JP7392623B2 - 定量容器 - Google Patents

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Description

本発明は、定量容器、キャップ、金属溶湯定量汲み取り方法、及び金属溶湯運搬方法に関し、特に、容器を回転させる機構や動力源等を用いることなく、液体(例えば、アルミ溶湯等の金属溶湯)を定量汲み取ることができる定量容器、キャップ、金属溶湯定量汲み取り方法、及び金属溶湯運搬方法に関する。
炉に保持された溶湯を、回転軸周りに容器(ラドル)を回転させて汲み取るラドル給湯装置が例えば特許文献1に記載されている。
特開2016-030272号公報
しかしながら、特許文献1に記載のラドル給湯装置においては、容器を回転させる機構や動力源等を用いる必要があるため、コストがかかるという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、容器を回転させる機構や動力源等を用いることなく、金属溶湯(例えば、アルミ溶湯等の金属溶湯)を定量汲み取ることができる定量容器、キャップ、金属溶湯定量汲み取り方法、及び金属溶湯運搬方法を提供するものである。
本発明にかかる定量容器は、金属溶湯を定量汲み取る定量容器であって、筒状の胴部と、前記胴部の一方の開口を閉塞する底面部であって、前記金属溶湯が通過する貫通穴が形成された底面部と、を備えた容器本体と、前記容器本体内において前記貫通穴の周囲から筒状に延びて前記胴部及び前記底面部との間に前記金属溶湯を保持する空間を形成する筒状部と、を備え、前記筒状部には、前記底面部から所定高さの位置を下端とする開口部が形成されている。
このような構成により、容器を回転させる機構や動力源等を用いることなく、金属溶湯を定量汲み取ることができる。
これは、筒状の胴部及び胴部の一方の開口を閉塞する底面部を備えた容器本体と、容器本体内において貫通穴の周囲から筒状に延びて胴部及び底面部との間に金属溶湯を保持する空間を形成する筒状部と、を備え、筒状部には、底面部から所定高さの位置を下端とする開口部が形成されている定量容器を用いたことによるものである。
ここで、定量容器は、前記金属溶湯を濾過するフィルターをさらに備えていてもよい。
また、前記フィルターは、前記貫通穴を覆った状態で前記底面部に取り付けられていてもよい。
また、前記容器本体は、前記金属溶湯の注ぎ口を含み、前記開口部は、前記注ぎ口と前記底面部のうち前記筒状部に対して前記注ぎ口の反対側の対称位置とを結ぶ対称線より上に設けられていてもよい。
また、前記開口部は、前記筒状部のうち前記注ぎ口とは反対側に形成されていてもよい。
また、前記開口部は、前記筒状部の上端部から前記所定高さの位置まで延びる切欠部であってもよい。
また、前記切欠部は、前記筒状部の上端部から前記所定高さの位置に向かってテーパ状に狭まる切欠部であってもよい。
また、前記容器本体に固定され、作業者が把持する把持部をさらに備えていてもよい。
本発明にかかるキャップは、上記定量容器の前記筒状部に挿入されるキャップ本体と、前記筒状部に形成された前記開口部に挿入される閉塞部と、を有する。
このような構成のキャップを上記定量容器に装着することで、当該定量容器を傾けた場合(例えば、定量容器を金型まで運搬中に傾けた場合)であっても、空間に保持された金属溶湯が開口部(例えば、切欠部)から漏れることが抑制される。
本発明にかかる金属溶湯定量汲み取り方法は、上記容器本体を、前記所定高さの位置が金属溶湯保持炉内に保持された金属溶湯の表面より下に位置するまで、前記溶湯保持炉内に保持された金属溶湯に浸漬する工程と、前記金属溶湯保持炉内に保持された前記金属溶湯の表面と同一高さになるまで前記空間内に注湯された後、前記容器本体を、前記溶湯保持炉内に保持された前記金属溶湯から引き揚げる工程と、を備える。
このような構成により、容器を回転させる機構や動力源等を用いることなく、金属溶湯を定量汲み取ることができる。
本発明にかかる金属溶湯運搬方法は、上記定量容器の前記空間に定量の金属溶湯が保持された後、前記筒状部に上記キャップを装着する工程と、前記キャップが装着された前記定量容器を金型まで運搬する工程と、を備える。
このような構成により、定量容器を傾けた場合(例えば、定量容器を金型まで運搬中に傾けた場合)であっても、空間に保持された金属溶湯が切欠部から漏れることが抑制される。
本発明により、容器を回転させる機構や動力源等を用いることなく、金属溶湯(例えば、アルミ溶湯等の金属溶湯)を定量汲み取ることができる定量容器、キャップ、金属溶湯定量汲み取り方法、及び金属溶湯運搬方法を提供することができる。
