JP7392421B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、鉛蓄電池等の蓄電素子の劣化を推定する情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムに関する。
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。例えば車載用の鉛蓄電池等の二次電池(蓄電素子)は、例えば自動車、バイク、フォークリフト、ゴルフカー等の車両等の移動体に搭載され、エンジン始動時におけるスタータモータへの電力供給源、及びライト等の各種電装品への電力供給源として使用されている。例えば、産業用の鉛蓄電池は、非常用電源やUPSへの電力供給源として使用されている。
鉛蓄電池は様々な要因によって劣化が進行することが知られている。鉛蓄電池の予期せぬ機能喪失による電力の供給停止を防ぐため、鉛蓄電池の劣化の度合を適切に判定し、交換の要否を的確に判定する必要がある。
特許文献1には、一対のクリップを鉛蓄電池の正極端子及び負極端子に接続し、端子間の電圧を測定するテスタの発明が開示されている。
特開2016-109639号公報
多くのユーザはテスタを持っていないので、鉛蓄電池の劣化の度合を検知することはできない。車両を整備工場等へ入庫した場合等、スタッフからテスタの数値を見せられる、エンジンのかかりが悪くなっている等の指摘を受けて、鉛蓄電池の交換を勧められることは多い。鉛蓄電池の劣化の度合を客観的に知りたいと考えているユーザも多い。
本発明は、蓄電素子の劣化を客観的に判定することができる情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、エンジンの始動音を取得する取得部と、取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定する判定部と、劣化の判定結果を出力する出力部とを備える。
本発明の一態様に係る情報処理方法は、エンジンの始動音を取得し、取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定し、劣化の判定結果を出力する。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、エンジンの始動音を取得し、取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定し、劣化の判定結果を出力する処理をコンピュータに実行させる。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、エンジンの始動音を録音し、録音した前記始動音を情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置から、送信した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて判定した、蓄電素子の劣化の判定結果を受信する処理をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、鉛蓄電池の劣化を客観的に判定することができる。
実施形態1に係る情報処理システムの構成の一例を示す模式図である。 情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 端末の構成の一例を示すブロック図である。 制御部による基準時の始動音及び生産履歴情報の記憶処理の手順を示すフローチャートである。 端末の表示パネルにおける表示画面の一例を示す説明図である。 端末の表示パネルにおける表示画面の一例を示す説明図である。 制御部による電池の交換の要、不要の判定処理の手順を示すフローチャートである。 端末の表示パネルにおける表示画面の一例を示す説明図である。 端末の表示パネルにおける表示画面の一例を示す説明図である。 端末の表示パネルにおける表示画面の一例を示す説明図である。 実施形態2に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 学習モデルの一例を示す模式図である。 制御部による学習モデルの生成処理の手順を示すフローチャートである。 制御部による電池の交換の要、不要の判定処理の手順を示すフローチャートである。 学習モデルの一例を示す模式図である。 制御部による電池の交換の要、不要の判定処理の手順を示すフローチャートである。
(実施形態の概要)
実施形態に係る情報処理装置は、エンジンの始動音を取得する取得部と、取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定する判定部と、劣化の判定結果を出力する出力部とを備える。
ここで、基準の始動音とは、蓄電素子の車両への搭載時、又はユーザの車両の購入時の始動音をいう。搭載時とは、蓄電素子を初めて車両に搭載した時、及び交換した時を含む。
蓄電素子の劣化が進行し、電圧が低下するのに従って、エンジンの始動音が変化する。
上記構成によれば、情報処理装置は、ユーザの端末等の外部装置からエンジンの始動音を取得し、取得した始動音と基準の始動音とに基づいて客観的に蓄電素子の劣化を判定する。従って、蓄電素子の交換の要否を良好に判定できる。
上述の情報処理装置において、前記判定部は、エンジンの始動音を入力データとし、蓄電素子の劣化の判定を出力する学習モデルに、取得した前記始動音を入力し、前記蓄電素子の劣化を判定してもよい。
上記構成によれば、容易に、良好に、蓄電素子の劣化を判定できる。
上述の情報処理装置において、前記判定部は、エンジンの始動音と、基準の始動音との差分を入力データとし、蓄電素子の劣化の判定を出力する学習モデルに、取得した前記始動音と基準の始動音との差分を入力し、前記蓄電素子の劣化を判定してもよい。
