であり、中間軸J4を中心として回転する。
第2のギヤ42および第3のギヤ43は、ギヤ用シャフト45の外周面に設けられる。第2のギヤ42と第3のギヤ43とは、ギヤ用シャフト45を介して接続され、それぞれ中間軸J4を中心として回転する。第2のギヤ42は、第1のギヤ41と噛み合う。第3のギヤ43は、差動装置5のリングギヤ51と噛み合う。第3のギヤ43は、第2のギヤ42に対して隔壁61c側に位置する。本実施形態において、ギヤ用シャフト45と第3のギヤ43とは、単一の部材である。なお、第2のギヤ42と第3のギヤ43とは、ギヤ用シャフト45を設けることなく一体的に構成されてもよい。
<3.差動装置>
差動装置5は、モータ2から出力されるトルクを車両の車輪に伝達するための装置である。差動装置5は、車両の旋回時に、左右の車輪の速度差を吸収しつつ、左右両輪の車軸55に同じトルクを伝える機能を有する。差動装置5は、リングギヤ51と、ギヤハウジング(不図示)と、一対のピニオンギヤ(不図示)と、ピニオンシャフト(不図示)と、一対のサイドギヤ(不図示)と、を有する。
リングギヤ51は、モータ軸J2と平行な差動軸J5を中心として回転する。リングギヤ51には、モータ2から出力されるトルクが減速装置4を介して伝えられる。ギヤハウジングは、一対のピニオンギヤおよび一対のサイドギヤを収容する。ギヤハウジングは、リングギヤ51にトルクが伝達されると、リングギヤ51とともに、差動軸J5の周りを回転する。一対のピニオンギヤは、互いに向かい合う傘歯車である。一対のピニオンギヤは、ピニオンシャフトに支持される。一対のサイドギヤは、一対のピニオンギヤに直角に噛み合う傘歯車である。一対のサイドギヤのそれぞれには、一対の車軸55のそれぞれが嵌合する。このような差動装置5の構成により、一対の車軸55は、差動軸J5周りを同じトルクで回転する。
<4.モータ>
モータ2は、ステータ30と、ステータ30の内側に回転自在に配置されるロータ20と、を備えるインナーロータ型モータである。モータ2のトルクは、減速装置4を介して差動装置5に伝達される。
(ステータ)
ステータ30は、ハウジング6に保持される。ステータ30は、コイル31と、ステータコア32と、インシュレータ(図示略)と、を有する。ステータコア32は、円環状のヨークの内周面から径方向内方に複数の磁極歯(図示略)を有する。コイル31は、磁極歯の間にコイル線が掛けまわされることで構成される。コイル線は、図示略のバスバーを介してインバータユニット8に接続される。インシュレータは、コイル31とステータコア32との間に介在する。
(ロータ)
ロータ20は、シャフト21と、ロータコア24と、ロータマグネット25と、を有する。シャフト21は、水平方向かつ車両の幅方向(車両の進行方向と直交する方向)に延びるモータ軸J2を中心として延びる。シャフト21は、中空部22を内部に有する中空シャフトである。中空部22は、モータ軸J2に沿って延びる内周面を有する。ロータコア24は、珪素鋼板を積層して構成される。ロータコア24は、軸方向に沿って延びる円柱体であり、シャフト21を径方向外側から囲む。ロータマグネット25は、永久磁石である。本実施形態では、複数のロータマグネット25がロータコア24に固定され、周方向に沿って並ぶ。
上記の構成において、コイル31に電流が供給されると、ステータコア32に磁束が生じる。ステータコア32の磁束によって生じる磁界と、ロータマグネット25によって生じる磁界とが作用し、ロータ20の周方向にトルクが発生する。このトルクにより、ロータ20は、モータ軸J2を中心として回転する。
モータ2を回転させる上記のトルクは、モータ2のシャフト21、第1のギヤ41、第2のギヤ42、ギヤ用シャフト45、第3のギヤ43をそれぞれ介して差動装置5のリングギヤ51へ伝達される。そして、上記トルクにより、差動装置5に連結された一対の車軸55が差動軸J5を中心として回転する。これにより、一対の車軸55のそれぞれに連結された各車輪が回転する。
<5.油路>
油路90は、ハウジング6の内部、すなわち収容空間80に位置する。油路90は、収容空間80のモータ室81とギヤ室82とに跨って構成される。油路90は、オイルOをオイル溜りP(すなわち、収容空間80の下側の領域)からモータ2を経て、再びオイル溜りPに導くオイルOの経路である。油路90は、モータ2の内部を通る第1の油路91と、モータ2の外部を通る第2の油路92と、を有する。オイルOは、第1の油路91および第2の油路92において、モータ2を内部および外部から冷却する。
第1の油路91および第2の油路92は、ともにオイル溜りPからオイルOをモータ2に供給し、再びオイル溜りPに戻って回収する経路である。第1の油路91および第2の油路92において、オイルOは、モータ2から滴下して、モータ室81の下側の領域に溜る。モータ室81の下側の領域に溜ったオイルOは、隔壁開口68を介して、ギヤ室82の下側の領域、すなわち、オイル溜りPに移動する。
第2の油路92の経路中には、オイルOを冷却するクーラー97が設けられる。第2の油路92を通過してクーラー97によって冷却されたオイルOは、オイル溜りPにおいて第1の油路91を通過したオイルOと合流する。オイル溜りPにおいて、第1の油路91および第2の油路92を通過したオイルOは互いに混ざりあい、これによって熱交換が行われる。このため、第2の油路92の経路を通過するオイルOに対するクーラー97の冷却の効果を、第1の油路91を通過するオイルOにも及ぼすことができる。つまり、第1の油路91および第2の油路92のうち一方の油路である第2の油路92中に設けられた1つのクーラー97を用いて、両方の油路中のオイルOを冷却することができる。なお、第1の流路91中にクーラーを設けて、両方の油路中のオイルOを冷却してもよい。
オイルOの熱は、主としてクーラー97を通じて放熱される。また、オイルOの熱の一部は、オイルOがハウジング6の内面に接触するため、ハウジング6を通じても放熱される。なお、図2に示すように、ハウジング6の外側面に、凹凸状のヒートシンク部6bが設けられてもよい。ヒートシンク部6bは、ハウジング6を介したモータ2の冷却を促進する。
(第1の油路)
第1の油路91において、オイルOは、オイル溜りPから差動装置5によりかき上げられてロータ20の内部に導かれる。オイルOには、ロータ20の内部で、ロータ20の回転に伴う遠心力が付与される。これにより、オイルOは、ロータ20を径方向外側から囲むステータ30に向かって均等に拡散されステータ30を冷却する。
第1の油路91は、かき上げ経路91aと、シャフト供給経路91bと、シャフト内経路91cと、ロータ内経路91dと、を有する。また、第1の油路91の経路中には、第1のリザーバ93が設けられる。第1のリザーバ93は、収容空間80、特にギヤ室82に設けられる。
かき上げ経路91aは、差動装置5のリングギヤ51の回転によってオイル溜りPからオイルOをかき上げて、第1のリザーバ93でオイルOを受ける経路である。
第1のリザーバ93は、第1のギヤ41の側部に配置される。第1のリザーバ93は、上側に開口する。
本明細書において、「リザーバ」とは、一方向に向かう定常的な液体の流動がない状態で、オイルを溜める機能を有する構造体を意味する。「リザーバ」は、定常的な液体の流動がないという点で、「流路」とは異なる。
第1のリザーバ93は、リングギヤ51、第2のギヤ42および第3のギヤ43の直上に位置する。なお、図2では、便宜的に、第1のリザーバ93の位置を水平方向にずらして図示する。第1のリザーバ93の開口は、鉛直方向から見てリングギヤ51、第2のギヤ42および第3のギヤ43と重なる。ギヤによってかき上げられるオイルの大部分は、かき上げるギヤの直上に飛散する。第1のリザーバ93をリングギヤ51、第2のギヤ42および第3のギヤ43の直上に配置することで、各ギヤでかき上げたオイルOを効率的に受けることができる。