定量容器10及びアルミ溶湯保持炉70の概略図である。 定量容器10の斜視図である。 定量容器10の断面図である。 図2中の矢印A1方向から見た定量容器10の矢視図である。 溶湯こぼれ防止キャップ60が装着された状態の定量容器10の断面図である。 定量容器10を用いてアルミ溶湯71をアルミ溶湯保持炉70(図1参照)から定量汲み取る動作例を表す図である。 汲み取ったアルミ溶湯を金型に注湯する動作例を表す図である。 アルミ酸化物の混入の有無について試験評価(例えばK-モールド試験法)を行った結果をまとめた表である。 目分量を金型に注湯して鋳造した試験片の試験片重量度数を表す。 定量容器10を用いてアルミ溶湯保持炉70から汲み取ったアルミ溶湯(定量)を金型に注湯して鋳造した試験片の試験片重量度数を表す。
以下、本発明の一実施形態である定量容器10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
以下、金型(例えば、JIS舟形金型)に注湯するアルミ溶湯71をアルミ溶湯保持炉70から定量汲み取ることができる定量容器10について説明する。図1は、定量容器10及びアルミ溶湯保持炉70の概略図である。図1中、符号72が表すのはアルミ酸化物である。
図2は定量容器10の斜視図、図3は断面図である。図4は、図2中の矢印A1方向から見た定量容器10の矢視図である。
図2~図4に示すように、定量容器10は、容器本体20、容器本体20内に設けられた筒状部30、容器本体20に取り付けられたフィルター40(図3参照)、容器本体20に取り付けられた把持部50(図4参照。図2中省略)を備えている。
図3に示すように、容器本体20は、筒状の胴部21と、胴部21の一方の開口を閉塞する底面部22と、を備えている。
胴部21は、例えば、円筒状の胴部である。これに限らず、胴部21は、矩形筒状の胴部等、他の筒状の胴部であってもよい。胴部21は、アルミ溶湯の注ぎ口21aを有する。注ぎ口21aは、例えば、胴部21の上端部に設けられている。
底面部22には、アルミ溶湯が通過する貫通穴22a(図3参照)が形成されている。貫通穴22aは、例えば、底面部22の概ね中央に形成された円形の貫通穴である。これに限らず、貫通穴22aは、矩形の貫通穴等、他の形状の貫通穴であってもよい。また、貫通穴22aは、底面部22の中央以外に形成されていてもよい。
筒状部30は、アルミ溶湯が通過する管路で、例えば、容器本体20内において貫通穴22aの周囲から筒状に延びて胴部21及び底面部22との間にアルミ溶湯を保持する空間S(図3参照)を形成している。筒状部30は、例えば、円筒状の筒状部である。これに限らず、筒状部30は、矩形の筒状部等、他の形状の筒状部であってもよい。
容器本体20及び筒状部30は、アルミより融点が高い材料、例えば、SS(Steel Structure)材により構成されている。
容器本体20及び筒状部30は、一体物(例えば、円柱形状の素材を切削することで製造される一体物)であってもよいし、組立物(例えば、互いに別体の容器本体20及び筒状部30を公知の手段(例えば、溶接)で固定することで製造される組立物)であってもよい。
筒状部30には、空間S内のアルミ溶湯を定量にするため、底面部22から所定高さHの位置P1(図3、図4参照)を下端とする開口部31が形成されている。所定高さHは、空間Sに注湯されるアルミ溶湯が定量(金型に注湯する量)となるように考慮された高さである。
図4に示すように、開口部31は、例えば、筒状部30の上端部から所定高さHの位置P1まで延びる切欠部(以下、切欠部31と呼ぶ)である。切欠部31は、筒状部30の上端部から所定高さHの位置P1に向かってテーパ状に狭まる切欠部であってもよい。テーパの角度θ(図4参照)は、例えば、3度である。切欠部31として、筒状部30の上端部から所定高さHの位置P1に向かってテーパ状に狭まる切欠部を用いることで、溶湯こぼれ防止キャップ60を筒状部30に容易に装着することができる。
図3に示すように、切欠部31は、筒状部30のうち注ぎ口21aとは反対側、かつ、注ぎ口21aと底面部22のうち筒状部30に対して注ぎ口21aの反対側の対称位置P2とを結ぶ対称線Lより上に設けられている。
フィルター40は、アルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71(具体的には、アルミ溶湯71表面のアルミ酸化物72(図1参照))を濾過するフィルターで、例えば、メッシュフィルター(例えば平織金網14mesh線径0.8mm)である。フィルター40は、アルミより融点が高い材料により構成されている。