上記構成によれば、容易に、良好に、蓄電素子の劣化を判定できる。
上述の情報処理装置において、前記学習モデルは、さらに、前記蓄電素子の製造日、充電日、又は搭載日を含む情報を入力データとしてもよい。
上記構成によれば、製造日、充電日、又は搭載日から判定日までの経過時間に基づいて良好に、蓄電素子の劣化を判定できる。
上述の情報処理装置において、前記学習モデルは、さらに、日時、位置情報、気温、又は車種を含む情報を入力データとしてもよい。
判定日が同一であっても、時間、位置情報、気温、又は車種等によって、始動音が変化する。
上記構成によれば、日時、位置情報、気温、又は車種等の条件に基づいて、蓄電素子の劣化を良好に判定できる。
上述の情報処理装置において、前記取得部は、車両のユーザが着座時に取得した前記始動音を前記ユーザの端末から取得し、前記出力部は、前記端末に、劣化の判定結果を出力してもよい。
上記構成によれば、情報処理装置は判定結果をユーザの端末へ出力し、ユーザは、販売店や整備工場のスタッフを介さずに、蓄電素子の劣化の度合を直接取得できる。車両のボンネットを開ける、カウル等の外装部材を取り外して蓄電素子をテスタに接続する等の煩雑な作業を要さず、ユーザがシートに着座した状態で始動音を取得して、蓄電素子の劣化を容易に判定できる。
上述の情報処理装置において、前記出力部は、劣化の判定結果に応じて蓄電素子の交換が必要であると判定した場合に、前記端末に、前記蓄電素子の交換を促す情報を出力してもよい。
上記構成によれば、ユーザに適切なタイミングで蓄電素子の交換を促し、蓄電素子の予期せぬ機能喪失による電力の供給停止を防止できる。
上述の情報処理装置において、前記取得部は、車両のユーザが着座時に取得した前記始動音を前記ユーザの端末から取得し、前記出力部は、所定期間が経過した場合に、前記端末に前記所定期間が経過したことを出力してもよい。
上記構成によれば、所定期間が経過して劣化が進んだ場合に、ユーザに始動音の取得を促して、劣化を判定できる。
上述の情報処理装置において、前記取得部は、車両のユーザが着座時に取得した前記始動音を前記ユーザの端末から取得し、前記出力部は、前記端末に、前記始動音の取得を促す情報を出力してもよい。
上記構成によれば、適宜のタイミングでユーザに始動音の取得を促して、劣化を判定できる。
実施形態に係る情報処理方法は、エンジンの始動音を取得し、取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定し、劣化の判定結果を出力する。
上記構成によれば、取得した始動音と基準の始動音とに基づいて客観的に蓄電素子の劣化を判定する。従って、蓄電素子の交換の要否を良好に判定できる。
実施形態に係るコンピュータプログラムは、エンジンの始動音を取得し、取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定し、劣化の判定結果を出力する処理をコンピュータに実行させる。
上記構成によれば、取得した始動音と基準の始動音とに基づいて客観的に蓄電素子の劣化を判定する。従って、蓄電素子の交換の要否を良好に判定できる。
実施形態に係るコンピュータプログラムは、エンジンの始動音を録音し、録音した前記始動音を情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置から、送信した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて判定した、蓄電素子の劣化の判定結果を受信する処理をコンピュータに実行させる。
上記構成によれば、録音した始動音と基準の始動音とに基づいて客観的に蓄電素子の劣化を判定した結果を取得できる。従って、蓄電素子の交換の要否を良好に判定できる。
上述のコンピュータプログラムにおいて、前記蓄電素子の製造日、充電日、又は搭載日を含む情報をさらに前記情報処理装置へ送信してもよい。
上記構成によれば、製造日、充電日、又は搭載日から判定日までの経過時間に基づいて良好に、蓄電素子の劣化を判定できる。
上述のコンピュータプログラムにおいて、前記情報は、前記蓄電素子に付与された生産履歴情報読み取りコードから読み取ってもよい。
上記構成によれば、容易に、製造日等の生産履歴情報を取得し、生産履歴情報を加味して、蓄電素子の劣化を判定できる。
上述のコンピュータプログラムにおいて、位置情報をさらに前記情報処理装置へ送信してもよい。
上記構成によれば、位置情報を加味して、蓄電素子の劣化を判定できる。
上述のコンピュータプログラムにおいて、前記情報処理装置から前記始動音の送信を促す情報を受信した場合に、前記始動音を録音してもよい。
上記構成によれば、適宜のタイミングで、蓄電素子の劣化を判定できる。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る情報処理システム10の構成の一例を示す模式図である。情報処理システム10においては、鉛蓄電池(以下、電池という)4のメーカーの情報処理装置1、ユーザの端末装置(以下、端末という)2、電池4の販売店の端末6がインターネット等のネットワークNを介して接続されている。車両3は電池4及び制御装置5を備えており、制御装置5を情報処理装置1に接続してもよい。
なお、端末6が情報処理装置1に接続されている場合には限定されない。端末6が接続されている場合、情報処理装置1が、端末6へ電池4の製造日、充電日等の情報を送信し、販売店のスタッフが、製造日、充電日、電池4の車両3への搭載日等の生産履歴情報を読み取るためのQRコード(登録商標)等の生産履歴情報読み取りコードを電池4に付与してもよい。
