JP7384459B2 - ヌクレアーゼ協同pcr原理に基づいて低存在比のdna突然変異を濃縮する検出技術システムおよび使用 - Google Patents

ヌクレアーゼ協同pcr原理に基づいて低存在比のdna突然変異を濃縮する検出技術システムおよび使用 Download PDF

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Description

本発明は、生物技術の分野に属し、具体的に、ヌクレアーゼ協同PCR原理に基づいて低存在比の一塩基変異型遺伝子(Single nucleotide variant、SNV)を濃縮する検出系に関する。
近年、「液体生検」という概念が出現し、その基本思想は腫瘍組織の代わりに血液などの体液サンプルを用いて病理学、分子生物学の検出を行うことで、患者の体液サンプル(主に血液)における循環腫瘍DNAを検出することによって腫瘍の遺伝子突然変異の情報を得るという傾向がある。現在の標準の組織生検と比べ、革命的な液体生検は、小創傷、再現性、異質性の均質化、リアルタイムで治療効果を判断し、そして腫瘍の進展に従って動的に治療策を調整するといった、代替不可能な利点がある。そのため、2015年にMIT Technology Reviewによって発表された年度十大ブレークスルー技術(Breakthrough Technologies 2015)、ASCOの年度進展(Clinical cancer advance 2015)における未来の十年への期待のいずれにおいても、液体生検が挙げられている。ctDNAを検出することによって疾患経過全体において腫瘍の特異性遺伝子の変化を追跡するというのは、腫瘍のスクリーニング、診断、治療効果のモニタリングおよび予後判断などに重要な価値があり、同時にそれからの腫瘍の転移・再発および薬剤耐性の分子機序の探究、新たな標的治療部位の識別などが可能であるため、ctDNAの検出はすでに腫瘍の液体生検の応用の三大注目方向の一つになっている。
血液に遊離の小断片 (cell-free DNA, cfDNA)が存在し、死亡した細胞由来のものである。通常、死亡した細胞は除去されるため、cfDNAの含有量が非常に低く、通常、一人の健常者の血漿1 mLにcfDNAが25 ng含まれる。一方、癌患者はcfDNAの含有量が健常者よりも数倍高く、その一部はctDNA (circulating tumor DNA、循環腫瘍DNA)である。ctDNAの相対含有量は腫瘍の負荷および治療に対する反応に関連し、駆動遺伝子の同定、臨床治療の指導、臨床治療効果および癌再発のモニタリング、治療耐性の判明および疾患進展の検出に有用である。ある面において、ctDNA方法の感度は従来の手段よりも高い。たとえば、従来の画像学による検出と比べ、早期乳癌患者の術後の血液における腫瘍DNAを追跡し、7.9か月早く乳癌の再発を発見することができる。肺癌、腸癌におけるcfDNAのKRAS突然変異の検出は肺癌にも重要な診断の価値がある。ctDNAは癌の早期で検出することができる。cfDNAは収集しやすく、肺癌において組織における変異と高度に一致することがしめされているため、ctDNAの液体生検はより注目されてきた。
循環腫瘍DNAは、腫瘍組織に変わる良いサンプルではあるが、循環腫瘍DNAの含有量が低いため、循環腫瘍DNAを検出するには、非常に感度の高い技術が必要である。BEAMing増幅法の応用により、DNA検出技術の感度が大幅に向上した。2007年に、当該技術の開発者である米国ジョンズ・ホプキンス大学のBert VogelsteinおよびKenneth Kinzlerは、18名の結腸・直腸癌患者の循環腫瘍DNAを追跡した。研究では、術後でも循環腫瘍DNAが検出された患者は、ほとんど再発し、術後に循環腫瘍DNAが検出されなかった患者は、結腸・直腸癌の再発がなかったことから、循環腫瘍DNAに良い臨床応用の将来性があることが示された。BEAMing技術は、感度が高く、0.1%~0.01%に達し、比較的に理想の循環腫瘍DNA検出技術である。しかし、操作が複雑で、設備が高価であるため、大規模の臨床への普及に適しない。
現在、希少な突然変異の検出方法には、主に「ゴールドスタンダード」とされる遺伝子シーケンシングがある。しかし、シーケンシングは感度が限られ、大量の野生型遺伝子の背景において、シーケンシングでは、含有量20%の突然変異しか検出されず、偽陰性の結果につながり、しかも時間がかかる。シーケンシングと比べ、変性高速液体クロマトグラフィーは、感度がある程度向上したが、PCRの後処理が必要で、実験室汚染が生じやすく、偽陽性の結果につながりやすく、特異性が限られ、しかも操作工程が煩雑で、周期が長い。核酸ハイブリダイゼーション原理に基づいた検出方法、たとえば、TaqManプローブは、選択性の検出レベルがシーケンシング法に相当する。増幅抵抗変異システム(ARMS)はよく使用される希少変異の検出方法で、プライマーの3’末端の塩基の異なるミスマッチの塩基に対する識別能力に基づいて特異的に選択して突然変異型鋳型を増幅させるが、識別能力が限られるため、選択性が高くなく、そして突然変異の種類によって大きく異なる。2011年に、Life technology社により、高選択性突然変異検出技術-cast PCR技術が開発さえ、ARMS技術に基づいたもので、MGBプローブの高特異性を利用してさらに反応の選択性を向上させた。しかし、MGBプローブは、合成の難易度が高く、コストがかかり、汎用に不利である。デジタルPCRは、近年現れたもう一つの高感度の検出技術で、感度が0.01%までに達するが、偽陽性の結果が生じやすい。同様に、高価の設備および試薬、高い実験操作の要求も同様に大規模の普及を制限する。
そのため、本分野では、高特異性で、高感度の低存在比の突然変異DNAの濃縮および検出方法の開発が切望されている。
本発明の目的は、高特異性で、高感度の低存在比の突然変異DNAの濃縮および検出方法を提供することである。
本発明の第一の側面では、標的核酸の相対存在比を向上させる方法であって
(a) 前記標的核酸である第一核酸および非標的核酸である第二核酸を含有する核酸サンプルを提供し、
そして、前記標的核酸の前記核酸サンプルにおける存在比がF1aである工程
(b) 前記核酸サンプルにおける核酸を鋳型とし、増幅-切断反応系においてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および核酸切断反応を行うことにより、増幅-切断反応産物を得る工程を含み、
ここで、前記の核酸切断反応は特異的に非標的核酸を切断するためのもので、前記標的核酸を切断せず、
そして、前記の増幅-切断反応系は(i)PCR反応に必要な試薬および(ii)核酸切断反応に必要な試薬を含有し、
ここで、前記標的核酸の前記増幅-切断反応産物における存在比がF1bで、
ここで、F1b/F1aの比の値が≧10である
方法を提供する。
もう一つの好適な例において、前記の標的核酸と非標的核酸は違いが塩基一つしかない。
もう一つの好適な例において、1%≦F1a≦10%の場合、F1b/F1aの比の値が≧10で、0.1%≦F1a≦0.5%の場合、F1b/F1aの比の値が≧100で、F1a≦0.1%の場合、F1b/F1aの比の値が≧200である。
もう一つの好適な例において、前記の核酸サンプルは、直接加熱分解された核酸サンプル、直接分解酵素のプロテアーゼで処理された核酸サンプル、抽出された核酸サンプル、PCRによって予備増幅された核酸サンプルまたは任意の核酸を含むサンプルを含む。
もう一つの好適な例において、前記のPCRによって予備増幅された核酸サンプルは、1~30、好ましくは10~20、より好ましくは15~30サイクルを経たPCR増幅サンプルである。
もう一つの好適な例において、前記の標的核酸は、突然変異を含むヌクレオチド配列である。
もう一つの好適な例において、前記の突然変異は、ヌクレオチドの挿入、欠失、置換、またはこれらの組み合わせからなる群から選ばれる。
もう一つの好適な例において、前記の突然変異はSNVを含む。
