JP7361137B2 - 隔離板、当該隔離板を含む電気化学装置及び電子装置 - Google Patents
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Description
前記正極膜及び前記負極膜はそれぞれ前記隔離板基材の両面に位置し、
前記絶縁層は隔離板基材上に配置され、前記絶縁層は前記正極膜の外周に配置され、
前記絶縁層の外縁の前記隔離板基材上への正投影によって囲まれた領域は、前記負極膜の前記隔離板基材上への正投影を覆う。
L1<L2、L1+D≧L2
[式1]
ここで、Lx1は前記正極膜の長さであり、Ly1は前記正極膜の幅であり、Lx2は前記負極膜の長さであり、Ly2は前記負極膜の幅であり、Dxは絶縁層が正極膜の長手方向に沿って延伸する部分の幅であり、Dyは絶縁層が正極膜の短手方向に沿って延伸する部分の幅である。
(a)前記絶縁層の電気抵抗率は1010Ω・mを超えること;
(b)前記L1、D、L2は、関係式1mm≦L1+D-L2≦2.5mmを満たすこと;
(c)前記Dは、関係式1.5mm≦D≦3mmを満たすこと;
の少なくとも一つの特徴を満たす。
(a)前記絶縁セラミック粒子の平均粒子径は100nm~10μmであること;
(b)前記絶縁層の孔隙率は20%~40%であること;
(c)前記絶縁層の平均ポアサイズは200nm~20μmであること;
の少なくとも一つの特徴を満たす。
L1<L2、L1+D≧L2
[式2]
で異なる発散方向に沿うL1を区別し;
[式3]
で異なる発散方向に沿うL2を区別し、ここで、Lx1は前記正極膜の長さであり、Ly1は前記正極膜の幅であり、Lx2は前記負極膜の長さであり、Ly2は前記負極膜の幅である。
[式4]
[式5]
[式6]
<隔離板の調製>
絶縁層スラリーの調製:ベーマイト、ポリフッ化ビニリデンPVDFを質量比95:5で混合し、そして、DMF及びアセトンからなる混合溶媒に分散させ、均一に撹拌し、固形分(solid content)が40%である絶縁層スラリーを得た。ここで、混合溶媒におけるDMFとアセトンとの体積比は7:3であった。
[式7]
はそれぞれ2mmであった。
負極活物質である黒鉛(Graphite)、導電性カーボンブラック(Super P)、ブタジエン-スチレンゴム(SBR)を重量比96:1.5:2.5で混合し、そして溶媒として脱イオン水を入れ、固形分が70%であるスラリーに調製し、均一に撹拌した。スラリーを厚さ10μmの銅箔の一方の表面上に均一に塗布し、110℃の条件下で乾燥し、塗布層の厚さが150μmである片面に負極活物質層が塗布された負極極片が得られた。そして当該負極極片のもう一方の表面上に以上の塗布ステップを繰り返し、両面に負極活物質層が塗布された負極極片が得られた。負極極片を41mm~61mmのサイズに切り出した。
正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)、導電性カーボンブラック(Super P)、PVDFを重量比97.5:1.0:1.5で混合し、そして溶媒としてNMPを入れ、固形分が75%であるスラリーに調製し、均一に撹拌した。スラリーを厚さ12μmのアルミニウム箔の一方の表面上に均一に塗布し、90℃の条件下で乾燥し、塗布層の厚さが100μmである正極極片が得られた。そして当該正極極片のもう一方の表面上に以上の塗布ステップを繰り返し、両面に正極活物質層が塗布された正極極片が得られた。正極極片を38mm~58mmのサイズに切り出した。
乾燥したアルゴンガス雰囲気で、有機溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)及びジエチルカーボネート(DEC)を質量比30:50:20で混合し、そして有機溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を溶解させ、均一に混合し、電解液が得られた。ここで、電解液におけるLiPF6のモル濃度は1.15mol/Lであった。
<第一電極組立体の調製>
厚さ15μmのポリエチレン(PE)フィルムをセパレーターとし、負極極片の両面にそれぞれ一つの正極極片を配置し、正極極片と負極極片との間に一層のセパレーターを配置し、ラミネートが構成された。そして、全ラミネート構造の四つの角をよく固定し、第一電極組立体が得られた。第一電極組立体は、一つの正極タブ及び一つの負極タブという二つのタブを備えた。