生産履歴読み取りコードは、スタッフによらずに、始めから電池4のラベル又は意匠、電池4の説明書等の同梱品に記載してもよい。電池4の最初の搭載日は、生産履歴読み取りコードに記載してもよい。その後に電池4を車両3に搭載するのは販売店のスタッフ又はユーザであるが、以下の説明では、ユーザが搭載日を端末2に入力し、電池4に付された生産履歴情報読み取りコードから生産履歴情報を読み取り、情報処理装置1が取得する場合について説明する。
情報処理装置1は、電池4のユーザの端末2から車両3のエンジンの始動音を取得して、電池4の劣化を判定し、判定結果を端末2へ送信する。
図2は、情報処理装置1の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置1は、装置全体を制御する制御部11、主記憶部12、通信部13、補助記憶部14、及び時計部15を備える。情報処理装置1は、1又は複数のサーバで構成することができる。情報処理装置1は複数台で分散処理する他、仮想マシンを用いてもよい。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等で構成することができる。制御部11はGPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成してもよい。また、量子コンピュータを用いてもよい。
主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の一時記憶領域であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
通信部13は、ネットワークNを介して、端末2、及び端末6との間で通信を行う機能を有し、所要の情報の送受信を行うことができる。具体的には、通信部13は、ユーザの端末2が送信したエンジンの始動音を受信する。通信部13は、電池4の劣化の判定結果を端末2又は端末6へ送信する。
補助記憶部14は大容量メモリ、ハードディスク等であり、制御部11が処理を実行するために必要なプログラム、後述する劣化の判定処理を行うプログラム141と、交換履歴DB142、及び使用履歴DB143記憶している。交換履歴DBは、他のDBサーバに記憶してもよい。
補助記憶部14に記憶されるプログラム141は、プログラム141を読み取り可能に記録した記録媒体144により提供されてもよい。記録媒体144は、例えば、USBメモリ、SDカード、マイクロSDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬型のメモリである。記録媒体144に記録されているプログラム141は、図示していない読取装置を用いて記録媒体144から読み取られ、補助記憶部14にインストールされる。また、プログラム141は、通信部13を介した通信により提供されてもよい。
時計部15は計時を行い、日時情報を出力する。
図3は、端末2の構成の一例を示すブロック図である。端末2は、装置全体を制御する制御部21、主記憶部22、通信部23、操作部24、表示パネル25、補助記憶部26、撮像部27、GPS受信部28、マイク29、及びスピーカ30を備える。端末2は、例えば、スマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット等で構成することができる。制御部21は、CPU、ROM及びRAM等で構成することができる。制御部21はGPUを含んで構成してもよい。
主記憶部22は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の一時記憶領域であり、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
通信部23は、ネットワークNを介して、情報処理装置1との間で通信を行う機能を有し、所要の情報の送受信を行うことができる
操作部24は、例えば、タッチパネル、ハードウェアキーボード、マウス等で構成され、表示パネル25に表示されたアイコン等の操作、文字等の入力等を行うことができる。
入力は、マイク29を使って行うこともできる。
表示パネル25は、液晶パネル又は有機EL(Electro Luminescence)表示パネル等で構成することができる。制御部21は、表示パネル25に所要の情報を表示するための制御を行う。制御部21は、情報処理装置1から取得した電池4の劣化の判定結果、交換の指示等の情報を表示パネル25に表示する。
補助記憶部26は大容量メモリ等であり、制御部21が処理を実行するために必要なプログラム、及びアプリケーションプログラム(以下、アプリプログラムという)261を記憶している。アプリプログラム261は、通信部13を介した通信により情報処理装置1から提供される。アプリプログラム261は、アプリプログラム261を読み取り可能に記録した記録媒体262により提供されてもよい。
撮像部27は例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラ等を含み、画像又は映像の撮像を行う。撮像部27により電池4の製造日、充電日等の生産履歴情報を撮像し、撮像された生産履歴情報は図示しない処理回路によって処理され、補助記憶部26に記憶される。
GPS受信部28は、複数のGPS衛星からの電波を受信し、端末2の位置を検出する。
マイク29は、制御部21からの指示に従って集音し、エンジンの始動音を取得する。
スピーカ30は、制御部21からの指示に従って音声を出力する。また、スピーカ30は、マイク29で記録したエンジンの始動音を再生することができる。
端末6は、端末2と同様の構成を有する。
表1に、交換履歴DB142に記憶されているテーブルの一例を示す。
Figure 0007392421000001