図3に示すように、フィルター40は、例えば、容器本体20の底面部22に形成された貫通穴22aを覆った状態でフィルター40を底面部22に溶接することで当該底面部22に取り付けられている。
図4に示すように、把持部50は、作業者が把持する部分で、例えば、長尺の金属製の棒(柄)である。把持部50は、その先端部を容器本体20に溶接することで当該容器本体20に取り付けられている。
次に、溶湯こぼれ防止キャップ60について説明する。
図5は、溶湯こぼれ防止キャップ60が装着された状態の定量容器10の断面図である。
図2、図5に示すように、溶湯こぼれ防止キャップ60は、キャップ本体61、閉塞部62、把持部63を有する。
溶湯こぼれ防止キャップ60は、アルミより融点が高い材料、例えば、SS(Steel Structure)材により構成されている。
キャップ本体61、閉塞部62及び把持部63は、一体物(例えば、円柱形状の素材を切削することで製造される一体物)であってもよいし、組立物(例えば、互いに別体のキャップ本体61、閉塞部62及び把持部63を公知の手段(例えば、溶接)で固定することで製造される組立物)であってもよい。
キャップ本体61は、筒状部30に挿入される逆円錐形状の部分である(図2、図5参照)。閉塞部62は、筒状部30に形成された切欠部31に挿入される部分で、キャップ本体61の側部に設けられている。
溶湯こぼれ防止キャップ60は、筒状部30に挿入されたキャップ本体61(円錐面61a)が筒状部30の上端部を閉塞し(図2、図5参照)、かつ、切欠部31に挿入された閉塞部62が当該切欠部31を閉塞した状態(図2、図5参照)で、定量容器10(筒状部30)に装着される。これにより、定量容器10を金型まで運搬中に空間Sに保持されたアルミ溶湯71が切欠部31から漏れることが抑制される。
把持部63は、作業者が把持する部分で、キャップ本体61の上部に設けられている。
次に、上記構成の定量容器10を用いてアルミ溶湯71をアルミ溶湯保持炉70(図1参照)から定量汲み取る動作例について説明する。
図6は、定量容器10を用いてアルミ溶湯71をアルミ溶湯保持炉70(図1参照)から定量汲み取る動作例を表す図である。なお、図6中、アルミ溶湯保持炉70は省略してある。
まず、作業者が把持部50を把持した容器本体20(底面部22)を、アルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71に浸漬する(図6(a)参照)。具体的には、容器本体20を、所定高さHの位置P1がアルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71の表面より下に位置するまで、アルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71に浸漬する。
これにより、アルミ溶湯71が、底面部22に形成された貫通穴22a及び筒状部30を介して流入し切欠部31から流出し、空間S内に供給(注湯)される(図6(a)中の矢印B1参照)。その際、アルミ溶湯71表面のアルミ酸化物72(図1参照)がフィルター40で濾過されるため、空間S内に不純物の無いアルミ溶湯71が保持される。底面部22に形成された貫通穴22a及び筒状部30を介して流入するアルミ溶湯71は、アルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71の表面と同一高さになるまで供給される(図6(b)参照)。
次に、アルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71の表面と同一高さになるまで空間S内に注湯された後(目視で確認した後)、作業者が、容器本体20を、アルミ溶湯保持炉70内に保持されたアルミ溶湯71から引き揚げる(図6(c)参照)。
これにより、所定高さHの位置P1を超えて供給されたアルミ溶湯71が切欠部31、筒状部30及び貫通穴22aを介して排出され、アルミ溶湯保持炉70内に戻される(図6(c)中の矢印B2参照)。これにより、不純物の無い均一な重量のアルミ溶湯71が空間S内に保持される。すなわち、アルミ溶湯71が所定高さHの位置P1まで供給(注湯)された状態、すなわち、定量のアルミ溶湯71が汲み取られた状態となる。
以上のようにして、アルミ溶湯71をアルミ溶湯保持炉70(図1参照)から定量汲み取ることができる。
次に、上記のように汲み取ったアルミ溶湯を金型に注湯する動作例について説明する。
図7は、汲み取ったアルミ溶湯を金型に注湯する動作例を表す図である。
