JP7345844B2 - 紙管製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テープ状の連続用紙を用いて紙管を製造する装置に関する。
従来、テープ状の連続用紙を用いて紙管を製造する装置としては、テープ状の連続用紙に油や糊などの塗布液を塗布し、そのテープ状の連続用紙をマンドレルに所定量ずらしながら螺旋状に巻き付けて連続した紙管を形成したあと、所定の長さに切断して紙管を製造する紙管製造装置が種々開示されている。
例えば、特許文献1には、複数の連続用紙を円柱状のマンドレルの外周に、ベルトにより螺旋状に巻き付けるとともに、あらかじめ連続用紙に塗布された糊によって連続用紙同士を貼り付けて連続した紙管(筒状の用紙)とするとともに、ベルトによって連続した用紙に、回転力とマンドレルの軸線方向下流側への推進力が与えられることにより、連続した紙管はマンドレルに対して回転しつつ下流側の切芯軸に受け渡される。そして、切芯軸の上方に配置された回転する切断刃が下方に移動して切芯軸に巻き付けられた連続した紙管と接触することよって連続した紙管は一定の長さの紙管に切断されるようにした紙管製造装置が記載されている。
このような紙管製造装置において、マンドレルの上方から紙管を切断するための回転する切断刃を当てると、マンドレルがたわむ恐れがある。また、紙管と回転刃が接触する際に紙管の位置がずれ、正しい位置で切断されないことがある。
これを防ぐために、特許文献1に記載された紙管製造装置においては、マンドレルの延長上に配備された切芯軸を下方から支える一対の長尺な受けローラが備えられている。
この構成とすれば、回転する切断刃からマンドレルに与えられる押圧力が、長尺な受けローラにより吸収されるため、マンドレルがたわむことを防止できるとともに、長尺な受けローラによって連続した紙管が保持できるため、切断位置のずれが防止できる。
特開平10-180906号公報
しかしながら、マンドレルの下部を支持する受けローラを設けると、回転する切断刃と連続した紙管の間に生じる摩擦、(切断)抵抗に加え、連続した紙管表面と受けローラとの間に(回転)抵抗が発生し、連続した紙管の回転が妨げられ、連続した紙管の回転速度が低下する。
また、ベルトによって与えられる回転力は、切断後の紙管製品には働かない。そのため、切断動作によって紙管全周の大部分が切断されたとき、切断位置よりマンドレルの軸線方向下流側において、全周の大部分が切断された紙管に加わる回転力は失われ、切断位置よりマンドレルの軸線方向下流側の連続した紙管の回転速度が低下する。
連続した紙管の回転速度が低下すると、回転する切断刃によって紙管を切断する際に、連続した紙管の全周に切断刃が当たらず、紙管が切断されないことがある。
本発明は、上記の課題を解決するために為されたものであり、その目的は、連続した紙管を切断する際に、マンドレルがたわむことを防止できると共に、切断位置のずれを防止でき、しかも連続した紙管の全周に回転刃が当たり、連続した紙管の全周を適切な位置で切断して所定長さの紙管製品を製造できるようにした紙管製造装置を提供することである。
本発明の紙管製造装置は、複数のテープ状の連続用紙を供給する用紙供給部と、前記用紙供給部から供給される複数の連続用紙を、マンドレルに螺旋状に巻き付けて回転しながら搬送し、連続した紙管を形成する巻付部と、前記用紙供給部と前記巻付部の間に設けられ、前記用紙供給部から供給された連続用紙のうち少なくとも1列の連続用紙に塗布液を塗布する塗布部と、前記連続した紙管を、少なくとも1つの回転刃によって所定の長さに切断する切断部を有し、前記巻付部は、巻付モータによって回転駆動するドラムローラと、前記マンドレルと前記ドラムローラに巻き付けられる巻付ベルトと、を備え、前記巻付ベルトは、前記マンドレルに巻き付けられた連続用紙に、前記連続用紙の巻付角度と同一の巻付角度で、かつ前記連続用紙の巻き付け方向と同一の方向で巻き付けられ、前記巻付ベルトが前記ドラムローラの回転によって駆動することで、前記連続した紙管が、回転しながら前記切断部方向に搬送される紙管製造装置において、前記切断部は、前記連続した紙管に対して前記回転刃と反対側で、かつ前記連続した紙管の外周面と接する位置に、軸方向が前記マンドレルの軸方向に向かい、かつ前記マンドレルと平行である補助回転ローラを備え、前記補助回転ローラは補助回転ローラ用モータの駆動によって回転され、前記連続用紙の搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、制御部を備え、前記制御部は、前記連続用紙の搬送速度に対応する前記補助回転ローラの回転速度が設定され、前記搬送速度検出手段が検出した前記連続用紙の搬送速度に対応する補助回転ローラの回転速度となるように、前記補助回転ローラ用モータを回転させる構成としたことを特徴とする紙管製造装置である。
本発明の紙管製造装置においては、前記搬送速度検出手段は、前記複数の連続用紙のうち少なくとも1列の連続用紙が巻き掛けられた速度検出ローラと、前記速度検出ローラの回転量を検出するローラ回転量検出手段を有し、前記制御部は、前記ローラ回転量検出手段が検出した前記速度検出ローラの単位時間あたりの回転量から前記連続用紙の搬送速度を算出し、前記制御部は、前記連続用紙の搬送速度に対応する前記補助回転ローラの回転速度が予め設定され、前記算出した連続用紙の搬送速度に対応した補助回転ローラの回転速度となるように前記補助回転ローラ用モータを回転する構成とした紙管製造装置とすることができる。
本発明の紙管製造装置においては、前記切断部よりも連続した紙管搬送方向上流側に、前記マンドレルに巻き付けられた連続した紙管の外周面と接する少なくとも1つの傾斜コロを備え、前記傾斜コロは、軸と、前記軸の周りを回転するローラを有し、前記傾斜コロの軸は、前記マンドレルの軸方向に傾斜している紙管製造装置とすることができる。
この構成の紙管製造装置によれば、巻付ベルトと補助回転ローラによって生じる回転により、マンドレルに巻き付けした連続した紙管が補助回転ローラの外周面から離脱することを防止できる。また、切断部の往復移動時にマンドレルがしなることを防止できる。
本発明の紙管製造装置においては、前記マンドレルは、固定された中空のアウターシャフトと、前記アウターシャフト内を貫通し、前記アウターシャフトの軸方向に移動可能なインナーシャフトで構成され、前記アウターシャフトの内周の少なくとも一部に、自己潤滑性を有する部材から成るブッシュが設けてある紙管製造装置とすることができる。
この構成の紙管製造装置によれば、切断部の往復移動時にインナーシャフトはアウターシャフトに沿って往復移動するが、ブッシュを設けたことによりインナーシャフトの外周面とアウターシャフトの内周面が直接接触することがなく、金属摩耗粉の発生、焼き付きを防止できる。
本発明の紙管製造装置においては、前記切断部は回転刃を備え、前記回転刃は、前記切断部と共にマンドレルの軸方向に沿って往復移動可能で、前記連続した紙管の搬送とともに移動しながら切断動作をし、前記傾斜コロは、傾斜コロ支持部材に設けられ、前記傾斜コロ支持部材は、前記切断部と共に前記マンドレルの軸方向に往復移動可能で、前記切断部及び前記回転刃の往復移動速度と同一速度で前記マンドレルの軸方向に往復移動する構成とした紙管製造装置とすることができる。
この構成の紙管製造装置によれば、傾斜コロと連続した紙管は、同時に移動し相対的に移動することがないので、傾斜コロによって連続した紙管が損傷することがない。
本発明の紙管製造装置においては、前記傾斜コロは、前記傾斜コロと前記連続した紙管が接触する接触位置と、前記傾斜コロと前記連続した紙管が接触しない離脱位置の少なくとも2つの位置をとることが可能な構成とした紙管製造装置とすることができる。
この構成の紙管製造装置によれば、傾斜コロ部分に詰まった連続用紙を簡単に取り除くことができる。
本発明の紙管製造装置においては、前記補助回転ローラの下部に、前記補助回転ローラと接触するバックアップコロを備え、前記バックアップコロは、前記マンドレルの軸方向に移動可能である紙管製造装置とすることができる。
この構成の紙管製造装置によれば、補助回転ローラのたわみをバックアップコロにより防止できる。
本発明の紙管製造装置によれば、補助回転ローラによってマンドレルが支持されているから連続した紙管を切断する際に、マンドレルがたわむことを防止できると共に、切断位置のずれを防止でき、しかも、補助回転ローラは補助回転ローラ用モータで回転されるので、連続した紙管の全周に回転刃が当たり、連続した紙管の全周を適切な位置で切断して所定長さの紙管製品を製造できる。