もう一つの好適な例において、前記の非標的核酸(または第二核酸)は、野生型ヌクレオチド配列、高存在比のヌクレオチド配列、またはこれらの組み合わせである。
もう一つの好適な例において、前記非標的核酸の前記核酸サンプルにおける存在比がF2aである。
もう一つの好適な例において、F1a+F2a=100%である。
もう一つの好適な例において、前記のF2a/F1aの比の値が≧20、好ましくは≧50、より好ましくは≧100、最も好ましくは≧1000または≧5000である。
もう一つの好適な例においてで、前記非標的核酸の前記増幅-切断反応産物における存在比がF2bである。
もう一つの好適な例において、F1b+F2b=100%である。
もう一つの好適な例において、前記のF1b/F2bが≧0.5、好ましくは≧1、より好ましくは≧2、最も好ましくは≧3または≧5である。
もう一つの好適な例において、前記のF1b/F1aの比の値が≧200、好ましくは≧500、より好ましくは≧1000、最も好ましくは≧2000または≧5000またはそれ以上である。
もう一つの好適な例において、F1aが≦0.5%、好ましくは≦0.2%、より好ましくは≦0.1%、最も好ましくは≦0.01%である。
もう一つの好適な例において、F1bが≧10%、好ましくは≧30%、より好ましくは≧50%、最も好ましくは≦70%である。
もう一つの好適な例において、前記の「PCR反応に必要な試薬」は、DNAポリメラーゼを含む。
もう一つの好適な例において、前記の「PCR反応に必要な試薬」は、さらに、dNTP、1~5 mM Mg2+、PCR緩衝液を含む。
もう一つの好適な例において、前記の「核酸切断反応に必要な試薬」は、核酸切断ツール酵素およびガイドDNA(gDNA)を含む。
もう一つの好適な例において、核酸切断ツール酵素は高温で安定する二本鎖DNA切断ツール酵素である。
もう一つの好適な例において、前記核酸切断ツール酵素は、PfAgo (Pyrococcus furiosus Ago)、MfAgo (Methanocaldococcus fervens Ago)、TcAgo (Thermogladius calderaeAgo)、TfAgo (Thermus filiformisAgo)、AaAgo (Aquifex aeolicus Ago)などの好熱微生物(≧60℃)由来のアルゴノート(Argonaute)タンパク質およびその突然変異体から選ばれるが、これらに限定されない。
もう一つの好適な例において、前記核酸切断ツール酵素はPfAgoである。
もう一つの好適な例において、前記gDNAは前記核酸切断ツール酵素と複合体を形成し、そして前記複合体は特異的に非標的核酸を切断する。
もう一つの好適な例において、前記gDNAは標的核酸(すなわち、第一核酸)の標的領域の核酸配列と第一相補結合領域を、そして前記gDNAはさらに非標的核酸(すなわち、第二核酸)の標的領域の核酸配列と第二相補結合領域を形成する。
もう一つの好適な例において、第一相補結合領域には、少なくとも2個のマッチしない塩基対が含まれている。
もう一つの好適な例において、第二相補結合領域には、0または1個のマッチしない塩基対が含まれている。
もう一つの好適な例において、第二相補結合領域には、1個のマッチしない塩基対が含まれている。
もう一つの好適な例において、第一相補結合領域に少なくとも2個のマッチしない塩基対が含まれていることで、前記複合体は前記標的核酸を切断せず、一方、第二相補結合領域に1個のマッチしない塩基対が含まれていることで、複合体は前記非標的核酸を切断する。
もう一つの好適な例において、標的核酸(すなわち、第一核酸)の標的領域と非標的核酸(すなわち、第二核酸)の標的領域は相応する。
もう一つの好適な例において、前記gDNAの長さは15~30 ntである。
もう一つの好適な例において、前記gDNAの7番目および/または10番目はミスマッチの塩基で、前記ミスマッチの塩基は第一相補結合領域と第二相補結合領域のいずれにおいてもマッチしない塩基対の形成に使用される。
もう一つの好適な例において、前記gDNAの2~8番目は「シード領域(seed region)」で、10、11番目はPfAgo切断主要部位である。
もう一つの好適な例において、前記核酸切断ツール酵素とgDNAの比率(モル比)は1:2~1:20である。
もう一つの好適な例において、増幅-切断反応系では、前記核酸切断ツール酵素は30 nMで、DNAポリメラーゼは耐熱性ポリメラーゼ、好ましくはTaq DNAポリメラーゼ、LA Taq DNAポリメラーゼ、Tth DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Phusion DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼなど、より好ましくは2×PCR PrecisionTM Master Mixである。
もう一つの好適な例において、増幅-切断反応系では、鋳型である核酸の数量は0.1~100 nMである。
もう一つの好適な例において、前記方法は、さらに
(c) 前記増幅-切断反応産物を検出することにより、前記標的核酸の存在の有無および/または数量を測定する工程を含む。
もう一つの好適な例において、工程(c)における検出は、定量検出、定性検出、またはこれらの組み合わせを含む。
もう一つの好適な例において、前記の定量検出は、q-PCR、ddPCR、化学発光法、高解像度融解曲線法、サンガーシーケンシング、NGSなどからなる群から選ばれる。
もう一つの好適な例において、前記の第一核酸はn種類の異なる核酸配列を含み、ここで、nは≧1の正整数である。
もう一つの好適な例において、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100またはそれ以上である。
もう一つの好適な例において、nは2~1000、好ましくは3~100、より好ましくは3~50である。
もう一つの好適な例において、工程(b)では、Cサイクルの「高温変性-伸長」を行い、ここで、Cは≧5である。
もう一つの好適な例において、前記の高温変性の温度はPCR反応のDNA二本鎖の融解温度および前記核酸切断ツール酵素の切断温度に相応する。
もう一つの好適な例において、前記の高温変性の温度は85~95℃である。
もう一つの好適な例において、前記のCは5~35である。
もう一つの好適な例において、前記方法は非診断的で非治療的なものである。
もう一つの好適な例において、前記の核酸サンプルは試料由来の核酸を含み、ここで、前記試料は、血液、細胞、血清、唾液、体液、血漿、尿液、前立腺液、気管支洗浄液、脳脊髄液、胃液、胆汁、リンパ液、腹腔液や糞便などまたはこれらの組み合わせからなる群から選ばれる。
本発明の第二の側面では、増幅-切断反応系であって、一つの核酸サンプルに対して同時にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および核酸切断反応を行うことにより、増幅-切断反応産物を得るために使用され、
ここで、前記の核酸サンプルは、前記標的核酸である第一核酸および非標的核酸である第二核酸を含有し、
前記の核酸切断反応は特異的に非標的核酸を切断するためのもので、前記標的核酸を切断せず、
前記の増幅-切断反応系は(i)PCR反応に必要な試薬および(ii)核酸切断反応に必要な試薬を含有する
反応系を提供する。
もう一つの好適な例において、前記の増幅-切断反応系は、前記の核酸サンプルを含有しないか、含有する。
もう一つの好適な例において、増幅-切断反応系では、Mnイオンの濃度は0.1~1 mMである。
もう一つの好適な例において、増幅-切断反応系では、Mgイオンの濃度は1~3 mMである。
もちろん、本発明の範囲内において、本発明の上記の各技術特徴および下記(たとえば実施例)の具体的に記述された各技術特徴は互いに組合せ、新しい、または好適な技術方案を構成できることが理解される。紙数に限りがあるため、ここで逐一説明しない。