まず、作業者が、上記のように汲み取ったアルミ溶湯71を保持する容器本体20(筒状部30)に、溶湯こぼれ防止キャップ60を装着する(図7(a)参照)。具体的には、作業者は、把持部63を把持して、キャップ本体61を筒状部30に挿入し、かつ、閉塞部62を切欠部31に挿入する。
これにより、溶湯こぼれ防止キャップ60は、筒状部30に挿入されたキャップ本体61(円錐面61a)が筒状部30の上端部を閉塞し(図2、図7(a)参照)、かつ、切欠部31に挿入された閉塞部62が当該切欠部31を閉塞した状態(図2、図7(a)参照)で、定量容器10(筒状部30)に装着される。
次に、作業者が把持部50を把持して容器本体20を金型80まで運搬する。金型80は、例えば、JIS舟形金型である。JIS舟形金型は、例えば、試験片を鋳造するために用いられる。その際、金型80まで運搬中に空間Sに保持されたアルミ溶湯71が切欠部31から漏れないように、例えば、図7(b)に示すように、容器本体20を傾けた状態で運搬するのが望ましい。切欠部31は、筒状部30のうち注ぎ口21aとは反対側、かつ、注ぎ口21aと底面部22のうち筒状部30に対して注ぎ口21aの反対側の対称位置P2とを結ぶ対称線Lより上に設けられているため、定量容器10を傾けることで、空間Sに保持されたアルミ溶湯71の表面が所定高さHの位置P1より下に位置することになる(図7(b)参照)。
これにより、定量容器10を金型80まで運搬中に、空間Sに保持されたアルミ溶湯71が切欠部31から漏れることが抑制される。
また、容器本体20(筒状部30)に、溶湯こぼれ防止キャップ60が装着されているため、これによっても、定量容器10を金型80まで運搬中に、空間Sに保持されたアルミ溶湯71が切欠部31から漏れることが抑制される。
次に、金型80まで運搬した作業者が容器本体20を傾けて空間Sに保持されたアルミ溶湯71を、注ぎ口21aを介して金型80に注湯する(図7(c)参照)。その際、切欠部31は、筒状部30のうち注ぎ口21aとは反対側、かつ、注ぎ口21aと底面部22のうち筒状部30に対して注ぎ口21aの反対側の対称位置P2とを結ぶ対称線Lより上に設けられているため、容器本体20を傾けても、空間Sに保持されたアルミ溶湯71が切欠部31から漏れることが抑制される。
次に、アルミ酸化物の混入の有無について試験評価(例えばK-モールド試験法)を行った結果について説明する。
図8は、アルミ酸化物の混入の有無について試験評価(例えばK-モールド試験法)を行った結果をまとめた表である。
図8中、比較例は定量容器10(フィルター40無し)を用いて金型に注湯して試験片を鋳造し、当該鋳造された試験片についてA~Eの5段階評価した例(A、Bが合格)で、実施例は定量容器10(フィルター40有り)を用いて金型に注湯して試験片を鋳造し、当該鋳造された試験片についてA~Eの5段階評価した例(A、Bが合格)である。
図8を参照すると、比較例においては、合格率が14/22=63.6%であるのに対して、実施例においては、合格率が50/50=100%である。すなわち、定量容器10(フィルター40有り)を用いて金型に注湯することで、鋳造される鋳造物(例えば、試験片)へのアルミ酸化物の混入を阻止できることが分かる。
図9は、目分量を金型に注湯して鋳造した試験片の試験片重量度数を表す。図10は、定量容器10を用いてアルミ溶湯保持炉70から汲み取ったアルミ溶湯(定量)を金型に注湯して鋳造した試験片の試験片重量度数を表す。
図9及び図10を参照すると、目分量を金型に注湯した場合、使用可能範囲内に収まる試験片は6回/22回=27.2%である(図9参照)のに対して、定量容器10を用いてアルミ溶湯保持炉70から汲み取ったアルミ溶湯(定量)を金型に注湯した場合、使用可能範囲内に収まる試験片は50回/50回=100%である。すなわち、定量容器10を用いて金型に注湯することで、常に、使用可能範囲内に収まる鋳造物(例えば、試験片)を鋳造できることが分かる。
以上説明したように、本実施形態によれば、容器を回転させる機構や動力源等を用いることなく、アルミ溶湯を定量汲み取ることができる。
これは、筒状の胴部21及び胴部21の一方の開口を閉塞する底面部22を備えた容器本体20と、容器本体20内において貫通穴22aの周囲から筒状に延びて胴部21及び底面部22との間にアルミ溶湯を保持する空間Sを形成する筒状部30と、を備え、筒状部30には、底面部22から所定高さHの位置P1を下端とする切欠部31が形成されている定量容器10を用いたことによるものである。