第二電極組立体は、第一電極組立体の調製と類似な方法で調製され、正極極片の両面にそれぞれ一つの負極極片を配置し、正極極片と負極極片との間に一層のセパレーターを配置し、ラミネートが構成された。そして、全ラミネート構造の四つの角をよく固定し、第二電極組立体が得られた。第二電極組立体は、第一電極組立体と同様に、一つの正極タブ及び一つの負極タブという二つのタブを備えた。
パンチング成形(Scouring-pit forming)された厚さ90μmのアルミニウムプラスチックフィルムのピットの凹面を上向きにして置き、第一電極組立体を、第一電極組立体の正極極片を上向きにするようにアルミニウムプラスチックフィルムのピットに置き、そして、隔離板を、負極膜を下向きにするように第一電極組立体上に置き、第一電極組立体の正極極片が隔離板の負極膜と対応するようにし、圧縮して、第一組立て部品が得られた。
電解液を組み立てた電極組立体の二つのチャンバーにそれぞれ注液した後に包装し、この時、第一電極組立体は第一電気化学セルとなり、第二電極組立体は第二電気化学セルとなり、第一電気化学セルの正極タブと第二電気化学セルの負極タブとを直列で接続し、直列接続リチウムイオン電池が得られ、当該直列接続リチウムイオン電池の二つのチャンバーの間ではイオン交換はなかった。
絶縁層の電気抵抗率は2.70×1010であり、絶縁セラミック材料はAl2O3を用いること以外、実施例1と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.50×1013であること以外、実施例2と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.60×1013であり、Dx及びDyはそれぞれ2mmであり、
[式8]
はそれぞれ0mmであること以外、実施例2と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.30×1013であり、Dx及びDyはそれぞれ0.5mmであり、
[式9]
はそれぞれ0mmであること以外、実施例2と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.40×1013であり、Dx及びDyはそれぞれ2mmであり、
[式10]
はそれぞれ1mmであること以外、実施例2と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.40×1013であり、
[式11]
はそれぞれ4.5mmであること以外、実施例2と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.50×1013であり、Dx及びDyはそれぞれ2mmであり、
[式12]
はそれぞれ1mmであり、D3は1mmであること以外、実施例2と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.40×1013であり、D3は3mmであること以外、実施例8と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.30×1013であり、D3は20mmであること以外、実施例8と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は5.70×109であり、絶縁セラミック材料はZnOであること以外、実施例9と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は8.30×1012であり、絶縁セラミック材料はAl2O3であり、接着剤はポリフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレンであること以外、実施例11と同様であった。
絶縁セラミック粒子の平均粒子径は15μmであり、絶縁層の平均ポアサイズは50μmであること以外、実施例9と同様であった。
絶縁層の孔隙率は30%であること以外、実施例13と同様であった。
絶縁層の電気抵抗率は3.50×1013であり、絶縁セラミック粒子の平均粒子径は5μmであり、絶縁層の平均ポアサイズは15μmであること以外、実施例14と同様であった。
<負極極片の調製>