図1は、本発明の技術方案の原理図を示す。 図2は、gDNAの一本鎖DNA(ssDNA)基質および二本鎖DNA(dsDNA)基質に対する認識およびPfAgo-gDNA複合体に対する切断の機序を示す。 図3は、PfAgo-gDNA複合体のssDNA、dsDNA、およびPCR作用系におけるdsDNAのSNVに対する区別切断を示す。図3Aは、異なるフォワード・リバースのgDNAの組み合わせにおけるPfAgo-gDNA複合体の野生型および突然変異型ssDNA基質に対する異なる切断で、図3Bは、好適なフォワード・リバースのgDNAの組み合わせにおけるPfAgo-gDNA複合体の野生型および突然変異型dsDNA基質に対する異なる切断で、図3Cは、好適なフォワード・リバースのgDNAの組み合わせにおけるPfAgo-gDNA複合体のPCRシステムにおける野生型および突然変異型dsDNA基質に対する異なる切断および突然変異型dsDNAに対する濃縮作用である。 図4は、PfAgo-gDNA複合体のKRAS-G12D低存在比の突然変異型dsDNA基質に対する濃縮の条件の最適化、10 nM 1.0%突然変異率における最適なPfAgoタンパク質作用濃度を示す。 図5は、ダブルTaqManプローブ法によってKRAS-G12D低存在比突然変異型DNA基質を検出した標準曲線を示す。 図6は、PfAgo-gDNA複合体のKRAS-G12D低存在比突然変異型DNA(0.1%、0.01%)基質に対する高感度検出を示す。 図7は、PfAgo-gDNA複合体のEGFR-delE746-A750低存在比突然変異型DNA(0.1%、0.01%)基質に対する高感度検出および最適化濃縮の結果を示す。 図8は、PfAgo-gDNA複合体のKRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR-delE746-A750の三重低存在比突然変異型DNA(0.01%)基質に対する高感度検出および最適化濃縮の結果を示す。
本発明者は幅広く深く研究したところ、初めて、高感度で、高特異性で、ハイスループットの低存在比突然変異DNAの濃縮および検出方法を開発した。本発明の技術系全体は、PCR予備増幅、Ago-PCR濃縮、標的遺伝子定量検出の3つのステップに分かれる。まず、異なる由来のサンプルを前処理し、低存在比の標的遺伝子を含む核酸サンプルを得た後、Ago-PCR濃縮に必要なサンプルの初期量に満足するように、PCR予備増幅を行うことによって標的遺伝子のモル濃度を向上させる。次に、低存在比の突然変異DNAに対して特異的な濃縮および増幅を行い、すなわち、前記フォワード・リバースgDNA、PfAgoタンパク質、PCR増幅系および予備増幅PCR産物を所定の比率で低存在比突然変異DNAの濃縮系を調製し、濃縮系は特定の条件において増幅しながら濃縮反応する。PfAgoはgDNAのガイド下で野生型DNAに対して特異的な切断を行うことにより、その増幅を抑制することで、低存在比突然変異型DNAを濃縮する目的を果たす。最後に、上記系における濃縮の標的産物は、多端子検出設備および方法、たとえばq-PCR、NGS、化学発光法、高解像度融解曲線法、サンガーシーケンシング、ddPCRなどを合わせ、標的遺伝子の突然変異の状況を定量的に検出することができる。本発明は、非侵襲性、操作の容易さ、快速などの利点があり、感度が0.01%に達し、サンプルのDNA量はaMオーダーと低く、より好適にヒト液体生検における低存在比突然変異遺伝子の検出ができ、本発明の技術は核酸検出に関わる分子診断の各分野、たとえば腫瘍の液体生検、感染性疾患、たとえば高伝染性や病原体感染性疾患(ウイルス、病原菌)の検出分野などの分野で幅広く応用される。これに基づき、本発明を完成させた。
<「A-STAR」検出技術>
本発明の核心は、一核酸認識特異性を有する高温安定性の新規な核酸切断ツール酵素PfAgoを開発し、そしてPCR反応を合わせて切断しながら増幅する過程を実現させ、「A-STAR(Ago-mediated Specific Target detection、Ago仲介特異的標的検出)」技術を確立することにあり、原理の詳細は以下の通りである。PCRの各サイクルの高温変性工程において、dsDNAが変性して融解してssDNAになり、同温度でPfAgoが特異的に設計される一対のgDNAのガイドを通してそれぞれ一対の融解した野生型遺伝子ssDNAを切断し、つまり、当該プロセスでは、特異的に野生型遺伝子を切断しながら、突然変異型遺伝子を残すことができる。その後のPCRアニーリング工程において、設計されるプライマーが標的核酸のSNV部位から上、下流の少なくとも20 ntの箇所に位置するため、非選択的に野生型遺伝子および突然変異遺伝子に結合する。その後のPCR伸長工程において、野生型遺伝子は突然変異部位で既に切断されているため、鋳型として伸長することができないが、突然変異型遺伝子は元の長さのままであるため、鋳型として増幅することができる。当該PfAgoによる高温特異的切断とPCR増幅を合わせた反応は、通常のPCR(20~35サイクル)の各サイクルで行い、切断しながら増幅することで、効率的に低存在比の突然変異型遺伝子を濃縮することができる。技術的利点は、以下のことにある。1)高温で区別して切断し、操作が便利である。2)gDNA配列が標的配列とマッチし、高い特異性を有する。3)任意の標的配列に対して設計することができ、配列を選ばない。4)一つの酵素で複数の標的核酸に対して多重検出を実現する。5)多端子検出技術と合わせることができる。
<「PCRしながら切断する」協同反応>
本発明において、PfAgo-gDNA複合体を利用して「PCRしながら切断する」協同反応を行う時、相応する切断酵素および相応する増幅酵素を使用する適切な条件で前記反応を行うことができ、当該条件で前記の切断酵素および増幅酵素がその相応する機能を発揮することができればよい。
本発明の研究では、前記協同反応によって突然変異型dsDNAの信号を濃縮するには、主に以下の要素が含まれる。
(1)濃縮反応系における初期鋳型濃度(野生型(wild type、wt)と突然変異型(mutant type、mut)の合計濃度(nM~fM))は、0.1~100 nMが好ましい。
(2)濃縮反応系における初期PfAgoタンパク質濃度は、20~100 nMが好ましい。
(3)94℃におけるPfAgo-gDNA複合体の前処理時間(Pre-processing time (分) )は、3~10 分が好ましい。
(4)濃縮反応系における初期gDNA濃度は、200~2000 nMが好ましい。
(5)PfAgoタンパク質とgDNAのモル濃度比は、1:5~1:20が好ましい。
(6)PCRを濃縮するサイクル数は、10~30サイクルが好ましい。
本発明の一つの実施例において、KRAS-G12D野生と突然変異の断片を基質とし、前記要素について実験を行ったが、パラメーターは表Aに示す。
本発明の主な利点は以下の通りである。
1) 本発明の方法では、少量の被験サンプルで、高い検出感度と正確率が得られる。
2) 本発明に係る低存在比の突然変異遺伝子の快速検出技術は、疾患の早期痕跡量核酸マーカーの検出、疾患の駆動遺伝子の動的モニタリングおよび一部の疾患の予後評価などの分野に適する。
3) 本発明の方法は、感染性疾患、たとえば高伝染性および病原体感染性疾患の検出の分野で応用を広げることもでき、予測、予防などの能動的管理が実現できる。
4) 本発明の方法は、突然変異遺伝子に関連する遺伝代謝疾患のスクリーニングにも適し、予測および早期治療などの能動的管理が実現できる。
5) 本発明の方法は、婦人科疾患のスクリーニング、周産期検査、新生児の遺伝代謝疾患のスクリーニングにも適し、予測および早期治療などの有効な処置が実現できる。
6) 本発明の方法は、感受性遺伝子の検出にも広げられ、早期に微量の病変のリスクを予測し、発症の前に有効な予防処置を施し、最大限に発症の可能性を抑えることができる。