本実施形態において、リングギヤ51の回転中心である差動軸J5は、減速装置4に対して車両後方側に配置される。差動装置5のリングギヤ51によってかき上げられるオイルOは、第1のリザーバ93の上側に降り注ぎ、第1のリザーバ93に溜る。すなわち、第1のリザーバ93は、リングギヤ51がかき上げたオイルOを受ける。また、モータ2の駆動直後など、オイル溜りPの液面が高い場合、第2のギヤ42および第3のギヤ43は、オイル溜りPのオイルOに接触してオイルOをかき上げる。このような場合には、第1のリザーバ93は、リングギヤ51に加えて第2のギヤ42および第3のギヤ43によってかき上げられたオイルOも受ける。
シャフト供給経路91bは、第1のリザーバ93からモータ2にオイルOを誘導する。シャフト供給経路91bは、シャフト供給流路94により構成される。シャフト供給流路94は、第1のリザーバ93からシャフト21の端部に向かって延びる。シャフト供給流路94は、第1のリザーバ93に溜ったオイルOをシャフト21の端部から中空部22に誘導する。
シャフト内経路91cは、シャフト21の中空部22内をオイルOが通過する経路である。また、ロータ内経路91dは、シャフト21からロータコア24に進入し、ロータコア24の内部を軸方向に通過して、ステータ30に飛散する経路である。すなわち、第1の油路91は、シャフト21の内部からロータコア24を通過する経路を有する。
シャフト内経路91cにおいて、ロータ20の内部のオイルOには、ロータ20の回転に伴い遠心力が付与される。これにより、オイルOは、ロータコア24の軸方向端部から径方向外側に連続的に飛散する。また、オイルOの飛散に伴い、ロータ20内部の経路中が負圧となる。このため、第1のリザーバ93に溜るオイルOが、ロータ20の内部に吸引され、ロータ20内部の経路がオイルOで満たされる。オイルOは、第1の油路91中における毛細管力によっても、ロータ20内部への移動が促進される。ステータ30に到達したオイルOは、ステータ30から熱を奪う。
(第2の油路)
第2の油路92において、オイルOは、オイル溜りPからモータ2の上側まで引き上げられてモータ2に供給される。モータ2に供給されたオイルOは、ステータ30の外周面を伝いながら、ステータ30から熱を奪い、モータ2を冷却する。ステータ30の外周面を伝ったオイルOは、下方に滴下してモータ室81の下側の領域に溜る。第2の油路92のオイルOは、第1の油路91のオイルOとモータ室81の下側の領域で合流する。モータ室81の下側の領域に溜ったオイルOは、隔壁開口68を介して、ギヤ室82の下側の領域、すなわち、オイル溜りPに移動する。
第2の油路92は、第1の流路92aと、第2の流路92bと、第3の流路92cと、を有する。第2の油路92の経路中には、ポンプ96と、クーラー97と、第2のリザーバ98と、が設けられる。第2の油路92において、オイルOは、第1の流路92a、ポンプ96、第2の流路92b、クーラー97、第3の流路92c、第2のリザーバ98の順で各部を通過して、モータ2に供給される。
ポンプ96は、電気により駆動する電動ポンプである。ポンプ96は、ハウジング6の外表面に取り付けられる。ポンプ96は、吸入口96aと、吐出口96bと、を有する。吸入口96aおよび吐出口96bは、ポンプ96の内部流路を介して繋がる。吸入口96aは、第1の流路92aに繋がる。吐出口96bは、第2の流路92bに繋がる。吐出口96bは、吸入口96aよりも上側に位置する。ポンプ96は、第1の流路92aを介してオイル溜りPからオイルOを吸い上げて、第2の流路92b、クーラー97、第3の流路92cおよび第2のリザーバ98を介してモータ2に供給する。
ポンプ96によるモータ2へのオイルOの供給量は、モータ2の駆動状態に応じて適宜制御される。したがって、長時間の駆動や高い出力が必要な場合など、モータ2の温度が高まると、ポンプ96の駆動出力が高められて、モータ2へのオイルOの供給量が増加される。
クーラー97は、流入口97aと、流出口97bと、を有する。流入口97aおよび流出口97bは、クーラー97の内部流路を介して繋がる。流入口97aは、第2の流路92bに繋がる。流出口97bは、第3の流路92cに繋がる。クーラー97の内部には、ラジエータから直接またはインバータユニット8を介して供給される冷却水が通過する冷却水用配管(図示略)が設けられる。クーラー97の内部を通過するオイルOは、冷却水との間で熱交換されて冷却される。
(第2のリザーバ)
第2のリザーバ98は、収容空間80のモータ室81に位置する。第2のリザーバ98は、モータ2の上側に位置する。第2のリザーバ98は、第3の流路92cを介してモータ室81に供給されたオイルOを貯留する。そして、第2のリザーバ98は、貯留したオイルOを、流出口を介してモータ2の各部に上側から供給する。オイルOは、上側から下側に向かってモータ2の外周面を伝って流れてモータ2の熱を奪う。これにより、モータ2全体を冷却することができる。
<6.インバータユニット>
インバータユニット8は、モータ2およびポンプ96と電気的に接続され、これらに供給する電流を制御する。インバータユニット8は、ハウジング6に固定される。
インバータユニット8には、図示略のラジエータから延びる冷媒配管が接続される。そして、インバータユニット8を冷却した冷却水(冷媒)をクーラー97に流入させ、クーラー97で冷却水とオイルOとを熱交換して、オイルOを冷却する。なお、本実施形態では、インバータユニット8を冷却した冷却水でオイルOを冷却するが、これに限定されない。インバータユニット8を冷却する冷媒配管とは別の配管を設けて、オイルOを冷却してもよい。
<7.パーキングロック装置>
(7-1.パーキングロック装置の概要)
図3は、パーキングロック装置7の概略の構成を示す斜視図である。図4は、パーキングロック装置7を+Y方向から-Y方向に向かって見たときの正面図である。図5は、パーキングロック装置7を-X方向から+X方向に向かって見たときの側面図である。図6は、パーキングロック装置7の主要部を拡大して示す斜視図である。パーキングロック装置7は、パーキングギヤ71と、パーキングポール72と、パーキングロッド73と、スリーブ部材74と、フランジ75と、マニュアルシャフト76と、アクチュエータ77と、ポールシャフト78と、規制部材79と、ポール付勢部材101と、回転阻止部102と、を備える。
パーキングギヤ71は、図2で示した第2のギヤ42および第3のギヤ43とともに、ギヤ用シャフト45の外周面に設けられる。したがって、パーキングギヤ71は、第2のギヤ42および第3のギヤ43とともに中間軸J4を中心に回転する。中間軸J4は、Y方向に平行に位置する第1の回転軸を構成する。すなわち、パーキング装置7は、第1の回転軸を中心に回転するパーキングギヤ71を備える。パーキングギヤ71は、中間軸J4の周方向に交互に並ぶ凸部71aおよび凹部71bを有する。
パーキングポール72は、回転軸J6を中心に回転する。回転軸J6は、中間軸J4に沿って位置する第2の回転軸である。回転軸J6は、ポールシャフト78の中心軸と一致する。ポールシャフト78は、パーキングポール72をY方向に貫通して設けられる。