また、補助回転ローラは、連続用紙の搬送速度に応じた適正な回転速度で回転されるので、回転刃により連続した紙管の全周を切断できる。
本発明の紙管製造装置の実施の形態を示す全体正面図である。 図1に示す紙管製造装置の全体平面図である。 図2に示すマンドレルの分解正面図である。 組み立てしたマンドレルの正面図である。 マンドレルの取付部分の正面図である。 図1に示す巻付部の平面図である。 図6に示す巻付部の左側面図である。 巻付ベルトの巻き付け説明用平面図である。 図1に示す用紙案内装置の平面図である。 図9に示す用紙案内装置の正面図である。 図5に示す傾斜コロ群の正面図である。 図11に示す傾斜コロ群の平面図である。 図1に示す切断部のA矢視図である。 図1に示す切断部のB-B矢視断面図である。 図13に示す切断部フレームのC-C矢視断面図である。 図13に示す切断装置を軸中心で断面して展開した断面図である。 連続した紙管の搬送方向上流側から見た補助回転ローラの動作説明図である。 連続した紙管の搬送方向上流側から見たバックアップコロ群の動作説明図である。 連続用紙の搬送速度と補助回転ローラの回転速度の関係を示すグラフである。
本発明の紙管製造装置の全体構成を図1、図2に基づいて説明する。図1は、本発明の紙管製造装置の実施の形態を示す全体正面図、図2は、図1に示す紙管製造装置の全体平面図である。
図1と図2に示すように、本発明の紙管製造装置1は、連続用紙10を供給する用紙供給部2と、用紙供給部2から供給される連続用紙10に塗布液を塗布する塗布部3と、マンドレル4と、塗布液が塗布された連続用紙10をマンドレル4に巻き付けて連続した紙管を形成する巻付部5と、連続した紙管を所定の長さに切断して紙管製品とする切断部6と、紙管製品を排出する排出部7と、制御部8と、を備える。
連続用紙10は、細幅で長尺のテープ状である。
実施の形態における紙管製造装置1は、紙管製品として紙ストローを製造する装置である。
次に各部を説明する。
用紙供給部2は、リールスタンド20と、リールスタンド20に回転自在に取り付けられた複数の軸21を有している。軸21には、連続用紙10が巻取られたリール22が取り付けられる。連続用紙10はリール22から引出されることで塗布部3を経てマンドレル4まで供給される。用紙供給部2(リール22)からマンドレル4までが連続用紙10の搬送経路である。
用紙供給部2は、軸21に対して回転のブレーキをかける機構を有していてもよい。このようにすることで、リール22に回転抵抗が付与され、連続用紙10の引き出しを抑制することで、連続用紙10に張力を付与し、リール22と塗布部3との間で連続用紙10が過度に垂れ下がることを防止できる。
この実施の形態では、リールスタンド20に5本の軸21が取り付けしてあり、5つのリール22を取り付けして5列の連続用紙10を別々の搬送経路でマンドレル4まで供給できるようにしてある。
図1では3つのリール22から3列の連続用紙10を巻付部5まで供給するようにしてある。これに限ることはなく、2つのリール22から2列の連続用紙10を巻付部5まで供給するようにしてもよい。つまり、用紙供給部2は、複数列の連続用紙10をマンドレル4までそれぞれ別の搬送経路で供給するものである。
なお、リールスタンド20に取り付ける軸21の本数は、5本に限ることはなく、任意の本数の軸21を取り付けすることが可能である。
塗布部3は、第1塗布装置3aと、第2塗布装置3bと、第3塗布装置3cを備えている。
第1、第2、第3塗布装置3a、3b、3cは、用紙供給部2から供給される3列の連続用紙10のいずれかに塗布液をそれぞれ塗布する。例えば、第1塗布装置3aにより第1の連続用紙10-1に塗布液が塗布され、第2塗布装置3bで第2の連続用紙10-2に塗布液が塗布され、第3塗布装置3cで第3の連続用紙10-3に塗布液が塗布される。塗布液としては、滑り剤、糊、コーティング剤などが用いられる。
図2に示すように、用紙供給部2と塗布部3は、マンドレル4の軸心延長線上の位置とずれた位置に設けられ、連続用紙10の搬送経路とマンドレル4の軸心は、平面から見て所定の角度αを有しており、連続用紙10はマンドレル4に向けて斜めに供給される。つまり、連続用紙10とマンドレル4の軸心との角度αが連続用紙10のマンドレル4への巻付角度である。
巻付部5は、連続用紙10をマンドレル4に巻き付けて搬送する巻付装置5aと、連続用紙10をマンドレル4まで案内する用紙案内装置5bを備えている。巻付装置5aと用紙案内装置5bは、巻付部取付架台11に設置され、用紙案内装置5bが巻付装置5aより塗布部3寄りに位置している。
切断部6と排出部7と制御部8は、取付架台12にそれぞれ取り付けしてある。制御部8は取付架台12に限ることはなく、任意の場所に取り付け可能である。
切断部6は、切断部フレーム6aと、切断装置6bを備え、切断部フレーム6aは、取付架台12にマンドレル4の軸方向に往復移動可能に取り付けしてある。切断装置6bは、切断部フレーム6aの上部に取り付けしてある。
排出部7は、取付架台12に取り付けしてあるシュート7aなどを備えている。
図3から図5に基づいてマンドレル4を詳細に説明する。図3はマンドレルの分解正面図、図4は組み立てしたマンドレルの正面図、図5はマンドレルの取付部分の正面図である。なお、図5には巻付部5の図示を省略してある。
マンドレル4は、紙管製造装置1において巻芯支持軸となる金属製の丸軸部材である。このマンドレル4の外周に連続用紙が螺旋状に巻き付き、連続した紙管の円柱状の形状が形成される。製造される紙管の内径は、使用されるマンドレル4の外径によって決定される。
図3に示すように、マンドレル4は、インナーシャフト40とアウターシャフト41で構成されている。インナーシャフト40は、小径丸軸40aの軸方向一方端と大径丸軸40bの軸方向他方端が同一の中心に結合した軸方向に連続したものである。小径丸軸40aは中実の丸軸で、大径丸軸40bは焼入れされた中実或いは中空の丸軸である。
小径丸軸40aの軸方向一方端と大径丸軸40bの軸方向他方端との結合の方法は、圧入嵌合、溶接、ねじ締結など、一般に知られた方法で結合されていれば良い。
アウターシャフト41は、インナーシャフト40の大径丸軸40b(大径部)より若干大きい外径で、インナーシャフト40の小径丸軸40a(小径部)の外径よりも大きい内径の中空の丸軸であり、アウターシャフト41の内部にインナーシャフト40の小径丸軸40aが挿入可能である。また、アウターシャフト41の長さはインナーシャフト40の小径丸軸40aの長さよりも短い。
図4に示すように、マンドレル4は、アウターシャフト41にインナーシャフト40の小径丸軸40aを貫通して組み立てられる。
マンドレル4は、インナーシャフト40の小径丸軸40aが連続した紙管の搬送方向上流側で、大径丸軸40bが連続した紙管の搬送方向下流側となるように取り付けられている。
アウターシャフト41は、後述する巻付ドラム機構及び巻付ベルトにより軸方向と異なる方向に力が加わることで、軸方向と異なる方向に変位する恐れがある。これを防止するため、アウターシャフト41の連続した紙管の搬送方向上流側の一端部(軸方向他方端)に補強パイプ42が嵌合して取り付けてあり、この補強パイプ42は、アウターシャフト保持用ドリルチャック43によって固定されている。なお、巻付ベルトのアウターシャフト41への巻き付け位置と、アウターシャフト保持用ドリルチャック43との距離が十分短い場合には、補強パイプ42を取り付けなくてもよい。
インナーシャフト40の小径丸軸40aの連続した紙管の搬送方向上流側方向の他方端(軸方向他方端)は、インナーシャフト保持用ドリルチャック44によって固定されている。
図5に示すように、アウターシャフト保持用ドリルチャック43は、巻付部取付架台11に設置した取付部材45に取り付けられている。アウターシャフト41は、取付部材45の穴45aを貫通している。
したがって、紙管製造装置1の稼働中、アウターシャフト41は常に固定された状態にあり、移動や回転などはしない。
インナーシャフト40の小径丸軸40aの連続した紙管の搬送方向上流側方向の他方端(軸方向他方端)を保持するインナーシャフト保持用ドリルチャック44は、駆動板46に固定されている。駆動板46は往復駆動軸47で切断部6の切断部フレーム6aに連結されている。往復駆動軸47は、取付部材45のガイド孔45bに設けたブッシュ45cで摺動可能に支持されている。
駆動板46は、連続用紙搬送方向上流側の取付部材45よりもさらに上流側方向の位置にあり、インナーシャフト40の大径丸軸40bの連続した紙管の搬送方向下流側方向の一方端(軸方向一方端)は、切断部6の位置にある。