以下、具体的な実施例によって、さらに本発明を説明する。これらの実施例は本発明を説明するために用いられるものだけで、本発明の範囲の制限にはならないと理解されるものである。下記実施例で具体的な条件が示されていない実験方法は、通常、たとえばSambrookら、「モレキュラー・クローニング:研究室マニュアル」(ニューヨーク、コールド・スプリング・ハーバー研究所出版社、1989) に記載の条件などの通常の条件に、あるいは、メーカーのお薦めの条件に従う。特に説明しない限り、百分率および部は重量百分率および重量部である。
<プライマーおよび検出プローブの設計>
プライマーの設計原則:プライマーの要求は以下の通りである。(1)プライマーの配列は、連続の塩基、特に連続のGを避ける。(2)Tmは一般的に50~60℃にする。(3)(G+C)%の比率は28%~80%にする。(4)プライマーの3’末端の最後の5個の塩基に多くとも2つの(G+C)があるようにする。(5)下流プライマーの位置はプローブに近いほど良く、断片がオーバーラップ可能で、増幅断片は75~150 bpが好ましい。
検出プローブの設計原則:検出プローブが標的遺伝子に特異的に結合し、結合部位が標的遺伝子の任意の領域に位置する。プローブの5’末端に蛍光レポーター基(Reporter、R)、たとえばFAM、VICなどが、3’末端にクエンチング基(Quencher、Q)が標識してある。プローブの設計要求:(1)プローブの5’末端はGではない。(2)プローブの長さは13 bp以上である。(3)連続の反復塩基配列を避ける。(4)Tmは65~70℃で、プライマーと相応するプローブの理論上のアニーリング温度の差は5~10℃が好ましい。(5)検出されるSNV部位はプローブの中間に位置し、なるべく3’末端に近いことが好ましい。SNVの配列に要求されるTm値に達する適切なプローブがない場合、3’末端にクエンチング基BHQなどを導入してもよい。
具体的な実施形態において、好ましくは、異なる循環腫瘍DNA(Circulating tumor DNA、ctDNA)に対してSNV突然変異または断片欠失突然変異を増幅するための特異的なプライマー対を設計し、標的遺伝子はKRAS-G12D、PIK3CA-E545K、EGFR-delE746-A750、NRAS-A59Tなどの複数の腫瘍の突然変異遺伝子およびその相応する野生型遺伝子を含み、それぞれ表7の番号のプライマー対に相応する。
本発明は、異なる標的遺伝子に対して設計されるSNV突然変異または断片欠失突然変異を濃縮するためのフォワード・リバースgDNAおよび標的遺伝子の増幅に必要なプライマー、ならびに特異性検出プローブを提供し、表1における4組の標的遺伝子の濃縮および増幅のオリゴヌクレオチド配列を含む。
<オリゴヌクレオチドgDNAの設計および最適化>
本方法による低存在比の突然変異型遺伝子の濃縮の核心原理は、gDNAの5’末端に対するリン酸化修飾によって顕著にPfAgo-gDNA複合体の核酸基質に対する親和力を向上させる。同時に、本方法では、確立の当初、gDNAにシード領域が存在し、PfAgo-gDNA複合体と基質の相互作用の特異性はgDNAにおけるシード配列によって決まることが見出された。本方法は、gDNAのシード領域の異なる位置(2~15番目のヌクレオチド)を探索し、異なるヌクレオチド(塩基)のPfAgo-gDNA複合体の標的DNA基質への特異的なターゲティングと結合の向上に対する作用およびその規律を探り、一塩酸変異を認識するためのgDNAシード領域の設計の規律を分析してまとめたが、具体的に以下の通りである。
gDNAの設計原則:フォワード・リバースオリゴヌクレオチドgDNA配列は絶対的に保存的である。前記gDNAシード領域は、ssDNAを標的とする場合、gDNAの2~15番目のヌクレオチドを跨ぐ。その特徴はほかのAgoの報告されたシード領域と類似し、3、6、7、9、10、11番目のヌクレオチドのPfAgo-gDNA複合体の標的ssDNA基質への結合の特異性に対する影響が最も大きい。そのため、gDNAを設計する場合、まず、gDNAsシード領域の基質特異性に影響する重要な核酸およびその位置を最適化することにより、PfAgo-gDNA複合体の一本鎖DNA基質に対する特異性を向上させる。標的遺伝子の野生型と突然変異型のヌクレオチドの塩基の違いから、gDNAの2~15番目にいくつか(2個以上)の塩基置換(permutations)を導入するというプログラミング手段により、ヌクレオチド1個しか異ならないssDNA基質を区別する。
次に、二本鎖DNA基質の特異性の認識において、PfAgo-gDNA複合体の一本鎖DNA基質に対する特異性の分布規律から、適切なフォワード・リバースgDNAを選択し、2種のgDNAが混合する条件におけるPfAgo-gDNA複合体のヌクレオチド1個しか異ならない基質を区別する能力を検証する。特定の核酸基質に対して高特異性を有するPfAgo-gDNA複合体をスクリーニングし、後の低存在比のDNA突然変異の濃縮に使用する。
前記特異的なオリゴヌクレオチドgDNAの特徴は、さらに、5’末端、3’末端のいずれにもリン酸基修飾があること、gDNAの長さ(≧15 nt)、ミスマッチ位置、gDNAへ導入されるミスマッチ位置および数のPfAgo-gDNA複合体の核酸基質に対する特異的認識への影響を含む。
好ましくは、オリゴヌクレオチドgDNAにおける5’末端、3’末端のいずれもリン酸化修飾され、同時にgDNAに導入された余分なミスマッチ部位がgDNAの7、10、11番目に位置する場合、当該酵素はヌクレオチド1個しか異ならない基質を区別する能力を有し、野生型DNAに対する高特異性の切断を示し、すなわち、好適に野生型と突然変異型の標的遺伝子を区別することができる。
具体的な実施形態において、好ましくは、異なる循環腫瘍DNA(Circulating tumor DNA、ctDNA)に対してSNV突然変異または断片欠失突然変異を濃縮するための特異的オリゴヌクレオチドgDNAを設計し、標的遺伝子はKRAS-G12D、PIK3CA-E545K、EGFR-delE746-A750、NRAS-A59Tなどの複数の腫瘍の突然変異遺伝子および相応する野生型遺伝子を含み、それぞれ表6における異なるgDNA対に相応する。
<PfAgo-gDNA複合体のssDNA、dsDNAに対する区別切断>
本実施例において、主に、PfAgo-gDNA複合体が通常のPCR反応緩衝液およびほかの成分においてssDNA、dsDNAに、そしてPCR作用系においてdsDNAに良い区別切断能力があるか、試験した。
3.1 方法
本実施例に係る各成分および作用条件は、表8に示すように、主に、2×PCR Taq Master Mix、フォワード・リバースプライマー、フォワード・リバースgDNA、PfAgo、MnCl2、鋳型(野生単独、突然変異単独、および野生と突然変異の半分ずつのもの)などを含む。
表8は、25 μL系を例として、PfAgo濃縮反応系の成分および調製順番を示す。
表8における各成分の説明は以下の通りである。
2×PCR Taq Master Mix反応液は、2×PCR緩衝液、dNTPsおよびホットスタート酵素で調製してなる。2×PCR緩衝液:KCl、(NH4)2SO4、3 mM MgCl2、Tris-HCl、pH値8.3 (25℃)。dNTPsは、dATP、dGTP、dCTPおよびdTTPを含み、反応系における最終濃度が0.4 mMである。ホットスタート酵素は使用濃度が5 U/μLのTaq DNAポリメラーゼで、反応系における最終濃度が0. 1~0.5 U/μLである。2×PCR Taq Master Mix反応液は、abmバイオテック社から得られた(カタログ番号:G013)。
フォワード・リバースプライマーは、表6における各標的遺伝子に相応する、最適化されたプライマーを使用した。
フォワード・リバーgDNAは、表5における各標的遺伝子に相応する、最適化されたgDNAを使用した。
初期精製後に保存されたPfAgo母液は、濃度が5μMで、実際に使用される場合、予め氷浴の条件において調製された反応緩衝液で希釈しておく。まず、5μMPfAgo母液を1μMに希釈した後、反応緩衝液で0.3μMに希釈した。反応緩衝液の成分:15 mM Tris-Cl、250 mM NaCl、pH 8.0。