パーキングポール72は、突起部72aを有する。突起部72aは、パーキングポール72において回転軸J6から離れて位置する。突起部72aは、パーキングポール72が回転軸J6を中心に回転したときにパーキングギヤ71の凹部71bに嵌ることにより、パーキングギヤ71と噛み合う。すなわち、パーキングロック装置7は、パーキングギヤ71と噛み合う突起部72aを有し、第1の回転軸に沿った第2の回転軸を中心に回転するパーキングポール72を備える。
パーキングポール72は、カム摺動部72bを有する。カム摺動部72bは、パーキングロッド73の後述するカム部材731と摺動する。特に、カム摺動部72bは、スリーブ部材74の後述する貫通孔74aを横切る方向にパーキングロッド73が移動するときに、カム部材731と摺動する。すなわち、パーキングポール72は、貫通孔74aを横切る方向にパーキングロッド73が移動するときに、カム部材731と摺動するカム摺動部72bを有する。ここで、上記の「貫通孔74aを横切る方向」とは、ZX面を横切る方向である。したがって、「貫通孔74aを横切る方向」には、Y軸に平行な方向のほか、Y軸に対して傾く方向も含まれる。
パーキングロッド73は、カム部材731と、ロッド本体732と、コイルばね733と、を有する。パーキングロッド73は、一端部73Aから回転軸J6と平行な方向に延びて下方(-Z方向)に屈曲し、下端を+X方向に屈曲する。カム部材731は、パーキングポール72のカム摺動部72bと接触する。すなわち、パーキングロック装置7は、パーキングポール72と接触するカム部材731を有するパーキングロッド73を備える。カム部材731およびコイルばね733は、ロッド本体732に挿通される。ロッド本体732の一端部73A側は、円筒状のカバー73Cで覆われる。カバー73Cは、カム部材731のロッド本体732からの抜けを防止する。コイルばね733は、カム部材731をロッド本体732の一端部73A側に付勢する。
スリーブ部材74は、貫通孔74aを有する。貫通孔74aは、回転軸J6に沿った方向にスリーブ部材74を貫通する孔である。貫通孔74aには、パーキングロッド73のロッド本体732の一端部73Aが挿入される。
本実施形態では、貫通孔74aは、+Y方向側から見て長孔である。すなわち、貫通孔74aは、パーキングポール72の回転軸J6に沿った方向から見て長孔である。上記の長孔は、パーキングロッド73の移動に伴ってカム部材731がカム摺動部72bと摺動することにより、ZX面内でカム部材731がカム摺動部72bを押圧するP方向に沿って延びる。すなわち、スリーブ部材74の貫通孔74aは、パーキングロッド73の移動に伴ってカム部材731がカム摺動部72bと摺動することにより、回転軸J6に垂直な面内でカム部材731がカム摺動部72bを押圧する方向に沿って延びた長孔である。
フランジ75は、パーキングロッド73を支持する。すなわち、パーキングロック装置7は、パーキングロッド73を支持するフランジ75を備える。特に、フランジ75は、ロッド本体732の他端部73Bを支持する。
フランジ75は、回転プレート751と、支持プレート752と、を有する。回転プレート751は、マニュアルシャフト76と連結され、マニュアルシャフト76を軸としてYZ面に沿って回転する。支持プレート752は、回転プレート751と連結されて回転プレート751と一体的にYZ面に沿って回転する。すなわち、フランジ75は、マニュアルシャフト76と連結され、マニュアルシャフト76を軸として回転する回転プレート751と、回転プレート751と連結されて回転プレート751と一体的に回転する支持プレート752と、を有する。
支持プレート752は開口部752aを有する。開口部752aには、パーキングロッド73の他端部73Bが挿入される。すなわち、支持プレート752は、パーキングロッド73が挿入される開口部752aを有する。これにより、パーキングロッド73が支持プレート752で支持される。また、パーキングロッド73の他端部73Bは、フランジ75の回転軸、つまり、マニュアルシャフト76の回転軸からYZ面内でずれた位置で、支持プレート752で支持される。
マニュアルシャフト76は、フランジ75の回転軸となるシャフトであり、フランジ75と連結される。すなわち、パーキングロック装置7は、フランジ75と連結されるマニュアルシャフト76を有する。マニュアルシャフト76の回転軸は、X方向に沿って位置する。したがって、マニュアルシャフト76が回転すると、フランジ75はYZ面に沿って回転する。
アクチュエータ77は、マニュアルシャフト76を介してフランジ75を回転させる駆動機構である。アクチュエータ77がフランジ75を回転させるときの回転角度は、予め2通りに設定される。アクチュエータ77は、不図示の制御部からの制御信号に基づいて駆動され、2通りのいずれかの回転角度で、マニュアルシャフト76を介してフランジ75を回転させる。
例えば、アクチュエータ77が、フランジ75を一方の回転角度で回転させることにより、フランジ75で支持されたパーキングロッド73を、スリーブ部材74の貫通孔74aを横切る一方向に所定量だけ移動させることができる。これにより、カム部材731が移動してパーキングポール72を押し上げ、パーキングポール72を第1の位置に回転させることができる。
一方、アクチュエータ77が、フランジを他方の回転角度で回転させることにより、フランジ75で支持されたパーキングロッド73を上記とは逆方向に所定量だけ移動させることができる。これにより、カム部材731によるパーキングポール72の押し上げを解除して、パーキングポール72を第2の位置に回転させることができる。
したがって、アクチュエータ77によるフランジ75の回転により、パーキングポール72を第1の位置と第2の位置との間で回転させることができる。ここで、上記の第1の位置は、パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71と噛み合う位置とする。また、上記の第2の位置は、突起部72がパーキングギヤ71から離間する位置とする。図3~図5は、パーキングポール72が第1の位置に回転した状態をそれぞれ示す。
このように、パーキングロック装置7は、マニュアルシャフト76を介してフランジ25を回転させることにより、フランジ75で支持されたパーキングロッド73を移動させるアクチュエータ77を備える。そして、パーキングポール72は、パーキングロッド73の移動に伴うカム部材731の移動により、突起部72aがパーキングギヤ71と噛み合う第1の位置と、突起部72aがパーキングギヤ71から離間する第2の位置との間で回転する。
規制部材79は、ローラ79aと、支持部材79bと、を有する。ローラ79aは、フランジ75の回転プレート751の外周面と摺動してフランジ75の回転を規制する。すなわち、パーキングロック装置7は、フランジ75と摺動するローラ79aを有し、フランジ75の回転を規制する規制部材79を備える。支持部材79bは、ローラ79aを弾性支持する板ばねである。支持部材79bにおけるローラ79aとは反対側の端部は、例えばボルトからなる固定具111によってハウジング6の内部に固定される。
ここで、フランジ75の回転プレート751は、第1の凹部751aと、第2の凹部751bと、を有する。第1の凹部751aには、フランジ75の回転によってパーキングポール72が第1の位置に回転したときに、規制部材79のローラ79aが嵌り込む。第2の凹部751bには、フランジ75の回転によってパーキングポール72が第2の位置に回転したときにローラ79aが嵌り込む。すなわち、回転プレート751は、パーキングポール72が第1の位置に回転したときにローラ79aが嵌り込む第1の凹部751aと、パーキングポール72が第2の位置に回転したときにローラ79aが嵌り込む第2の凹部751bと、を有する。
