JP7374749B2 - 鉄道車両用座席 - Google Patents
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Description
また、このような座り心地を重視した座席は、乗客が着座するための座面クッション、座面クッションを支える座面側フレーム、座面側フレームのフレーム受け、背もたれ部、背もたれ部を取り付けるための背もたれ部側フレームなど、複数の部品で構成されている。
(1)すなわち、単に座席列に凹凸を設けるだけでは、もともとクッション性のある着座部であるため、凸部に座っても不快感がない。そのため、車内が乗客で混雑しているにも関わらず、座席の定員に満たない人数しか腰掛けられないことが多かった。また、視覚的に着座部を分けても、座り心地が悪化する訳ではないため、座席の定員に満たない人数しか腰掛けられていないことが多かった。さらに、仕切りのためにバー等を設置するのは余分なコストがかかり、重量を増やす一因であった。
(2)座り心地を重視したクッション性のある着座部を設けたが、カバーがクッション部材を内蔵してそれ自体が厚みを有して構成されるため、着座部が高コスト化する問題がある。
(3)また、複数の部品で構成されるため、設置に工数がかかる。さらに、座席の一部が破損した場合、それを取り除くのに多くの部品を取り外す必要があるなど、メンテナンス性が悪く、コストがかかる。
(1)鉄道車両に設けられ、乗客が着座可能な着座部と、レール方向に取り付けられる背もたれ部と、を有する座席部と、前記座席部を支持する支持部材と、を有する鉄道車両用座席において、前記着座部と前記背もたれ部は一体に形成されること、前記着座部は、着座空白部を備えた着座枠から成ること、前記着座空白部は、伸縮性及び通気性を有する素材(例えば、メッシュ素材等)が張架されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載の鉄道車両用座席において、前記背もたれ部は、背もたれ空白部を備えた背もたれ枠から成ること、前記背もたれ空白部は、伸縮性及び通気性を有する素材(例えば、メッシュ素材等)が張架されていること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の鉄道車両用座席において、前記着座部は、前記支持部材に取り付けられていること、を特徴とする。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の鉄道車両用座席において、2以上の前記座席部が連結してなる座席列を有し、隣り合う前記座席部は、各々位置決め手段を有すること、を特徴とする。
(1)鉄道車両に設けられ、乗客が着座可能な着座部と、レール方向に取り付けられる背もたれ部と、を有する座席部と、前記座席部を支持する支持部材と、を有する鉄道車両用座席において、前記着座部と前記背もたれ部は一体に形成されること、前記着座部は、着座空白部を備えた着座枠から成ること、前記着座空白部は、伸縮性及び通気性を有する素材が張架されていること、を特徴とするので、着座空白部に張架された伸縮性及び通気性を有する素材は、着座すると人の体重で変形する一方、着座枠は、樹脂、軽合金等の硬質素材であるため、ほとんど変形しない。そのため、着座枠の上に座る場合、臀部の一部が着座枠にあって、臀部の他部が伸縮性及び通気性を有する素材上にあると、体が傾くことにより、座り心地が悪くなってしまう。故に、着座部であれば、仕切りのためのバー等を設置することなく、1人ずつの区画に座ることにより自ずと定員が座席に座るようにすることが可能である。
また、着座部と背もたれ部は一体に形成されるため、部品点数が少なく、交換が容易にできるため、メンテナンス性が良くコストダウンできる。
さらに、安価な伸縮性及び通気性を有する素材を張架するため、高価なクッション部材が不要となり、コストダウンできる。
また、支持部材が側構体に対して強固に固定されているため、鉄道車両用座席は片持ち式支持構造となり、支持部材の下に一定の空間を確保できる。この空間に荷物などを置くことができ、より多くの人が車両に乗り込むことができる。
また、位置決め手段により隣り合う座席の位置合わせが容易にでき製作性が向上し、コストダウンできる。