鋳型におけるssDNAとdsDNAはそれぞれ60 ntのKRAS-G12D ssDNA野生型と突然変異型の断片、および620 bpのKRAS-G12D dsDNA野生型と突然変異型の断片である。
PfAgo-gDNA複合体の60 ntのKRAS-G12D ssDNA野生型と突然変異型の断片に対する切断の反応条件:95℃で15分後、ゆっくり10℃に降温させて保温する。
PfAgo-gDNA複合体の620 bpのKRAS-G12D dsDNA野生型と突然変異型の断片に対する切断反応およびPCR操作プロセス:
PfAgo濃縮系PCR反応プロセスは、以下のことを含む。
3.2 結果
結果を図3に示す。PfAgo-gDNA複合体のssDNA、dsDNA、およびPCR作用系におけるdsDNAのSNVに対する区別切断である。
<PfAgo-gDNA複合体の突然変異型dsDNAに対する濃縮>
本実施例において、PfAgo-gDNA複合体のPCR系における野生型と突然変異型dsDNA基質に対する区別切断および突然変異型dsDNAに対する濃縮の状況を試験した。
4.1 方法
本発明に記載の低存在比突然変異型DNA濃縮系の実験工程に従い、まず、KRAS-G12D遺伝子断片の配列の特徴に合わせ、特異的な増幅プライマー、gDNAおよび検出プローブを設計し、スクリーニングした。具体的な配列は表2における配列を参照する。
gDNA、プライマーはいずれも上海生工生物工程有限公司によって合成された。KRAS遺伝子のgDNAは5’末端にリン酸化修飾がしてある。
KRAS-G12D野生と突然変異の断片を基質とし、PfAgo-gDNA複合体のPCRしながら切断する場合における突然変異型dsDNA信号の濃縮に影響する要素を分析した。具体的なパラメーターは表Aを参照する。
本実施例において、PfAgo-gDNA複合体のPCR系における野生型と突然変異型dsDNA基質に対する区別切断および突然変異型dsDNAに対する濃縮の条件を最適化した。本実施例に係る各成分および作用条件は、表8に示すように、主に、2×PCR Taq Master Mix、フォワード・リバースプライマー、フォワード・リバースgDNA、PfAgo、MnCl2、鋳型(10nM 1.0% mut KRAS-G12D)などを含む。
フォワード・リバースプライマーは、表7における各標的遺伝子に相応する、最適化されたプライマーを使用した。
フォワード・リバーgDNAは、表6における各標的遺伝子に相応する、最適化されたgDNAを使用した。
初期精製後に保存されたPfAgo母液は、濃度が5μMで、実際に使用される場合、予め氷浴の条件において調製された反応緩衝液で希釈gDNAしておく。まず、5μMPfAgo母液を1μMに希釈した後、反応緩衝液で0.3μMに希釈した。反応緩衝液を1の成分:15 mM Tris-Cl、250 mM NaCl、pH 8.0。
鋳型:人工的に調製された10 nM 1.0% mut KRAS-G12Dサンプルで、Life iLab Biotechによって発売されるPikogreen dsDNA定量キット(超感受性)(Qubit 3.0互換)で調製サンプルを定量した。
PfAgo-gDNA複合体の620 bpのKRAS-G12D dsDNA野生型と突然変異型の断片に対する切断反応およびPCR操作プロセス:
PfAgoの10 nM 1.0% mut KRAS-G12D突然変異遺伝子に対する濃縮PCR反応プロセスは以下のことを含む。
PfAgo-gDNA複合体のPCR系におけるKRAS-G12D野生型と突然変異型dsDNA基質に対する区別切断および突然変異型dsDNAに対する濃縮の条件を最適化した後、検出結果は図4に示す通りである。PfAgo-gDNA複合体のPCR系における10 nM 1.0% mut KRAS-G12Dサンプルにおける突然変異型DNAに対する濃縮の条件は、好ましくは、PfAgo濃度が20~100 nMの間で、gDNA濃度が200~1000 nMの間で、PfAgo:gDNAの濃度比が1:10~1:20の間で、94℃におけるPfAgo-gDNA複合体前処理時間が3分~5分で、PCRを濃縮するサイクル数が10~30である。
4.2 結果
PfAgo-gDNA複合体は、PCR系において、KRAS-G12D野生型と突然変異型dsDNA基質に対して区別切断することで、突然変異型dsDNAの濃縮を実現することができる。
図4に示すように、濃縮反応による処理後のサンプルは第1世代シーケンシング(サンガーシーケンシング)を行った結果、KRAS-G12D (gGt/gAt)の突然変異部位において、1.0% mut KRAS-G12Dサンプルを処理した後、突然変異部位のA塩基に明らかなピークがあり、すなわち、低存在比突然変異である1.0% mut KRAS-G12D DNAは顕著に濃縮されたことが示された。濃縮倍数F1b/F1aは約78であった。
<低存在比の腫瘍遺伝子であるKRAS-G12D突然変異遺伝子に対する濃縮と検出>
5.1 方法
低存在比の腫瘍遺伝子であるKRAS-G12D突然変異遺伝子(0.1% mut、0.01% mut)の検出方法である。本発明に記載の低存在比突然変異型DNA検出系の実験工程に従い、まず、KRAS-G12D遺伝子断片の配列の特徴に合わせ、特異的な増幅プライマー、gDNAおよび検出プローブを設計し、スクリーニングした。具体的な配列は表2における配列を参照する。
gDNA、プライマーおよびプローブはいずれも上海生工生物工程有限公司によって合成された。KRAS遺伝子のgDNAは5’末端にリン酸化修飾がしてある。G12D突然変異型プローブのヌクレオチド配列は5’末端にFAM蛍光マーカーが、3’末端にクエンチング基BHQ1が修飾してある。KRAS野生型遺伝子プローブのヌクレオチド配列は5’末端にVIC蛍光マーカーが、3’末端にクエンチング基BHQ1が修飾してある。
本方法では、HORIZON DISCOVERY社からのhorizon reference standards標準品を検証分析したところ、標準品におけるKRAS-G12D突然変異の予測対立遺伝子頻度(AF%)がそれぞれ5% mut、1% mut、0.1% mut、0.01% mutおよび100% wtであった。0.1% mut、0.01% mutの標準品で本発明に記載の低存在比突然変異型DNAの濃縮・検出方法の感度と特異性を検証した。
本実施例の低存在比KRAS遺伝子突然変異検出の具体的な検出工程は以下の通りである。
5.1.1 PCR予備増幅反応
本実施例のKRAS遺伝子の予備増幅反応系は以下のものを含む。
50 μL PCR予備増幅系を例とし、標準品における0.1% mut、0.01% mutのサンプルをそれぞれ予備増幅した。予備増幅系の調製は以下の通りである。
2× PCR PrecisionTMMasterMix: 25.0 μL
フォワードプライマー(2~10 μM): 1.25 μL (配列番号3)
リバースプライマー(2~10 μM): 1.25 μL (配列番号4)
標準サンプル (0.1% mut、0.01% mut): 2~4 μL
dd H2O: XX μL
反応系の体積は25.0 μLでもよいが、調製時に50.0 μL反応系における成分を半分にすればよい。
本実施例のKRAS遺伝子の予備増幅反応のPCR条件は以下の通りである。
PCRプログラム:94℃で3分、10~30サイクル(94℃で10s、55℃で30s、72℃で20s)、72℃で1 分。
予備増幅後、最終産物に対してTaqMan-qPCRによる初歩的な定量を行うことにより、次の濃縮系に必要な標的濃度に満足するか、確認してもよい。
5.1.2 PfAgo-gDNA複合体の予備増幅サンプルにおける低存在比KRAS-G12D突然変異遺伝子に対する濃縮