交換履歴DB142は、No.列、製造日列、充電日列、搭載日列、車種列、始動音列,日時列,位置情報列,気温列の基準時列、始動音列,日時列,位置情報列,気温列,交換列の判定時列を記憶している。No.列は、複数の異なる電池4につき、また同一の電池4の異なるタイミングにおいて、電池4の交換の要、不要を判定した場合の行No.を記憶している。製造日列は、電池4の製造日を記憶している。充電日列は、工場で電池4の出荷前に充電した日を記憶している。搭載日列は、車両3に電池4を搭載した日を記憶している。車種列は、電池4を搭載した車両3の車種を記憶している。基準時列の始動音列は、基準時に取得したエンジンの始動音の波形を記憶している。日時列は基準時の日時を記憶している。ここで、基準時とは、電池4の車両3への搭載時(交換時も含む)、又はユーザの車両3の購入時のいずれかの時点から1カ月以内における任意の時点をいう。。位置情報列は、端末2のGPS受信部28により取得した位置情報を記憶している。気温列は、位置情報に基づいて、気象サーバ等により取得した基準時の気温を記憶している。同様に、判定時列は、判定時のエンジンの始動音、日時、位置情報、気温を記憶している。交換列は、電圧、内部抵抗の測定等により判定した電池4の交換の要、不要を記憶している。交換列は交換の要、不要とともに、測定値を記憶してもよい。
交換履歴DB142に記憶されている情報は、上述の場合に限定されない。少なくとも、基準時及び判定時のエンジンの始動音、並びに交換の要、不要を記憶してあればよい。上述の情報に加えて、走行距離を記憶してもよい。温度センサ等により気温を取得できる場合、位置情報は取得しなくてもよい。
交換列に代えて、劣化の度合を記憶する劣化度合列を設けてもよい。
表2に、使用履歴DB143に記憶されているテーブルの一例を示す。
Figure 0007392421000002
使用履歴DB143は、電池4毎に、No.列、製造日列、充電日列、搭載日列、車種列、始動音列,日時列,位置情報列,気温列の基準時列、始動音列,日時列,位置情報列,気温列,交換列の判定時列を記憶している。表2においてはIDNo.1の電池4の使用履歴を示している。No.列は、各判定の行No.を記憶している。製造日列、充電日列、搭載日列、車種列、基準時列の始動音列,日時列,位置情報列,気温列、判定時列の始動音列,日時列,位置情報列,気温列は、交換履歴DB142の製造日列、充電日列、搭載日列、車種列、基準時列の始動音列,日時列,位置情報列,気温列、判定時列の始動音列,日時列,位置情報列,気温列と同様の内容を記憶している。
判定時列の交換列は、後述するようにして判定した、電池4の交換の要又は不要を記憶している。
以下、電池4の劣化を推定し、電池4の交換の要、不要を判定する方法について説明する。制御部11が、基準時の始動音,日時,位置情報,気温、判定時の始動音,日時,位置情報,気温、電池4の製造日、充電日、搭載日、車種に基づいて判定する場合につき、説明する。制御部11は、少なくとも基準時の始動音、及び判定時の始動音に基づいて、劣化の判定を行う。
電池4のユーザは、車両3の購入時、又は販売店での電池4の購入時(搭載時)若しくは交換時に、アプリプログラム261を端末2にインストールすることを推奨されている。
ユーザがアプリプログラム261を端末2にインストールし、アプリケーションが起動した場合、制御部11は、以下のようにして、基準の始動音及び生産履歴情報を端末2から取得し、使用履歴DB143に記憶する。
図4は、制御部11による基準時の始動音及び生産履歴情報の記憶処理の手順を示すフローチャートである。
制御部11は、生産履歴情報、電池4の搭載日、及び車種の送信指示を端末2へ送信する(S101)。
制御部21は、指示を受信し、表示パネル25に表示する(S201)。
図5に、端末2の表示パネル25における表示画面の一例を示す。
制御部21は、表示パネル25の表示画面の上部に、「生産履歴情報を読み取って下さい。」と表示し、直下に送信ボタンを表示する。制御部21は、表示パネル25の表示画面の中央部に、「電池の搭載日を入力して下さい」、及び「車種を入力して下さい」と表示し、直下に入力欄及び送信ボタンを表示する。生産履歴情報の読み取りの指示と、電池の搭載日及び車種の入力指示とは、別画面に表示してもよい。
ユーザは電池4に付された生産履歴情報読み取りコードを撮像部27により撮像し、制御部21は、撮像画像から製造日及び充電日等の生産履歴情報を取得する(S202)。
制御部21は、ユーザによる送信ボタンのタップに基づき、生産履歴情報を情報処理装置1へ送信する(S203)。
制御部11は、生産履歴情報を受信して使用履歴DB143に記憶する(S102)。
ユーザは、表示画面の搭載日及び車種の入力欄に、操作部24により搭載日及び車両3の車種を入力し、制御部21は搭載日及び車種を取得する(S204)。
制御部21は、ユーザによる送信ボタンのタップに基づき搭載日及び車種を情報処理装置1へ送信する(S205)。
制御部11は、車種を受信して使用履歴DB143に記憶する(S103)。
制御部11は、エンジンの始動音の送信指示を端末2へ送信する(S104)。これにより、基準時の始動音の登録を促す。
制御部21は、指示を受信し、表示する(S206)。
図6に、端末2の表示パネル25における表示画面の一例を示す。
制御部21は、表示パネル25の表示画面の上部に、「エンジン始動音録音」と表示し、上から順にスタートボタン、ストップボタン、送信ボタンを表示する。
シートに着座し、エンジンを始動させたユーザはスタートボタンをタップする。
制御部21は、ユーザによるスタートボタンのタップに基づき、エンジンの始動音をマイク29から取得して録音を開始し、ユーザによるストップボタンのタップにより録音を停止し、所定期間のエンジンの始動音の波形を取得する(S207)。表示画面にストップボタンを有さず、スタートボタンのタップにより録音を開始し、所定時間が経過した後、制御部21が自動的に録音を停止してもよい。