本発明の鉄道車両用座席1の第1実施形態について、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1は、鉄道車両用座席1を通路側から見た正面図である。図2は、図1のA-A断面図である。図3は、鉄道車両用座席1を上から見た平面図である。なお、図3では、背もたれ部21の取り付け部分を理解しやすくするため、取り付け部分は一部断面図で示している。
図5は、鉄道車両用座席1の座席列の斜視図である。図6は、座席部2の斜視図である。図7は、座席部2から伸縮性及び通気性を有する素材、例えば、メッシュ素材24、27を外した状態を示す斜視図である。図8は、図6のB-B断面図である。なお、図2及び図3におけるメッシュ素材24、27は、図5乃至7のメッシュ素材24、27と、同じものであり、便宜上網目を省略して記載している。尚、伸縮性及び通気性を有する素材は、メッシュ素材に限定されない。
鉄道車両用座席1は、座席部2と、座席部2を支持する2つの支持部材5から構成される。座席部2自体は、オフィスや会議室等で使用される汎用品と座り心地が、同程度のものである。
なお、本実施形態の着座部20は、通路に向って斜め上向きに形成されているが、水平に形成されても良く、形状は限定しない。また、本実施形態の着座部20は樹脂製であるが、樹脂、軽合金等の硬質素材でも良く、乗客の体重で変形しない素材であれば、材質は限定しない。また、本実施形態のメッシュ素材24は、溝233に熱溶着されているが、接着剤等で接着しても良く、接合方法は限定しない。
なお、本実施形態のブラケット32は、着座枠23に接着剤で取り付けられているが、ボルトで取り付けても良く、接着方法は限定しない。また、本実施形態では、ボルト孔33にナット28が溶接接合されているが、接着剤で取り付けても良く、接合方法は限定しない。
なお、本実施形態では、背もたれ部は樹脂製であるが、樹脂、軽合金等の硬質素材でも良く、乗客の体重で変形しない素材であれば、材質は限定しない。また、本実施形態のメッシュ素材27は、背もたれ枠25に熱溶着されているが、接着剤等で接着しても良く、接合方法は限定しない。また、本実施形態の背もたれ部21は、緩やかなカーブで形成されているが、垂直でも良く、形状は限定しない。
本実施形態においては、図1では横骨41が下側に4つ図示されているが、取り付けられているが、それ以外の横骨41は、便宜上省略している。下側に位置する3つの横骨41には、ブラケット42が跨って取り付けられている。ブラケット42には、ナット43が溶接して取り付けられている。最下段に位置する横骨41には、ブラケット44が溶接して取り付けられている。ブラケット44には、図3に示すようにナット29が溶接して取り付けられている。ブラケット44に対して、背もたれ部21は、ボルト30で取り付けられている。
支持部材5はアルミ合金等で、縦板52には、大きさの異なる5つの孔51が形成されている。通路側から側構体4側に向かって、孔51はより大きく形成されている。孔51を形成することにより、支持部材5の重量を軽減させることができる。なお、本実施形態の支持部材5の素材はアルミ合金であるが、乗客の体重で変形しない素材であれば、樹脂等でも良く、材質は限定しない。
(1)鉄道車両に設けられ、乗客が着座可能な着座部20と、レール方向に取り付けられる背もたれ部21と、を有する座席部2と、座席部2を支持する支持部材5と、を有する鉄道車両用座席1において、着座部20と背もたれ部21は一体に形成されること、着座部20は、着座空白部22を備えた例えば、樹脂製の着座枠23から成ること、着座空白部22は、伸縮性及び通気性を有するメッシュ素材24が張架されていること、を特徴とするので、着座空白部22に張架されたメッシュ素材24は、着座すると人の体重で変形する一方、着座枠23はほとんど変形しない。そのため、着座枠23の上に座ると、臀部の一部が着座枠23にあって、臀部の他部がメッシュ素材24上にあると、体が傾くことにより、座り心地が悪くなってしまう。故に、着座部23であれば、仕切りのためのバー等を設置することなく、1人ずつの区画に座ることにより自ずと定員が座席に座るようにすることが可能である。
また、着座部20と背もたれ部21は一体に形成されるため、部品点数が少なく、交換が容易にできるため、メンテナンス性が良くコストダウンできる。
さらに、安価なメッシュ素材24を張架するため、高価なクッション部材が不要となり、コストダウンできる。