また、本実施形態によれば、毎回、定量のアルミ溶湯を汲み取ることができるため、当該汲み取った定量のアルミ溶湯を金型に注湯することで、毎回、均一(概ね均一)重量の鋳造物(例えば、試験片)を鋳造することができる。すなわち、重量が使用可能範囲内に収まらない鋳造物、すなわち、不良品が鋳造されるのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、アルミ酸化物が混入しない(殆ど混入しない)試験片を鋳造することができる。すなわち、アルミ酸化物が混入した鋳造物(例えば、試験片)、すなわち、不良品が鋳造されるのを抑制することができる。
これは、アルミ溶湯71表面のアルミ酸化物72(図1参照)が、フィルター40で濾過されることによるものである。
以上のように、本実施形態によれば、重量が均一で(概ね均一で)かつアルミ酸化物が混入しない(殆ど混入しない)試験片を鋳造することができる。
また、本実施形態によれば、定量容器10を傾けた場合(例えば、定量容器10を金型まで運搬中に傾けた場合、金型に注湯する際に傾けた場合)であっても、空間Sに保持されたアルミ溶湯が切欠部31から漏れることが抑制される。これは、切欠部31が、筒状部30のうち注ぎ口21aとは反対側、かつ、注ぎ口21aと底面部22のうち筒状部30に対して注ぎ口21aの反対側の対称位置P2とを結ぶ対称線Lより上に設けられていること、によるものである。また、溶湯こぼれ防止キャップ60を、筒状部30に装着することで、さらに、空間Sに保持されたアルミ溶湯が切欠部31から漏れることが抑制される。
また、本実施形態によれば、切欠部31は、筒状部30の上端部から所定高さHの位置P1に向かってテーパ状に狭まる切欠部であるため、溶湯こぼれ防止キャップ60を筒状部30に容易に装着することができる。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、定量容器10が汲み取る液体がアルミ溶湯である例について説明したが、これに限らない。例えば、定量容器10が汲み取る液体は、アルミ以外の金属溶湯(例えば、錫、銅)であってもよいし、金属溶湯以外の液体(例えば、水)であってもよい。
また、上記実施形態では、フィルター40を底面部22に取り付けた例について説明したが、これに限らない。例えば、フィルター40を、底面部22以外、例えば、筒状部30に取り付けてもよい。また、フィルター40は、適宜省略してもよい。
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…定量容器
20…容器本体
21…胴部
21a…注ぎ口
22…底面部
22a…貫通穴
30…筒状部
31…開口部(切欠部)
31a…下端
40…フィルター
50…把持部
60…防止キャップ
61…キャップ本体
61a…円錐面
62…閉塞部
63…把持部
70…アルミ溶湯保持炉
71…アルミ溶湯
72…アルミ酸化物
80…金型
H…所定高さ
L…対称線
S…空間

Claims (4)

  1. 金属溶湯を定量汲み取る定量容器であって、
    筒状の胴部と、前記胴部の一方の開口を閉塞する底面部であって、前記金属溶湯が通過する貫通穴が形成された底面部と、を備えた容器本体と、
    前記容器本体内において前記貫通穴の周囲から筒状に延びて前記胴部及び前記底面部との間に前記金属溶湯を保持する空間を形成する筒状部と、を備え、
    前記筒状部には、前記底面部から所定高さの位置を下端とする開口部が形成されており、
    前記容器本体は、前記金属溶湯の注ぎ口を含み、
    前記注ぎ口は、前記胴部の上端部に設けられ、
    前記開口部は、前記筒状部のうち前記注ぎ口とは反対側、かつ、前記注ぎ口と前記底面部のうち前記筒状部に対して前記注ぎ口の反対側の対称位置とを結ぶ対称線より上に設けられており、
    前記開口部は、前記筒状部の上端部から前記所定高さの位置まで延びる切欠部であり、
    前記容器本体に固定され、作業者が把持する把持部をさらに備え、
    前記把持部は、長尺の金属製の棒であり、その先端部を前記胴部に溶接することで前記容器本体に固定されており、
    前記所定高さは、前記空間に注湯される前記金属溶湯が定量となるように考慮された高さである定量容器。
  2. 前記金属溶湯を濾過するフィルターをさらに備える請求項1に記載の定量容器。
  3. 前記フィルターは、前記貫通穴を覆った状態で前記底面部に取り付けられている請求項2に記載の定量容器。
  4. 前記切欠部は、前記筒状部の上端部から前記所定高さの位置に向かってテーパ状に狭まる切欠部である請求項に記載の定量容器。
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