制御部21は、ユーザによる送信ボタンのタップに基づき、録音した始動音を情報処理装置1へ送信する(S208)。
制御部11は、エンジンの始動音を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S105)。
制御部21は、GPS受信部28が検出した位置情報を情報処理装置1へ送信する(S209)。
制御部11は、位置情報を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S106)。
制御部11は、時計部15により基準時の日時を取得し、位置情報に基づいて、例えば気象サーバ等により、電池4の前記日時の前記位置の気温を取得し、使用履歴DB143に記憶し(S107)、処理を終了する。
図5に示す生産履歴情報、搭載日、及び車種の送信画面、並びに図6に示すエンジンの始動音の送信画面は、アプリケーションが最初に起動した場合に、情報処理装置1からの送信指示を受信せずに表示してもよい。
生産履歴情報のうち、製造日、充電日は制御部11が使用履歴DB143に記憶し、搭載日は、販売店のスタッフが端末6から情報処理装置1へ送信し、制御部11が使用履歴DB143に記憶してもよい。
図7は、制御部11による電池4の交換の要、不要の判定処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、以下の処理を所定のタイミングで行う。
制御部11は、判定のタイミングであるか否かを判定する(S111)。制御部11は、例えば電池4の基準時から2年等の期間が経過したか否かを判定して、判定のタイミングであるか否かを判定する。制御部11は、判定のタイミングでない場合(S111:NO)、処理を終了する。
制御部11は、判定のタイミングである場合(S111:YES)、期間の経過の情報を端末2へ送信する(S112)。例えば2年が経過した場合、この2年の期間が経過したという情報を端末2へ送信する。
制御部21は、期間の経過の情報を受信し、表示パネル25へ表示する(S211)。
図8に、端末2の表示パネル25における表示画面の一例を示す。
制御部21は、例えば「電池の搭載後又は交換後、2年が経過しました。」という一文を表示する。
制御部11は、エンジンの始動音の送信指示を端末2へ送信する(S113)。
制御部21は、指示を受信し、表示する(S212)。
制御部21は、例えば図5と同様の画面を表示パネル25に表示する。
制御部21は、ユーザによるスタートボタンのタップによりエンジンの始動音の録音を開始し、ユーザによるストップボタンのタップにより録音を停止し、所定期間のエンジンの始動音を取得する(S213)。
制御部21は、ユーザによる送信ボタンのタップにより録音したエンジンの始動音を情報処理装置1へ送信する(S214)。
制御部11は、エンジンの始動音を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S114)。
制御部21は、GPS受信部28が検出した位置情報を情報処理装置1へ送信する(S215)。
制御部11は、位置情報を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S115)。
制御部11は、時計部15により判定時の日時を取得し、位置情報に基づいて、例えば気象サーバ等により、電池4の前記日時の前記位置の気温を取得し、使用履歴DB143に記憶する(S116)。
制御部11は、電池4の交換が要であるか否かを判定する(S117)。
制御部11は交換履歴DB142を読み出す。交換履歴DB142のデータから、基準時の始動音,日時,位置情報,気温、判定時の始動音,日時,位置情報,気温、電池4の製造日からの経過時間、充電日からの経過時間、搭載日からの経過時間、車種と、電池4の交換の要,不要との関係が導出される。制御部11は、判定する電池4の製造日、充電日、搭載日、車種、基準時の始動音等の情報、及び判定時の始動音等の情報と、前記関係とに基づいて、交換の要、不要を判定し、使用履歴DB143に記憶する。例えば、制御部11は、車種毎に、基準時の波形からの変化量と、交換の要否の判定のための前記測定値との関係を求める。基準時及び判定時の日時、位置情報、又は気温に基づいて該関係を温度で補正し、前記経過時間を考慮し、前記関係における判定時の変化量と閾値とに基づいて、交換の要、不要を判定する。前記関係は関数であってもよい。基準時及び判定時の波形は、フーリエ変換等のフィルターで処理された後のものであってもよい。この場合、波形は周波数スペクトルの時系列データとなる。
制御部11は、判定結果を端末2へ送信する(S118)。
制御部21は、判定結果を受信し、表示パネル25に表示する(S216)。
図9に、端末2の表示パネル25における表示画面の一例を示す。
制御部21は、電池4の交換が要であると判定した場合、図9に示すように「電池の交換:要」と表示する。
制御部21は、電池4の交換が不要であると判定した場合、「電池の交換:不要」と表示する。
制御部11は、S117の判定において、交換が要であったか否かを判定する(S119)。制御部11は、交換が要でなかった場合(S119:NO)、処理を終了する。
制御部11は、交換が要であった場合(S119:YES)、交換を促す情報を端末2送信する(S120)。
制御部21は、交換を促す情報を受信し、表示パネル25に表示し(S217)、処理を終了する。
図10に、端末2の表示パネル25における表示画面の一例を示す。
制御部21は、図10に示すように「電池を交換しましょう」と表示する。これにより、電池4の交換が促され、電池4の突然の電力の供給停止が防止される。