したがって、紙管製造装置1の切断動作の際に、切断部6の切断フレーム6aはマンドレル4の軸方向に往復移動するが、その切断部フレーム6aの往復移動により、インナーシャフト40は、切断部フレーム6aとともにマンドレル4の軸方向に往復移動する。
この時、アウターシャフト41の内部をインナーシャフト40の小径丸軸40aが往復移動することになる。
インナーシャフト40が往復移動する際、アウターシャフト41の内周面とインナーシャフト40の小径丸軸40aの外周面は摺動して往復移動するので、金属摩耗粉の発生や、焼き付きが発生する虞がある。金属摩耗粉の発生や、焼き付きが発生すると、切断動作に支障が生じる虞があるとともに、金属摩耗粉が紙管製品、例えば紙ストローの内部に付着する虞がある。
この実施の形態においては、後述する巻付ベルトによる力に加え、後述する補助回転ローラによって連続した紙管が回転するため、連続した紙管と接触するマンドレル4に往復移動方向以外の力が加わり、それによってアウターシャフト41の内周面とインナーシャフト40の小径丸軸40aの外周面との接触面圧が大きくなり、金属摩耗粉の発生や焼き付きが発生しやすい。
この実施の形態では、金属摩耗粉の発生や焼き付きを防ぐため、アウターシャフト41の内周における軸方向両端部分に自己潤滑性を有する部材を圧入した後、圧入した部材の中心部分にインナーシャフト40の小径丸軸40aが挿入可能となる大きさの穴を開ける加工を施すことで、図4に示すように、アウターシャフト41の内周面における軸方向両端部分にブッシュ41aを装着させている。ブッシュ41a(自己潤滑性を有する部材)の材質としては、例えばMCナイロン(登録商標)等の樹脂を使用する。
アウターシャフト41の内周面における軸方向両端部分にブッシュ41aを装着させることによって、インナーシャフト40の小径丸軸40aの外周面とアウターシャフト41の内周面における金属同士の直接接触を防止でき、金属摩耗粉の発生や焼き付きの発生が防げる。
また、ブッシュ41aを先の説明のように装着したことで、アウターシャフト41の径が小さい内周面にブッシュ41aを精度よく装着できる。
図5の往復駆動軸47の切断部フレーム6a寄りに傾斜コロ群9が設けてある。傾斜コロ群9の詳細は後述する。
図6から図8に基づいて巻付装置5aを詳細に説明する。図6は、図1に示す巻付装置の平面図、図7は、図6に示す巻付装置の左側面図、図8は、巻付ベルトの巻き付け説明用平面図である。
巻付部取付架台11の上面板11aに、巻付架台50が巻付部支軸51で回動可能に取り付けてある。巻付部支軸51は巻付部取付架台11の上面板11aに取り付けた筒軸52にベアリング52aで回転可能に支持され、上面板11aより下方に突出している。巻付架台50は平面形状が長方形の板状で、下面の長手方向中央部が巻付部支軸51に固定してある。
巻付架台50の巻付部支軸51を境とした長手方向の両側に、一対の巻付ドラム機構53が長手方向に移動可能にそれぞれ設けてある。
巻付ドラム機構53は、ドラムローラ54、支持部材55と、巻付モータ56で構成されている。一対の巻付ドラム機構53の2つのドラムローラ54間に一本の巻付ベルト57が巻き付けてある。図7では巻付ベルト57の図示が省略してある。
マンドレル4は2つのドラムローラ54の中間に位置している。巻付架台50の幅方向両側には一対のレール58が長手方向に連続して設けてあり、一対のレール58間における長手方向両側寄りに、上下面に開口した開口部59がそれぞれ形成してある。
巻付ドラム機構53の支持部材55の下部に、幅方向一対のレールガイド60が設けてある。このレールガイド60がレール58に沿って直線移動可能に嵌り合い、支持部材55はレール58に沿って長手方向に移動可能である。
支持部材55の上部にドラムローラ54が回転可能に設けてある。支持部材55の下部に巻付モータ56が取り付けてあり、巻付モータ56は開口部59を通して下方に張り出している。
巻付モータ56でドラムローラ54が回転され、ドラムローラ54が回転すると巻付ベルト57が駆動する。2つのドラムローラ54は巻付モータ56によりそれぞれ回転されるが、2つの巻付モータ56を同期制御することで2つのドラムローラ54は同一の速度で回転する。
支持部材55は幅方向一方に突出した側方突出部55aを有している。側方突出部55aには、レール58と平行方向(長手方向)に貫通したねじ孔61が形成してある。2つの支持部材55のねじ孔61に送りねじ62がそれぞれ螺合されている。2つの送りねじ62はカップリング62aで連結され、巻付架台50に回転可能に支持されている。一方の送りねじ62の端部に第1ハンドル63が取り付けてある。送りねじ62は台形ねじである。
2つのねじ孔61はねじの向きが逆である。例えば一方のねじ孔61が右向きのねじ孔で、他方のねじ孔61が左向きのねじ孔である。2つの送りねじ62もねじの向きが逆である。例えば、一方の送りねじ62が右向きのねじで、他方の送りねじ62が左向きのねじである。
第1ハンドル63を一方向に回転させた場合、2つの支持部材55は、互いに近づく方向に同じ距離だけ移動し、第1ハンドル63を他方向に回転させた場合、2つの支持部材55は、互いに離隔する方向に同じ距離だけ移動する。この移動により、2つのドラムローラ54間の距離を変更できる。距離を変更することによって、巻付ベルト57の張力が変更するので、巻付ベルト57の張力を調整することができる。第1ハンドル63にはインジケータ63aが設けられており、第1ハンドル63の回転量をインジケータ63aが表示できるようになっている。
したがって、巻付ベルト57の張力を調整する際、第1ハンドル63の回転量を操作者が知ることができ、巻付ベルト57の張力の調整に再現性を持たせることができる。
巻付ベルト57は一方のドラムローラ54(54a)からマンドレル4に螺旋状に少なくとも1周分巻き付いた後に他方のドラムローラ54(54b)に巻かれ、他方のドラムローラ54(54b)から再び一方のドラムローラ54(54a)へと戻るように巻き付けられる。つまり、巻付ベルト57のマンドレル4への巻き付け方向は、連続用紙10のマンドレル4への巻き付け方向と同一である。
巻付架台50の一対の巻付ドラム機構53の間に補助架台50aが設けてある。補助架台50aには、マンドレル4から他方のドラムローラ54(54b)に巻き付く巻付ベルト57の巻き付けを補助する第1巻付補助部材64と、マンドレル4から他方のドラムローラ54(54b)に巻き付く巻付ベルト57の巻き付けを補助するとともに、他方のドラムローラ54(54b)から一方のドラムローラ54(54a)に巻き付く巻付ベルト57の巻き付けを補助する第2巻付補助部材65が設置してある。
第1巻付補助部材64は、取付横材66と、取付横材66の一端部に取り付けられた縦軸67に回転可能に設けたローラ68を備え、取付横材66の長穴66aからボルト69を補助架台50aに締め付けて取り付けてある。ローラ68の外周面は、他方のドラムローラ54(54b)の外周面と平行である。
巻付ベルト57は、ローラ68の外周面に巻き付いた後に、他方のドラムローラ54(54b)の外周面に巻き付くようにして、巻き付けを補助している。
ボルト69を弛めて、取付横材66をボルト69の周りを回転するとともに長穴66aに沿って移動することで、ローラ68の位置を調整できる。
第2巻付補助部材65は、取付横材70に縦向きに取り付けた縦軸71に、取付アーム72を上下移動および取付角度変更可能に取り付け、取付アーム72にバー材73を、長手方向に出入り可能に取り付けしたものである。
取付横材70を補助架台50aの上面に取り付け、バー材73を水平とする。マンドレル4から他方のドラムローラ54(54b)に巻き付く巻付ベルト57は、バー材73の下面に沿って移動することで、巻き付けを補助している。他方のドラムローラ54(54b)から一方のドラムローラ54(54a)に巻き付く巻付ベルト57は、バー材73の上面に沿って移動することで、巻き付けを補助している。巻付ベルト57は、必ずしもバー材73の上下両面に接する必要はなく、バー材73の上下面の片側面にのみ接していても構わない。
取付アーム72を上下移動及び取付角度変更すると共に、バー材73を長手方向に出し入れすることで、バー材73の位置を調整できる。
第1、第2巻付補助部材64、65は、この構成に限ることはない。
巻付部支持軸51の下端部にウォームホイール74が取り付けてある。巻付部取付架台11の上面板11aの下面に、ブラケット75が取り付けられ、ブラケット75に回転可能に設けたウォーム76とウォームホイール74が噛合している。