また、支持部材5が側構体4に対して強固に固定されているため、鉄道車両用座席1は片持ち式支持構造となり、支持部材5の下に一定の空間を確保できる。この空間に、荷物などを置くことができ、より多くの人が車両に乗り込むことができる。
第1実施形態と第2実施形態の主な相違点は、座席部2の位置決め手段の有無である。図4は、第2実施形態に係る鉄道車両用座席の一部平面図である。なお、第1実施形態と同じ構造は、同じ引用番号を付すことにより、説明を省略する。
左側枠材231には、側構体4側に半円状の凹部231bが形成され、通路側には半円状の凸部231aが突出して形成されている。右側枠材232には、側構体4側に半円状の凸部232aが突出して形成され、通路側に半円状の凹部232bが形成されている。右側枠材232の凸部232aと左側枠材231の凹部231b、及び右側枠材232の凹部232bと左側枠材231の凸部231aをそれぞれ一致させることにより、隣り合う座席部2同士の位置決めを容易に行うことができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の鉄道車両用座席1において、2以上の座席部2が連結してなる座席列を有し、隣り合う座席部2は、各々位置決め手段(凸部231a、232a、凹部231b、232b)を有すること、を特徴とするので、位置決め手段があることで一直線上に座席列をそろえることができるため、見栄えが向上する。
また、位置決め手段により隣り合う座席の位置合わせが容易にでき、製作性が向上しコストダウンできる。
例えば、本実施形態では、着座空白部22、背もたれ空白部26は四角形に形成されているが、円形などでも良い。
また、メッシュ素材24、27は、一般的に流通しているもので、耐荷重は150kgであり、耐久性・通気性に優れている。メッシュ素材24、27の材質は、任意であり、ナイロンやポリエステルなどでも良い。また、メッシュ素材24は、着座枠23に上側から熱溶着しているが、下側から熱溶着しても良い。また、支持部材5は、左右隣り合う着座部20の兼用としても良い。
2 座席部
4 側構体
5 支持部材
20 着座部
21 背もたれ部
22 着座空白部
23 着座枠
24 メッシュ素材
25 背もたれ枠
26 背もたれ空白部
27 メッシュ素材
Claims (5)
- 鉄道車両に設けられ、乗客が着座可能な着座部と、レール方向に取り付けられる背もたれ部と、を有する座席部と、前記座席部を支持する支持部材と、を有する鉄道車両用座席において、
前記着座部と前記背もたれ部は一体に形成されること、
前記着座部は、着座空白部を備えた着座枠から成ること、
前記着座空白部は、伸縮性及び通気性を有するメッシュ素材が張架され、着座メッシュ部が形成されていること、
前記背もたれ部は、背もたれ空白部を備えた背もたれ枠から成ること、
前記背もたれ空白部は、伸縮性及び通気性を有するメッシュ素材が張架され、背もたれメッシュ部が、前記着座メッシュ部と別体に形成されていること、
を特徴とする鉄道車両用座席。 - 鉄道車両に設けられ、乗客が着座可能な着座部と、レール方向に取り付けられる背もたれ部と、を有する座席部と、前記座席部を支持する支持部材と、を有する鉄道車両用座席において、
前記着座部と前記背もたれ部は一体に形成されること、
前記着座部は、着座空白部を備えた着座枠から成ること、
前記着座枠は、前記着座空白部に溝を備えること、
前記着座空白部は、前記溝に伸縮性及び通気性を有する素材が一定のテンションで接合されて張架されていること、
を特徴とする鉄道車両用座席。 - 請求項1または請求項2に記載の鉄道車両用座席において、
前記背もたれ部と前記支持部材は、各々側構体に取り付けられていること、
を特徴とする鉄道車両用座席。 - 請求項1乃至請求項3に記載のいずれか1つの鉄道車両用座席において、
前記着座部は、前記支持部材に取り付けられていること、
を特徴とする鉄道車両用座席。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の鉄道車両用座席において、
2以上の前記座席部が連結してなる座席列を有し、
隣り合う前記座席部は、各々位置決め手段を有すること、
を特徴とする鉄道車両用座席。
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