スピーカ30により音声で交換を促してもよい。
ユーザは、任意のタイミングで、電池4が劣化して交換が必要であるか否かを判断するために、自らエンジンの始動音を録音して情報処理装置1により交換の要否の判定を行うことができる。
この場合、ユーザの操作により図5の画面を表示させ、S213以降の処理を制御部21及び制御部11により行う。
本実施形態によれば、情報処理装置1は、ユーザの端末2からエンジンの始動音を取得し、取得した始動音と基準の始動音とに基づいて客観的に電池4の劣化を判定する。従って、電池4の交換の要否を良好に判定できる。
ユーザは、販売店や整備工場のスタッフを介さずに、電池4の劣化の度合を直接取得できる。車両3のボンネットを開ける、カウル等の外装部材を取り外して電池4をテスタに接続する等の煩雑な作業を要さず、ユーザがシートに着座した状態で始動音を取得して、電池4の劣化を容易に判定できる。
(実施形態2)
図11は、実施形態2に係る情報処理装置1の構成の一例を示すブロック図である。実施形態2に係る情報処理装置1は、補助記憶部14にプログラム145と学習モデル146とを記憶し、プログラム145は記録媒体147により補助記憶部14にインストールされていること、使用履歴DB143のテーブルの内容が異なること以外は、実施形態1に係る情報処理装置1と同様の構成を有する。
表3に、使用履歴DB143に記憶されているテーブルの一例を示す。
Figure 0007392421000003
実施形態2の使用履歴DB143のテーブルは、実施形態1の使用履歴DB143のテーブルの内容に加えて、実際の交換の要否列を記憶していること以外は、実施形態1のテーブルと同様の構成を有する。実際の交換の要否列は、電圧の測定等により判定した電池4の交換の要、不要を記憶している。実際の交換の要否の判定は、後述する再学習のために行っており、全ての判定時に行う必要はない。
図12は、学習モデル146の一例を示す模式図である。
学習モデル146は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとしての利用が想定される学習モデルであり、多層のニューラルネットワーク(深層学習)を用いることができ、例えば畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network:CNN)を用いることができるが、リカレントニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)を用いてもよい。RNNを用いる場合、始動音の経時的な変動を入力する。例えば3日、1週間等、所定の間隔をおいて、始動音を入力する。決定木、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン等の他の機械学習を用いてもよい。制御部11が、学習モデル146からの指令に従って、学習モデル146の入力層に入力された始動音等に対し演算を行い、劣化の判定結果として、電池4の交換の要,不要とその確率とを出力するように動作する。CNNの場合、中間層はコンボリューション層、プーリング層、及び全結合層を含む。ノード(ニューロン)の数は図12の場合に限定されない。
入力層、出力層及び中間層には、1又は複数のノードが存在し、各層のノードは、前後の層に存在するノードと一方向に所望の重みで結合されている。入力層のノードの数と同数の成分を有するベクトルが、学習モデル146の入力データ(学習用の入力データ及び交換要の判定用の入力データ)として与えられる。学習済みの入力データとして、少なくとも判定時の始動音を含む。入力情報として、製造日、充電日、搭載日、車種、日時、位置情報、又は気温等を含んでもよい。走行距離を含んでもよい。
学習済みの学習モデル146の入力層は、始動音、及び上述の情報を入力する。入力層の各ノードに与えられたデータは、最初の中間層に入力して与えられると、重み及び活性化関数を用いて中間層の出力が算出され、算出された値が次の中間層に与えられ、以下同様にして出力層の出力が求められるまで次々と後の層(下層)に伝達される。なお、ノードを結合する重みのすべては、学習アルゴリズムによって計算される。
学習モデル146の出力層は、出力データとして交換が要である確率、交換が要でない確率を生成する。
出力層は、
例えば、交換が要である確率…0.08
交換が要でない確率…0.92
のように出力する。
なお、学習モデル146がCNNであるものとして説明したが、上述したようにRNNを用いることができる。RNNでは、前の時刻の中間層を次の時刻の入力層と合わせて学習に用いる。
図13は、制御部11による学習モデル146の生成処理の手順を示すフローチャートである。
制御部11は、交換履歴DB142を読み出し、各行の製造日、充電日、搭載日、車種、基準時の始動音、日時、位置情報、気温と、交換の不要とを対応づけた教師データ、各行の製造日、充電日、搭載日、車種、判定時の始動音、日時、位置情報、気温と、交換の要又は不要とを対応づけた教師データを取得する(S301)。
制御部11は教師データを用いて、判定時の始動音、製造日、充電日、搭載日、車種、日時、位置情報、気温を入力した場合に交換が要である確率及び要でない確率を出力する学習モデル146(学習済みモデル)を生成する(S302)。具体的には、制御部11は、教師データを入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から交換が要である確率を取得する。