本実施例では、最適化されたPfAgo-gDNA複合体のKRAS-G12D突然変異型DNAに対する濃縮の条件を使用し、好ましくは、PfAgo濃度が20~100 nMで、gDNA濃度が200~2000 nMで、PfAgo:gDNAの濃度比が1:5~1:20で、94℃におけるPfAgo-gDNA複合体前処理時間が1~5分で、PCRを濃縮するサイクル数が10~30であった。
本実施例に係る各成分および作用条件は、表8に示すように、2×PCR PrecisionTM MasterMix、フォワード・リバースプライマー、フォワード・リバースgDNA、PfAgo、MnCl2、標的標準品(1.0% mut、0.01% mut)などを含む。
フォワード・リバースプライマーは、表7における各標的遺伝子に相応する、最適化されたプライマーを使用した。
フォワード・リバーgDNAは、表6における各標的遺伝子に相応する、最適化されたgDNAを使用した。
初期精製後に保存されたPfAgo母液は、濃度が5μMで、実際に使用される場合、予め氷浴の条件において調製された反応緩衝液で希釈gDNAしておく。まず、5μMPfAgo母液を1μMに希釈した後、反応緩衝液で0.3μMに希釈した。反応緩衝液の成分:15 mM Tris-Cl、250 mM NaCl、pH 8.0。
PfAgoの標準品0.1% mut、0.01% mut KRAS-G12D突然変異遺伝子の予備増幅産物に対する濃縮PCR反応プロセスは以下のことを含む。
5.1.3 KRAS-G12D突然変異遺伝子の濃縮後の野生型と突然変異型DNA産物の検出
本発明に係る濃縮後の産物は、たとえばサンガーシーケンシングによる定性分析、第二世代シーケンシングによる定量分析、TaqMan蛍光定量PCR法による定量分析、蛍光法によるリアルタイム検出、高解像度融解曲線法による定量分析などの様々な手段によって検出することができる。本実施例では、それぞれサンガーシーケンシングによる定性分析およびTaqMan蛍光定量PCR法による定量分析という2つの方法によって濃縮産物を分析した。
本実施例のサンプルの濃縮反応処理後の第一世代シーケンシング(サンガーシーケンシング)の結果は図6Bに示す。結果では、KRAS-G12D (gGt/gAt)の突然変異部位において、0.1% mutおよび0.01% mut KRAS-G12Dサンプルを処理した後、突然変異部位のA塩基に明らかなピークがあり、すなわち、低存在比突然変異である0.1% mutおよび0.01% mut KRAS-G12D DNAは顕著に濃縮されたことが示された。
TaqMan蛍光定量PCR法による定量分析の前に、本発明者は、まず、設計してダブルTaqManプローブ法によってKRAS-G12D低存在比突然変異型DNA(0.01%)基質を検出した標準曲線を測定した。標準曲線を図5に示す。
本実施例のKRAS-G12D遺伝子の標準曲線の測定方法は以下のことを含む。
標準曲線の測定前の各成分は以下の順で調製した。
(1)鋳型(野生型:突然変異型=1:1):158bp wt/mut KRAS G12D 10.0 pMを線形勾配で(10.0pM、1.0pM、100fM、10fM、1.0fM、100aM、10aM、1.0aM、ddH2O)に希釈したもの
(2)ダブルプローブ:配列番号109 (10μM)、配列番号110 (10μM)
(3)プライマー対:配列番号107 (10μM)、配列番号108 (10μM)
TaqMan-qPCR検出系の条件は、20 μL系を例とし、以下の通りである。
Vazayme mix (2×) 10.0 μL
フォワード・リバースプライマー(2~10 μM): 0.5 μLずつ
野生型プローブ (2~10 μM) 0.4 μL
突然変異型プローブ (2~10 μM) 0.4 μL
鋳型 (線形勾配で希釈されたサンプル) 3.0 μL
dd H2O 5.2 μL
TaqMan-qPCRプロセスは以下の通りである。
標準曲線を図5に示す。標準曲線の測定結果の分析:
(1)ダブルプローブの野生:突然変異の母液を1:1の比率で調製し、10.0pMの勾配希釈の標準サンプルで野生の信号が得られ(図5A)、再現性が良く、各濃度に3つの重複を設けた。図5Aの一番右側の曲線はddH2Oの野生プローブの信号で、ddH2Oの野生プローブの信号を合わせると当該野生型プロ部の信号の閾値は9000程度が妥当で、その時、CTddH2Oが約37~39で、サンプルの最低濃度はaMオーダーCTが38程度で、具体的に図5Cの標準曲線の部分を参照する。
(2)ダブルプローブ野生:突然変異の母液を1:1の比率で調製し、10.0pMの勾配希釈の標準サンプルで突然変異の信号が得られ(図5B)、再現性が良く、各濃度に3つの重複を設けた。図5Bの一番右側の曲線はddH2Oの突然変異プローブの信号で、ddH2Oの野生プローブの信号を合わせると当該野生型プロ部の信号の閾値は9000程度が妥当で、その時、CTddH2Oが約38~40で、サンプルの最低濃度はaMオーダーCTが37程度で、具体的に図5Dの標準曲線の部分を参照する。
標準曲線の測定後、本実施例のKRAS-G12D濃縮サンプルに対してTaqMan蛍光定量PCR法による定量分析を行った。
濃縮サンプルの測定前の各成分は以下の順で調製した。
TaqMan-qPCR検出系の条件は、20 μL系を例とし、以下の通りである。
Vazayme mix (2×) 10.0 μL
フォワード・リバースプライマー(2~10 μM): 0.5 μLずつ
野生型プローブ (2~10 μM) 0.4 μL
突然変異型プローブ (2~10 μM) 0.4 μL
鋳型 (濃縮サンプルを1000倍に希釈したもの) 3.0 μL
dd H2O 5.2 μL
TaqMan-qPCRプロセスは以下の通りである。
5.2 結果
図6Aに示す。KRAS-G12D (gGt/gAt)の突然変異位置の0.1% mut KRAS-G12Dサンプルの処理後の突然変異型の比率が83%に(濃縮倍数F1b/F1a:830)、0.01% mut KRAS-G12Dサンプルの処理後の突然変異型の比率が78%に(濃縮倍数F1b/F1a:7800)なった。すなわち、低存在比突然変異の0.1% mutおよび0.01% mut KRAS-G12D DNAは非常に顕著に濃縮された。
<低存在比の腫瘍遺伝子であるEGFR delE746-A750断片欠失型突然変異遺伝子の濃縮と検出>
本実施例において、低存在比の腫瘍遺伝子であるEGFR delE746-A750断片欠失型突然変異遺伝子(0.1% mut、0.01% mut)に対して濃縮と検出を行った。
6.1 方法
本発明に記載の低存在比断片欠失型突然変異DNA検出系の実験工程(実施例5と同様)に従い、まず、EGFR delE746-A750遺伝子断片の配列の特徴に合わせ、特異的な増幅プライマー、gDNAおよび検出プローブを設計し、スクリーニングした。具体的な配列は表4における配列を参照する。
gDNA、プライマーおよびプローブはいずれも上海生工生物工程有限公司によって合成された。EGFR遺伝子のgDNAは5’末端にリン酸化修飾がしてある。delE746-A750突然変異型プローブのヌクレオチド配列は5’末端にVIC蛍光マーカーが、3’末端にクエンチング基BHQ1が修飾してある。EGFR野生型遺伝子プローブのヌクレオチド配列は5’末端にFAM蛍光マーカーが、3’末端にクエンチング基BHQ2が修飾してある。
本方法では、HORIZON DISCOVERY社からのhorizon reference standards標準品を検証分析したところ、標準品におけるEGFR delE746-A750の予測対立遺伝子頻度(AF%)がそれぞれ5% mut、1% mut、0.1% mut、0.01% mutおよび100% wtであった。0.1% mut、0.01% mutの標準品で本発明に記載の低存在比突然変異型DNAの濃縮・検出方法の感度と特異性を検証した。
本実施例の低存在比EGFR delE746-A750断片欠失型突然変異遺伝子検出の具体的な検出工程は以下の通りである。
6.1.1 PCR予備増幅反応
本実施例のEGFR delE746-A750遺伝子の予備増幅反応系は以下のものを含む。