ウォーム76を回転する軸77の一端部は巻付部取付架台11の外部に突出し、軸77の一端部に第2ハンドル78が取り付けてある。
第2ハンドル78で軸77を回転させることによってウォーム76が回転し、ウォームホイール74とともに巻付部支軸51が回転する。それに伴い巻付架台50は、図8に矢印で示すように回転する。
巻付架台50が回転することによって、2つのドラムローラ54のマンドレル4に対する位置が変化し、巻付ベルト57がマンドレル4に螺旋状に巻き付く際の巻付角度βが変化する。これにより、連続用紙10のマンドレル4への巻付角度αに応じて、マンドレル4への巻付ベルト57の巻付角度βを調整できる。巻付ベルト57の巻付角度βは、連続用紙10のマンドレル4への巻付角度αと同一である。同一とは僅かに異なる場合を含むものである。
第2ハンドル78にはインジケータ78aが設けられており、第2ハンドル78の回転量を表示できるようになっている。したがって、操作者が第2ハンドル78の回転量を知ることができ、マンドレル4への巻付ベルト57の巻付角度βを調整する際、巻付角度βに再現性を持たせることができる。
巻付装置5aは、次のようにして連続した紙管を形成する。
塗布液が塗布された連続用紙10の先端が、マンドレル4の外周面と巻付ベルト57の間に、マンドレル4の軸方向に位相をずらして斜めに供給され、巻付ベルト57を駆動することで、連続用紙10をマンドレル4の外周面に螺旋状に巻き付けて回転しながらインナーシャフト40の大径丸軸40bに向けて搬送して連続した紙管を形成する。
図9と図10に基づいて用紙案内装置5bを詳細に説明する。図9は、図1に示す用紙案内装置の平面図、図10は、図9に示す用紙案内装置の正面図である。
用紙案内装置5bは、塗布部3より搬送される複数の連続用紙10をマンドレル4の巻付位置に正確に案内するためのガイドである。実施の形態におけるマンドレル4の巻付位置4aは、図9に示すように、アウターシャフト41のアウターシャフト保持用ドリルチャック43寄りの位置である。
用紙案内装置5bは、マンドレル4の巻付位置4aよりも連続用紙搬送方向上流側に設置してある。
用紙案内装置5bは、取付ベース80に設けた1本のスタンド支軸81と、スタンド支軸81に上下移動、および回転可能に取り付けた複数の取付ブロック82と、各取付ブロック82に取り付けられたアーム83と、取付ブロック82とアーム83にそれぞれ取り付けられたシャフト84と、各シャフト84にそれぞれ取り付けられた案内ガイド85を備えている。
取付ベース80は長穴80aを有し、その長穴80aを通してボルト86を巻付部取付架台11にねじ込んで取り付けしてある。したがって、取付ベース80は、長穴80aの長さの範囲内で取り付け位置を変更でき、スタンド支軸81の位置を調整できる。
取付ブロック82は、スタンド支軸81に回転及び上下移動可能に嵌合され、ロックねじ82aを締めこんでスタンド支軸81の外周面に押し付けることで固定されている。したがって、取付ブロック82は、上下方向の位置及び水平面方向の向きを変更でき、アーム83とシャフト84の上下方向の位置及び水平面方向の向き(角度)を調整できる。
アーム83の一端側部に長穴83aを有し、ボルト87を長穴83aを通して取付ブロック82にねじ込むことで、他端が連続用紙搬送方向と平行にマンドレル4の巻付位置4aに向けて伸びるように取り付けしてある。したがって、アーム83は、長穴83aの長さの範囲内で取り付け長さを変更でき、アーム83の他端に取り付けしてあるシャフト84のスタンド支軸81からの位置を調整できる。
2つのシャフト84は相互に平行で、かつアーム83と直角で、しかも水平となるように取り付けしてある。2つのシャフト84は外周面が円形のシャフトである。
案内ガイド85は連続用紙10を幅方向に動くことがないようにガイドするものである。実施の形態では、中心に貫通穴を有する円形板状の2つのガイド88を、その貫通穴88aをシャフト84に挿入し、ロックネジ88bによってシャフト84と固定する。2つのガイド88間の距離は連続用紙10の幅と同一で、巻付部5の上流側から搬送された連続用紙10が、シャフト84の外周面に接し、かつ2つのガイド88間を通過するように位置を決めてシャフト84に固定する。つまり、シャフト84の外周面と2つのガイド88とで案内ガイド85としてある。
連続用紙10の幅が異なる場合には、ロックネジ88bを弛めてガイド88を移動することで、2つのガイド88間の距離を変更する。
スタンド支軸81とアーム83及びシャフト84の取付位置及び角度、案内ガイド85の取付位置は、連続用紙10のマンドレル4への巻付角度α、連続用紙10の幅などに応じて、搬送される連続用紙ごとに適した位置に設定される。なお、取付位置、角度の調整は上記構成に限るものではない。例えば、スタンド支軸81とアーム83の取付において、アーム83の固定位置と角度のうち、一方を固定した状態にして他方のみを調整できる構成としてもよい。
塗布部3から搬送された連続用紙10は、用紙案内装置5bにより幅方向の振れ動きが規制されてマンドレル4の巻付位置4aに向けて正しく搬送され、しかも上下方向の位置がマンドレル4に巻き付けし易い所定の高さとなるように規制されるので、複数列の連続用紙10をマンドレル4に正しく巻き付けることができる。
つまり、図10では、5列の連続用紙10がマンドレル4に巻き付けられるようにしてあるので、5つのアーム83を有し、各アーム83の上下間隔が同様となるように位置決めし、上下方向に隣り合う2列の連続用紙10が成す角度をほぼ同一とすることで、5列の連続用紙10がマンドレル4に正しく巻き付くようにしている。
用紙案内装置5bを経由して搬送された連続用紙10は、マンドレル4に対して所定の角度を持って進入し、マンドレル4に巻付ベルト57が巻き付けされた位置の搬送方向上流側でマンドレル4に巻き付けられる。巻き付けられた連続用紙10は巻付ベルト57によって回転力が与えられるとともに、あらかじめ塗布部3にて塗布された糊により連続用紙が貼り合わされることで、連続した紙管が形成される。形成された連続した紙管は、巻付ベルト57の駆動によりマンドレル4に沿って切断部6へと搬送される。
図11と図12に基づいて傾斜コロ群9を詳細に説明する。図11は、図5に示す傾斜コロ群の正面図、図12は、図11に示す傾斜コロ群の平面図である。
傾斜コロ群9は、傾斜コロ支持部材90と、傾斜コロ支持部材90にマンドレル4の軸方向に間隔をあけて取り付けられている複数の傾斜コロ91と、傾斜コロ支持部材90を往復駆動軸47に取り付ける取付部材92を備え、傾斜コロ群9は往復駆動軸47に取り付けてある。
したがって、傾斜コロ群9は往復駆動軸47の往復移動に伴い、マンドレル4と平行に、切断部6の切断部フレーム6aの往復移動速度と同一速度で往復移動する。
複数の傾斜コロ91は、マンドレル4の軸方向と直角な方向(以下径方向という)の一方側で、かつマンドレル4に巻き付けられ、回転しながら切断部6に向けて搬送される連続した紙管と接する位置にある。マンドレル4の径方向の一方側とは、マンドレル4のしなりを軽減させる側である。つまり、実施の形態では図8に示すように、マンドレル4の径方向の一方側に設けてある一方のドラムローラ54(54a)を矢印で示すように時計方向に回転し、マンドレル4の径方向の他方側に設けてある他方のドラムローラ54(54b)を矢印で示すように反時計方向に回転することで、巻付ベルト57が、連続した紙管の周面を他方のドラムローラ54bから一方のドラムローラ54a方向へと進行する。このとき、連続した紙管に巻き付き後からドラム54aに巻き付く区間のベルト57は、ベルト張力が十分である状態でなければ、連続した紙管に回転力を与えることができない。それとは逆にドラム54bから連続した紙管へ巻き付くまでの区間は、ベルトの緩み側となっている。したがって、マンドレル4には矢印で示すようにベルト張力の十分かかる方向となる径方向の一方側(図8の紙面における下方側)に向かう力が働き、径方向に一方側に変位しようとする。
したがって、マンドレル4が径方向の一方側に変位することを傾斜コロ91が防止するので、切断部6の切断装置6bが往復移動する時にマンドレル4がしなることを防ぐことができる。
また、巻付ベルト57と後述する補助回転ローラによって生じる回転により、マンドレル4に巻き付けた連続した紙管が、補助回転ローラから離脱することを防止できる。