制御部11は、出力層から出力された交換要の判定結果を、教師データにおいて始動音等に対しラベル付けされた情報、即ち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。該パラメータは、例えば上述の重み(結合係数)、活性化関数の係数等である。パラメータの最適化の方法は特に限定されないが、例えば制御部11は誤差逆伝播法を用いて各種パラメータの最適化を行う。
制御部11は、生成した学習モデル146を補助記憶部14に格納し、一連の処理を終了する。
図14は、制御部11による電池4の交換の要、不要の判定処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、以下の処理を所定のタイミングで行う。
制御部11は、判定のタイミングであるか否かを判定する(S121)。制御部11は、判定のタイミングでない場合(S121:NO)、処理を終了する。
制御部11は、判定のタイミングである場合(S121:YES)、エンジンの始動音の送信指示を端末2へ送信する(S122)。
制御部21は、指示を受信し、表示する(S221)。
制御部21は、ユーザによるスタートボタンのタップによりエンジンの始動音の録音を開始し、ユーザによるストップボタンのタップにより録音を停止し、所定期間のエンジンの始動音を取得する(S222)。
制御部21は、ユーザによる送信ボタンのタップにより録音したエンジンの始動音を情報処理装置1へ送信する(S223)。
制御部11は、エンジンの始動音を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S123)。
制御部21は、GPS受信部28が検出した位置情報を情報処理装置1へ送信する(S224)。
制御部11は、位置情報を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S124)。
制御部11は、時計部15により判定時の日時を取得し、位置情報に基づいて、例えば気象サーバ等により、電池4の前記日時の前記位置の気温を取得し、使用履歴DB143に記憶する(S125)。
制御部11は、判定時の始動音、製造日、充電日、搭載日、車種、判定時の日時、位置情報、気温を学習モデル146に入力する(S126)。
制御部11は、学習モデル146が出力した、電池4の交換が要である確率、要でない確率に基づいて、交換が要か否かを判定する(S127)。制御部11は例えば、交換が要である確率が80%以上である場合、交換要と判定する。
制御部11は、判定結果を端末2へ送信する(S128)。
制御部21は、判定結果を受信し、表示パネル25に表示する(S225)。上述したように、制御部21は、「電池の交換:要」、又は「電池の交換:不要」を表示する。
制御部11は、S127の判定において、交換が要であったか否かを判定する(S129)。制御部11は、交換が要でなかった場合(S129:NO)、処理を終了する。
制御部11は、交換が要であった場合(S129:YES)、交換を促す情報を端末2送信する(S130)。
制御部21は、交換を促す情報を受信し、上述したように表示パネル25に表示し(S226)、処理を終了する。
制御部11は、学習モデル146を用いて判定して交換の要,不要と、実測により得られた交換の要,不要とに基づいて、判定の信頼度が向上するように、学習モデル146を再学習させることができる。例えば表3のテーブルのNo.3及びNo.6では、学習モデル146による判定結果と、実測による判定結果とが一致しているので、No.3及びNo.6の行の情報に対し前記判定結果とが対応付けられた教師データを多数入力して再学習させることで、前記判定結果の確率を上げることができる。学習モデル146による判定結果と、実測による判定結果とが一致していない場合、実測による判定結果を対応付けた教師データを入力して再学習させる。
本実施形態によれば、学習モデル146を用いて、容易に、良好に、電池4の劣化を判定し、交換の要、不要を判定できる。
(実施形態3)
実施形態3に係る情報処理装置1は、補助記憶部14に学習モデル148を記憶していること以外は、実施形態2に係る情報処理装置1と同様の構成を有する。
図15は、学習モデル148の一例を示す模式図である。
学習モデル148は、入力データとして、基準時の始動音と判定時の始動音との差分を入力し、0~5までの劣化度合の評価値を出力すること以外は、実施形態2の学習モデル146と同様の構成を有する。基準時の始動音と判定時の始動音との差分とは、波形データをフィルター処理することによって得られる特徴量、例えばエンジン始動までの時間や最も強い周波数成分の周波数等の差分である。ここで、劣化度合の評価値「0」は、電池4の搭載時の劣化がない状態を表す。評価値の数字が大きくなるのに従い、劣化の度合が大きくなる。
出力層は、
例えば、劣化度合が0である確率…0.08
劣化度合が1である確率…0.78
・・・
劣化度合が5である確率…0.01
のように出力する。
制御部11は、確率が最大である劣化度合の評価値を取得する。
制御部11は、交換履歴DB142を読み出し、各行の基準時及び判定時の始動音の差分、製造日、充電日、搭載日、車種、判定時の日時、位置情報、気温と、交換の要又は不要とを対応づけた教師データを取得する。学習モデル146と同様にして、学習モデル148を生成する。
図16は、制御部11による電池4の交換の要、不要の判定処理の手順を示すフローチャートである。以下、ユーザが任意のタイミングで、電池4が劣化して交換が必要であるか否かを判断するために、エンジンの始動音を録音して情報処理装置1により交換の要否の判定を受ける場合につき説明する。
制御部21は、ユーザの操作により、図5に示す、始動音を録音して送信する画面を表示する(S231)。
制御部21は、エンジンの始動音の録音のスタートボタンのユーザによるタップにより録音を開始し、ユーザによるストップボタンのタップにより録音を停止し、所定期間のエンジンの始動音を取得する(S232)。
