JP7364943B2 - 発光装置の製造方法及び発光装置 - Google Patents
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Description
実施形態1に係る発光装置1の製造方法は、基部12を有する基体10を準備する工程(図2Aから図2C参照)と、基部12の上面に複数の半導体レーザ素子30を固定する工程(図3Aから図3C参照)と、複数のレンズ部22と、上面視において複数のレンズ部22の周囲に設けられた非レンズ部24と、を備える光学部材20を基体10に固定する工程(図5A、図5B、及び図5C参照)と、を有する。そして、光学部材20を固定する工程において、光学部材20を基体10の上方に配置し、光学部材20の傾き及び高さを調整した後に基体10と非レンズ部24との間に接着剤100を介在させ、その後、接着剤100を硬化することにより、光学部材20を基体10に固定する。このようにして得られる発光装置1を図1A~図1Dに示す。本実施形態によれば、光学部材20の傾き及び高さが調整されるため、1つの発光装置内における各レンズ部22から出射される光の広がり角度のばらつきを抑制することができる。また、発光装置1を量産する場合に、量産された発光装置間において、光の広がり角度のばらつきを抑制することができる。以下、この点について詳述する。
まず、図2Aから図2Cに示すように、基部12を有する基体10を準備する。本実施形態では、基体10として、基部12の上面における一領域を取り囲む壁部14を有する基体を用いている。壁部14には、壁部14の内側と外側を貫通する孔が設けられている。その孔には半導体レーザ素子30に電流を供給するための配線90としてリードが挿入されている。孔の内側において、配線90と壁部14の間には絶縁部が介在されており、両者を絶縁している。基体10には、例えば、鉄、鉄合金、銅、若しくは銅合金などの金属材料、Al2O3、AlN、SiC、若しくはSiNなどのセラミック材料、又はこれらの材料を組み合わせた材料を用いることができる。このとき、基部12には放熱性が高いことから銅又は銅合金を用いることが好ましく、壁部14には後述する蓋体80と溶接できることから鉄又は鉄合金を用いることが好ましい。
次いで、図3Aから図3Cに示すように、基部12の上面に複数の半導体レーザ素子30を固定する。本実施形態では、基部12と半導体レーザ素子30との間に載置体40を介在させることにより、半導体レーザ素子30を基部12の上面に間接的に固定している。複数の半導体レーザ素子30は端面発光レーザであり、レーザ光を横方向(基部12の上面に平行な方向)にそれぞれ出射する。本実施形態のように、載置体40を用いれば半導体レーザ素子30の出射面を基部12の上面から離すことができるので、レーザ光が基部12の上面に当たることを抑制できる。ただし、載置体を介在させることなく、半導体レーザ素子を基部の上面に直接的に固定してもよい。
次いで、図4Aから図4Cに示すように、蓋体80を基体10に固定する。蓋体80は、半導体レーザ素子30の出射光を透過する透光部84を備える。蓋体80を用いれば、半導体レーザ素子30が配置される空間を密閉状態とすることができる。したがって、特に半導体レーザ素子30として窒化物半導体を用いる場合において、半導体レーザ素子30の光出射面への有機物の集塵を抑制することができる。なお、発光装置1が蓋体80を有さない場合、本工程は省略される。
次いで、図5Aから図5Cに示すように、光学部材20を基体10に固定する。光学部材20は、複数のレンズ部22と、上面視において複数のレンズ部22の周囲に設けられた非レンズ部24と、を備える。本実施形態では、基体10に固定された蓋体80に光学部材20を固定することで、光学部材20を蓋体80を介して基体10に固定する。具体的には、光学部材20を基体10の上方に配置し、図5A及び図5Bに示すように光学部材20の傾き及び高さを調整した後に、図5Cに示すように基体10と非レンズ部24との間に接着剤100を介在させ、その後、接着剤100を硬化することにより、光学部材20を蓋体80を介して基体10に固定する。接着剤100が介在されていない状態で光学部材20の傾き及び高さを調整することで、調整時に接着剤100が内側にはみ出すことによる光学特性への悪影響を抑制することができる。
発光装置2の製造方法は、次に説明する事項以外は、発光装置1の製造方法と同様である。
発光装置3の製造方法は、次に説明する事項以外は、発光装置1の製造方法と同様である。
発光装置4の製造方法は、次に説明する事項以外は、発光装置1の製造方法と同様である。
本実施例では、実施形態4に対応する製造方法により発光装置を製造した。以下、図2A~図5C及び図11を参照して本実施例に係る発光装置の製造方法について説明する。
10 基体
12 基部
14 壁部
20 光学部材
22 レンズ部
24 非レンズ部
24a 注入孔
30 半導体レーザ素子
40 載置体
50 光反射部材
60 ワイヤ
70 中継部材
80 蓋体
82 枠部
82a 貫通孔
82b 凹部
84 透光部
90 配線
100 接着剤
110 吸着治具
112 窪み部
112a 貫通孔
LA 光入射面
LB 光出射面
F 貫通孔
G 開口部
X 行方向
Y 列方向
Claims (10)
- 基部と、前記基部の上面における一領域を取り囲む壁部と、を有する基体を準備する工程と、
前記壁部の内側における前記基部の上面に複数の半導体レーザ素子を固定する工程と、
前記半導体レーザ素子の出射光を透過する透光部を備える蓋体を、前記壁部の上面に固定する工程と、
前記複数の半導体レーザ素子に対応する複数のレンズ部と、上面視において前記複数のレンズ部の周囲に設けられた非レンズ部と、を備える光学部材を、第1接着剤及び第2接着剤を介在させて、前記基体に固定する工程と、を有し、
前記蓋体を固定する工程において、
前記半導体レーザ素子が配置された空間を封止し、
前記光学部材を固定する工程において、