また、傾斜コロ群9の傾斜コロ91は、マンドレル4の径方向の一方側にのみに設けられているので、傾斜コロ群9近傍で連続用紙10の詰まりが発生した場合であっても、容易に連続用紙10を取り除くことができる。
また、傾斜コロ支持部材90は往復駆動軸47に取り付けてあるので、後述する切断部6の回転刃が往復移動する時に、回転刃の往復移動速度と同一の速度で往復移動するから、連続した紙管と傾斜コロ群9の傾斜コロ91は同時に移動して相対的には移動しないので、連続した紙管が傾斜コロ91に接触することにより損傷することがない。
傾斜コロ群9の傾斜コロ91は、軸91aにコロ91bを回転可能に設けたもので、軸91aがコロ支持部材90に固定され、コロ91bが回転するように取り付けてある。コロ91bの外周面は樹脂製であり、連続した紙管を損傷させにくい。
傾斜コロ91は、軸91aがマンドレル4の軸方向に傾斜している。実施の形態では、軸91aは、鉛直に対して上部が下部よりも連続した紙管の搬送方向下流側となるようにマンドレル4の軸方向に傾斜している。これにより、傾斜コロ91のコロ91bもマンドレル4の軸方向に傾斜している。
傾斜コロ91(軸91a)の傾斜角度は、マンドレル4に対して、螺旋状に巻き付けられた連続した紙管を形成している連続用紙10の巻き付け角度βと直角となる角度であることが最も好ましく、直角に対して若干異なる角度であっても好ましい。すなわち、傾斜コロ91の鉛直方向に対する傾斜角度は、連続用紙10のマンドレル4への巻き付け角度αと同一とすることが最も好ましく、巻き付け角度αと若干異なる角度であっても好ましい。
これにより、傾斜コロ91(コロ91b)は、連続した紙管との接触によりスムーズに回転し、連続した紙管の回転を阻害することがない。
したがって、螺旋状に巻き付けられた連続した紙管と傾斜コロ91(コロ91b)との摩擦により螺旋状に巻き付けられた連続した紙管がほどけることを防ぐことができる。
実施の形態では、図2に示すように、連続用紙10をマンドレル4の軸中心を境としてマンドレル4の径方向の一方側(図2の紙面における下方側)からマンドレル4に巻き付けてあり、図8に示すように、連続した紙管15の巻き付け状態は、マンドレル4の軸方向と直角に対して径方向一方側(図8の紙面における下方側)が径方向他方側(図8の紙面における上方側)よりも搬送方向下流側となるように斜めであるので、傾斜コロ91の軸91aを、鉛直に対して上部が下部よりも連続した紙管の搬送方向下流側となるようにマンドレル4の軸方向に傾斜させて、連続した紙管15の巻き付け角度と直角となるようにしている。
なお、連続用紙10の巻き付け方向等を変更したうえで、連続した紙管を、搬送方向上流側から見て反時計方向に回転するようにした場合には、連続した紙管15の巻き付け状態は、図8に示す状態とは逆にマンドレル4の軸方向と直角に対して径方向一方側(図8の紙面における下方側)が径方向他方側(図8の紙面における上方側)よりも搬送方向上流側となるように斜めとなるので、傾斜コロ91の軸91aを、鉛直に対して上部が下部よりも連続した紙管の搬送方向上流側となるようにマンドレル4の軸方向に傾斜させて、連続した紙管15の巻き付け角度と直角となるようにする。
また、巻付ベルト57の巻き方、ドラムローラ54の回転方向、ドラムローラ54のマンドレル4に対する位置などの条件を変更したうえで、巻付ベルト57が連続した紙管の周面を一方のドラムローラ54aから他方のドラムローラ54b方向へと進行させるようにした場合は、マンドレル4には径方向の他方側(図8の紙面における上方側)に向かう力が働き、径方向に他方側に変位しようとするので、傾斜コロ群9をマンドレル4の径方向の他方側に設ける。
連続用紙10のマンドレル4に対する巻付角度αを変更した場合に対応できるように、傾斜コロ91(軸91a)の傾斜角度を変更できるようにすることが好ましい。例えば、傾斜コロ91の軸91aを固定した部材を、傾斜コロ支持部材90に回転可能に取り付け、ねじで固定する構造として、ねじを緩めることで固定部材を回転して傾斜コロ91の傾斜角が変更できる構成とする。
取付部材92は、往復駆動軸47に取り付けした2本の支柱93に、取付ブラケット94を支持軸95で、往復駆動軸47の軸方向と直角な方向に回動可能に取り付け、離脱レバー96を一方向に回転することで取付ブラケット94が回動しないように支柱93に締め付けて固定でき、離脱レバー96を他方向に回転して取付ブラケット94と支柱93との固定を緩めることで取付ブラケット94が回動可能となる構成である。
したがって、傾斜コロ群9は、傾斜コロ91がマンドレル4に接近、離隔する方向に移動可能で、傾斜コロ91とマンドレル4に巻き付けられている連続した紙管が接触する接触位置と、傾斜コロ91と連続した紙管が接触しない離脱位置の少なくとも2つの位置をとることができるようにしてある。
この構成により、傾斜コロ群9の近傍で連続用紙10の詰まりが発生したときは、傾斜コロ群9を離脱位置とすることで、さらに容易に連続用紙10を取り除くことができる。
図13から図16に基づいて切断部6を詳細に説明する。図13は、図1に示す切断部のA矢視図、図14は、図1に示す切断部のB-B矢視断面図、図15は、図13に示す切断部フレームのC-C矢視断面図、図16は、図13に示す切断装置を軸中心で断面して展開した断面図である。
切断部6は、図13、図14に示すように、取付架台12に設けた切断部フレーム6aと、切断部フレーム6aの上部に設けた切断装置6bを有する。
切断部フレーム6aは、連続した紙管の搬送方向上流側の一側プレート100と、連続した紙管の搬送方向下流側の他側プレート101を連結部材102で連結したものである。一側プレート100の下部と、他側プレート101の下部にレールガイド103がそれぞれ設けてある。取付架台12にレール104が設置され、レール104はマンドレル4の軸方向に向かい、かつマンドレル4と平行である。
レールガイド103はレール104に移動可能に嵌り合い、切断部フレーム6aはレール104に沿ってマンドレル4の軸方向に移動可能である。
他側プレート101にナット部材105が設けてあり、ナット部材105に送りねじ106が螺合している。送りねじ106は、取付架台12に設置した往復駆動モータ107で回転される。
一側プレート100には、先に述べたように、マンドレル4のインナーシャフト40を保持するインナーシャフト保持用ドリルチャック44に取り付けられた駆動板46に連結した往復駆動軸47が連結してある(図5参照)。
したがって、往復駆動モータ107で送りねじ106を正回転、逆回転することで切断部フレーム6aは、切断装置6bとともにマンドレル4の軸方向に沿って往復移動する。これと同時に、往復駆動軸47、駆動板46、インナーシャフト保持用ドリルチャック44を介して、マンドレル4のインナーシャフト40がアウターシャフト41に沿って往復移動する。
切断部フレーム6a(切断装置6b)の往復移動速度は、マンドレル4に巻き付けられた連続した紙管が、マンドレル4の軸方向に搬送される速度と同一の速度になるよう制御されている。
具体的には、図1に示すように、巻付部5の連続用紙搬送方向上流側に設けられた速度検出ローラ13の回転数から連続用紙の搬送速度を制御部8が算出する。制御部8は、算出した連続用紙の搬送速度によって往復駆動モータ107の回転速度を制御し、切断装置6bの移動速度が決定される。
切断装置6bは、装置本体200と、スリッター(切断ユニット)300を有している。
装置本体200は、連続した紙管の搬送方向上流側の一側縦板201と、連続した紙管の搬送方向下流側の他側縦板202を連結部材203で連結したものである。一側縦板201の下部と、他側縦板202の下部にレールガイド204がそれぞれ設けてある。
切断部フレーム6aの一側プレート100の上部と、他側プレート101の上部にレール108がそれぞれ設けてある。レール108は、マンドレル4の軸方向と直角かつ水平な方向に向いている。正面側部とはマンドレル4の径方向他方側の部分で、図13における右側の部分である。
レールガイド204はレール108に移動可能に嵌り合い、装置本体200はレール108に沿ってマンドレル4の軸方向と直角かつ水平な方向に移動可能である。
切断部フレーム6aには、装置本体200を移動する移動機構130が設けてある。移動機構130は、移動用ねじ131と、移動用ナット部材132と、移動部材133と、切断部ハンドル134を備えている。