制御部21は、ユーザによる送信ボタンのタップにより録音したエンジンの始動音を情報処理装置1へ送信する(S233)。
制御部11は、エンジンの始動音を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S131)。
制御部21は、GPS受信部28が検出した位置情報を情報処理装置1へ送信する(S234)。
制御部11は、位置情報を受信し、使用履歴DB143に記憶する(S132)。
制御部11は、時計部15により判定時の日時を取得し、位置情報に基づいて、例えば気象サーバ等により、電池4の前記日時の前記位置の気温を取得し、使用履歴DB143に記憶する(S133)。
制御部11は、基準始動音と判定始動音との差分を導出する(S134)。
制御部11は、基準時及び判定時の始動音の差分、製造日、充電日、搭載日、車種、判定時の日時、位置情報、気温を学習モデル148に入力する(S135)。
制御部11は、学習モデル148が出力した、確率が最大である劣化度合の評価値を、度合として判定する(S136)。
制御部11は、判定結果を端末2へ送信する(S137)。
制御部21は、判定結果を受信し、表示パネル25に表示する(S235)。制御部21は、例えば「劣化度合:1」のように表示する。ユーザは、例えば劣化度合が「5」である場合、交換が要であると判断できる。
情報処理装置1が端末2へ始動音の送信指示を送信した後、制御部21が始動音の送信画面を表示し、ユーザがエンジンの始動音を録音するように促してもよい。
本実施形態によれば、学習モデル148を用い、判定時及び基準時の始動音の差分に基づいて、容易に良好に、電池4の劣化を判定し、交換の要、不要を判定できる。
本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、車両3の制御装置5が情報処理装置1に接続されている場合、制御装置5によりエンジンの始動音を取得し、情報処理装置1へ送信し、電池4の判定結果を受信してもよい。制御装置5は、エンジンが始動された場合、自動で始動音を取得し、情報処理装置1へ送信してもよい。
蓄電素子は鉛蓄電池である場合に限定されない。
1 情報処理装置
2、6 端末
3 車両
4 鉛蓄電池(蓄電素子)
11 制御部(取得部、判定部、出力部)
12、22 主記憶部
13、23 通信部
24 操作部
14、26 補助記憶部
141、145 プログラム
142 交換履歴DB
143 使用履歴DB
144、147 記録媒体
146、148 学習モデル
261 アプリプログラム

Claims (9)

  1. エンジンの始動音を取得する取得部と、
    取得した前記始動音と、基準の始動音とに基づいて、蓄電素子の劣化を判定する判定部と、
    劣化の判定結果を出力する出力部と
    を備え
    前記判定部は、
    エンジンの始動音と、基準の始動音との差分を入力データとし、蓄電素子の劣化の判定を出力する学習モデルに、取得した前記始動音と基準の始動音との差分を入力し、前記蓄電素子の劣化を判定する、情報処理装置。
  2. 前記学習モデルは、さらに、前記蓄電素子の製造日、充電日、又は搭載日を含む情報を入力データとする、請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記学習モデルは、さらに、日時、位置情報、気温、又は車種を含む情報を入力データとする、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記取得部は、車両のユーザが着座時に取得した前記始動音を前記ユーザの端末から取得し、
    前記出力部は、前記端末に、劣化の判定結果を出力する、請求項1からまでのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記出力部は、劣化の判定結果に応じて蓄電素子の交換が必要であると判定した場合に、前記端末に、前記蓄電素子の交換を促す情報を出力する、請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記取得部は、車両のユーザが着座時に取得した前記始動音を前記ユーザの端末から取得し、
    前記出力部は、前記蓄電素子の製造日又は搭載日から所定期間が経過した場合に、前記端末に前記所定期間が経過したことを出力する、請求項1からまでのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記取得部は、車両のユーザが着座時に取得した前記始動音を前記ユーザの端末から取得し、
    前記出力部は、前記端末に、前記始動音の取得を促す情報を出力する、請求項1からまでのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. エンジンの始動音を取得し、
    エンジンの始動音と、基準の始動音との差分を入力データとし、蓄電素子の劣化の判定を出力する学習モデルに、取得した前記始動音と前記基準の始動音との差分を入力し、前記蓄電素子の劣化を判定し、
    劣化の判定結果を出力する、情報処理方法。
  9. エンジンの始動音を取得し、
    エンジンの始動音と、基準の始動音との差分を入力データとし、蓄電素子の劣化の判定を出力する学習モデルに、取得した前記始動音と前記基準の始動音との差分を入力し、前記蓄電素子の劣化を判定し、
    劣化の判定結果を出力する
    処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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