負極活物質である黒鉛(Graphite)、導電性カーボンブラック(Super P)、ブタジエン-スチレンゴム(SBR)を重量比96:1.5:2.5で混合し、そして溶媒として脱イオン水を入れ、固形分が70%であるスラリーに調製し、均一に撹拌し、スラリーを厚さ10μmの銅箔の一方の表面上に均一に塗布し、110℃の条件下で乾燥し、塗布層の厚さが150μmである片面に負極活物質層が塗布された負極極片が得られた。そして当該負極極片のもう一方の表面上に以上の塗布ステップを繰り返し、両面に負極活物質層が塗布された負極極片が得られた。負極極片を41mm~61mmのサイズに切り出した。
正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)、導電性カーボンブラック(Super P)、PVDFを重量比97.5:1.0:1.5で混合し、そして溶媒としてNMPを入れ、固形分が75%であるスラリーに調製し、均一に撹拌した。スラリーを厚さ12μmのアルミニウム箔の一方の表面上に均一に塗布し、90℃の条件下で乾燥し、塗布層の厚さが100μmである正極極片が得られた。そして当該正極極片のもう一方の表面上に以上の塗布ステップを繰り返し、両面に正極活物質層が塗布された正極極片が得られた。正極極片を38mm~58mmのサイズに切り出した。
乾燥したアルゴンガス雰囲気で、有機溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)及びジエチルカーボネート(DEC)を質量比30:50:20で混合し、そして有機溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を溶解させ、均一に混合し、電解液が得られた。ここで、電解液におけるLiPF6のモル濃度は1.15mol/Lであった。
負極極片と正極極片と積層してラミネートにし、正極極片と負極極片の間にはセパレーターとして厚さ15μmのポリエチレン(PE)膜が選択され、そしてテープでラミネート構造の四つの角を固定して、アルミニウムプラスチックフィルムに置き、トップサイドシールを経て、電解液を注入し、包装した後、電気化学セルを得た。
同様な方法で少なくとも二つの電気化学セルを調製し、それぞれ第一電気化学セル及び第二電気化学セルとした。
第一電気化学セルの負極と第二電気化学セルの正極とを導線で直列接続し、直列接続リチウムイオン電池を得た。
第一電極組立体及び第二電極組立体の間の隔離板はステンレス鋼箔隔離板を使用した以外、実施例1と同様であった。ここで、ステンレス鋼箔の厚さは約20μmであった。
隔離板が絶縁層を含まないこと以外、実施例1と同様であった。
以下の方法で各実施例及び各比較例で得られた直列接続リチウムイオン電池を測定した。
01C放電エネルギー密度試験:
まず、0.5Cで8.90Vまで充電し、そして定電圧で0.025Cまで充電し、5分静置した後に0.1Cで6.0Vまで放電し、その放電容量を記録し、そして、エネルギー密度(Wh/kg)=放電容量(Wh)/電気化学装置重量(kg)という公式で01C放電エネルギー密度を算出した。
試験温度は25℃であり、0.5Cの定電流で8.90Vまで充電し、定電圧で0.025Cまで充電し、5分静置した後に0.5Cで6.0Vまで放電し、このステップで得られた容量を初期容量とし、さらに0.5C充電/0.5C放電のサイクルを50回測定した後、初期容量に対するリチウムイオン電池の容量の比を算出した。
1)リチウムイオン電池サンプルを高さ1.5メートルのところから滑らかな大理石の表面に自由落下させた。
2)落下後のリチウムイオン電池の正極の縁にある隔離板の折り曲げた部分の破損状況をチェックした。
3)20グループのサンプルを測定し、破損したサンプル数を記録した。
リチウムイオン電池の容量を測定した後、室温下で48h静置し、その電圧をV1として測定した。そして、上記のリチウムイオン電池をさらに48h静置した後、その電圧をV2として測定し、そして、リチウムイオン電池の自己放電特性のK値はK=(V1-V2)/48、単位mV/hという公式により算出された。
Claims (17)
- 隔離板基材、正極膜、負極膜、及び絶縁層を含む隔離板であって、
前記正極膜及び前記負極膜はそれぞれ前記隔離板基材の両面に位置し、
前記絶縁層は隔離板基材上に配置され、且つ前記絶縁層は前記正極膜の外周に配置され、