50 μL PCR予備増幅系を例とし、標準品における0.1% mut、0.01% mutのサンプルをそれぞれ予備増幅した。予備増幅系の調製は以下の通りである。
2×PCR PrecisionTMMasterMix: 25.0 μL
フォワードプライマー(2~10 μM): 1.25 μL(配列番号23)
リバースプライマー(2~10 μM): 1.25 μL(配列番号24)
標的標準品 (0.1% mut、0.01% mut): 2~4 μL
dd H2O: XX μL
反応系の体積は25.0 μLでもよいが、調製時に50.0 μL反応系における成分を半分にすればよい。
本実施例のEGFR delE746-A750遺伝子の予備増幅反応のPCR条件は以下の通りである。
PCRプログラム:94℃で3分、10~30(94℃で10s、55℃で30s、72℃で20s)、72℃で1 分。
予備増幅後、最終産物に対してTaqMan-qPCRによる初歩的な定量を行うことにより、次の濃縮系に必要な標的濃度に満足するか、確認してもよい。
6.1.2 PfAgo-gDNA複合体の予備増幅サンプルにおける低存在比EGFR delE746-A750突然変異遺伝子に対する濃縮
本実施例では、最適化されたPfAgo-gDNA複合体のEGFR delE746~A750突然変異型DNAに対する濃縮の条件を使用し、好ましくは、PfAgo濃度が20~80nM、gDNAで、gDNA濃度が800nM、PfAgo:gDNAの濃度比が1:5~1:20で、94℃におけるPfAgo-gDNA複合体前処理時間が3分で、PCRを濃縮するサイクル数が10~30であった。
本実施例に係る各成分および作用条件は、表8に示すように、2×Taq Master Mix、フォワード・リバースプライマー、フォワード・リバースgDNA、PfAgo、MnCl2、標的標準品(1.0% mut、0.01% mut)などを含む。
初期精製後に保存されたPf母液は、濃度が5μMで、実際に使用される場合、予め氷浴の条件において調製された反応緩衝液で希釈しておく。まず、5μMPfAgo母液を1μMに希釈した後、反応緩衝液で0.3μMに希釈した。
反応緩衝液の成分:15 mM Tris-Cl、250 mM NaCl、pH 8.0。
PfAgoの標準品0.1% mut、0.01% mut EGFR delE746-A750突然変異遺伝子の予備増幅産物に対する濃縮PCR反応プロセスは以下のことを含む。
6.1.3 EGFR delE746-A750突然変異遺伝子の濃縮後の野生型と突然変異型DNA産物の検出
本実施例では、サンガーシーケンシングによる定性分析を使用した。
6.2 結果
結果を図7に示す。EGFR delE746-A750 (断片欠失)の突然変異部位0.1% mutおよび0.01% mutサンプルは、処理後、十分な欠失断片の塩基配列が示され、すなわち、低存在比突然変異0.1% mutおよび0.01% mut EGFR delE746-A750 DNAが顕著に濃縮され、濃縮倍数F1b/F1aがそれぞれ約800、7400であった。
<三重低存在比突然変異の濃縮と検出>
本実施例において、多重(三重)の低存在比(0.01% mut)腫瘍遺伝子であるKRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR delE746-A750突然変異遺伝子(0.1% mut、0.01% mut)に対して濃縮と検出を行った。
7.1 方法
本発明に記載の低存在比突然変異型DNA検出系の実験工程に従い、まず、腫瘍突然変異遺伝子断片の配列の特徴に合わせ、特異的な増幅プライマー、gDNAおよび検出プローブを設計し、スクリーニングした。具体的な配列は表1、表2および表3を参照する。
gDNA、プライマーおよびプローブはいずれも上海生工生物工程有限公司によって合成された。gDNAは5’末端にリン酸化修飾がしてある。プローブのヌクレオチド配列は5’末端に異なる蛍光マーカーが、3’末端にクエンチング基BHQが修飾してある。
本方法では、HORIZON DISCOVERY社からのhorizon reference standards標準品を検証分析したところ、標準品における上記3種類の腫瘍遺伝子の予測対立遺伝子頻度(AF%)がそれぞれ0.01% mutおよび100% wtであった。0.01% mutの標準品で本発明に記載の三重低存在比突然変異型DNAの濃縮・検出方法の感度と特異性を検証した。
本実施例の三重低存在比腫瘍遺伝子突然変異検出の具体的な検出工程は以下の通りである。
7.1.1 PCR予備増幅反応
本実施例の腫瘍遺伝子の予備増幅反応系は以下のものを含む。
50 μL PCR予備増幅系を例とし、標準品における0.01% mutのサンプルをそれぞれ予備増幅した。予備増幅系の調製は以下の通りである。
2×PCR PrecisionTMMaster Mix: 25.0 μL
フォワードプライマー(10 μM): 1.25 μL (配列番号3、配列番号13、配列番号23)
リバースプライマー(10 μM): 1.25 μL (配列番号4、配列番号14、配列番号24)
標準品 (0.1% mut、0.01% mut): 1~2 μL
dd H2O: XX μL
反応系の体積は25.0 μLでもよいが、調製時に50.0 μL反応系における成分を半分にすればよい。
本実施例の三重低存在比腫瘍遺伝子の予備増幅反応のPCR条件は以下の通りである。
PCRプログラム:94℃で3分、24~30サイクル(94℃で30s、55℃で30s、72℃で20s)、72℃で1 分。
予備増幅後、最終産物に対してTaqMan-qPCRによる初歩的な定量を行うことにより、次の濃縮系に必要な標的濃度に満足するか、確認してもよい。
7.1.2 PfAgo-gDNA複合体の予備増幅サンプルにおける三重低存在比腫瘍突然変異遺伝子に対する濃縮
本実施例では、最適化されたPfAgo-gDNA複合体のKRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR-delE746-A750突然変異型DNAに対する濃縮の条件を使用し、好ましくは、PfAgo濃度が10~800nM、gDNAで、gDNA濃度が100~4000nMPfAgo:gDNAの濃度比が1:5~1:20で、94℃におけるPfAgo-gDNA複合体前処理時間が3分で、PCRを濃縮するサイクル数が10~30であった。
本実施例に係る各成分および作用条件は、表8に示すように、2×PCR PrecisionTM MasterMix、フォワード・リバースプライマー、フォワード・リバースgDNA、PfAgo、MnCl2、標的標準品(0.01% mut)などを含む。
フォワード・リバースプライマーは、表7における各標的遺伝子に相応する、最適化されたプライマーを使用した。
フォワード・リバーgDNAは、表6における各標的遺伝子に相応する、最適化されたgDNAを使用した。
初期精製後に保存されたPf母液は、濃度が5μMで、実際に使用される場合、予め氷浴の条件において調製された反応緩衝液で希釈しておく。まず、5μMPfAgo母液を1μMに希釈した後、反応緩衝液で0.3μMに希釈した。
反応緩衝液の成分:15 mM Tris-Cl、250 mM NaCl、pH 8.0。
PfAgoの標準品0.01% mut KRAS-G12D突然変異遺伝子の予備増幅産物に対する濃縮PCR反応プロセスは以下のことを含む。
7.1.3 KRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR-delE746-A750突然変異遺伝子の濃縮後の野生型と突然変異型DNA産物の検出
本発明に係る濃縮後の産物は、たとえばサンガーシーケンシングによる定性分析、第二世代シーケンシングによる定量分析、TaqMan蛍光定量PCR法による定量分析、蛍光法によるリアルタイム検出、高解像度融解曲線法による定量分析などの様々な手段によって検出することができる。本実施例では、TaqMan蛍光定量PCR法による定量分析によって濃縮産物を分析した。