第1の凹部751aと第2の凹部751bとは、X方向から見て非対称な形状である。具体的には、第1の凹部751aと第2の凹部751bとの間には、凸部751cが位置する。凸部751cにより、第1の凹部751aと第2の凹部751bとが仕切られる。凸部751cの頂点は、第2の凹部751b側よりも第1の凹部751a側に位置する。これにより、第1の凹部751aと第2の凹部751bとの上記非対称な形状が実現される。上記非対称な形状では、第2の凹部751bにおける凸部751c側の傾斜面は、第1の凹部751aにおける凸部751c側の傾斜面よりも相対的に緩やかとなる。したがって、ローラ79aは、フランジ75の回転に対して、第2の凹部751bからは脱出しやすくなり、第1の凹部751aからは脱出しにくくなる。
ポール付勢部材101は、回転軸J6に垂直な面内、つまり、ZX面内で、パーキングポール72を第1の位置から第2の位置に回転させる方向に付勢するコイルばねである。ポール付勢部材101は、ポールシャフト78の外周面に巻き付けられる。そして、ポール付勢部材101の一方の端部101aは、パーキングポール72の孔72cに差し込まれる。ポール付勢部材101の他方の端部101bは、ハウジング6に固定される。これにより、ポール付勢部材101は、パーキングポール72に対して、第1の位置から第2の位置に回転させる方向の付勢力を付与することができる。
回転阻止部102は、パーキングポール72が第2の位置に回転したときに、パーキングポール72と当接することにより、ポール付勢部材101の付勢力によるパーキングポール72のさらなる回転を阻止する。このような回転阻止部102は、Y方向に延びるシャフトで構成される。回転阻止部102はハウジング6に固定される。
以上のことから、パーキングロック装置7は、以下のように表現され得る。すなわち、パーキングロック装置7は、パーキングポール72を、第2の回転軸に垂直な面内で第1の位置から第2の位置に回転させる方向に付勢するポール付勢部材101と、パーキングポール72が第2の位置に回転したときに、パーキングポール72と当接することにより、ポール付勢部材101の付勢力によるパーキングポール72の回転を阻止する回転阻止部102と、備える。
(7-2.パーキングロック装置の動作について)
図7は、パーキングポール72が第2の位置にあるときの、パーキングロック装置7の構成を示す斜視図である。図8は、図7のパーキングロック装置7を+Y方向から-Y方向に向かって見たときの正面図である。図9は、図7のパーキングロック装置7を-X方向から+X方向に向かって見たときの側面図である。
パーキングポール72が第2の位置にある状態では、規制部材79のローラ79aが、回転プレート751の第2の凹部751bに嵌り込む。これにより、フランジ75の回転が阻止されるため、パーキングポール72が第2の位置で安定して保持される。
車両の運転手がシフトレバーをパーキングの位置にシフトさせる、または手動でパーキングボタンをオンにすると、不図示の制御部からの制御信号に基づいてアクチュエータ77が駆動される。アクチュエータ77が、上記制御信号に基づき、フランジ75を+X方向から見て反時計回りに(-X方向から見て時計回りに)所定角度回転させると、図5に示すように、規制部材79のローラ79aは第2の凹部751bから脱出して第1の凹部751aに嵌り込む。
このとき、パーキングロッド73は、支持プレート752で支持されており、他端部73Bは、フランジ75の回転軸、つまり、マニュアルシャフト76の中心軸からYZ面内でずれた位置にある。このため、パーキングロッド73は、フランジ75の回転によって+Y方向側へ押し出される。これにより、パーキングロッド73のカム部材731がパーキングポール72bのカム摺動部72bと摺動し、パーキングポール72を押し上げる。そして、図3~図5に示すように、パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71の凹部71bに入り込む。したがって、パーキングポール72は、第1の位置に回転した状態となる。この状態では、パーキングギヤ71がパーキングポール72によってロックされる。
パーキングギヤ71がロックされると、パーキングギヤ71と同軸で設けられる駆動力伝達用のギヤ、つまり、図2で示した第2のギヤ42および第3のギヤ43もロックされる。車両の車輪は、差動装置5と車軸55を介して連結される。また、差動装置5のリングギヤ51は第3のギヤ43と噛み合う。したがって、坂道において、車両が重力の影響で後退しようとしても、第2のギヤ42および第3のギヤ43がロックされた状態であるため、車輪が回転せず、車両は後退しない。
次に、車両の運転手がシフトレバーをD(ドライブ)レンジにシフトさせる、または手動でパーキングボタンをオフにすると、不図示の制御部からの制御信号に基づいてアクチュエータ77が駆動される。アクチュエータ77が、上記制御信号に基づき、フランジ75を+X方向から見て時計回りに(-X方向から見てフランジ75を反時計回りに)所定角度回転させると、図9に示すように、規制部材79のローラ79aは第1の凹部751bから脱出して第2の凹部751bに嵌り込む。
このとき、パーキングロッド73は、上述のようにフランジ75の回転軸からYZ面内でずれた位置で、フランジ75によって支持されるため、フランジ75の回転によって-Y方向側へ引き戻される。このため、パーキングロッド73のカム部材731も-Y方向側へ移動し、カム部材731によるカム摺動部72bの押し上げが解除される。また、パーキングポール72には、ポール付勢部材101により、第1の位置から第2の位置に回転する方向に付勢力が働く。したがって、パーキングポール72は、第1の位置から第2の位置に向かって回転する。そして、パーキングポール72が回転阻止部102と当接すると、パーキングポール72の回転が停止する。これにより、パーキングポール72は第2の位置で保持される。
パーキングポール72が第2の位置にある状態では、パーキングポール72によるパーキングギヤ71のロックが解除される。これにより、パーキングギヤ71と同軸に設けられた第2のギヤ42および第3のギヤ43を回転させることが可能となる。したがって、モータ2を回転させると、モータ2のトルクが、第1のギヤ41、第2のギヤ42、第3のギヤ43および差動装置5をそれぞれ介して車軸55に伝達される。この結果、車軸55と連結された車輪を回転させて車両を走行させることが可能となる。
以上のように、本実施形態のパーキングロック装置7は、ポール付勢部材101と、回転阻止部102と、を有する。この構成では、パーキングポール72が第1の位置から第2の位置に回転するときに、ポール付勢部材101の付勢力によってパーキングポール72が第2の位置を越えて回転しすぎる事態を、回転阻止部102によって防ぐことができる。これにより、パーキングポール72の回転範囲を第1の位置と第2の位置との間の必要最小限に抑えることができる。
(7-3.スリーブ部材の貫通孔の形状による効果について)
図10は、パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71の凸部71aと衝突した状態でのパーキングロック装置7の斜視図である。図11は、図10のパーキングロック装置7を+Y方向から-Y方向に向かって見たときの正面図である。図12は、図10のパーキングロック装置7を-X方向から+X方向に向かって見たときの側面図である。