移動用ねじ131は、切断部フレーム6a内に回転可能で、かつ軸方向には移動しないようにマンドレル4の径方向に向けて取り付けしてある。移動用ナット部材132は、移動用ねじ131と螺合し、移動用ねじ131が正回転、逆回転することで回転せずにマンドレル4の軸方向と直角かつ水平な方向に往復移動する。移動部材133は、移動用ナット部材132とともに移動し、装置本体200と連結してある。切断部ハンドル134はハンドル軸135の一端に取り付けてあり、ハンドル軸135がカップリング136で移動用ねじ131と連結してある。
したがって、切断部ハンドル134を正方向、逆方向に回転することで、切断装置6bはマンドレル4の軸方向と直角かつ水平な方向に往復移動する。
スリッター300は、マンドレル4に巻き付けられている連続した紙管を切断するための回転刃301を有する。スリッター300は装置本体200に複数設けてあり、回転刃301がマンドレル4の上に位置している。実施の形態では5つのスリッター300が設けてある。スリッター300は装置本体200に1つだけ設けてもよい。
スリッター300を複数設けた場合は、マンドレル4の軸方向に等間隔で設け、隣接したスリッター300の回転刃301の間隔が、連続した紙管を切断した紙管製品、例えば、紙ストローの長さとなる。
長さの異なる紙管製品を製造するために、装置本体200に各スリッター300を、それぞれマンドレル4の軸方向に個別に移動可能に設けて、スリッター300(回転刃301)の間隔を、製造する紙管製品の長さに合わせて変更可能としてある。
また、先に述べたように、切断部ハンドル134を回転させることで切断装置6bがマンドレル4の軸方向と直角かつ水平な方向に移動するので、スリッター300も同じ方向に移動するから、回転刃301のマンドレル4に対する位置を変更して、回転刃301と連続した紙管が接触する位置を、マンドレル4の軸方向と直角かつ水平な方向に調整できる。
スリッター300は、取付基部302に基板303を固定し、基板303にアーム304を上下回動可能に取り付け、アーム304の先端部に回転刃301が回転可能に取り付けてある。取付基部302の背面側(回転刃301と反対側)に、レールガイド305が取り付けてある。
装置本体200の一側縦板201と他側縦板202に亘って支持軸205とレール206とスリッター回転軸207が取り付けてある。支持軸205とレール206とスリッター回転軸207は、マンドレル4の軸方向に向かい、かつマンドレル4と平行である。
取付基部302は支持軸205にスライド可能に嵌合し、レールガイド305がレール206にスライド可能に嵌り合っている。
したがって、各スリッター300は、振れ動いたりせずに正しい取付姿勢を維持してマンドレル4の軸方向に平行移動する。
スリッター回転軸207はスプライン軸で、スリッターモータ208で回転される。
スリッター回転軸207には筒体306がスプライン嵌合し、筒体306の外周面に軸受307を介して基板303とアーム304が回転可能に支持されている。
筒体306に駆動プーリ308が固定して取り付けてあり、回転刃301の回転軸309に従動プーリ310が固定して取り付けてあり、駆動プーリ308と従動プーリ310とに亘ってベルト311が掛け回してある。アーム304にはテンションプーリ312が取り付けてある。
回転刃301の回転方向は、連続した紙管の回転方向と逆方向である。すなわち、回転刃301と連続した紙管は、切断位置において同方向に移動する。回転刃301の回転速度は連続した紙管の回転速度に応じて設定可能で、一般的に、切断位置における接線方向の速度が、連続した紙管の速度より高速の値となるように設定される。したがって、切断動作において連続した紙管と回転刃301との間に生じる摩擦で連続した紙管の回転速度が低下することはない。
したがって、スリッター回転軸207が回転することで各スリッター300の回転刃301が同一の速度で回転する。スリッター回転軸207が回転しても基板303とアーム304が回転することはない。また、スリッター300がマンドレル4の軸方向に移動する時には、基板303、アーム304とともに筒体306がスリッター回転軸207に沿って移動する。
取付基部302にエアーシリンダー313が取り付けてあり、そのピストンロッド314はアーム304に取り付けてある。エアーシリンダー313のピストンロッド314は、制御部8により供給を制御された圧縮空気によって伸縮作用を起こし、アーム304が筒体306を支点として上下方向に回動する。
したがって、エアーシリンダー313により回転刃301が下方限界位置と上方限界位置との間を昇降するようになっている。これにより、回転刃301がマンドレル4(インナーシャフト40)に巻き付けられた連続した紙管と接触する位置である切断位置と、回転刃301と連続した紙管とが接触していない退避位置の2箇所の位置を取ることができる。
取付基部302とアーム304とに亘ってスプリング315が取り付けてあり、アーム304を上方に向けて回動付勢してある。
したがって、アーム304は、エアーシリンダー313のピストンロッド314を伸長して下方限界位置に向けて回動する時に、スプリング315を伸ばしながら回動するので、急激に回動して回転刃301が急激に連続した紙管に接触することがない。
スリッター300(取付基部302の上部)に指針316が取り付けてあり、装置本体200(レール206の上部)に目盛板317が取り付けてある。
目盛板317にはマンドレル4の軸方向に向かう目盛が付してあり、指針316がさす目盛でスリッター300の位置を知ることができ、隣接した2つの回転刃301の間隔を所定の値に調整する作業がやり易い。
切断部6によるマンドレル4に巻回された連続した紙管の切断動作を説明する。
切断開始前には、切断装置6bは巻付部5寄りの切断開始前位置である。マンドレル4のインナーシャフト40は巻付部5寄りに移動している。
連続した紙管の先端部(搬送方向下流側の端部)が、連続した紙管の搬送方向の最も下流側のスリッター300の位置から紙管製品の長さだけ連続した紙管の搬送方向に搬送された時に、連続した紙管がマンドレル4の軸方向に搬送される速度と切断装置6bの移動速度が同速となるように、切断装置6bが連続した紙管の搬送方向の上流側から下流側方向へと移動し、この移動時に切断装置6bは移動速度を維持したまま回転刃301で連続した紙管を切断して紙管製品を製造する。これと同時にマンドレル4のインナーシャフト40が連続した紙管の搬送方向上流側方向へ移動開始する。
このときの切断装置6bの移動速度は、マンドレル4に巻き付けられた連続した紙管がマンドレル4の軸方向に搬送される速度と同一の速度であるから、この状態で回転刃301を一定時間切断位置とすると、マンドレル4に巻き付けられた連続した紙管は、切断面が長さ方向と直角となるように切断される。また、マンドレル4のインナーシャフト40と回転刃301は同速で動いているため、軸方向への干渉(こすり)がなく、互いに破損することを回避できる。したがって、切断面がきれいで見栄えが良い紙管製品が得られる。
切断後に回転刃301は退避位置へと移動する。
切断終了後に切断装置6bは、連続した紙管の搬送方向下流側から上流側の方向へと移動する。
切断装置6bが連続した紙管の搬送方向下流側から上流側の方向へと移動するときに、マンドレル4のインナーシャフト40も同様に連続した紙管の搬送方向下流側から上流側の方向へと移動し、切断された紙管製品から抜け出し、切断された紙管製品は、インナーシャフト40から離脱し、排出部7のシューター7aに落下して図示しないベルトコンベア等で排出される。
したがって、マンドレル4が移動しない場合と比べて紙管製品が、マンドレル4から迅速に離脱するので、複数の紙管製品を同時に効率よく製造できる。
切断部6は、回転刃301が連続した紙管を切断する時にマンドレル4がたわむことを防止するマンドレル支持装置400を有する。
マンドレル支持装置400は、図14に示すように、回転刃301が連続した紙管を切断する時にマンドレル4がたわむことを防止する2つの補助回転ローラ401と、補助回転ローラ401を支持する複数のバックアップコロ群402を有している。
2つの補助回転ローラ401は、マンドレル4の軸方向に向かい、かつマンドレル4と平行な長いローラである。
2つの補助回転ローラ401は、マンドレル4に対して回転刃301の反対側で、かつマンドレル4の軸心を境としてマンドレル4の径方向両側で、マンドレル4に巻き付けられた連続した紙管の外周面と2つの補助回転ローラ401の外周面が接する位置に設けてある。つまり、マンドレル4は2つの補助回転ローラ401の中央部の上方に位置するように設けてある。