TaqMan蛍光定量PCR法による定量分析の前に、まず、設計してダブルTaqManプローブ法によってKRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR-delE746-A750低存在比突然変異型DNA基質をそれぞれ検出した標準曲線を測定した。
標準曲線の測定後、本実施例のKRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR-delE746-A750濃縮サンプルに対してTaqMan蛍光定量PCR法による定量分析を行った。
濃縮サンプルの測定前の各成分は以下の順で調製した。
TaqMan-qPCR検出系の条件は、20 μL系を例とし、以下の通りである。
Vazayme mix (2×) 10.0 μL
フォワード・リバースプライマー(10 μM): 0.5 μLずつ
野生型プローブ (10 μM) 0.4 μL
突然変異型プローブ (10 μM) 0.4 μL
鋳型 (濃縮サンプルを1000倍に希釈したもの) 3.0 μL
dd H2O 5.2 μL
TaqMan-qPCRプロセスは以下の通りである。
7.2 結果
図8に示すように、KRAS-G12D、PIK3CA-E545KおよびEGFR-delE746-A750の突然変異位置0.01% mutサンプルの処理後の突然変異型の比率は、KRAS-G12D、EGFR-delE746-A750およびPIK3CA-E545Kでは、それぞれ79%、79%、41%に向上した。すなわち、三重低存在比突然変異0.01% mut腫瘍遺伝子も顕著に濃縮され、濃縮倍数F1b/F1aがそれぞれ約7900、7900および4100であった。
Figure 0007384459000011
Figure 0007384459000012
Figure 0007384459000013
Figure 0007384459000014
Figure 0007384459000015
Figure 0007384459000016
Figure 0007384459000017
各文献がそれぞれ単独に引用されるように、本発明に係るすべての文献は本出願で参考として引用する。また、本発明の上記の内容を読み終わった後、当業者が本発明を各種の変動や修正をすることができるが、それらの等価の形態のものは本発明の請求の範囲に含まれることが理解されるはずである。
以上に記載の具体的な実施例は、本発明の解決しようとする技術課題、技術方案および有益な効果をさらに詳しく説明するものである。なお、以上の記載は本発明の具体的な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨と原則の範囲内で行われるいずれの変更、同等代替、改良も、本発明の保護範囲内に含まれる。

Claims (9)

  1. 高感度で、高特異性で、ハイスループットの低存在比の突然変異DNAの濃縮および検出方法であって
    (a)的核酸である第一核酸および非標的核酸である第二核酸を含有する核酸サンプルを提供し、
    そして、前記標的核酸の前記核酸サンプルにおける存在比がF1aである工程、
    (b) 前記核酸サンプルにおける核酸を鋳型とし、増幅-切断反応組成物においてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および核酸切断反応を行うことにより、増幅-切断反応産物を得る工程を含み、
    ここで、前記の核酸切断反応は特異的に非標的核酸を切断するためのもので、前記標的核酸を切断せず、
    そして、前記の増幅-切断反応組成物は(i)PCR反応に必要な試薬および(ii)核酸切断反応に必要な試薬を含有し、
    ここで、前記標的核酸の前記増幅-切断反応産物における存在比がF1bで、
    ここで、0.1%≦F1a≦0.5%であり、かつF1b/F1aの比の値が≧100であり、
    前記核酸切断反応に必要な試薬は、核酸切断ツール酵素およびガイドDNA(gDNA)を含み、前記核酸切断ツール酵素は、好熱微生物由来のアルゴノート(Argonaute)タンパク質(Ago)である、PfAgo (Pyrococcus furiosus Ago)、MfA go (Methanocaldococcus fervens Ago)、TcAgo (Thermogladius calderae Ago) 、TfAgo (Thermus filiformis Ago)、及び、AaAgo (Aquifex aeolicus Ago)から選ばれることを特徴とする方法。
  2. 前記標的核酸と非標的核酸は違いが塩基一つしかないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記標的核酸は、突然変異を含むヌクレオチド配列であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記gDNAは標的核酸(すなわち、第一核酸)の標的領域の核酸配列と第一相補結合領域を、そして前記gDNAはさらに非標的核酸(すなわち、第二核酸)の標的領域の核酸配列と第二相補結合領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記核酸切断ツール酵素とgDNA比率(モル比)は1:2~1:20であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. さらに
    (c) 前記増幅-切断反応産物を検出することにより、前記標的核酸の存在の有無および/または数量を測定する工程
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記の第一核酸は、n種類の異なる核酸配列を含み、ここで、nは≧1の正整数であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 工程(b)では、Cサイクルの「高温変性-伸長」を行い、ここで、Cは≧5であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 増幅-切断反応組成物であって、一つの核酸サンプルに対して同時にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および核酸切断反応を行い、高感度で、高特異性で、ハイスループットの低存在比の突然変異DNAの濃縮および検出することにより、
    増幅-切断反応産物を得るために使用され、
    ここで、前記の核酸サンプルは、標的核酸である第一核酸および非標的核酸である第二核酸を含有し、
    前記の核酸切断反応は特異的に非標的核酸を切断するためのもので、前記標的核酸を切断せず、
    前記の増幅-切断反応組成物は(i)PCR反応に必要な試薬および(ii)核酸切断反応に必要な試薬を含有し、
    0.1%≦F1a≦0.5%であり、かつF1b/F1aの比の値が≧100であり、
    前記核酸切断反応に必要な試薬は、核酸切断ツール酵素およびガイドDNA(gDNA)を含み、前記核酸切断ツール酵素は、好熱微生物由来のアルゴノート(Argonaute)タンパク質(Ago)である、PfAgo (Pyrococcus furiosus Ago)、MfA go (Methanocaldococcus fervens Ago)、TcAgo (Thermogladius calderae Ago)、TfAgo (Thermus filiformis Ago)、及び、AaAgo (Aquifex aeolicus Ago)から選ばれ、
    前記F1aは、前記標的核酸の前記核酸サンプルにおける存在比であり、前記F1bは、前記標的核酸の前記増幅-切断反応産物における存在比であることを特徴する反応組成物。
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