前記絶縁層の外縁の前記隔離板基材上への正投影によって囲まれた領域は、前記負極膜の前記隔離板基材上への正投影を覆い、
前記隔離板はさらにシール層を含み、前記シール層は前記隔離板の周りに位置し、前記絶縁層とシール層との間の距離をD3とすると、D3は、関係式0mm≦D3≦20mmを満たす、隔離板。 - 前記正極膜の領域に対応する隔離板基材の反対側の領域に、負極膜領域が存在し、
前記絶縁層の領域に対応する隔離板基材の反対側の領域の少なくとも一部に、負極膜領域が存在する、請求項1に記載の隔離板。 - 前記正極膜の幾何中心の前記隔離板基材への正投影と、前記負極膜の幾何中心の前記隔離板基材への正投影とが重なり合い、発散方向に沿って、前記幾何中心から正極膜の外縁までの長さをL1とし、同様な前記発散方向に沿って、正極膜の外縁から絶縁層の外縁までの長さをDとし、前記幾何中心から負極膜の外縁までの長さをL2とすると、前記L1、L2、Dは、以下の幾何関係を満たす、請求項2に記載の隔離板。
L1<L2、L1+D≧L2 - 前記正極膜及び前記負極膜の形状は矩形であり、前記正極膜、負極膜、絶縁層は、以下の幾何関係を満たし、
- 前記絶縁層の電気抵抗率は107Ω・mを超える、請求項1に記載の隔離板。
- 前記L1、D、L2は、関係式0mm≦L1+D-L2≦4.5mmを満たす、請求項3に記載の隔離板。
- 前記Dは、関係式0.5mm≦D≦5mmを満たす、請求項3に記載の隔離板。
- 前記隔離板は、
(a)前記絶縁層の電気抵抗率は1010Ω・mを超えること;
(b)前記L1、D、L2は、関係式1mm≦L1+D-L2≦2.5mmを満たすこと;
(c)前記Dは、関係式1.5mm≦D≦3mmを満たすこと;
の少なくとも一つの特徴を満たす、請求項3に記載の隔離板。 - D3は、関係式2mm≦D3≦5mmを満たす、請求項1に記載の隔離板。
- 前記絶縁層はセラミック粒子を含み、セラミック粒子の平均粒子径は10nm~20μmであり、前記絶縁層の孔隙率は10%~60%であり、前記絶縁層の平均ポアサイズは20nm~50μmである、請求項1に記載の隔離板。
- 前記絶縁層は、
(a)前記絶縁セラミック粒子の平均粒子径は100nm~10μmであること;
(b)前記絶縁層の孔隙率は20%~40%であること;
(c)前記絶縁層の平均ポアサイズは200nm~20μmであること
の少なくとも一つの特徴を満たす、請求項10に記載の隔離板。 - 前記絶縁層は、さらに接着剤を含み、前記接着剤は前記絶縁層の質量の5%~40%を占める、請求項1に記載の隔離板。
- 前記接着剤は、ポリアミド、ポリウレタン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、アクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン及びポリフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項12に記載の隔離板。
- 前記絶縁層は、HfO2、SrTiO3、SnO2、CeO2、MgO、NiO、CaO、BaO、ZnO、ZrO2、Y2O3、Al2O3、TiO2、SiO2、ベーマイト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、リン酸リチウム、リン酸チタンリチウム、リン酸リチウムアルミニウムチタン、チタン酸ランタンリチウム、チオリン酸ゲルマニウムリチウム、窒化リチウム、SiS2ガラス、P2S5ガラス、Li2O、LiF、LiOH、Li2CO3、LiAlO2、リチウムゲルマニウムリン硫黄セラミック、及びガーネットセラミックからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1に記載の隔離板。
- 請求項1~14のいずれか1項に記載の隔離板を含む、電気化学装置。
- 少なくとも二つの電極組立体を含み、前記隔離板は外装と密封で接続して、前記隔離板の両側にそれぞれ独立したシールキャビティを形成し、各シールキャビティには電極組立体一つ及び電解液が含まれる、請求項15に記載の電気化学装置。
- 請求項15又は16に記載の電気化学装置を含む、電子装置。
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