バックアップコロ群402は補助回転ローラ401の外周面に接触している複数のバックアップコロを有している。実施の形態では、マンドレル4の径方向に間隔をあけて設けられた第1バックアップコロ402aと第2バックアップコロ402bと第3バックアップコロ402cの3つのバックアップコロを有し、第1バックアップコロ402aと第2バックアップコロ402bが一方の補助回転ローラ401の外周面に接触し、第2バックアップコロ402bと第3バックアップコロ402cが他方の補助回転ローラ401の外周面に接触している。
したがって、バックアップコロ群402は補助回転ローラ401を支持し、補助回転ローラ401が下方にたわむことを防止するとともに、補助回転ローラ401がマンドレル4の径方向に変位することを防止する。
図15に示すように、補助回転ローラ401は、切断部フレーム6aの一側プレート100の上部に設けられた取付部材100aと、他側プレート101の上部に設けられた取付部材101aとに亘って軸受401aを介して回転可能に取り付けしてある。
他側プレート101に駆動ローラ403が回転可能に取り付けてあり、駆動ローラ403の外周面は2つの補助回転ローラ401の外周面にそれぞれ接触している。
駆動ローラ403は補助回転ローラ用モータ404で回転され、補助回転ローラ用モータ404は他側プレート101に取り付けしてある。
したがって、補助回転ローラ用モータ404を回転することで駆動ローラ403が回転し、駆動ローラ403が2つの補助回転ローラ401を同じ方向に、同じ回転速度で回転させる。
駆動ローラ403の外周面と補助回転ローラ401の外周面との接触による摩擦で補助回転ローラ401が回転するので、駆動ローラ403の外周面部分403aを高摩擦抵抗材、例えば、ゴム製として補助回転ローラ401をスリップせずに確実に回転できるようにしてある。
補助回転ローラ401の長さは、切断装置6bの連続した紙管の搬送方向における最上流側のスリッター300の回転刃301から連続した紙管の搬送方向における最下流側のスリッター300の回転刃301までの距離よりも長く、すべてのスリッター300の回転刃301の真下に補助回転ローラ401が位置するように設けてある。
バックアップコロ群402のコロの長さは補助回転ローラ401の長さよりも短く、バックアップコロ群402は、マンドレル4の軸方向に間隔をあけて複数設けられ、補助回転ローラ401の軸方向に離隔した複数個所を支持するようにしてある。例えば、ブラケット405に第1、第2、第3バックアップコロ402a、402b、402cを取り付けてバックアップコロ群402とし、切断部フレーム6aの一側プレート100と他側プレート101に亘って取り付けした取付部材406に複数のブラケット405をマンドレル4の軸方向に間隔をあけて取り付けしてある。
補助回転ローラ401とバックアップコロ群402は切断部フレーム6aに設けてあるので、マンドレル4の軸方向に、マンドレル4と平行に往復移動する。
したがって、切断動作において切断装置6bが連続した紙管の搬送方向上流側から下流側へと移動するときに、連続した紙管と補助回転ローラ401とバックアップコロ群402は同時に同じ方向に移動し、相対的には移動しないので、相互にこすれ合って損傷などすることがない。
図17と図18に基づいて、マンドレル支持装置400の動作を説明する。図17は、連続した紙管の搬送方向上流側から見た補助回転ローラの動作説明図、図18は、連続した紙管の搬送方向上流側から見たバックアップコロ群の動作説明図である。なお、図17、図18は動作説明図であるので各部材の寸法などは実施の形態に示す部材の寸法などと異なる。
図17に示すように、マンドレル4に巻き付けられた連続した紙管15は、回転刃301を押し付けることで切断されるので、マンドレル4に下向きの力が作用するが、連続した紙管15は、2つの補助回転ローラ401の外周面に接触しているので、マンドレル4はたわむことがない。
実施の形態では5つのスリッター300を備えているので5つの回転刃301で同時に連続した紙管15が切断されるが、補助回転ローラ401は5つの回転刃301で切断される範囲に亘って連続して接触しているので、マンドレル4がたわむことはない。
連続した紙管15は、巻付ベルト57により回転力が与えられ、回転しながらマンドレル4に沿って搬送されるので、回転刃301で全周が切断されるが、連続した紙管15と補助回転ローラ401との間に生じる摩擦により連続した紙管15の回転速度が低下する。実際には、マンドレル4との間に生じる摩擦によっても回転速度が低下する。連続した紙管15の回転速度が低下すると、全周を切断できないことがある。
実施の形態では、2つの補助回転ローラ401は駆動ローラ403により回転されているので、連続した紙管15には、巻付ベルト57による回転力と補助回転ローラ401による回転力が加わることになる。
したがって、連続した紙管15と補助回転ローラ401、マンドレル4との間に生じる摩擦により連続した紙管15の回転速度が低下し、連続した紙管15の全周が切断されない現象を防止することができる。加えて、補助回転ローラ401はすべてのスリッター300の回転刃301の真下に位置するように設けてあるので、すべての切断位置において連続した紙管15に補助回転ローラ401により回転力が加わる。そのため、全周の大部分が切断されて巻付ベルト57によって与えられる回転力を失った連続した紙管15にも補助回転ローラ401によって回転力が加わるので、回転力の低下により連続した紙管15の全周が切断されない現象を防止することができる。
2つの補助回転ローラ401は連続した紙管15と反対方向に回転される。つまり、駆動ローラ403は連続した紙管15と同じ方向に回転する。
図18に示すように、2つの補助回転ローラ401はマンドレル4の下方へのたわみを支持するので、補助回転ローラ401自体に下向きの力と、横向きの力が加わるが、その力はバックアップコロ群402で支持される。
したがって、補助回転ローラ401が下向きにたわむこと、横向きにたわむことを防止できる。
これらのことが相俟ってマンドレル4のたわみを確実に防止できるとともに、連続した紙管15を全周に亘って切断できる。
バックアップコロ群402の位置は、回転刃301の位置等に応じて変更可能である。
補助回転ローラ401の回転速度制御について説明する。
補助回転ローラ401は、連続用紙10の搬送速度、連続用紙10の用紙種類等に応じた適正な回転速度で回転される。補助回転ローラ401の回転速度が適正の回転速度より遅い場合、連続した紙管の回転量が不足しスリッター300の回転刃301により連続した紙管15の全周が切断されない。また、回転速度が適正な回転速度より速すぎる場合、連続した紙管15がねじれ、回転刃301による切断面(切り口)が汚くなったり、切断されない部分が発生したりする。
したがって、補助回転ローラ401を適正な回転速度で回転する必要がある。
この実施の形態では、連続用紙10の搬送速度の変化に合わせて、補助回転ローラ401を回転する補助回転ローラ用モータ404の回転速度を変化させることで、補助回転ローラ401を適正な回転速度で回転できるようにしている。
実施の形態では、巻付部5の連続用紙搬送方向上流側に、速度検出ローラ13が設けてあり、速度検出ローラ13は、ローラ回転量の検出手段であるエンコーダを備えている。速度検出ローラ13は、ローラ素材の表面が比較的摩擦係数が大きく軽い素材(例えば、ウレタンゴムやニトリルゴムなど)で被覆されていて、連続用紙10が巻き掛けられており、連続用紙10が搬送されることで従動回転する。エンコーダは、速度検出ローラ13の回転量を検出して制御部8に伝達し、制御部8は、検出した速度検出ローラ13の単位時間あたりの回転量から現在の連続用紙10の搬送速度S10を算出する。
制御部8は、算出した現在の連続用紙の搬送速度S10に基づき次のようにして補助回転ローラ401の回転速度を制御する。つまり、速度検出ローラ13とエンコーダと制御部8で連続用紙10の搬送速度を検出する搬送速度検出手段を構成している。
制御部8には、あらかじめ補助回転ローラ401の回転速度S20を算出するための数値をタッチパネル等により入力する。
入力する数値は、図19Aに示すように、連続用紙の搬送速度が低速の基準搬送速度S11であるときに、補助回転ローラ401の回転量が適切となる補助回転ローラ401の低速の設定回転速度S21と、連続用紙10の搬送速度が高速の基準搬送速度S12であるときに、補助回転ローラ401の回転量が適切となる補助回転ローラ401の高速の設定回転速度S22である。
低速の基準搬送速度S11に対する低速の設定回転速度S21、および高速の基準搬送速度S12に対する高速の設定回転速度S22は、実験などにより決定する。