パーキングポール72を第2の位置から第1の位置に回転させる過程において、回転するパーキングギヤ71の停止位置によっては、図10~図12に示すように、パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71の凹部71bに入り込まず、凸部71aと衝突する場合がある。突起部72aが凸部71aと衝突すると、パーキングポール72は衝撃を受ける。この衝撃は、パーキングポール72からパーキングロッド73に伝達され、さらに、マニュアルシャフト76を介してアクチュエータ77にも伝達される。その結果、アクチュエータ77も含めて、パーキングロック装置7を構成する部品が、上記衝撃によって破損する虞がある。
なお、パーキングポール72を第2の位置から第1の位置に回転させる過程では、アクチュエータ77がフランジ75を回転させることにより、図12に示すように、規制部材79のローラ79aは第2の凹部751bから脱出して第1の凹部751aに嵌り込む。そして、パーキングロッド73は、フランジ75の回転によって+Y方向側へ押し出される。しかし、突起部72aと凸部71aとの衝突により、パーキングポール72は第1の位置に向かって回転することができない。このため、パーキングロッド73が+Y方向側へ押し出されても、カム部材731が+Y方向側へ移動してパーキングポール72を押し上げることができない。この場合、カム部材731を付勢するコイルばね733が収縮することにより、カム部材731はパーキングポール72を押し上げることなく、カム摺動部72bと接触した状態で維持される。
本実施形態では、図4等で示したように、パーキングロッド73のロッド本体732が貫通するスリーブ部材74の貫通孔74aが、回転軸J6に沿った+Y方向から見て長孔である。この構成では、パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71の凸部71aと衝突してパーキングロッド73が衝撃を受けたときに、ロッド本体732が貫通孔74aの長孔内で移動することができる。このようなロッド本体732の移動により、パーキングロッド73が受けた衝撃を吸収または緩和することができる。その結果、上記衝撃に起因する構成部品の破損を低減することができる。
なお、ロッド本体732の長孔内での移動時には、カム部材731はスリーブ部材74と摺動し、コイルばね733の付勢力に抗して-Y方向側へ移動することができる。つまり、コイルばね733によってカム部材731を+Y方向側に付勢しておくことにより、衝撃を受けたときにはカム部材731を-Y方向側へ移動させつつ、ロッド本体732を長孔内で移動させることができる。
特に、本実施形態では、図4および図6で示したように、スリーブ部材74の貫通孔74aは、回転軸J6に垂直なZX面内でP方向に沿って延びた長孔である。P方向は、上述のように、パーキングロッド73の移動に伴ってカム部材731がカム摺動部72bと摺動することにより、ZX面内でカム部材731がカム摺動部72bを押圧する方向である。パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71の凸部71aと衝突したとき、パーキングロッド73がパーキングポール72を介して受ける衝撃は、上記のP方向とは逆方向に加わる。貫通孔74aがP方向に沿って延びた長孔であることにより、上記衝撃がパーキングロッド73に加わったときに、ロッド本体732が長孔に沿って上記逆方向に移動する。このようなロッド本体732の移動により、パーキングロッド73が衝撃を効率よく吸収または緩和することができる。
(7-4.パーキングロッドの詳細)
次に、上述したパーキングロッド73の詳細について説明する。図13および図14は、スリーブ部材74の貫通孔74aに一端部73Aが挿入された状態でのパーキングロッド73の斜視図である。特に、図13は、パーキングポール72が第2の位置にある状態でのパーキングロッド73の斜視図である。図14は、パーキングポール72が第1の位置にある状態でのパーキングロッド73の斜視図である。
(カム部材)
パーキングロッド73のカム部材731は、円錐台筒部731aと、円筒部731bと、を有する。円錐台筒部731aは、テーパー面731a1を有する。テーパー面731a1は、ロッド本体732の一端部73A側から他端部73B側に向かうにつれて外径が増大する円錐台筒部731aの外周面である。円筒部731bは、円錐台筒部731aに対して他端部73B側に連結される。円筒部731bは、外周面731b1を有する。外周面731b1は、円錐台筒部731aの最大外径と同じ外径を有する面である。すなわち、カム部材731は、ロッド本体732の一端部73A側から他端部73B側に向かうにつれて外径が増大するテーパー面731a1を有する円錐台筒部731aと、円錐台筒部731aに対してロッド本体732の他端部73B側に連結され、円錐台筒部731aの最大外径と同じ外径の外周面731b1を有する円筒部731bと、を有する。
(ロッド本体)
パーキングロッド73のロッド本体732は、第1のロッド732aと、第2のロッド732bと、第3のロッド732cと、を有する。第3のロッド732cは、第1のロッド732aと第2のロッド732bとを連結する。
第1のロッド732aは、ZX面を横切る方向に直線状に延びる。ロッド本体732の上記した一端部73Aは、第1のロッド732aにおける第3のロッド732cとの連結側とは反対側の端部である。上記のカム部材731は、第1のロッド732aに挿通される。第1のロッド732aは、スリーブ部材74の貫通孔74aに挿入される。
第2のロッド732bは、YZ面を横切る方向に直線状に延びる。ロッド本体732の上記した他端部73Bは、第2のロッド732bにおける第3のロッド732cとの連結側とは反対側の端部である。第2のロッド732bは、フランジ75の支持プレート752の開口部752aに挿入され、支持プレート752に支持される。
第3のロッド732cは、パーキングポール72が第1の位置にある状態において、第2のロッド732bとの連結側から+Z方向に延び、+X方向に若干屈曲しながらさらに+Z方向に延びた後、+Y方向に屈曲して第1のロッド732aと連結される。この第3のロッド732cは、重畳部732v1を有する。図5および図9に示すように、重畳部732v1は、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、つまり、例えば-X方向から+X方向に向かって見て、フランジ75の回転プレート751と重なる。すなわち、パーキングロッド73は、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、フランジ75の回転プレート751と重なる重畳部732v1を有する。
この構成では、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、フランジ75の回転プレート751と重なる空間を有効利用してパーキングロッド73を配置することができる。したがって、フランジ75とパーキングロッド73とをコンパクトにまとめて配置して、パーキングロック装置7全体を小型化することが可能となる。
特に、重畳部732v1は、パーキングポール72が第1の位置に回転したとき(図9参照)、および第2の位置に回転したとき(図5参照)の両方において、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、回転プレート751と重なる。これにより、パーキングロック装置7の小型の構成で、パーキングポール72の回転によるパーキングギヤ71のロックおよびアンロックを実現することができる。