前記光学部材を前記基体の上方に配置し、
前記基体の上方に固定する前記光学部材の傾きまたは高さを調整した後であって前記第2接着剤が硬化していない状態において、前記基体と前記光学部材の前記非レンズ部との間であって前記非レンズ部の外周部分の4隅のうち対角に位置する2隅の領域に、硬化していない状態の前記第1接着剤を、前記非レンズ部の外周部分において外周を一周させず部分的に介在させ、硬化していない状態の前記第1接着剤を硬化することにより、前記光学部材を前記基体に仮止めし
仮止めの後に、前記基体と前記光学部材の前記非レンズ部との間であって前記第1接着剤が設けられた領域とは異なる領域に、前記外周部分において外周を一周させず部分的に複数箇所に設けられた、硬化していない状態の前記第2接着剤を硬化することにより、前記光学部材を前記基体に固定し、
前記第1接着剤及び第2接着剤を、前記調整された高さよりも下方にある前記基体の接着領域から前記調整された高さにある前記光学部材の接着領域までの高さを補うようにして介在させ硬化することにより、前記光学部材が前記蓋体に固定され、
調整の結果、前記接着領域において前記第1接着剤及び第2接着剤が補う高さが一定になっていない発光装置が製造された場合に、補う高さを一定とした場合よりもそれぞれの前記レンズ部からの光の拡がり角度のばらつきが抑制されている発光装置の製造方法。 - 基体が有する基部の上面に複数の半導体レーザ素子が固定され、前記複数の半導体レーザ素子を取り囲む前記基体の壁部の上面に蓋体が固定され、複数のレンズ部を備える光学部材が前記蓋体の上方で接着剤を介在して前記蓋体に固定され、前記蓋体と前記光学部材との間に介在する前記接着剤の厚みが一定となっていない発光装置が製造される製造方法であって、
前記基部と、前記基部の上面における一領域を取り囲む前記壁部と、を有する基体を準備する工程と、
前記壁部の内側における前記基部の上面に前記複数の半導体レーザ素子を固定する工程と、
前記半導体レーザ素子の出射光を透過する透光部を備える前記蓋体を、前記壁部の上面に固定する工程と、
前記複数の半導体レーザ素子に対応する前記複数のレンズ部と、上面視において前記複数のレンズ部の周囲に設けられた非レンズ部と、を備える前記光学部材を、第1接着剤及び第2接着剤を介在させて、前記基体に固定する工程と、を有し、
前記蓋体を固定する工程において、
前記半導体レーザ素子が配置された空間を封止し、
前記光学部材を固定する工程において、
前記光学部材を前記基体の上方に配置し、
前記基体の上方に固定する前記光学部材の傾きまたは高さを調整した後であって前記第2接着剤が硬化していない状態において、前記基体と前記光学部材の前記非レンズ部との間であって前記非レンズ部の外周部分の4隅のうち対角に位置する2隅の領域に、硬化していない状態の前記第1接着剤を、前記非レンズ部の外周部分において外周を一周させず部分的に介在させ、硬化していない状態の前記第1接着剤を硬化することにより、前記光学部材を前記基体に仮止めし、
仮止めの後に、前記基体と前記光学部材の前記非レンズ部との間であって前記第1接着剤が設けられた領域とは異なる領域に、前記外周部分において外周を一周させず部分的に複数箇所に設けられた、硬化していない状態の前記第2接着剤を硬化することにより、前記光学部材を前記基体に固定し、
前記第1接着剤及び第2接着剤を、前記調整された高さよりも下方にある前記基体の接着領域から前記調整された高さにある前記光学部材の接着領域までの高さを補うようにして介在させ硬化することにより、前記光学部材が前記蓋体に固定される、発光装置の製造方法。 - 前記光学部材を固定する工程において、前記第1接着剤として光硬化性の接着剤を用いる、請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
- 前記光学部材を固定する工程において、前記第2接着剤として樹脂接着剤を用いる、請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記光学部材を固定する工程において、前記第2接着剤として光硬化性の接着剤を用いる、請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 基部と、前記基部の上面における一領域を取り囲む壁部と、を有する基体と、
前記壁部の内側における前記基部の上面に固定され、封止された空間に配置されている複数の半導体レーザ素子と、
前記壁部の上面に接合されており、前記半導体レーザ素子から出射された出射光が透過する透光部を備える蓋体と、
前記複数の半導体レーザ素子に対応する複数のレンズ部と、上面視において前記複数のレンズ部の周囲に設けられた非レンズ部と、を備え、前記蓋体の上方に配置され、前記蓋体に固定されている光学部材と、
前記蓋体と前記光学部材の前記非レンズ部との間に、前記非レンズ部の外周部分の4隅のうち対角に位置する2隅の領域に、前記外周部分において外周を一周せず部分的に設けられて硬化している第1接着剤と、
前記蓋体と前記光学部材の前記非レンズ部との間に、前記第1接着剤が設けられた領域とは異なる領域に、前記外周部分において外周を一周せず複数の箇所に部分的に設けられて硬化している第2接着剤と、
を備える発光装置。 - 前記光学部材と前記蓋体との間の空間は、前記外周部分の複数個所に設けられた前記第1接着剤及び第2接着剤の間の隙間を通り、前記発光装置の外部の空間と繋がっている、請求項6に記載の発光装置。
- 前記第1接着剤は、光硬化性の接着剤である、請求項6または7に記載の発光装置。
- 前記第2接着剤は、樹脂接着剤である、請求項6から8のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記第2接着剤は、光硬化性の接着剤である、請求項6から9のいずれか1項に記載の発光装置。
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