実施の形態では、低速の基準搬送速度S11は5m/min、高速の基準搬送速度S12は50m/minである。
低速、高速の基準搬送速度S11、S12と低速、高速の設定回転速度S21、S22から、連続用紙の搬送速度S10と補助回転ローラ401の回転速度S20との関係を示す一次関数が得られる。つまり、搬送速度S10と回転速度S20は、図19Aのグラフにおける低速の基準搬送速度S11と低速の設定回転速度S21の交点aと、高速の基準搬送速度S12と高速の設定回転速度S22の交点bを結ぶ直線Aに沿って変化することになる。
制御部8には、補助回転ローラ401の回転速度S20に関する補正値T1を入力することができる。
補正値T1を入力した場合は、図19Bに示すグラフのように、低速の設定回転速度はS21+T1となり、高速の設定回転速度はS22+T1となる。
この結果、搬送速度S10と回転速度S20は直線Bに沿って変化することになる。
なお、低速の設定回転速度S21、高速の設定回転速度S22、補正値T1は、用紙の違い、巻付角度、塗布液の違い、周辺雰囲気の気温や湿度などに応じてそれぞれ異なる数値を入力することができる。一般的に、補助回転ローラ401の回転速度は、巻付ベルト57によって連続した紙管がマンドレル4の外周面を回転する速度以上の回転速度となるように設定するのが好ましい。
制御部8は、入力された数値により決定された一次関数と、速度検出ローラ13の検出値を元に算出した現在の用紙搬送速S10に基づき、前記一次関数における補助回転ローラ401の回転速度S20を算出する。
例えば、検出した現在の搬送速度が(S10-1)の時には、回転速度は図19Aでは(S20-1)であり、補正値T1を入力した場合は図19bに示すように、(S20-1)+T1である。
制御部8は、算出された補助回転ローラ401の回転速度を補助回転ローラ用モータ404へ指示する。補助回転ローラ用モータ404は、指示された回転速度で回転する。補助回転ローラ用モータ404の回転により駆動ローラ403が回転し、補助回転ローラ401が設定回転速度で回転する。
したがって、連続用紙10の搬送速度の変化に合わせて補助回転ローラ用モータ404の回転速度が変化し、補助回転ローラ401は適正な回転速度で回転することができる。
実施の形態では、補助回転ローラ用モータ404は、可逆回転式のモータであり、補助回転ローラ401は、回転方向を正転方向と逆転方向に切り替え可能である。
補助回転ローラ401の回転方向は、マンドレル4への連続用紙10の巻付方向によって決定される。通常、補助回転ローラ401の回転によって連続した紙管に加わる回転力の方向と、巻付ベルト57によるマンドレル4への連続用紙10の巻き付けによって連続した紙管が回転する方向は同一である。
また、連続用紙10の搬送速度を求める方法は、実施の形態のような速度検出ローラ13を使用する方法に限らない。例えば巻付部5のドラムローラ54の回転速度から連続用紙10の搬送速度を求めるようにしてもよい。また、搬送速度を求める複数の方法を制御部8に入力しておき、適した方法をタッチパネル上で選択できるようにしてもよい。
前述した各条件の差によって変更するパラメータについては、たとえばメモリに記憶しておき、ジョブに応じて適宜適正な数値を取り出せるようにしても良い。
1…紙管製造装置、2…用紙供給部、3…塗布部、4…マンドレル、5…巻付部、5a…巻付装置、5b…用紙案内装置、6…切断部、6a…切断部フレーム、6b…切断装置、7…排出部、8…制御部、9…傾斜コロ群、10…連続用紙、13…速度検出ローラ、15…連続した紙管、40…インナーシャフト、41…アウターシャフト、41a…ブッシュ、47…往復駆動軸、54…ドラムローラ、57…巻付ベルト、90…傾斜コロ支持部材、91…傾斜コロ、91a…軸、91b…コロ、107…往復駆動モータ、300…スリッター、301…回転刃、400…マンドレル支持装置、401…補助回転ローラ、402…バックアップコロ群、402a…第1バックアップコロ、402b…第2バックアップコロ、402c…第3バックアップコロ、404…補助回転ローラ用モータ。

Claims (7)

  1. 複数のテープ状の連続用紙を供給する用紙供給部と、
    前記用紙供給部から供給される複数の連続用紙を、マンドレルに螺旋状に巻き付けて回転しながら搬送し、連続した紙管を形成する巻付部と、
    前記用紙供給部と前記巻付部の間に設けられ、前記用紙供給部から供給された連続用紙のうち少なくとも1列の連続用紙に塗布液を塗布する塗布部と、
    前記連続した紙管を、少なくとも1つの回転刃によって所定の長さに切断する切断部を有し、
    前記巻付部は、巻付モータによって回転駆動するドラムローラと、前記マンドレルと前記ドラムローラに巻き付けられる巻付ベルトと、を備え、
    前記巻付ベルトは、前記マンドレルに巻き付けられた連続用紙に、前記連続用紙の巻付角度と同一の巻付角度で、かつ前記連続用紙の巻き付け方向と同一の方向で巻き付けられ、
    前記巻付ベルトが前記ドラムローラの回転によって駆動することで、前記連続した紙管が、回転しながら前記切断部方向に搬送される紙管製造装置において、
    前記切断部は、前記連続した紙管に対して前記回転刃と反対側で、かつ前記連続した紙管の外周面と接する位置に、軸方向が前記マンドレルの軸方向に向かい、かつ前記マンドレルと平行である補助回転ローラを備え、
    前記補助回転ローラは補助回転ローラ用モータの駆動によって回転され、
    前記連続用紙の搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、制御部を備え、
    前記制御部は、前記連続用紙の搬送速度に対応する前記補助回転ローラの回転速度が設定され、前記搬送速度検出手段が検出した前記連続用紙の搬送速度に対応する補助回転ローラの回転速度となるように、前記補助回転ローラ用モータを回転させる構成としたことを特徴とする紙管製造装置
  2. 請求項記載の紙管製造装置において、
    前記搬送速度検出手段は、前記複数の連続用紙のうち少なくとも1列の連続用紙が巻き掛けられた速度検出ローラと、前記速度検出ローラの回転量を検出するローラ回転量検出手段を有し、前記制御部は、前記ローラ回転量検出手段が検出した前記速度検出ローラの単位時間あたりの回転量から前記連続用紙の搬送速度を算出し、
    前記制御部は、前記連続用紙の搬送速度に対応する前記補助回転ローラの回転速度が予め設定され、前記算出した連続用紙の搬送速度に対応した補助回転ローラの回転速度となるように前記補助回転ローラ用モータを回転する構成とした紙管製造装置。
  3. 請求項1記載の紙管製造装置において、
    前記切断部よりも連続した紙管搬送方向上流側に、前記マンドレルに巻き付けられた連続した紙管の外周面と接する少なくとも1つの傾斜コロを備え、
    前記傾斜コロは、軸と、前記軸の周りを回転するローラを有し、前記傾斜コロの軸は、前記マンドレルの軸方向に傾斜している紙管製造装置。
  4. 請求項1記載の紙管製造装置において、
    前記マンドレルは、固定された中空のアウターシャフトと、前記アウターシャフト内を貫通し、前記アウターシャフトの軸方向に移動可能なインナーシャフトで構成され、
    前記アウターシャフトの内周の少なくとも一部に、自己潤滑性を有する部材から成るブッシュが設けてある紙管製造装置。
  5. 請求項3記載の紙管製造装置において、
    前記切断部は回転刃を備え、前記回転刃は切断部と共にマンドレルの軸方向に沿って往復移動可能で、前記連続した紙管の搬送とともに移動しながら切断動作をし、
    前記傾斜コロは、傾斜コロ支持部材に設けられ、前記傾斜コロ支持部材は、前記切断部と共に前記マンドレルの軸方向に往復移動可能で、前記切断部及び前記回転刃の往復移動速度と同一速度で前記マンドレルの軸方向に往復移動する構成とした紙管製造装置。
  6. 請求項3記載の紙管製造装置において、
    前記傾斜コロは、前記傾斜コロと前記連続した紙管が接触する接触位置と、前記傾斜コロと前記連続した紙管が接触しない離脱位置の少なくとも2つの位置をとることが可能な構成とした紙管製造装置。
  7. 請求項1記載の紙管製造装置において、
    前記補助回転ローラの下部に、前記補助回転ローラと接触するバックアップコロを備え、
    前記バックアップコロは、前記マンドレルの軸方向に移動可能である紙管製造装置。
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