また、パーキングロッド73は、カム部材731が挿通される第1のロッド732aと、支持プレート752の開口部752aに挿入されて支持される第2のロッド732cと、第1のロッド732aと第2のロッド732bとを連結する第3のロッド732cと、を有し、第3のロッド732cが、重畳部732v1を有する。つまり、パーキングロッド73において、第1のロッド732aと第2のロッド732bとを連結する中間の第3のロッド732cが重畳部732v1を有する。これにより、第2のロッド732bが支持プレート752で支持されて、マニュアルシャフト76の軸方向から見て回転プレート751と重畳しない構成であっても、第3のロッド732cを回転プレート751と重畳させて、パーキングロック装置7全体を小型化することが可能となる。
また、重畳部732v1は、屈曲部732vaを有する。屈曲部732vaは、第3のロッド732cにおいて+Z方向から+Y方向に向かって屈曲した部分である。この構成では、重畳部732v1をマニュアルシャフト76の軸方向から見て回転プレート752と重なって位置させつつ、第3のロッド732cと連結される第1のロッド732aを、屈曲部732vaを介して第2のロッド732bの中心軸方向とは異なる方向に引き延ばしてパーキングロッド73を構成することができる。これにより、パーキングロッド73の設計の自由度を増大させることができる。
上記の第3のロッド732cは、連結部732v2をさらに有する。連結部732v2は、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、フランジ75の支持プレート752と重なり、重畳部732v1と連結される。すなわち、第3のロッド732cは、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、フランジ75の支持プレート752と重なり、重畳部732v1と連結される連結部732v2をさらに有する。
第3のロッド732cが重畳部732v1と連結部732v2とを有する構成では、第3のロッド732は、マニュアルシャフト76の軸方向から見て、フランジ75の支持プレート752および回転プレート751の両方と重なる。これにより、フランジ75に対するパーキングロッド73の配置がよりコンパクトに収まり、パーキングロック装置7全体をより小型化することが可能となる。
また、ロッド本体732には、カム部材731のほか、コイルばね733も挿通される。コイルばね733の一方の端部733aは、ロッド本体732の第1のロッド732aに係止される。また、コイルばね733の他方の端部733bは、カム部材731に係止される。このため、カム部材731は、コイルばね733により、一端部73Aに向かって付勢される。
(7-5.スリーブ部材の詳細)
図15は、スリーブ部材74を-Y方向側から見たときの斜視図である。スリーブ部材74は、貫通孔74aに加えて、カム受け部74bを有する。貫通孔74aには、上述のように、第1のロッド732aが挿入される。カム受け部74bは、カム部材731の上記した円錐台筒部731aおよび円筒部731bを受ける。特に、カム受け部74bは、カム部材731を、カム摺動部72bとの接触側とは反対側から受ける。また、カム受け部74bは、貫通孔74aを横切る方向にパーキングロッド73が移動するときに、円錐台筒部731aおよび円筒部731bと摺動する。すなわち、パーキングロック装置7は、パーキングポール72の第2の回転軸に沿った方向に貫通し、パーキングロッド73の第1のロッド732aが挿入される貫通孔74aと、パーキングロッド73のカム部材731を受けるカム受け部74bと、を有するスリーブ部材74を備える。
パーキングロッド73のカム部材731がスリーブ部材74のカム受け部74bで受けられることにより、カム部材731が挿通される第1のロッド732aは、カム部材731を介してカム受け部74bで支持される。一方、パーキングロッド73の第2のロッド732bは、フランジ75の支持プレート752の開口部752aに挿入されて支持プレート752に支持される。このように、第3のロッド732cを介して連結される2つのロッド、つまり、第1のロッド732aおよび第2のロッド732bがそれぞれ支持されることにより、パーキングロッド73を片持ち支持する構造に比べて、パーキングロッド73の支持が安定する。したがって、アクチュエータ77によってフランジ75を回転させたときに、パーキングロッド73を安定して移動させることができ、カム部材731との摺動によってパーキングポール72を安定して回転させることができる。
上記のカム受け部74bは、凹面74b1を有する。凹面74b1は、貫通孔74aを横切る方向にパーキングロッド73が移動するときに、円錐台筒部731aのテーパー面731a1および円筒部731bの外周面731b1が当接する凹形状の面である。すなわち、カム受け部74bは、貫通孔74aを横切る方向にパーキングロッド73が移動するときに、円錐台筒部731aのテーパー面731a1および円筒部731bの外周面731b1が当接する凹面74b1を有する。
この構成では、図13で示した状態から、フランジ75の回転により、パーキングロッド73が貫通孔74aを横切る方向、例えば+Y方向側に向かって移動すると、図14に示すように、カム部材731の円錐台筒部731aおよび円筒部731bがこの順でカム受け部74bの凹面74b1と当接し、摺動する。円錐台筒部731aは、上述のようにテーパー面731a1を有する。このため、パーキングロッド73が+Y方向側に向かって移動すると、カム部材731が挿通されるロッド本体732がカム受け部74bに対して押し上げられる。同時に、テーパー面731a1に沿ってパーキングポール72のカム摺動部72bが押し上げられる。これにより、パーキングポール72を、回転軸J6を中心にして第2の位置から第1の位置に向かって回転させることができる。
なお、スリーブ部材74の貫通孔74aは上述したように長孔であるため、ロッド本体73は、上記の長孔内で例えばX方向に変位しながらZ方向に変位することが可能である。したがって、ロッド本体732がカム受け部74bに対して押し上げられるときにX方向およびZ方向の両方の変位を伴う場合でも、ロッド本体732の上記変位は貫通孔74aによって妨げられない。
逆に、図14の状態から、フランジ75の回転により、パーキングロッド73が-Y方向側に向かって移動すると、図13に示すように、カム部材731の-Y方向側への移動に伴い、ロッド本体732がカム受け部74bに近づく方向に変位する。また、パーキングポール72には、ポール付勢部材101により、第1の位置から第2の位置に向かって回転する方向に付勢力が働く。このようなロッド本体732の変位およびポール付勢部材101の付勢力により、パーキングポール72は、回転軸J6を中心にして第1の位置から第2の位置に向かって回転する。
また、図15に示すように、スリーブ部材74は、ピン挿通部74cと、固定用貫通孔74dと、をさらに有する。ピン挿通部74cは、後述する位置決めピン121(図16参照)が挿入される凹部である。なお、ピン挿通部74cは、位置決めピン121が挿入される貫通孔で構成されてもよい。固定用貫通孔74dは、後述する固定部材122(図16参照)が挿入される孔である。
図16は、位置決めピン121および固定部材122を取り付けた状態でのスリーブ部材74の斜視図である。同図に示すように、パーキングロック装置7は、位置決めピン121と、固定部材122と、を有する。位置決めピン121は、ハウジング6に対してスリーブ部材74を位置決めするためのピンである。固定部材122は、スリーブ部材74を貫通して設けられ、スリーブ部材74をハウジング6に固定する。このような固定部材122は、例えばボルトで構成される。
図17は、スリーブ部材74を固定したハウジング6の内部を拡大して示す斜視図である。図18は、図17のハウジング6の内部を、スリーブ部材74を取り外した状態で示す斜視図である。少なくともスリーブ部材74を収容するハウジング6のギヤ収容部62には、第1の取付孔62aおよび第2の取付孔62bが設けられる。位置決めピン121の一端は、スリーブ部材74のピン挿通部74cに挿入され、他端はギヤ収容部62の第1の取付孔62aに挿入される。また、固定部材122は、スリーブ部材74の固定用貫通孔74dに挿入された状態で、ギヤ収容部62の第2の取付孔62bに挿入され、固定される。
以上のように、本実施形態のパーキングロック装置7は、少なくともスリーブ部材74を収容するハウジング6と、スリーブ部材74を貫通してハウジング6に固定する固定部材122と、ハウジング6に対してスリーブ部材74を位置決めするための位置決めピン121と、をさらに備える。例えば、スリーブ部材74が固定部材122のみでハウジング6に固定されると、突起部72aと凸部71aとの衝突によって、スリーブ部材74がパーキングポール72およびパーキングロッド73を介して衝撃を受けたときに、スリーブ部材74が固定部材122を軸としてZX面内で回転する虞がある。
本実施形態では、スリーブ部材74が、ハウジング6に対して固定部材122によって固定されることに加えて、位置決めピン121によって位置決めされる。つまり、スリーブ部材74が2点でハウジング6に対して位置決めされ、支持される。これにより、スリーブ部材74が、パーキングロッド73を介して受ける衝撃によって固定部材122を軸としてZX面内で回転する事態を防止することができる。
(7-6.フランジの詳細)
図19は、パーキングロッド73の他端部73Bを支持した状態でのフランジ75の斜視図である。また、図20は、フランジ75の支持プレート752を+X方向から見たときの正面図である。上述のように、フランジ75の支持プレート752は、開口部752aを有する。そして、パーキングロッド73のロッド本体732の他端部73B、すなわち、第2のロッド732bが、開口部752aに挿入される。このとき、第2のロッド732bは、径方向に隙間Tを介して開口部752aに挿入される。すなわち、パーキングロッド73の第2のロッド732bは、支持プレート752の開口部752aに隙間Tを介して挿入される。
なお、ロッド本体732の他端部73B、すなわち、第2のロッド732bは、抜け止め73B1および73B2を有する。抜け止め73B1および73B2は、軸方向に並んで位置する。また、抜け止め73B1および73B2は、他端部73Bの周方向において点対称となる2か所にそれぞれ位置する。一方、支持プレート752の開口部752aは、切り欠き部752a1を有する。切り欠き部752a1は、開口部752aの周方向において点対称となる2か所に位置する。YZ面内において、切り欠き部752a1の形状は、ロッド本体732の抜け止め73B1および73B2の形状よりも大きい。
開口部752aおよび切り欠き部752a1の内側に他端部73Bおよび抜け止め73B1を挿通し、抜け止め73B1および73B2の間に支持プレート752の開口部752が位置するときに、ロッド本体322を他端部73Bの周方向に微小角度回転させる。これにより、抜け止め73B1および73B2が支持プレート752で引っ掛かり、他端部73Bが開口部752から抜けなくなる。このようにして、ロッド本体732の他端部73Bが支持プレート752で支持される。
図21および図22は、パーキングロッド73を-Z方向側から見た状態を示す底面図である。特に、図21は、パーキングポール72が第1の位置にあるときのパーキングロッド73の状態を示す。図22は、パーキングポール72が第2の位置にあるときのパーキングロッド73の状態を示す。
本実施形態では、上述のように、スリーブ部材74の貫通孔74aが、パーキングポール72の第2の回転軸に沿った方向から見て長孔である。そして、第2のロッド732bが開口部752aに隙間Tを介して挿入される。これにより、フランジ75は、パーキングロッド73を揺動可能に支持することができる。したがって、フランジ75の回転駆動によってパーキングロッド73を移動させるときに、パーキングロッド73の移動に自由度を持たせることができる。
例えば、支持プレート752で支持されるパーキングロッド73は、マニュアルシャフト76の軸から離れて位置する。このため、フランジ75がマニュアルシャフト76を軸として回転すると、パーキングロッド73が-Y方向側に向かって移動するときに、-Z方向のシフトを伴う。パーキングロッド73がフランジ75によって揺動可能に支持される場合、パーキングロッド73をY方向およびZ方向の両方向にシフトさせつつ、YZ面に対して傾けることができる。
これにより、パーキングロッド73の上記両方向のシフトとともに、一端部73AをZX面内でスリーブ部材74の貫通孔74aに沿った方向に移動させ、カム部材731とパーキングポール72とを摺動させることができる(図4、図8参照)。つまり、上述したように衝撃吸収のためにスリーブ部材74の貫通孔74aを長孔で構成し、パーキングロッド73がフランジ75の回転時に上記両方向のシフトを伴う場合でも、パーキングロッド73の移動によってカム部材731とパーキングポール72とを摺動させる状態を維持することができる。
(7-7.モータユニット)
本実施形態で説明したモータユニット1は、図2で示すように、上述したパーキングロック装置7と、モータ2と、第2のギヤ42(中間ギヤ)を有し、モータ2の回転駆動力が伝達される減速装置4と、減速装置4を介して伝達される回転駆動力を、車両の車輪を駆動する車軸55に伝達する差動装置5と、を備える。そして、パーキングロック装置7のパーキングギヤ71は、中間ギヤと同軸に設けられる。
上述のように、パーキングギヤ71がパーキングポール72によってロックされると、パーキングギヤ71と同軸で設けられる第2のギヤ42もロックされる。第2のギヤ42を有する減速装置4は、差動装置5を介して車軸55に回転駆動力を伝達する。このため、第2のギヤ42がロックされると車軸55は回転せず、車輪は回転しない。一方、パーキングポール72によるパーキングギヤ71のロックが解除されると、第2のギヤ42が回転可能となる。これにより、モータ2の回転駆動力が、減速装置4および差動装置5を介して車軸55に伝達され、車輪が回転する。
本実施形態のパーキングロック装置7の構成では、フランジ75とパーキングロッド73とをコンパクトにまとめて配置して、パーキングロック装置7全体を小型化することができる。したがって、モータ2を動力源とするモータユニット1がこのようなパーキングロック装置7を備えることにより、モータユニット1を小型化することができる。
(8.その他)
例えば、図3に示すように、パーキングギヤ71の凹部71bを形成する面のうち、周方向を横切る面を側面71b1とする。パーキングポール72が第1の位置に回転した状態において、坂道で車輪が回転しようとしてパーキングギヤ71に回転方向の負荷がかかると、パーキングポール72の突起部72aがパーキングギヤ71の凹部71bの側面71b1と面接触する場合がある。この場合、パーキングポール72が第1の位置から第2の位置に回転しようとしても、接触面における摩擦が大きい。このため、突起部72aが凹部71bから抜けなくなり、パーキングギヤ71のロックが解除されない虞がある。
そこで、パーキングポール72の突起部72aは、パーキングギヤ71の凹部71bの側面71b1と、線接触する形状であることが望ましい。例えば、突起部72aにおいて、凹部71bの側面71b1との接触部が平面である構成では、凹部71bの側面71b1は凸面であることが望ましい。この場合、パーキングポール72が第1の位置から第2の位置に回転しようとしたときに、突起部72aと凹部71bとの接触位置での摩擦が面接触の場合に比べて小さくなる。これにより、突起部72aが凹部71bから抜けやすくなり、パーキングギヤ71のロックが解除されやすくなる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上記実施形態やその変形例は適宜任意に組み合わせることができる。
本発明のパーキングロック装置は、例えばモータを動力源として車両を駆動するモータユニットに利用可能である。
1 モータユニット
2 モータ
4 減速装置
5 差動装置
6 ハウジング
7 パーキングロック装置
42 第2のギヤ(中間ギヤ)
55 車軸
71 パーキングギヤ
72 パーキングポール
72a 突起部
73 パーキングロッド
731 カム部材
732a 第1のロッド
732b 第2のロッド
732c 第3のロッド
732v1 重畳部
732v2 連結部
732va 屈曲部
74 スリーブ部材
74a 貫通孔
74b カム受け部
75 フランジ
751 回転プレート
751a 第1の凹部
751b 第2の凹部
752 支持プレート
752a 開口部
76 マニュアルシャフト
77 アクチュエータ
79 規制部材
79a ローラ
101 ポール付勢部材
102 回転阻止部
J4 中間軸(第1の回転軸)
J6 回転軸(第2の回転軸)
T 隙間

Claims (10)

  1. 第1の回転軸を中心に回転するパーキングギヤと、
    前記パーキングギヤと噛み合う突起部を有し、前記第1の回転軸に沿った第2の回転軸を中心に回転するパーキングポールと、
    前記パーキングポールと接触するカム部材を有するパーキングロッドと、
    前記パーキングロッドを支持するフランジと、
    前記フランジと連結されるマニュアルシャフトと、
    前記マニュアルシャフトを介して前記フランジを回転させることにより、前記フランジで支持された前記パーキングロッドを移動させるアクチュエータと、
    前記フランジと摺動するローラを有し、前記フランジの回転を規制する規制部材と、を備え、
    前記パーキングポールは、前記パーキングロッドの移動に伴う前記カム部材の移動により、前記突起部が前記パーキングギヤと噛み合う第1の位置と、前記突起部が前記パーキングギヤから離間する第2の位置との間で回転し、
    前記フランジは、
    前記マニュアルシャフトと連結され、前記マニュアルシャフトを軸として回転する回転プレートと、
    前記回転プレートと連結されて前記回転プレートと一体的に回転する支持プレートと、を有し、
    前記回転プレートは、
    前記パーキングポールが前記第1の位置に回転したときに前記ローラが嵌り込む第1の凹部と、
    前記パーキングポールが前記第2の位置に回転したときに前記ローラが嵌り込む第2の凹部と、を有し、
    前記支持プレートは、
    前記パーキングロッドが挿入される開口部を有し、
    前記パーキングロッドは、前記マニュアルシャフトの軸方向から見て、前記フランジの前記回転プレートと重なる重畳部を有し、
    前記パーキングロッドは、
    前記カム部材が挿通される第1のロッドと、
    前記支持プレートの前記開口部に挿入されて支持される第2のロッドと、
    前記第1のロッドと前記第2のロッドとを連結する第3のロッドと、を有し、
    前記第1ロッドは、前記第2の回転軸に垂直な面を横切る方向に直線状に延び、
    前記第2ロッドは、前記第2の回転軸に垂直である前記フランジの回転軸に垂直な面を横切る方向に直線状に延び、
    前記第3のロッドは、前記パーキングポールが前記第1の位置にある状態において、前記第2のロッドとの連結側から、前記第2の回転軸および前記フランジの回転軸に垂直な方向に延び、その後、前記第2の回転軸の方向に屈曲して前記第1のロッドと連結され、
    前記第3のロッドが、前記重畳部を有する、パーキングロック装置。
  2. 前記重畳部は、前記パーキングポールが前記第1の位置に回転したとき、および前記第2の位置に回転したときの両方において、前記マニュアルシャフトの軸方向から見て、前記回転プレートと重なる、請求項1に記載のパーキングロック装置。
  3. 前記重畳部は、屈曲部を有する、請求項1または2に記載のパーキングロック装置。
  4. 前記第3のロッドは、前記マニュアルシャフトの軸方向から見て、前記フランジの前記支持プレートと重なり、前記重畳部と連結される連結部をさらに有する、請求項1から3のいずれかに記載のパーキングロック装置。
  5. 前記パーキングポールの前記第2の回転軸に沿った方向に貫通し、前記パーキングロッドの前記第1のロッドが挿入される貫通孔と、前記パーキングロッドの前記カム部材を受けるカム受け部と、を有するスリーブ部材をさらに備える、請求項1から4のいずれかに記載のパーキングロック装置。
  6. 前記スリーブ部材の前記貫通孔は、前記パーキングポールの前記第2の回転軸に沿った方向から見て長孔であり、
    前記パーキングロッドの前記第2のロッドは、前記支持プレートの前記開口部に隙間を介して挿入される、請求項5に記載のパーキングロック装置。
  7. 前記フランジの回転によって前記パーキングロッドが前記貫通孔を横切る方向に移動するとき、前記ロッド本体は、前記長孔内で、前記第2の回転軸に垂直な面内で互いに垂直な2方向のうちの一方向である前記フランジの回転軸方向に変位しながら、前記面内で前記2方向のうちの他方向に変位する、請求項6に記載のパーキングロック装置。
  8. 前記パーキングポールを、前記第2の回転軸に垂直な面内で前記第1の位置から前記第2の位置に回転させる方向に付勢する付勢部材と、
    前記パーキングポールが前記第2の位置に回転したときに、前記パーキングポールと当接することにより、前記付勢部材の付勢力による前記パーキングポールの回転を阻止する回転阻止部と、をさらに備える、請求項1から7のいずれかに記載のパーキングロック装置。
  9. 前記パーキングロッドは、前記フランジによって揺動可能に支持されており、
    前記フランジの回転によって前記パーキングロッドが前記貫通孔を横切る方向に移動するとき、前記パーキングロッドは、前記フランジの回転軸に垂直な面に対して傾く、請求項5から7のいずれかに記載のパーキングロック装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のパーキングロック装置と、
    モータと、
    中間ギヤを有し、前記モータの回転駆動力が伝達される減速装置と、
    前記減速装置を介して伝達される前記回転駆動力を、車両の車輪を駆動する車軸に伝達する差動装置と、を備え、
    前記パーキングロック装置の前記パーキングギヤは、前記中間ギヤと同軸に設けられる、モータユニット。
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